JP6256366B2 - サイレン音出力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、消防車や救急車、パトカー等の緊急車両用のサイレン音をスピーカから出力するためのサイレン音出力装置に関する。
消防車や救急車、パトカー等の緊急車両に搭載されるサイレン音出力装置としては、様々なものが知られているが、例えば、特許文献1のものがある。特許文献1に示されるとおり、この種のサイレン音出力装置では、装置本体に登録されたサイレン音の信号が増幅器(アンプ)により増幅され、増幅された信号がスピーカから出力される。そして、通常、増幅器とスピーカとの間には、両者のインピーダンスを整合させるためのインピーダンス変換器(トランス)が接続される。
特開2008−85476号公報
以上のようなサイレン音出力装置では、スピーカの誤配線(短絡)や、スピーカの内部回路の短絡、或いは配線の噛み込み等の問題が起こると、アンプから過電流が流れ出し、各種部品が破壊されてしまう虞がある。ところで、アンプ内部には、通常、保護回路が設けられており、当該保護回路は、内部の過電流を検出すると、アンプの出力を停止させる。しかしながら、当該保護回路は、アンプを直接スピーカに接続する場合には問題ないが、トランスを介してスピーカに接続する場合には、スピーカの誤配線等が起こったとしても、アンプ内部に十分に電流が流れず、アンプの出力が停止しないことがある。この場合、アンプからの過電流により、トランスが温度上昇して故障に至り、緊急時に確実にサイレン音を発生させることができない事態にもなり兼ねない。このような故障が生じ得るか否かは、アンプ内部に保護回路が搭載されていない場合も含め、アンプの保護回路の仕様に左右されてしまうことになる。
本発明は、スピーカの誤配線(短絡)等の問題の発生時において、増幅器の仕様に関わらず、増幅器の出力側のインピーダンス変換器を保護することができるサイレン音出力装置を提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係るサイレン音出力装置は、緊急車両用のサイレン音をスピーカから出力するためのサイレン音出力装置であって、サイレン音信号を生成する信号生成部と、前記サイレン音信号を増幅し、増幅信号を生成する増幅器と、前記増幅器の出力側と前記スピーカの入力側との間に接続されるインピーダンス変換器と、前記増幅器の出力側と前記インピーダンス変換器の入力側との間に接続され、前記増幅信号の電流値又は電圧値を検出する検出器と、前記検出器により検出された前記電流値又は前記電圧値に基づいて、前記インピーダンス変換器に過電流が流れている異常状態が発生しているか否かを判定する異常判定部とを備える。
ここでは、増幅器とスピーカとの間にインピーダンス変換器が接続されるとともに、インピーダンス変換器の一次側(入力側)に、電流値又は電圧値の検出器が接続される。そして、当該検出器により検出される電流値又は電圧値に基づいて、インピーダンス変換器に過電流が流れているか否かが判定される。従って、スピーカの誤配線(短絡)等の問題の発生時において、増幅器の仕様に関わらず、増幅器の下流側のインピーダンス変換器を保護することが可能になる。
本発明の第2観点に係るサイレン音出力装置は、第1観点に係るサイレン音出力装置であって、前記異常判定部により前記異常状態が発生していると判定された場合に、前記スピーカの誤配線を知らせる警告を出力する表示部をさらに備える。
インピーダンス変換器に過電流が流れ込む要因としては様々考えられるが、第1に、スピーカの誤配線が考えられる。ここでは、異常状態が発生していると判定された場合に、スピーカの誤配線を知らせる警告が表示され、ユーザに的確な対応を促すことができる。
本発明の第3観点に係るサイレン音出力装置は、第1観点又は第2観点に係るサイレン音出力装置であって、前記異常判定部は、過電流状態が所定回数以上又は所定時間以上連続した場合に、前記異常状態が発生していると判定する。
ここでは、過電流による異常状態をより正確に検出することができる。
