JP6251111B2 - 両面粘着フィルム及びそれを用いた情報表示画面用の保護部材 - Google Patents

両面粘着フィルム及びそれを用いた情報表示画面用の保護部材 Download PDF

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Description

本発明は、ディスプレイパネルの情報表示画面等の被着体に、貼り付けたり、取り外しが可能な両面粘着フィルム及びそれを用いた情報表示画面用保護部材に関するもので、より詳細には、各種電子・電気機器の表示装置として使用される液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL等の情報表示画面の保護及び視認性の向上を目的として、この情報表示画面に、ガラスまたは樹脂板からなる硬質の透明保護カバーを貼着するための両面粘着フィルム、及び前記透明保護カバーと両面粘着フィルムとの積層体からなる情報表示画面用の保護部材に関する。
例えば、液晶等の表示画面の保護及び視認性向上を目的として、透明ゲルを介して透明部材をディスプレイパネルの情報表示画面に密着させる方法が知られている。(特許文献1)。前記の方法によると、ディスプレイパネルのガラス基板と、ガラスやアクリル等の硬質板である従来の透明部材の接合では、ガラス基板と硬質板の透明部材が面接触して貼り合わされるため、貼り合わせ時に気泡を巻き込み易いだけでなく、一旦貼り合わせてしまうと巻き込んだ気泡を逃がすことが難しかった。気泡を巻き込んだ場合、前記気泡によりディスプレイの輝度、明るさ、色が不均一となり表示むらが発生するため、貼り直しや気泡の押し出しなどの作業が必要になる。巻き込んだ気泡を押し出すために、透明部材の表面から気泡を指で強く押し出したり、貼り直しを繰り返すうちにディスプレイ表面の外観を損なうことがあった。。
また、表示体を成す被着面上に、アクリル系又はウレタン系樹脂を主成分としてなる応力緩和層を配置し、前記応力緩和層の片面に親水性液状層を介してガラス又は樹脂板から成る透明保護体を前記被着面に対して貼着する表示装置の保護体が知られている。(特許文献2)。前記の保護体は、表示体を成す被着面上に、前記応力緩和層、親水性液状層及び透明保護体を積層するという工程が必要となる、そのため高価な製造装置が必要となり、工程も複雑なものとなるので、結果として高価なものになってしまう欠点があった。
特開2003−295780号公報 特開2011−167862号公報
本発明は、ディスプレイパネルの情報表示画面等の被着体に、貼り付けたり、取り外しが可能であり、硬質の保護部材を貼着した場合であっても、貼り付け時に気泡の巻き込みが発生しにくく、視認性に優れた、両面粘着フィルム及びそれを用いた情報表示画面用の保護部材を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、ディスプレイパネルの情報表示画面と、ガラスやアクリル等の硬質板からなる透明保護カバーと両面粘着フィルムを貼合した保護部材を貼着させる場合において、基材フィルムの一方の面に、シリコーン樹脂を主成分とする吸着層を積層し、もう一方の面にアクリル系粘着剤からなる粘着剤層を積層してなり、前記吸着層に貼り合わせるセパレータが、プラスチックフィルム基材からなり、かつセパレータ表面の平滑性が高いものとすることで、前記吸着層表面の平滑性が高い両面粘着フィルムとなることを見出した。これにより、前記両面粘着フィルムを用いて、ガラスやアクリル等の硬質板からなる透明保護カバーをディスプレイパネルの表示画面に貼着させる場合においても、貼り付け時に気泡の巻き込みを生じにくく、かつ視認性も良好である、情報表示画面用の保護部材を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
第1発明は、ディスプレイパネルの情報表示画面に透明保護カバーを貼着するための両面粘着フィルムであって、基材フィルムの一方の面に、シリコーン樹脂を主成分とする吸着層を積層し、もう一方の面にアクリル系粘着剤からなる粘着剤層を積層してなり、前記吸着層に貼り合わせるセパレータが、プラスチックフィルム基材からなり、かつセパレータの吸着層貼合面の表面平滑性が、中心線表面粗さRaで0.20μm以下であることを特徴とする両面粘着フィルムである。
第2発明は、前記セパレータの厚みが、25〜200μmであることを特徴とする第1発明に記載の両面粘着フィルムである。
第3発明は、前記セパレータのヤング率が、3.0〜4.2GPaであることを特徴とする第1発明または第2発明に記載の両面粘着フィルムである。
第4発明は、前記吸着層は、1分子中に2個以上のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンからなるシリコーン組成物を、付加反応により硬化してなるものであり、前記吸着層のアスカーFP硬度が20以上で、かつアスカーCSC2硬度が60以下の範囲であり、かつ前記吸着層のゲル分率が60〜98%の範囲であることを特徴とする、第1発明〜第3発明のいずれかに記載の両面粘着フィルムである。
第5発明は、前記吸着層の厚みが10〜100μmであることを特徴とする、第1発明〜第4発明のいずれかに記載の両面粘着フィルムである。
