JP6255304B2 - 電気デバイス収納構造 - Google Patents
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Description
車両前方に向け上方に傾斜すると共に、車両左右方向の中央部に凸部(例えば、後述の実施形態での第5領域70E)を、その左右両側に凹部(例えば、後述の実施形態での第4領域70D,第6領域70F)を有する着座部(例えば、後述の実施形態での着座部9a)と、前記着座部の後方から立ち上る背もたれ部(例えば、後述の実施形態での背もたれ部9b)と、を有する後部座席(例えば、後述の実施形態での後部座席9)を備え、
前記着座部の下方に電気デバイス(例えば、後述の実施形態での電気デバイスD)が配置される電気デバイス収納構造であって、
前記電気デバイスは、バッテリ(例えば、後述の実施形態でのバッテリ18)と電気機器部品(例えば、後述の実施形態での電気機器部品55)とを有し、
前記バッテリは、前記着座部の前方に配置され、
前記電気機器部品は、前記バッテリの上方、且つ前記凸部の下方に配置される。
車室(例えば、後述の実施形態での車室30)側から前記電気デバイスを挿入可能な箱状に形成されたケース(例えば、後述の実施形態でのケース1)と、前記ケースの開口を覆う蓋部材(例えば、後述の実施形態での蓋2)と、を有する電気デバイス収納部(例えば、後述の実施形態での電気デバイス収容体P)を備え、
前記電気機器部品と前記バッテリとは、前記電気デバイス収納部に収納され、
前記蓋部材上に前記着座部が搭載される。
前記蓋部材は、上面視において、前後方向に2つに分割されると共に、左右方向に3つに分割された6つの領域(例えば、後述の実施形態での第1領域60A,第2領域60B,第3領域60C,第4領域60D,第5領域60E,第6領域60F)からなり、
前方側の3つの前記領域(例えば、後述の実施形態での第1領域60A,第2領域60B,第3領域60C)の最上部は、後方側の3つの前記領域(例えば、後述の実施形態での第4領域60D,第5領域60E,第6領域60F)の最上部のいずれよりも高く形成され、
前記後方側の3つの前記領域の最上部は、前記凸部に対応する中央部(例えば、後述の実施形態での第5領域60E)が高く、前記凹部に対応する左右両側(例えば、後述の実施形態での第4領域60D,第6領域60F)が低く、前記着座部の前記凸部及び前記凹部に沿うように形成される。
前記蓋部材は、天井部(例えば、後述の実施形態での天井部22)の周縁から垂下する枠状の側壁(例えば、後述の実施形態での縦壁23)を有し、
前記後方側の3つの前記領域の前記天井部は、後方に向かって高さが低くなる傾斜面であり、
前記中央部の前記天井部は、前記左右両側の前記天井部より高く形成され、
前記中央部の前記天井部と、前記左右両側の前記天井部との間には、前記両天井部を連結する縦壁(例えば、後述の実施形態での縦壁22a)が形成される。
本実施形態の電気デバイス収納構造では、図1及び図8に示すように、後部座席9(図8参照)の下方のフロアパネルFに設けられた孔Hに電気デバイスDが収容された電気デバイス収容体Pを配設している。電気デバイス収容体Pは、電気デバイスDを挿入可能な箱状に形成されたケース1と、ケース1の開口を覆う蓋2と、を有し、蓋2上に後部座席9の着座部9aが配置されている。
先ず、電気デバイス収容体Pについて説明する。
図1、図2及び図14に示す電気デバイス収容体Pは、バッテリ18、DC/DCコンバータやインバータなどの高圧電気機器19、及びECU等の電気機器部品55を含む電気デバイスDを収容するものであり、例えば、ハイブリッド車に搭載される。電気デバイス収容体P内には、車両左側からバッテリ18、高圧電気機器19が、この順で収容され、電気機器部品55は、バッテリ18上であって車両中央に配置されている。電気デバイス収容体Pは、金属製のフロアパネルF(ボディパネル)に形成された孔Hに上側から嵌め込んだ状態で、このフロアパネルFに締結される。