本発明の第4観点に係るサイレン音出力装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係るサイレン音出力装置であって、前記異常判定部は、過電流状態が第1時間以上空くことのない状態が、前記第1時間よりも長い第2時間以上続いた場合に、前記異常状態が発生していると判定する。
ここでは、過電流による異常状態をより正確に検出することができる。
本発明の第5観点に係るサイレン音出力装置は、第4観点に係るサイレン音出力装置であって、前記第1時間をT1とし、前記サイレン音の周期をT0としたとき、0.5T0≦T1≦2T0である。
ここでは、過電流による異常状態をより正確に検出することができる。
本発明の第6観点に係るサイレン音出力装置は、第1観点から第5観点のいずれかに係るサイレン音出力装置であって、前記インピーダンス変換器の出力側には、異なるインピーダンスのスピーカにそれぞれ接続するための複数の端子が設けられている。
インピーダンス変換器が、インピーダンスの異なる様々なスピーカとの接続用に複数の出力端子を有する場合、インピーダンス変換器の出力側の電流値又は電圧値に基づいて過電流の検出を行おうとすると、検出ロジックが複雑となり得る。典型的には、検出器が複数必要になることが考えられる。或いは、判定閾値をスピーカとの接続状態に応じて設定することが必要になる状況等も想定され得る。しかしながら、ここでは、インピーダンス変換器の入力側で電流値又は電圧値が検出されるため、簡易に過電流の検出を行うことができる。
本発明によれば、増幅器とスピーカとの間にインピーダンス変換器が接続されるとともに、インピーダンス変換器の一次側(入力側)に、電流値又は電圧値の検出器が接続される。そして、当該検出器からの電流値又は電圧値に基づいて、インピーダンス変換器に過電流が流れているか否かが判定される。従って、スピーカの誤配線(短絡)等の問題の発生時において、増幅器の仕様に関わらず、増幅器の下流側のインピーダンス変換器を保護することが可能になる。
本発明の一実施形態に係るサイレン音出力装置を含むサイレン音出力システムの全体構成図。 サイレン音出力システムの電気的構成を示す機能ブロック図。 アンプ及びスピーカ周辺の回路構成を示す図。 異常判定処理の流れを示すフローチャート。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るサイレン音出力装置について説明する。
<1.全体構成>
図1は、本実施形態に係るサイレン音出力装置1を含むサイレン音出力システム100の全体構成図であり、図2は、このサイレン音出力システム100の電気的構成を示す機能ブロック図である。サイレン音出力装置1は、消防車や救急車、パトカー等の緊急車両の車内に搭載され、周囲に注意を促すためのサイレン音をスピーカ2から出力するための装置である。
図1及び図2に示すように、サイレン音出力装置1には、スピーカ2の他、警光灯3及びマイク4も接続されている。サイレン音出力装置1は、マイク4を介して入力される音声についても、スピーカ2を介して出力することができる。さらに、サイレン音出力装置1は、スピーカ2を介して警鐘を鳴らすこともでき、予め登録されている音声を再生することもできる。また、サイレン音出力装置1は、警光灯3の点滅を制御することもできる。スピーカ2及び警光灯3は、緊急車両の車外、例えば、車体のルーフや側面に備え付けられる。マイク4は、車内の人が使用し易いように、車内に配置される。警光灯3は、散光式警光灯の他、任意の形態の車載警光灯とすることができる。
図1に示すように、サイレン音出力装置1は、車内に設置し易い形状、例えば、直方体形状の筐体8を備え、筐体8内に、制御部10及び記憶部20を備えている。車内の人がアクセスし易い筐体8のフロントフェース面8Aには、電源ボタン55、操作スイッチ50〜53及びジョグダイアル54が配置されている。また、表示部80及び外付けのマイク4を接続するためのマイク入力端子40も、フロントフェース面8Aに配置されている。一方、外付けのスピーカ2及び警光灯3を接続するための接続端子は、これらの周辺機器2,3とサイレン音出力装置1との間の配線6,7が邪魔にならないように、筐体8の背面や側面等に配置されている。
