JP5079366B2 - 回動工具 - Google Patents

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Description

本発明は、ネジ、ボルトやナットなどの螺子具を回動させて、締め付け、あるいは緩めを行う回動工具に関する。
従来、この種の回動工具としては、図6(a),(b)に縦断面図及び横断面図を示すように、ボルトやナットの締め付け、あるいは緩めを行うナットランナのソケット装置であって、ボルトやナットを保持するソケット部103とソケット部103の尾方に伸びる筒部104とを一体的に成形してなるソケット本体101と、ナットランナの回転軸102とを連結してなるものが知られている(特許文献1参照。)。かかるソケット装置では、ナットランナの回転軸102とソケット本体101とが互いに回転しないように且つ軸線方向及び径方向に動き得るように、四角穴に形成された筒部104の内周に遊びを設けて、四角柱のナットランナの回転軸102を支持させている。また、回転軸102の先端に軸線方向に突出するピン105と、筒部104の内周にピン105を挿通する環状の位置決め部材106を設け、ばね108で付勢して、位置決め部材106をピン105の頭部に嵌合させている。
かかるソケット装置によれば、ボルトやナットを締付する際にソケット本体101が、ばね108の付勢力に対抗して後退すると、位置決め部材106がピン105の頭部から外れ、筒部104と回転軸102との間の遊びの範囲内に限って傾動が可能となる。
しかしながら、かかるソケット装置では、ボルトやナットの締め付け又は緩めを行うためにソケット装置を前進させた際に、ボルトやナットを保持するソケット103部とその締め付け又は緩めを行う位置との間に、回転軸102と筒部104との間の遊びを超えた径方向の位置ずれ(芯ずれ)や軸方向の角度ずれがあると、これらのずれには対応できない。一方で、回転軸102と筒部104との間の遊びを大きくして、対応できるずれの範囲を大きくすると、回転軸102と筒部104との間に、がたつきが生じて締め付け又は緩めを安定的に行うことが難しくなる。
実開昭64−50066号公報
そこで、本発明は、以上の点に鑑み、螺子具の締め付け又は緩めを行う位置と、螺子具を保持する部材との間のずれに幅広く適合させることができる回動工具を提供することをその課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、螺子具を回動させる回動工具において、一端側に前記螺子具を保持する保持部材と、他端側に回転軸体と、該回転軸体と前記保持部材とを連結するシャフト部材とを備え、
前記保持部材と前記シャフト部材とは、係合部と、該係合部を受ける係合受け部とのいずれか一方を前記保持部材側に、残る他方を前記シャフト部材側に備えて、互いに回動不能に係合すると共に軸方向及び径方向に動きうるように連結され、且つ、付勢手段によって互いに離反する向きに付勢されて連結状態が維持され、
前記回転軸体と前記シャフト部材とは、係合部と、該係合部を受ける係合受け部とのいずれか一方を前記回転軸体側に、残る他方を前記シャフト部材側に備えて、互いに回動不能に係合すると共に軸方向及び径方向に動きうるように連結され、且つ、付勢手段によって互いに離反する向きに付勢されて連結状態が維持され、
前記保持部材と前記シャフト部材とが係合する係合部と係合受け部とは、一方が角柱の軸体で、他方が該軸体を受ける角穴であって、
前記回転軸体と前記シャフト部材とが係合する係合部と係合受け部とは、一方が角柱の軸体で、他方が該軸体を受ける角穴であって、
前記保持部材と前記シャフト部材とは、錐形のテーパー部と、該テーパー部を受けるテーパー受け部とによって互いに着脱自在に嵌合し、該テーパー部と該テーパー受け部とのいずれか一方が前記保持部材側に、残る他方が前記シャフト部材側に設けられると共に、前記付勢手段の付勢力によって嵌合して連結状態が維持され、
