JP6250366B2 - 内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構およびこれを備えた内燃機関 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構およびこれを備えた内燃機関 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構およびこれを備えた内燃機関に関するものである。
図12に示すように、一般に内燃機関の燃料噴射弁1は、先端のノズル部2が内燃機関の燃焼室3と連通する取付け孔4に沿って所定の間隙5を保って位置するように、内燃機関のシリンダヘッド(シリンダカバー)6に取付けられる。そのため、ノズル部2が燃焼室3の高温の燃焼ガスに曝され、ノズル部2の温度が上昇し、ノズル部2の内部の燃料が残存しているとデポジットがノズル部2の内部や噴孔7に付着して、燃料噴射量の低下を招くという不具合が生じる。
この不具合を解決するため、下記特許文献1〜3に記載された発明が知られている。
なお、図12中の符号8は、冷却水が通水される冷却水通路を示している。
特開平9−310660号公報 特開平9−126089号公報 特許第4710944号公報
上記特許文献1の図5に記載されたものでは、ノズル部8の先端部に金属バネシール14を装着し、この金属バネシール14をエンジンヘッド15の取付け孔の内周面およびノズル部8の外周面の双方に当接させ、燃焼ガスの進入を阻止し、ノズル部8の燃焼ガスに曝される面積(軸方向長さ)を少なくしてノズル部8の先端部の温度を低下させデポジットの付着を抑止するようにしている。
しかしながら、上記特許文献1の図5に記載されたものでは、金属バネシール14が燃焼ガスに曝されて高温となり熱変形し、燃焼ガスがノズル部8の上部まで漏れてしまうおそれがある。その際、ノズル部8の側面部が燃焼ガスに曝され、ノズル部8の先端部の温度が上昇してしまうおそれがある。
また、上記特許文献2の図1,図7に記載されたものでは、ノズル部12(燃料噴射弁本体)の先端部に環状溝16を形成し、この環状溝16に2つの金属製リング部材17A、17Bを装着して燃焼ガスの侵入を抑止するようにしている。
しかしながら、上記特許文献2では、金属製リング部材17A、17Bをノズル部12へ装着するため、金属製リング部材17A、17Bに切り欠き(スリット)17Cを設ける必要がある。
金属製リング部材17A、17Bを環状溝16に装着する際には切り欠き17Cを互いにずらしてシール性を保つようにしているが、高温高圧の燃焼ガスは一方の切り欠きから他方の切り欠きを通り抜けてノズル部の上部まで漏れてしまうおそれがある。その際、ノズル部12の側面部が燃焼ガスに曝され、ノズル部12の先端部の温度が上昇してしまうおそれがある。
そこで、燃焼ガスがノズル部の上部まで漏れることによって、ノズル部の側面部が燃焼ガスに曝され、ノズル部の先端部の温度が上昇してしまうことを抑止するものとして上記特許文献3に記載されたものがある。
上記特許文献3に記載されたものでは、ポリテトラフルオロエチレン等の耐熱性の環状シール部材12と、ステンレス等の耐熱性弾性金属13とにより燃焼ガスのノズル部2の外周部2a後端側への進入が抑止されるようになっている。
しかしながら、上記特許文献3に記載されたものでは、噴孔5,6が形成されたノズル部2の先端面は、依然として燃焼ガスに曝される状態にあり、この燃焼ガスによってノズル部2の先端部の温度が上昇してしまうおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ノズル部の先端部における温度上昇を抑制することができる内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構およびこれを備えた内燃機関を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明の第1の態様に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構は、内燃機関の燃焼室と連通する取付け孔に沿って所定の間隙を保って位置するように、前記内燃機関のシリンダヘッドに燃料噴射弁のノズル部が取付けられる内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構であって、平面視リング形状を呈する少なくとも1本の伝熱促進部材と、前記シリンダヘッドに形成された前記取付け孔の内周面から半径方向外側に向かって掘り下げられるようにして形成され、かつ、前記伝熱促進部材を収容する環状溝と、を備え、前記内燃機関の運転時において、前記伝熱促進部材は、内周面の全体が前記ノズル部の外周面と接し、かつ、外周面の全体および該外周面に接続された端面の全周が前記環状溝の内面と接するようにして形成されていることを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構は、内燃機関の燃焼室と連通する取付け孔に沿って所定の間隙を保って位置するように、前記内燃機関のシリンダヘッドに燃料噴射弁のノズル部が取付けられる内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構であって、平面視リング形状を呈する少なくとも1本の伝熱促進部材と、前記ノズル部の外周面から半径方向内側に向かって掘り下げられるようにして形成され、かつ、前記伝熱促進部材を収容する環状溝と、を備え、前記内燃機関の運転時において、前記伝熱促進部材は、内周面の全体および該内周面に接続された両側の端面の全周がいずれも前記環状溝の内面と接し、かつ、外周面の全体が前記取付け孔の内周面と接するようにして形成されていることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構および本発明の第2の態様に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構によれば、伝熱促進部材によってノズル部からシリンダヘッドへと向かう熱輸送ルートを形成することができるので、ノズル部の先端部に入った熱は、伝熱促進部材を介して燃料噴射弁よりも熱容量の大きいシリンダヘッドへ速やかに伝達され、ノズル部の先端部における温度上昇を抑制することができる。
