JP6242125B2 - 中空構造板の製造方法および中空構造板 - Google Patents

中空構造板の製造方法および中空構造板 Download PDF

Info

Publication number
JP6242125B2
JP6242125B2 JP2013182463A JP2013182463A JP6242125B2 JP 6242125 B2 JP6242125 B2 JP 6242125B2 JP 2013182463 A JP2013182463 A JP 2013182463A JP 2013182463 A JP2013182463 A JP 2013182463A JP 6242125 B2 JP6242125 B2 JP 6242125B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow
hollow convex
volatile substance
surface material
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013182463A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014065297A (ja
Inventor
田内 敏之
敏之 田内
弘文 矢代
弘文 矢代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Exsymo Co Ltd
Original Assignee
Ube Exsymo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Exsymo Co Ltd filed Critical Ube Exsymo Co Ltd
Priority to JP2013182463A priority Critical patent/JP6242125B2/ja
Publication of JP2014065297A publication Critical patent/JP2014065297A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6242125B2 publication Critical patent/JP6242125B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、熱可塑性樹脂製の中空構造板の製造方法に関する。より詳しくは、中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの前記中空凸部が開口する側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が備えられた中空構造板の製造方法および中空構造板に関する。
樹脂製の中空構造板は、軽量で、かつ耐薬品性、耐水性、断熱性、遮音性および復元性に優れ、取り扱いも容易であることから、箱材や梱包材などの物流用途、壁や天井用のパネル材などの建築用途、更には、自動車用途などの幅広い分野に使用されている。例えば、特許文献1には、所定の間隔を隔てて平行に配置された合成樹脂素材製の2枚のシートの間に、所定のピッチで凹凸波形が繰り返された合成樹脂素材製の波形部材が挟持された状態の中空構造板が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、2枚の熱可塑性樹脂シートに突設された複数の中空凸部が突き合わされた状態で熱融着された構成の所謂ツインコーン(登録商標)タイプの中空構造板が開示されている。このツインコーン(登録商標)タイプの中空構造板は、曲げ性能および圧縮性能に優れることから、自動車内装材、物流資材、建材など、様々な分野で使用されている。
このような中空構造板は、一般に、複数の凸部が形成された熱可塑性樹脂シートに、1又は2以上の熱可塑性樹脂シートを積層し、融着することにより製造されている。そして、近年では、中空構造板の製造方法に関する技術の開発も進みつつある。前記特許文献2には、中間体を形成する中間体製造装置と、中間体の上下面に表皮材を貼り合わせるラミネート装置と、を備えた中空構造板の製造システムにおいて、軸芯内部に冷却媒体流路を形成して冷却可能にエンボスローラを構成するとともに、加熱用ヒータを樹脂シートと接触状態で配置することにより、生産性を向上させるとともに、中空構造板の反りを小さくする製造技術が開示されている。
ところで、一般的な中空構造板は、表面が平滑であることが望まれており、製造工程において、表面に凹凸ができないような様々な工夫がされている。例えば、特許文献3には、空気室が、キャップシートとバックシートとの間に設けた連通路により、もしくはキャップシートとバックシートとの間の融着不良部分に存在する空気の通路により、相互に連なって外部と連絡しているか、または各空気室が、その底面、側面または頂面に開けた孔により個々に外部と連絡しているような構造とすることにより、凹凸のないプラスチック気泡ボードが開示されている。
また、特許文献4には、合成樹脂からなる平坦シート内に存在する水分が蒸発することによりシート表面に凹凸が形成されることを防止するために、平坦シートを構成する合成樹脂に、吸湿剤を混入する技術が開示されている。
逆に、その目的に応じて、中空構造板の表面に、凸形状を設ける場合もある。シート表面に凸形状を設ける方法としては、一般的に、エンボス加工、シボ加工、サンドブラスト加工などの方法がある。例えば、特許文献5には、樹脂製のエンボスシートの製造において、冷却ロールからの樹脂シートの剥離をし易くするために、賦形ベルトの表面に樹脂コート層を形成し、高い形状精度でエンボスシートを製造し得る製造装置が開示されている。
このような方法で凸形状が形成されたシートを、中空構造の中間体の表面などに積層させることで、表面に凸形状を備える中空構造板を製造することができる。
特開2003−170515号公報 特開2007−083407号公報 特開2004−082671号公報 特開2009−214440号公報 特開2010−221561号公報
樹脂製のシートに、凸形状を形成する方法としては、前述のように、エンボス加工、シボ加工、サンドブラスト加工などの方法があるが、これらの方法で形成された凸形状は、その樹脂の肉厚(樹脂量)に依存して、その高さに限界がある。
しかも、熱可塑性樹脂製の中空構造板の表面材の厚みは、その構造に由来して、一般の樹脂製品の場合に比べ、更に制約がかかる。そのため、熱可塑性樹脂製の中空構造板の表面に凸形状を形成する場合、目的に応じた高さの凸形状を形成することは、非常に困難な場合があった。
そこで、本発明では、熱可塑性樹脂製の中空構造板の表面に、従来の方法では形成することが困難な高さの凸形状を、容易に形成することを可能とする技術を提供することを主目的とする。
本願発明者らは、前記課題を解決するために、表面材に凸部を形成する従来の方法から根本的に発想を転換し、積層させる側の中空凸部成形シートの中空凸部構造をうまく利用する全く新しい方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明では、まず、中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの前記中空凸部が開口する側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が備えられた中空構造板を製造する方法であって、
前記中空凸部成形シートの少なくとも1以上の前記中空凸部内に、揮発性物質を導入する揮発性物質導入工程と、
該揮発性物質導入工程を経た前記中空凸部形成シートに、前記表面材を積層固着して、前記中空凸部内に前記揮発性物質が導入された状態で密封する揮発性物質密封工程と、
を少なくとも行う中空構造板の製造方法を提供する。
本発明に係る中空構造板の製造方法では、前記中空凸部内に密封された揮発性物質を揮発させることにより、少なくとも前記中空を形成する部分が軟化された前記表面材を、前記中空凸部の開口する側から膨出させる揮発性物質揮発工程を更に行うことも可能である。
本発明に係る中空構造板の製造方法では、中空凸部成形シートの中空凸部内に揮発性物質を導入した状態で、この中空凸部成形シートに表面材を積層固着することで揮発性物質を中空内に密封することを特徴とする。このように、本発明は、従来技術では避けられていた揮発性物質を中空凸部内に封入するという、当業者にとっては非常識なことを敢えて行う方法である。そして、この状態で揮発性物質を揮発させることにより、体積を膨張させることで、軟化された表面材を中空凸部の開口する側から膨出させて、表面材の表面にドーム状の中空膨出部を形成することを特徴とする。
本発明に係る中空構造板の製造方法における揮発性物質導入工程では、前記中空凸部内に、揮発性物質を導入する方法は特に限定されないが、例えば、噴霧導入することができる。
