JP6252209B2 - 圧電振動片および当該圧電振動片を用いた圧電デバイス - Google Patents

圧電振動片および当該圧電振動片を用いた圧電デバイス Download PDF

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Description

本発明は圧電振動片と当該圧電振動片を用いた圧電デバイスに関する。
水晶振動子等の圧電デバイスは各種通信機器など様々な用途に用いられている。例えば表面実装型の水晶振動子では、上部が開口した凹部を有するベース(容器)に水晶振動片を搭載し、前記凹部を包囲するベースの堤部の上面に、平板状の蓋を封止材を介して接合した構成となっている。ベースと蓋とを接合することによって水晶振動子のパッケージが構成され、水晶振動片は当該パッケージの内部に気密に封止される。このような構造の水晶振動子は例えば特許文献1乃至2に開示されている。
近年の電子機器の小型化により、当該電子機器の内部基板に実装される圧電デバイスも小型化が進んでいる。例えば前述の表面実装型の水晶振動子では平面視の形状が略矩形であり、その外形寸法は長さ2.0mm×幅1.6mm程度と非常に小さくなっている。さらに圧電デバイスの小型化が進行すると、圧電振動片を収容するための空間である前記凹部も狭小化し、凹部内の所定位置に圧電振動片を正確に位置決め搭載することが困難になってくる。
このように圧電デバイスが超小型になってくると、従来から行われている画像認識を用いた圧電振動片の搭載位置の検出方法では対応が困難になってくる。その結果、ベースの凹部内底面の所望の搭載位置に対して圧電振動片がずれた状態で搭載されることがある。このような搭載位置のずれが発生すると、良好な圧電デバイスの特性を得られないことがある。
前記搭載位置のずれの問題は、画像認識に用いられる認識ポイント(ベースの凹部内底面に設けられる電極パターンの角部や端点等)が、より微小になるため検出精度が低下してしまうことによる。当該問題点を解決するために前記電極パターンの形状等に変更を加える等の工夫を加える場合、電極材料である金属の使用量が増大したり、工数増によってコストが増大してしまう等の課題が存在する。また、検出精度を向上させるために画像認識装置自体を改良する場合はさらに製造コストが増大してしまうという問題がある。
実開平5−25827号 特開平11−135659号
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、超小型化に対応し、正確に圧電振動片をベース内の所定位置に搭載することができる圧電振動片と、当該圧電振動片を用いた圧電デバイスを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために請求項1に係る発明は、圧電デバイス用のベースに設けられた平面視略矩形の凹部に、接合材を介して導電接合される圧電振動片のベースへの搭載方法であって、前記圧電振動片は、平面視略矩形の矩形部と、当該矩形部の4つの角部のうち、対角にある2つの角部を含む領域の各々から外方に向かって突出するとともに前記ベースの凹部の隅部に対応した突出部とを備え、前記凹部の内底面の中心点に対して略点対称の位置に2つの搭載電極が形成されてなり、当該2つの搭載電極の上に導電性接着剤を塗布し、少なくとも1つの前記突出部の先端部を、前記ベースの凹部を包囲する堤部の内壁面に当接するように、圧電振動片を前記2つの搭載電極に塗布された導電性接着剤の上に載置する圧電振動片のベースへの搭載方法となっている。
上記発明によると、圧電デバイスが超小型になった場合でも正確に圧電振動片をベースの内部に搭載することができる。これは前記圧電振動片に、矩形部の4つの角部のうち、対角にある2つの角部を含む領域の各々から外方に向かって突出するとともにベースの凹部の角部に対応した突出部が設けられていることによる。例えば2つの突出部が形成された圧電振動片において、一方の突出部がベースの凹部を包囲する堤部の内壁面(具体的には凹部の隅部近傍)に当接するように圧電振動片をベース内に載置することによって、圧電振動片をベースの凹部の内底面の所定位置に正確に位置決め載置することができる。これにより、画像認識による搭載位置の調整が不要となり、簡便な方法で圧電振動片のベースへの正確な搭載を行うことができる。