上記内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構において、前記伝熱促進部材が高さ方向に少なくとも2本積み重ねられており、これら伝熱促進部材のうち、一の伝熱促進部材の合口と、前記一の伝熱促進部材に隣接して配置された他の伝熱促進部材の合口とが、180°反対の方向を向くようにして前記環状溝内に収容されているとさらに好適である。
このような内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構によれば、伝熱促進部材の下方から伝熱促進部材の上方に向かう燃焼ガスの噴き抜けを低減させることができ、伝熱促進部材の上方に位置するノズル部の側面部からの入熱を低減させることができて、ノズル部の先端部における温度上昇をさらに抑制することができる。
上記内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構において、前記伝熱促進部材を、前記シリンダヘッドを形成する材料よりも熱伝導率の高い材料とするとさらに好適である。
上記内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構において、前記伝熱促進部材の触火面全体に、耐熱コーティングが施されているとさらに好適である。
このような内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構によれば、触火面から伝熱促進部材への入熱を低減させることができ、ノズル部からシリンダヘッドへの伝熱効率をさらに向上させることができる。
上記内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構において、前記シリンダヘッドの内部に形成された冷却水通路の、前記燃焼室の側に位置する端部に、前記冷却水通路の内面から前記ノズル部の側に向かって掘り下げられた拡大部が設けられているとさらに好適である。
このような内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構によれば、ノズル部からシリンダヘッドに伝達された熱を効率よく冷却水通路内の冷却水に伝達させることができ、ノズル部の先端部における温度上昇をより一層抑制することができる。
本発明に係る内燃機関は、上記いずれかの内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構を具備していることを特徴とする。
本発明に係る内燃機関によれば、ノズル部の先端部における温度上昇を抑制することができる内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構を具備しているので、ノズル部の内部や噴孔へのデポジットの付着を防止することができ、燃料噴射量の低下を防止することができて、当該内燃機関の信頼性を向上させることができる。
本発明に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構およびこれを備えた内燃機関によれば、ノズル部の先端部における温度上昇を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構の要部を拡大して示す断面図である。 図1に示す伝熱促進部材の平面図である。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構の要部を拡大して示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構の要部を拡大して示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構の要部を拡大して示す断面図である。 本発明の第5実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構の要部を拡大して示す断面図である。 図6に示す伝熱促進部材の平面図である。 本発明の第6実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構の要部を拡大して示す断面図である。 本発明の第7実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構の要部を拡大して示す断面図である。 本発明の第8実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構の要部を拡大して示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構の要部を拡大して示す断面図である。 従来の問題点を説明するための図であって、図1等と同様、要部を拡大して示す断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構10について、図1および図2を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構10は、伝熱促進部材11と、この伝熱促進部材11を収容する環状溝12と、を備えている。