図3に示すケース1は、ケース本体11と、このケース本体11の側壁11aから外側に延びる環状の上側フランジ部12と、上側フランジ部12よりも下側に配置されケース本体11の側壁11aから外側に延びる環状の下側フランジ部13と、を有している。ケース本体11の側壁11a、上側フランジ部12、及び下側フランジ部13は、平面視において四角枠状を呈している(図7参照。)。
蓋2は、箱状を呈するケース本体11の開口を塞ぐものであり、例えば、金属板をプレス加工することで形成され、その上面で後部座席9の着座部9aを支持している(図8、図12、図13参照)。蓋2には、ケース本体11の開口に対応して略長方形に形成された天井部22と、天井部22の外周縁から一体に垂下する略4角枠状の縦壁23と、縦壁23の下端縁部から全周に亘って水平方向に延びるフランジ21と、が形成されている(図2、図7参照)。
図7に示す上側シール3は、上側フランジ部12に形成されたシール溝12v(上側フランジ部12の上面)に設置される環状のシール部材であり、上側フランジ部12と蓋2との間に介在している。なお、ケース1内への浸水を防止して電気デバイスDを保護するために、上側シール3には、後記する下側シール4よりも高いシール性能が要求される。したがって、上側シール3として、下側シール4よりも圧縮に伴う弾性復元力(反力)が大きいものを用いることが好ましい。上側シール3として、例えば、防水性の高いゴム製のOリングやガスケットを用いることが好ましい。
図7に示す下側シール4は、下側フランジ部13の下面に設置(例えば、接着)される環状のシール部材であり、下側フランジ部13とフロアパネルFとの間に介在している。下側シール4として、上側シール3よりも圧縮に伴う弾性復元力が小さい(つまり、柔軟である)エプトシーラー(発泡樹脂)や、シリコン製又はウレタン製のシーラーを用いることが好ましい。これによって、フロアパネルF等の部品公差を下側シール4で吸収しつつ、フロアパネルFの孔Hを介して車室に水が侵入することを防止できる。また、エプトシーラー等は、ゴム製のOリングと比較して安価であるという利点もある。
図3に示す補強部材51,52は、上側フランジ部12と下側フランジ部13とによって挟まれる金属部材であり、左右方向に延びている。上側フランジ部12及び下側フランジ部13は、上記したように平面視において四角枠状を呈しており、補強部材51、52は、四角枠状の一方の対辺(左右方向に沿う対辺)に対応する箇所に設置される。すなわち、図7に示すように、ケース1の前側から一方の補強部材51が嵌め込まれ、ケース1の後側から他方の補強部材52が嵌め込まれる。
図4(a)に示すカラー61は、円筒状を呈する金属部材であり、補強部材51を貫通した状態でこの補強部材51に溶着されている。左右方向に延びる補強部材51に溶着された状態において、カラー61は上下方向に延びている(図7参照)。また、ボルトB1が締結された状態において、カラー61の上端は蓋2のフランジ21の下面に当接し、カラー61の下端はフロアパネルFの上面に当接している。
図6に示すフレーム部材7は、上下二段に配置された電気デバイスD(例えば、バッテリパック)をケース1の上側フランジ部12に掛けた状態で保持するための金属部材である。フレーム部材7は、電気デバイスDに締結されるデバイス側締結部71と、上側フランジ部12に締結されるフランジ側締結部72と、を有している。デバイス側締結部71は、上下方向に延びており、フランジ側締結部72は、デバイス側締結部71の上端から上側フランジ部12に向けて前方(または後方)に延びている。
