JP6255938B2 - 画像読取システムおよび画像読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は,画像読取システムおよび画像読取装置に関する。さらに詳細には,読み取った画像に基づく画像データを提供する過程に含まれる特定処理を,画像読取装置で実行するかそれ以外の装置に実行させるかを選択する技術に関するものである。
従来から,画像読取装置と情報処理装置とを備える画像読取システムであって,画像読取装置にて読み取った画像に基づく画像データを提供する過程で,特定処理を実行する技術がある。さらに,特定処理が両装置で実行可能であり,その特定処理を,画像読取装置で実行するか情報処理装置に実行させるかを選択する技術が知られている。例えば,特許文献1には,スキャナとパーソナルコンピュータ(PC)とで構成されるシステムであって,スキャナで読み取った画像に対する解像度変換や画像回転等の画像処理を,スキャナで実行するかPCに実行させるかを,スキャナ自身の能力や負荷状態によって自動的に選択する技術が開示されている。
特開2006−121429号公報
しかしながら,前記した従来の技術には,次のような問題があった。すなわち,画像読取装置自身の能力や負荷状態によって,画像処理を画像読取装置で実行するかそれ以外の装置で実行するかを選択しても,実際の通信状態によっては必ずしも効率的な選択結果とならないことも考えられる。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,特定処理を,画像読取装置と他の装置とのどちらに実行させるかを選択するにあたって,好適な装置の選択が期待できる技術を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた画像読取システムは,画像読取装置と,前記画像読取装置と接続する情報処理装置とを備える画像読取システムにおいて,前記画像読取装置と前記情報処理装置との間でデータを伝送する伝送手段と,前記伝送手段による前記画像読取装置から前記情報処理装置へのデータの伝送に要する時間である伝送時間の長短を判断する判断手段と,前記画像読取装置で読み取った画像に基づく画像データを提供する過程に含まれる特定処理を,前記判断手段にて前記伝送時間が長いと判断された場合は前記画像読取装置で実行し,前記判断手段にて前記伝送時間が短いと判断された場合は前記情報処理装置で実行することを決定する決定手段とを備えることを特徴としている。
本明細書に開示される画像読取システムは,画像読取装置で読み取った画像に基づく画像データに特定処理を実行し,実行後のデータを情報処理装置にて提供する。そのために,画像読取装置から情報処理装置へのデータの伝送に要する時間である伝送時間の長短を判断する。そして,その判断結果に基づいて,特定処理を,伝送時間が長い場合には画像読取装置で実行し,伝送時間が短い場合には情報処理装置で実行する。なお,データの伝送に要する時間である伝送時間には,データの受け渡しにかかる時間の他,読み取りが完了してから(あるいはデータの伝送が許可されてから),データの伝送が開始されるまでの待ち時間も含まれる。また,伝送時間の長短は,例えば,伝送するデータ量,データの伝送速度,データ伝送の進捗状況によって判断できる。また,特定処理は,画像読取装置で読み取った画像に基づく画像データの生成から,最終的に画像データを提供するまでの過程で実行される処理であり,例えば,色変換,2値化,圧縮(あるいはフォーマット変換),下地除去,斜行補正が該当する。
すなわち,本明細書に開示される画像読取システムでは,伝送時間の長短に基づいて,特定処理を実行させる装置が決定される。例えば,伝送時間が長いほど画像読取装置内での処理の待ち時間が長い傾向にあることから,その待ち時間を利用して画像読取装置にて特定処理を行う方が効率的である。一方,伝送時間が短いほど待ち時間が短い傾向にあることから,情報処理装置に特定処理を行わせ,画像読取装置では他の処理を優先させた方が効率的である。このように伝送時間の長短に応じて特定処理を行う装置を選択することで,より効率的な選択結果となることが期待できる。
また,前記判断手段は,読取設定を,前記伝送時間の長短を判断する条件に含むとよい。読取設定によって伝送データのサイズの大小が推測でき,伝送データのサイズが大きいほど伝送時間が長くなる。このことから,読取設定に基づいて伝送時間の長短も推測し得る。例えば,解像度が高いほど伝送時間が長いと判断する。また,原稿サイズが大きいほど伝送時間が長いと判断する。
また,前記判断手段は,前記画像読取装置での読取完了量と,前記情報処理装置への伝送完了量との差を,前記伝送時間の長短を判断する条件に含むとよい。読取完了量と伝送完了量との差が大きいほど,読み取りが完了してからデータの伝送を開始するまでの待ち時間が長いと推測できる。待ち時間が長い場合は,その結果として,その待ち時間を含む伝送時間が長くなる。このことから,読取完了量と伝送完了量との差に基づいて伝送時間の長短を推測し得る。
また,前記判断手段は,前記画像読取装置と前記情報処理装置との間の通信回線の単位時間当たりの伝送量を,前記伝送時間の長短を判断する条件に含むとよい。単位時間当たりの伝送量が小さいほど,データの受け渡しにかかる時間が長く,その結果として後続のデータについては待ち時間を含む伝送時間が長くなる。このことから,単位時間当たりの伝送量に基づいて伝送時間の長短を推測し得る。なお,単位時間当たりの伝送量は,伝送手段の通信インターフェースの種類に基づく規格値ないし設計値であってもよいし,実測値であってもよい。
また,前記判断手段は,前記通信回線の単位時間当たりの伝送量を,実測値から決定するとよい。実際の通信状況によっては,通信インターフェースの規格値ないし設計値の能力を十分に発揮できないこともある。そのため,実測値に基づいて判断する方がより精度が高い。
また,前記特定処理には,読み取った画像の斜行量を計算する斜行量計算処理と,読み取った画像を前記斜行量計算処理にて計算された斜行量分だけ回転させる回転処理と,の少なくとも一方が含まれるとよい。斜行補正を特定処理の一例として適用できる。
また,前記特定処理には,読み取った画像の色数を判別する色数判別処理と,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データを提供する提供処理と,の少なくとも一方が含まれるとよい。色変換処理を特定処理の一例として適用できる。なお,提供処理は,例えば,判別された色数に対応する画像データのみを取得する処理であってもよいし,複数種類の画像データを取得し,その中から判別された色数に対応する画像データを抽出する処理であってもよい。
