JP6245647B2 - 変速機のベアリング潤滑構造 - Google Patents

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Description

本発明は、変速機ケースに回転軸の一方の軸端を回転自在に支持するベアリングが、前記変速機ケースの凹部に形成された外輪支持部に嵌合する外輪と、前記回転軸の外周に嵌合する内輪と、前記外輪および前記内輪間に配置された複数の転動体とを備え、前記凹部に供給された潤滑油で前記ベアリングを潤滑する変速機のベアリングの潤滑構造に関する。
減速機構部から下方に延びる回転軸を軸受ハウジングにベアリングを介して回転自在に支持し、軸受ハウジングの上部外周に形成したオイル溜まり溝をオーバーフローしたオイルでベアリングを潤滑するとともに、オイル溜まり溝の底部に溜まった異物をドレン孔から排出することで、ベアリングに異物を含むオイルが供給されないようにしたものが、下記特許文献1により公知である。
特開2010−265988号公報
しかしながら、上記従来のものは、オイル溜まり溝の直上に減速機構部の大型の回転部材が臨んでいるため、この回転部材でオイル溜まり溝のオイルが攪拌されて巻き上げられた異物がベアリングに供給されてしまい、ベアリングの耐久性を低下させる懸念があった。しかも、上記従来のものは、回転軸が上下方向ではなく水平方向に配置されている場合にはオイル溜まりにオイルを溜めることができないため、汎用性に乏しいという問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、特別のフィルターを必要とせずに変速機の回転軸を支持するベアリングに清浄なオイルを供給することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、変速機ケースに回転軸の一方の軸端を回転自在に支持するベアリングが、前記変速機ケースの凹部に形成された外輪支持部に嵌合する外輪と、前記回転軸の外周に嵌合する内輪と、前記外輪および前記内輪間に配置された複数の転動体とを備え、前記凹部に供給された潤滑油で前記ベアリングを潤滑する変速機のベアリングの潤滑構造であって、前記変速機ケースと前記外輪との間に、前記凹部を前記変速機ケースの前記凹部以外の空間に連通させる第1排出通路を備え、前記凹部は前記回転軸の一方の軸端側から他方の軸端側に向かって順番に拡径する小径部、中径部および大径部を備え、前記大径部は前記外輪支持部を構成し、前記回転軸の外周には前記中径部内に配置される回転部材が設けられ、前記第1排出通路は前記中径部に開口することを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、変速機ケースに回転軸の一方の軸端を回転自在に支持するベアリングが、前記変速機ケースの凹部に形成された外輪支持部に嵌合する外輪と、前記回転軸の外周に嵌合する内輪と、前記外輪および前記内輪間に配置された複数の転動体とを備え、前記凹部に供給された潤滑油で前記ベアリングを潤滑する変速機のベアリングの潤滑構造であって、前記変速機ケースと前記外輪との間に前記凹部を前記変速機ケースの前記凹部以外の空間に連通させる第1排出通路を備えるとともに、前記第1排出通路の中間部から分岐し、前記外輪の外周面を通過せずに前記変速機ケースの前記凹部以外の空間に連通する第2排出通路を備えることを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、変速機ケースに回転軸の一方の軸端を回転自在に支持するベアリングが、前記変速機ケースの凹部に形成された外輪支持部に嵌合する外輪と、前記回転軸の外周に嵌合する内輪と、前記外輪および前記内輪間に配置された複数の転動体とを備え、前記凹部に供給された潤滑油で前記ベアリングを潤滑する変速機のベアリングの潤滑構造であって、前記変速機ケースと前記外輪との間に前記凹部を前記変速機ケースの前記凹部以外の空間に連通させる第1排出通路を備えるとともに、前記凹部を前記外輪の外周面を通過せずに前記変速機ケースの前記凹部以外の空間に連通させる連通通路を備え、前記連通通路の入口は前記第1排出通路の入口よりも高い位置にあることを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、変速機ケースに回転軸の一方の軸端を回転自在に支持するベアリングが、前記変速機ケースの凹部に形成された外輪支持部に嵌合する外輪と、前記回転軸の外周に嵌合する内輪と、前記外輪および前記内輪間に配置された複数の転動体とを備え、前記凹部に供給された潤滑油で前記ベアリングを潤滑する変速機のベアリングの潤滑構造であって、前記変速機ケースと前記外輪との間に、前記凹部を前記変速機ケースの前