本発明に係る中空構造板の製造方法における揮発性物質密封工程では、前記中空凸部シートに、前記表面材を積層固着させる方法は特に限定されないが、例えば、熱融着により積層固着させることができる。
この際、具体的な熱融着方法も特に限定されないが、例えば、前記中空凸部成形シートと前記表面材とを、加熱ローラーを用いて熱融着することができる。
本発明に係る中空構造板の製造方法における揮発性物質揮発工程では、前記揮発性物質を揮発させる具体的な方法は特に限定されないが、例えば、前記揮発性物質密封工程で熱融着を行う場合には、この熱融着における熱によって前記揮発性物質を揮発させることも可能である。
また、本発明に係る中空構造板の製造方法では、前記揮発性物質導入工程を行う前に、熱可塑性樹脂シートの一方の面に、中空状の凸部を複数形成して中空凸部成形シートを作製する中空凸部成形シート作製工程を、更に行うこともできる。
該中空凸部成形シート作製工程では、熱可塑性樹脂シートの一方の面に、中空状の凸部を複数形成して2枚の成形シートを作製し、それぞれの成形シートを、その中空凸部同士を向き合わせた状態で積層固着して中空凸部成形シートを作製することも可能である。
本発明では、また、中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの前記中空凸部が開口する側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が備えられた中空構造板を製造する方法であって、
前記中空凸部成形シートの少なくとも1以上の前記中空凸部内に揮発性物質が導入された状態で前記表面材が積層固着された中空構造板中の前記揮発性物質を揮発させることにより、少なくとも前記中空を形成する部分が軟化された前記表面材を、前記中空凸部の開口する側から膨出させる揮発性物質揮発工程、
を少なくとも行う中空構造板の製造方法を提供する。
本発明に係る中空構造板の製造方法では、前記揮発性物質揮発工程の少なくとも前に、前記表面材の少なくとも前記中空を形成する部分を軟化させる表面材軟化工程を、更に行うことも可能である。
本発明に係る中空構造板の製造方法において、用いることができる揮発性物質の種類は特に限定されないが、例えば、水を用いることができる。
本発明に係る中空構造板の製造方法では、前記揮発性物質揮発工程を経た後に、前記表面材を固化させる表面材固化工程を、更に行うことも可能である。
本発明に係る中空構造板の製造方法において、用いることができる中空凸部成形シートの具体的な形態は特に限定されないが、例えば、中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された2枚の熱可塑性樹脂シートが、互いの中空凸部同士を向き合わせて積層固着されてなる中空凸部成形シートを用いることができる。
本発明に係る中空構造板の製造方法では、前記中空凸部成形シートの前記表面材が備えられていない面に、熱可塑性樹脂シートからなる裏面材を積層固着する裏面材積層固着工程を、更に行うことも可能である。
本発明では、次に、中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの前記中空凸部が開口する側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が備えられた中空構造板であって、
少なくとも1以上の前記中空凸部内に揮発性物質が導入された状態で、前記表面材が積層固着された中空構造板を提供する。
また、中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの前記中空凸部が開口する側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が備えられた中空構造板であって、
少なくとも1以上の前記中空凸部の開口する側からドーム状に膨出し、前記中空凸部と一体中空を成す中空膨出部を備える中空構造板を提供する。
本発明に係る中空構造板を形成する前記中空凸部成形シートの具体的な形態は、特に限定されないが、例えば、中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された2枚の熱可塑性樹脂シートが、互いの中空凸部同士を向き合わせて積層固着されてなる中空凸部成形シートを用いることができる。
本発明に係る中空構造板には、前記中空凸部成形シートの前記表面材が備えられていない面に、熱可塑性樹脂シートからなる裏面材を備えることも可能である。
本発明を用いれば、熱可塑性樹脂製の中空構造板の表面に、従来の方法では形成することが困難な高さの凸形状(中空膨出部)を、任意の箇所に正確かつ容易に形成することが可能である。
発明に係る中空構造板の製造方法のフローチャートである。 本発明に係る中空構造板の製造方法の第1実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への片面表面材貼り合せ)について、中空構造板1の断面形状を用いて模式的に示す概念模式図である。 本発明に係る中空構造板の製造方法の第1実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への片面表面材貼り合せ)について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。 本発明に係る中空構造板の製造方法の第2実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への片面表面材貼り合せ)について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。 本発明に係る中空構造板の製造方法の第3実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への片面表面材貼り合せ)について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。 本発明に係る中空構造板の製造方法の第4実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への片面表面材貼り合せ)について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。 本発明に係る中空構造板の製造方法の第5実施形態(コアコーン(登録商標)(ツイン)への両面表面材貼り合せ)について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。 本発明に係る中空構造板の製造方法の第6実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への表面材・裏面材貼り合せ)について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。 本発明に係る中空構造板の製造方法の第7実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への表面材・裏面材貼り合せ)について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。 本発明に係る中空構造板の製造方法の第8実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への片面表面材・表皮材貼り合せ)について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。 本発明に係る中空構造板の製造方法の第9実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への片面表面材・表皮材貼り合せ)について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。 本発明に係る中空構造板1の第1実施形態(「中空構造板11」とする。)および第2実施形態の構造(コアコーン(登録商標)(シングル)への片面表面材貼り合せ)を模式的に示す断面模式図である。 本発明に係る製造方法で用いることが可能な中空凸部成形シート2の一態様(コアコーン(登録商標)(シングル))を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る中空構造板1に用いることが可能な中空凸部成形シート2の図13とは異なる一態様を模式的に示す断面図(コアコーン(登録商標)(ツイン))である。 本発明に係る中空構造板1に用いることが可能な中空凸部成形シート2の図13および図14とは異なる一態様(コアコーン(登録商標)の積層体:例えば、特開2009−107144)を模式的に示す断面図である。 