筐体8内には、アンプ60及びトランス70が搭載されている。アンプ60は、アンプ60に入力される音信号を増幅して出力するための回路(増幅器)であり、本実施形態では、D級(デジタル)アンプである。トランス70は、アンプ60の出力側とスピーカ2の入力側との間に接続され、効率的な電力の伝送を可能にすべくアンプ60及びスピーカ2間のインピーダンス整合を行うインピーダンス変換器である。ところで、一般に、スピーカの誤配線(短絡)や、スピーカの内部回路の短絡、或いは配線の噛み込み等の問題が起こると、アンプから過電流が流れ出し、各種部品、特にアンプの下流側のトランスが破壊されてしまう虞がある。この場合、緊急走行時にサイレン音を始めとする各種の警報音を出力しようにも出力できない事態になり兼ねない。そのため、サイレン音出力装置1では、このような事態を想定し、トランス70へ過電流が流れ込んでいる異常状態を検出する機能が搭載されている。
制御部10は、CPUにより構成されている。制御部10と記憶部20とは、バス線を介して接続されており、制御部10は、記憶部20内の各種データを読み出すことができる。制御部10は、記憶部20内に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、音生成部11及び異常判定部12として動作する。各部11,12の動作については、後述する。
記憶部20は、ハードディスクやフラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶装置である。記憶部20内には、上述のプログラムの他、サイレン音を規定する周波数や周期等のパラメータのデータ(以下、サイレン音データ)21が格納されている。なお、緊急車両には、複数種類のサイレン音が登録される場合があるが、この場合には、それぞれのサイレン音に対するサイレン音データ21,21,・・・が格納される。
また、記憶部20内には、警報メッセージの音声データ22、警鐘音データ23、及び、警光灯3の点滅パターンを規定するデータ(以下、点滅パターンデータ)24も格納されている。サイレン音の場合と同様、音声データ22、警鐘音データ23、及び点滅パターンデータ24についても、それぞれ複数種類の音声、警鐘音及び点滅パターンの分だけ登録しておくことができる。
マイク入力端子40は、バス線を介して制御部10に接続されており、制御部10は、マイク4から入力される音声(主として、人の声)を音声データ22に変換し、記憶部20内に保存しておくこともできる。これにより、使用頻度の高いメッセージの音声については、予め記憶部20内に録音しておき、その後、適宜スピーカ2を介して再生することができる。ユーザは、ジョグダイアル54を操作することで、再生すべき音声データ22として、これらの多数の音声データ22のファイルの中から適当なものを選択することができる。
なお、上記のとおり、音声データ22だけでなく、サイレン音データ21、警鐘音データ23及び点滅パターンデータ24も、それぞれ複数のサイレン音、警鐘音及び点滅パターンについて登録可能である。そして、どの音が出力され、どの点滅パターンが採用されるかは、フロントフェース面8Aの操作スイッチ等を介して適宜選択される。制御部10は、選択されたサイレン音データ21、音声データ22及び警鐘音データ23に基づいて、対応する音をスピーカ2から出力したり、選択された点滅パターンデータ24に基づいて警光灯3を点滅させたりする。
