JP6249745B2 - 定量吐出器 - Google Patents
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Description
しかしながら、その反面、予め決められた長さでノズル部が形成されているので、容器本体に定量吐出器が装着された容器全体が径方向に嵩張ってしまい、収納性が低下する課題があった。
(1)本発明に係る定量吐出器は、シリンダ部と、前記シリンダ部の内周面に沿ってシリンダ軸方向に摺動可能なピストン部と、前記ピストン部を操作するピストン操作部と、前記シリンダ部内の液室に連通された管状の吸込み部と、前記吸込み部の内側に配設され、前記ピストン部の引戻し動作に連動して開けられる開閉可能な吸込み弁と、前記シリンダ部の側方に向かって突出していると共に、前記シリンダ部に直結されて前記液室に連通された筒状のノズル部と、前記ノズル部の内側に配設され、前記ピストン部の押込み動作に連動して開けられる開閉可能な吐出弁と、内容物が収容される容器本体の口部に装着され、且つ内側に前記吸込み部が配設された装着筒部と、を備え、前記ノズル部は、前記シリンダ部に接続されたノズル本体と、先端開口が吐出孔とされ、前記ノズル本体に該ノズル本体の軸方向に沿って進退自在に装着された補助ノズルと、を備え、前記吐出孔は、前記ノズル本体に対して前記補助ノズルを最前進位置に移動させたときに、前記容器本体の胴部の外面よりも径方向の外側に離れた位置に配置され、且つ前記ノズル本体に対して前記補助ノズルを最後退位置に移動させたときに、前記容器本体の胴部の外面と面一、又は前記容器本体の胴部の外面よりも径方向の内側に位置するように配置されることを特徴とする。
その一方、保管時や流通時等、内容物を吐出しない待機状況下では、補助ノズルをノズル本体に対して後退させることでノズル部の全長を短くすることができる。従って、容器本体に定量吐出器が装着された容器全体が径方向に嵩張ってしまうことを抑制でき、収納性を向上することができる。
この場合には、ピストン部が引き戻される際、吸込み部の内側を通って内容物がシリンダ部内の液室に流入すると共に、吐出孔を通じて外気がノズル部内に入り込み、さらに導入孔を通じて装着筒部内に入り込む。従って、外気を容器本体内に供給することができ、容器本体の内部が負圧になることを防止できる。また、導入孔がノズル部内に配置された吐出弁に形成されているので、導入孔を外部から見え難くすることができ、導入孔が外部から視認できることによるデザイン性の低下を防止できる。
さらに、補助ノズルに栓体が設けられている場合には、上述した待機状況下において、導入孔を通じて容器本体内に外気が進入することを抑制できるので、内容物の品質を維持し易い。
<定量吐出器の構成>
図1に示すように、定量吐出器1は、容器本体10の口部11に装着される装着キャップ2と、装着キャップ2に連結されたシリンダ部3と、シリンダ部3内に摺動可能に配設されたピストン部4と、このピストン部4を操作するピストン操作部5と、シリンダ部3内の液室32に連通された管状の吸込み部6と、吸込み部6の内側に配設された吸込み弁7と、シリンダ部3の側方に向かって突出すると共にシリンダ部3に直結されてシリンダ部3内の液室32に連通された筒状のノズル部8と、ノズル部8の内側に配設された吐出弁9と、を備えている。
容器本体10は、例えばガラス瓶、ペットボトルや合成樹脂製ボトル等であり、内部に図示しない内容物が収容される。容器本体10の口部11の外周面には、雄ねじ12が形成されている。
装着キャップ2は、円筒形状に形成され、シリンダ軸Oと同軸に配設されている。装着キャップ2の内周面には、口部11の雄ねじ12に螺合される雌ねじ20が形成されている。
シリンダ部3は、有底筒状に形成され、その内側に容器本体10内の内容物を貯留する液室32が形成されると共に、容器本体10の上方に配置されている。
シリンダ部3には、装着キャップ2に接続され、口部11に装着される装着筒部30が設けられている。装着筒部30は、シリンダ部3の底壁部31から下方に向けて延在し、シリンダ軸Oと同軸に配置されている。装着筒部30の下端部は、装着キャップ2の上端部内にアンダーカット嵌合されている。装着筒部30には、口部11の上端開口縁上に配置される支持フランジ部30aが形成されている。
