JP6238298B2 - スイッチング電源の制御装置 - Google Patents

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本発明は、直流(以下「DC」という。)電力を断続するスイッチング素子を用いた絶縁型や非絶縁型のスイッチング電源の制御装置に関するものである。
スイッチング電源には、高周波の変圧器(以下「トランス」という。)を用いた絶縁型のDC/DCコンバータや、トランスを用いない非絶縁型のチョッパ回路等がある。又、DC/DCコンバータには、DC電力を高周波の交流(以下「AC」という。)電力に変換し、再度、DC電力に変換する一方向のDC/DCコンバータ(例えば、特許文献1)や、トランスの1次側及び2次側の双方にフルブリッジを持ったDAB(Dual Active Bridge)方式の単相や三相の双方向DC/DCコンバータ(例えば、特許文献2)が知られている。
図2は、特許文献1等に記載された従来のスイッチング電源を示す概略の構成図である。
このスイッチング電源は、一方向のDC/DCコンバータであり、ACの電力Piを入力する一対の入力端子1a,1bを有している。一対の入力端子1a,1b間には、整流回路2の入力側が接続されている。整流回路2は、例えば、4つの整流用ダイオードがブリッジ接続された回路であり、この出力側に、平滑用コンデンサ3が接続されている。コンデンサ3には、高周波用の第1のトランス4とMOS形電界効果トランジスタ(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor、以下「MOSFET」という。)等のスイッチング素子5とを有する直列回路が、並列に接続されている。トランス4は、1次巻線及び2次巻線を有し、この2次巻線の両電極間に、整流用ダイオード6及び平滑用コンデンサ7が直列に接続されている。コンデンサ7の両電極間には、一対の出力端子8a,8bが接続されている。一対の出力端子8a,8bから出力されるDCの電力Poは、負荷9へ供給される。
一対の出力端子8a,8b間には、出力電力Poの内の例えば出力電圧Eoを計測する計測手段10が接続されている。計測手段10は、出力電圧Eoを計測してこれに対応する計測値S10を出力するものであり、例えば、分圧抵抗により構成されている。計測手段10の出力側には、制御装置11が接続されている。制御装置11は、所定のサンプリングタイミングtで、計測結果S10をサンプリングしてサンプリング値を求め、このサンプリング値が所望の値(例えば、目標出力電圧値)になるように、パルス幅変調(以下「PWM」という。)制御によってデューティδを変化させた駆動パルスS11を生成し、スイッチ素子5へ供給するものである。
このようなスイッチング電源では、入力端子1a,1bに入力されたACの入力電力Piが、整流回路2で整流される。整流されたDC電力は、コンデンサ3で平滑化される。平滑化されたDC電力は、スイッチング素子5により断続されて高周波のAC電力に変換される。変換されたAC電力は、トランス4を介して2次側へ伝達され、ダイオード6によって整流され、更に、コンデンサ7によって平滑化されてDCの出力電力Poに変換される。変換されたDCの出力電力Poは、出力端子8a,8bを介して負荷9へ供給される。
DCの出力電力Poの内の例えば出力電圧Eoは、計測手段10によって計測され、この計測値S10が制御装置11へ与えられる。制御装置11は、所定のサンプリングタイミングtで、計測結果S10をサンプリングしてサンプリング値を求め、このサンプリング値が所望の値(例えば、目標電圧値)になるように、PWM制御によってデューティδを変化させた駆動パルスS11を生成し、スイッチング素子5をオン/オフ動作させる。これにより、負荷9の変動等によって出力電圧Eoが変化しても、この出力電圧Eoが目標電圧に保持される。
特開平7−274497号公報 米国特許第5,027,264号明細書 特開2010−45867号公報
しかしながら、従来のスイッチング電源では、次のような課題があった。