フロントフェース面8Aの操作スイッチ群には、サイレンスイッチ50、警光灯スイッチ51、音声再生スイッチ52、及び警鐘スイッチ53が含まれる。サイレンスイッチ50は、サイレン音データ21に基づくサイレン音の出力/停止の切り替えを操作するためのスイッチである。警光灯スイッチ51は、点滅パターンデータ24に基づく警光灯3の点灯/消灯の切り替えを操作するためのスイッチである。音声再生スイッチ52は、音声データ22に基づく音声を再生するためのスイッチである。警鐘スイッチ53は、警鐘音データ23に基づく警鐘音を吹鳴するためのスイッチである。ジョグダイアル54は、スピーカ2の音量の調整にも使用することができる。電源ボタン55は、サイレン音出力装置1のON/OFFの切り替えを操作するための操作ボタンである。これらのボタン、操作スイッチ及びダイアル等の操作部50〜55は、バス線を介して制御部10に接続されており、制御部10は、これらの操作部50〜55に対するユーザの操作を検出することができる。
本実施形態に係る表示部80は、二桁の英字又は数値を表示可能なLEDモニタである。表示部80は、バス線を介して制御部10に接続されており、制御部10は、表示部80上に、ユーザにより選択された音声データ22の再生チャンネルを表示させることができる。また、制御部10は、表示部80上に、上述の異常状態、すなわち、スピーカ2の誤配線(短絡)等を知らせる警告を表示させることもできる。本実施形態では、上述の異常状態が検出された場合、当該異常状態に対応するエラーコードが表示部80上に表示される。これを受け、ユーザは、マニュアル等を確認し、当該エラーコードに対応する問題、すなわち、スピーカ2の誤配線(短絡)等の問題が生じていることを知り、適切な対応を採ることができる。なお、ここでいうユーザとしては、架装業者や、緊急車両を走行させる運転者等が想定される。当該エラーコードを見たのがスピーカ2とサイレン音出力装置1とを接続する架装業者であれば、スピーカ2の配線を確認したり、配線の噛み込み等が起こっていないかを確認することができる。一方、緊急車両の運転者であれば、スピーカ2の内部回路の故障等の疑いが強いことを知り、修理等の適切な措置を早期に採ることができる。
サイレン音出力装置1、スピーカ2及び警光灯3は、車載のバッテリー9から電力供給を受ける。バッテリー9からサイレン音出力装置1に供給される電源電圧の値は、車両の走行状況やバッテリー9から電源供給を受けている他の機器の状況等に応じて変動する。本実施形態に係るバッテリー9の供給電圧は、DC12V又はDC24Vであり、この場合、サイレン音出力装置1に供給される電圧値は、DC12Vの場合で凡そDC10V〜16Vとなり、DC24Vの場合で凡そ20V〜32Vとなる。
サイレン音出力装置1には、1又は複数個のスピーカ2を接続することができる。また、本実施形態に係るサイレン音出力装置1に接続可能なスピーカ2としては、入力側のインピーダンスが8Ωのものと、16Ωのものとがある。従って、サイレン音出力装置1には、スピーカ2との接続端子として、16Ω用の第1端子70Aと、8Ω用の第2端子70B(図3参照)との2種類が設けられている。なお、これらの接続端子70A,70Bは、トランス70の出力側(二次側)の端子である。複数のサイレン音出力装置1に実際にどのようなスピーカ2が接続されるかは、適宜選択されることになるが、例えば、インピーダンスが16Ωのスピーカ2を1つだけ接続する場合には、第1端子70Aが使用される。また、インピーダンスが16Ωのスピーカ2を2つ並列に接続する場合には、合成抵抗が8Ωとなるため、第2端子70Bが使用される。
<2.アンプ及びスピーカ周辺の回路構成>
続いて、図3を参照しつつ、各種の警報音を出力するための、アンプ60及びスピーカ2の周辺の回路構成について詳細に説明する。
ユーザによりサイレンスイッチ50、音声再生スイッチ52及び/又は警鐘スイッチ53が押下され、及び/又はマイク4が一定レベル以上の音声を集音すると、音生成部11は、スピーカ2から対応する音を出力させる。サイレン音を吹鳴させる場合には、音生成部11は、記憶部20内のサイレン音データ21を参照し、サイレン音信号を生成する。このサイレン音信号は、制御部10のアナログポートを介して、波形合成部14へと送信される。波形合成部14は、このサイレン音信号をA/D変換する。同様に、音生成部11は、記憶部20内に登録されている音声及び警鐘音を出力させる場合には、それぞれ記憶部20内の音声データ22及び警鐘音データ23を参照し、音声信号及び警鐘音信号を生成する。また、マイク4に入力された音声も、音生成部11により信号化され、音声信号となる。これらの音声信号及び警鐘音信号は、I2Sバスを介してデータ変換部13へ送信され、適宜データ変換がされた後、波形合成部14へ送信される。なお、波形合成部14は、各種音信号のミキシングを行う回路であり、サイレン音信号、音声信号及び警鐘音信号のうちの複数の信号を同時に受け取った場合に、それらの音信号を合成した合成音信号を生成する。