記凹部以外の空間に連通させる第1排出通路を備え、前記第1排出通路の出口の高さは前記外輪の内周下端の高さに略一致することを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項2〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記凹部は前記回転軸の一方の軸端側から他方の軸端側に向かって順番に拡径する小径部、中径部および大径部を備え、前記大径部は前記外輪支持部を構成し、前記回転軸の外周には前記中径部内に配置される回転部材が設けられ、前記第1排出通路は前記中径部に開口することを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜請求項の何れか1項の構成に加えて、前記第1排出通路は中間部に絞りを備えることを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜請求項の何れか1項の構成に加えて、前記回転軸と一体に回転して前記凹部内の潤滑油を径方向外側に付勢する遠心フィンを備えることを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜請求項の何れか1項の構成に加えて、前記回転軸と一体に回転して前記凹部内の潤滑油を前記ベアリングに向けて軸方向に付勢する軸流フィンを備えることを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造が提案される
、実施の形態のドリブンプーリ軸16は本発明の回転軸に対応し、実施の形態のボールベアリング35は本発明のベアリングに対応し、実施の形態のボール35cは本発明の転動体に対応し、実施の形態の大径部43cは本発明の外輪支持部に対応し、実施の形態のナット48は本発明の回転部材に対応する。
請求項1の構成によれば、変速機ケースに回転軸の一方の軸端を回転自在に支持するベアリングは、変速機ケースの凹部に形成された外輪支持部に嵌合する外輪と、回転軸の外周に嵌合する内輪と、外輪および内輪間に配置された複数の転動体とを備え、凹部に供給された潤滑油でベアリングが潤滑される。変速機ケースと外輪との間に、凹部を変速機ケースの凹部以外の空間に連通させる第1排出通路を備えるので、潤滑油に含まれる異物は第1排出通路を介して変速機ケースの凹部以外の空間に排出され、異物を含まぬ清浄な潤滑油だけをベアリングに供給することで、特別のフィルターを設けることなくベアリングの耐久性を高めることができる。
た、凹部は回転軸の一方の軸端側から他方の軸端側に向かって順番に拡径する小径部、中径部および大径部を備え、大径部は外輪支持部を構成し、回転軸の外周には中径部内に配置される回転部材が設けられ、第1排出通路は中径部に開口するので、回転部材の回転により凹部内で飛散する潤滑油に含まれる異物は潤滑油と共に凹部の小径部および中径部の内壁面に付着し、重力で小径部の内壁面から中径部の内壁面に流れて第1排出通路から効率的に排出される。
また請求項の構成によれば、第1排出通路の中間部から分岐し、外輪の外周面を通過せずに変速機ケースの凹部以外の空間に連通する第2排出通路を備えるので、第1排出通路および第2排出通路の一方が詰まっても異物を支障なく排出することができる。
また請求項の構成によれば、凹部を外輪の外周面を通過せずに変速機ケースの凹部以外の空間に連通させる連通通路を備え、連通通路の入口は第1排出通路の入口よりも高い位置にあるので、異物を含まない潤滑油を変速機ケースの凹部以外の空間に配置された被潤滑部に連通通路を介して供給することができる。
また請求項4の構成によれば、第1排出通路の出口の高さは外輪の内周下端の高さに略一致するので、凹部に供給された潤滑油は第1排出通路から即座に流出することなく、第1排出通路を短時間で満たした後に空間に流出する。ベアリングへの清浄な潤滑油の供給は第1排出通路が完全に満たされた後に開始されるため、ベアリングへの潤滑油の供給を速やかに開始して潤滑性能を高めることができる。
また請求項5の構成によれば、凹部は回転軸の一方の軸端側から他方の軸端側に向かって順番に拡径する小径部、中径部および大径部を備え、大径部は外輪支持部を構成し、回転軸の外周には中径部内に配置される回転部材が設けられ、第1排出通路は中径部に開口するので、回転部材の回転により凹部内で飛散する潤滑油に含まれる異物は潤滑油と共に凹部の小径部および中径部の内壁面に付着し、重力で小径部の内壁面から中径部の内壁面に流れて第1排出通路から効率的に排出される。
また請求項の構成によれば、第1排出通路は中間部に絞りを備えるので、凹部内の潤滑油が第1排出通路から過剰に排出されるのを阻止し、必要量の潤滑油をベアリングに供給することができる。
