JP6244622B2 - 制御装置、制御プログラムおよび制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、予め推定可能な遅れ時間を含む制御系に好適な制御装置、その制御プログラムおよびその制御方法に関する。
機械や設備などの制御には、プログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller:以下「PLC」と称す。)などの制御装置が用いられる。このようなPLCによる制御対象の一例として、主軸・従軸連動の制御アプリケーションが挙げられる。より具体的に、主軸・従軸連動の制御アプリケーションは、対象物の状態値(回転速度や変位)などを測定装置(主軸)で測定して得られた測定情報を用いて、対象物に対する処理(従軸)を制御するようなアプリケーションである。このような制御アプリケーションでは、主軸で測定された情報が処理されて従軸へ伝達されるまでの遅れが発生するという課題が存在する。そこで、このような遅れによる影響を低減する方法が以下のように提案されている。
特開平08−126375号公報(特許文献1)には、主軸モータに従属軸モータが遅れなく追従できる同期制御装置が開示されている。より具体的には、主軸モータと従属軸モータとを同期駆動させる装置において、従属軸モータの動特性モデルより予測したモータの回転位置が未来目標位置指令と一致するように制御される予見制御器を備え、主軸モータの未来位置の予測値を計算する手段と、従属軸モータの未来目標位置指令を主軸モータの未来位置予測値の関数として求め、予見制御器に入力する手段とを備えた構成が開示されている。
また、特開平09−289788号公報(特許文献2)には、精度の高い同期制御を実現し、かつ、位置指令の入力や、主軸位置の検出に遅れがある場合でも同期精度の劣化が少ない同期制御装置が開示されている。より具体的には、予測装置1と、主軸装置2と、従属軸装置3とを含む、主軸モータに同期して従属軸モータを駆動する同期制御装置を開示される。予測装置1は、現在に至るまでの過去複数点に入力した主軸位置指令増分値を記憶する手段7と、記憶された値の内でM−1サンプリング前に入力した主軸位置指令増分値を出力する手段7’と、現在に至るまでの過去複数点に入力した主軸位置増分値を記憶する手段8と、dサンプリングの遅れを含めた主軸装置の動特性モデル、記憶された主軸位置指令増分値および主軸位置増分値により、数サンプリング先までの複数個の主軸位置増分値の予測値を求める演算器9と、得られた複数個の主軸位置増分値の予測値から複数個の従属軸未来位置指令を求める変換器10とを含む構成が開示されている。
さらに、特開平10−174478号公報(特許文献3)には、主軸の動特性が正転時と逆転時とで異なる場合にも、同期精度の劣化のない同期制御装置が開示されている。具体的には、主軸モータに同期して従属軸モータを駆動する同期制御装置であって、主軸位置のサンプリング周期間の増分値、あるいはその予測値を乗数K1倍した信号と、主軸位置指令増分値を乗数K2倍した信号とを加算した信号を同期ずれの微調整信号として従属軸モータの制御装置へ入力する微調整装置19を備えた同期制御装置において、乗数K1を2種類記憶し、主軸位置増分値の正負によって切り換える手段を有する構成が開示されている。
特開平08−126375号公報 特開平09−289788号公報 特開平10−174478号公報
上述の特許文献1〜3は、対象となる制御システムに応じてモデルや複数のパラメータなどを調整する必要があり、実際に適用する場合には、調整に手間を要するものであった。
本発明は、周期的な入力処理や制御処理において生じる遅れ時間による影響を低減できる、新規な制御装置、制御プログラムおよびその制御方法を提供することである。
本発明のある局面に従う制御装置は、対象物の状態値を示す測定情報を測定装置から予め定められた周期毎に取得する入力部と、測定情報に基づく制御演算を予め定められた演算周期毎に実行し、その実行結果に応じた指令値を出力する演算処理部とを含む。演算処理部では、測定情報から生成される制御出力に対して予め設定された位相または時間の遅れを生じさせるシフト手段と、測定情報とシフト手段によって遅れを生じさせた制御出力との差分から補償量を算出する算出手段と、算出手段によって算出された補償量で測定情報を補償する補償手段とを含む。
好ましくは、シフト手段に設定される位相または時間は、測定装置から入力部への測定情報の出力遅れに関連付けられる。