また上記発明によれば、前記突出部が矩形部の2つの角部を含む領域の各々から外方に突出して形成されていることにより、圧電振動片の2つの突出部のいずれか一方または両方が、突出部が形成されていない矩形部の残りの角部よりも先に、堤部の内壁面と接触することになる。矩形部の角部は圧電振動片の振動特性に影響を及ぼす部位であるが、本発明による圧電振動片であれば前記矩形部の角部が堤部の内壁面と接触することによる損傷を防止することができる。これにより、圧電デバイスの特性劣化を防止することができる。
前記突出部の形成数は2つに限定されるものではなく、2つ以上形成してもよい。前記突出部の形成数が例えば3つの場合、つまり矩形部の対角上に2つと、矩形部の他の1つの角部とに突出部を形成した場合、3つの突出部の少なくとも1つが堤部の内壁面と接触した場合であっても、突出部が存在することにより、残り1つの角部が前記内壁面と接触するのを回避することができる。
前記矩形部の4つの角部の全てに突出部を形成した場合、前述した作用効果を維持しつつ、水晶振動片全体の剛性バランスを高めることができる。さらに矩形部の4つの角部の全てに突出部が形成されていることによって圧電振動片の振動のバランスをより高めることができる。
また上記発明によれば、前記突出部は矩形部の4つの角部のうち、対角にある2つの角部を含む領域に各々形成されているため、ベースへの搭載時の凹部内での圧電振動片の水平方向の回転を抑制することができる。これは圧電振動片の搭載時に働く水平方向の回転が、対角の位置関係にある2つの突出部が堤部の内壁面に接触することによって規制されるからである。
また上記目的を達成するために請求項2に係る発明は、前記突出部が前記矩形部よりも厚肉に形成されているとともに、前記圧電振動片のベースへの搭載面側に突出している。
上記発明によると、前記突出部が矩形部よりも厚肉に形成されているとともに、圧電振動片のベースへの搭載面側に突出して設けられているため、圧電振動片の振動エネルギーの伝搬経路をより長く確保することができる。これにより、振動エネルギーをより圧電振動片の外周部分で減衰させることができるため、等価抵抗値等の圧電デバイスの特性をさらに良化させることができる。
以上のように本発明によれば、小型化に対応し、正確に圧電振動片をベース内の所定位置に搭載することができる圧電振動片と、当該圧電振動片を用いた圧電デバイスを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る水晶振動子の上面模式図 本発明の第1の実施形態に係る水晶振動子の断面模式図 本発明の第1の実施形態の変形例に係る水晶振動子の上面模式図 本発明の第2の実施形態に係る水晶振動片の斜視図 本発明の第2の実施形態の変形例に係る水晶振動片の斜視図
以下、本発明による実施形態を圧電デバイスとして表面実装型の水晶振動子を例に挙げて図面を参照しながら説明する。本実施形態で適用される水晶振動子の外観は略直方体であり、平面視では略矩形となっている。本実施形態では水晶振動子の平面視の外形寸法は縦1.2mm×横1.0mmとなっている。なお前記外形寸法は一例であり、本発明は前記外形寸法の圧電デバイスに限定されるものではない。また図2は図1のA−A線における断面模式図となっている。
―第1の実施形態―
図1は本発明の第1の実施形態に係る水晶振動子の上面模式図である。水晶振動子1は、蓋4と水晶振動片3とベース2とが主な構成部材となっている。なお図1では説明の便宜上、蓋を取り除いた状態で表している。また図面の見易さを考慮し、導電性接着剤の記載は省略している。
図1においてベース2は、凹部9を備えたセラミック材料を基材とする容器であり、上部が開口した箱状体となっている。凹部9には水晶振動片3が収容され、ベースの開口部分を覆うように平板状の蓋4がベース2と封止材を介して接合される。これにより水晶振動片3は、蓋4とベース2との接合によって形成される内部空間に気密に封止されるようになっている。
ベース2は2層のセラミックグリーンシートの積層体であり、これらのシートは所定位置に内部配線の印刷処理を施した後に位置決め積層され、焼成によって一体成形されている。具体的にはベース2は、平板状の底板部20と、底板部20の上面に積層される枠状の堤部21とで構成されている(図2参照)。
図1においてベース2の堤部21の上面210は平坦面となっており、図示しない接合材が環状に形成されている。本実施形態では前記接合材は3層から成り、下から順にタングステンメタライズ層、ニッケルメッキ層、金メッキ層の構成となっている。前記接合材は蓋4の外周部分と対応している。なお、タングステンの代わりにモリブデンを用いてもよい。