前記回転軸体と前記シャフト部材とは、錐形のテーパー部と、該テーパー部を受けるテーパー受け部とによって互いに着脱自在に勘合し、該テーパー部と該テーパー受け部とのいずれか一方が前記回転軸体側に、残る他方が前記シャフト部材側に設けられると共に、前記付勢手段の付勢力によって嵌合して連結状態が維持され、
前記保持部材と前記シャフト部材とが嵌合するテーパー部とテーパー受け部とは、該保持部材の係合部または係合受け部から連続してこれが拡径すると共に、該シャフト部材の係合受け部または係合部から連続してこれが拡径し、
前記回転軸体と前記シャフト部材とが嵌合するテーパー部とテーパー受け部とは、該回転軸体の係合部または係合受け部から連続してこれが拡径すると共に、該シャフト部材の係合受け部または係合部から連続してこれが拡径することを特徴とする
本発明の回動工具では、まず、回転軸体に働く回転駆動力が、係合部と該係合部を受ける係合受け部との係合によって、シャフト部材へと伝達される。このとき、軸方向の負荷がない状態では、付勢手段によって回転軸体とシャフト部材との連結状態が維持される。一方、螺子具の締め付けや緩めを行う場合には、保持部材を螺子具の締め付け又は緩めを行う位置に当接して押圧するため、付勢手段の付勢力を超える軸方向の負荷が生じて連結状態が解かれる。その結果、回転軸体とシャフト部材との間には、それぞれ互いに軸方向及び径方向に動きうる遊びが与えられる。
また、同様に、シャフト部材に伝達された回転駆動力は、係合部と該係合部を受ける係合受け部との係合によって、保持部材へと伝達される。このとき、軸方向の負荷がない状態では、付勢手段によってシャフト部材と保持部材との連結状態が維持される。一方、螺子具の締め付けや緩めを行う場合には、付勢手段の付勢力を超える軸方向の負荷が生じて連結状態が解かれる。その結果、シャフト部材と保持部材との間には、それぞれ互いに軸方向及び径方向に動きうる遊びが与えられる。
かかる本発明の回動工具によれば、保持部材が押圧されると、保持部材とシャフト部材との間及び回転軸体とシャフト部材との間の2箇所に、それぞれ所定の遊びが生じるため、保持部材と螺子具の締め付け又は緩めを行う位置との間に芯ずれや軸方向の角度ずれがある場合にも、これらのずれに幅広く適合させることができる。特に、芯ずれに対しては、保持部材の回転軸を螺子具の締め付け又は緩めを行う軸に一致させることができると共に、上記2箇所の遊びにより、工具を移動させて保持部材を螺子具に押圧させる方向と、螺子具の締め付け又は緩めを行う方向とを一致させることができるため、螺子具の締め付け又は緩めを確実に行うことができる。また、上記2箇所の遊びを、それぞれ所定の大きさに保つことで、工具全体が大きくがたつくことも防止することができる。
さらに、本発明の回動工具によれば、保持具を螺子具の締め付け又は緩めを行う位置に位置合わせするときには、保持部材とシャフト部材、及び回転軸体とシャフト部材が、付勢手段によって連結された状態に維持される。そのため、各連結部分にふらつきや弛みが生じるのを防止して、高い精度で位置合わせを行うことができる。
また、本発明の回動工具において、前記保持部材と前記シャフト部材とが係合する係合部と係合受け部とは、一方が角柱の軸体で、他方が該軸体を受ける角穴であって、前記回転軸体と前記シャフト部材とが係合する係合部と係合受け部とは、一方が角柱の軸体で、他方が該軸体を受ける角穴である。これにより、保持部材とシャフト部材、及び回転軸体とシャフト部材のそれぞれが、回動不能に係合すると共に軸方向及び径方向に動きうる係合部と係合受け部との構成を簡易に実現することができる。
さらに、本発明の回動工具によれば、保持具を螺子具の締め付け又は緩めを行う位置に位置合わせするときには、保持部材とシャフト部材、及び回転軸体とシャフト部材が、それぞれの付勢手段によって錐形のテーパー部と、該テーパー部を受けるテーパー受け部が勘合した連結状態に維持される。これにより、各連結部分にふらつきや弛みが生じるのを防止して、高い精度で位置合わせを行うことができる構成を簡易且つ確実に実現することができる。