第6発明は、前記ジオルガノポリシロキサンが、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ジオルガノポリシロキサン、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ジオルガノポリシロキサン、末端にのみビニル基を有する分岐状ジオルガノポリシロキサン、末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ジオルガノポリシロキサンから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする第1発明〜第5発明のいずれかに記載の両面粘着フィルムである。
第7発明は、透明保護カバーと、第1発明〜第6発明のいずれかに記載の両面粘着フィルムの粘着剤層を貼り合わせてなり、前記吸着層を介してディスプレイパネルの情報表示画面に貼着される保護部材において、前記透明保護カバーが、厚さ100〜1000μm、光透過率85%以上であり、かつ、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂から選ばれる硬質樹脂板又はガラス板であることを特徴とする情報表示画面用の保護部材である。
本発明の両面粘着フィルムは、基材フィルムの一方の面に、シリコーン樹脂を主成分とする吸着層を積層し、もう一方の面にアクリル系粘着剤からなる粘着剤層を積層してなり、前記吸着層に貼り合わせるセパレータの表面平滑性を特定の中心線表面粗さに規定としたことにより、前記吸着層の表面平滑性が非常に高いものとなり、ディスプレイパネルの情報表示画面とガラスやアクリル等の硬質板からなる透明保護カバーを前記両面粘着フィルムで貼着させる際、面接触して貼着させる条件でありながら、貼着界面において空気を逃がしながら貼着することが容易となり、貼り付け時に気泡の巻き込みを生じにくくするものである。
以下に本発明の両面粘着フィルム及びそれを用いた情報表示画面用の保護部材を、その構成要素に基づいて、さらに詳しく説明する。
(全体構成)
本発明の情報表示画面用の保護部材は、透明保護カバーと、基材フィルムの一方の面に、シリコーン樹脂を主成分とする吸着層を積層し、もう一方の面にアクリル系粘着剤からなる粘着剤層を積層してなり、前記吸着層に貼り合わされたセパレータからなる両面粘着フィルムとを、前記粘着剤層を介して貼着した状態で提供されるものである。
(透明保護カバー)
本発明の情報表示画面用の保護部材の構成部材のうち、前記透明保護カバーは、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂から選ばれる硬質樹脂板又はガラス板を用いることが出来る。
前記透明保護カバーとしては、情報表示画面の表面部材であるガラス基板の屈折率に近い屈折率を有するものを選択することが好ましく、より好ましくは屈折率が1.2〜1.6のものを使用することが好ましい。屈折率の近い材料同士を密着させることによって、界面での反射光を低減させることができるからである。
また前記透明保護カバーとしては、波長が380〜780nmの領域の可視光の全光線透過率が85%以上のものを使用することが好ましい。透過率が85%未満の場合には、画面から発せられた光が透明部材を透過しにくくなるので、視認性が低下するからである。
(全光線透過率の測定方法)
ここでの全光線透過率は、JIS−K7105に準じ、積分球式濁度計(日本電色工業株式会社製、NDH2000)により測定した。
前記透明保護カバーの厚みは、硬さと断裁加工性の観点から100〜1000μmの範囲であることが好ましい。前記透明保護カバーの厚みが100μmより小さいと、前記透明保護カバーを情報表示画面に貼着する際の作業性が低下する場合がある。一方、前記透明保護カバーの厚みが1000μmを超えると、コストアップとなり、透過率が低下して視認性が低下する場合がある。
前記透明保護カバーは、さらに中心線表面粗さRaが5.0μm以下であることが好ましい。中心線表面粗さRaが5.0μmより大きいと、前記透明保護カバーを情報表示画面に貼着させる際に、気泡の巻き込みが生じやすくなるからである。
前記透明保護カバーには、場合により、光反射防止層を設けることができ、透明保護カバーの片面に光反射防止剤としてITO、SiO、TiO、ZnO等の酸化金属の膜を形成する。このような膜の形成は、例えばITOなどをスパッタリングすることにより行っても良く、この方法によって光反射防止層を形成する場合には、透明性など信頼性が高いものが得られる。
また、光反射防止層の形成は、コストの点で好ましい方法として、例えばITO、SiO、TiO、ZnO等の酸化金属の微粉末にアクリル系又はアクリル系樹脂のバインダーを加え溶液化又はエマルジョン化し、これをグラビアコーター、スピンコーターなどで塗布するウエット法で形成しても良い。ウエット法における反射防止剤として使用する前記酸化金属の微粉末の粒径は、透視性の点から微細である程好ましく、10〜500nmとすることが好ましいが、この粒径とする場合には、分散性の悪さと二次凝集によって歩留まりが悪くなることから、粒径1.0μmまでのものが好ましい。
(両面粘着フィルム)
