JP6238590B2 - 波面計測方法、形状計測方法、光学素子の製造方法 - Google Patents

波面計測方法、形状計測方法、光学素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学素子の評価に利用可能な波面計測方法に関するものである。
近年、カメラ、光学ドライブ、露光装置などの光学機器は、具備された光学系の小型化のため、非球面光学素子(ミラーやレンズ等)の導入が一般的になりつつある。高品質の非球面光学素子を効率良く生産するためには、非球面光学素子の形状を簡便に評価する計測技術が必要である。
そのような計測技術として、レンズアレイと撮像素子を備えたシャックハルトマンセンサーによる計測方法がよく知られている。非球面光学素子などの被測定物に対して投光された光が、反射または透過するとその光は被測定物の形状や光学特性を反映した光の波面(被検波面)が伝搬する。その被検波面をシャックハルトマンセンサーで検知することで簡単に波面の計測ができ、ひいては波面の計測データを通じて被測定物の形状を計測することができる。
被検波面がシャックハルトマンセンサーのレンズアレイに入射すると、撮像素子上に複数のスポットからなるスポット像が形成される。そのスポット像を撮像し、それぞれのスポット位置を検出する。検出されたスポット位置から各マイクロレンズに入射した光線の入射角度を算出し、この光線の入射角度分布から被検波面のデータを簡単に算出することができる。
しかし、レンズアレイを構成する各マイクロレンズに光が入射すると、そのエッジ部分で回折光が発生する。その回折光が、隣接するマイクロレンズに入射した光によって、形成されたスポットに対して干渉して、スポットに対して周期的な歪み(干渉縞)を生じさせてしまう。
例えば、レンズアレイのピッチが150umなど幅小な場合にこのような問題が起こり、レンズアレイと撮像素子間の距離が5mmの場合、この干渉縞のピッチは約20umとなる。この様な干渉縞を含むスポット形状を正確に把握するためには、少なくとも干渉縞のピッチに対して十分小さい分解能で撮影する必要がある。ところが、一般的な撮像素子の画素ピッチは10um前後であり、分解能が不足している。その結果、スポット像から検出したスポット位置には、撮像素子の画素との相対位置に同期した、周期的な有限の誤差が含まれることとなる。
隣接するマイクロレンズで生じた回折光による検出誤差を低減させる技術として特許文献1記載の技術が知られている。特許文献1は矩形開口のマイクロレンズを、その軸を隣接スポットの方向に対して25°回転させて等間隔に配置したマイクロレンズアレイが記載されている。これにより、回折光が隣接するスポットと重なることを避けられる。だが、被測定物の加工誤差や、一様な球面体とくらべて形状が一様でない非球面の被測定物の形状、などに起因して非球面量の大きな波面の光を計測する必要がしばしばある。そのような非球面量の大きな波面の光を特許文献1記載のシャックハルトマンセンサーで検出すると特定のスポットが大きくシフトし、回折光が隣接するスポットに干渉してしまうという問題があった。
また、特許文献2には、光源からの光を音響光学素子を介して複数の方向に偏向させて被測定物に対して照射しつつそれぞれ画像を取得し、取得した画像を平均化処理することで測定誤差となるノイズを抑制する技術が記載されている。この技術はランダムに発生するスペックルノイズの抑制には効果的である。だが、回折光とスポット像との干渉によって生じる周期的な干渉縞など、周期的な有限の誤差の抑制には効果的ではなかった。
特許第4212472号 特開2008−110175
本発明は、シャックハルトマンセンサーを用いて被検波面を計測するにあたって、隣接したマイクロレンズにて発生した回折光によって生じる周期的な干渉縞による測定誤差を低減する。
上記課題を解決する本発明はレンズアレイとピッチpで画素が配列された撮像素子と、を備えたシャックハルトマンセンサーを用いて、被検波面のデータを取得する波面計測方法であって、
前記撮像素子の受光面にスポット像を結像させ、スポット像1のデータを得る工程と、
前記スポット像1からスポット位置1を検出する工程と、