本発明に係る中空構造板1に用いることが可能な中空凸部成形シート2の図13から図15とは異なる一態様(コアコーン(登録商標)(ツイン)・亜種:例えば、特開2009−107144)を模式的に示す断面図である。 本発明に係る中空構造板1の第3実施形態(コアコーン(登録商標)(ツイン)への表面材・裏面材貼り合せ)の構造を模式的に示す断面模式図である。 本発明に係る中空構造板1の第3実施形態(コアコーン(登録商標)(ツイン)への表面材・裏面材貼り合せ)の斜視図である。 本発明に係る中空構造板1の第3実施形態(コアコーン(登録商標)(ツイン)への表面材・裏面材貼り合せ)の上方から視た平面図である。 本発明に係る中空構造板1の第3実施形態(コアコーン(登録商標)(ツイン)への表面材・裏面材貼り合せ)の正面図(図18(I)矢印A方向)である。 本発明に係る中空構造板1の第3実施形態(コアコーン(登録商標)(ツイン)への表面材・裏面材貼り合せ)の側面図(図18(I)矢印B方向)である。 本発明に係る中空構造板1の第4実施形態(コアコーン(登録商標)(ツイン)・亜種への表面材・裏面材貼り合せ)の構造を模式的に示す断面模式図である。 本発明に係る中空構造板1の第5実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への表面材・裏面材貼り合せ)の構造を模式的に示す断面模式図である。 本発明に係る中空構造板1の第6実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への表面材・裏面材貼り合せ)の構造を模式的に示す断面模式図である。 (I)は、本発明に係る中空構造板1の第6実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への表面材・裏面材貼り合せ)を上方から視た斜視図であり、(II)は下方から視た斜視図である。 本発明に係る中空構造板1の第6実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への表面材・裏面材貼り合せ)の上方から視た平面図である。 本発明に係る中空構造板1の第6実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への表面材・裏面材貼り合せ)の正面図(図25(I)矢印A方向)である。 本発明に係る中空構造板1の第6実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への表面材・裏面材貼り合せ)の側面図(図25(I)矢印B方向)である。 本発明に係る中空構造板1の第6実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への表面材・裏面材貼り合せ)の底面図である。 本発明に係る中空構造板1の第7実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への表面材・裏面材貼り合せ)の構造を模式的に示す断面模式図である。 本発明に係る中空構造板1の第8実施形態(コアコーン(登録商標)(シングル)への表面材・裏面材、片面表皮材貼り合せ)の構造を模式的に示す断面模式図である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<1.中空構造板の製造方法>
図1は、発明に係る中空構造板の製造方法のフローチャートである。また、図2は、本発明に係る中空構造板の製造方法の第1実施形態について、中空構造板1の断面形状を用いて模式的に示す概念模式図であり、図3は、本発明に係る中空構造板の製造方法の第1実施形態について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。
本発明に係る中空構造板1の製造方法は、中空状の凸部2aが間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シート2の前記中空凸部2aが開口する側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材3が備えられた中空構造板1を製造する方法であって、(1)揮発性物質導入工程Iと、(2)揮発性物質密封工程IIと、を少なくとも行う方法、又は(3)揮発性物質揮発工程III、を少なくとも行う方法である。
また、必要に応じて、(4)表面材軟化工程IV、(5)表面材固化工程V、(6)中空凸部成形シート作製工程VI、(7)裏面材積層固着工程VII、(8)表皮材積層固着工程VIIIなどを行うことも可能である。以下、各工程について、詳細に説明する。なお、中空構造板1の各部の形態などについては、後述の<2.中空構造板11,1>にて詳細に説明する。
(1)揮発性物質導入工程I
揮発性物質導入工程Iは、中空凸部成形シート2の少なくとも1以上の中空凸部2a内に、揮発性物質vを入れる工程である。図2では、中空凸部成形シート2の全ての中空凸部2aに揮発性物質vを導入しているが、これに限定されない。本発明の揮発性物質導入工程Iでは、中空構造板1の使用目的などに応じて、任意の箇所の1以上複数の中空凸部2aを選択して、揮発性物質vを導入することができる。また、揮発性物質vと併せて、沸点の異なる揮発性物質や不揮発性物質を1種類以上導入してもよい。
本発明の揮発性物質導入工程Iにおいて、中空凸部2aへの揮発性物質vの具体的な導入方法は本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、導入する揮発性物質vの性質などに応じて、自由な方法を選択して導入することができる。例えば、噴霧導入、滴下導入、添加導入などの他、例えば、後述するように揮発性物質vとして水を用いる場合においては高湿度環境下を通過させることで揮発性物質vである水を導入する方法を挙げることができる。この中でも本発明においては特に、経済性、制御容易性の観点から、噴霧手段101などを用いた噴霧導入または高湿度環境下を通過させることで揮発性物質vを導入する方法を選択することが好ましい。この噴霧導入または高湿度環境下を通過させることで揮発性物質vを導入する方法では、均一に揮発性物質を各中空凸部内へ導入できる為、均一な中空膨出部3a(例えば、高さのバラツキ10%以内など)を形成することができる。
そのため、噴霧導入または高湿度環境下を通過させることで揮発性物質vを導入する方法は、表面材3の全表面に中空膨出部3aを形成する場合に、特に有効である。
本発明の揮発性物質導入工程Iにおいて、中空凸部2aへの導入する揮発性物質vの具体的種類は本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、公知の揮発性物質vを自由に選択して用いることができる。具体的な例としては、例えば、水(水蒸気、氷を含む)、エタノール、イソプロピルアルコールなどを挙げることができる。この中でも本発明においては特に、その安全性、揮発温度、経済性などの観点から、水を選択することが好ましい。
揮発性物質vの選択方法としては、例えば、後述する揮発性物質密封工程IIで熱を用いて中空凸部成形シート2と表面材3とを積層固着させる場合には、室温以上、揮発性物質密封工程IIにおける加熱温度以下で揮発する物質を選択することが好ましい。室温以上、揮発性物質密封工程IIにおける加熱温度以下で揮発する物質を選択することにより、後述する揮発性物質密封工程IIと、揮発性物質揮発工程IIIとを同時に行うことが可能となるからである。
本発明の揮発性物質導入工程Iにおいて、中空凸部2aへの導入する揮発性物質vの導入量も本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、表面材3に用いる熱可塑性樹脂の種類、目付、厚みや、揮発性物質vの種類、揮発温度、揮発時の体積膨張率などに応じて、自由に設定することができる。本発明においては特に、揮発性物質vの導入量を、中空凸部2a1つの体積の1/10000以上1/10以下に設定することが好ましく、1/800以上1/50以下に設定することがより好ましい。揮発性物質vの導入量を、中空凸部2a1つの体積の1/10000以上とすることで、膨出不全の中空膨出部3aの形成を低下させることができ、また、1/10以下とすることで、中空膨出部3aの破裂を防止することができる。
(2)揮発性物質密封工程II
揮発性物質密封工程IIは、揮発性物質導入工程Iを経た中空凸部形成シート2に、表面材3を積層固着して、中空凸部2a内に揮発性物質vが導入された状態で密封する工程である。
揮発性物質密封工程IIにおける中空凸部形成シート2と表面材3との積層固着方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、中空凸部形成シート2や表面材3を形成する熱可塑性樹脂の種類などに応じて、公知の積層固着方法を自由に選択して積層固着することができる。例えば、図3に示す第1実施形態のように、接着剤bを用いて接着する方法に限らず、例えば、熱を用いて積層固着させることも可能である。