本発明の情報表示画面用の保護部材に用いる両面粘着フィルムは、基材フィルムの一方の面に、シリコーン樹脂を主成分とする吸着層を積層し、もう一方の面にアクリル系粘着剤からなる粘着剤層を積層してなり、前記吸着層に中心線表面粗さRaを規定した、プラスチックフィルムからなるセパレータを貼り合わせたものであり、さらに前記粘着剤層に、ポリエステル系樹脂フィルムにシリコーン離型処理を施したしたカバーフィルムを貼り合わせた状態で提供されるものである。
(基材フィルム)
本発明で使用する基材フィルムは、各種のプラスチックからなるフィルムであれば、特に限定されない。例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、フッ素樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等よりなるフィルムが例示されるが、これらに限定されるものではない。シリコーンゴムの熱架橋時の取り扱い性、コストの面からポリエステルフィルムやポリカーボネートフィルムが好ましい。透明性の点では、ポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。基材の厚みは、用途に応じて適宜選択すればよいが、通常5〜400μm、特に20〜250μmの範囲であるのが好ましい。
基材フィルムは、その表面をコロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、火炎処理したり、必要に応じてアンカー層等を設けてもよい。アンカー層等を積層する方法としては、製膜時に積層するいわゆるインライン法、または製膜したフィルムに積層するいわゆるオフライン法のいずれでもよい。
(粘着剤層)
本発明の粘着剤層には、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、シリコーン系、ゴム系等の各種粘着剤を使用することができる。両面粘着フィルムの全光線透過率が80%以上になるような高透明粘着剤が得やすい等の理由から、各種アクリルモノマー及び/またはオリゴマーを共重合して得られるアクリル系粘着剤やアクリル系高分子粘着剤(エマルションタイプ)などが好適に使用することができる。
このアクリル系粘着剤は、例えば、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジルなどのアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸アルキルエステルと、これらのアクリル酸アクリルエステル又は、メタクリル酸アルキルエステルに、酢酸ビニル、ビニルエーテル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニル基含有化合物や、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸ヒドロキシルエチル、メタクリル酸ヒドロキシルエチル、アクリル酸プロピレングリコール、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸−tert−ブチルアミノエチルなど共重合したものが用いられる。
このアクリル系粘着剤に用いられるアクリル共重合体としては、重量平均分子量が10万〜100万の範囲内のものが好ましく用いられる。重量平均分子量が10万より小さいと、粘着力が高くなり、カバーフィルムの剥離が困難になるといった不具合が発生する。また、重量平均分子量が100万を超えると溶液粘度が高くなり、塗工時に平滑な粘着剤塗工外観が得難い問題がある。また、このアクリル共重合体のガラス転移点(Tg)は、−20℃以下のものが好ましく使用できる。−20℃よりTgが高いと粘着剤が硬くなり、透明保護カバーに対して適度な粘着力が得られなくなる。
前記アクリル系粘着剤に用いられる架橋剤としては、イソシアネート系、メラミン系、エポキシ系等、公知の架橋剤を用いることができる。イソシアネート系の架橋剤としては、多価イソシアネートのポリイソシアネート化合物およびこれらポリイソシアネート化合物の3量体、上記ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマー、これらのポリイソシアネート化合物、これらポリイソシアネート化合物の3量体が挙げられる。多価イソシアネートの具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,5−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシアネートなどが挙げられる。また、アルミニウムやチタンなどの金属キレート化合物、多官能エポキシ化合物、メラミン樹脂、アマイド樹脂を用いてもよい。
前記架橋剤の添加量としては、アクリル系粘着剤に対して0.005〜20重量部、特に0.01〜10重量部の割合で添加されるとよい。
本発明における両面粘着フィルムの粘着剤層の厚みは、通常5〜100μm、好ましくは10〜50μmとすることが適当である。ここでの粘着剤層の形成方法としては、有機溶剤に溶解し粘度を調整した粘着剤を塗布する方法や水に分散し塗布する方法等の公知の方法を用いることができるが、架橋型アクリル系粘着剤の形成方法としては、有機溶剤に溶解し粘度を調整した粘着剤を塗布する方法が一般的である。