また,前記画像読取装置は,読み取った画像に基づいて,互いに異なる色数に対応する複数の画像データを生成する複数の生成手段を備え,前記決定手段にて前記提供処理を前記画像読取装置で実行すると決定した場合,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データの生成を前記画像読取装置で開始し,当該画像データを前記情報処理装置に伝送することで,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データを提供し,前記決定手段にて前記提供処理を前記情報処理装置で実行すると決定した場合,互いに異なる色数に対応する複数の画像データの生成を前記画像読取装置で開始し,当該複数の画像データを前記情報処理装置に伝送し,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データを前記情報処理装置で抽出することで,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データを提供するとよい。伝送時間が長く,画像読取装置で提供処理を実行する場合には,判別された色数に対応する画像データのみを情報処理装置に送信することで,通信に与える負荷を小さくする方が好ましい。一方で,伝送時間が短く,情報処理装置で提供処理を実行する場合には,色数別の複数の画像データを色数判別処理の結果が出る前から伝送し,色数判別処理の結果が出た後に情報処理装置でその判別結果に対応する画像データを抽出する方が,より早期に画像データを得られる。なお,色数判別処理は,どちらの装置で行ってもよい。
また,前記決定手段にて前記提供処理を前記情報処理装置で実行すると決定した場合,前記複数の画像データの伝送を開始した後,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データ以外の画像データを前記情報処理装置で削除するとよい。判別された色数に対応する画像データ以外の画像データは不要となる。そこで,当該画像データを削除することで,情報処理装置のメモリを節約できる。
また,前記決定手段にて前記提供処理を前記情報処理装置で実行すると決定した場合,前記複数の画像データの伝送を開始した後,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データ以外の画像データの伝送を中止するとよい。判別された色数に対応する画像データ以外の画像データは不要となる。そこで,当該画像データの伝送を中止することで,通信の負荷を軽減するとともに画像読取装置の無駄な処理を省略できる。
また,前記決定手段は,ページ単位で決定をやり直すとよい。伝送時間は,ページごとに異なる可能性がある。そのため,ページごとに決定をやり直す方が好ましい。
また,本明細書には,原稿の画像を読み取る読取部と,通信部と,制御部とを備え,前記制御部は,前記通信部を介して情報処理装置にデータを伝送する伝送処理と,前記伝送処理でのデータの伝送に要する時間である伝送時間の長短を判断する判断処理と,前記読取部に読み取らせた画像に基づく画像データを提供する過程に含まれる特定処理を,前記判断処理にて前記伝送時間が長いと判断された場合は自装置で実行し,前記判断処理にて前記伝送時間が短いと判断された場合は前記情報処理装置に実行させることを決定する決定処理とを実行する画像読取装置が開示されている。
また,本明細書には,画像読取装置と,前記画像読取装置と接続する情報処理装置とを備える画像読取システムにおいて,前記画像読取装置と前記情報処理装置との間でデータを伝送する伝送手段と,前記画像読取装置で読み取った画像に基づく画像データを提供する過程に含まれる特定処理を,前記画像読取装置で実行するか前記情報処理装置で実行するかを,ページ単位で決定する決定手段とを備えることを特徴とする画像読取システムが開示されている。
本発明によれば,特定処理を,画像読取装置と他の装置とのどちらに実行させるかを選択するにあたって,好適な装置の選択が期待できる技術が実現される。
実施の形態に係る画像読取システムの電気的構成を示すブロック図である。 画像読取システムにおける原稿読取処理の概略を示す説明図である。 スキャナにて特定処理を実行する場合の例を示す説明図である。 PCにて特定処理を実行する場合の例を示す説明図である。 第1の形態に係る原稿読取処理の手順を示すフローチャートである。 第2の形態に係る原稿読取処理の手順を示すフローチャートである。 斜行補正処理の処理分担の例を示す表である。 色変換処理のためのスキャナの構成の例を示す説明図である。 スキャナにて提供処理を実行する場合の例を示す説明図である。 PCにて提供処理を実行する場合の例を示す説明図である。 第3の形態に係る原稿読取処理の手順を示すフローチャートである。
以下,本発明にかかる画像読取システムを具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,画像読取機能を備えたスキャナと,そのスキャナと通信可能に接続されたPCとを備えるシステムに本発明を適用したものである。
まず,画像読取システム1の電気的構成について説明する。本形態の画像読取システム1は,図1に示すように,スキャナ100と,PC200と,スキャナ100とPC200とを互いに通信可能に接続する伝送回線300とを有する。本形態の画像読取システム1では,原稿をスキャナ100で読み取り,読み取った画像に基づく画像データを生成して,PC200にて提供する原稿読取処理を実行する。
スキャナ100は,図1に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(不揮発性RAM)34と,ASIC35とを含むコントローラ30を備えている。また,スキャナ100は,画像読取部20と,操作パネル40と,伝送インターフェース37とを備え,これらがコントローラ30に電気的に接続されている。なお,本形態のスキャナ100は,カラー読み取りが可能なものである。読取方式は,CCD方式であってもCIS方式であってもよい。
ROM32には,スキャナ100を制御するための各種制御プログラムや各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33およびNVRAM34は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは,データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムに従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,スキャナ100の各構成要素を制御する。