図3は、図2中の駆動パルスS11におけるデューティ変化と計測値S10のサンプリングタイミングtとの関係を示す波形図である。
例えば、駆動パルスS11のデューティδが0.5の時、スイッチング素子5は、1/2周期でオン状態、残りの1/2周期でオフ状態になる。制御装置11によって駆動パルスS11のデューティδを変化させた時、計測値S10のサンプリングタイミングtと、変化したデューティδの波形の立ち下がりエッジと、が一致(即ち、同期)することがある。このような場合、スイッチング素子5のオン/オフのスイッチングによって発生するノイズが、計測値S10の信号に重畳される現象が発生することがある。これにより、計測値S10が変動して、制御装置11におけるデューティδの算出値がずれ、最適なデューティδの制御ができないという課題が生じている。
このような課題に関連して、特許文献1、3には、スイッチングノイズを抑制する技術が記載されている。特許文献1に記載されたスイッチング電源では、このスイッチング電源内で発生するスイッチングノイズに影響されにくいように、PWM回路とスイッチング回路を同期させ、スイッチングノイズが特定のタイミングで発生するように制御している。又、特許文献3に記載された入力電圧計測回路では、圧電トランスを用いたインバータにおいて、入力電圧を計測するサンプリングタイミングを、ノイズ発生領域を避けるように制御することで、ノイズの影響を低減している。
しかし、このような特許文献1、3のノイズ抑制技術を適用しても、前記の課題を解決することが困難であった。
本発明は、パルス幅変調された駆動パルスによりオン/オフ動作するスイッチング素子によってDC電力を断続し、この断続した1周期内における前記スイッチング素子のオン/オフのデューティ比を変えることにより、所望の電力を出力するスイッチング電源内の電圧及び/又は電流を計測して計測値を出力する計測手段と、順次一定期間ずらした第1のタイミング毎に、前記計測値をサンプリングしてサンプリング値を出力するサンプリング手段と、前記サンプリング値を入力し、前記サンプリング値が所望の値になるようにPWM制御によって前記スイッチング素子のデューティを増減させ、この増減した前記デューティの前記駆動パルスを、第2のタイミングで、前記スイッチング素子へ供給する駆動パルス供給手段と、を有するスイッチング電源の制御装置である。
そして、前記スイッチング電源は、1次巻線及び2次巻線を有するトランスと、前記トランスに対して直列に接続されたインダクタと、1次側の前記駆動パルスによってオン/オフ動作する1次側の前記スイッチング素子を複数有し、前記1次側のスイッチング素子のオン/オフ動作により、入力される1次側の前記DC電力を1次側のAC電力に変換して前記1次巻線側へ供給する1次側ブリッジ回路と、2次側の前記駆動パルスによってオン/オフ動作する2次側の前記スイッチング素子を複数有し、前記2次側のスイッチング素子のオン/オフ動作により、前記2次巻線側から供給される2次側のAC電力を整流して前記所望の2次側のDC電力を出力する2次側ブリッジ回路と、を有している。
前記計測手段は、前記1次側ブリッジ回路に入力される前記1次側のDC電力における電圧及び電流を計測して1次側の前記計測値を出力すると共に、前記2次側ブリッジ回路から出力される前記2次側のDC電力における電圧及び電流を計測して2次側の前記計測値を出力する。前記サンプリング手段は、前記一定期間ずらした前記第1のタイミングを順次設定するタイミング設定部と、設定された前記第1のタイミング毎に、前記1次側の計測値及び前記2次側の計測値をサンプリングして1次側の前記サンプリング値及び2次側の前記サンプリング値を出力するアナログ/デジタル変換部と、を有している。
更に、前記駆動パルス供給手段は、前記1次側のサンプリング値及び前記2次側のサンプリング値に基づき、前記1次側のDC電力と前記2次側のDC電力との間の電力変換損失を算出する損失算出部と、算出された前記電力変換損失に基づき、前記PWM制御によって1次側の前記デューティの制御指令と2次側の前記デューティの制御指令とを生成して出力するデューティ制御部と、前記1次側のデューティの制御指令に基づいて前記1次側のデューティの1次側の前記駆動パルスを生成し、この生成した前記1次側の駆動パルスを、前記第2のタイミングで、前記1次側のスイッチング素子へ供給する1次側パルス生成部と、前記2次側のデューティの制御指令に基づいて前記2次側のデューティの2次側の前記駆動パルスを生成し、この生成した前記2次側の駆動パルスを、前記第2のタイミングで、前記2次側のスイッチング素子へ供給する2次側パルス生成部と、を有することを特徴とする。