伝熱促進部材11は、シリンダヘッド6を形成する材料(例えば、鋳鉄)よりも熱伝導率の高い材料(例えば、金、銀、銅、アルミニウム)からなり、図2に示すように、平面視リング形状を呈する部材であり、ピストンリングと同様、合口13が設けられている。
また、伝熱促進部材11は、内周面11aの全体がノズル部2の外周面2aと接し、かつ、外周面11bの全体が環状溝12の内周面(底面)12aと接するよう、内径がノズル部2の外径と同じとなり、外径が環状溝12の内径と同じとなるようにして形成されている。
なお、本実施形態では、合口13の一具体例として直角合口(ストレート)を挙げて説明しているが、本実施形態に係る伝熱促進部材11の合口13は直角合口に限定されるものではなく、合口13として、その他の合口(斜合口(アングル)や段付き合口(ステップ)等)を採用することもできる。
環状溝12は、シリンダヘッド6に形成された取付け孔4の、燃焼室3の側(図1において下側)に位置する端部に設けられた周溝であり、取付け孔4の内周面から半径方向外側に向かって掘り下げられるようにして形成されている。
また、環状溝12は、内周面12aが伝熱促進部材11の外周面11bと接するよう、内径が伝熱促進部材11の外径と同じとなり、かつ、周方向に沿って連続するようにして形成されている。
なお、図1に示すように、伝熱促進部材11および環状溝12のそれぞれが、伝熱促進部材11の外周面11bに接続された一端面(上面)11cの全周が環状溝12の一端面(上面)12bと接し、かつ、伝熱促進部材11の外周面11bに接続された他端面(下面)11dの全周が環状溝12の他端面(下面)12cと接するよう、伝熱促進部材11の高さと環状溝12の高さとが同じとなるようにして形成されているとさらに好適である。あるいは、環状溝12との接触面を、外周面11b、一端面11c及び他端面11dのいずれかとしても良い。
本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構10によれば、ノズル部2からシリンダヘッド6へと向かう熱輸送ルートを形成することができるので、ノズル部2の先端部に入った熱は、伝熱促進部材11を介して燃料噴射弁1よりも熱容量の大きいシリンダヘッド6へ速やかに伝達され、ノズル部2の先端部における温度上昇を抑制することができる。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態に係る燃料噴射弁温度抑制機構20について、図3を参照しながら説明する。
図3に示すように、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構20は、伝熱促進部材21と、この伝熱促進部材21を収容する環状溝22と、を備えている。
伝熱促進部材21は、シリンダヘッド6を形成する材料(例えば、鋳鉄)よりも熱伝導率の高い材料(例えば、金、銀、銅、アルミニウム)からなるとともに、平面視リング形状を呈する部材であり、ピストンリングと同様、合口(図示せず)が設けられている。
また、伝熱促進部材21は、内周面21aの全体が環状溝22の外周面(底面)22aと接し、かつ、外周面21bの全体が取付け孔4の内周面と接するよう、内径が環状溝12の外径と同じとなり、外径が取付け孔4の内径と同じとなるようにして形成されている。
なお、合口としては、直角合口(ストレート)や、その他の合口(斜合口(アングル)や段付き合口(ステップ)等)が採用される。
環状溝22は、ノズル部2の、燃焼室3の側(図3において下側)に位置する端部に設けられた周溝であり、ノズル部2の外周面2aから半径方向内側に向かって掘り下げられるようにして形成されている。
また、環状溝22は、外周面22aが伝熱促進部材21の内周面21aと接するよう、外径が伝熱促進部材21の内径と同じとなり、かつ、周方向に沿って連続するようにして形成されている。
なお、図3に示すように、伝熱促進部材21および環状溝22のそれぞれが、伝熱促進部材21の内周面21aに接続された一端面(上面)21cが環状溝22の一端面(上面)22bの全周と接し、かつ、伝熱促進部材21の内周面21aに接続された他端面(下面)21dが環状溝22の他端面(下面)22cの全周と接するよう、伝熱促進部材21の高さと環状溝22の高さとが同じとなるようにして形成されているとさらに好適である。あるいは、環状溝22との接触面を、内周面21a、一端面22b及び他端面22cのいずれかとしても良い。
本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構20によれば、ノズル部2からシリンダヘッド6へと向かう熱輸送ルートを形成することができるので、ノズル部2の先端部に入った熱は、伝熱促進部材21を介して燃料噴射弁1よりも熱容量の大きいシリンダヘッド6へ速やかに伝達され、ノズル部2の先端部における温度上昇を抑制することができる。
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構30について、図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構30は、伝熱促進部材31と、この伝熱促進部材31を収容する環状溝32と、を備えている。
伝熱促進部材31は、シリンダヘッド6を形成する材料(例えば、鋳鉄)よりも熱伝導率の高い材料(例えば、金、銀、銅、アルミニウム)からなるとともに、平面視リング形状を呈するスリーブ状の部材であり、ピストンリングと同様、合口(図示せず)が設けられている。