画像読取部20は,読取部の一例である。CPU31は,制御部の一例である。なお,コントローラ30が制御部であってもよいし,ASIC35が制御部であってもよい。なお,図1中のコントローラ30は,CPU31等,スキャナ100の制御に利用されるハードウェアを纏めた総称であって,実際にスキャナ100に存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。
伝送インターフェース37は,伝送回線300を介してPC200と通信を行うためのハードウェアである。伝送インターフェース37は,通信部の一例である。また,操作パネル40は,液晶ディスプレイおよびボタン群を備え,各種の表示を行うとともに,ユーザによる指示入力を受け付ける。
PC200は,図1に示すように,CPU231と,ROM232と,RAM233と,HDD234とを備えている。また,ディスプレイやキーボード等を含む入出力部240と,スキャナ100と通信を行うためのハードウェアとしての伝送インターフェース237とを備えている。なお,HDD234には,各種の画像処理プログラムが記憶されている。
伝送回線300は,スキャナ100からPC200へデータを伝送するための回線である。伝送回線300は,ネットワーク回線でも電話回線でもよい。また,有線でも無線でもよい。画像読取システム1は,伝送回線300の種類や伝送距離等に基づく伝送時間の規格値あるいは設計値を記憶している。なお,画像読取システム1は,伝送回線300の単位時間あたりの伝送量,つまり,伝送速度を実測できる。伝送回線300と,伝送インターフェース37と,伝送インターフェース237とによる伝送のための構成は,伝送手段の一例である。
画像読取システム1は,原稿の画像をスキャナ100で読み取り,読み取った画像に基づく画像データをPC200にて提供する原稿読取処理の指示を受け付ける。原稿読取処理の指示を受け付けると,画像読取システム1は,まず,スキャナ100に読取動作を開始させる。つまり,図2に示すように,スキャナ100は,原稿の画像を読み取って,読取画像データ3を生成する。なお,原稿読取処理の指示は,スキャナ100の操作パネル40で受け付けてもよいし,PC200の入出力部240にて受け付けてもよい。
読取画像データ3は,例えば,スキャナ100にて一度に読み取り可能なライン数ずつ生成され,スキャナ100のRAM33に順次記憶される。なお,原稿読取処理の指示には,読取設定が含まれる。読取設定としては,例えば,読取解像度,原稿サイズ,カラー読取設定がある。
スキャナ100にて生成される読取画像データ3のデータ量は,指定されている読取設定に応じて,異なる量となる可能性が高い。例えば,読取設定が高解像度,大サイズ,カラー読取である場合には,それぞれ低解像度,小サイズ,モノクロ読取が設定されている場合に比較して,データ量の大きい読取画像データ3が生成される可能性が高い。なお,カラー情報を含む読取画像データ3としては,例えば,RGBデータやYCbCrデータが該当する。
画像読取システム1は,読取画像データ3に基づく画像ファイル4を生成する。そして,PC200は,画像ファイル4をユーザに提供する。画像ファイル4は,読取画像データ3に各種の処理を実行した結果として取得される画像データであり,読取画像データ3と同一のデータではない。なお,画像ファイル4としては,例えば,JPEGファイルやビットマップファイルが該当する。
画像読取システム1は,スキャナ100における原稿の読取動作からPC200における画像ファイル4の提供までの過程で,特定処理を含む1以上の処理を実行する。特定処理は,画像データに対する処理であり,例えば,スキャナ100にて生成した読取画像データ3から画像ファイル4を生成する処理であってもよいし,生成した複数の画像ファイルからユーザに提供する画像ファイル4を抽出する処理であってもよい。画像読取システム1は,特定処理を,スキャナ100にて実行させることもできるし,PC200にて実行させることもできる。特定処理については,後述する。
さらに,画像読取システム1は,特定処理をスキャナ100に実行させるかPC200に実行させるかを決定する,決定処理を実行する。そして,画像読取システム1は,決定処理にて決定された結果に基づいて,スキャナ100またはPC200にて特定処理を実行する。決定処理については,後述する。
画像読取システム1は,決定処理にて,特定処理をスキャナ100にて実行させると決定した場合は,例えば,図3に示すように,原稿を読み取って生成した読取画像データ3に対して,スキャナ100にて特定処理を実行させる。さらに,スキャナ100は,特定処理の結果に基づく画像ファイル4を生成し,生成した画像ファイル4をPC200に伝送して,読取画像データ3を削除する。PC200は,受信した画像ファイル4をユーザに提供する。
一方,画像読取システム1は,決定処理にて,特定処理をPC200にて実行させると決定した場合は,例えば,図4に示すように,スキャナ100に,読取画像データ3をPC200へ伝送させる。また,PC200に,受信した読取画像データ3に対して特定処理を実行させる。さらに,PC200は,特定処理の結果に基づく画像ファイル4を生成し,生成した画像ファイル4をユーザに提供する。
なお,画像読取システム1は,読取画像データ3から画像ファイル4を生成する過程で,特定処理以外にも各種の処理を実行してもよい。特定処理以外の処理は,決定処理の結果にかかわらず,スキャナ100で実行されてもよいし,PC200で実行されてもよい。また,画像ファイル4の生成は,特定処理の実行と同じ装置で実行されるとは限らない。つまり,特定処理を実行した結果を他の装置に伝送し,伝送された結果に基づいて,他の装置にて画像ファイル4を生成するとしてもよい。例えば,図4の例で,PC200は,特定処理の結果をスキャナ100に伝送し,その結果に基づいてスキャナ100にて生成された画像ファイル4を取得して提供してもよい。
続いて,スキャナ100またはPC200にて実行される特定処理について説明する。特定処理には,例えば,色変換処理,2値化処理,圧縮処理,下地除去処理,斜行補正処理が該当する。
なお,これらの処理のなかには,複数の処理を組み合わせて実行される処理もある。画像読取システム1は,複数の処理を含む特定処理を,決定処理による決定の対象とする場合には,含まれる個々の処理について,スキャナ100に実行させるかPC200に実行させるかを決定する。