本発明のスイッチング電源の制御装置によれば、電圧や電流の計測のサンプリングタイミングと次の計測のサンプリングタイミングとの間に、ある一定期間を設けることにより、スイッチング素子のスイッチングタイミングと非同期としている。そのため、スイッチング素子のスイッチングにより発生するノイズの影響を低減することができ、より正確な計測が可能となる。
図は本発明の実施例1におけるスイッチング電源を示す概略の構成図である。 図2は従来のスイッチング電源を示す概略の構成図である。 図3は図2中の駆動パルスにおけるデューティ変化と計測値のサンプリングタイミングとの関係を示す波形図である。 図4は比較例のデューティ変化とサンプリングを示す模式的な波形図である。 図5は図1の計測のサンプリングタイミングの例を示す波形図である。 図6は本発明の実施例2におけるスイッチング電源を示す概略の構成図である。
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1の構成)
図1は、本発明の実施例1におけるスイッチング電源を示す概略の構成図である。
本実施例1のスイッチング電源は、例えば、Y−Y結線のトランスと外付けのインダクタを用いた三相DAB絶縁型双方向のDC/DCコンバータである。このスイッチング電源は、双方向変換回路である主回路20と、この主回路20の蓄電池側である1次側の電圧及び電流を計測する計測手段としての1次側計測部25と、主回路20のDCリンク側である2次側の電圧及び電流を計測する計測手段としての2次側計測部68と、主回路20の2次側DC電力(例えば、2次側DC電圧E2)を目標電力(例えば、2次側目標電圧)に追従制御するための制御装置70と、を備えている。
主回路20は、1次側と2次側の間の電気的絶縁を確保しつつ、双方向に電力を転送するものであり、DCの1次側電力P1(=電圧E1、電流I1)が供給される一対の1次側端子21,22と、DCの2次側電力P2(=電圧E2、電流I2)が供給される一対の2次側端子23,24と、を有している。1次側端子21,22と2次側端子23,24との間には、1次側計測部25と、電流リップル吸収用の1次側電源フィルタ(例えば、コンデンサ)26と、フルブリッジの1次側ブリッジ回路30と、外付けのインダクタ部50と、Y−Y結線された第2のトランスとしての三相トランス40と、フルブリッジの2次側ブリッジ回路60と、電流リップル吸収用の2次側電源フィルタ(例えば、コンデンサ)67と、2次側計測部68と、が縦続接続されている。1次側ブリッジ回路30と2次側ブリッジ回路60とは、トランス40及びインダクタ部50を中心にして左右対称構成になっている。
1次側端子21,22には、1次側計測部25を介して、コンデンサ26と1次側ブリッジ回路30とが並列に接続されている。1次側計測部25は、1次側端子21,22間のDCの1次側電圧E1を計測して計測値としての1次側計測電圧e1を出力するための分圧抵抗等の電圧計測部25aと、1次側端子22に流れるDCの1次側電流I1を計測して計測値としての1次側計測電流i1を出力するためのシャント抵抗等の電流計測部25bと、を有している。
1次側ブリッジ回路30は、直列に接続された1次側スイッチング素子31、AC端子N1及び1次側スイッチング素子32からなる第1のスイッチングレグ(これは「スイッチングアーム」とも言う。)と、直列に接続された1次側スイッチング素子33、AC端子N2及び1次側スイッチング素子34からなる第2のスイッチングレグと、直列に接続された1次側スイッチング素子35、AC端子N3及び1次側スイッチング素子36からなる第3のスイッチングレグと、が並列接続された三相フルブリッジ回路で構成されている。第1〜第3のスイッチングレグの3つのAC端子N1〜N3には、インダクタ部50を介して、トランス40が接続されている。インダクタ部50は、一端がAC端子N1に接続されたインダクタ51と、一端がAC端子N2に接続されたインダクタ52と、一端がAC端子N3に接続されたインダクタ53と、により構成されている。3つのインダクタ51〜53の他端には、トランス40が接続されている。