本発明の回動工具において、前記保持部材と前記シャフト部材とを連結する前記テーパー部は、拡径する端部側に鍔部を有すると共に、該テーパー部を受けるテーパー受け部は、該鍔部が突き当たる段部を有し、前記回転軸体と前記シャフト部材とを連結する前記テーパー部は、拡径する端部側に鍔部を有すると共に、該テーパー部を受けるテーパー受け部は、該鍔部が突き当たる段部を有することを特徴とする。
かかる本発明の回動工具によれば、保持部材とシャフト部材とのテーパー部とテーパー受け部とが嵌り合って連結すると、そのテーパー部の端部に設けられた鍔部が、該鍔部を受ける段部に突き当たって保持される。同様に、回転軸体とシャフト部材とのテーパー部とテーパー受け部とが嵌り合って連結すると、そのテーパー部の端部に設けられた鍔部が、該鍔部を受ける段部に突き当たって保持される。そのため、それぞれのテーパー部とテーパー受け部との間の連結状態は、軸方向に掛かる負荷以外では容易に解放されない。これにより、位置合わせをする際に、回動工具を構成する部材の重み等で、テーパー部とテーパー受け部との間にずれや弛みが生ずること防止して、より高い精度で位置合わせを行うことができる。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態の回動工具の縦断面図であり、図2は図1のII−II線横断面図であり、図3は本実施形態の回動工具の使用方法を模式的に示した説明的断面図であり、図4は図1示す実施形態の変形例を示す縦断面図であり、図5は他の実施形態を示す縦断面図である。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態の回動工具の構成について説明する。
図1に縦断面図で示すように、本実施形態の回動工具1は、ボルトやナット等の螺子具Xの締め付け又は緩めを行う工具であって、例えば、ナットランナのソケット装置に相当する。回動工具1は、一端側に螺子具Xを保持する保持部材2と、他端側に工具1全体を回転駆動させる回転軸体3と、保持部材2と回転軸体3とを連結するシャフト部材4と、付勢手段としてのバネ5とを備える。
保持部材2は、筒状の形状であって、一端側に螺子具Xが嵌合するソケット21と、他端側の内周にシャフト部材4の一端が連結するテーパー受け部22とを備えると共に、テーパー受け部22に続く他端側の開口部分が四角穴24に形成されている。ソケット21は、内部には永久磁石23が設けられており、螺子具Xを吸着保持するために用いられる。
回転軸体3は、保持部材3と同様に筒状の形状であって、一端側の内周にシャフト部材4の他端が連結するテーパー受け部31と、他端側の内周に、図示しない電動モータの回転駆動力が伝達された回転軸Yが連結される連結部32とを備えると共に、テーパー受け部31に続く一端側の開口部分が四角穴34に形成されている。
シャフト部材4は、一端側に端部に向かって拡径した第1テーパー部41と、他端側に端部に向かって拡径した第2テーパー部42と、第1テーパー部41と第2テーパー部42とを繋ぐシャフト43とを備え、第1テーパー部41を保持部材2のテーパー受け部22に臨ませ、第2テーパー部42を回転軸体3のテーパー受け部31に臨ませると共に、シャフト43を四角穴24,34に挿通させるようにして、保持部材2及び回転軸体3に連結されている。
第1テーパー部41は、円錐の形状であって、第1テーパー部41を受ける保持部材2のテーパー受け部22がこの円錐に対応した形状となっており、第1テーパー部41とテーパー受け部22とが互いに嵌り合って面接触可能となっている。
一方、第2テーパー部42も、円錐の形状であって、第2テーパー部42を受ける回転軸体3のテーパー受け部31がこの円錐に対応した形状となっており、第2テーパー部42とテーパー受け部31とが互いに嵌り合って面接触可能となっている。
シャフト43は、図2に横断面図で示すように、四角柱であって、その断面形状が、保持部材2及び回転軸体3の四角穴24,34を縮径した形状となっている。そのため、シャフト43と四角穴24,34とは、一定の間隙を有して挿通可能となっており、互いに軸方向への動き及び径方向への一定の動きが許容されると共に、四角柱のシャフト43を回動させた場合には、その角部が四角穴24,34の内壁に当接して回転駆動力が伝達される。ここで、シャフト43と四角穴24又は四角穴34とのいずれか一方が、本発明の係合部に相当し、残る他方が係合受け部に相当する。