好ましくは、シフト手段に設定される位相または時間は、演算処理部の演算周期に関連付けられる。
好ましくは、演算処理部は、測定装置から指令値を受信するアクチュエータまでの間に、データを伝送するネットワークが配置されており、シフト手段に設定される位相または時間は、ネットワークにおける伝送遅れ時間に関連付けられる。
好ましくは、算出手段は、測定情報とシフト手段によって遅れを生じさせた制御出力との間で次元を一致させるためのエレメントを含む。
本発明の別の局面に従えば、対象物の状態値を示す測定情報を測定装置から予め定められた周期毎に取得する入力部と、測定情報に基づく制御演算を予め定められた演算周期毎に実行し、その実行結果に応じた指令値を出力する演算処理部とを備えたコンピュータで実行される制御プログラムが提供される。制御プログラムは、コンピュータに、測定情報から生成される制御出力に対して予め設定された位相または時間の遅れを生じさせるステップと、測定情報と当該遅れを生じさせた制御出力との差分から補償量を算出するステップと、当該算出された補償量で測定情報を補償するステップとを実行させる。
本発明のさらに別の局面に従えば、対象物の状態値を示す測定情報を測定装置から予め定められた周期毎に取得する入力部と、測定情報に基づく制御演算を予め定められた演算周期毎に実行し、その実行結果に応じた指令値を出力する演算処理部とを備えたコンピュータで実行される制御方法が提供される。制御方法は、測定情報から生成される制御出力に対して予め設定された位相または時間の遅れを生じさせるステップと、測定情報と当該遅れを生じさせた制御出力との差分から補償量を算出するステップと、当該算出された補償量で測定情報を補償するステップとを含む。
本発明によれば、周期的な入力処理や制御処理において生じる遅れ時間による影響を低減できる。
本実施の形態に係る制御システムの構成を示す模式図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける主軸・従軸連動を説明するための模式図である。 本実施の形態に係る制御システムにおける遅れ時間の影響を説明するための図である。 本実施の形態に係る制御装置に実装される制御構造を示す模式図である。 本実施の形態に係る別の制御システムの構成を示す模式図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<A.システム構成>
本実施の形態として、移動する対象物(以下「ワーク」と称す。)を測定するとともに、予め定められた位置で処理を行なう、主軸・従軸連動の制御アプリケーションについて考える。
図1は、本実施の形態に係る制御システム100の構成を示す模式図である。図1を参照して、本実施の形態に係る制御システム100は、鉄板などのワークWを搬送するための搬送モータ112,114と、ワークWを切断するロータリーカッターとを含む。
ワークWの移動量(あるいは、搬送速度)は、測定装置である、ワークWの移動に関連付けられたメジャリングロールによって計測される。このメジャリングロールとしては、その回転軸がワークWの裏面と接触するように配置されたエンコーダ140が用いられる。すなわち、エンコーダ140からの検出信号(パルス信号)に基づいてワークWの移動量が算出されるとともに、予め指定された間隔でワークWが切断される。
ワークWの切断は、搬送方向に直交する方向に配置された一対のロータリーカッター102および104で行われる。より具体的には、このロータリーカッター102がサーボモータ110によって駆動されることで、ロータリーカッター102および104が同期回転して、その周の一部に形成されている刃でワークWを切断する。サーボモータ110は、サーボドライバ40からその駆動に係る信号(典型的には、パルス信号)を供給されることで、回転駆動する。
図1に示す例では、エンコーダ140を主軸とも称し、この主軸からの情報を受けて駆動されるサーボモータ110を従軸とも称す。
このワークWの移動量の測定およびワークWの切断は、制御装置1によって制御される。次に、この制御装置1の詳細について説明する。
<B.制御装置の構成>
図1に示す制御装置1は、典型的には、プログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller:以下「PLC」と称す。)などによって実現される。もちろん、PLCではなく、パーソナルコンピューター(PC)や各種の演算処理装置を用いて実装してもよい。