例えば,斜行補正処理には,読み取った画像の斜行量を計算する斜行量計算処理と,読み取った画像を計算された斜行量分だけ回転させる回転処理とが含まれる。画像読取システム1は,斜行量計算処理または回転処理の少なくとも一方について,スキャナ100に実行させるかPC200に実行させるかを決定する。他方についても同様に決定してもよいし,他方については予め決めた装置に実行させるとしてもよい。なお,回転処理は,斜行量計算処理の結果として得られる斜行量を使用して実行する処理であり,斜行量計算処理の終了後に実行される。
また,例えば,下地除去処理には,画像の下地除去を行うか否かを判断する判断処理と,読み取った画像に対して下地除去を実行する除去処理とが含まれる。また,色変換処理には,画像に含まれる色数を判別する色数判別処理と,判別された色数に応じた画像ファイル4を提供する提供処理とが含まれる。
続いて,画像読取システム1にて実行される決定処理と,決定処理にて実行される判断処理とについて説明する。画像読取システム1は,判断処理にてスキャナ100からPC200へデータを伝送する伝送時間の長短を判断し,その判断結果に基づいて,決定処理にて,特定処理をスキャナ100に実行させるかPC200に実行させるかを決定する。画像読取システム1は,判断処理と決定処理とを原稿のページ単位で実行する。なお,判断処理と決定処理とのいずれも,スキャナ100にて実行してもよいし,PC200にて実行してもよい。判断処理を実行する装置が判断手段の一例であり,決定処理を実行する装置が決定手段の一例である。
そこで,画像読取システム1は,まず,判断処理にて伝送時間の長短を判断する。伝送時間は,伝送回線300を介してスキャナ100からPC200へのデータの伝送が完了するまでに要する時間である。なお,伝送時間には,実際にデータを伝送している時間の他,伝送を開始するまでの待ち時間も含まれる。画像読取システム1は,例えば,伝送するデータ量,データの伝送速度,データ伝送の進捗状況によって,伝送時間の長短を判断する。
伝送するデータ量によって,伝送時間の長短を判断する場合には,画像読取システム1は,例えば,原稿読取処理の指示に含まれる読取設定に基づいて伝送時間を推定する。具体的には,読取設定にて設定された読取解像度が,所定の閾値より高解像度であれば,伝送するデータ量が大きく,伝送時間が長いと判断する。また,読取設定にて設定された原稿サイズが,所定の閾値より大サイズであれば,伝送するデータ量が大きく,伝送時間が長いと判断する。また,読取設定がカラー読取であれば,伝送するデータ量が大きく,伝送時間が長いと判断する。一方,伝送するデータ量が大きくないと推定される場合には,伝送時間が短いと判断する。
また,データの伝送速度によって,伝送時間の長短を判断する場合は,画像読取システム1は,例えば,伝送回線300や伝送インターフェース37,237の種類に基づいて,伝送時間を推定する。つまり,伝送に用いられる各種装置の規格値や設計値に基づいて,伝送速度が所定の速度より遅いと推定される場合には伝送時間が長いと判断する。一方,伝送速度が所定の速度より遅くないと推定される場合には,伝送時間が短いと判断する。また,画像読取システム1は,伝送回線300を介する伝送速度を実測して,実測値に基づいて伝送時間の長短を判断してもよい。
また,データ伝送の進捗状況によって,伝送時間の長短を判断する場合は,画像読取システム1は,スキャナ100にて読み取りが完了して処理待ちとなっている読取画像データ3の量と,PC200へ伝送済みの画像データの量との差に基づいて伝送時間の長短を判断する。つまり,読取の完了したデータ量と伝送の完了したデータの量との差が大きい場合には,伝送時間が長いと判断する。この場合には,読取動作の進行に比較して,伝送が遅れており,伝送時間に含まれる待ち時間が長いと推測できる。一方,データ量の差が大きくない場合には,伝送時間が短いと判断する。
または,連続して複数ページの読み取りを実行する場合において,スキャナ100にて読取中の箇所のページ番号と,PC200側にて処理中の箇所のページ番号とを比較し,そのページ番号の差に基づいて伝送時間の長短を判断する。つまり,スキャナ100とPC200とでの処理中の箇所のページ番号の差が大きい場合には,伝送時間が長いと判断する。この場合にも,読取動作に対して,伝送が遅れていると推測できる。一方,ページ番号の差が大きくない場合には,伝送時間が短いと判断する。
なお,PC200へ伝送済みのデータ量にかかわらず,スキャナ100にて処理待ちまたは伝送待ち中となっている読取画像データ3の量によって伝送時間の長短を判断してもよい。つまり,スキャナ100に溜まっている画像データの量が所定の閾値より多い場合には,読取に対して伝送が遅れていると推定されるので,伝送時間が長いと判断する。一方,スキャナ100に溜まっている画像データの量が少ない場合には,読取に対して伝送が遅れていないと推定され,伝送時間が短いと判断する。
そして,画像読取システム1は,決定処理にて,伝送時間が長い場合にはスキャナ100にて特定処理を実行すると決定し,伝送時間が短い場合にはPC200にて特定処理を実行すると決定する。伝送時間が長いのは,例えば,データ量の大きい画像データを伝送する場合であり,伝送を開始してから完了するまでに長時間を要する可能性が高い。そのため,以後の読取画像データ3がスキャナ100に溜まる可能性がある。また,前の読取画像データ3がスキャナ100に溜まっている場合には,次のデータの伝送を開始するまでに,前のデータの伝送による待ち時間が必要となることがある。
つまり,伝送時間が長い場合は,待ち時間が長い可能性が高い。そこで,伝送を開始する前に,その待ち時間を利用して,特定処理をスキャナ100にて実行するとよい。その一方で,伝送時間が短い場合は,待ち時間が短い可能性が高い。そこで,先に伝送を実行して,PC200にて特定処理を実行させるとよい。このようにすることにより,伝送の待ち時間を効率的に利用できる。
なお,原稿の読取から画像ファイル4を提供するまでの過程で,複数の特定処理を実行する場合には,画像読取システム1は,各特定処理ごとに決定処理を実行してもよい。また,決定処理の結果に応じて全ての特定処理をスキャナ100またはPC200のいずれかにて実行してもよい。また,決定処理の結果に応じて,スキャナ100とPC200とに,実行する特定処理を分担させてもよい。
続いて,画像読取システム1にて実行される原稿読取処理の第1の形態の手順について,図5のフローチャートを参照しつつ説明する。この原稿読取処理は,画像読取システム1が処理開始の指示を受け付けたことを契機に,スキャナ100のCPU31によって実行される。第1の形態は,特定処理として1つの画像処理を実行する場合の処理である。第1の形態にて実行される特定処理は,例えば,2値化処理,圧縮処理である。
