JP6256272B2 - ダブルナット締付工具 - Google Patents

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Description

本発明は、ダブルナット締付工具に関する。
ダブルナット締付工具は、ワークを介してボルトに2個のナット(締め付けナットと緩み止めナット)を締め付ける工具である。ダブルナット締付工具には、最初に2個のナットの締め付けを行い、締め付けナットの締め付けが終了すると緩み止めナットのみの締め付けを行うように構成されているものがある。例えば、特許文献1には、締め付けナットを保持するクラッチ部と、緩み止めナットを保持するソケット部と、クラッチ部とソケット部とを連結するクラッチ機構とを備え、2個のナットの締め付けを行うときにはクラッチ機構で連結してソケット部の回転トルクをクラッチ部に伝達し、緩み止めナットのみの締め付けを行うときにはその連結を解除することが開示されている。このクラッチ機構では、クラッチ用ボールがコイルスプリングによって付勢されており、クラッチ部の上端面に形成された溝にクラッチ用ボールが嵌入しているときに連結し、締め付けナットの締め付けが終了すると溝からクラッチ用ボールが抜けて連結を解除する。
特開2006−167894号公報
上記したクラッチ機構では、締め付けナットの締め付けの終了をコイルスプリングの付勢力に基づいて検知しており、締め付けナットがワークに接触してクラッチ部が回転しなくなるとソケット部の所定トルク以上の回転トルクがコイルスプリングの付勢力に打ち勝って溝からクラッチ用ボールが抜ける。しかし、ワークが軟らかい部材等の場合、締め付けナットがワークに接触しても、ソケット部の回転トルクが所定トルク以上にならない場合がある。この場合、溝からクラッチ用ボールが抜けないので、クラッチ機構による連結が解除されず、必要以上に締め付けナットの締め付けが行われることになる。
そこで、本技術分野においては、締め付けナットの締め付けを適切に終了できるダブルナット締付工具が要請されている。
本発明の一側面に係るダブルナット締付工具は、ワークにボルトの軸部が通された状態で緩み止めナットと締め付けナットをボルトの軸部に締め付けるダブルナット締付工具であって、緩み止めナットを保持し、外部から加えられる回転トルクで回転する緩み止めナット回転部と、締め付けナットを保持し、緩み止めナット回転部に加えられている回転トルクが伝達されて回転する締め付けナット回転部と、緩み止めナット回転部に加えられている回転トルクを締め付けナット回転部に伝達可能な状態で緩み止めナット回転部と締め付けナット回転部とを連結するとともに、当該連結を解除する連結部とを備え、連結部は、回転トルクを締め付けナット回転部に伝達しているときに締め付けナットがワークに接触すると連結を解除する。
このダブルナット締付工具は、締め付けナットがワークに接触すると連結部による連結が解除される構造となっているので、締め付けナットのワークに対する位置に基づいて締め付けナットの締め付けの終了が検知される。そのため、締め付けナットの締め付けを適切に終了でき、この終了後に緩み止めナットのみの締め付けを行うことができる。このダブルナット締付工具を用いて締め付け作業を行うことにより、緩み止めナット及び締め付けナットの締め付け作業から緩み止めナットのみの締め付け作業へ自動で移行できるので、2個のナットの締め付け作業効率が良い。
一実施形態のダブルナット締付工具では、連結部は、複数本のピンを有し、緩み止めナット回転部には、複数本のピンが挿入可能な複数個の穴が形成され、連結部は、複数本のピンが複数個の穴にそれぞれ挿入している場合に緩み止めナット回転部と締め付けナット回転部とを連結し、締め付けナットがワークに接触すると複数本のピンが複数個の穴からそれぞれ抜けて連結を解除する。このように構成することにより、簡易な構成で締め付けナットがワークに接触すると連結部による連結を確実に解除することができる。
本発明によれば、締め付けナットの締め付けを適切に終了できる。