また、伝熱促進部材31は、内周面31aの全体がノズル部2の外周面2aと接し、かつ、外周面31bの全体が環状溝32の内周面(底面)32aと接するよう、内径がノズル部2の外径と同じとなり、外径が環状溝32の内径と同じとなるようにして形成されている。
なお、合口としては、直角合口(ストレート)や、その他の合口(斜合口(アングル)や段付き合口(ステップ)等)が採用される。
環状溝32は、シリンダヘッド6に形成された取付け孔4の、燃焼室3の側(図4において下側)に位置する端部に設けられた周溝であり、取付け孔4の内周面から半径方向外側に向かって掘り下げられるようにして形成されている。
また、環状溝32は、内周面32aが伝熱促進部材31の外周面31bと接するよう、内径が伝熱促進部材31の外径と同じとなり、かつ、周方向に沿って連続するようにして形成されている。
なお、図4に示すように、伝熱促進部材31および環状溝32のそれぞれが、伝熱促進部材31の外周面31bに接続された一端面(上面)31cの全周が環状溝32の一端面(上面)32bと接し、かつ、伝熱促進部材31の外周面31bに接続された他端面(下面)31dの全周が環状溝32の他端面(下面)32cと接するよう、伝熱促進部材31の高さと環状溝32の高さとが同じとなるようにして形成されているとさらに好適である。あるいは、環状溝32との接触面を、外周面31b、一端面31c及び他端面31dのいずれかとしても良い。
また、本実施形態において、伝熱促進部材31の高さは、第1実施形態のところで説明した伝熱促進部材11の高さの2倍とされている。
本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構30によれば、ノズル部2からシリンダヘッド6へと向かう熱輸送ルートを形成することができるので、ノズル部2の先端部に入った熱は、伝熱促進部材31を介して燃料噴射弁1よりも熱容量の大きいシリンダヘッド6へ速やかに伝達され、ノズル部2の先端部における温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構30によれば、伝熱促進部材31の高さが、第1実施形態のところで説明した伝熱促進部材11の高さの2倍とされているので、ノズル部2からシリンダヘッド6への伝熱効率をさらに向上させることができる。
〔第4実施形態〕
本発明の第4実施形態に係る燃料噴射弁温度抑制機構40について、図5を参照しながら説明する。
図5に示すように、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構40は、伝熱促進部材41と、この伝熱促進部材41を収容する環状溝42と、を備えている。
伝熱促進部材41は、シリンダヘッド6を形成する材料(例えば、鋳鉄)よりも熱伝導率の高い材料(例えば、金、銀、銅、アルミニウム)からなるとともに、平面視リング形状を呈するスリーブ状の部材であり、ピストンリングと同様、合口(図示せず)が設けられている。
また、伝熱促進部材41は、内周面41aの全体が環状溝42の外周面(底面)42aと接し、かつ、外周面41bの全体が取付け孔4の内周面と接するよう、内径が環状溝42の外径と同じとなり、外径が取付け孔4の内径と同じとなるようにして形成されている。
なお、合口としては、直角合口(ストレート)や、その他の合口(斜合口(アングル)や段付き合口(ステップ)等)が採用される。
環状溝42は、ノズル部2の、燃焼室3の側(図5において下側)に位置する端部に設けられた周溝であり、ノズル部2の外周面2aから半径方向内側に向かって掘り下げられるようにして形成されている。
また、環状溝42は、外周面42aが伝熱促進部材41の内周面41aと接するよう、外径が伝熱促進部材41の内径と同じとなり、かつ、周方向に沿って連続するようにして形成されている。
なお、図5に示すように、伝熱促進部材41および環状溝42のそれぞれが、伝熱促進部材41の内周面41aに接続された一端面(上面)41cが環状溝42の一端面(上面)42bの全周と接し、かつ、伝熱促進部材41の内周面41aに接続された他端面(下面)41dが環状溝42の他端面(下面)42cの全周と接するよう、伝熱促進部材41の高さと環状溝42の高さとが同じとなるようにして形成されているとさらに好適である。あるいは、環状溝42との接触面を、内周面41a、一端面41c及び他端面41dのいずれかとしても良い。
また、本実施形態において、伝熱促進部材41の高さは、第2実施形態のところで説明した伝熱促進部材21の高さの2倍とされている。
本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構40によれば、ノズル部2からシリンダヘッド6へと向かう熱輸送ルートを形成することができるので、ノズル部2の先端部に入った熱は、伝熱促進部材41を介して燃料噴射弁1よりも熱容量の大きいシリンダヘッド6へ速やかに伝達され、ノズル部2の先端部における温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構40によれば、伝熱促進部材41の高さが、第2実施形態のところで説明した伝熱促進部材21の高さの2倍とされているので、ノズル部2からシリンダヘッド6への伝熱効率をさらに向上させることができる。
〔第5実施形態〕
本発明の第5実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構50について、図6および図7を参照しながら説明する。
図6に示すように、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構50は、2本の伝熱促進部材51と、これら2本の伝熱促進部材51を収容する環状溝52と、を備えている。