また請求項の構成によれば、回転軸と一体に回転して凹部内の潤滑油を径方向外側に付勢する遠心フィンを備えるので、異物を含む潤滑油を凹部の内壁面に向けて径方向外側に飛散させ、異物を第1排出通路から排出することができる。
また請求項の構成によれば、回転軸と一体に回転して凹部内の潤滑油をベアリングに向けて軸方向に付勢する軸流フィンを備えるので、異物よりも比重が小さい潤滑油だけをベアリングに供給して潤滑効果を高めることができる
ベルト式無段変速機の縦断面図。(第1の実施の形態) 図1の2部拡大図。(第1の実施の形態) 図2の3−3断面図。(第1の実施の形態) 図2に対応する図。(第2の実施の形態) 図4の5−5線断面図。(第2の実施の形態) 図2に対応する図。(第3の実施の形態) 図2に対応する図。(第4の実施の形態) 図2に対応する図。(第5の実施の形態) 図8の9−9線断面図。(第5の実施の形態) 図2に対応する図。(第6の実施の形態) 図2に対応する図。(第7の実施の形態)
第1の実施の形態
以下、図1〜図3に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。 先ず、図1に基づいてベルト式無段変速機Tの全体構造を説明する。ベルト式無段変速機Tの変速機ケース11は、図示せぬエンジンに結合されるトルクコンバータケース12と、トルクコンバータケース12に結合される変速機ケース本体13とを備えており、変速機ケース11の内部に、入力軸14、ドライブプーリ軸15、ドリブンプーリ軸16およびアイドル軸17が平行に支持される。
エンジンのクランクシャフト18にトルクコンバータ19を介して接続された入力軸14には、前進用クラッチ20を介して該入力軸14に結合可能な前進用ドライブギヤ21が相対回転自在に支持されており、この前進用ドライブギヤ21はドライブプーリ軸15に固設した前進用ドリブンギヤ22に噛合する。ドライブプーリ軸15には、後進用クラッチ23を介して該ドライブプーリ軸15に結合可能な後進用ドリブンギヤ24が相対回転自在に支持されており、この後進用ドリブンギヤ24はアイドル軸17に支持したアイドルギヤ25を介して入力軸14に固設した後進用ドライブギヤ26に噛合する。
ドライブプーリ軸15に支持したドライブプーリ27と、ドリブンプーリ軸16に支持したドリブンプーリ28とが金属ベルト29で接続されており、ドライブプーリ27およびドリブンプーリ28の溝幅を変化させることでドライブプーリ軸15およびドリブンプーリ軸16間のレシオが変更可能である。
ドリブンプーリ軸16に固設したファイナルドライブギヤ30が、ディファレンシャルギヤ31のケースに固設したファイナルドリブンギヤ32に噛合しており、ディファレンシャルギヤ31から左右の車軸33,33が変速機ケース11の外部に延出する。
従って、前進用クラッチ20を係合して後進用クラッチ23を係合解除すると、エンジンの駆動力は、クランクシャフト18→トルクコンバータ19→入力軸14→前進用クラッチ20→前進用ドライブギヤ21→前進用ドリブンギヤ22→ドライブプーリ軸15→ドライブプーリ27→金属ベルト29→ドリブンプーリ28→ドリブンプーリ軸16→ファイナルドライブギヤ30→ファイナルドリブンギヤ32→ディファレンシャルギヤ31→車軸33,33の経路で駆動輪に伝達され、車両を前進走行させる。
また前進用クラッチ20を係合解除して後進用クラッチ23を係合すると、エンジンの駆動力は、クランクシャフト18→トルクコンバータ19→入力軸14→後進用ドライブギヤ26→アイドルギヤ25→後進用ドリブンギヤ24→後進用クラッチ23→ドライブプーリ軸15→ドライブプーリ27→金属ベルト29→ドリブンプーリ28→ドリブンプーリ軸16→ファイナルドライブギヤ30→ファイナルドリブンギヤ32→ディファレンシャルギヤ31→車軸33,33の経路で逆回転となって駆動輪に伝達され、車両を後進走行させる。
前進走行中および後進走行中の何れの場合においても、ドライブプーリ27の溝幅を減少させてドリブンプーリ28の溝幅を増加させると、ドライブプーリ軸15およびドリブンプーリ軸16間のレシオが無段階に増加して車速が減少し、逆にドライブプーリ27の溝幅を増加させてドリブンプーリ28の溝幅を減少させると、ドライブプーリ軸15およびドリブンプーリ軸16間のレシオが無段階に減少して車速が増加する。
ドリブンプーリ軸16の右端はボールベアリング34を介してトルクコンバータケース12に支持され、ドリブンプーリ軸16の左端はボールベアリング35を介して変速機ケース本体13に支持される。
次に、図2および図3に基づいて、ドリブンプーリ軸16の左端を変速機ケース本体13に支持するボールベアリング35の潤滑構造を説明する。