一実施形態に係るダブルナット締付工具を示しており、(a)が正断面図であり、(b)が平断面図である。 図1のダブルナット締付工具を用いた締め付け作業の動作を示す図であり、(a)が2個のナットの締め付け中であり、(b)が締め付けナットがワークに接触時であり、(c)が緩み止めナットが締め付けナットに接触時であり、(d)が締め付け作業終了後である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るダブルナット締付工具を説明する。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
一実施形態に係るダブルナット締付工具は、締結対象であるワークを介して緩み止めナットと締め付けナットをボルトに締め付ける際に用いられる工具である。このダブルナット締付工具を用いることにより、最初に緩み止めナット及び締め付けナットの締め付け作業を同時に行うことができ、締め付けナットの締め付けが終了すると緩み止めナットのみの締め付け作業に自動で移行することができる。ダブルナット締付工具には、人又はナットランナ等の電動装置で回転トルク(回転力)が加えられる。
なお、この実施形態では、締め付け時に、ボルトの軸方向が上下方向(鉛直方向)であり、ナットの移動方向が下方向の場合に適用する。したがって、ボルトの頭部がワークの下側に配置され、締め付けナットがワーク側の下ナットになり、緩み止めナットがその上側の上ナットになる。以下では、この締め付け時の上下方向で部材の位置関係を説明する。
図1を参照して、一実施形態に係るダブルナット締付工具1について説明する。図1は、一実施形態に係るダブルナット締付工具を示しており、(a)が正断面図であり、(b)が平断面図である。
ダブルナット締付工具1について説明する前に、ボルトB、緩み止めナットN1、締め付けナットN2について説明しておく。ボルトBは、頭部Baと軸部Bbからなる。軸部Bbの外周面には、雄ねじが切られている。ナットN1,N2は、六角ナットである。ナットN1,N2の内周面には、雌ねじが切られている。例えば、図1に示すように、ワークである2個の被締結部材P1,P2の各穴にボルトBの軸部Bbが通された状態で、ダブルナット締付工具1を用いて軸部Bbに緩み止めナットN1と締め付けナットN2が締め付けられることにより2個の被締結部材P1,P2が締結される。なお、ワーク(被締結部材P1,P2)の穴以外にもワークの切欠き等にボルトBの軸部Bbが通された状態で締め付けを行う場合もある。
ダブルナット締付工具1は、緩み止めナット回転部2と、締め付けナット回転部3と、連結部4とを備えている。ダブルナット締付工具1は、これらの各部を覆うハウジング等を備えていてもよい。
緩み止めナット回転部2は、緩み止めナットN1を保持し、緩み止めナットN1を締め付けるための部材である。緩み止めナット回転部2は、大筒部2aと、小筒部2bとを有している。
大筒部2aは、緩み止めナットN1を保持する部分である。大筒部2aは、円筒状である。大筒部2aの内周面の平断面形状は、緩み止めナットN1の正六角形状に嵌合する正六角形であり、緩み止めナットN1のサイズよりも僅かに大きいサイズである。大筒部2aの長さは、緩み止めナットN1の高さより少し長い長さである。
小筒部2bは、外部からの回転トルクが加えられる部分である。小筒部2bは、円筒状であり、中心軸が大筒部2aの中心軸と同軸である。小筒部2bの外径は、大筒部2aの外径よりも小さい径でありかつ大筒部2aの内径よりも大きい径である。小筒部2bは、下端部の外周側が大筒部2aの上端部の内周側と重なるように一体で形成され、大筒部2aの上側に延びている。小筒部2bの内周面の平断面形状は、円形であり、ボルトBの軸部Bbの径よりも大きい径である。小筒部2bの上部には、外部からの回転トルクが加えられるように、人が手で持つためのハンドル部又はナットランナ等の電動装置に取り付けるための取付部等が設けられる。小筒部2bの長さは、連結部4の本体部4aの厚みよりも長い長さである。
大筒部2aには、同一の円周上に120°間隔で3個の穴2cが形成されている。穴2cは、大筒部2aの上端面2d側に開口し、上端面2dから下方に延びる有底の穴である。3個の穴2cは、連結部4の3本の連結用ピン4bが挿入可能な各位置に配置されている。この連結部4の連結用ピン4bについては後で詳細に説明する。各穴2cには、連結部4による連結時にのみ、各連結用ピン4bが挿入される。穴2cの平断面形状は、円形であり、連結用ピン4bの径より僅かに大きい径である。穴2cの深さは、連結用ピン4bの長さよりも深ければよい。