凹部9の内底面200は平面視略矩形となっており、当該内底面200の中心点O’に対して略点対称の位置に2つの搭載電極6a,6bが形成されている。具体的には平面視略矩形の内底面200の対角線上に位置する2つの角部付近に形成されている。この搭載電極6(6a,6b)は水晶振動片3と導電性接着剤7を介して導電接合される電極となっており、内底面200上にタングステンメタライズを施し、その上部にニッケルメッキが、さらにその上部に金メッキが施された層構成となっている。そして搭載電極6a,6bは、内底面200に形成された内部配線(図示省略)および底板部20を貫通するビア(図示省略)を介して、ベース2の外底面201(底板部20の下面)に形成された4つの外部接続端子(10)のうちの2つと電気的に接続されている(図2参照)。
搭載電極6および外部接続端子10等を構成する金属膜は電解メッキ法によって一括で形成されている。なお搭載電極6と外部接続端子10との電気的接続は、ベースの外側面の一部をベースの上下方向に切り欠き、その内壁面に導体が被着された,いわゆるキャスタレーションを形成することによって行ってもよい。
図1において水晶振動片3は、平板状の水晶振動板に各種電極が付加された圧電素子である。前記水晶振動板は水晶インゴットから所定の角度で切り出されたATカット水晶片であり、本実施形態では発振周波数は基本波振動モードで48MHzとなっている。なお本実施形態では水晶振動片の断面視形状は略長方形となっているが、励振電極が付加される領域である振動部に対して外側の領域にある外周部を前記振動部よりも厚肉とした、いわゆる逆メサ構造や、振動部よりも外周部を薄肉とした、いわゆるメサ構造であっても本発明は適用可能である。また前記逆メサ構造やメサ構造は、水晶振動片の表裏主面のうち一方の主面または両方の主面のいずれに適用してもよい。
水晶振動片3は図1に示すように、平面視矩形状の矩形部31と、当該矩形部の4つの角部(角部C1、C2以外の2つの角部は仮想点)のうち、当該矩形の中心点Oに対して点対称の位置関係(対角)にある2つの角部(仮想点)を含む領域の各々から外方に向かって突出する突出部32,33と、から成っている。なお突出部の形成位置は対角または矩形部の中心点に対して点対称の位置となっているが、これらの位置関係は厳格なものではなく、2つの突出部の間で前記位置関係に対するずれが生じていてもよい。
突出部32,33は、平面視略矩形の凹部9の4つの隅部のうちの2つに対応しており、矩形部31の対角線DLと略平行に伸長するように形成されている。このような外形形状は平板状の水晶振動板からフォトリソグラフィー技術とウエットエッチング法を用いることによって成形される。本実施形態では2つの突出部32,33の両端間を結ぶ線分の長さは、平面視略矩形のベースの凹部9の対角の位置関係にある2つの隅部(図1において隅部は平面視で曲面となっているが平面視で直角であってもよい)間の長さよりも僅かに短く設定されている。なお、突出部32,33の矩形部31の2つの仮想角部から突出する長さは略同一となっている。
水晶振動板の表裏主面300,301には、当該水晶振動板を駆動させるための一対の励振電極5(5a,5b)が対向形成されている。そして、これらの励振電極5a,5bの各々から矩形部31の対角線DLに沿って、突出部32,33の先端部に向かって引出電極50a,50bが表裏主面の各々において導出されている。これら引出電極50a,50bの終端は、突出部の先端部分に形成された接続電極51a,51bと接続されている。この接続電極51a,51bはそれぞれ突出部32,33の側面部分まで回り込むようにして形成されている。
前述の励振電極と引出電極と接続電極は、クロムを下地としてその上に金が積層された層構成となっており、これらの金属膜はスパッタリングによって一括で形成されている。接続電極を前述のように突出部の側面部分まで回り込むように形成することによって、搭載電極上に塗布される導電性接着剤のさらに上に導電性接着剤を重ね塗りして搭載電極と水晶振動片の上面側の接続電極との導通を確保する、いわゆる「上塗り」をする必要が無くなる。これにより、ベースの堤部の高さをより低くすることができ、水晶振動子の低背化に好適である。
接続電極51a,51bは、前述したベースの搭載電極6a,6bの上に導電性接着剤7を介して一対一で導電接合される。本実施形態では導電性接着剤としてシリコーン系の導電性樹脂接合材が使用されている。なお、導電性接着剤はシリコーン系の導電性樹脂接合材に限定されるものではなく、シリコーン系以外にエポキシ系などの導電性樹脂接合材も使用可能である。また樹脂系接合材以外に金属製のバンプを使用し、FCB法(Flip Chip Bonding)を用いて接続電極と搭載電極とを導電接合してもよい。