前記スポット像1との相対位置がΔx(但し、Δx=m+α)p:0<α<1、mは0または正の整数)ずれたスポット像2のデータを得る工程と、
前記スポット像2からスポット位置を検出する工程と、
前記スポット位置1と前記スポット位置2とを平均してスポット位置3を算出し、前記スポット位置3を用いて前記被検波面のデータを取得することを特徴とする。
隣接したマイクロレンズにて発生した回折光によって生じる周期的な干渉縞による測定誤差を効果的に低減することができる。
本発明の波面計測方法をあらわすフロー図である。 本発明の実施形態のシャックハルトマンセンサーをあらわす模式図である。 本発明が解決する課題を説明する模式図である。 本発明が解決する課題を説明する図であり、スポットと画素の相対位置ずれとスポット位置検出誤差の関係を示す。 本発明の形状計測方法をあらわすフロー図である。 本発明の波面計測装置の校正方法をあらわすフロー図である。 本発明の形状計測方法で用いる装置をあらわす図である。 本発明の校正方法で用いる装置をあらわす図である。 本発明の位相変調素子の屈折率分布を説明する図である。
以下本発明で利用されるシャックハルトマンセンサーの構成を図2(a)を例に説明する。なお図2に描かれた各構成は以下の実施例でも適宜説明する。
シャックハルトマンセンサーはレンズアレイ22と撮像素子23からなり、公知の方法でレンズアレイと撮像素子の相対距離L(マイクロレンズの焦点距離とほぼ同じとなるように)および、撮像素子23に対するマイクロレンズの光軸の位置が校正されている。
被測定物に対して投光された光の透過光または反射光は、被測定物の形状や光学特性を反映したものであり、その波面(被検波面)のデータを分析することで様々な用途に利用できる。
被検波面21がシャックハルトマンセンサーに入射すると、波面がそれぞれレンズアレイ22を構成するマイクロレンズによって分割され、撮像素子23の受光面に結像し、スポット像を形成する。そのスポット像から不図示の演算部によってスポットの位置のデータを公知の重心法などの手法によって取得することができる。
図1はシャックハルトマンセンサーを用いた波面計測方法をあらわすフローである。まず、被検波面21をレンズアレイ22に入射する(ステップS11)。
レンズアレイ22を透過した被検波面は撮像素子23上に複数のスポットが形成するので、そのスポット像1を撮像してデータを取得する(ステップS12)。
次に、取得したスポット像1から、重心法など公知の演算法を利用してスポット位置1を検出する(ステップS13)。
前述したように、幅小のレンズアレイを搭載したシャックハルトマンセンサーを使用する場合には、取得したスポット像は隣接するマイクロレンズにて発生した回折光と干渉し、スポット上に干渉縞が生じその影響は無視できない。
そのため、レンズアレイ22と撮像素子の相対位置関係を撮像素子の面内方向に半画素ずらし、撮像素子23の位置でスポット像2を撮影し取得する(ステップS14)。取得したスポット像2から、スポットの重心を算出し、スポット位置2を検出する(ステップS15)。
取得したスポット位置1とスポット位置2を平均して、スポット位置3を算出する(ステップS16)。
今、スポット像1でのスポット位置をx[pix]とした時、スポット位置1に含まれる周期的な検出誤差δ(x)と、スポット位置2に含まれるスポット位置の検出誤差δ(x+1/2)とは、以下のようになる。
Figure 0006238590
Figure 0006238590
その結果、スポット位置3に含まれる検出誤差は、
Figure 0006238590
となり、スポット像1に含まれていた周期的な検出誤差を抑制することが出来る。
但し、ステップ14でスポットをずらす量は、必ずしも半画素に限らない。半画素の奇数倍でも、同様の効果が得られる。また、半画素の奇数倍からずれていても、一定の効果は得られる。
ステップ14でスポットをずらす量をΔx[pix]とすると、
Figure 0006238590

となる。
δ´(x)の面内平均値をδ´とすると、
Figure 0006238590
である。同様にずらす前のスポット位置1の検出誤差δ(x)は式5よりδ=2A/πと求められ、平均化処理の後の誤差の残存比率rは次式であらわされる。
Figure 0006238590