尚、図1に示すように、シャフト43の両端部は雌ネジ43a,43bになっており、第1テーパー部41の他端側及び第2テーパー部42の一端側に設けられた雄ネジ41a,42bと螺合するようになっている。これにより、第1テーパー部41を保持部材2のテーパー受け部22に臨ませ、第2テーパー部42を回転軸体3のテーパー受け部31に臨ませると共に、シャフト43を四角穴24,34に挿通させるように、工具1を組み立てることができる。
バネ5は、コイルバネであって、一端が保持部材2の他端側に、他端が回転軸体3の一端側に当接して、保持部材2及び回転軸体3を互いに離反するように付勢する。これにより、保持部材2とシャフト部材4とは、保持部材2が一端側に付勢されることにより、テーパー部41とテーパー受け部22とが嵌り合って面接触した状態に維持される。また、回転軸体3とシャフト部材4とは、回転軸体3が他端側に付勢されることにより、テーパー部42とテーパー受け部31とが嵌り合って面接触した状態に維持される。
このように、1つの付勢手段であるバネ5を保持部材2と回転軸体3との間に設けて、保持部材2と回転軸体3とを離反させるように付勢することで、保持部材2とシャフト部材4、及び回転軸体3とシャフト部材4を、それぞれ同時にテーパー部41,42とテーパー受け部22,31が面接触した連結状態に維持させることができ、工具1の構成を簡易化して全長を短くすることができる共に、工具1の小型化を図ることができる。
次に、本実施形態の回動工具1の作動について、図3に示す説明的断面図を参照して説明する。
まず、回動工具1は、図示しない工業用ロボットの手首に設けられたナットランナ等に備えられて、ロボットによって、図3(a)に示すように、回動工具1を締め付け、あるいは緩めを行う螺子具Xに向かって移動される。このとき、回動工具1には、軸方向に負荷が掛かっていないため、保持部材2のテーパー受け部22とシャフト部材4の第1テーパー部41とが面接触した状態に維持されている。また、回転軸体3のテーパー受け部31とシャフト部材4の第2テーパー部42とも面接触した状態に維持されている。そのため、保持部材2側のふらつきや弛みを防止して、高い精度で位置合わせを行うことができる。
次いで、図3(b)に示すように、保持部材2が螺子具Xに当接して押圧される。保持部材2が押圧されると、バネ5の付勢力を超える軸方向の負荷が生じて、第1テーパー部41とテーパー受け部22との面接触が解かれ、その間に所定の遊びが生じる。同様に、第2テーパー部42とテーパー受け部31との面接触が解かれて、その間に所定の遊びが生じる。
さらに、四角柱のシャフト43と、保持部材2及び回転軸体3の四角穴24,34とは、一定の間隙を有して挿通可能となっているため、互いに軸方向への動き及び径方向への一定の動きが許容されて、上記テーパー部とテーパー受け部との間に生ずる遊びと同様の作用を奏する。
ここで、所定の遊びとしては、例えば、一方の中心軸に対して他方の中心軸が2°の範囲で屈折できる遊びである(図3(c)参照)。尚、図3(b)は、特に、保持部材2と螺子具Xとの間に、径方向の位置ずれ(芯ずれ)が生じている場合に相当する。
そして、保持部材2が螺子具Xに当接して押圧されると、図示しない電動モータが低速で回転し、その回転駆動力が回転軸Yに伝達される。このとき、回転軸Yに伝達された回転駆動力は、回転軸体3の四角穴34が回転することにより、これが四角穴34に挿通された四角柱のシャフト43と噛み合って係合して、回転軸体3からシャフト部材4へと伝達される。同様に、シャフト部材4に伝達された回転駆動力は、保持部材2の四角穴24の挿通された四角柱のシャフト43が回転することにより、これが四角穴24と噛み合って係合して、シャフト部材4から保持部材2へと伝達される。