トランス40は、u相の1次巻線41a、v相の1次巻線41b、w相の1次巻線41c、u相の2次巻線42a、v相の2次巻線42b、及びw相の2次巻線42cを有し、これらの巻線がY−Y結線されている。本実施例1では、トランス40の構造は限定されないが、例えば、小容量のスイッチング電源では、1つのコアに三相の巻線が巻かれた一体化構造のトランスを使用できる。又、大容量のスイッチング電源では、トランスのコアサイズが大型化するので、3つのトランスを使用することが望ましい。3つの2次巻線42a,42b,42cには、2次側ブリッジ回路60の3つのAC端子N11〜N13が接続されている。
2次側ブリッジ回路60は、直列に接続された2次側スイッチング素子61、AC端子N11及び2次側スイッチング素子62からなる第4のスイッチングレグと、直列に接続された2次側スイッチング素子63、AC端子N12及び2次側スイッチング素子64からなる第5のスイッチングレグと、直列に接続された2次側スイッチング素子65、AC端子N13及び2次側スイッチング素子66からなる第6のスイッチングレグと、が並列接続された三相フルブリッジ回路で構成されている。この2次側ブリッジ回路60には、並列に接続されたコンデンサ67と2次側計測部68とを介して、2次側端子23,24が接続されている。2次側計測部68は、2次側端子23,24間のDCの2次側電圧E2を計測して計測値としての2次側計測電圧e2を出力するための分圧抵抗等の電圧計測部68aと、2次側端子24に流れるDCの2次側電流I2を計測して計測値としての2次側計測電流i2を出力するためのシャント抵抗等の電流計測部68bと、を有している。
1次側ブリッジ回路30内の6つの1次側スイッチング素子31〜36は、制御装置70から供給される6つの1次側駆動パルスS1p〜S6pによってそれぞれオン/オフ動作する。2次側ブリッジ回路60内の6つの2次側スイッチング素子61〜66は、制御装置70から供給される6つの2次側駆動パルスS1s〜S6sによってそれぞれオン/オフ動作する。各スイッチング素子31〜36,61〜66は、例えば、半導体スイッチング素子としてのMOSFET31aと、このMOSFET31aのドレイン及びソースに対して逆並列に接続されたダイオード31bと、MOSFET31aのドレイン及びソースに対して並列に接続された外付けのコンデンサ31cと、により構成されている。
ダイオード31bは、外付けの還流ダイオード(フリーホイールダイオード)又はMOSFET31aの寄生ダイオードにより構成されている。コンデンサ31cは、MOSFET31aの寄生容量で構成しても良い。
又、各スイッチング素子31〜36,61〜66は、例えば、半導体スイッチング素子としての絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor、以下「IGBT」という。)と、このIGBTのコレクタ及びエミッタに対して逆並列に接続されたダイオードと、IGBTのコレクタ及びエミッタに対して並列に接続された外付けのコンデンサと、により構成しても良い。前記ダイオードは、外付けのフリーホイールダイオードにより構成されている。前記コンデンサは、IGBTの寄生容量で構成しても良い。
なお、インダクタ部50内の各インダクタ51〜53は、Y−Y結線されたトランス40と直列に接続されている。そのため、各インダクタ51〜53は、トランス40の2次側に接続しても良い。又は、各インダクタ51〜53を2分割し、それぞれトランス40の1次側と2次側に直列に接続しても良い。トランス40の各u相、v相、w相の巻数比は同じであり、1次巻線41a〜41cと2次巻線42a〜42cとの巻数比は、例えば、1:nである。