上記によると、Δxが半画素(Δx=0.5)、もしくは半画素の奇数倍(Δx=m+0.5):mは0より大きい整数)のときにr=0となり効果が大きいのはもちろんだが、画素ピッチの整数倍でない限りは有限の効果があることが分かる。誤差が10.00%以下であること、すなわち誤差の残存比率rが0.1000より小さくなるようにΔxを0.4683画素〜0.5316画素の間となるようにずらす量Δx[pix]を調整すると効果が高い。つまりΔx画素ほどシフトさせるように(但しm+α:0.4683≦α≦0.5316、mは0より大きい整数)と調整するとよい。
また、前記相対位置を2回以上変化させてそれぞれで取得したスポット位置を、平均しても効果がある。
次に、算出したスポット位置3とあらかじめ校正で取得している各マイクロレンズの光軸位置(非図示)との差を算出する。算出したスポット位置差とレンズアレイと撮像素子間の距離から各マイクロレンズに入射した光線の角度を算出し以下のように被検波面のデータを算出する。
まず、レンズアレイと撮像素子間の距離L、スポット位置3をP3(x,y)、校正スポット位置P0(x,y)とすると、光線角度θは次式で求めることができる。
Figure 0006238590
Figure 0006238590
さらに、求めた光線角度をxy平面に亘って二次元で積分することで、被検波面のデータを算出することができる。(ステップS17)
以上で、回折光によるスポット像に生じる周期的な検出誤差を抑えて、波面計測を行うことが可能となる。
また、シャックハルトマンセンサーに平面波を入射した場合について、画素ピッチと干渉縞ピッチの比とスポット位置の検出誤差の関係をシミュレーションしたものを示す。これによると、画素ピッチと干渉縞ピッチの比(=干渉縞の周期/画素ピッチ)が1/4倍以上で2倍以下の場合に大きなスポット位置の検出誤差生じる。すなわち画素ピッチと干渉縞の周期とがほぼ同程度の大きさにあるときに回折光による周期的な誤差が大きくなる。画素ピッチと干渉縞ピッチの比が1/4倍未満の場合、2倍より大きいの場合には、誤差は大きくはない。
(画素の粗さに由来する誤差について)
図3(a)、(b)にはスポットの位置を検出するにあたって利用される重心位置検出の様子をそれぞれ描いている。この模式図は説明を簡単にするために左右対称なスポットで説明しているが、左右非対称のスポットにおいても同様に以下説明される課題が生じる。
図3(a)に示すようにスポット重心と撮像素子の画素35の中心にずれがない時には、スポット形状と撮像素子の配置には共通の対称軸をもつので、その対称軸がスポットの重心として正しく検出される。しかし、図3(b)に示すように両者にずれが生じるとスポット形状と撮像素子の画素35の配置に共通な対称軸が存在しなくなる。
すると、隣接スポットの回折光の干渉を受けているスポット34の重心31と撮像素子のスポット検出信号の重心32がずれ、両者の差がスポット重心位置検出誤差33となる。
図4にシャックハルトマンセンサーに平面波を入射した場合について、スポットと撮像素子の画素の相対位置とスポット位置の検出誤差の関係をシミュレーションしたものを示す。シミュレーションでは、レンズアレイピッチを150um、レンズアレイと撮像素子間の距離を5mm、撮像素子の画素のピッチを9umとしている。今、平面波を仮定しているので、スポット間隔は均等であり、例え隣接スポットの回折光と干渉していてもスポット形状は上下左右対称となる。
これよりスポット位置の検出誤差は撮像素子の画素との相対位置に対して正弦波状に変化しており、その周期は画素ピッチと一致している。スポット位置の検出誤差は最大60nmであり、波面入射角の計測誤差に換算すると12uradに及ぶ大きなものである。
この図からわかるようにスポットの大きさに対してCCD画素が粗い場合は、CCD画素とスポット像の結像位置によってグラフに表現されているように検出されるスポット位置に誤差が生じる。
以下では、前述のスポット像2のデータを得るための様々な工夫を実施例として図2を適宜参照しつつ以下説明する。