本実施形態で使用される蓋4はコバールを基材とする平板であり、コバールの表面にニッケルメッキ層が形成されている。そして蓋4のベース2との接合面の,ベース堤部の上面210と対応する位置には、封止材8として金錫合金(AuSn)が前記ニッケルメッキ層の上に周状に形成されている。蓋とベースとは、蓋の封止材とベースの堤部上面に設けられた接合材とが当接するように、蓋とベースとが位置決めされた状態で加熱されることによって融着される。なお前記金錫合金は予め金と錫が所定比率に調整されている。すなわち、融着時にベース側の金メッキ層の金が金錫合金に取り込まれることによって、金錫合金中の金と錫の重量比率は、融着後の方が融着前に比べて金の重量比率が若干高くなるように設定されている。これにより、封止後の金錫合金の融点は封止前の金錫合金の融点よりも高い温度となる。なお合金の種類は金錫合金に限定されるものではなく、他の多元系合金を使用してもよい。また、前記蓋の母材をコバール以外にセラミック材料とし、封止材として低融点ガラスを用いてもよい。
次に本発明の第1の実施形態に係る水晶振動片の、ベースへの搭載方法について説明する。まずベース2の搭載電極6a,6bの上に導電性接着剤7を所定量塗布する。この導電性接着剤の搭載電極への塗布は画像認識手段を用いて行われる。
次に水晶振動片3を吸着ノズルで保持し、2つの突出部32,33のうち、突出部33の先端部がベースの堤部21の内壁面に接触もしくは近接するように、水晶振動片3を搭載電極6a,6b上に位置決め載置する。このとき水晶振動片3の接続電極51a,51bの各々は、搭載電極6a,6bの上に塗布された導電性接着剤7に接触した状態となる。なお本実施形態では突出部33を基準として水晶振動片3を搭載電極6上に位置決め載置しているが、突出部32を基準としてもよい。あるいは突出部32,33の両方を基準として、2つの突出部の先端部が堤部21の内壁面に接触しないように水晶振動片3を搭載電極6上に載置してもよい。
前述の水晶振動片3のベース2への位置決め載置の後、水晶振動片の上方から下方に向かって水晶振動片に対して外力を加えて押し込む(押込工程)。当該押込工程によって水晶振動片の接続電極と導電性接着剤との接触領域が拡大し、水晶振動片の接続電極とベースの搭載電極とを電気機械的に確実に接合することができる。
このようにして水晶振動片3をベース2に搭載することによって、図1に示すように水晶振動片の矩形部の中心点Oは、ベースの凹部の内底面200の中心点O’に対してずれた状態となる。つまり水晶振動片3は図1において斜め左上方向に偏芯した状態で搭載電極6上に載置されることになる。なお本実施形態では突出部32,33の先端は平面視で角部を有する形状となっているが、当該角部を曲面状に成形してもよい。この場合、堤部の内壁面との接触を面接触に近づけることができるため、突出部と堤部とが接触した場合の水晶振動片のチッピングの発生を抑制することができる。
また突出部の先端の前記曲面の曲率半径を、ベースの堤部21の凹部に面する内周側の4隅の曲率半径よりも大きくすることによって、突出部が堤部の内壁面に接触した場合であっても、より奥側まで突出部が到達にしにくくなり、突出部の先端部分が堤部の内壁面と複数箇所で接触する確率が高まる。これにより、1点(1箇所)のみによる堤部の内壁面との接触に比べて応力集中を抑制することができる。
本実施形態によると、水晶振動子が超小型になった場合でも正確に水晶振動片をベースの内部に搭載することができる。これは水晶振動片3に、矩形部31の4つの角部のうち、対角にある2つの角部を含む領域の各々から外方に向かって突出するとともに、凹部9の角部に対応した突出部32,33が設けられていることによる。2つの突出部32,33のうちいずれか一方の突出部が、堤部21の内壁面(具体的には凹部9の隅部付近)に当接するように水晶振動片3をベース内に載置することによって、水晶振動片3を搭載電極6の所定位置に正確に位置決め載置することができる。これにより、画像認識による搭載位置の調整が不要となり、簡便な方法で水晶振動片のベースへの正確な搭載を行うことができる。
また本実施形態によれば、突出部32,33が矩形部31の2つの角部を含む領域の各々から外方に突出して形成されていることにより、水晶振動片の2つの突出部のいずれか一方または両方が、突出部が形成されていない矩形部の残りの角部よりも先に、堤部21の内壁面と接触することになる。矩形部の角部は水晶振動片の振動特性に影響を及ぼす部位であるが、本発明による水晶振動片であれば前記矩形部の角部が堤部の内壁面と接触することによる損傷を防止することができる。これにより、水晶振動子の特性劣化を防止することができる。