伝熱促進部材51は、シリンダヘッド6を形成する材料(例えば、鋳鉄)よりも熱伝導率の高い材料(例えば、金、銀、銅、アルミニウム)からなり、図7に示すように、平面視リング形状を呈する部材であり、ピストンリングと同様、合口53が設けられている。
また、伝熱促進部材51は、内周面51aの全体がノズル部2の外周面2aと接し、かつ、外周面51bの全体が環状溝52の内周面(底面)52aと接するよう、内径がノズル部2の外径と同じとなり、外径が環状溝52の内径と同じとなるようにして形成されている。
なお、本実施形態では、合口53の一具体例として直角合口(ストレート)を挙げて説明しているが、本実施形態に係る伝熱促進部材51の合口53は直角合口に限定されるものではなく、合口53として、その他の合口(斜合口(アングル)や段付き合口(ステップ)等)を採用することもできる。
また、図7に示すように、高さ方向に積み重ねられた2本の伝熱促進部材51のうち、一方(上方)の伝熱促進部材51の合口13と、他方(下方)の伝熱促進部材51の合口13とが、180°反対の方向を向くようにして環状溝52内に収容されているとさらに好適である。
環状溝52は、シリンダヘッド6に形成された取付け孔4の、燃焼室3の側(図6において下側)に位置する端部に設けられた周溝であり、取付け孔4の内周面から半径方向外側に向かって掘り下げられるようにして形成されている。
また、環状溝52は、内周面52aが伝熱促進部材51の外周面51bと接するよう、内径が伝熱促進部材51の外径と同じとなり、かつ、周方向に沿って連続するようにして形成されている。
なお、図6に示すように、高さ方向に積み重ねられた2本の伝熱促進部材51および環状溝52のそれぞれが、一方の伝熱促進部材51の外周面51bに接続された一端面(上面)51cの全周が環状溝52の一端面(上面)52bと接し、かつ、他方の伝熱促進部材51の外周面51bに接続された他端面(下面)51dの全周が環状溝52の他端面(下面)52cと接するよう、高さ方向に積み重ねられた2本の伝熱促進部材51の高さと環状溝52の高さとが同じとなるようにして形成されているとさらに好適である。あるいは、環状溝52との接触面を、外周面51b、一端面51c及び他端面51dのいずれかとしても良い。
また、本実施形態において、各伝熱促進部材51の高さは、第1実施形態のところで説明した伝熱促進部材11と同じ高さとされている。
本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構50によれば、ノズル部2からシリンダヘッド6へと向かう熱輸送ルートを形成することができるので、ノズル部2の先端部に入った熱は、2本の伝熱促進部材51を介して燃料噴射弁1よりも熱容量の大きいシリンダヘッド6へ速やかに伝達され、ノズル部2の先端部における温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構50によれば、伝熱促進部材51が高さ方向に2本積み重ねられており、これら伝熱促進部材51のうち、一の伝熱促進部材51の合口53と、一の伝熱促進部材51に隣接して配置された他の伝熱促進部材51の合口53とが、180°反対の方向を向くようにして環状溝内に収容されているので、伝熱促進部材51の下方から伝熱促進部材51の上方に向かう燃焼ガスの噴き抜けを低減させることができ、伝熱促進部材51の上方に位置するノズル部2の側面部からの入熱を低減させることができて、ノズル部2の先端部における温度上昇をさらに抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構50によれば、2本の伝熱促進部材51が配置され、伝熱促進部材51全体としての高さが、第1実施形態のところで説明した伝熱促進部材11の高さの2倍とされているので、ノズル部2からシリンダヘッド6への伝熱効率をさらに向上させることができる。
〔第6実施形態〕
本発明の第6実施形態に係る燃料噴射弁温度抑制機構60について、図8を参照しながら説明する。
図8に示すように、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構60は、2本の伝熱促進部材61と、これら2本の伝熱促進部材61を収容する環状溝62と、を備えている。
伝熱促進部材61は、シリンダヘッド6を形成する材料(例えば、鋳鉄)よりも熱伝導率の高い材料(例えば、金、銀、銅、アルミニウム)からなるとともに、平面視リング形状を呈する部材であり、ピストンリングと同様、合口(図示せず)が設けられている。
また、伝熱促進部材61は、内周面61aの全体が環状溝62の外周面(底面)62aと接し、かつ、外周面61bの全体が取付け孔4の内周面と接するよう、内径が環状溝62の外径と同じとなり、外径が取付け孔4の内径と同じとなるようにして形成されている。
なお、合口としては、直角合口(ストレート)や、その他の合口(斜合口(アングル)や段付き合口(ステップ)等)が採用される。
また、高さ方向に積み重ねられた2本の伝熱促進部材61のうち、一方(上方)の伝熱促進部材61の合口と、他方(下方)の伝熱促進部材61の合口とが、図7に示す2本の伝熱促進部材51と同様、180°反対の方向を向くようにして環状溝62内に収容されているとさらに好適である。
環状溝62は、ノズル部2の、燃焼室3の側(図8において下側)に位置する端部に設けられた周溝であり、ノズル部2の外周面2aから半径方向内側に向かって掘り下げられるようにして形成されている。
また、環状溝62は、外周面62aが伝熱促進部材61の内周面61aと接するよう、外径が伝熱促進部材61の内径と同じとなり、かつ、周方向に沿って連続するようにして形成されている。