図2(a)は本実施例のシャックハルトマンセンサーをあらわす模式図である。図2(a)に示す例では、XYステージ27上に撮像素子24を取り付けられており、XYステージ27を駆動させることができる構成となっている。このような構成をとることで、レンズアレイ22と撮像素子24との相対位置を、撮像素子24の受光面に沿った方向に変えることができる。また、レンズアレイにステージを取り付けて、レンズアレイ22と撮像素子との相対位置を変えてもよい。このようにして、スポットと撮像素子の相対位置を変えることでスポット像2のデータを得ることができる。
本発明の第2の実施形態を示す。第1の実施例と異なる部分のみだけを説明する。スポット像2のデータを得るにあたり、図2(b)に示すように光路中に挿入するための保持機構(不図示)に保持された形状と光学特性が既知であり透明な楔形の基板25を用いる。楔形の透明体は保持機構で、レンズアレイに入射する被検波面の光路上に出し入れできるようになっている。
楔形の透明体の屈折率をn、楔の角度をα[deg]とすると、透明体からの出射光の偏角をδ[deg]はつぎのように近似的に求まる。
Figure 0006238590
レンズアレイと撮像素子間の相対距離をL[mm]、撮像素子の画素ピッチをP[mm]とすると、スポットと撮像素子の相対位置関係を半画素ずらすための偏角β[deg]は次式で求まる。
Figure 0006238590
ここでNはN>0の整数である。楔の角度αは上の2式でδ=βを満たすような値であることが望ましい。
以下、実施例1と同様にスポット像2のデータを取得し以降の処理は同様である。
本発明の第3の実施形態を示す。第1の実施形態と異なる部分のみだけを説明する。図2(c)はステージ(不図示)に保持された位相変調素子26を利用する構成である。位相変調素子26は被検波面からみてレンズアレイの手前に配置されている。位相変調素子26は面内の屈折率分布を変えることができる透過性の素子であり、位相変調素子の面の特定の方位に単調に屈折率を増加させることもできる。このような位相変調素子を被検波面が通過すると、被検波面の進行方向が変わり、レンズアレイ22に入射することになる。
図9(a)は位相変調素子を通過する光線を説明する図であり、図9(b)は位相変調素子の屈折率分布を説明する図である。厚さdの位相変調素子101に入射した光線102は偏角βで出射(103)する。このとき、位相変調素子のx方向の微小範囲での屈折率nの変化率は、次式であらわされる。
Figure 0006238590
したがって、屈折率の初期値をn0とした場合、x方向の屈折率分布は次式であらわすことができる。
Figure 0006238590
y方向も同様に次式であらわすことができる。
Figure 0006238590
実施例2で説明したように、スポットと撮像素子の相対位置関係を半画素ずらしたスポット像2を撮像するのに必要角度βは式8で求められるので、式13、式14に代入して屈折率を算出すればよい。
このようにして取得するスポット像2は、スポット像1との相対位置関係が撮像素子の面内方向に半画素ずれるように位相変調素子の屈折率分布を設定することができる。
以下、実施例1と同様にスポット像2のデータを取得し以降の処理は同様である。
本発明の第4の実施形態を示す。第1の実施形態と異なる部分のみだけを説明する。
図2(d)に示すようにレンズアレイと撮像素子の組を傾斜させて、スポット像2を撮像して取得してもよい。傾斜角度は、式10のβに従うことが好ましい。この構成は、シャックハルトマンセンサー自体を傾斜ステージに配置することで簡単に実施できる。
以下、実施例1と同様にスポット像2のデータを取得し以降の処理は同様である。
(実験結果)
本実施例にしたがって、実際にシャックハルトマンセンサーに波長が638nmの平面波面を入射し、スポット位置の検出誤差を確認している。シャックハルトマンセンサーは、レンズアレイと撮像素子間の距離が4.5mm、撮像素子の画素ピッチが7.4umのものを用いた。スポットと撮像素子の相対位置関係が半画素であるためにはレンズアレイと撮像素子の組を0.05deg傾ければよい。このとき、平均前のスポット位置の検出誤差が62nmRMSであり、平均後のスポット位置の検出誤差が15nmRMSとなったことを確認した。
本発明の第5の実施の形態について説明する。
図7は本実施形態のシャックハルトマンセンサーを用いた形状計測方法で用いる装置をあらわす。