揮発性物質密封工程IIにおいて、接着剤bを用いて接着を行う場合、その接着剤の種類も本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、公知の接着剤を自由に選択して用いることができる。
揮発性物質密封工程IIにおいて、熱を用いた積層固着の方法としては、熱融着による方法、あるいは、中空凸部成形シート2および/または表面材3を形成する熱可塑性樹脂熱の性質上、熱融着可能な温度よりも低い温度で接着可能な軟化状態を呈するものである場合には、融点よりも低い温度での熱接着を行うことも可能である。
加熱は、中空凸部成形シート2および表面材3のいずれに行ってもよく、その両方を加熱して積層固着させることも可能である。
揮発性物質密封工程IIにおいて、熱を用いた積層固着の具体的な方法としては、例えば、図4に示す第2実施形態のように、加熱手段H1で中空凸部成形シート2および/または表面材3を加熱した後に、押さえローラー102を用いて積層固着させる方法や、図5に示す第3実施形態のように、加熱手段H2を備えた押さえローラー102(加熱ローラー)を用いて積層固着させる方法などを挙げることができる。
なお、各実施形態を説明する図では、先端にTダイ103が設けられた押出機104から、熱可塑性樹脂を押し出してシート状にして表面材3を形成した後に、揮発性物質密封工程IIを行っているが、これに限定されず、予めシート状に形成された表面材3を用いることも可能である。
(3)揮発性物質揮発工程III
揮発性物質揮発工程IIIは、中空凸部2a内に密封された揮発物質vを揮発させることにより、少なくとも中空2aを形成する部分が軟化された表面材3を、中空凸部2aの開口する側から膨出させる工程である。本発明に係る製造方法では、中空凸部2a内に密封された揮発物質vを揮発させることで揮発性物質vの体積が膨張することを利用して、表面材3の表面にドーム状の中空膨出部3aを形成するといった従来とは全く異なる方法で、表面材3の表面に凸部(中空膨出部3a)を形成することができる。
本発明に係る製造方法では、中空凸部成形シート2の形状、位置、大きさに合わせて中空状体の凸部(中空膨出部3a)を、表面材3の表面に、容易かつ正確に形成することができる。即ち、この本発明特有の方法で形成した中空膨出部3aは、中空凸部成形シート2の中空凸部2aと完全に一体化した中空を成すことを特徴とする。
従来の方法は、表面材2に凸部を形成した後に、中空凸部成形シート2と貼り合わせる方法であるため、表面材2の凸部と中空凸部成形シート2の中空凸部2aとを完全に一体中空化することは困難である。言い換えると、従来の方法では、表面材2の凸部と中空凸部成形シート2の中空凸部2aの位置やその大きさなどには、どうしてもズレが生じてしまう。そのため、表面材2と中空凸部成形シート2との接触面積が低下し、表面材2と中空凸部成形シート2の剥がれなどが生じる場合があり、その結果、完成した中空構造板1の強度低下を招くという問題があった。
一方、本発明に係る製造方法では、中空凸部成形シート2と表面材3とを積層固着させた後に、その接触面積を維持したままで、表面材3の表面に中空膨出部3aを形成する。そのため、表面材2と中空凸部成形シート2の剥がれなどの発生を防止することができ、その結果、完成した中空構造板1の強度を高く維持することが可能である。
また、本発明に係る製造方法では、従来のエンボス加工などでは困難であった1mm以上の高さの中空膨出部3aを、容易かつ正確に形成することができる。
更に、本発明に係る製造方法で形成された中空膨出部3aおよびこれと一体中空化した中空凸部2aの内部は、揮発性物質vの揮発によって中空凸部2aの内部体積が増加するため、衝撃に対する緩衝効果、表面材2の表面積が増えることによる後述する表皮材5との接着力の向上効果、平坦面に置いた時の滑り性の向上効果、断熱効果、および意匠性などが期待できる十分な強度を有する凸形状を中空構造板1に付与することができる。
揮発性物質揮発工程IIIにおいて、揮発性物質vを揮発させる具体的な方法は、本発明の効果を損なわなければ特に限定されず、中空凸部2a内に密封された揮発物質vが気化する温度以上に加熱できる方法であれば、自由な加熱方法を用いて揮発性物質vを揮発させることができる。例えば、図3に示す第1実施形態および図4に示す第2実施形態のように、中空凸部2a内に揮発物質vを密封した状態で、加熱手段H3を用いて表面材3の外部から加熱することにより、揮発性物質vを揮発させることができる。また、図5に示す第3実施形態のように、加熱手段H2を備えた押さえローラー102を用いて、中空凸部成形シート2と表面材3とを熱によって積層固着させると同時に、この熱を利用して、揮発性物質vを揮発させることも可能である。即ち、揮発性物質密封工程IIと揮発性物質揮発工程IIIとを、一つの加熱手段H2によって、同時に行うことも可能である。このとき、中空膨出部3aおよびこれと一体中空化した中空凸部2aの内部は、揮発性物質vの揮発によって中空凸部2aの内部体積が増加するため、中空膨出部3aは、中空凸部成形シート2と表面材3とを積層固着させるための加圧にも、十分に対抗可能である。
その他、マイクロ波や赤外線を所望の中空凸部2aに照射することにより、中空凸部2a内の揮発性物質vを揮発させることも可能である。
以上説明した実施形態1から3では、揮発性物質導入工程I、揮発性物質密封工程II、および揮発性物質揮発工程IIIを連続して行っているが、これに限定されない。例えば、予め、揮発性物質導入工程Iおよび揮発性物質密封工程IIを行って、揮発性物質vが中空凸部2a内に密封された状態の中空構造板11を製造した後、改めて、別の工場などで、揮発性物質揮発工程IIIを行って、中空膨出部3aを備える中空構造板1を製造することも可能である。
(4)表面材軟化工程IV
揮発性物質揮発工程IIIの少なくとも前に、表面材3の少なくとも中空2aを形成する部分を軟化させる工程である。本発明に係る中空構造板1の製造方法において、この表面材軟化工程IVは必須の工程ではなく、例えば、先端にTダイ103が設けられた押出機104から、熱可塑性樹脂を押し出してシート状にして軟化状態の表面材3を形成した後に、揮発性物質密封工程IIや揮発性物質揮発工程IIIを行う場合には、敢えて行う必要はない。
表面材軟化工程IVにおいて、表面材3を軟化させる具体的な方法は、本発明の効果を損なわなければ特に限定されず、表面材3が軟化する温度以上に加熱できる方法であれば、自由な加熱方法を用いて表面材3を軟化させることができる。例えば、図3の第1実施形態のように、揮発性物質密封工程IIにおいて接着剤bを用いて中空凸部形成シート2と表面材3とを積層固着させる場合や、図4の第2実施形態で、揮発性物質密封工程IIにおいて中空凸部成形シート2を加熱することにより中空凸部成形シート2と表面材3とを熱によって積層固着させる場合などでは、加熱手段H4を用いて、表面材3を加熱することにより表面材3を軟化させることができる。
また、例えば、図4の第2実施形態で、揮発性物質密封工程IIにおいて表面材3を加熱することにより中空凸部成形シート2と表面材3とを熱によって積層固着させる場合や、図5の第3実施形態のように、揮発性物質密封工程IIにおいて加熱手段H2を備えた押さえローラー102を用いて、中空凸部成形シート2と表面材3とを熱によって積層固着させる場合などには、揮発性物質密封工程IIにおける加熱により表面材3を軟化させることができる。即ち、揮発性物質密封工程IIと表面材軟化工程IVとを、一つの加熱手段H1またはH2によって、同時に行うことができる。
更に、用いる揮発性物質vが揮発する温度と表面材3が軟化する温度が重複する場合には、表面材3を軟化させながら、同時に、揮発性物質vを揮発させることも可能である。即ち、揮発性物質揮発工程IIIと表面材軟化工程IVとを、一つの加熱手段H3および/またはH4、若しくはH2によって、同時に行うことができる。
このように、特に、図5の第3実施形態のように、加熱手段H2を備えた押さえローラー102を用いる場合には、揮発性物質密封工程II、揮発性物質揮発工程III、および表面材軟化工程IVを、一つの加熱手段H2によって、同時に行うことが可能である。なお、このとき、押さえローラー102の代わりに柔らかいベルト(図示せず)などを用いることも可能ではあるが、中空凸部成形シート2と表面材3との積層固着のための加圧と同時に揮発性物質vが揮発して中空膨出部3aが形成されるため、加熱ローラー102のように加圧時間がなるべく短時間の手段を用いることが好ましい。
(5)表面材固化工程V