アクリル系の粘着剤組成物として紫外線重合型のものを使用する場合、粘着剤組成物には、主剤であるアクリル酸類のモノマー及び/又はオリゴマーの他、光重合開始剤、紫外線架橋促進剤(増感剤)、希釈剤などの補助材料が配合される。
前記粘着剤の補助材料としては、他に、フィラー等を含めるものとしても良く、このようなフィラーとしては、光反射防止剤としての無機金属フィラー、硬度や接着性の調整を目的として添加される酢酸ビニル、スチレン、タッキファイヤー(粘着付与剤)等を配合しても良い。ただし、前記補助材料の添加は、得られた粘着剤層の厚み方向における光の複屈折を発生させて透視性を低下させので、特に粘着剤層の厚みを10〜50μmに形成する本発明では、透視性の低下が著しくなることから、これらの添加は行わないか、比較的少量に止めることが好ましい。
前記粘着剤の粘着付与剤は、アクリル系粘着剤に粘着性の向上を目的として所望量が添加され、例えばロジン系樹脂、テルペン系樹脂、キシレン系樹脂などが挙げられ、アクリル系粘着剤に対して、0〜50重量部が好ましく、0〜40重量部がより好ましい。
なお、前記粘着剤の希釈剤としては特に制限無く用いることができる。特に、希釈剤としては有機溶剤が望ましく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、1,2−ジクロロエタン、ジクロルメタン、クロロホルムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の粘着剤層のコーティング法としては、溶液型、無溶剤型いずれもコンマナイフコーター、ダイコーター、リーバースコーターなどが挙げられる。無溶剤型ならば押出法、カレンダー法でも構わないが、気泡混入防止の点からからダイコーターが好適である。
(カバーフィルム)
本発明の両面粘着フィルムには、粘着剤層面にポリエステル系樹脂フィルムをカバーフィルムとして貼り合わせることが好ましい。カバーフィルムの中心線表面粗さは0.20μm以下であることが好ましい。より好ましくは、カバーフィルムの表面粗さが0.10μm以下であることが好ましい。中心線表面粗さが0.20μmより大きくなるとカバーフィルム表面の粗さが粘着剤層に転写し、粘着剤層の粗さによる光散乱が発生し、透明保護カバーに両面粘着フィルムを貼り付け、情報表示画面用の保護部材として用いたときの視認性が低下するといった問題が発生する場合がある。
カバーフィルムとして使用されるポリエステル系樹脂フィルムとして、寸法安定性、透明性、硬さの点で、二軸延伸ポリエステル系フィルムの使用が好ましい。カバーフィルムとなるポリエステル系樹脂フィルムの厚みは10〜200μmの範囲、硬さと断裁加工性から25〜100μmの範囲のものが好ましい。前記の厚みが10μmより薄いとフィルム強度が不足し、カバーフィルム剥離時に破れたり、両面粘着フィルムに貼り合わせる際に、シワが入り易い等の問題が発生する。また、前記厚みが200μmより厚いと、フィルム自体が高価になる等の問題が発生する。
また、本発明の両面粘着フィルムを前記の透明保護カバーに粘着剤層を介して貼着する場合には、カバーフィルムを剥離して使用するものであり、前記粘着剤層からカバーフィルムを剥離する際の剥離力を調整するために、前記カバーフィルムの粘着剤層貼合面に、シリコーン系剥離剤を塗布しておくことが好ましい。
(吸着層)
本発明の吸着層に用いるシリコーン樹脂の性状としては、透明性が高く、ゴムのような柔軟性を持っていて被着体の表面に対しても、吸着層の面が被着体表面に沿うことが求められる。さらに剥離の際には、小さい剥離力で、容易に剥離できることが求められる。また、少なくとも厚み10μm以上で、目付け加工の方法を用いることなく、塗布及び加熱処理だけで架橋吸着層を設けるためには、シリコーン組成物の硬化反応に際して、白金触媒等のもとで、150℃以下の低温短時間で深部まで架橋し、透明で耐熱性、圧縮永久歪み特性に優れかつ低粘度で液状タイプである、1分子中に2個以上のアルケニル基を有するポリオルガノシロキサンと架橋剤としてSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの付加反応により熱架橋する付加反応型液状シリコーン組成物の使用が好ましい。
1分子中に2個以上のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンとしては、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ジオルガノポリシロキサンと、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ジオルガノポリシロキサンと、末端にのみビニル基を有する分岐状ジオルガノポリシロキサンと、末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ジオルガノポリシロキサンとから選ばれる少なくとも1種を用いると良い。
これらのジオルガノポリシロキサンの1形態としては、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ジオルガノポリシロキサンで、下記一般式(化1)で表わされる化合物である。