制御装置70は、中央処理装置(以下「CPU」という。)等で構成され、サンプリング手段としてのサンプリング部71と、このサンプリング部71の出力側に接続された駆動パルス供給手段と、を有している。駆動パルス供給手段は、例えば、サンプリング部71の出力側に接続された損失算出部72と、この損失算出部72の出力側に接続されたデューティ制御部73と、このデューティ制御部73の出力側に接続された1次側パルス生成部74及び2次側パルス生成部75と、を有している。
サンプリング部71は、タイミング設定部71aと、このタイミング設定部71aの出力側に接続されたアナログ/デジタル変換部(以下「A/D変換部」という。)71bと、を有している。タイミング設定部71aは、1次側パルス生成部73から出力される駆動パルスS1pの立ち下がり又は立ち上がりのタイミング信号S74、又は、2次側パルス生成部75から出力される駆動パルスS1sの立ち上がり又は立ち下がりのタイミング信号S75を入力し、そのタイミング信号S74又はS75を一定期間Tずらした第1のタイミングとしてのサンプリングタイミングt1,t2,t3,・・・,t10を順次設定し、タイミング設定信号S71aをA/D変換部101bへ与える回路である。
A/D変換部71bは、タイミング設定信号S71aに基づき、設定されたサンプリングタイミングt1,t2,t3,・・・,t10毎に、1次側計測電圧e1、1次側計測電流i1、2次側計測電圧e2、及び2次側計測電流i2をサンプリングして1次側サンプリング電圧E01、1次側サンプリング電流I01、2次側サンプリング電圧E02、及び2次側サンプリング電流I02を損失算出部72へ出力する回路である。
損失算出部72は、1次側サンプリング電圧E01、1次側サンプリング電流I01、2次側サンプリング電圧E02、及び2次側サンプリング電流I02に基づき、主回路20における1次側電力P1と2次側電力P2との間の電力変換損失Plossを算出する機能を有している。この損失算出部72は、入力された1次側サンプリング電圧E01と1次側サンプリング電流I01とを乗算して1次側サンプリング電力P01を求める乗算器72aと、入力された2次側サンプリング電圧E02と2次側サンプリング電流I02とを乗算して2次側サンプリング電力P02を求める乗算器72bと、を有し、これらの2つの乗算器72a,72bの出力側に、演算器72cが接続されている。演算器72cは、求められた1次側サンプリング電力P01と2次側サンプリング電力P02とを演算して、主回路20の1次側及び2次側間の電力変換損失Plossを算出し、この電力変換損失Plossをデューティ制御部73へ出力する機能を有している。
デューティ制御部73は、PWM制御により、前記電力変換損失Plossが最小になるような1次側デューティδ1の制御指令と2次側デューティδ2(例えば、1−δ1)の制御指令とを生成して、1次側パルス生成部74及び2次側パルス生成部75へ出力する機能を有している。
1次側パルス生成部74は、1次側デューティδ1の制御指令に基づいてその1次側デューティδ1の1次側駆動パルスS1p〜S6pを生成し、この生成した1次側駆動パルスS1p〜S6pを、第2のタイミングとしてのスイッチングタイミングtaで、1次側のスイッチング素子31〜36へ供給すると共に、駆動パルスS1pの立ち下がり又は立ち上がりのタイミング信号S74をタイミング設定部71aへ供給する機能を有している。例えば、第1〜第3のスイッチングレグのハイサイドのスイッチング素子31,33,35とローサイドのスイッチング素子32,34,36との信号を反転させ、それぞれのスイッチングレグの1次側駆動パルスS1p〜S6pは、2π/3の位相差を設け、1次側デューティを同じδ1としている。