なお、被係止部34は、シリンダ部3の外周面において、シリンダ軸Oを径方向に挟んで互いに反対となる位置に各別に形成されている。但し、被係止部34の数は2つに限定されるものではない。
ピストン部4は、シリンダ部3内に配設されて上記液室32を画成している。
このピストン部4は、図1及び図2に示すように、シリンダ軸Oに直交する底壁部40と、底壁部40の外縁から上方に向けて延びる周壁部41と、周壁部41を径方向の外側から囲繞し、且つシリンダ部3内に摺動自在に嵌合された筒状の摺接部43と、を備えている。
摺接部43の上端部と周壁部41の上端部とは連結されている。摺接部43は、上方から下方に向かうに従い漸次拡径するように形成されており、シリンダ部3の内周面に全周に亘って気密に摺動自在に当接している。
底壁部40における径方向の中央部には、上方に向けて連結筒部44が立設されている。この連結筒部44は、シリンダ部3よりも上方に突出するように形成されている。
ピストン操作部5は、シリンダ部3の上端部に被着された中蓋50と、中蓋50を覆うと共に、中蓋50及びシリンダ部3に対して相対的にシリンダ軸O方向に沿って押し下げ可能に中蓋50に装着された押下ヘッド51と、押下ヘッド51を中蓋50に対して上方に付勢するコイルスプリング(付勢手段)52と、を備えている。
底壁部50dには、ピストン部4の底壁部40の上面が係止される支持突起53が下方に向けて突設されている。これにより、押下ヘッド51及びピストン部4のこれ以上の上昇が規制されている。底壁部50dの上面は、コイルスプリング52の下端部を保持している。
この操作片55は、シリンダ部3の被係止部34に係止され、シリンダ部3に対する中蓋50の移動を規制する係止孔(係止部)55aと、係止孔55aと被係止部34との係止が解除されるように、操作片55を弾性変位させる操作ボタン(操作部)55bと、を備えている。
中蓋50の外筒部50bのうち、シリンダ部3に形成された被係止部34に対して径方向に対向する部分には、径方向から見た側面視で四角状の開口部56が形成されている。操作片55は、この開口部56の内側に配置されている。従って、操作片55は被係止部34に対応して2つ設けられている。また、操作片55と開口部56とはヒンジ軸57を介して周方向に接続されている。これにより、操作片55はヒンジ軸57を中心として径方向に揺動するように弾性変位可能とされている。
従って、操作ボタン55bを径方向の内側に向けて押圧することで、ヒンジ軸57を中心に操作片55を弾性変位させて、係止孔55aを径方向の外側に向けて移動させることが可能とされる。
これにより、係止孔55aを被係止部34から離脱させることができ、両者の係止を解除することが可能とされている。
また、周壁部51bは、中蓋50の外筒部50bを径方向の外側から囲んでいる。これにより、押下ヘッド51は、中蓋50及びシリンダ部3を上方から覆うと共に径方向の外側からも覆っている。
よって、必要に応じて押下ヘッド51をシリンダ軸O回りに回転させることで、窓孔51fを通じて操作片55を外部に露出させることが可能とされている。
詳細に説明する。
上記規制部58は、中蓋50における内筒部50cの内周面から径方向の内側に突出し、且つシリンダ軸O方向に沿って延在するように形成されている。なお、図示の例では、規制部58は、3つの縦リブが周方向に間隔をあけて並んだ構成とされている。但し、規制部58の形状はこの場合に限定されるものではない。
図示の例では、ストッパ部59Aが最も下方に突出するように形成されており、このストッパ部59Aから周方向に向けて段階的に下方への突出量が低くなるように、残りのストッパ部59B、59C、59Dが形成されている。
本実施形態の場合には、図4に示すように、ストローク量を4段階に変更することが可能とされている。つまり、最も小さいストローク量L1から、ストローク量L2、ストローク量L3、最も大きいストローク量L4の順に4段階に変更することが可能である。