波形合成部14は、各種音信号、すなわち、サイレン音信号、音声信号、警鐘音信号、又はこれらの合成音信号を、アンプ60の入力ポートに入力する。アンプ60は、バッテリー9からの電力供給を受けて、波形合成部14からの入力信号(音信号)を増幅した増幅信号を生成する。制御部10とアンプ60とは、I2Cバスを介して通信接続されている。制御部10は、各種の警報音を出力する際に、I2Cバスを介してアンプ60のCPU6Aに駆動信号を送信し、アンプ60を駆動させる。警報音の出力を終了させる場合には、CPU6Aに停止信号を送信し、アンプ60を停止させる。
なお、図2に示すとおり、アンプ60には、CPU6A及び保護回路6Bが内蔵されている。CPU6Aは、アンプ60の動作を制御する制御部であり、保護回路6Bは、アンプ60から過電流が流れ出すのを防止するための回路である。CPU6A及び保護回路6Bは、アンプ60の内部を流れる電流値が一定値を超えると、アンプ60の出力を再起動又は停止させたり、或いは、アンプ60の内部を流れる電流値を一定値以下に保つように制御したりする。
図3に示すように、アンプ60の出力側とトランス70の入力側(一次側)との間には、電流センサ75が接続されている。電流センサ75は、アンプ60から出力され、トランス70の入力側に入力される、上記警報音の音信号の増幅信号の電流値を検出する。検出された電流値は、制御部10のデジタルポートを介して、異常判定部12により受信される。異常判定部12は、この電流値に基づいて、トランス70に過電流が流れ込んでいる異常状態が発生しているか否かを判定する。かかる異常判定処理の詳細については、後述する。
電流センサ75の回路構成は、適宜設計することができる。例えば、既知の小さな抵抗値(例えば、5mΩ程度)を有する抵抗器をトランス70の入力端子に並列に接続し、この抵抗器の両端の電圧を増幅器により増幅する構成とすることができ、この増幅値が制御部10に送信される。なお、この増幅値は、電圧値であると言うことができるが、これを抵抗器の抵抗値(一定値)で除すれば、電流値となる。この意味で、この増幅値は、電流値と言うこともできる。
トランス70に入力された音信号の増幅信号は、トランス70の出力端子70A,70Bに接続されているスピーカ2のインピーダンスに応じて変圧された後、スピーカ2の入力端子に入力される。スピーカ2は、この入力信号に基づいて、各種の警報音を出力する。
<3.異常判定処理>
以下、図4を参照しつつ、異常判定部12により実行される異常判定処理について説明する。異常判定処理は、トランス70に過電流が流れ込んでいる異常状態を検出する処理であり、アンプ60が駆動されたときに開始し、アンプ60が停止されたときに終了する。
まず、異常判定部12は、一定時間間隔(本実施形態では、10ms)でN回(本実施形態では、10回)、電流センサ75から出力される電流値を読む(ステップS1)。この一定時間間隔は、後述の閾値T1と比べて短い時間である。続いて、異常判定部12は、N回中M回以上(N≧M≧1)、電流値が所定の閾値H以上であるか否かを判定し(ステップS2)、M回以上、電流値が所定の閾値H以上となった場合には、過電流状態であると判定する(ステップS3)。一方、N回中M回以上、電流値が所定の閾値H以上とならかなかった場合には、非過電流状態であると判定する(ステップS4)。なお、この電流値の閾値Hは、サイレン音出力装置1に現在接続されているスピーカ2のインピーダンスによらず、一定値を用いることができる。また、ステップS2で閾値Hと比較される電流値とは、電流センサ75からの出力値であり、上述した増幅値である。従って、ここで比較される電流値とは、電圧値ということもできるが、既に説明した理由から、電流値と呼び得る値である。なお、異常判定部12により、電流センサ75からの出力値を電流センサ75に含まれる電圧検出用の抵抗器の抵抗値で除することにより、電流値に換算した後、これを閾値と比較するようにしてもよい。