光源1001、光源1001の出射光を導く光ファイバー1003、光源1001の出射光を光ファイバー1003に入射するための集光レンズ1019を備える。また、光ファイバー1003からの出射光を平面波とするコリメータレンズ1004、この平面波を折り返すビームスプリッター1005を備える。また、ビームスプリッター1005で折り返された平面波を球面波に変換し、被検光学素子1006上の被検非球面1006a、もしくは原器1002上の基準面1002aに照射するための対物レンズ1007を備える。また、被検光学素子1006や原器1002を保持する光学素子ホルダー1008、光学素子ホルダー1008の位置と姿勢を調整するための微動ステージ1017を備える。また、被検非球面1006aや基準面1002aの反射波面をモニターするための、シャックハルトマンセンサー101、被検非球面106aや基準面1002aの反射波面をシャックハルトマンセンサー101に結像するための結像レンズ1010を備える。
図5は本実施形態のシャックハルトマンセンサーを用いた形状計測方法をあらわすフローである。
まず、あらかじめ原器1002を形状測定装置に設置し、シャックハルトマンセンサーの校正を行っておく。このときに基準面1002aのスポット配置を取得しておく。
次にステップS51で、被測定物を形状測定装置に設置する。
ステップS52では、被検面の反射波面21をレンズアレイ22に入射する。レンズアレイ22を透過した波面は撮像素子23上に複数のスポットが形成される。
ステップS53では、そのスポット像1を撮影し取得する。
次にステップS54では、S53で取得したスポット像1から、スポットの重心を算出し、スポット位置1を検出する。
ステップS55では、レンズアレイと撮像素子の相対位置関係を面内方向に半画素ずらし、撮像素子23の位置でスポット像2を撮影し取得する。半画素ずらす手段は実施例1と同様である。
ステップS56では、S55で取得したスポット像2から、スポットの重心を算出し、スポット位置2を検出する。
ステップS57では、S54とS56で取得したスポット位置1とスポット位置2を平均し、スポット位置3を取得する。
ステップS58では、S57で算出したスポット位置3とあらかじめ校正で取得している各マイクロレンズに対応したスポット位置(非図示)との差を算出する。算出したスポット位置差とレンズアレイと撮像素子間の距離から各マイクロレンズに入射した光線の角度を算出する。
レンズアレイと撮像素子間の距離L、スポット位置3をP3(x,y)、校正スポット位置P0(x,y)とすると、光線角度θは次式で求めることができる。
Figure 0006238590
Figure 0006238590
被検面と基準面の形状差ΔZ(x,y)の傾きは、この光線角度から以下の式で求めることが出来る。
Figure 0006238590
Figure 0006238590
ここでkは、対物レンズ1007と結像レンズ1010での倍率を表す。このように、求めたΔZの傾きをxy平面に亘って二次元で積分することで、基準面との形状差ΔZ(x,y)を算出することができる。あらかじめ校正で求めた基準面の形状をZ0(x,y)とすると、被検面の形状Z(x,y)は、Z(x,y)=Z0(x,y)+ΔZ(x,y)で求めることができる。
以上で、スポットが等間隔に配置されない様な非球面量の大きな波面を入射した場合でも、回折光によるスポット位置の検出誤差を抑えて、形状計測を行うことが可能となる。
(光学素子の製造方法)
例えば、光学素子の製造や加工などに本実施例の形状計測方法を用いる場合には得られた形状差ΔZ(x,y)のデータを利用して、形状差の値を小さくするような加工を施しても良い。
本発明の第6の実施の形態について説明する。
本実施例では、シャックハルトマンセンサーについて、レンズアレイ22を構成するマイクロレンズの光軸と撮像素子の位置関係を校正する。図8は本実施形態のシャックハルトマンセンサーを用いた校正方法で用いる装置をあらわす。光源1001、光源1001の出射光を球面波に変換するシングルモードファイバー1003を備える。
図6は本実施形態のシャックハルトマンセンサーを用いた校正方法をあらわすフローである。図2(a)は本発明の実施形態のシャックハルトマンセンサーをあらわす模式図である。