これにより、回動工具1が低速で回転すると、保持部材2とシャフト部材4との間及び回転軸体3とシャフト部材4との間の2箇所に、それぞれ所定の遊びが生じているため、図3(c)に示すように、保持部材2側が振られて、保持部材2の向きが、ソケット21に螺子具Xが嵌まる向きに適合する。
例えば、所定の遊びとしては、一方の中心軸に対して他方の中心軸が2°の範囲で屈折できる自由度が与えられている場合には、中心軸体3の回転軸に対して、保持部材2とシャフト部材4との間で2°、回転軸体3とシャフト部材4との間で2°の計4°の範囲で、保持部材2が振られる。そして、押圧され回転する保持部材2のソケット21が螺子具Xが嵌まる向きに適合する。尚、図3(c)は、保持部材2と螺子具Xとの間に、軸方向の角度ずれが生じている場合に相当する。
次いで、図3(c)の状態から図3(d)に示すように、保持部材2に掛かる押圧力及び内部の永久磁石23の磁力により、螺子具Xがソケット21に嵌まり込んで保持される。このとき、保持部材2の回転軸が螺子具Xの締め付け又は緩めを行う方向と一致する。さらに、保持部材2とシャフト部材4との間及び回転軸体3とシャフト部材4との間でそれぞれ回転軸が屈折することにより、螺子具Xの締め付け又は緩めを行う方向と工具1の回転軸方向(回転軸体3の回転軸方向)とが一致する。この状態で、回転軸体3を螺子具Xに合った締め付け又は緩めの速度で回動させることにより、芯ずれが生じている場合にも、回動工具1を移動させて保持部材2を押圧する方向と、螺子具Xの締め付け又は緩めを行う方向とを一致させることができ、螺子具Xの締め付け又は緩めを確実に行うことができる。また、上記2箇所の遊びは、それぞれ所定の大きさに保たれているため、この状態で螺子具Xの締め付け又は緩めを行っても工具全体が大きくがたつくこともない。
以上、詳しく説明してきたように、本発明の回動工具1によれば、保持部材2が押圧されると、保持部材2とシャフト部材4との間及び回転軸体3とシャフト部材4との間の2箇所に、それぞれ所定の遊びが生じるため、保持部材2と螺子具Xの締め付け又は緩めを行う位置との間に芯ずれや軸方向の角度ずれがある場合にも、これらのずれに幅広く適合させることができる。
尚、本実施形態で、回転軸Yに伝達された回転駆動力は、回転軸体3の四角穴34が回転することにより、四角穴34に挿通された四角柱のシャフト43と噛み合って係合して、回転軸体3からシャフト部材4へと伝達されるが、これに限定されるものではなく、第2テーパー部42を角錐形として、これを受けるテーパー受け部31を角錐形に対応した形状としてもよい。この場合、回転軸Yに伝達された回転駆動力は、回転軸体3のテーパー受け部31が回転することにより、シャフト部材4の第2テーパー部42と噛み合って係合して、回転軸体3からシャフト部材4へと伝達することができ、シャフト43を四角柱にする必要はなく円柱とすることができ、これを受ける回転軸体3の一端側の開口部も円穴とすることができる。
同様に、シャフト部材4に伝達された回転駆動力は、第1テーパー部41とテーパー受け部22との係合のみによって回転駆動力を伝達されるが、これに限定されるものではなく、第1テーパー部41を角錐形として、これを受けるテーパー受け部22を角錐形に対応した形状としてもよい。この場合、シャフト部材4に伝達された回転駆動力は、第1テーパー部41が回転することにより、保持部材2のテーパー受け部22と噛み合って係合して、シャフト部材4から保持部材2へと伝達することができ、シャフト43を四角柱にする必要はなく円柱とすることができ、これを受ける保持部材2の他端側の開口部も円穴とすることができる。
また、本実施形態では、保持部材2とシャフト部材4、及び回転軸体3とシャフト部材4は、それぞれテーパー部とテーパー受け部によって連結状態が維持されるように構成されているが、これに限定されるものではなく、シャフト43が四角穴24,34から離脱しないように簡単な抜け止めを設ける構成としてもよい。