Figure 0006251111
(式中Rは下記の有機基、nは整数を表す。)
Figure 0006251111
(式中Rは下記の有機基、n、mは整数を表す。)
このビニル基以外のケイ素原子に結合した有機基(R)は異種でも同種でもよいが、具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、フェニル基、トリル基、などのアリール基、又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換した同種、または異種の非置換または置換の脂肪族不飽和基を除く1価炭化水素基で、好ましくはその少なくとも50モル%がメチル基であるものなどが挙げられるが、このジオルガノポリシロキサンは単独でも2種以上の混合物であってもよい。
両末端および側鎖にビニル基を有する直鎖状ジオルガノポリシロキサンは、上記一般式(化1)中のRの一部がビニル基である化合物である。末端にのみビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンは、上記一般式(化2)で表わされる化合物である。末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンは、上記一般式(化2)中のRの一部がビニル基である化合物である。
1分子中に2個以上のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンの重量平均分子量としては、20、000〜700、000の範囲のものが好ましい。前記のジオルガノポリシロキサンの重量平均分子量が20、000未満であると、硬化性が低下したり、被着体への粘着力が低下してしまう。また、700、000を超えてしまうと、組成物の粘度が高くなりすぎて製造時の撹拌が困難になる。
ここで架橋反応に用いる架橋剤の例として、オルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有するものであるが、実用上からは分子中に2個の≡SiH結合を有するものをその全量の50重量%までとし、残余を分子中に少なくとも3個の≡SiH結合を含むものとすることがよい。分子の形状としては、直鎖状、分岐状、環状のものを使用できる。
前記アルケニル基を有するジオルガノポリシロキサン中のアルケニル基(A)に対する、オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のSiH基(B)のモル比(A)/(B)が1.0〜2.0の範囲となるように配合することが好ましい。モ2ル比(A)/(B)が1.0未満では架橋密度が不足して、これに伴い凝集力、保持力が低くなってしまうことがあり、逆に2.0を超えると架橋密度が高くなり、適度な粘着力、及びタック性が得られず、気泡の混入も発生しやすくなる。
架橋反応に用いる付加反応触媒は、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、塩化白金酸とアルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン化合物との反応物、塩化白金酸とビニル基含有シロキサンとの反応物、白金−オレフィン錯体、白金−ビニル基含有シロキサン錯体、ロジウム錯体、ルテニウム錯体などが挙げられる。また、これらのものをイソプロパノール、トルエンなどの溶剤や、シリコーンオイルなどに溶解、分散させたものを用いてもよい。架橋反応した吸着層は、シリコーンゴムのような柔軟性を持ったものとなり、この柔軟性が被着体との密着を容易にさせるものである。
添加量はシリコーン組成物の合計100重量部に対し、貴金属分として5〜2、000ppm、特に10〜500ppmとすることが好ましい。5ppm未満では硬化性が低下し、架橋密度が低くなり、保持力が低下することがあり、2、000ppmを超えると処理浴の使用可能時間が短くなる場合がある。
本発明に係るシリコーンの市販品の形状は、無溶剤型、溶剤型、エマルション型があるが、いずれの型も使用できる。なかでも、無溶剤型は、溶剤を使用しないため、安全性、衛生性、大気汚染の面で非常に利点がある。但し、無溶剤型であっても、所望の膜厚を得るための粘度調節のために、必要に応じてトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソパラフィンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸イソブチルなどのエステル系溶剤、ジイソプロピルエーテル、1、4−ジオキサンなどのエーテル系溶剤、またはこれらの混合溶剤などが使用される。
添加量はシリコーン組成物の合計100重量部に対し、20〜1000重量部、特に25〜900重量部とすることが好ましい。20重量部未満では、吸着層と基材の密着性が低下してする場合があり、1000重量部を超えると、シリコーン組成物の塗工液の粘度が低くなりすぎるので、塗工後から硬化までの間に、塗工された吸着層が一部流動し、吸着層表面の均一性が低下してしまう。