ドリブンプーリ軸16の左端に臨む変速機ケース本体13の壁面には、Oリング41を介して嵌合するカバー部材42により閉塞された凹部43が形成されており、凹部43は、カバー部材42の内壁に形成された小径部43aと、変速機ケース本体13の内壁に形成された中径部43bおよび大径部43cとを備える。ドリブンプーリ軸16の左端を支持するボールベアリング35は、外輪35aと、内輪35bと、外輪35aおよび内輪35b間に配置された複数のボール35c…とを備え、外輪35aは凹部43の大径部43cに嵌合した状態で、変速機ケース本体13の内面にボルト45で固定された板状の固定部材46により係止される。一方、ボールベアリング35の内輪35bは、ワッシャ44を介してドリブンプーリ軸16の段部16aに当接した状態で、ドリブンプーリ軸16に形成した雄ねじ部16bに螺合する六角形のナット48により固定される。
カバー部材42は凹部43の中心に突出する凸部42aを備えており、凸部42aの先端に圧入したノズル49がドリブンプーリ軸16の軸線L上に形成した油路16cにOリング50を介して相対回転自在に嵌合する。そしてカバー部材42に形成した油路42bがノズル49を介してドリブンプーリ軸16の油路16cに連通することで、ドリブンプーリ軸16の外周の各被潤滑部に潤滑油が供給される。
ボールベアリング35の上方における変速機ケース本体13の内壁面13aに潤滑油ガイド壁13bが突設されており、潤滑油ガイド壁13bの下端が、ボールベアリング35の外輪35aの外周面および一方の側面に臨む切欠きよりなる供給通路13cを介して凹部43の上部に連通する。また凹部43の下部は、ボールベアリング35の一方の側面および外周面に臨む切欠きよりなる第1排出通路13dを介して、変速機ケース11内の前記凹部43とは異なる空間47に連通する。ドリブンプーリ軸16のナット48は凹部43の中径部43bに対向しており、この中径部43bに第1排出通路13dの入口が開口する。ボールベアリング35の外輪35aの内周下端の高さは、第1排出通路13dの入口の高さよりも高くなっている(図2参照)。
次に、上記構成を備えた本発明の第1の実施の形態の作用を説明する。
車両が前進走行するとベルト式無段変速機Tのファイナルドリブンギヤ32が変速機ケース11の内部で回転するため、変速機ケース11の底部に貯留されたオイルがファイナルドリブンギヤ32により掻き上げられ、図2および図3に破線矢印で示すように、その潤滑油の一部が変速機ケース本体13の内壁面13aから突出する潤滑油ガイド壁13bの上面に沿って下方に流れ、ボールベアリング35の外輪35aの上部に臨む供給通路13cを通過して凹部43に流入し、ドリブンプーリ軸16と一体に回転するナット48に接触して径方向外側に飛散することで、凹部43の小径部43aおよび中径部43bの内壁面に付着する。
その結果、異物を含む潤滑油は凹部43の小径部43aの内壁面から中径部43bの内壁面に沿って流れ、中径部43bの下部に開口する第1排出通路13dから変速機ケース11内の空間47に排出されるため、異物を含まぬ清浄な潤滑油だけをボールベアリング35に供給することで、特別のフィルターを設けることなくボールベアリング35の耐久性を高めることができる。
本実施の形態では、ドリブンプーリ軸16が水平方向に配置されており、凹部43の高い位置に供給通路13cが開口し、凹部43の低い位置に第1排出通路13dが開口しているが、ドリブンプーリ軸16が鉛直方向に配置されていて供給通路13cおよび第1排出通路13dが同じ高さにある場合でも、凹部43内で異物を含む潤滑油が遠心力で径方向外側に飛散するため、異物の排出は支障なく行われる。
第2の実施の形態
次に、図4および図5に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、凹部43内で回転するナット48により異物を含む潤滑油を径方向外側に飛散させているが、第2の実施の形態では、ドリブンプーリ軸16の外周のナット48に隣接する位置に遠心フィン51が設けられており、遠心フィン51の放射状に延びる複数のフィン51a…により凹部43内の異物を含む潤滑油を効率的に飛散させることで、異物を凹部43の内壁面に付着させて第1排出通路13dからの排出を促進することができる。
第3の実施の形態
次に、図6に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第3の実施の形態は、凹部43から異物を排出する第1排出通路13dの中間部から第2排出通路13eを分岐させ、この第2排出通路13eを変速機ケース11内の空間47に連通させたものである。第1排出通路13dおよび第2排出通路13eを備えることにより、その一方が詰まった場合であっても、その他方を通して異物を支障なく排出することが可能となる。
第4の実施の形態