例えば、図4(a)に示すように、シャフト43の両端部に大径の抜け止め部44,45を設けると共に、抜け止め部44を受ける段部25を保持部材2の内周に形成し、抜け止め部45を受ける段部35を回転軸体3の内周に形成するようにしてもよい。この場合、保持部材2とシャフト部材4との間、及び回転軸体3とシャフト部材4との間の連結状態が維持されて、前述の作用効果が得られると共に、テーパー部及びテーパー受け部が不要となり、工具の製造コストを削減することができる。
また、本実施形態の回動工具1の他の変形例として、図4(b)に示すように、第1テーパー部41の端部に鍔部46を設けると共に、鍔部46を受ける段部26をテーパー受け部22に形成し、同様に、第2テーパー部42の端部に鍔部47を設けると共に、鍔部47を受ける段部37をテーパー受け部42に形成することが望ましい。
かかる構成によれば、シャフト部材4の第1テーパー部41と保持部材2のテーパー受け部22とが嵌り合って面接触すると、第1テーパー部41の端部に設けられた鍔部46が、該鍔部46を受ける段部26に突き当たって保持される。同様に、シャフト部材4の第2テーパー部42と回転軸体3のテーパー受け部31とが嵌り合って面接触すると、第2テーパー部42の端部に設けられた鍔部47が、該鍔部47を受ける段部37に突き当たって保持される。そのため、それぞれのテーパー部41,42とテーパー受け部22,31との間の面接触状態は、軸方向に掛かる負荷以外では容易に解放されない。これにより、位置合わせをする際に、回動工具1を構成する部材2〜5の重み等でテーパー部41,42とテーパー受け部22,31との間にずれや弛みが生ずること防止して、部材2〜5をより確実に同一軸線上に保持することができ、位置合わせの精度を高めることができる。
また、本実施形態では、図3(b)及び(c)で、保持部材2のソケット21を螺子具Xに嵌合させる際に、保持部材2を低速で回転させているが、その代わりに回動工具1をさらに螺子具X側に移動させて押圧力を大きくすることにより、保持部材2の向きを、ソケット21に螺子具が嵌まる向きに適合させるようにしてもよい。
次に、本発明の他の実施形態について、図5を参照して説明する。
本発明の他の実施形態としては、図1に示す回動工具1において、付勢手段として1つのバネを設ける代わりに、保持部材2とシャフト部材4との間に第1付勢手段としての第1バネ51を設けて、保持部材2とシャフト部材4とを互いに離反する向きに付勢させると共に、回転軸体3とシャフト部材4との間に第2付勢手段としての第2バネ52を設けて、回転軸体3とシャフト部材4とを互いに離反する向きに付勢させている。
また、かかる他の実施形態では、図1に示す回動工具1に対して、テーパー部とテーパー受け部との配置を置換している。すなわち、保持部材2に円錐のテーパー部28aを形成し、シャフト部材4にテーパー部28aを受けるテーパー受け部48aを設け、回転軸体3に円錐のテーパー部39aを形成し、シャフト部材4にテーパー部39aを受けるテーパー受け部49aを設けている。
さらに、かかる他の実施形態では、図1に示す回動工具1に対して、四角柱と四角穴の配置を置換している。すなわち、保持部材2の他端側に四角柱28bを設け、四角柱28bを受ける四角穴48bをシャフト部材4の一端側に形成すると共に、回転軸体3の一端側に四角柱39bを設け、四角柱39bを受ける四角穴49bをシャフト部材4の他端側に形成している。
かかる他の実施形態によれば、工具1の軸方向に負荷が掛かっていない状態では、第1バネ51により、保持部材2のテーパー部28aとシャフト部材4のテーパー受け部48aとが面接触した状態に維持され、保持部材4が押圧されて軸方向に負荷が掛かると、テーパー部28aとテーパー受け部48aとの間に所定の遊びが生ずる。同様に、第2バネ52により、回転軸体3のテーパー部39aとシャフト部材4のテーパー受け部49aとが面接触した状態に維持され、保持部材4が押圧されて軸方向に負荷が掛かると、テーパー部39aとテーパー受け部49aとの間に所定の遊びが生ずる。そのため、図1に示す回動工具1と同様の作用効果を得ることができる。
特に、他の実施形態によれば、付勢手段を第1バネ51と第2バネ52の2つに分割することで、第1バネ51と第2バネ2に異なる種類のバネを用いることができる。これにより、保持部材2とシャフト部材4との間、又は回転軸体3とシャフト部材4との間のいずれか一方に遊びを生じ易くさせ、優先的に自由度を与えるようにすることができる。