異常判定処理では、図4に示すとおり、ステップS2及びこれに続くステップS3又はステップS4が、繰り返し実行されることになる。そして、異常判定部12は、トランス70に過電流が流れ込んでいる異常状態を検出するために、過電流状態の継続状態を監視する。そして、過電流状態と判定されることがL回連続した場合(以下、第1異常条件)、又は過電流状態が時間T1(本実施形態では、8秒)以上空くことのない状態が、時間T1より長い時間T2(本実施形態では、24秒)以上続いた場合(以下、第2異常条件)に、異常状態が検出される。なお、過電流状態の継続状態を監視するために、ステップS3では、過電流状態の開始時刻を示す所定の変数(以下、開始時刻変数)に値が設定されていない場合には、当該変数に現在時刻が設定される。
具体的に説明すると、ステップS3又はステップS4の後、処理はステップS5に進む。ステップS5では、異常判定部12は、第1異常条件が満たされるか否か、すなわち、L回連続で過電流状態と判定されたか否かを判定する。そして、L回連続で過電流状態と判定された場合には、処理はステップS8に進められる。ステップS8では、異常判定部12は、停止信号をアンプ60のCPU6Aに送信し、アンプ60を停止させる。一方、ステップS5で、第1異常条件が満たされなかった場合には、処理はステップS6に進められる。
ステップS6及びこれに続くステップS7では、異常判定部12は、第2異常条件が満たされるか否か、すなわち、過電流状態が時間T1以上空くことのない状態が、時間T2以上続いたか否かを判定する。より具体的には、ステップS6では、非過電流状態が時間T1以上続いているか否かが判定され、続いていないと判定された場合、処理はステップS7に進められる。ステップS7では、異常判定部12は、開始時刻変数の値を参照し、過電流状態が開始してから時間T2以上が経過したか否かを判定し、経過したと判定される場合、処理はステップS8に進められる。この場合、第1異常条件が満たされた場合と同様に、アンプ60が停止させられる。
一方、ステップS6で非過電流状態が時間T1以上続いていると判定された場合、開始時刻変数の値がクリアされ、処理はステップS1に戻り、ステップS2〜S4の過電流状態の判定が繰り返される。また、ステップS7で、過電流状態が開始してから時間T2以上が経過していないと判定された場合にも、処理はステップS1に戻り、ステップS2〜S4の過電流状態の判定が繰り返される。
また、ステップS8でアンプ60が停止された後、処理はステップS9に進む。ステップS9では、表示部80上に警告が出力される。上述したとおり、ここでの警告は、エラーコードの態様で出力される。マニュアル等には、このエラーコードが、スピーカの誤配線(短絡)や、スピーカの内部回路の短絡、或いは配線の噛み込み等に対応していることが記載されている。例えば、マニュアル等には、このエラーコードの出力時にユーザが採るべき処置の説明として、「スピーカの配線を確認して下さい」等の指示が記載される。ステップS9が終了すると、異常判定処理は終了する。
ところで、第2異常条件の判定時に使用される過電流状態の空き時間の閾値T1は、サイレン音の周期をT0とした場合、0.5T0≦T1≦2T0となるように設定されることが好ましい。サイレン音は、一周期中に音量レベルが上下するため、音量レベルの高いところでは過電流が検出され易くなり、音量レベルの低いところでは過電流が検出されにくくなる。従って、サイレン音の半周期よりも短い時間で異常状態を検出しようとすると、誤検出の可能性が高くなる。よって、T1≧0.5T0とすることが好ましい。また、同様の観点から、T1≧0.8T0とすることがより好ましく、T1=T0とすることがさらに好ましい。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