2次側パルス生成部75は、2次側デューティδ2の制御指令に基づいてその2次側デューティδ2の2次側駆動パルスS1s〜S6sを生成し、この生成した2次側駆動パルスS1s〜S6sを、第2のタイミングとしてのスイッチングタイミングtaで、2次側のスイッチング素子61〜66へ供給すると共に、駆動パルスS1sの立ち上がり又は立ち下がりのタイミング信号S75をタイミング設定部71aへ供給する機能を有している。例えば、第4〜第6のスイッチングレグのハイサイドのスイッチング素子61,63,65とローサイドのスイッチング素子62,64,66との信号を反転させ、それぞれのスイッチングレグの2次側駆動パルスS1s〜S1sは、2π/3の位相差を設け、2次側デューティを同じδ2としている。
(比較例の説明)
図1のスイッチング電源において、例えば、制御装置70内にタイミング設定部71aを設けない構成を比較例として、この問題点を説明する。
図4は、比較例のデューティ変化とサンプリングを示す模式的な波形図である。
この図4では、1次側ブリッジ回路30内のスイッチング素子31〜36と、2次側ブリッジ回路60内のスイッチング素子61〜66と、のオン/オフ状態のデューティδ1,δ2の変化の波形が示されている。破線の波形と矢印は、デューティδ1,δ2の変化を示す。
なお、ハイサイドのスイッチング素子31,33,35,61,63,65と、ローサイドのスイッチング素子32,34,36,62,64,66とは、相補的にオン/オフ動作する(即ち、ハイサイドのスイッチング素子がオンの時は、ローサイドのスイッチング素子がオフになる)が、説明を簡単にするために、図4では、ハイサイドのスイッチング素子とローサイドのスイッチング素子とが、同一の極性でオン/オフ動作する波形が図示されている。
図1のスイッチング電源では、制御装置70によって、1次側スイッチング素子31〜36のデューティδ1、及び2次側スイッチング素子61〜66のデューティδ2を変化させることにより、電力変換損失Plossを軽減する機能を有している。電力変換損失Plossは、1次側計測部25、2次側計測部68、及びサンプリング部71を介して、損失算出部72により算出される。
即ち、DCの1次側電圧E1及び1次側電流I1が、1次側計測部25によって計測されると共に、DCの2次側電圧E2及び2次側電流I2が、2次側計測部68によって計測される。計測された1次側計測電圧e1、1次側計測電流i1、2次側計測電圧e2、及び2次側計測電流i2は、サンプリング部71によってサンプリングされる。サンプリングされた1次側サンプリング電圧E01と1次側サンプリング電流I01とは、損失算出部72内の乗算器72aにより乗算されて、1次側サンプリング電力P01が求められる。更に、サンプリングされた2次側サンプリング電圧E02と2次側サンプリング電流I02とは、損失算出部72内の乗算器72bにより乗算されて、2次側サンプリング電力P02が求められる。求められた1次側サンプリング電力P01と2次側サンプリング電力P02とは、損失算出部72内の演算器72cにより演算されて、電力変換損失Plossが算出される。
1次側及び2次側の電圧E1,E2及び電流I1,I2の計測のサンプリングは、スイッチング素子31〜36,61〜66のスイッチングに同期し、図3中のあるサンプリングタイミングtで計測のサンプリングを行い、このサンプリング値の平均化を行って電圧及び電流の計測値を求めている。
図3に示すように、デューティδ(=1次側デューティδ1及び2次側デューティδ2)を変化させることにより、スイッチング素子31〜36,61〜66のスイッチングタイミングと、計測のサンプリングタイミングtとが同期し、スイッチング素子31〜36,61〜66のスイッチングにより発生するノイズが、電圧及び電流の計測値に重畳される現象が発生する。そのため、電圧及び電流の計測値がずれ、電力変換損失Plossの算出値がずれることにより、最小の電力変換損失Plossとなるデューティδ1,δ2の制御ができないという問題が発生する。
又、スイッチング素子31〜36,61〜66を12個使用しており、これらのスイッチング素子31〜36,61〜66のオン又はオフのタイミングがスイッチングの1周期で12回あるため、計測のサンプリングタイミングtと、スイッチング素子31〜36,61〜66のスイッチングタイミングと、が同期しやすい。即ち、図4に示すように、1周期に12回、スイッチングタイミングがあるため、デューティδ1,δ2を変化させることにより、どれかのスイッチング素子31,・・・のスイッチングタイミングと、サンプリングタイミングtと、が同期しやすい。