制御装置1は、主たる演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)ユニット10と、エンコーダ140が出力するパルス信号を検出およびカウントするためのパルスカウンタ20と、サーボドライバ40などのフィールド機器と通信を行なうためのフィールドバスインターフェイスユニット30(「フィールドバスI/F」とも記す。)とを含む。
CPUユニット10は、主たる構成要素として、マイクロプロセッサ、RAM(Random
Access Memory)などの揮発性メモリ、および、HDD(Hard Disk Drive)やROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリを含む。典型的には、制御装置1では、CPUユニット10がプログラムを実行することで後述するような処理が実現される。但し、プログラムによって実現される処理の全部または一部を専用のハードウェアで実現してもよい。
フィールドネットワークとしては、EtherCAT(登録商標)、Profinet
IRT、MECHATROLINK(登録商標)−III、Powerlink、SERCOS(登録商標)−III、CIP Motionといった各種の産業用イーサネット(登録商標)を用いることができる。あるいは、DeviceNet、CompoNet/IP(登録商標)などの独自規格のネットワークを用いてもよい。つまり、制御装置1では、測定装置であるエンコーダ140から指令値を受信するアクチュエータまでの間に、データを伝送するネットワークが配置されている。
制御装置1は、図示しない入出力ユニットや特殊ユニットを含んでいてもよい。これらのユニットは、図示しないPLCシステムバスを介して、データを互いに遣り取りできるように構成される。
図1に示す構成例において、エンコーダ140についてもフィールドバスなどのネットワークを通じてその情報が伝送されてもよい。すなわち、入力部であるパルスカウンタ20および駆動部であるサーボドライバ40の少なくとも一方は、ネットワークを通じて情報を遣り取りしてもよい。
図1に示すパルスカウンタ20は、対象物(ワークW)の状態値を示す測定情報を測定装置であるエンコーダ140から周期毎に取得する入力部に相当する。CPUユニット10は、測定情報に基づく制御演算を予め定められた演算周期毎に実行し、その実行結果に応じた指令値を出力する演算処理部に相当する。
本実施の形態に係る制御装置1は、後述するような処理ロジックを採用することで、ワークWの切断精度をより高めることができる。以下、この処理ロジックの詳細について説明する。
<C.遅れ時間およびその補償>
まず、主軸であるエンコーダ140による検出値(主軸位置/カウント値)と、従軸であるサーボモータ110の回転運動との関係について説明する。図1に示すロータリーカッターは、ワークWの移動に応じてその刃の位置を適切に制御する必要がある。すなわち、サーボモータ110の回転角度を適切に制御することで、一種のカム運動を実現する。
図2は、本実施の形態に係る制御システム100における主軸・従軸連動を説明するための模式図である。図2に示すように、ワークWの移動量を示す主軸位置の変化に対して、従軸目標角度(ロータリーカッター102,104の角度)は、リニアではなく予め定められた関係に従って決定される。典型的には、この主軸・従軸の関係は、後述するカム
テーブルによって実現される。すなわち、図2に示す主軸・従軸の関係をカムテーブルとして定義しておき、パルスカウンタ20によってカウントされたパルス数に応じて、このカムテーブルを参照することで、ロータリーカッター102,104の角度が逐次算出される。
ワークWに対する切断面をより好ましいものにするために、従軸目標角度[rad]およびその微分値である従軸目標角速度[rad/s]の両方が考慮される。従軸目標角速度について見れば、切断動作の開始位置から距離p1までの間は、その従軸目標角速度が一定値(典型的には、ワークWの搬送速度に相当する値)に制限される。その後、切断動作の開始位置から距離p2の位置でロータリーカッター102,104の角速度が最大化するように増速される。その後、切断動作の開始位置から距離p3の位置において、再度、その従軸目標角速度が一定値(典型的には、ワークWの搬送速度に相当する値)に制限される。そして、切断動作の開始位置から距離p4の位置において、切断動作が完了する。