なお、図8に示すように、高さ方向に積み重ねられた伝熱促進部材61および環状溝62のそれぞれが、伝熱促進部材61の内周面61aに接続された一端面(上面)61cが環状溝62の一端面(上面)62bの全周と接し、かつ、伝熱促進部材61の内周面61aに接続された他端面(下面)61dが環状溝62の他端面(下面)62cの全周と接するよう、高さ方向に積み重ねられた2本の伝熱促進部材61の高さと環状溝62の高さとが同じとなるようにして形成されているとさらに好適である。あるいは、環状溝62との接触面を、内周面61a、一端面61c及び他端面61dのいずれかとしても良い。
また、本実施形態において、各伝熱促進部材61の高さは、第2実施形態のところで説明した伝熱促進部材21と同じ高さとされている。
本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構60によれば、ノズル部2からシリンダヘッド6へと向かう熱輸送ルートを形成することができるので、ノズル部2の先端部に入った熱は、2本の伝熱促進部材61を介して燃料噴射弁1よりも熱容量の大きいシリンダヘッド6へ速やかに伝達され、ノズル部2の先端部における温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構60によれば、伝熱促進部材61が高さ方向に2本積み重ねられており、これら伝熱促進部材61のうち、一の伝熱促進部材61の合口と、一の伝熱促進部材61に隣接して配置された他の伝熱促進部材61の合口とが、180°反対の方向を向くようにして環状溝内に収容されているので、伝熱促進部材61の下方から伝熱促進部材61の上方に向かう燃焼ガスの噴き抜けを低減させることができ、伝熱促進部材61の上方に位置するノズル部2の側面部からの入熱を低減させることができて、ノズル部2の先端部における温度上昇をさらに抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構60によれば、2本の伝熱促進部材61が配置され、伝熱促進部材61全体としての高さが、第2実施形態のところで説明した伝熱促進部材21の高さの2倍とされているので、ノズル部2からシリンダヘッド6への伝熱効率をさらに向上させることができる。
〔第7実施形態〕
本発明の第7実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構70について、図9を参照しながら説明する。
図9に示すように、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構70は、2本の伝熱促進部材71,72と、これら2本の伝熱促進部材71,72を収容する環状溝73と、を備えている。
伝熱促進部材71,72は、シリンダヘッド6を形成する材料(例えば、鋳鉄)よりも熱伝導率の高い材料(例えば、金、銀、銅、アルミニウム)からなるとともに、平面視リング形状を呈する部材であり、ピストンリングと同様、合口(図示せず)が設けられている。
また、伝熱促進部材71,72は、内周面71a,72aの全体がノズル部2の外周面2aと接し、かつ、外周面71b,72bの全体が環状溝73の内周面(底面)73aと接するよう、内径がノズル部2の外径と同じとなり、外径が環状溝73の内径と同じとなるようにして形成されている。
なお、合口としては、直角合口(ストレート)や、その他の合口(斜合口(アングル)や段付き合口(ステップ)等)が採用される。
また、高さ方向に積み重ねられた2本の伝熱促進部材71,72のうち、一方(上方)の伝熱促進部材71の合口と、他方(下方)の伝熱促進部材72の合口とが、図7に示す2本の伝熱促進部材51と同様、180°反対の方向を向くようにして環状溝73内に収容されているとさらに好適である。
環状溝73は、シリンダヘッド6に形成された取付け孔4の、燃焼室3の側(図9において下側)に位置する端部に設けられた周溝であり、取付け孔4の内周面から半径方向外側に向かって掘り下げられるようにして形成されている。
また、環状溝73は、内周面73aが伝熱促進部材71,72の外周面71b,72bと接するよう、内径が伝熱促進部材71,72の外径と同じとなり、かつ、周方向に沿って連続するようにして形成されている。
なお、図9に示すように、高さ方向に積み重ねられた2本の伝熱促進部材71,72および環状溝73のそれぞれが、一方の伝熱促進部材71の外周面71bに接続された一端面(上面)71cの全周が環状溝73の一端面(上面)73bと接し、かつ、他方の伝熱促進部材72の外周面72bに接続された他端面(下面)72dの全周が環状溝73の他端面(下面)73cと接するよう、高さ方向に積み重ねられた2本の伝熱促進部材71,72の高さと環状溝73の高さとが同じとなるようにして形成されているとさらに好適である。あるいは、環状溝73との接触面を、外周面71b,72b、一端面71c及び他端面72dのいずれかとしても良い。
また、本実施形態において、伝熱促進部材71の高さは、第3実施形態のところで説明した伝熱促進部材31と同じ高さとされ、伝熱促進部材72の高さは、第1実施形態のところで説明した伝熱促進部材11と同じ高さとされている。