読取処理では,まず,受け付けた原稿読取処理の指示に含まれる読取設定に基づいて,画像読取部20による読取動作を開始させる(S101)。これにより,スキャナ100のRAM33には,読取画像データ3が生成され始める。さらに,スキャナ100からPC200へのデータ伝送に要する伝送時間が長いか否かを判断する(S102)。S102では,スキャナ100は,前述したように,伝送するデータ量,データの伝送速度,データ伝送の進捗状況等に基づいて,伝送時間の長短を判断する。
そして,伝送時間が長いと判断した場合には(S102:YES),スキャナ100にて特定処理の実行を開始する(S104)。さらに,処理後の画像データのPC200への伝送を開始する(S105)。スキャナ100は,特定処理の実行とデータの伝送とを,読取動作と並行して実行する。また,スキャナ100は,伝送の終了した部分から,読取画像データ3を削除してもよい。
なお,S105にて伝送する処理後の画像データは,スキャナ100にて生成した画像ファイル4であってもよいし,画像ファイル4を生成する前の画像データであってもよい。後者の場合には,PC200が,受信した画像データに基づいて画像ファイル4を生成する。
一方,伝送時間が長くないと判断した場合には(S102:NO),読取画像データ3のPC200への伝送を開始する(S107)。この場合も,スキャナ100は,データの伝送を,読取動作と並行して実行する。また,スキャナ100は,伝送の終了した部分から,読取画像データ3を削除してもよい。なお,伝送する画像データは,読取画像データ3そのものに限らず,特定処理以外の処理を実行した結果のデータであってもよい。
次に,スキャナ100は,S101にて読取を開始したページの読み取りが完了したか否かを判断する(S110)。完了していない場合は(S110:NO),さらに継続して読取動作を実行する。一方,そのページの読み取りを完了した場合は(S110:YES),次ページの原稿が有るか否かを判断する(S111)。
次ページありと判断した場合には(S111:YES),S101に戻って,次のページの読取を開始する。つまり,スキャナ100は,ページごとに,S102の判断を繰り返す。一方,原稿の全ページの読取が完了したら,次ページ無しと判断し(S111:NO),原稿読取処理を終了する。
なお,PC200では,伝送されてきた画像データが特定処理を実行済みであって,生成済みの画像ファイル4であれば,そのまま保存して提供する。また,受信した画像データが特定処理の実行前のデータであれば,PC200は,その画像データに特定処理を実行する。そして,特定処理を実行した画像データに基づく画像ファイル4を生成して保存し,提供する。あるいは,特定処理の結果をスキャナ100に戻し,その結果に基づいてスキャナ100にて生成された画像ファイル4を取得して保存し,提供する。
以上,詳細に説明したように,第1の形態の画像読取システム1は,スキャナ100にて読み取った読取画像データ3に特定処理を施して画像ファイル4を生成し,PC200にて提供する。そして,スキャナ100からPC200へのデータの伝送に要する時間の長短に基づいて,特定処理を,スキャナ100とPC200とのいずれで実行するかを決定する。つまり,伝送時間が長い場合には,スキャナ100内での伝送の待ち時間が長い傾向にあることから,その待ち時間を利用してスキャナ100にて特定処理を実行すると決定する。一方,伝送時間が短い場合には,早期にPC200へ伝送し,PC200にて特定処理を実行すると決定する。これにより,特定処理を,スキャナ100とPC200とのどちらに実行させるかを選択するにあたって,好適な選択が期待できる。
続いて,画像読取システム1にて実行される原稿読取処理の第2の形態の手順について,図6のフローチャートを参照しつつ説明する。第2の形態は,特定処理が,互いに関連する2つの処理を含む処理である場合の例である。ここでは,特定処理として,斜行量計算処理と回転処理とを含む斜行補正処理を実行する場合について説明する。なお,処理の開始や終了の手順は,第1の形態と同様であるので,同じ符号を付して説明を省略する。第2の形態が適用される特定処理としては,斜行補正処理の他に,例えば,下地除去処理がある。
本形態では,読取動作の開始後,伝送時間の長短を,「長」,「中」,「短」の3段階に分けて判断する(S201)。そして,伝送時間の長短に応じて,図7に示すように,各処理をスキャナ100にて実行するか,PC200にて実行するかを決定する。つまり,伝送時間が短いと判断したら,斜行量計算処理と回転処理とをいずれもPC200にて実行する。伝送時間が中程度と判断したら,斜行量計算処理をスキャナ100にて実行し,回転処理をPC200にて実行する。伝送時間が長いと判断したら,斜行量計算処理と回転処理とをいずれもスキャナ100にて実行する。
つまり,図6のS201にて,伝送時間が長いと判断した場合には(S201:長),スキャナ100にて斜行量計算処理と回転処理とを両方とも実行する。そこで,読取動作と並行して,斜行量計算処理の実行を開始する(S203)。そして,原稿1ページの読み取りが完了したか否かを判断する(S204)。
1ページの読み取りが完了していないと判断したら(S204:NO),原稿の読み取りと斜行量計算処理とを継続して実行する。1ページの読み取りが完了したと判断したら(S204:YES),算出した斜行量を用いて読取画像データ3に対して回転処理を実行し(S205),画像ファイル4を生成する。なお,1ページの読み取りが完了すれば,斜行量計算処理も完了し,斜行量を決定できる。さらに,処理後のデータである画像ファイル4をPC200に伝送する(S206)。
一方,伝送時間が中程度であると判断した場合には(S201:中),読取動作と並行して,斜行量計算処理の実行を開始する(S208)。さらに,読取画像データ3のPC200への伝送を開始する(S209)。そして,原稿1ページの読み取りが完了したか否かを判断する(S210)。1ページの読み取りが完了していないと判断したら(S210:NO),原稿の読み取りと斜行量計算処理とデータ伝送とを,継続して実行する。そして,1ページ分の読み取りが完了したと判断したら(S210:YES),算出した斜行量をPC200に伝送する(S211)。
一方,伝送時間が短いと判断した場合には(S201:短),PC200への読取画像データ3の伝送を開始する(S213)。そして,原稿1ページの読み取りが完了したか否かを判断する(S214)。1ページの読み取りが完了していないと判断したら(S214:NO),原稿の読み取りとデータ伝送とを継続して実行する。