前述のごとく、吸着層の性状としては、ゴムのような柔軟性を持っていて被着体への貼着時に被着体の表面の凹凸に追従して密着力を確保することが求められる。そして、例えば前記情報表示画面の保護部材として両面粘着フィルムを使用する場合、吸着層の膜厚は、被着体に対する吸着層の密着面方向の剪断力を確保するために少なくとも10μm以上、通常は10〜100μmが好ましい。本発明の場合、気泡の混入を防止し、気泡吸収性を確保するために、吸着層の厚みとしては、20〜100μmであることがより好ましい。10μm未満であると被着体に対する保護部材の密着面方向の剪断力が確保できず、特に長期貼り付け時には、保護部材が被着体から剥がれ易い。また、吸着層の厚みが100μmを超える場合には、シリコーン組成物の使用量が多くなり、両面粘着フィルムの製造コストの上昇を招いてしまう。
(吸着層のゴム硬度の測定方法)
本発明の両面両面粘着フィルムを構成する吸着層のゴム硬度は、例えばアスカーFP硬度はアスカーFP型硬度計(高分子計器株式会社製)を使用して測定する。アスカーFP型硬度計使用で90〜100ポイントを示す場合は、FP型より硬い材料を測定するアスカーCSC2型硬度計(高分子計器株式会社製)で測定する。
本発明の吸着層のゴム硬度は、一般のゴム硬度計アスカーC型(JIS K 7312に準拠)では測定できない超軟質組成である。すなわち、アスカーFP硬度が20以上で、かつアスカーCSC2硬度が60以下の範囲が好ましい。前記吸着層のアスカーFP硬度が、20未満の場合は、吸着層が柔らかくなりすぎて、被着体から剥離すると吸着層の一部が被着体上に残ってしまう場合がある。また、前記吸着層のアスカーCSC2硬度が60を超える場合は、応力緩和性が低下し、気泡の混入が発生しやすく、気泡吸収性が低下する。吸着層のゴム硬度が上記範囲であれば、吸着層が最適な架橋密度となり、貼り付け時に気泡の巻き込みを生じにくくすることが可能となる。
(吸着層のゲル分率の測定方法)
本発明の両面粘着フィルムを構成する吸着層のゲル分率は、所定の大きさにカットした、基材上に吸着層のみが設けられた粘着フィルムを24時間トルエンに浸漬させ、浸漬前後での吸着層の重量比として求められる。
本発明の吸着層のゲル分率は、60〜98%であることが好ましい。前記吸着層のゲル分率が60%未満では、吸着層の架橋密度不足となり、剥離力が高くなって再剥離性が低下したり、吸着層が表示画面に固着したりする、いわゆるシリコーン固着の問題が発生したりする。前記吸着層のゲル分率が98%を超えると、架橋密度が高い状態となり、気泡の混入が発生しやすく、気泡吸収性が低下してしまう。
(アンカー層)
本発明においては、基材フィルムと吸着層との接着力の向上、および被着体への保護部材の貼着後、前記保護部材を再剥離する際に、前記吸着層と基材フィルム間で剥離することなく、被着体からスムーズに剥離できることを目的として、前記基材フィルムと吸着層との間にアンカー層を設けてもよい。
アンカー層の材料としては、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等が挙げられる。中でもアクリル系樹脂が好ましく、特にアクリルポリオール樹脂が、帯電防止性や被膜特性の観点から好ましい。
また、アンカー層には、その他配合材料として帯電防止剤を添加し帯電防止機能を付与することができる。ノニオン系としてポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル、脂肪酸ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸グリセリンエステル、アルキルポリエチレンイミン等を挙げることができる。またエチレンオキサイドを骨格に持つアクリレート化合物なども使用することができる。導電性高分子としてポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ3、4−エチレンジオキシチオフェン及びこれらの誘導体を使用することができる。金属酸化物としてアンチモンドープ型酸化錫(ATO)、錫ドープ型酸化インジウム(ITO)、アルミニウムドープ型酸化亜鉛、アンチモン副酸化物などを使用することができる。
アンカー層の厚みは0.01〜5.0μmの範囲、より好ましくは0.10〜3.0μmの範囲が好適である。アンカー層の厚みが、前記厚みが0.01μm未満であると熱架橋された吸着層が基材フィルムより離脱し易くなる。さらに帯電防止性能が安定しない。一方前記厚みが5.0μmを超えるとアンカー層の柔軟性が無くなり硬い層となり、基材フィルムへの密着性が悪くなる。
アンカー層塗工液、吸着層塗工液の塗工方法としては、3本オフセットグラビアコーターや5本ロールコーターに代表される多段ロールコーター、ダイレクトグラビアコーター、バーコーター、エアナイフコーター等公知の方法が適宜使用される。
(セパレータ)
本発明においては、吸着層の表面の汚れや異物付着を防いだり、両面粘着フィルムのハンドリングを向上させるため、そして特に前記両面粘着フィルムを透明保護カバーに貼り合わせて情報表示画面の保護部材として用いたときに、気泡の混入を抑える目的で、プラスチックフィルムからなるセパレータを吸着層面に貼り合わせて用いる。