締め付けナット回転部3は、締め付けナットN2を保持し、締め付けナットN2を締め付けるための部材である。締め付けナット回転部3は、小筒部3aと、大筒部3bとを有している。
小筒部3aは、締め付けナットN2を保持する部分である。小筒部3aは、円筒状である。小筒部3aの内周面の平断面形状は、締め付けナットN2の正六角形状に嵌合する正六角形であり、締め付けナットN2のサイズよりも僅かに大きいサイズである。小筒部3aの長さは、締め付けナットN2の高さと同程度かあるいは少し短い長さである。小筒部3aの外径は、大筒部2aの外径よりも僅かに大きい径である。
大筒部3bは、緩み止めナット回転部2の大筒部2aに嵌合し、大筒部2aを摺動自在に保持する部分である。大筒部3bは、円筒状であり、中心軸が小筒部3aの中心軸と同軸である。大筒部3bの外径は、小筒部3aの外径よりも大きい径である。大筒部3bの内径は、小筒部3aの外径と同径である。大筒部3bは、下部の内周面が小筒部3aの外周面と一体で形成され、小筒部3aの上方側に延びている。大筒部3bの内周面の平断面形状は、円形であり、大筒部2aの外径よりも僅かに大きい径である。大筒部3bの長さは、小筒部3aの長さと大筒部2aの長さとを加算した長さよりも長い長さである。
大筒部3bには、同一の円周上に120°間隔で3個の貫通穴3cが形成されている。貫通穴3cは、大筒部3bの上端面から下端面まで貫通する穴である。各貫通穴3cは、連結部4の各検知用ピン4cに対応した位置に配置されている。各貫通穴3cには、各検知用ピン4cが常時挿入される。貫通穴3cの平断面形状は、円形であり、検知用ピン4cの軸部4dの径より僅かに大きい径である。但し、貫通穴3cの下端部の径は、検知用ピン4cの下端の抜け防止部4eが入るように、抜け防止部4eの径より僅かに大きい径である。この貫通穴3cの径の大きい部分の長さは、抜け防止部4eの厚みと同じ長さである。
緩み止めナット回転部2の中心軸と締め付けナット回転部3の中心軸とは、同軸である。同軸とするために、大筒部3bに大筒部2aを嵌入させて、締め付けナット回転部3で緩み止めナット回転部2を保持している。大筒部3bに対して大筒部2aが摺動できるように、大筒部3bの内周面と大筒部2aの外周面との間に僅かな隙間がある。この隙間にグリース等の潤滑剤を介在させるとよい。締め付けナット回転部3の小筒部3a及び大筒部3bの下端面はワークに接触するので、接触した後に締め付けナット回転部3が回転し難くなるように、小筒部3a及び大筒部3bの下端面にはゴム等が取り付けられてもよい。
緩み止めナット回転部2は、外部から加えられる回転トルクにより回転する。締め付けナット回転部3は、連結部4による連結時に、連結部4によって緩み止めナット回転部2に加えられている回転トルクが伝達されて回転する。したがって、外部から回転トルクが加えられている場合、連結部4による連結時には緩み止めナット回転部2及び締め付けナット回転部3が回転し、その連結の解除時には緩み止めナット回転部2のみが回転する。
連結部4は、緩み止めナット回転部2と締め付けナット回転部3とを連結できるとともに、その連結を解除できる部材である。連結部4は、本体部4aと、3本の連結用ピン4bと、3本の検知用ピン4cとを有している。
本体部4aは、3本の連結用ピン4bを同一の円周上に配置させるとともに3本の検知用ピン4cを同一の円周上に配置させる部材である。本体部4aは、所定の厚さを有する円環状の部材である。本体部4aの内径は、小筒部2bの外径よりも少し大きい径である。本体部4aの外径は、大筒部3bの外径と同程度の径である。
連結用ピン4bは、緩み止めナット回転部2との連結/連結の解除に使用されるピンであり、締め付けナット回転部3(締め付けナットN2)がワーク(例えば、被締結部材P2)に接触したことを検知するためのピンでもある。連結用ピン4bは、本体部4aの下端面に垂直に取り付けられる。3本の連結用ピン4bは、同一の円周上に120°間隔で配置される。この円の径は、大筒部2aの外径と内径との間の径である。連結用ピン4bは、所定の径を有する円柱状のピンである。連結用ピン4bは、四角柱状等の他の形状でもよい。各連結用ピン4bは、連結時には各穴2cに挿入され、連結の解除時には各穴2cから抜ける。