表面材固化工程Vは、揮発性物質揮発工程IIIを経た後に、表面材3を固化させる工程である。この際、揮発していた揮発性物質は液状に戻る。ただし、揮発性物質の量や揮発温度などによっては、中空内に液体が確認できない場合もある。本発明に係る中空構造板1の製造方法において、この表面材固化工程Vは必須の工程ではなく、室温条件などにおいて自然冷却することにより、表面材3を固化させることができれば、積極的に行う必要はないが、必要に応じて、強制冷却してもよい。
表面材固化工程Vにおいて、表面材3を固化させる具体的な方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、表面材3が固化する温度まで冷却することができる方法であれば、自由な冷却方法を用いて表面材3を固化させることができる。例えば、冷風発生手段Cを用いて冷風を表面材3に吹き付ける方法や、低温に保たれた領域を、揮発性物質揮発工程IIIを経た中空構造板1を通過させる方法、冷水を用いて冷却する方法、冷却ローラーや冷却板に接触させて冷却する方法などを挙げることができる。
なお、表面材固化工程Vにおいて、表面材3を固化させるための具体的な温度は、表面材3を固化させることができれば特に限定されず、表面材3を形成する熱可塑性樹脂の種類などに応じて自由に設定することが可能である。
(6)中空凸部成形シート作製工程VI
中空凸部成形シート作製工程VIは、熱可塑性樹脂シートの一方の面に、中空状の凸部2aを複数形成して中空凸部成形シート2を作製する工程である。本発明に係る製造方法では、必須の工程ではなく、予め、中空状の凸部が成形されたシート2を用いることもできるが、本発明に係る製造方法内において、中空凸部成形シート作製工程VIを行って、中空凸部成形シート2を作製することも可能である。
図6は、本発明に係る製造方法の第4実施形態について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。第4実施形態に係る製造方法は、中空凸部成形シート作製工程VIを行って中空凸部成形シート2を作製した後に、揮発性物質導入工程I、揮発性物質密封工程II、揮発性物質揮発工程III、表面材軟化工程IV、および表面材固化工程Vを行うことにより、中空構造板1を製造する方法である。なお、揮発性物質導入工程I、揮発性物質密封工程II、揮発性物質揮発工程III、表面材軟化工程IV、および表面材固化工程Vは、図5に示す第3実施形態と同一の方法を用いている。
中空凸部成形シート作製工程VIでは、熱可塑性樹脂シートの一方の面に、中空状の凸部2aを複数形成することができれば、その具体的な方法は特に限定されず、通常、中空凸部成形シートを作製する際に用いられる方法を自由に選択して用いることができる。例えば、第4実施形態では、表面に凸状のピンが複数突設された2対の成形ローラー105を用いて中空凸部成形シート2を作製している。
図7は、本発明に係る製造方法の第5実施形態について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。第5実施形態に係る製造方法は、中空凸部成形シート作製工程VIを行って、中空状の凸部2aが間隔をあけて複数形成された2枚の熱可塑性樹脂シートが、互いの中空凸部2a同士を向き合わせて積層固着されてなる中空凸部成形シート2を作製した後に、中空凸部成形シート2の両側において、揮発性物質導入工程I、揮発性物質密封工程II、揮発性物質揮発工程III、および表面材軟化工程IVを行うことにより、中空構造板1を製造する方法である。なお、揮発性物質導入工程I、揮発性物質密封工程II、揮発性物質揮発工程III、および表面材軟化工程IVは、図5に示す第3実施形態と同一の方法を用いている。
この第5実施形態における中空凸部成形シート作製工程VIは、表面に凸状のピンが複数突設された2つの成形ローラー105が、その回転軸が相互に平行になるように配置された真空形成装置によって行う。これらの成形ローラー105は、それぞれ減圧チャンバー107a、107b内に設置されており、例えば、中空凸部成形シート2や表面材32を形成する樹脂の融点温度よりも低い温度で加熱させる構成とすることができる。また、減圧チャンバー107a、107bには、中空凸部成形シート2および表面材32を吸引保持するための吸引孔108a、108bを設けることが好ましい。
(7)裏面材積層固着工程VII
裏面材積層固着工程VIIは、中空凸部成形シート2の表面材3が備えられていない面に、熱可塑性樹脂シートからなる裏面材4を積層固着する工程である。本発明に係る中空構造板1の製造方法において、この裏面材積層固着工程VIIは必須の工程ではなく、例えば、裏面材4が不要な場合や、前述した図7に示す第5実施形態のように、中空凸部成形シート作製工程VIを行って、中空状の凸部2aが間隔をあけて複数形成された2枚の熱可塑性樹脂シートが、互いの中空凸部2a同士を向き合わせて積層固着されてなる中空凸部成形シート2を用い、その両面に表面材31および32を積層固着させる場合などでは、行う必要はない。
図8は、本発明に係る製造方法の第6実施形態について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。第6実施形態に係る製造方法は、揮発性物質導入工程I、揮発性物質密封工程II、揮発性物質揮発工程III、表面材軟化工程IV、および表面材固化工程Vを行った後に、裏面材積層固着工程VIIを行って、中空凸部成形シート2の表面材3が備えられていない面に、熱可塑性樹脂シートからなる裏面材4を積層固着する例である。
裏面材積層固着工程VIIにおける中空凸部形成シート2と裏面材4との積層固着方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、揮発性物質密封工程IIと同様に、中空凸部形成シート2や裏面材4を形成する熱可塑性樹脂の種類などに応じて、公知の積層固着方法を自由に選択して積層固着することができる。例えば、図8に示す第6実施形態のように、熱を用いて積層固着させる方法に限らず、接着剤bを用いて接着する方法などを採用することも可能である。なお、積層固着方法の詳細は、揮発性物質密封工程IIと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
図9は、本発明に係る製造方法の第7実施形態について、製造システムを用いて模式的に示す概念模式図である。第7実施形態に係る製造方法は、中空凸部成形シート作製工程VIにおいて、中空凸部成形シート2の作製と同時に、中空凸部成形シート2の一方の面に裏面材4を熱融着させて裏面材積層固着工程VIIを行った後に、揮発性物質導入工程I、揮発性物質密封工程II、揮発性物質揮発工程III、表面材軟化工程IV、および表面材固化工程Vを行って中空構造板1を製造する方法である。
このように、裏面材積層固着工程VIIは、図8に示す第6実施形態のように、他の全ての工程を行った後や他の工程同士の間に単独で行うことも可能であるし、図9に示す第7実施形態のように、中空凸部成形シート作製工程VIやその他、揮発性物質密封工程II、揮発性物質揮発工程III、表面材軟化工程IVと同時に行うことも可能である。
なお、第7実施形態に係る製造方法では、中空凸部成形シート作製工程VIおよび裏面材積層固着工程VIIを、表面に凸状のピンが複数突設された成形ローラー105と、表面が平坦な平ローラー106とが、その回転軸が相互に平行になるように配置された真空形成装置によって行っている。真空形成装置の詳細は、前記第5実施形態と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
裏面材4を積層固着する際においては、図示しないが、表面材3と同一の技術を用いて、裏面材4の表面に中空膨出部4aを形成することも可能である。即ち、中空凸部成形シート2の複数の中空凸部2aの間からなる凹部内に、揮発性物質vを導入した状態で裏面材4を積層固着し、揮発性物質vを揮発させることにより、軟化された状態の裏面材4を膨出させ、裏面材4の表面に中空膨出部4aを形成することもできる。
(8)表皮材積層固着工程VIII
表皮材積層固着工程VIIIは、表面材3および/または裏面材4の外側面に、表皮材5を積層固着する工程である。本発明に係る中空構造板1の製造方法において、この表皮材積層固着工程VIIIは必須の工程ではなく、表皮材5が不要な場合や、予め、表皮材5が積層固着された表面材3を用いる場合などには、行う必要はない。
表皮材積層固着工程VIIIを行う順番は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えば、図10に示す第8実施形態のように、揮発性物質密封工程IIを行う前に行ったり、図11に示す第9実施形態のように、揮発性物質揮発工程IIIおよび表面材固化工程Vを行った後に行ったりすることが可能である。また、技術的に可能であれば、他の工程と同時に行うことも可能である。