図3に示すボルトB1及びナットN1(締結部材)は、蓋2と、補強部材51,52と、フロアパネルFと、を締結するものである。ボルトB1は、補強部材51に溶着されたカラー61を貫通し、その軸部の下端がフロアパネルFよりも下側に突出している。ボルトB1の軸部のうちフロアパネルFの下側に突出した箇所にナットN1が螺合される。なお、フロアパネルFの下面に予めナットN1を溶着するようにしてもよい。なお、他のボルトB2〜B4、ナットN2〜N4については、詳細な説明を省略する。
図8に示すように、フロントフロアパネル5及びキックアップ部5aの車室30内側は、上端部が後部座席9の下面と吸気カバー25の上面との間に挟持されたトリム15により覆われている。即ち、トリム15はフロントフロアパネル5及びキックアップ部5aの車室30内側を覆い、さらに上端部が後部座席9の下面まで延びて、吸気カバー25の上面に接続されている。トリム15には、車室30内の空気を取り入れるための吸気グリル16が、設けられている。吸気部は、車室30内の空気を吸気グリル16から冷却用空気として取り入れ、吸気パイプ24の吸気口24aから電気デバイス収容体Pに供給する。
続いて、本発明の変形例に係る電気デバイス収納構造について説明する。
図15は、車室内に配置される電気デバイス収納構造が収納空間Gに挿入される前の状態を左前方から見下ろした斜視図であり、図16は、図15に示す電気デバイス収容体のXVI―XVI矢視断面図である。
このため、実施形態の電気デバイス収納構造と同一又は同等部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
P 電気デバイス収容体(電気デバイス収納部)
1 ケース
2 蓋(蓋部材)
9 後部座席
9a 着座部
9b 背もたれ部
18 バッテリ(電気デバイス)
22 天井部
22a 縦壁
23 縦壁(側壁)
30 車室
55 電気機器部品(電気デバイス)
60A,60B,60C,60D,60E,60F 第1〜第6領域
70A,70B,70C,70D,70E,70F 第1〜第6領域
Claims (4)
- 車両前方に向け上方に傾斜すると共に、車両左右方向の中央部に凸部を、その左右両側に凹部を有する着座部と、前記着座部の後方から立ち上る背もたれ部と、を有する後部座席を備え、
前記着座部の下方に電気デバイスが配置される電気デバイス収納構造であって、
前記電気デバイスは、バッテリと電気機器部品とを有し、
前記バッテリは、前記着座部の前方に配置され、
前記電気機器部品は、前記バッテリの上方、且つ前記凸部の下方に配置される、電気デバイス収納構造。 - 請求項1に記載の電気デバイス収納構造であって、
車室側から前記電気デバイスを挿入可能な箱状に形成されたケースと、前記ケースの開口を覆う蓋部材と、を有する電気デバイス収納部を備え、
前記電気機器部品と前記バッテリとは、前記電気デバイス収納部に収納され、
前記蓋部材上に前記着座部が搭載される、電気デバイス収納構造。 - 請求項2に記載の電気デバイス収納構造であって、
前記蓋部材は、上面視において、前後方向に2つに分割されると共に、左右方向に3つに分割された6つの領域からなり、
前方側の3つの前記領域の最上部は、後方側の3つの前記領域の最上部のいずれよりも高く形成され、
前記後方側の3つの前記領域の最上部は、前記凸部に対応する中央部が高く、前記凹部に対応する左右両側が低く、前記着座部の前記凸部及び前記凹部に沿うように形成される、電気デバイス収納構造。 - 請求項3に記載の電気デバイス収納構造であって、
前記蓋部材は、天井部の周縁から垂下する枠状の側壁を有し、
前記後方側の3つの前記領域の前記天井部は、後方に向かって高さが低くなる傾斜面であり、
前記中央部の前記天井部は、前記左右両側の前記天井部より高く形成され、
前記中央部の前記天井部と、前記左右両側の前記天井部との間には、前記両天井部を連結する縦壁が形成される、電気デバイス収納構造。
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