検知用ピン4cは、締め付けナット回転部3との連結に使用されるピンであり、締め付けナット回転部3がワークに接触したことを検知するためのピンでもある。検知用ピン4cは、本体部4aの下端面に垂直に取り付けられる。3本の検知用ピン4cは、同一の円周上に120°間隔で配置される。この円の径は、連結用ピン4bが配置される円の径よりも大きく、大筒部3bの外径と内径との間の径である。検知用ピン4cは、円柱状のピンである。検知用ピン4cは、四角柱状等の他の形状でもよい。検知用ピン4cは、所定の径を有する軸部4dと、軸部4dの径よりも大きい径を有する抜け防止部4eとからなる。抜け防止部4eは、検知用ピン4cの下端部に形成され、所定の厚みを有する。上記の貫通穴3cの下端部の径が大きい部分(以下で、係止部3dと呼ぶ)に抜け防止部4eが入って引っ掛かることにより、検知用ピン4cが貫通穴3cから抜けない。各検知用ピン4cは、各貫通穴3cに常時挿入されている。
ダブルナット締付工具1を組み立てる場合、連結部4の本体部4aの中空部に緩み止めナット回転部2の小筒部2bを挿入し、本体部4aを締め付けナット回転部3の大筒部3bの上方に配置させる。この状態で、連結部4の各検知用ピン4cを大筒部3bの各貫通穴3cに下端側からそれぞれ挿入し、各検知用ピン4cの先端を本体部4aの下端面に溶接等で取り付ける。連結部4の3本の連結用ピン4bは、本体部4aの下端面に溶接等で予め取り付けられている。このように組み立てることにより、緩み止めナット回転部2の大筒部2aが締め付けナット回転部3の小筒部3aと連結部4の本体部4aとの間に配置され、連結部4の3本の連結用ピン4bが大筒部2aの3個の穴2cに挿入可能な位置に配置される。また、連結部4の各検知用ピン4cが各貫通穴3cに常時挿入された状態になる。
なお、連結用ピン4bの長さは、図2(b)に示すように大筒部3bがワーク(例えば、被締結部材P2)に接触したときに、連結用ピン4bが大筒部2aの穴2cから完全に抜ける長さである。検知用ピン4cの長さは、大筒部3bの長さと連結用ピン4bの長さとを加算した長さよりも少し長い長さである。したがって、検知用ピン4cの長さは、連結用ピン4bの長さに応じて調整される。
図2を参照して、上記構成のダブルナット締付工具1を用いた締め付け作業の動作を説明する。図2は、ダブルナット締付工具1を用いた締め付け作業の動作を示す図(正断面図と平断面図)であり、(a)が2個のナットの締め付け中であり、(b)が締め付けナットがワークに接触時(締め付けナットの締め付け終了時)であり、(c)が緩み止めナットが締め付けナットに接触時(緩み止めナットの締め付け終了時)であり、(d)が締め付け作業終了後である。
まず、ダブルナット締付工具1を用いて締め付け作業を行う前に、ボルトBの軸部Bbがワークの被締結部材P1,P2の各穴に挿入される。そして、軸部Bbに締め付けナットN2がねじ込まれ、次に、緩め止めナットN1がねじ込まれる。締め付けナットN2と緩め止めナットN1との間は、所定間隔あけておく。
そして、緩み止めナット回転部2の大筒部2aに緩み止めナットN1を嵌入させ、締め付けナット回転部3の小筒部3aに締め付けナットN2を嵌入させて、ダブルナット締付工具1がセットされる。このときに、連結部4の各連結用ピン4bを、緩み止めナット回転部2の大筒部2aの各穴2cにそれぞれ挿入させておく。これにより、連結部4で緩み止めナット回転部2と締め付けナット回転部3とが連結され、連結部4によって緩み止めナット回転部2に加えられる回転トルクが締め付けナット回転部3に伝達可能な状態になる。