押下ヘッド51における外装着筒部51eの外周面には、上記摺接突起100が周方向に沿って間隔をあけて複数形成されている。各摺接突起100は、径方向の外側に向けて突出すると共に、シリンダ軸O方向に沿って延在した2つの縦リブ100aによって形成されている。そして、これら複数の摺接突起100は、上述した複数のストッパ部59A〜59D及び窓孔51fに対応するように、ストッパ部59A〜59D及び窓孔51fの径方向の内側にそれぞれ配置されるように形成されている。
なお、係合突起101は、規制部58及び操作片55に対して径方向の内側に位置するように形成されている。
図1に示すように、吸込み部6は、シリンダ部3の底壁部31から下方に向けて延設されると共にシリンダ部3内に連通した接続筒部60と、接続筒部60に連結されたディップチューブ61と、を備えている。
下筒部63の上端部の内周面には、全周に亘って径方向内側に突出した円環状の弁座部64が形成されている。
なお、接続筒部60はシリンダ部3と一体に形成されている。
ディップチューブ61の下端部は、容器本体10内に開放されており、ディップチューブ61の上端部は、接続筒部60内に嵌合され、上筒部62を介してシリンダ部3の内部に連通されている。
吸込み弁7は、吸込み部6の上筒部62内に嵌合された周壁部70と、周壁部70の内側に配設されて弁座部64の内側を開閉する板状の弁体部71と、弁体部71の外周面と周壁部70の内周面とを連結する弾性変形可能な連結片72と、を備えている。
なお、吸込み弁7は、1つの連結片72で弁体部71を支持した一点弁でもよい。さらに、本実施形態では、弁座部64に着座する弁体部71を利用することで吸込み部6の内側を開閉する吸込み弁7を例に挙げたが、この場合に限定されるものではなく、例えばボール弁を吸込み弁として採用しても構わない。
ノズル部8は、シリンダ部3の底壁部31の下面、及び装着筒部30の外周面の双方から一体に側方(シリンダ軸Oに交差する方向)に向かって突出し、シリンダ部3内及び装着筒部30内に連通している。
このノズル部8は、シリンダ部3及び装着筒部30に接続されたノズル本体8Aと、先端開口が吐出孔80とされ、ノズル本体8Aに該ノズル本体8Aにおけるノズル軸O1方向に沿って進退自在に装着された補助ノズル8Bとを備えている。
また、図7に示すように、装着部83aの外周面には、滑り止め用のリブ84cがノズル軸O1方向に間隔をあけて複数形成されている。
吐出部83bは、補助ノズル8Bをノズル本体8Aに対して最前進位置に移動させた際、容器本体10の外面よりも径方向の外側に突出する位置に配置され(図1参照)、補助ノズル8Bをノズル本体8Aに対して最後退位置に移動させた際、容器本体10の外面と面一或いは外面よりも径方向の内側に位置するように配置される(図6参照)。
図1、図6及び図8に示すように、この栓体85は、装着部83aと吐出部83bとの接続部分に配置されており、連結片85aを介して装着部83aの内周面に連結されている。連結片85aは、ノズル軸O1回りに沿うノズル周方向に間隔をあけて複数配設されている。従って、周方向に隣り合う連結片85aの間は流通孔86とされている。
図1及び図6に示すように、吐出弁9は、端壁部82の開口内に挿通された挿通部90と、挿通部90の両端部に設けられた一対の係止部91、92と、ノズル本体8Aの内周面に全周に亘って気密に密接する弁体部93と、を備え、シリンダ部3の液室32と吐出孔80との連通、及びその遮断を切り替え可能に形成されている。
一対の係止部91、92のうち、端壁部82のノズル基端側に位置する一方の係止部91は、ノズル基端側に向かうに従い漸次縮径された円錐台形状に形成されている。これにより、端壁部82の開口内に、一方の係止部91をノズル先端側から挿入することで、吐出弁9が端壁部82に装着される。
そして、吐出弁9には、ノズル部8内と装着筒部30内とを連通する導入孔94が形成されている。
次に、上記した構成からなる定量吐出器1の作用について説明する。
容器本体10の内容物を吐出する場合には、図1に示すように、補助ノズル8Bをノズル本体8Aに対して前進させることで、ノズル本体8Aの先端開口から栓体85を離脱させて、該先端開口の閉塞を解除しておく。このとき、ノズル本体8Aの先端開口が解除されていれば良く、補助ノズル8Bを最前進位置にセットしておく必要はない。従って、ノズル部8全体のノズル長を任意に調整して構わない。