次に、主軸・従軸連動における遅れ時間の影響について説明する。図3は、本実施の形態に係る制御システム100における遅れ時間の影響を説明するための図である。
図1に示す制御システム100では、ワークWの搬送に係る状態値は、エンコーダ140によって測定される。エンコーダ140は、状態値として、対象物であるワークWの移動に係る各時点での位置(主軸位置)を測定する。但し、状態値としては、位置(変位)に限らず、速度(あるいは、角速度)、加速度、加加速度(jerk)などを含む。
このエンコーダ140による測定情報がフィールドネットワークなどを介して伝送される場合には、その伝送による遅れ時間(むだ時間)は不可避である。また、パルスカウンタ20がエンコーダ140からの検出信号(パルス信号)をカウントして、CPUユニット10がそのカウント値を参照して、従軸目標角度を算出するための演算時間が必要である。さらに、その算出された従軸目標角度がフィールドバスを介してサーボドライバ40へ伝送されるのに要する遅れ時間も必要となる。
これらの遅れ時間(むだ時間)によって、従軸であるロータリーカッター102,104が実際に動作を開始するタイミングは遅れる。具体的には、図4に示すように、主軸位置に対して、従軸目標角度が現実に有効になるタイミングが遅くなるので、その遅延分がカット寸法誤差となる。すなわち、本来であれば、切断動作の開始位置から距離p4の位置で切断動作が完了すべきであるところ、現実には、距離p4’の位置で切断動作が完了する。
図3に示すように、位置検出遅れやCPU演算遅れによって、カット寸法の誤差が生じ得る。本実施の形態は、このような遅れ時間を補正することで、カット寸法の誤差発生といった影響を回避して、ロータリーカッターをより高い精度で制御する。
<D.制御構造>
次に、図1に示す制御システム100の制御装置1に実装される制御構造について説明する。
図4は、本実施の形態に係る制御装置1に実装される制御構造を示す模式図である。図4に示す制御構造は、CPUユニット10がプログラムを実行することによって、実現される。基本的には、CPUユニット10は、予め定められた演算周期(例えば、10msec)で演算処理を実行する。そのため、図4に示す制御構造に係る演算についても、予め定められた演算周期で繰り返し実行される。
図4を参照して、制御装置1は、その制御構造として、増幅要素12と、加算要素13と、フィルタ要素14と、減算要素15と、積分要素16と、位相シフトフィルタ17とを含む。図4に示す制御構造は、位置制御系である。
制御装置1において、パルスカウンタ20は、エンコーダ140からのパルス信号をカウントする。このカウント値がワークWの主軸位置に相当し、この主軸位置(カウント値)がCPUユニット10によって読み出される。制御装置1においては、ワークWの主軸位置に基づいて制御が行われる。
ワークWの主軸位置は、フィルタ要素14によって平滑化される。フィルタ要素14は、パルスカウンタ20に入力するパルス信号に生じるノイズなどの影響を取り除くために用いられる。フィルタ要素14は、測定情報であるエンコーダ140からのパルス信号に対して平滑化処理を行なう平滑化手段に相当する。
フィルタ要素14から出力される平滑化後の位置は、ワークWの推定位置に相当する。フィルタ要素14からの出力は、目標値算出部21へ与えられる。目標値算出部21は、図2に示すような特性を定義するカムテーブル21aを参照して、サーボドライバ40へ与える目標値(ロータリーカッター102,104を駆動するサーボモータ110の目標角速度)が算出される。そして、算出された目標値は、サーボドライバ40へ出力される。
位相シフトフィルタ17は、積分要素16の前段に配置されている。位相シフトフィルタ17は、フィルタ要素14から出力されるワークWの推定位置に対して、予め定められた時間(位相)だけ遅らせた(シフトさせた)上で、積分要素16へその結果を出力する。すなわち、位相シフトフィルタ17は、測定情報から生成される制御出力に対して予め設定された位相または時間の遅れを生じさせるシフト手段に相当する。ここで、積分要素16は、測定情報と位相シフトフィルタ17によって遅れを生じさせた制御出力との間で次元を一致させるためのエレメントである。より具体的には、積分要素16は、位相シフトフィルタ17から出力される速度情報を積分して主軸位置と同じ次元の値に調整する。