次に、図7に基づいて本発明の第4の実施の形態を説明する。
第4の実施の形態は、凹部43の中径部43bが径方向に段差を有しており、第1排出通路13dは低い側(径が大きい側)に開口し、高い側(径が小さい側)に開口する連通通路13fが変速機ケース11内のベアリング等の他の被潤滑部に連通する。連通通路13fは第1排出通路13dよりも高い位置に開口するため、異物は第1排出通路13dに排出されて連通通路13fには清浄な潤滑油だけが供給されることになり、他の被潤滑部に異物が供給されるのを防止することができる。
第5の実施の形態
次に、図8および図9に基づいて本発明の第5の実施の形態を説明する。
第5の実施の形態は、ドリブンプーリ軸16の段部16aおよびボールベアリング35の内輪35b間に挟持されたワッシャ(図2参照)を、軸流フィン52で置き換えたものである。軸流フィン52は放射状に配置されてボールベアリング35の外輪35aおよび内輪35b間に臨む多数の捩じれたフィン52a…を備えており、ドリブンプーリ軸16と共に軸流フィン52が回転すると、凹部43の中央部の異物を含まぬ清浄な潤滑油をボールベアリング35内に引き込み、ボールベアリング35の潤滑性能を高めることができる。
第6の実施の形態
次に、図10に基づいて本発明の第6の実施の形態を説明する。
第6の実施の形態は、L字状に形成された第1排出通路13dの屈曲部に通路断面積が縮小する絞り13gを形成したものであり、この絞り13gにより、凹部43内の潤滑油が第1排出通路13dから過剰に排出されるのを阻止し、必要量の潤滑油をボールベアリング35に供給することができる。絞り13gは変速機ケース本体13の切欠きの角部を丸めることにより容易に形成することができ、しかも変速機ケース本体13から尖った角部がなくなることで応力の集中を回避することができる。
第7の実施の形態
次に、図11に基づいて本発明の第7の実施の形態を説明する。
第7の実施の形態は、第1排出通路13dの出口をボールベアリング35の固定部材46の側面に形成した切欠き46aにより構成することで、第1排出通路13dの入口および出口を略同じ高さに揃えたものである。従って、車両が走行を開始して凹部43に供給された潤滑油は、第1排出通路13dから即座に流出することなく、第1排出通路13dを短時間で満たした後に空間47に流出する。ボールベアリング35への清浄な潤滑油の供給は第1排出通路13dが完全に満たされた後に開始されるため、ボールベアリング35への潤滑油の供給を速やかに開始して潤滑性能を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明のベアリングは実施の形態のボールベアリング35に限定されず、ローラベアリングやニードルベアリングであっても良く、従って本発明の転動体はボール35cに限定されず、ローラやニードルであっても良い。
また本発明の回転軸は実施の形態のドリブンプーリ軸16に限定されず、ドライブプーリ軸15等の他のシャフトであっても良い。
また本発明の回転部材は実施の形態のナット48に限定されず、回転軸の外周に嵌合する部材であれば、ギヤやカラーであっても良い。
11 変速機ケース
13d 第1排出通路
13e 第2排出通路
13f 連通通路
13g 絞り
16 ドリブンプーリ軸(回転軸)
35 ボールベアリング(ベアリング)
35a 外輪
35b 内輪
35c ボール(転動体)
43 凹部
43a 小径部
43b 中径部
43c 大径部(外輪支持部)
47 空間
48 ナット(回転部材)
51 遠心フィン
52 軸流フィン

Claims (8)

  1. 変速機ケース(11)に回転軸(16)の一方の軸端を回転自在に支持するベアリング(35)が、前記変速機ケース(11)の凹部(43)に形成された外輪支持部(43c)に嵌合する外輪(35a)と、前記回転軸(16)の外周に嵌合する内輪(35b)と、前記外輪(35a)および前記内輪(35b)間に配置された複数の転動体(35c)とを備え、前記凹部(43)に供給された潤滑油で前記ベアリング(35)を潤滑する変速機のベアリングの潤滑構造であって、
    前記変速機ケース(11)と前記外輪(35a)との間に、前記凹部(43)を前記変速機ケース(11)の前記凹部(43)以外の空間(47)に連通させる第1排出通路(13d)を備え、前記凹部(43)は前記回転軸(16)の一方の軸端側から他方の軸端側に向かって順番に拡径する小径部(43a)、中径部(43b)および大径部(43c)を備え、前記大径部(43c)は前記外輪支持部(43c)を構成し、前記回転軸(16)の外周には前記中径部(43b)内に配置される回転部材(48)が設けられ、前記第1排出通路(13d)は前記中径部(43b)に開口することを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造。