<4−1>
上記実施形態では、アンプ60はデジタルアンプとされたが、アナログアンプであってもよい。また、アンプ60に保護回路6Bが搭載されていたが、保護回路は省略することができる。
<4−2>
上記実施形態では、第1異常条件又は第2異常条件が満たされる場合に、過電流による異常状態が検出されたが、異常状態を検出するためのロジックは、これに限られない。例えば、第1異常条件のみを判定してもよいし、第2異常条件のみを判定してもよいし、その他の条件により異常状態を検出してもよい。また、上記実施形態では、第1異常条件として、過電流状態が所定回数(L回)連続するか否かが判定されたが、これに代えて、過電流状態が所定時間以上連続した場合に、過電流による異常状態を検出することもできる。
<4−3>
上述した異常状態の警告を行う表示部80の構成は、例示であり、異常状態の警告を行うことができる限り、任意の構成とすることができる。異常状態の警告を行う表示部は、筐体8とは別個に設けられていてもよく、例えば、サイレン音出力装置1に接続されており、サイレン音出力装置1により検出された異常状態の警告の表示が可能である限り、任意の表示装置とすることができる。例えば、サイレン音出力装置1に車載の液晶パネルが接続されている場合には、警告の表示を行う媒体として、当該液晶パネルを利用することもできる。
<4−4>
上記実施形態では、過電流による異常状態を判定するために電流センサ75が用いられたが、インピーダンス変換器(トランス70)の一次側の電流値又は電圧値を評価することが可能である限り、電流センサ75に代えて、任意の形態の電流センサ又は電圧センサを用いることができる。また、電流センサ又は電圧センサからの出力値をそのまま閾値と比較して過電流状態を判定するのではなく、適宜係数を掛ける等して適切な値に変換した後、閾値と比較するようにしてもよい。
1 サイレン音出力装置
2 スピーカ
11 音生成部(信号生成部)
12 異常判定部
60 アンプ(増幅器)
70 トランス(インピーダンス変換器)
75 電流センサ(検出器)
80 表示部

Claims (4)

  1. 緊急車両用のサイレン音をスピーカから出力するためのサイレン音出力装置であって、
    サイレン音信号を生成する信号生成部と、
    前記サイレン音信号を増幅し、増幅信号を生成する増幅器と、
    前記増幅器の出力側と前記スピーカの入力側との間に接続されるインピーダンス変換器と、
    前記増幅器の出力側と前記インピーダンス変換器の入力側との間に接続され、前記増幅信号の電流値又は電圧値を検出する検出器と、
    前記検出器により検出された前記電流値又は前記電圧値に基づいて、前記インピーダンス変換器に過電流が流れている異常状態が発生しているか否かを判定する異常判定部と
    を備え、
    前記異常判定部は、過電流状態が第1時間以上空くことのない状態が、前記第1時間よりも長い第2時間以上続いた場合に、前記異常状態が発生していると判定し、
    前記第1時間をT 1 とし、前記サイレン音の周期をT 0 としたとき、0.5T 0 ≦T 1 ≦2T 0 である、
    サイレン音出力装置。
  2. 前記異常判定部により前記異常状態が発生していると判定された場合に、前記スピーカの誤配線を知らせる警告を出力する表示部
    をさらに備える、
    請求項1に記載のサイレン音出力装置。
  3. 前記異常判定部は、過電流状態が所定回数以上又は所定時間以上連続した場合に、前記異常状態が発生していると判定する、
    請求項1又は2に記載のサイレン音出力装置。
  4. 前記インピーダンス変換器の出力側には、異なるインピーダンスのスピーカにそれぞれ接続するための複数の端子が設けられている、
    請求項1からのいずれかに記載のサイレン音出力装置。
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