表皮材積層固着工程VIIIにおける表面材3および/または裏面材4と表皮材5との積層固着方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、揮発性物質密封工程IIおよび裏面材積層固着工程VIIと同様に、表面材3、裏面材4、および表皮材5を形成する材料などに応じて、公知の積層固着方法を自由に選択して積層固着することができる。なお、積層固着方法の詳細は、揮発性物質密封工程IIと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
<2.中空構造板11,1>
図12は、本発明に係る中空構造板1の第1実施形態(「中空構造板11」とする。)および第2実施形態(「中空構造板1」とする。)の構造を模式的に示す断面模式図である。本発明に係る中空構造板11,1は、大別すると、(1)中空凸部成形シート2と、(2)表面材3と、を少なくとも備える。また、必要に応じて、(3)裏面材4、(4)表皮材5、などを、更に備えることも可能である。
第1実施形態の中空構造板11は、少なくとも1以上の中空凸部2a内に揮発性物質vが導入された状態で、表面材3が積層固着された形態である。第2実施形態の中空構造板1は、少なくとも1以上の中空凸部2aの開口する側からドーム状に膨出し、中空凸部2aと一体中空を成す中空膨出部3aを備える。
本発明に係る中空構造板11,1は、その構造に特徴があって、その製造方法は特に限定されないが、例えば、第1実施形態の中空構造板11の中空凸部2a内の揮発性物質vを揮発させて、中空凸部2aの内部体積を増加させることで、中空凸部2aを形成する部分の表面材3を外側へ膨出させて、第2実施形態の中空構造板1を製造することも可能である。
以下、各構成について詳細に説明する。なお、揮発性物質vは、前述した製造方法と同一であるため、ここでは説明を割愛する。また、第1実施形態の中空構造板11と第2実施形態の中空構造板1とは、中空膨出部3a以外、その構造は同一であるため、以下では、第2実施形態の中空構造板1に基づいて説明を行う。
(1)中空凸部成形シート2
図13は、本発明に係る製造方法で用いることが可能な中空凸部成形シート2の一態様を模式的に示す斜視図である。図13に示すように、中空凸部成形シート2には、中空状の凸部2aが間隔をあけて複数形成されている。中空凸部成形シート2の凸部2aの大きさ、形状、高さなどの形態は、図13に示すような円錐台形に限らず、凸状であれば、自由に設計することができる。例えば、角錐台形、円柱形、多角柱形、多角星柱形、多角星錐台形など、様々な形態に設計することができる。また、凸部の途中に段差を設けたり、凸部の途中にウェーブを設けたりすることも自由である。
更に、中空凸部成形シート2には、単一の形態の凸部2aを複数設けることに限らず、2種以上の形態の凸部2aを自由に組み合わせて形成することも可能である。
図14は、本発明に係る中空構造板1に用いることが可能な中空凸部成形シート2の図13とは異なる一態様を模式的に示す断面図である。図14に示す中空凸部成形シート2は、中空状の凸部21a、22aが間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂からなる2枚の中空凸部成形シート21、22を、互いの中空凸部21a、22a同士を突き合わせて積層固着した構造である。このように、本発明に係る製造方法では、複数の中空凸部成形シート21、22を用いて構成した中空凸部成形シート2なども用いることができる。
複数の中空凸部成形シート21、22を用いて構成した中空凸部成形シート2の他の例としては、図15に示すような態様が挙げられる。図15は、本発明に係る中空構造板1に用いることが可能な中空凸部成形シート2の図13および図14とは異なる一態様を模式的に示す断面図である。図15に示す中空凸部成形シート2は、中空状の凸部21a、22aが間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂からなる2枚の中空凸部成形シート21、22を、熱可塑性樹脂からなる中間シート23を挟んだ状態で、互いの中空凸部21a、22a同士を突き合わせて積層固着した構造である。
また、図16は、本発明に係る中空構造板1に用いることが可能な中空凸部成形シート2の図13から図15とは異なる一態様を模式的に示す断面図である。図16に示す中空凸部成形シート2は、中空状の凸部21a、22aが間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂からなる2枚の中空凸部成形シート21、22を、互いの中空凸部21a、22a同士を、互い違いに向き合わせて積層固着した構造である。即ち、一方の中空凸部成形シート21の中空凸部21aが、他方の中空凸部成形シート22の中空凸部22aと中空凸部22aの間に入り込み、一方の中空凸部成形シート21の中空凸部21aと中空凸部21aの間に、他方の中空凸部成形シート22の中空凸部22aが入り込んだ状態で、中空凸部成形シート21、22を積層固着した構造である。
図14から図16のように、本発明に係る中空構造板1に用いる中空凸部成形シート2として、互いの中空凸部21a、22a同士を向き合わせて積層固着した中空凸部成形シート2を用いる場合、互いの中空凸部21a、22a同士は、図14および図15のように突き合わせた状態で積層してもよいし、図16のように、互い違いに向き合わせて積層固着してもよい。
このように、本発明に係る製造方法に用いることができる中空凸部成形シート2は、その目的の強度や曲げ性能などに応じて、自由に設計することが可能である。
中空構造板1を構成する中空凸部成形シート2の材質は、熱可塑性樹脂であれば特に限定されるものではなく、通常、中空構造板に用いることができる熱可塑性樹脂を、1種または2種以上自由に組み合わせて用いることができる。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)およびポリカーボネート(PC)、ABS樹脂、熱可塑性エラストマーなどを使用することができる。これらの熱可塑性樹脂の中でも、コスト、成形性および物性の面から、特に、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレンおよびブロック状ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂が好ましい。
また、中空凸部成形シート2を形成する熱可塑性樹脂には、タルク、マイカおよび炭酸カルシウムなどのフィラーや、ガラス繊維、アラミド繊維および炭素繊維などのチョップドストランドが添加されていてもよい。これにより、中空構造板1の剛性を向上させることができる。
更に、中空凸部成形シート2を形成する熱可塑性樹脂には、難燃性、導電性、濡れ性、滑り性および耐候性などを向上させるための改質剤や顔料等の着色剤などが添加されていてもよい。
(2)表面材3
本発明に係る中空構造板1では、中空凸部成形シート2の中空凸部2aが開口する側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材3を備える。本発明では特に、この表面材3に、中空凸部成形シート2の中空凸部2aの開口する側からドーム状に膨出する中空膨出部3aを備えることを特徴とする。そして、この中空膨出部3aは、図12の第2実施形態に示すように、中空凸部成形シート2の中空凸部2aと一体中空を成す。
中空膨出部3aは、表面材3に少なくとも1以上設けられていれば、その個数は特に限定されず、中空構造板1の使用目的などに応じて自由に設計することができる。また、中空膨出部3aを形成する位置も特に限定されず、中空構造板1の使用目的などに応じて自由に設計することができる。
更に、その高さも、ドーム状であれば特に限定されず、中空構造板1の使用目的などに応じて自由に設計することができる。なお、中空膨出部3aは中空凸部2aと一体中空を成すため、その平面形状は、中空凸部成形シート2の中空凸部2aの開口部と同一の平面形状であり、中空凸部2aの開口部の平面形状を自由に設計することで、中空膨出部3aの平面形状も、自由な形状にすることができる。
図17は、本発明に係る中空構造板1の第3実施形態の構造を模式的に示す断面模式図であり、図18は斜視図、図19は上方から視た平面図、図20は正面図(図18(I)矢印A方向)、図21は側面図(図18(I)矢印B方向)である。また、図22は、本発明に係る中空構造板1の第4実施形態の構造を模式的に示す断面模式図である。図17から図22の第3実施形態および第4実施形態のように、本発明に係る中空構造板1に用いる中空凸部成形シート2として、互いの中空凸部21a、22a同士を向き合わせて積層固着した中空凸部成形シート2を用いる場合、2枚の中空凸部成形シート2のいずれにも中空膨出部31a、32aを設けた表面材31、32を積層固着することもできる。また、図示しないが、いずれか一方の表面材31または32の表面を、平面形状とすることも可能である。