より具体的には、位相シフトフィルタ17は、伝送遅れや演算周期により生じる遅れ時間などを補償するものであり、基本的には、これらの遅れ時間を推定した上で、それと同程度の時間に基づいて、遅らせる時間(位相)が決定される。例えば、ワークWの推定位置を予め定められた時間(位相)分だけ遅らせた上でフィードバックすることで、位相を進ませる方向にワークWの推定位置が補償される。位相シフトフィルタ17において、位相をシフトさせる時間は、フィールドネットワークにおける遅れ時間(および、CPUユニット10における指令値生成処理やその出力処理に要する時間)とほぼ同一の時間とすることが好ましい。位相シフトフィルタ17において位相をシフトさせる時間(位相シフト時間)は、任意に設定または変更が可能であることが好ましい。
このように、シフト手段である位相シフトフィルタ17に設定されるシフト位相またはシフト時間は、測定装置(エンコーダ140)から入力部(パルスカウンタ20)への測定情報の出力遅れに関連付けられることが好ましい。また、シフト手段である位相シフトフィルタ17に設定されるシフト位相またはシフト時間は、演算処理部(CPUユニット10)の演算周期に関連付けられる。また、シフト手段である位相シフトフィルタ17に設定されるシフト位相またはシフト時間は、フィールドネットワークなどのネットワークにおける伝送遅れ時間に関連付けられる。
位相シフトフィルタ17は、典型的には、1次遅れフィルタである。位相シフトフィル
タ17で搬送位置の位相は予め定められた時間(遅れ時間)だけシフトし、その結果、後述するようなオブザーバ補正値を算出する系によって、結果的に、実際に処理が実行される主軸位置の位相を進ませることができる。
減算要素15は、パルスカウンタ20によるカウント値に相当する主軸位置と時間(位相)を遅らせた推定位置との差を算出する。すなわち、減算要素15は、測定情報とシフト手段である位相シフトフィルタ17によって遅れを生じさせた制御出力との差分から補償量を算出する算出手段に相当する。
加算要素13は、減算要素15から出力されて、増幅要素12において振幅が調整された補償量をパルスカウンタ20から出力される主軸位置に加算する。すなわち、加算要素13は、算出手段である減算要素15によって算出された補償量で測定情報を補償する補償手段に相当する。
以上のようなオブザーバ制御を採用することで、周期的な入力処理や制御処理において生じる遅れ時間による影響を低減できる。
<E.別アプリケーション>
本発明は、上述した制御システム100の他に、以下のような制御システム200に対しても適用できる。
図5は、本実施の形態に係る別の制御システム200の構成を示す模式図である。図5を参照して、制御システム200は、移動する対象物(ワークWとして、ソーラパネルのガラス基板などを想定する。この制御システム200は、ワークWに対してレーザ光を照射することで、予め定められた配線パターンなどを形成する。レーザ光の光源とワークWの照射位置との距離は予め定められた値に維持する必要がある。そのため、光学的な手段によりワークWまでの距離を測定するとともに、この測定した距離に基づいて、レーザ光の光源をワークWの垂直方向に逐次移動させる。
より具体的には、レーザ光源240および測定用カメラ250は、同一の基板220上に配置されており、この基板220は、サーボモータ230によって紙面上下方向、すなわちワークWの面に対して垂直方向に移動される。この移動によって、基板220とレーザ光源240との距離は予め定められた値に維持される。なお、ワークWの表面は、無視できない程度の凸凹が存在しているものとする。
測定用カメラ250によってワークWの表面が撮像され、この撮像によって得られた画像およびそのときの光学定数(焦点位置など)から、ガラス基板の表面までの距離がガラス面距離計算ロジック260によって算出される。この距離は、予め定められた周期毎に更新されることになる。すなわち、測定用カメラ250およびガラス面距離計算ロジック260による距離測定は、推定可能な遅れ時間(むだ時間)が存在することになる。
また、サーボモータ230は、サーボドライバ40からその駆動に係る信号(典型的には、パルス信号)を供給されることで、回転駆動する。
制御装置1Aは、主たる演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)ユニット10と、測定用カメラ250およびガラス面距離計算ロジック260が出力する距離を取得するためのAD(Analog to Digital)ユニット50と、サーボドライバ40などのフィールド機器と通信を行なうためのフィールドバスインターフェイスユニット30とを含む。