本発明の両面粘着フィルムのセパレータには、プラスチックフィルムが用いられる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム等を挙げることができる。これらの中で、生産性、加工性に優れるポリエステルフィルムが好ましく使用できる。また、このようなポリエステルフィルムには二軸延伸フィルム、一軸延伸フィルム、無延伸フィルムがあり、そのいずれも使用できるが、特に二軸延伸フィルムが汎用的であり好ましく使用できる。プラスチックフィルムの厚さとしては、25〜200μmが好ましく用いられる。25μmより薄いとフィルム強度が不足し、十分な保護性能が得られない。剥離時にフィルムが破れる等の問題が発生する。また、200μmより厚いとフィルム自体が高価になる等の問題が発生する。
前記吸着層面に貼り合わせるセパレータの中心線表面粗さRaは0.20μm以下とすることが好ましい。より好ましくは、セパレータの中心線表面粗さが0.10μm以下である。前記中心線表面粗さが0.2μmより大きくなると、セパレータ表面の粗さが吸着層面に転写し、粘着剤層の粗さによる光散乱が発生し、透明保護カバーに両面粘着フィルムを貼り付け、情報表示画面用の保護部材として用いたときの視認性が低下するといった問題が発生する。また、両面粘着フィルムを用いて、ガラスやアクリル等の硬質板である透明保護カバーと前記粘着剤層を介して積層した保護部材としてディスプレイパネルの情報表示画面へ貼り付けた時に、気泡の混入が発生しやすくなるといった問題がある。
(表面粗さの測定方法)
本発明における中心線表面粗さの測定は、接触型表面粗さ計(株式会社小坂研究所製、AY−22)を用いて行い、測定した得られた中心線平均粗さRaを用いる。
本発明のセパレータに用いるプラスチックフィルムのヤング率は、3.0〜4.2GPaであることが好ましい。前記セパレータのヤング率が3.0GPa未満であると、両面吸着フィルムに圧力がかかった場合、吸着層に局所的な変形が起こり、気泡の混入が発生しやすくなる。一方、前記セパレータのヤング率が4.2GPaを超えると、セパレータが硬くなりすぎて、両面吸着フィルムのハンドリング性が低下し、セパレータの剥離作業がしづらくなる。
(ヤング率の測定方法)
セパレータに用いるプラスチックフィルムのヤング率は、JIS K7161に準拠して、セパレータのヤング率(シートの流れ(MD)方向)を測定した。具体的には、25℃の雰囲気下、幅25mmにカットしたセパレータ用フィルムを引っ張り試験機にて引っ張り速度300mm/分、チャック間隔100mmの条件で引っ張り、そのS−S曲線の応力の立上り部の接線からヤング率(引っ張り弾性率)を求めた。
また、吸着層からのセパレータの剥離力は、0.01〜1.15N/25mmが好ましい。より好ましくは、0.01〜0.50N/25mmである。セパレータの剥離力が1.15N/25mmより大きいと、セパレータの剥離作業性が悪化する、セパレータのスムーズな剥離ができず粘着フィルムに折れシワや吸着層表面に段差が発生する等の問題が発生する。
吸着層からのセパレータの剥離力は、両面粘着フィルムを25mm幅にカットし、前記両面粘着フィルムの吸着層をセパレータに2Kgのローラーを1往復させる方式で圧着し、圧着後室温で約24時間放置した。次に、引っ張り試験機を用いて、前記セパレータを180°の剥離角度、剥離速度:1200mm/minで剥離し、両面粘着フィルムのセパレータの剥離力(N/25mm)を測定した。
以下、実施例と比較例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、各実施例中の「部」は特に断ることのない限り重量部を示したものである。
(実施例1〜8、比較例1〜3)
プラズマ処理された厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、下記アンカー層塗工液をグラビアコーターで塗工、乾燥して、厚み2.0μmのアンカー層を形成した。
(アンカー層塗工液)
アクリルポリオール樹脂 20部
(東レファインケミカル製、コータックスLH455、固形分:50%)
ポリチオフェン 27部
(信越ポリマー製、セプルジーダOC−SC100、固形分:3%)
MEK 40部
トルエン 13部
(実施例1〜8、比較例1〜3)
前記のアンカー層の上に、表1に記載の吸着層塗工液を、表2に記載の吸着層の厚みと組み合わせで、ダイコーターにて塗工して設けた後、オーブンにて150度、100秒で架橋させて、各実施例及び比較例の吸着層を形成した。
Figure 0006251111
(実施例1〜8、比較例1〜3)
前記の吸着層が形成された各粘着フィルムの吸着層面に、表2に記載のセパレータを2本のロール(ゴムロールとメタルロール)にて挟み込み、空気を逃がしながら両者を貼り合わせた後、プラズマ処理された厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に吸着層、セパレータが積層された粘着フィルムを得た。
(実施例1〜8、比較例1〜3)
前記の粘着フィルムの、吸着層が形成された面とは反対側の面に、下記粘着剤層塗工液をダイコーターで塗工し、100℃で2分間加熱・乾燥して、厚み25μmの粘着剤層を形成した。
(粘着剤層塗工液)
アクリル系粘着剤溶液 100部
(綜研化学製 SK−1811L 固形分:23%)
イソシアネート系架橋剤 0.2部