表面材3(31、32)の材質は、前述の中空凸部成形シート2と同一であるため、ここでは説明を割愛する。なお、中空凸部成形シート2および表面材3(31、32)は、同じ材料で形成することもできるが、積層固着可能な範囲で相互に異なる材料で形成することもできる。
表面材3(31、32)の目付も特に限定されないが、本発明では特に、100〜2000g/mに設定することが好ましい。100g/m以上とすることで、製造過程において、中空膨出部3a(31a、32a)が破裂してしまうことを防止することができ、また、中空膨出部3a(31a、32a)に適度な強度を付与することができる。2000g/m以下とすることで、製造過程において、中空膨出部3a(31a、32a)の形成を容易にすることができる。さらに、目付を300〜1500g/mの範囲に設定することで、2mm以上の高さの中空膨出部3aを、容易かつ正確に形成することができる。
(3)裏面材4
図23は、本発明に係る中空構造板1の第5実施形態の構造を模式的に示す断面模式図、図24は、本発明に係る中空構造板1の第6実施形態の構造を模式的に示す断面模式図であり、図25(I)は上方から視た斜視図、図25(II)は下方から視た斜視図、図26は上方から視た平面図、図27は正面図(図25(I)矢印A方向)、図28は側面図(図25(I)矢印B方向)、図29は底面図である。図23に示す第5実施形態および図24から29に示す第6実施形態のように、本発明に係る中空構造板1には、中空凸部成形シート2の表面材3が備えられていない面に、熱可塑性樹脂シートからなる裏面材4を備えることができる。
裏面材4の表面は、図23に示す第5実施形態および図24から29に示す第6実施形態のように、平面であってもよいが、図30に示す第7実施形態のように、中空凸部成形シート2の複数の中空凸部2aの間からなる凹部2bの開口する側からドーム状に膨出し、中空凸部成形シート2の凹部2bと一体中空を成す中空膨出部4aを備えることも可能である。
裏面材4の材質および目付は、前述の中空凸部成形シート2および表面材3と同一であるため、ここでは説明を割愛する。なお、中空凸部成形シート2、表面材3、および裏面材4は、同じ材料で形成することもできるが、積層固着可能な範囲で相互に異なる材料で形成することもできる。
(4)表皮材5
図31は、本発明に係る中空構造板1の第8実施形態の構造を模式的に示す断面模式図である。本発明に係る中空構造板1には、表面材3および/または裏面材4の外側面に、表皮材5を備えることができる。図31の第8実施形態は、表面材3のみの外側面に表皮材5を備えた例である。表皮材5を備えることで、本発明に係る製造方法で製造される中空構造板1に、意匠性、吸音特性、断熱性などの用途に応じた特性を付与することができる。
中空構造板1に用いる表皮材5の材質は、特に限定されず、通常、中空構造板の表皮材として用いることができる材料を、目的の用途などに応じて、自由に選択して用いることができる。例えば、熱可塑性樹脂シート、樹脂製の織布または不織布などを挙げることができる。また、複数の同種または異種のシートを積層した積層シートを、表皮材5として用いることも可能である。
なお、中空構造板1の両外側面に、表皮材5を積層固着させる場合、各表皮材5は、同一の材質で形成することもできるし、異なる材質で形成することも可能である。
本発明によれば、熱可塑性樹脂製の中空構造板の表面に、従来の方法では形成することが困難な高さの凸部(中空膨出部)を、任意の箇所に正確かつ容易に形成することが可能である。そのため、本発明に係る製造方法を用いれば、中空構造板の用途などに応じて、任意の箇所に必要な高さの凸部(中空膨出部)が備えられた中空構造板を製造することができるため、例えば、箱材や梱包材などの物流用途、壁や天井用のパネル材などの建築用途、自動車の内装など、広い分野において好適に用いることが可能である。
また、本発明に係る製造方法は、中空凸部成形シートへの表面材の積層固着および凸部(中空膨出部)の形成を、同一の工程で行うことができる。そのため、装置の小型化、製造工程の簡便化を実現でき、製造に係る時間やコストの削減を達成することが可能である。
I 揮発性物質導入工程
II 揮発性物質密封工程
III 揮発性物質揮発工程
IV 表面材軟化工程
V 表面材固化工程
VI 中空凸部成形シート作製工程
VII 裏面材積層固着工程
VIII 表皮材積層固着工程
1、11 中空構造板
2、21、22 中空凸部成形シート
3、31、32 表面材
2a、21a、22a 中空凸部
3a、31a、32a 表面材の中空膨出部
23 中間シート
4 裏面材
4a 裏面材中空膨出部
5 表皮材
101 噴霧手段
H1、H2、H3、H4 加熱手段
102 押さえローラー
103 Tダイ
104 押出機
105 成形ローラー
106 平ローラー
107a、107b 減圧チャンバー

Claims (16)

  1. 中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの前記中空凸部が開口する側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が備えられた中空構造板を製造する方法であって、
    前記中空凸部成形シートの少なくとも1以上の前記中空凸部内に、揮発性物質を導入する揮発性物質導入工程と、
    該揮発性物質導入工程を経た前記中空凸部形成シートに、前記表面材を積層固着して、前記中空凸部内に前記揮発性物質が導入された状態で密封する揮発性物質密封工程と、
    前記中空凸部内に密封された揮発性物質を揮発させることにより、少なくとも前記中空を形成する部分が軟化された前記表面材を、前記中空凸部の開口する側から膨出させる揮発性物質揮発工程、
    を少なくとも行う中空構造板の製造方法。
  2. 前記揮発性物質導入工程では、前記中空凸部内に、揮発性物質を噴霧導入する請求項に記載の中空構造板の製造方法。
  3. 前記揮発性物質密封工程では、前記中空凸部シートに、前記表面材を熱融着させる請求項1又は2に記載の中空構造板の製造方法。
  4. 前記揮発性物質密封工程では、前記中空凸部成形シートと前記表面材とを、加熱ローラーを用いて熱融着する請求項記載の中空構造板の製造方法。
  5. 前記揮発性物質揮発工程では、前記熱融着における熱によって前記揮発性物質を揮発させる請求項またはに記載の中空構造板の製造方法。
  6. 前記揮発性物質導入工程を行う前に、熱可塑性樹脂シートの一方の面に、中空状の凸部を複数形成して中空凸部成形シートを作製する中空凸部成形シート作製工程を、更に行う請求項1からのいずれか一項に記載の中空構造板の製造方法。
  7. 前記中空凸部成形シート作製工程では、熱可塑性樹脂シートの一方の面に、中空状の凸部を複数形成して2枚の成形シートを作製し、それぞれの成形シートを、その中空凸部同士を向き合わせた状態で積層固着して中空凸部成形シートを作製する請求項記載の中空構造板の製造方法。
  8. 中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの前記中空凸部が開口する側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が備えられた中空構造板を製造する方法であって、
    前記中空凸部成形シートの少なくとも1以上の前記中空凸部内に揮発性物質が導入された状態で前記表面材が積層固着された中空構造板中の前記揮発性物質を揮発させることにより、少なくとも前記中空を形成する部分が軟化された前記表面材を、前記中空凸部の開口する側から膨出させる揮発性物質揮発工程、
    を少なくとも行う中空構造板の製造方法。
  9. 前記揮発性物質揮発工程の少なくとも前に、前記表面材の少なくとも前記中空を形成する部分を軟化させる表面材軟化工程を、更に行う請求項からのいずれか一項に記載の中空構造板の製造方法。
  10. 前記揮発性物質は、水である請求項1からのいずれか一項に記載の中空構造板の製造方法。
  11. 前記揮発性物質揮発工程を経た後に、前記表面材を固化させる表面材固化工程を更に行う請求項から10のいずれか一項に記載の中空構造板の製造方法。
  12. 前記中空凸部成形シートは、中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された2枚の熱可塑性樹脂シートが、互いの中空凸部同士を向き合わせて積層固着されてなる請求項1から11のいずれか一項に記載の中空構造板の製造方法。
  13. 前記中空凸部成形シートの前記表面材が備えられていない面に、熱可塑性樹脂シートからなる裏面材を積層固着する裏面材積層固着工程を、更に行う請求項1から12のいずれか一項に記載の中空構造板の製造方法。