その他の基本的な構成および制御構造については、図1に示す制御システム100と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
<F.利点>
本実施の形態に係る制御装置によれば、周期的な入力処理や制御処理において生じる遅れ時間による影響を低減できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 制御装置、2 主軸装置、10 CPUユニット、12 増幅要素、13 加算要素、14 フィルタ要素、15 減算要素、16 積分要素、17 位相シフトフィルタ、19 微調整装置、20 パルスカウンタ、21 目標値算出部、21a カムテーブル、30 フィールドバスインターフェイスユニット、40 サーボドライバ、100,200 制御システム、102,104 ロータリーカッター、110,230 サーボモータ、112,114 搬送モータ、140 エンコーダ、220 基板、240 レーザ光源、250 測定用カメラ、260 ガラス面距離計算ロジック。

Claims (6)

  1. 対象物の状態値を示す測定情報を測定装置から予め定められた周期毎に取得する入力部と、
    前記測定情報に基づく制御演算を予め定められた演算周期毎に実行し、その実行結果に応じた指令値を出力する演算処理部とを備え、
    前記演算処理部は、
    前記測定情報から生成される推定位置に対して予め設定された位相または時間の遅れを生じさせるシフト手段とを備え、前記シフト手段は前記推定位置に遅れを生じさせた結果として速度情報を出力し
    前記測定情報と前記速度情報を積分して得られる値との差分から補償量を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された補償量で前記測定情報を補償する補償手段とを含む、制御装置。
  2. 前記シフト手段に設定される位相または時間は、前記測定装置から前記入力部への前記測定情報の出力遅れに関連付けられる、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記シフト手段に設定される位相または時間は、前記演算処理部の演算周期に関連付けられる、請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記演算処理部では、前記測定装置から前記指令値を受信するアクチュエータまでの間に、データを伝送するネットワークが配置されており、
    前記シフト手段に設定される位相または時間は、前記ネットワークにおける伝送遅れ時間に関連付けられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 対象物の状態値を示す測定情報を測定装置から予め定められた周期毎に取得する入力部と、前記測定情報に基づく制御演算を予め定められた演算周期毎に実行し、その実行結果に応じた指令値を出力する演算処理部とを備えたコンピュータで実行される制御プログラムであって、前記制御プログラムは、コンピュータに、
    前記測定情報から生成される推定位置に対して予め設定された位相または時間の遅れを生じさせるステップとを実行させ、前記推定位置に遅れを生じさせた結果として速度情報が出力され
    前記測定情報と前記速度情報を積分して得られる値との差分から補償量を算出するステップと、
    当該算出された補償量で前記測定情報を補償するステップとを実行させる、制御プログラム。
  6. 対象物の状態値を示す測定情報を測定装置から予め定められた周期毎に取得する入力部と、前記測定情報に基づく制御演算を予め定められた演算周期毎に実行し、その実行結果に応じた指令値を出力する演算処理部とを備えたコンピュータで実行される制御方法であって、
    前記測定情報から生成される推定位置に対して予め設定された位相または時間の遅れを生じさせるステップとを含み、前記推定位置に遅れを生じさせた結果として速度情報が出力され
    前記測定情報と前記速度情報を積分して得られる値との差分から補償量を算出するステップと、
    当該算出された補償量で前記測定情報を補償するステップとを含む、制御方法。
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