これにより、容器本体10内の内容物がディップチューブ61内流入してディップチューブ61内を上方に向かって流通し、弁座部64の内側を通って吸込み弁7の周壁部70の内側に流入する。そして、その内容物は、周壁部70と弁体部71との間の隙間を通って流通し、接続筒部60の上筒部62の内側を通過して液室32内に吸い込まれる。
これにより、液室32内に決まった量の内容物を貯留することができ、次のピストン部4の押し込みによって定量の内容物を吐出することができる。
従って、容器本体10に定量吐出器1が装着された容器全体が径方向に嵩張ってしまうことを抑制することができ、収納性を高めることができる。
なお、上記した待機状況下では、図6に示すように、栓体85がノズル本体8Aの先端開口を閉塞しているので、導入孔94を通じて容器本体10内に外気が進入することを抑制し易い。従って、内容物の品質を維持し易い。
1…定量吐出器
3…シリンダ部
4…ピストン部
5…ピストン操作部
6…吸込み部
7…吸込み弁
8…ノズル部
8A…ノズル本体
8B…補助ノズル
9…吐出弁
10…容器本体
11…容器本体の口部
30…装着筒部
32…液室
80…補助ノズルの吐出孔
85…栓体
94…導入孔
Claims (4)
- シリンダ部と、
前記シリンダ部の内周面に沿ってシリンダ軸方向に摺動可能なピストン部と、
前記ピストン部を操作するピストン操作部と、
前記シリンダ部内の液室に連通された管状の吸込み部と、
前記吸込み部の内側に配設され、前記ピストン部の引戻し動作に連動して開けられる開閉可能な吸込み弁と、
前記シリンダ部の側方に向かって突出していると共に、前記シリンダ部に直結されて前記液室に連通された筒状のノズル部と、
前記ノズル部の内側に配設され、前記ピストン部の押込み動作に連動して開けられる開閉可能な吐出弁と、
内容物が収容される容器本体の口部に装着され、且つ内側に前記吸込み部が配設された装着筒部と、を備え、
前記ノズル部は、
前記シリンダ部に接続されたノズル本体と、
先端開口が吐出孔とされ、前記ノズル本体に該ノズル本体の軸方向に沿って進退自在に装着された補助ノズルと、を備え、
前記吐出孔は、前記ノズル本体に対して前記補助ノズルを最前進位置に移動させたときに、前記容器本体の胴部の外面よりも径方向の外側に離れた位置に配置され、且つ前記ノズル本体に対して前記補助ノズルを最後退位置に移動させたときに、前記容器本体の胴部の外面と面一、又は前記容器本体の胴部の外面よりも径方向の内側に位置するように配置されることを特徴とする定量吐出器。 - 請求項1に記載の定量吐出器において、
前記補助ノズルには、前記ノズル本体に対して後退したときに、前記ノズル本体の先端開口を閉塞する栓体が設けられていることを特徴とする定量吐出器。 - 請求項1又は2に記載の定量吐出器において、
前記ノズル部は、前記シリンダ部及び前記装着筒部に対して一体に直結され、
前記吐出弁は、前記液室と前記吐出孔との連通、及びその遮断を切り替え可能に形成され、
前記吐出弁には、前記ノズル部内と前記装着筒部内とを連通する導入孔が形成されていることを特徴とする定量吐出器。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の定量吐出器において、
前記ピストン操作部は、
前記シリンダ部に被着された中蓋と、
前記中蓋を覆うと共に、前記中蓋及び前記シリンダ部に対して相対的に前記シリンダ軸方向に押下げ可能とされた押下ヘッドと、を備え、
前記押下ヘッドは、前記中蓋及び前記シリンダ部に対して前記シリンダ軸回りに回転自在とされた状態で、前記ピストン部に対して前記シリンダ軸回りに回転自在に接続され、
前記押下ヘッドには、前記押下ヘッドの押下げ時に、前記中蓋に設けられた規制部に対して前記シリンダ軸に沿って当接する複数のストッパ部が設けられ、
複数の前記ストッパ部は、前記シリンダ軸回りを周回する周方向に沿って配置されると共に、前記シリンダ軸回りの前記押下ヘッドの回転に伴って、いずれかの前記ストッパ部が前記規制部に対して前記シリンダ軸方向に対向するように配置され、
複数の前記ストッパ部は、前記規制部側の先端部の位置が前記シリンダ軸方向に互いに異なっていることを特徴とする定量吐出器。
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