そして,S206の後,または,S211の後,または,S214にて1ページの読み取りが完了したと判断したら(S214:YES),次のページの原稿があるか否かを判断する(S111)。次ページの原稿があると判断したら(S111:YES),S101に戻って,次のページの読取を開始する。次のページがない場合には(S111:NO),原稿読取処理を終了する。
なお,PC200は,伝送されてきたデータが,生成済みの画像ファイル4であれば,そのまま保存して提供する。また,読取画像データ3と斜行量とを受け取った場合には,斜行量を用いて回転処理を実行する。また,読取画像データ3だけを受け取った場合には,斜行量計算処理と回転処理とを実行する。そして,回転処理の実行後,画像ファイル4を生成して保存し,提供する。あるいは,回転処理の結果をスキャナ100に戻し,その結果に基づいてスキャナ100にて生成された画像ファイル4を取得して保存し,提供する。
以上,詳細に説明したように,第2の形態の画像読取システム1によっても,スキャナ100からPC200へのデータの伝送に要する時間の長短に基づいて,特定処理を,スキャナ100とPC200とのいずれで実行するかが決定される。特に,本形態では,伝送時間が3段階に分類されるので,2つの処理を含む特定処理を実行する場合に好適である。つまり,2つの処理のそれぞれについて実行する装置が決定されるので,特定処理を,スキャナ100とPC200とのどちらに実行させるかを選択するにあたって,好適な選択が期待できる。
続いて,画像読取システム1にて実行される原稿読取処理の第3の形態について説明する。第3の形態では,特定処理として色変換処理を実行する。色変換処理は,カラー読取の対象とした原稿がカラー原稿であるか,グレー原稿であるか,モノクロ原稿であるかを判別する色数判別処理と,色数判別処理の判別結果に応じて,それぞれに適した形式の画像ファイル4を提供する提供処理とを含む。
具体的には,読み取った原稿が多色を含むカラー原稿であると判別した場合には,カラー読取による画像データを圧縮したJPEGデータ形式のカラー画像データを提供する。また,原稿が単色で階調を含むグレー原稿であると判別した場合には,グレースケールに変換して圧縮したJPEGデータ形式のグレー画像データを提供する。また,原稿が単色1階調で構成されるモノクロ原稿であると判別した場合には,グレースケールに変換して2値化変換した2値化データ形式のモノクロ画像データを提供する。モノクロ画像データは,2値化データであるため,圧縮されてはいないが,そのデータサイズは大きくない。
本形態のスキャナ100は,前述した色数判別処理と,各種の画像データを生成する処理とを実行するために,図8に示すように,専用回路を有している。つまり,本形態の画像読取システム1におけるスキャナ100は,画像読取部20と,色数判別回路23と,画像ファイル生成回路25とを有している。画像ファイル生成回路25は,読取画像データ3に基づいて,カラー画像データ26と,グレー画像データ27と,モノクロ画像データ28とを生成する。画像ファイル生成回路25は,生成手段の一例である。
本形態の画像読取システム1は,第1の形態と同様に,伝送時間の長短に応じて,特定処理をスキャナ100とPC200とのいずれにて実行させるかを決定する。本形態では,色数判別処理は,スキャナ100の色数判別回路23にて実行される。つまり,決定処理の対象となる特定処理は,提供処理である。なお,本形態のスキャナ100では,原稿の読み取りと並行して,カラー画像データ26と,グレー画像データ27と,モノクロ画像データ28との3種の画像データが生成される。
そして,伝送時間が長いと判断し,提供処理をスキャナ100に実行させると決定した場合,図9に示すように,スキャナ100は,画像ファイル生成回路25にて生成されたカラー画像データ26と,グレー画像データ27と,モノクロ画像データ28とのうちから,色数判別回路23の判別結果に基づいて1種を抽出する。さらに,抽出された画像データに基づいて画像ファイル4を生成し,PC200に伝送する。なお,スキャナ100は,抽出されなかった画像データを削除する。
また,PC200は,受信した画像ファイル4を保存して提供する。つまり,図9では,スキャナ100において,画像ファイル生成回路25にて生成した3種の画像データのうちから,判別結果に基づいて抽出された画像ファイル4をPC200に伝送する処理が,提供処理の一例である。なお,スキャナ100は,読み取りと並行して3種の画像データを生成する代わりに,色数判別回路23の判別結果を待って,判別結果に対応する画像データのみを生成してもよい。この場合には,抽出は不要であり,生成した画像ファイル4をPC200に伝送する処理が,提供処理の一例である。
一方,伝送時間が短いと判断し,提供処理をPC200に実行させると決定した場合,図10に示すように,スキャナ100は,生成中のカラー画像データ26と,グレー画像データ27と,モノクロ画像データ28とを3種ともPC200に伝送開始する。そして,スキャナ100は,色数判別回路23の判別結果が得られたら,その判別結果をPC200に伝送する。なお,スキャナ100は,原稿1ページ分の各画像データの伝送が完了する前に色数判別回路23の判別結果が得られたら,選択されなかった画像データの伝送を中止するとよい。
また,PC200は,受信したカラー画像データ26と,グレー画像データ27と,モノクロ画像データ28とをそれぞれ保存する。さらに,スキャナ100から色数判別回路23の判別結果を受信したら,その判別結果に基づいて,保存した3種の画像データのうちから1種を抽出し,抽出した画像データを画像ファイル4として提供する。さらに,色数判別処理によって抽出されなかった画像データを削除する。つまり,図10では,PC200において,伝送された3種の画像データから1種を抽出して画像ファイル4として保存し,抽出されなかった画像データを削除する処理が,提供処理の一例である。
続いて,第3の形態の画像読取システム1にて実行される原稿読取処理の手順について,図11のフローチャートを参照しつつ説明する。なお,処理の開始や終了の手順は,第1の形態と同様であるので,同じ符号を付して説明を省略する。
本形態では,読取動作を開始したら(S101),色数判別回路23による色数判別処理(S301)と,画像ファイル生成回路25による各画像データの生成(S302)とを開始する。そして,伝送時間が長いか否かを判断する(S102)。