まず、ステップS61で、球面波21をレンズアレイ22に入射する。レンズアレイ22を透過した波面は撮像素子23上に複数のスポットが形成される。
ステップS62では、そのスポット像1を撮影し取得する。
次にステップS63では、S12で取得したスポット像1から、スポットの重心を算出し、スポット位置1を検出する。
ステップS64では、実施例4に従ってレンズアレイと撮像素子の組を傾斜させて、スポット像2を取得する。
ステップS65では、S64で取得したスポット像2から、スポットの重心を算出し、スポット位置2を検出する。
ステップS66では、S63とS65で取得したスポット位置1とスポット位置2を平均し、スポット位置3を取得する。
ステップS67では、レンズアレイと撮像素子との距離、入射波面の光線角度は既知であるから、S66で算出したスポット位置3からマイクロレンズの光軸と撮像素子の位置関係を校正することができる。
レンズアレイと撮像素子間の距離L、入射波面の光線角度θ、スポット位置3P3(x,y)とすると、マイクロレンズの光軸P0(x,y)は次式で求めることができる。
Figure 0006238590
Figure 0006238590
以上で、回折光によるスポット位置検出誤差を抑えて、シャックハルトマンセンサーの校正を行うことが可能となる。
21 被検波面
22 レンズアレイ
23 撮像素子(スポット像1取得時)
24 撮像素子(スポット像2取得時)
25 楔形の基板
26 位相変調素子
27 XYステージ
31 スポットの重心
32 検出したスポットの重心
33 スポット位置の検出誤差
34 スポット形状
35 撮像素子の画素

Claims (8)

  1. レンズアレイと、複数の画素が画素ピッチpで配列された撮像素子と、を備えたシャックハルトマンセンサーを用いて、被検波面のデータを取得する波面計測方法であって、
    前記撮像素子の受光面に結像させたスポット像1のデータを得る工程と、
    前記スポット像1からスポット位置1を検出する工程と、
    前記スポット像1との相対位置がΔx(但し、Δx=(m+α)p:0<α<1、mは0または正の整数)ずれたスポット像2を前記受光面に結像させ、前記スポット像2のデータを得る工程と、
    前記スポット像2からスポット位置2を検出する工程と、
    前記スポット位置1と前記スポット位置2とを平均してスポット位置3を算出し、前記スポット位置3を用いて前記被検波面のデータを算出することを特徴とする波面計測方法。
  2. 前記αは、0.4683≦α≦0.5316の関係を満たすことを特徴とする請求項1記載の波面計測方法。
  3. 前記α=0.5、m=0であることを特徴とする請求項1または2記載の波面計測方法。
  4. 前記スポット像2のデータを得る工程は、
    前記スポット像1のデータを得る工程における前記レンズアレイと前記撮像素子の位置関係から、前記レンズアレイに対する前記撮像素子の位置を、前記撮像素子の受光面に沿った方向にずらして撮像することを特徴とする、請求項1または2に記載の波面計測方法。
  5. 前記スポット像1のデータを得る工程と、前記スポット像2のデータを得る工程とのいずれかの工程において前記被検波面を前記レンズアレイに入射させて撮像する際に、楔形の透明体または位相変調素子を介することを特徴とする、請求項1または2に記載の波面計測方法。
  6. 前記スポット像2のデータを得る工程は、前記スポット像1のデータを得る工程とは、前記被検波面が前記レンズアレイと前記撮像素子の組に入射する角度を変えて撮像することを特徴とする、請求項1または2に記載の波面計測方法。
  7. 前記被検波面は被測定物に光を投光することで生じた反射光または透過光であり、請求項1〜6のいずれか一項記載の波面計測方法によって算出された前記反射光または透過光の波面に基づいて被測定物の形状を算出することを特徴とする形状計測方法。
  8. 光学素子の加工する工程と
    請求項7記載の形状計測方法を用いて光学素子の形状を計測する工程と、
    を含む光学素子の製造方法。
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