  14. 中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された熱可塑性樹脂シートからなる中空凸部成形シートの前記中空凸部が開口する側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が備えられた中空構造板であって、
    少なくとも1以上の前記中空凸部の開口する側の面からドーム状に膨出し、前記中空凸部と一体中空を成す中空膨出部を備え
    前記中空凸部成形シートの前記表面材が備えられていない面に、熱可塑性樹脂シートからなる裏面材が備えられ、
    該裏面材側の表面は平坦である、中空構造板。
  15. 前記中空凸部成形シートは、中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された2枚の熱可塑性樹脂シートが、互いの中空凸部同士を向き合わせて積層固着されてなる請求項14に記載の中空構造板。
  16. 中空状の凸部が間隔をあけて複数形成された2枚の熱可塑性樹脂シートが、互いの中空凸部同士を向き合わせて積層固着されてなる中空凸部成形シートと、
    前記中空凸部成形シートの前記中空凸部が開口する両側の面に備えられた、熱可塑性樹脂シートからなる表面材と、
    少なくとも1以上の前記中空凸部の開口する側の面からドーム状に膨出し、前記中空凸部と一体中空を成す中空膨出部と、
    を備える中空構造板。
JP2013182463A 2012-09-10 2013-09-03 中空構造板の製造方法および中空構造板 Active JP6242125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013182463A JP6242125B2 (ja) 2012-09-10 2013-09-03 中空構造板の製造方法および中空構造板

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012198705 2012-09-10
JP2012198705 2012-09-10
JP2013182463A JP6242125B2 (ja) 2012-09-10 2013-09-03 中空構造板の製造方法および中空構造板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014065297A JP2014065297A (ja) 2014-04-17
JP6242125B2 true JP6242125B2 (ja) 2017-12-06

Family

ID=50742161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013182463A Active JP6242125B2 (ja) 2012-09-10 2013-09-03 中空構造板の製造方法および中空構造板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6242125B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107531006A (zh) * 2015-06-30 2018-01-02 宇部爱科喜模株式会社 空心构造板及其制造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7028533B2 (ja) * 2017-08-28 2022-03-02 宇部エクシモ株式会社 中空構造板
MX2022009057A (es) * 2020-01-30 2023-02-27 Uniqco Ip Pty Ltd Laminado de embalaje y método de fabricación de laminado de embalaje.

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5836525Y2 (ja) * 1979-05-23 1983-08-17 三井化学株式会社 プラスチック段ボ−ル
JPS62116145A (ja) * 1985-11-15 1987-05-27 川上産業株式会社 合成樹脂中空体
GB0114691D0 (en) * 2001-06-15 2001-08-08 Rasmussen O B Laminates of films and methods and apparatus for their manufacture
JP2004082671A (ja) * 2002-07-05 2004-03-18 Kawakami Sangyo Co Ltd 平坦性と加工性が改善されたプラスチック気泡ボード、その製造方法および製造装置
JP4815465B2 (ja) * 2008-04-07 2011-11-16 酒井化学工業株式会社 自己粘着性気泡性緩衝シート
JP5189441B2 (ja) * 2008-09-08 2013-04-24 宇部日東化成株式会社 熱可塑性樹脂製中空板
JP5188921B2 (ja) * 2008-10-03 2013-04-24 宇部日東化成株式会社 液状物保持用熱可塑性樹脂中空板材及びその製造方法並びに液状物保持板材
EP2667739B1 (en) * 2011-01-28 2018-08-22 W.L. Gore & Associates GmbH Laminar structure providing adaptive thermal insulation

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107531006A (zh) * 2015-06-30 2018-01-02 宇部爱科喜模株式会社 空心构造板及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014065297A (ja) 2014-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7754312B2 (en) Hollow structure plate, manufacturing method thereof, manufacturing device thereof, and sound absorbing structure plate
US20200033076A1 (en) Heat / enthalpy exchanger element and method for the production
KR102455119B1 (ko) 엔탈피 교환기 요소, 그러한 요소를 포함하는 엔탈피 교환기 및 이들을 제조하기 위한 방법
JP6659020B2 (ja) 中空積層板及びその端部処理方法
JP5946305B2 (ja) 中空構造板の製造方法及び製造装置
JP6242125B2 (ja) 中空構造板の製造方法および中空構造板
WO2015011543A1 (en) Enthalpy exchanger element and method for the production
JP2019528419A (ja) 全熱交換器エレメント、そのようなエレメントを含む全熱交換器、およびその製造方法
JP7011110B2 (ja) 発泡樹脂多層成形ボード及びその製造方法
JP5729872B2 (ja) 中空構造板の製造方法
JP6022184B2 (ja) 中空構造板の製造方法
JP2015123709A (ja) 中空構造板の製造方法
JP5952027B2 (ja) 中空構造板の製造方法及び製造装置
JP6066399B2 (ja) 中空構造板の製造方法及び製造装置
KR101064147B1 (ko) 열압착형 판상 차음재의 제조방법
JP5959959B2 (ja) 中空構造板の製造方法
JP5937862B2 (ja) 中空構造板の製造方法及び製造装置
JP6408225B2 (ja) 被覆発泡体の製造方法、および、被覆発泡体
JP7353871B2 (ja) 中空構造板及びその製造方法
US20200398521A1 (en) Foamed molding, laminated body, and method for manufacturing laminated body
JP5521556B2 (ja) 温調マット用基板、その製造方法及び温調マット
JP2016210096A (ja) サンドイッチパネル及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160617

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170314

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6242125

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250