本実施形態の回動工具の縦断面図。 図1のII−II線横断面図。 本実施形態の回動工具の使用方法を模式的に示した説明的断面図 図1示す実施形態の変形例を示す部分縦断面図。 他の実施形態を示す縦断面図。 従来の回動工具を示す図。
符号の説明
1…回動工具、 2…保持部材、 3…回転軸体、 4…シャフト部材、 5…バネ(付勢手段)、 21…ソケット、 22…テーパー受け部、 24…四角穴(係合部又は係合受け部)、 25,26…段部、 28…テーパー部、 31…テーパー受け部、 34…四角穴(係合部又は係合受け部)、 35,37…段部、 39…テーパー部、 41…第1テーパー部、 42…第2テーパー部、 43…シャフト(係合部又は係合受け部)、 44,45…抜け止め部、 46,47…鍔部、 48,49…テーパー受け部、 51…第1バネ(第1付勢手段)、 52…第2バネ(第2付勢手段)。

Claims (2)

  1. 螺子具を回動させる回動工具において、一端側に前記螺子具を保持する保持部材と、他端側に回転軸体と、該回転軸体と前記保持部材とを連結するシャフト部材とを備え、
    前記保持部材と前記シャフト部材とは、係合部と、該係合部を受ける係合受け部とのいずれか一方を前記保持部材側に、残る他方を前記シャフト部材側に備えて、互いに回動不能に係合すると共に軸方向及び径方向に動きうるように連結され、且つ、付勢手段によって互いに離反する向きに付勢されて連結状態が維持され、
    前記回転軸体と前記シャフト部材とは、係合部と、該係合部を受ける係合受け部とのいずれか一方を前記回転軸体側に、残る他方を前記シャフト部材側に備えて、互いに回動不能に係合すると共に軸方向及び径方向に動きうるように連結され、且つ、付勢手段によって互いに離反する向きに付勢されて連結状態が維持され、
    前記保持部材と前記シャフト部材とが係合する係合部と係合受け部とは、一方が角柱の軸体で、他方が該軸体を受ける角穴であって、
    前記回転軸体と前記シャフト部材とが係合する係合部と係合受け部とは、一方が角柱の軸体で、他方が該軸体を受ける角穴であって、
    前記保持部材と前記シャフト部材とは、錐形のテーパー部と、該テーパー部を受けるテーパー受け部とによって互いに着脱自在に嵌合し、該テーパー部と該テーパー受け部とのいずれか一方が前記保持部材側に、残る他方が前記シャフト部材側に設けられると共に、前記付勢手段の付勢力によって嵌合して連結状態が維持され、
    前記回転軸体と前記シャフト部材とは、錐形のテーパー部と、該テーパー部を受けるテーパー受け部とによって互いに着脱自在に勘合し、該テーパー部と該テーパー受け部とのいずれか一方が前記回転軸体側に、残る他方が前記シャフト部材側に設けられると共に、前記付勢手段の付勢力によって嵌合して連結状態が維持され、
    前記保持部材と前記シャフト部材とが嵌合するテーパー部とテーパー受け部とは、該保持部材の係合部または係合受け部から連続してこれが拡径すると共に、該シャフト部材の係合受け部または係合部から連続してこれが拡径し、
    前記回転軸体と前記シャフト部材とが嵌合するテーパー部とテーパー受け部とは、該回転軸体の係合部または係合受け部から連続してこれが拡径すると共に、該シャフト部材の係合受け部または係合部から連続してこれが拡径することを特徴とする回転工具。
  2. 請求項記載の回動工具において、
    前記保持部材と前記シャフト部材とを連結する前記テーパー部は、拡径する端部側に鍔部を有すると共に、該テーパー部を受けるテーパー受け部は、該鍔部が突き当たる段部を有し、
    前記回転軸体と前記シャフト部材とを連結する前記テーパー部は、拡径する端部側に鍔部を有すると共に、該テーパー部を受けるテーパー受け部は、該鍔部が突き当たる段部を有することを特徴とする回動工具。
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