本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構70によれば、ノズル部2からシリンダヘッド6へと向かう熱輸送ルートを形成することができるので、ノズル部2の先端部に入った熱は、2本の伝熱促進部材71,72を介して燃料噴射弁1よりも熱容量の大きいシリンダヘッド6へ速やかに伝達され、ノズル部2の先端部における温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構70によれば、伝熱促進部材71,72が高さ方向に2本積み重ねられており、これら伝熱促進部材71,72のうち、一の伝熱促進部材71の合口と、一の伝熱促進部材71に隣接して配置された他の伝熱促進部材72の合口とが、180°反対の方向を向くようにして環状溝内に収容されているので、伝熱促進部材72の下方から伝熱促進部材71の上方に向かう燃焼ガスの噴き抜けを低減させることができ、伝熱促進部材71の上方に位置するノズル部2の側面部からの入熱を低減させることができて、ノズル部2の先端部における温度上昇をさらに抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構70によれば、2本の伝熱促進部材71,72が配置され、伝熱促進部材71,72全体としての高さが、第1実施形態のところで説明した伝熱促進部材11の高さの3倍とされているので、ノズル部2からシリンダヘッド6への伝熱効率をさらに向上させることができる。
〔第8実施形態〕
本発明の第8実施形態に係る燃料噴射弁温度抑制機構80について、図10を参照しながら説明する。
図10に示すように、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構80は、2本の伝熱促進部材81,82と、これら2本の伝熱促進部材81,82を収容する環状溝83と、を備えている。
伝熱促進部材81,82は、シリンダヘッド6を形成する材料(例えば、鋳鉄)よりも熱伝導率の高い材料(例えば、金、銀、銅、アルミニウム)からなるとともに、平面視リング形状を呈する部材であり、ピストンリングと同様、合口(図示せず)が設けられている。
また、伝熱促進部材81,82は、内周面81a,82aの全体が環状溝83の外周面(底面)83aと接し、かつ、外周面81b,82bの全体が取付け孔4の内周面と接するよう、内径が環状溝83の外径と同じとなり、外径が取付け孔4の内径と同じとなるようにして形成されている。
なお、合口としては、直角合口(ストレート)や、その他の合口(斜合口(アングル)や段付き合口(ステップ)等)が採用される。
また、高さ方向に積み重ねられた2本の伝熱促進部材81,82のうち、一方(上方)の伝熱促進部材81の合口と、他方(下方)の伝熱促進部材82の合口とが、図7に示す2本の伝熱促進部材51と同様、180°反対の方向を向くようにして環状溝83内に収容されているとさらに好適である。
環状溝83は、ノズル部2の、燃焼室3の側(図10において下側)に位置する端部に設けられた周溝であり、ノズル部2の外周面2aから半径方向内側に向かって掘り下げられるようにして形成されている。
また、環状溝83は、外周面83aが伝熱促進部材81,82の内周面81a,82aと接するよう、外径が伝熱促進部材81,82の内径と同じとなり、かつ、周方向に沿って連続するようにして形成されている。
なお、図10に示すように、高さ方向に積み重ねられた伝熱促進部材81,82および環状溝83のそれぞれが、伝熱促進部材81の内周面81aに接続された一端面(上面)81cが環状溝83の一端面(上面)83bの全周と接し、かつ、伝熱促進部材82の内周面82aに接続された他端面(下面)82dが環状溝83の他端面(下面)83cの全周と接するよう、高さ方向に積み重ねられた2本の伝熱促進部材81,82の高さと環状溝83の高さとが同じとなるようにして形成されているとさらに好適である。あるいは、環状溝82との接触面を、内周面81a,82a、一端面83bb及び他端面83cのいずれかとしても良い。
また、本実施形態において、伝熱促進部材81の高さは、第4実施形態のところで説明した伝熱促進部材41と同じ高さとされ、伝熱促進部材72の高さは、第2実施形態のところで説明した伝熱促進部材21と同じ高さとされている。
本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構80によれば、ノズル部2からシリンダヘッド6へと向かう熱輸送ルートを形成することができるので、ノズル部2の先端部に入った熱は、2本の伝熱促進部材81,82を介して燃料噴射弁1よりも熱容量の大きいシリンダヘッド6へ速やかに伝達され、ノズル部2の先端部における温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構80によれば、伝熱促進部材81,82が高さ方向に2本積み重ねられており、これら伝熱促進部材81,82のうち、一の伝熱促進部材81の合口と、一の伝熱促進部材81に隣接して配置された他の伝熱促進部材82の合口とが、180°反対の方向を向くようにして環状溝内に収容されているので、伝熱促進部材82の下方から伝熱促進部材81の上方に向かう燃焼ガスの噴き抜けを低減させることができ、伝熱促進部材81の上方に位置するノズル部2の側面部からの入熱を低減させることができて、ノズル部2の先端部における温度上昇をさらに抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構80によれば、2本の伝熱促進部材81,82が配置され、伝熱促進部材81,82全体としての高さが、第2実施形態のところで説明した伝熱促進部材21の高さの3倍とされているので、ノズル部2からシリンダヘッド6への伝熱効率をさらに向上させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜必要に応じて変形・変更して実施することもできる。
例えば、伝熱促進部材を、シリンダヘッド6を形成する材料と同等の熱伝導率あるいは低い熱伝導率を有する材料としてもよい。この場合には、温度上昇を抑制する効果は上記の各実施形態よりも低減するが、ノズル部2からシリンダヘッド6へと向かう熱輸送ルートを形成することができるので、温度を下げることができる。
また、上述した実施形態において、伝熱促進部材11,21,31,41,72,82の他端面(下面)、他方(下方)の伝熱促進部材51,61の他端面(下面)、すなわち、触火面の全体に、断熱コーティング(例えば、セラミックスのコーティング)が施されているとさらに好適である。