また本実施形態によれば、突出部32,33は矩形部31の中心Oに対して点対称となる位置に2箇所形成されているため、ベースへの搭載時の凹部9の空間内での水平方向の回転を抑制することができる。これは水晶振動片の搭載時に働く水平方向の回転が、互いに点対称の位置関係にある2つの突出部が堤部の内壁面に接触することによって規制されるからである。
―第1の実施形態の変形例―
本発明の第1の実施形態の変形例として、図3に示すような構成の突出部であってもよい。すなわち、水晶振動片30の突出部35,36は、矩形部34の長辺および短辺のそれぞれと平行な辺36L,36W(突出部35については記載を省略)を有し、かつ第1の実施形態における突出部に比べて、矩形部34の長辺および短辺の各々の中央に向かう方向において幅広に形成されている。
図3に示すように水晶振動片30は、突出部35,36の辺36L,36Wがベースの堤部21の内壁面に沿うように凹部9に位置決め載置される。このとき突出部の外縁(36L,36W)が堤部21の内壁面に接触するように水晶振動片30を搭載電極6上(導電性接着剤上)に載置してもよい。なお、前述した本発明の第1の実施形態と同様に、突出部35,36の両端間を結ぶ線分の長さは、平面視略矩形のベースの凹部9の対角の位置関係にある2つの隅部の間の長さよりも僅かに短く設定されている。また、水晶振動片30は図3において斜め左上方向に偏芯した状態で搭載電極6上に載置されている。
このような構成であれば、突出部の辺36L,36Wを、堤部21の内壁面に面接触させることができる。これにより、堤部の内壁面との接触による応力集中を緩和することができる。また2つの突出部の各々には、堤部の内壁面と略平行な2辺(突出部36の場合は36L,36W)が存在するため、水晶振動片30が凹部9に嵌め合うように収まる。そして突出部35,36によって、水晶振動片が凹部内に入り込んだときの水晶振動片の水平方向の回転が規制される。これは水晶振動片が凹部内に入り込んだ後に、水晶振動片に回転モーメントが働いた場合であっても、2つの突出部のいずれか一方または両方が堤部の内壁面と接触することにより、それ以上回転しにくくなるためである。また前記構成の2つの突出部がガイドのように機能するため、水晶振動片の凹部内への位置決め精度をより向上させることができる。なお、突出部の最も外方に位置する角部(突出部36については辺36Lと36Wとが交差する点)を曲面状にしてもよい。このように曲面状にすることにより、突出部の外縁と堤部の内壁面との鋭角な接触を抑制することができる。
―第2の実施形態―
次に本発明の第2の実施形態について図4を参照しながら説明する。なお、本発明の第1の実施形態と同一の構成は同様の効果を奏するとともにその説明を割愛する。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
本発明の第2の実施形態では、図4に示すように水晶振動片37の突出部39,40は、第1の実施形態と同様に平面視矩形状の矩形部38の対角にある2つの角部(仮想点)を含む領域の各々から外方に向かって突出形成されている。そして突出部39,40は、矩形部38の厚みよりも厚肉に形成されているとともに、水晶振動片37のベースへの搭載面側(図4で矢印で示すY’軸方向)に突出して形成されている。
本実施形態において矩形部38は、水晶振動板の表裏面に励振電極5c(裏面側は表示せず)が対向形成された領域である薄肉部371と、薄肉部371の周囲に形成され薄肉部371よりも厚肉の厚肉部372とで構成されている(いわゆる逆メサ構造)。なお図4では引出電極および接続電極の記載は省略している。
前記構成によると、突出部39,40が厚肉部372よりも厚肉に形成されているとともに、水晶振動片37のベースへの搭載面側に突出して設けられているため、水晶振動片の振動エネルギーの伝搬経路をより長く確保することができる。
一般に、水晶振動板の表裏主面の中央付近に励振電極が対向形成された水晶振動片は、電圧を印加すると励振電極が形成された領域内にその殆どの振動エネルギーが閉じ込められ、振動エネルギーは励振電極の中央部分をピークとして励振電極の周縁にかけて正規分布状に減衰する。そして励振電極が形成されていない水晶振動板の外周部分に近づくにつれてさらに減衰していく。
本発明の第2の実施形態に係る水晶振動片の構成によれば、突出部39,40がベースへの搭載面側に厚肉部372よりも厚肉に形成されているため、前記振動エネルギーの伝搬経路をより長く確保することができる。その結果、振動エネルギーをより減衰させることができるため、等価抵抗値等の水晶振動子の特性をさらに良化させることができる。