  2. 変速機ケース(11)に回転軸(16)の一方の軸端を回転自在に支持するベアリング(35)が、前記変速機ケース(11)の凹部(43)に形成された外輪支持部(43c)に嵌合する外輪(35a)と、前記回転軸(16)の外周に嵌合する内輪(35b)と、前記外輪(35a)および前記内輪(35b)間に配置された複数の転動体(35c)とを備え、前記凹部(43)に供給された潤滑油で前記ベアリング(35)を潤滑する変速機のベアリングの潤滑構造であって、
    前記変速機ケース(11)と前記外輪(35a)との間に前記凹部(43)を前記変速機ケース(11)の前記凹部(43)以外の空間(47)に連通させる第1排出通路(13d)を備えるとともに、前記第1排出通路(13d)の中間部から分岐し、前記外輪(35a)の外周面を通過せずに前記変速機ケース(11)の前記凹部(43)以外の空間(47)に連通する第2排出通路(13e)を備えることを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造。
  3. 変速機ケース(11)に回転軸(16)の一方の軸端を回転自在に支持するベアリング(35)が、前記変速機ケース(11)の凹部(43)に形成された外輪支持部(43c)に嵌合する外輪(35a)と、前記回転軸(16)の外周に嵌合する内輪(35b)と、前記外輪(35a)および前記内輪(35b)間に配置された複数の転動体(35c)とを備え、前記凹部(43)に供給された潤滑油で前記ベアリング(35)を潤滑する変速機のベアリングの潤滑構造であって、
    前記変速機ケース(11)と前記外輪(35a)との間に前記凹部(43)を前記変速機ケース(11)の前記凹部(43)以外の空間(47)に連通させる第1排出通路(13d)を備えるとともに、前記凹部(43)を前記外輪(35a)の外周面を通過せずに前記変速機ケース(11)の前記凹部(43)以外の空間(47)に連通させる連通通路(13f)を備え、前記連通通路(13f)の入口は前記第1排出通路(13d)の入口よりも高い位置にあることを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造。
  4. 変速機ケース(11)に回転軸(16)の一方の軸端を回転自在に支持するベアリング(35)が、前記変速機ケース(11)の凹部(43)に形成された外輪支持部(43c)に嵌合する外輪(35a)と、前記回転軸(16)の外周に嵌合する内輪(35b)と、前記外輪(35a)および前記内輪(35b)間に配置された複数の転動体(35c)とを備え、前記凹部(43)に供給された潤滑油で前記ベアリング(35)を潤滑する変速機のベアリングの潤滑構造であって、
    前記変速機ケース(11)と前記外輪(35a)との間に、前記凹部(43)を前記変速機ケース(11)の前記凹部(43)以外の空間(47)に連通させる第1排出通路(13d)を備え、前記第1排出通路(13d)の出口の高さは前記外輪(35a)の内周下端の高さに略一致することを特徴とする変速機のベアリング潤滑構造。
  5. 前記凹部(43)は前記回転軸(16)の一方の軸端側から他方の軸端側に向かって順番に拡径する小径部(43a)、中径部(43b)および大径部(43c)を備え、前記大径部(43c)は前記外輪支持部(43c)を構成し、前記回転軸(16)の外周には前記中径部(43b)内に配置される回転部材(48)が設けられ、前記第1排出通路(13d)は前記中径部(43b)に開口することを特徴とする、請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の変速機のベアリング潤滑構造。
  6. 前記第1排出通路(13d)は中間部に絞り(13g)を備えることを特徴とする、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の変速機のベアリング潤滑構造。
  7. 前記回転軸(16)と一体に回転して前記凹部(43)内の潤滑油を径方向外側に付勢する遠心フィン(51)を備えることを特徴とする、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の変速機のベアリング潤滑構造。
  8. 前記回転軸(16)と一体に回転して前記凹部(43)内の潤滑油を前記ベアリング(35)に向けて軸方向に付勢する軸流フィン(52)を備えることを特徴とする、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の変速機のベアリング潤滑構造。
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