伝送時間が長いと判断した場合は(S102:YES),S301で開始した色数判別処理の判別が完了したか否かを判断する(S304)。完了していない場合には(S304:NO),完了するまで処理を継続する。そして,色数判別処理の判別が完了したら(S304:YES),判別結果に基づいて,1種の画像データを抽出する(S305)。さらに,抽出した画像データのPC200への伝送を開始する(S306)。
一方,伝送時間が長くないと判断した場合は(S102:NO),S302で生成を開始した3種の画像データのすべてのPC200への伝送を開始する(S308)。そして,色数判別処理の判別が完了したか否かを判断する(S309)。完了していない場合には(S309:NO),完了するまで処理を継続する。色数判別処理の判別が完了したら(S309:YES),判別結果をPC200に伝送する(S311)。さらに,抽出されなかった画像データの伝送を中止する(S312)。
S306の後,または,S312の後で,スキャナ100は,抽出されなかった画像データが生成中であれば生成を中止し,RAM33から削除する(S314)。そして,原稿1ページの読み取りが完了したか否かを判断する(S110)。完了していない場合には(S110:NO),完了するまで処理を継続する。原稿1ページの読み取りが完了したら(S110:YES),次ページの原稿があるか否かを判断する(S111)。有るならその読取を開始し,無ければ原稿読取処理を終了する。
なお,PC200は,伝送されてきた画像データが1種のみであれば,そのまま画像ファイル4として保存する。また,3種の画像データが伝送された場合には,3種ともを一旦保存し,後に伝送される色数判別処理の判別結果を用いて1種の画像データを抽出する。そして,抽出した画像データを画像ファイル4として保存し,抽出しなかった画像データを削除する。
以上,詳細に説明したように,第3の形態の画像読取システム1によっても,特定処理を,スキャナ100とPC200とのどちらに実行させるかを選択するにあたって,好適な選択が期待できる。特に本形態では,伝送時間が短い場合には,色数判別処理の結果を待たずに3種のデータを作成し,3種とも早期にPC200への伝送を開始するので,早期に処理を完了できることが期待できる。一方,伝送時間が長い場合には,色数判別処理の結果を待って,抽出された1種のみを伝送するので,伝送回路300への負荷は小さいことが期待できる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,画像読取装置としては,スキャナに限らず,複写機,複合機,FAX機等,画像読取機能を備えるものであれば適用可能である。また,例えば,情報処理装置としては,PCに限らず,サーバ,複合機,スマートフォン,タブレット等,画像処理機能を備えるものであれば適用可能である。
また,例えば,読取動作と他の動作(特定処理,または,伝送動作)を並行して実行するとしたが,これに限らない。つまり,1ページの読取が終了してから他の動作を開始してもよい。また,読取動作と特定処理とが終了してから,伝送を開始してもよい。また,例えば,特定処理は,例示のものに限らない。例えば,解像度変換処理やデータフォーマット変換処理にも適用可能である。また,例えば,伝送時間の長短を判断する際の基準は,例示のものに限らない。
また,例えば,第3の形態において,色数判別処理をPC200で実行してもよい。その場合には,スキャナ100は,読取画像データ3をPC200に伝送する。また,3種の画像データの生成もPC200にて実行させてもよい。
また,特定処理をスキャナ100で実行するか,PC200で実行するかを決定する決定を,ページ単位でやり直すものに限らない。例えば,ジョブ単位で決定してもよい。ただし,ジョブ単位で決定すると,複数ページのジョブの場合には,ジョブの途中で状況が変化することがあり得る。その場合には,実際の状況に即した効率的な選択結果とならないことも考えられる。
一方,本形態の画像読取システム1では,特定処理をスキャナ100で実行するか,PC200で実行するかの決定を,ページ単位でやり直している。このことから,実際の状況に即した効率的な選択結果となることが期待できる。この場合,伝送時間の長短による判断はしなくてもよい。
また,実施の形態に開示されている処理は,単一のCPU,複数のCPU,ASICなどのハードウェア,またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また,実施の形態に開示されている処理は,その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体,または方法等の種々の態様で実現することができる。
20 画像読取部
31 CPU
37,237 伝送インターフェース
100 スキャナ
200 PC
300 伝送回線

Claims (12)

  1. 画像読取装置と,前記画像読取装置と接続する情報処理装置とを備える画像読取システムにおいて,
    前記画像読取装置と前記情報処理装置との間でデータを伝送する伝送手段と,
    前記伝送手段による前記画像読取装置から前記情報処理装置へのデータの伝送に要する時間である伝送時間の長短を判断する判断手段と,
    前記画像読取装置で読み取った画像に基づく画像データを提供する過程に含まれる特定処理を,前記判断手段にて前記伝送時間が長いと判断された場合は前記画像読取装置で実行し,前記判断手段にて前記伝送時間が短いと判断された場合は前記情報処理装置で実行することを決定する決定手段と,
    を備え
    前記判断手段は,読取設定と,前記画像読取装置での読取完了量と前記情報処理装置への伝送完了量との差と,の少なくとも一方を,前記伝送時間の長短を判断する条件に含むことを特徴とする画像読取システム。
  2. 画像読取装置と,前記画像読取装置と接続する情報処理装置とを備える画像読取システムにおいて,
    前記画像読取装置と前記情報処理装置との間でデータを伝送する伝送手段と,
    前記伝送手段による前記画像読取装置から前記情報処理装置へのデータの伝送に要する時間である伝送時間の長短を判断する判断手段と,
    前記画像読取装置で読み取った画像に基づく画像データを提供する過程に含まれる特定処理を,前記判断手段にて前記伝送時間が長いと判断された場合は前記画像読取装置で実行し,前記判断手段にて前記伝送時間が短いと判断された場合は前記情報処理装置で実行することを決定する決定手段と,
    を備え
    前記特定処理には,読み取った画像の色数を判別する色数判別処理と,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データを提供する提供処理と,の少なくとも一方が含まれることを特徴とする画像読取システム。