図2(a)に示すように、緩み止めナット回転部2に外部から時計回りに回転トルク(回転力)が加えられると、緩み止めナット回転部2が回転するとともに、連結部4で連結された締め付けナット回転部3も回転する。このとき、緩み止めナット回転部2、締め付けナット回転部3及び連結部4は、一体で回転している。加えられている回転トルク(締め付けトルク)に応じて緩み止めナット回転部2が回転すると、緩み止めナット回転部2に保持される緩み止めナットN1が回転し、緩み止めナットN1が軸部Bbに徐々にねじ込まれる。また、伝達されている回転トルクに応じて締め付けナット回転部3が回転すると、締め付けナット回転部3に保持される締め付けナットN2が回転し、締め付けナットN2が軸部Bbに徐々にねじ込まれる。これにより、緩み止めナット回転部2(緩み止めナットN1)と締め付けナット回転部3(締め付けナットN2)とが一定の間隔を維持した状態で、下方(被締結部材P2側)に移動していく。
連結部4は、検知用ピン4cの下端面が被締結部材P2に接触するまでは下方に移動するが、図2(a)に示すように検知用ピン4cの下端面が被締結部材P2に接触するとその位置で停止する。この検知用ピン4cにより、連結部4の本体部4aと被締結部材P2との間隔が一定に維持されることになる。そのため、検知用ピン4cの下端面が被締結部材P2に接触した以降に緩み止めナット回転部2が下方に移動するほど、連結部4の各連結用ピン4bが緩み止めナット回転部2の各穴2cから徐々に抜け、各連結用ピン4bの各穴2cへの挿入量が徐々に減少する。この挿入量が0になるまでは、連結部4による連結が継続されるので、緩み止めナット回転部2、締め付けナット回転部3及び連結部4は一体で回転している。
やがて、図2(b)に示すように、締め付けナット回転部3の下端面が被締結部材P2に接触し、締め付けナット回転部3に保持されている締め付けナットN2も被締結部材P2に接触する。このとき、連結部4の各連結用ピン4bの緩み止めナット回転部2の各穴2cへの挿入量が0になり、各連結用ピン4bが各穴2cから完全に抜ける。これにより、連結部4は、緩み止めナット回転部2と連結されていない状態になる。したがって、連結部4による緩み止めナット回転部2と締め付けナット回転部3との連結は解除され、締め付けナット回転部3に回転トルクを伝達不能な状態になる。この際、緩み止めナット回転部2には外部から回転トルクが加え続けられているので、緩み止めナット回転部2は回転し、下方に移動し続けている。一方、連結部4及び締め付けナット回転部3は、回転を停止する。したがって、締め付けナット回転部3に保持される締め付けナットN2も回転を停止し、締め付けナットN2に対する締め付けが終了する。
やがて、図2(c)に示すように、緩み止めナットN1が締め付けナットN2に接触する。これ以降、緩み止めナット回転部2は、外部から回転トルクが加えられても、回転しない状態になる。ここで、緩み止めナット回転部2に外部から回転トルクを加えるのを終了させる。これにより、緩み止めナットN1に対する締め付けも終了する。ちなみに、連結部4及び締め付けナット回転部3の回転が停止した以降は、緩み止めナット回転部2のみが回転していたので、図2(c)の平断面図に示すように緩み止めナット回転部2の各穴2cの位置と連結部4の各連結用ピン4bの位置とは所定角度ずれている。
締め付け終了後、図2(d)に示すように、緩み止めナット回転部2が上方に持ち上げられる。これにより、連結部4の各連結用ピン4bの先端が緩み止めナット回転部2の上端面2dに接触した状態になると、連結部4が上方に移動する。さらに、連結部4の各検知用ピン4cの抜け防止部4eが締め付けナット回転部3の貫通穴3c内の係止部3dに引っ掛かった状態になると、締め付けナット回転部3も上方に移動する。この状態で、緩み止めナット回転部2が反時計回りに回転される。これにより、緩み止めナット回転部2の各穴2cの位置が、反時計回りに移動し、連結部4の各連結用ピン4bの位置に近づいていく。この際、連結部4及び締め付けナット回転部3は、回転していない。やがて、各穴2cの位置と各連結用ピン4bの位置とが一致すると、連結部4が自重で下方に移動し、各穴2cに各連結用ピン4bがそれぞれ挿入される。このような状態にしておくことになり、次回の締め付け作業を行うときに便利である。