―第2の実施形態の変形例―
本発明の第2の実施形態の変形例として、図5に示すような構成の突出部であってもよい。図5に示す水晶振動片41は、図4における突出部の構成に対して、矩形部42の長辺と短辺の各々に略平行に伸長する部位43a,43b、44a,44bが付加された構成となっている。
このような構成によれば、前述した本発明の第2の実施形態における作用効果に加え、前記構成の突出部によって前述した第2の実施形態の変形例におけるガイド機能も有するため、水晶振動子の特性を良化させつつ、水晶振動片41の凹部内への位置決め精度をより向上させることができる。
前述した本発明の実施形態では、水晶振動片はベースの搭載電極と2つの突出部の各々において接合されているが、突出部が形成されていない矩形部の2つの角部において接合されていてもよい。この場合、前述した引出電極と接続電極は、励振電極から突出部が形成されていない矩形部の2つの角部を含む領域に至るように導出すればよい。
また水晶振動片とベースの搭載電極との接合は、必ずしも矩形部の対角上の位置でなくてもよい。例えば矩形部の一短辺側のみ、あるいは矩形部の一長辺側のみにおいて接合してもよい。また矩形部の一短辺側のみ、あるいは矩形部の一長辺側において、突出部と当該突出部に隣接する矩形部の角部との2箇所において前記接合を行ってもよい。また水晶振動片とベースとの接合箇所は2点に限定されるものではなく、2点以上であってもよい。
前述した水晶振動片とベースの搭載電極との種々の接合形態においては、搭載電極は水晶振動片の接続電極に対応する凹部の内底面の位置に形成すればよい。
また、前述した本発明の実施形態では、2つの突出部の矩形部の仮想角部からの突出長さは略同一となっているが、異なる長さであってもよい。これを例えば平面視矩形状のベースの凹部の内底面の一短辺側に偏った状態で搭載電極を並列形成し、当該搭載電極上に、第1の実施形態の構成の水晶振動片の一端側(C1と、C1に隣接する仮想角部との2点)を片持ち接合する構成の場合について説明する。当該構成においては、突出部33が堤部21の内壁面と接触した状態における前記仮想角部の平面視の位置が、搭載電極上の所望の搭載位置に位置するように予め突出部33の突出長さを設定しておけばよい。つまり、水晶振動片が平面視矩形の凹部内に、一方向に偏った状態で搭載される構成では、2つの突出部の突出長さに長短が生じるように予め設定しておくことによって水晶振動片のベースへの正確な搭載を行うことが可能となる。
本発明の実施形態では表面実装型の水晶振動子を例に挙げているが、水晶フィルタや水晶発振器など電子機器等に用いられる他の表面実装型の圧電デバイスにも適用可能である。また本発明の実施形態では水晶振動片としてATカット水晶片を例に挙げたが、他の切断角度の水晶片を用いてもよい。例えばSCカット等の水晶片を用いてもよい。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
圧電デバイスの量産に適用できる。
1 水晶振動子
2 ベース
3、30、37、41 水晶振動片
4 蓋
31、34、38、42 矩形部
32、33、35、36、39、40、43、44 突出部

Claims (2)

  1. 圧電デバイス用のベースに設けられた平面視略矩形の凹部に、接合材を介して導電接合される圧電振動片のベースへの搭載方法であって、
    前記圧電振動片は、平面視略矩形の矩形部と、当該矩形部の4つの角部のうち、対角にある2つの角部を含む領域の各々から外方に向かって突出するとともに前記ベースの凹部の隅部に対応した突出部とを備え
    前記凹部の内底面の中心点に対して略点対称の位置に2つの搭載電極が形成されてなり、
    当該2つの搭載電極の上に導電性接着剤を塗布し、
    少なくとも1つの前記突出部の先端部を、前記ベースの凹部を包囲する堤部の内壁面に当接するように、圧電振動片を前記2つの搭載電極に塗布された導電性接着剤の上に載置することを特徴とする圧電振動片のベースへの搭載方法
  2. 前記突出部が前記矩形部よりも厚肉に形成されているとともに、前記圧電振動片のベースへの搭載面側に突出していることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片のベースへの搭載方法
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