これにより、触火面からこれら伝熱促進部材への入熱を低減させることができ、ノズル部2からシリンダヘッド6への伝熱効率をさらに向上させることができる。
また、上述した実施形態において、図11に示すように、冷却水通路9の、燃焼室3の側(図11において下側)に位置する端部に、冷却水通路9の内面からノズル部2の側に向かって掘り下げられた(拡げられた)拡大部9aが設けられているとさらに好適である。
これにより、ノズル部2からシリンダヘッド6に伝達された熱を効率よく冷却水通路9内の冷却水に伝達させることができ、ノズル部2の先端部における温度上昇をより一層抑制することができる。
なお、図11は、上述した第1実施形態に冷却水通路9を適用した例を示している。
1 燃料噴射弁
2 ノズル部
3 燃焼室
4 取付け孔
5 間隙
6 シリンダヘッド
9 冷却水通路
9a 拡大部
10 内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構
11 伝熱促進部材
12 環状溝
13 合口
20 内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構
21 伝熱促進部材
22 環状溝
30 内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構
31 伝熱促進部材
32 環状溝
40 内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構
41 伝熱促進部材
42 環状溝
50 内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構
51 伝熱促進部材
52 環状溝
60 内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構
61 伝熱促進部材
62 環状溝
70 内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構
71 伝熱促進部材
72 伝熱促進部材
73 環状溝
80 内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構
81 伝熱促進部材
82 伝熱促進部材
83 環状溝

Claims (7)

  1. 内燃機関の燃焼室と連通する取付け孔に沿って所定の間隙を保って位置するように、前記内燃機関のシリンダヘッドに燃料噴射弁のノズル部が取付けられる内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構であって、
    平面視リング形状を呈する少なくとも1本の伝熱促進部材と、
    前記シリンダヘッドに形成された前記取付け孔の内周面から半径方向外側に向かって掘り下げられるようにして形成され、かつ、前記伝熱促進部材を収容する環状溝と、を備え、
    前記内燃機関の運転時において、前記伝熱促進部材は、内周面の全体が前記ノズル部の外周面と接し、かつ、外周面の全体および該外周面に接続された両側の端面の全周がいずれも前記環状溝の内面と接するようにして形成されていることを特徴とする内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構。
  2. 内燃機関の燃焼室と連通する取付け孔に沿って所定の間隙を保って位置するように、前記内燃機関のシリンダヘッドに燃料噴射弁のノズル部が取付けられる内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構であって、
    平面視リング形状を呈する少なくとも1本の伝熱促進部材と、
    前記ノズル部の外周面から半径方向内側に向かって掘り下げられるようにして形成され、かつ、前記伝熱促進部材を収容する環状溝と、を備え、
    前記内燃機関の運転時において、前記伝熱促進部材は、内周面の全体および該内周面に接続された端面の全周が前記環状溝の内面と接し、かつ、外周面の全体が前記取付け孔の内周面と接するようにして形成されていることを特徴とする内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構。
  3. 前記伝熱促進部材が高さ方向に少なくとも2本積み重ねられており、これら伝熱促進部材のうち、一の伝熱促進部材の合口と、前記一の伝熱促進部材に隣接して配置された他の伝熱促進部材の合口とが、180°反対の方向を向くようにして前記環状溝内に収容されていることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構。
  4. 前記伝熱促進部材は、前記シリンダヘッドを形成する材料よりも熱伝導率の高い材料からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構。
  5. 前記伝熱促進部材の触火面全体に、耐熱コーティングが施されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構。
  6. 前記シリンダヘッドの内部に形成された冷却水通路の、前記燃焼室の側に位置する端部に、前記冷却水通路の内面から前記ノズル部の側に向かって掘り下げられた拡大部が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射弁温度抑制機構を具備していることを特徴とする内燃機関。
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