このダブルナット締付工具1によれば、締め付けナットN2がワークに接触すると連結部4による連結を自動で解除できる構造となっているので、締め付けナットN2のワークに対する位置に基づいて締め付けナットN2の締め付けの終了を検知できる。そのため、締め付けナットN2の締め付けを適切に終了でき、この終了後に緩み止めナットN1のみの締め付けを行うことができる。このダブルナット締付工具1を用いて締め付け作業を行うことにより、緩み止めナットN1及び締め付けナットN2の締め付け作業から緩み止めナットN1のみの締め付け作業へ自動で移行できので、2個のナットN1,N2の締め付け作業効率が良い。
また、ダブルナット締付工具1によれば、締め付けナットN2がワークに接触すると連結部4の各連結用ピン4bが緩み止めナット回転部2の各穴2cからそれぞれ抜ける構成とすることにより、簡易な構成で締め付けナットN2がワークに接触すると連結部4による連結を確実に解除することができる。ダブルナット締付工具1では、連結部4の120°間隔で配置された3本の連結用ピン4b及び3本の検知用ピン4cを用いて連結しているので、連結状態が安定し、緩み止めナット回転部2と締め付けナット回転部3とを平行状態で移動させることができる。
なお、上記したように締め付けナットN2の締め付けの終了を締め付けナットN2のワークに対する位置(ワークに接触したか否か)に基づいて検知しているので、ワークに関係なく(例えば、ワークが軟らかい部材の場合でも)、締め付けナットN2の締め付けの終了を精度良く検知できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、上記実施形態ではボルトの軸方向が上下方向であり、締め付け時にはナットの移動方向が下方向の場合に適用したが、ボルトの軸方向及びナットの移動方向については左右方向(水平方向)、斜め方向等の他の方向の場合にも適用できる。上下方向以外の場合、締め付け作業終了後に連結部の自重によって連結用ピンが緩み止めナット回転部の穴に挿入されない場合があるので、連結部の連結用ピンを緩み止めナット回転部の穴側に付勢する付勢手段(スプリング等)を設けてもよい。
また、上記実施形態では連結用ピン及び検知用ピンを3本としたが、連結用ピン、検知用ピンは2本以上であればよい。2本の場合、緩み止めナット回転部、締め付けナット回転部、連結部の構造を簡易化できる。4本以上の場合、3本の場合よりも連結部による連結状態が更に安定化する。特に、連結用ピンの本数が増えると、連結用ピンを緩み止めナット回転部の穴に挿入させ易くなる。
1…ダブルナット締付工具、2…緩み止めナット回転部、2a…大筒部、2b…小筒部、2c…穴、2d…上端面、3…締め付けナット回転部、3a…小筒部、3b…大筒部、3c…貫通穴、3d…係止部、4…連結部、4a…本体部、4b…連結用ピン、4c…検知用ピン、4d…軸部、4e…抜け防止部。

Claims (1)

  1. ワークにボルトの軸部が通された状態で緩み止めナットと締め付けナットをボルトの軸部に締め付けるダブルナット締付工具であって、
    前記緩み止めナットを保持し、外部から加えられる回転トルクで回転する緩み止めナット回転部と、
    前記締め付けナットを保持し、前記緩み止めナット回転部に加えられている前記回転トルクが伝達されて回転する締め付けナット回転部と、
    前記緩み止めナット回転部に加えられている回転トルクを前記締め付けナット回転部に伝達可能な状態で前記緩み止めナット回転部と前記締め付けナット回転部とを連結するとともに、当該連結を解除する連結部と、
    を備え、
    前記連結部は、前記回転トルクを前記締め付けナット回転部に伝達しているときに前記締め付けナットが前記ワークに接触すると前記連結を解除し、
    前記連結部は、複数本のピンを有し、
    前記緩み止めナット回転部には、前記複数本のピンが挿入可能な複数個の穴が形成され、
    前記連結部は、前記複数本のピンが前記複数個の穴にそれぞれ挿入している場合に前記緩み止めナット回転部と前記締め付けナット回転部とを連結し、前記締め付けナットが前記ワークに接触すると前記複数本のピンが前記複数個の穴からそれぞれ抜けて前記連結を解除する、
    ダブルナット締付工具。
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