(綜研化学製 TD−75)
シランカップリング剤 0.1部
(綜研化学製 A−50)
MEK 10部
トルエン 10部
(実施例1〜8、比較例1〜3)
前記の粘着剤層が形成された各粘着フィルムの粘着剤面に、厚さが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにシリコーン系剥離剤を塗工したカバーフィルムを2本のロール(ゴムロールとメタルロール)にて挟み込み、空気を逃がしながら両者を貼り合わせた後、本発明の両面粘着フィルムを得た。
各実施例、比較例の評価結果を表2に、各評価方法を下記に示す。
Figure 0006251111
(評価方法)
(ゴム硬度)
直径が60mmのアルミ製カップに、表1の各吸着層用塗工液を流し込み、ギヤオーブンにて150℃、100秒で架橋させて、厚さ約10mmのゴム硬度測定用の試験片を作製した。ついで、アスカーFP硬度計、またはアスカーCSC2硬度計(ともに高分子計器株式会社製)を用いて、前記硬度計の測定部に試験片を挟み込み、各サンプルのゴム硬度を測定した。
(ゲル分率)
上記の粘着剤層を設ける前の粘着フィルムを50mm×50mmの大きさにカットして試験片を作製し、前記の試験片を、容器に入れたトルエンに24時間浸漬させた。次に浸漬前後での試験片の重量を測定し、浸漬前後での吸着層の重量を算出した。ゲル分率は、浸漬前の吸着層の重量/浸漬前の吸着層の重量(%)で算出した。
(気泡の混入評価)
上記作成した両面粘着フィルムを120mm×55mmにカットし、予め表面に光反射材層が設けられた、厚み300μmの透明保護カバー(ガラス板)に前記両面粘着フィルムを粘着剤層を介して貼着し、前記両面粘着フィルムの表面側から、2kgの荷重をかけたロールを2往復させた後、常温(25℃)で、24時間放置して、本発明の情報表示画面用の保護部材を得た。前記保護部材を厚み3mmのソーダ石灰ガラス板に貼り合わせ、気泡の混入を目視確認した。
評価基準
◎:気泡の混入が全くない
○:気泡の混入が殆どなし
×:気泡が混入し、残っている
本発明の両面粘着シートの断面説明図である。 本発明の情報表示画面用の保護部材の断面説明図である。
1 基材フィルム
10 両面粘着フィルム
2 アンカー層
20 透明保護カバー
3 吸着層
30 情報表示画面用の保護部材
4 セパレータ
5 粘着剤層
6 カバーフィルム
7 透明保護カバー(硬質樹脂板またはガラス板)
8 光反射防止層

Claims (6)

  1. ディスプレイパネルの情報表示画面に透明保護カバーを貼着するための両面粘着フィルムであって、基材フィルムの一方の面に、シリコーン樹脂を主成分とする吸着層を積層し、もう一方の面にアクリル系粘着剤からなる粘着剤層を積層してなり、前記吸着層に貼り合わせるセパレータが、プラスチックフィルム基材からなり、セパレータの吸着層貼合面の表面平滑性が、中心線表面粗さRaで0.10μm以下であり、前記セパレータのヤング率が4.0〜4.2GPaであり、且つ、前記吸着層のゲル分率が60〜77.1%であることを特徴とする両面粘着フィルム。
  2. 前記セパレータの厚みが、25〜200μmであることを特徴とする請求項1に記載の両面粘着フィルム。
  3. 前記吸着層は、1分子中に2個以上のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンからなるシリコーン組成物を、付加反応により硬化してなるものであり、前記吸着層のアスカーFP硬度が20以上で、かつアスカーCSC2硬度が60以下の範囲であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の両面粘着フィルム。
  4. 前記吸着層の厚みが10〜100μmであることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の両面粘着フィルム。
  5. 前記ジオルガノポリシロキサンが、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ジオルガノポリシロキサン、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ジオルガノポリシロキサン、末端にのみビニル基を有する分岐状ジオルガノポリシロキサン、末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ジオルガノポリシロキサンから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の両面粘着フィルム。
  6. 透明保護カバーと、請求項1〜のいずれかに記載の両面粘着フィルムの粘着剤層を貼り合わせてなり、前記吸着層を介してディスプレイパネルの情報表示画面に貼着される情報表示画面用の保護部材において、前記透明保護カバーが、厚さ100〜1000μm、光透過率85%以上であり、かつ、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂から選ばれる硬質樹脂板又はガラス板であることを特徴とする情報表示画面用の保護部材。
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