  3. 請求項に記載する画像読取システムにおいて,
    前記画像読取装置は,読み取った画像に基づいて,互いに異なる色数に対応する複数の画像データを生成する複数の生成手段を備え,
    前記決定手段にて前記提供処理を前記画像読取装置で実行すると決定した場合,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データの生成を前記画像読取装置で開始し,当該画像データを前記情報処理装置に伝送することで,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データを提供し,
    前記決定手段にて前記提供処理を前記情報処理装置で実行すると決定した場合,互いに異なる色数に対応する複数の画像データの生成を前記画像読取装置で開始し,当該複数の画像データを前記情報処理装置に伝送し,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データを前記情報処理装置で抽出することで,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データを提供することを特徴とする画像読取システム。
  4. 請求項に記載する画像読取システムにおいて,
    前記決定手段にて前記提供処理を前記情報処理装置で実行すると決定した場合,前記複数の画像データの伝送を開始した後,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データ以外の画像データを前記情報処理装置で削除することを特徴とする画像読取システム。
  5. 請求項または請求項に記載する画像読取システムにおいて,
    前記決定手段にて前記提供処理を前記情報処理装置で実行すると決定した場合,前記複数の画像データの伝送を開始した後,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データ以外の画像データの伝送を中止することを特徴とする画像読取システム。
  6. 画像読取装置と,前記画像読取装置と接続する情報処理装置とを備える画像読取システムにおいて,
    前記画像読取装置と前記情報処理装置との間でデータを伝送する伝送手段と,
    前記伝送手段による前記画像読取装置から前記情報処理装置へのデータの伝送に要する時間である伝送時間の長短を判断する判断手段と,
    前記画像読取装置で読み取った画像に基づく画像データを提供する過程に含まれる特定処理を,前記判断手段にて前記伝送時間が長いと判断された場合は前記画像読取装置で実行し,前記判断手段にて前記伝送時間が短いと判断された場合は前記情報処理装置で実行することを決定する決定手段と,
    を備え
    前記決定手段は,ページ単位で決定をやり直すことを特徴とする画像読取システム。
  7. 請求項1から請求項のいずれか1つに記載する画像読取システムにおいて,
    前記判断手段は,前記画像読取装置と前記情報処理装置との間の通信回線の単位時間当たりの伝送量を,前記伝送時間の長短を判断する条件に含むことを特徴とする画像読取システム。
  8. 請求項に記載する画像読取システムにおいて,
    前記判断手段は,前記通信回線の単位時間当たりの伝送量を,実測値から決定することを特徴とする画像読取システム。
  9. 請求項1から請求項のいずれか1つに記載する画像読取システムにおいて,
    前記特定処理には,読み取った画像の斜行量を計算する斜行量計算処理と,読み取った画像を前記斜行量計算処理にて計算された斜行量分だけ回転させる回転処理と,の少なくとも一方が含まれることを特徴とする画像読取システム。
  10. 原稿の画像を読み取る読取部と,
    通信部と,
    制御部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    前記通信部を介して情報処理装置にデータを伝送する伝送処理と,
    前記伝送処理でのデータの伝送に要する時間である伝送時間の長短を判断する判断処理と,
    前記読取部に読み取らせた画像に基づく画像データを提供する過程に含まれる特定処理を,前記判断処理にて前記伝送時間が長いと判断された場合は自装置で実行し,前記判断処理にて前記伝送時間が短いと判断された場合は前記情報処理装置に実行させることを決定する決定処理と,
    を実行し,
    前記判断処理では,読取設定と,自装置での読取完了量と前記情報処理装置への伝送完了量との差と,の少なくとも一方を,前記伝送時間の長短を判断する条件に含むことを特徴とする画像読取装置。
  11. 原稿の画像を読み取る読取部と,
    通信部と,
    制御部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    前記通信部を介して情報処理装置にデータを伝送する伝送処理と,
    前記伝送処理でのデータの伝送に要する時間である伝送時間の長短を判断する判断処理と,
    前記読取部に読み取らせた画像に基づく画像データを提供する過程に含まれる特定処理を,前記判断処理にて前記伝送時間が長いと判断された場合は自装置で実行し,前記判断処理にて前記伝送時間が短いと判断された場合は前記情報処理装置に実行させることを決定する決定処理と,
    を実行し,
    前記特定処理には,読み取った画像の色数を判別する色数判別処理と,前記色数判別処理によって判別された色数に対応する画像データを提供する提供処理と,の少なくとも一方が含まれることを特徴とする画像読取装置。
  12. 原稿の画像を読み取る読取部と,
    通信部と,
    制御部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    前記通信部を介して情報処理装置にデータを伝送する伝送処理と,
    前記伝送処理でのデータの伝送に要する時間である伝送時間の長短を判断する判断処理と,
    前記読取部に読み取らせた画像に基づく画像データを提供する過程に含まれる特定処理を,前記判断処理にて前記伝送時間が長いと判断された場合は自装置で実行し,前記判断処理にて前記伝送時間が短いと判断された場合は前記情報処理装置に実行させることを決定する決定処理と,
    を実行し,
    前記決定処理では,ページ単位で決定をやり直すことを特徴とする画像読取装置。
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