このように、計測のサンプリングタイミングtと、スイッチング素子31〜36,61〜66のスイッチングタイミングと、が同期する比較例の問題を解決するために、本実施例1のスイッチング電源では、制御装置70内のサンプリング部71により、計測のサンプリングタイミングと次の計測のサンプリングタイミングとの間に、ある一定期間を設け、スイッチング素子31,・・・のスイッチングタイミングと非同期としている。
以下、本実施例1におけるスイッチング電源の動作を説明する。
(実施例1の動作)
図5は、図1の計測のサンプリングタイミングの例を示す波形図である。
この図5では、1次側ブリッジ回路30内のスイッチング素子31〜36、及び2次側ブリッジ回路60内のスイッチング素子61〜66のオン/オフ状態と、第1のタイミングとしての計測のサンプリングタイミングt1,t2,t3,・・・,t10と、の関係が示されている。各サンプリングタイミングt1,t2,t3,・・・,t10間には、それぞれ一定期間Tが設けられている。スイッチング素子31又は32の立ち下がりエッジの第2のタイミングとしてのスイッチングタイミングはta、更に、スイッチング素子61又は62の立ち上がりエッジの第2のタイミングとしてのスイッチングタイミングはtbである。
なお、ハイサイドのスイッチング素子31,33,35,61,63,65と、ローサイドのスイッチング素子32,34,36,62,64,66とは、相補的にオン/オフ動作するが、説明を簡単にするために、図5では、ハイサイドのスイッチング素子とローサイドのスイッチング素子とが、同一の極性でオン/オフ動作する波形が図示されている。
図1のスイッチング電源において、1次側電圧計測部25aにより計測された1次側計測電圧e1と、1次側電流計測部25bにより計測された1次側計測電流i1と、2次側電圧計測部68aにより計測された2次側計測電圧e2と、2次側電流計測部68bにより計測された2次側計測電流i2と、が制御装置70内のサンプリング部71に入力される。
サンプリング部71内のタイミング設定部71aは、1次側パルス生成部74及び2次側パルス生成部75から出力される駆動パルスS1p〜S6p,S1s〜S6sの立ち下がり又は立ち上がりのタイミング信号S74,S75を入力し、そのタイミング信号S74,S75を図5中の一定期間Tだけずらしたタイミング設定信号S71aをA/D変換部71bへ与える。A/D変換部71bは、タイミング設定部71aから与えられるタイミング設定信号S71aにより、A/D変換動作を開始し、図示しないサンプリングクロックに基づき、図5中のサンプリングタイミングt1,t2,t3,・・・t10毎に、入力された計測電圧e1,e2及び計測電流i1,i2をサンプリングして、サンプリング電圧E01,E02及びサンプリング電流I01,I02を求め、損失算出部72へ与える。
損失算出部72において、入力された1次側サンプリング電圧E01と1次側サンプリング電流I01とが、乗算器72aで乗算されて1次側サンプリング電力P01が求められ、演算器72cへ与えられる。同様に、入力された2次側サンプリング電圧E02と2次側サンプリング電流I02とが、乗算器72bで乗算されて2次側サンプリング電力P02が求められ、演算器72cへ与えられる。演算器72cは、1次側サンプリング電力P01と2次側サンプリング電力P02とを演算し、主回路20の1次側及び2次側間の電力変換損失Plossを算出し、この電力変換損失Plossをデューティ制御部73へ与える。
デューティ制御部73は、入力された電力変換損失Plossに基づき、PWM制御によってその電力変換損失Plossが最小になるような、1次側スイッチング素子31〜36における1次側デューティδ1の制御指令と、2次側スイッチング素子61〜66における2次側デューティδ2の制御指令と、を生成して1次側パルス生成部74及び2次側パルス生成部75へ与える。
1次側パルス生成部74は、入力された1次側デューティδ1の制御指令に基づいて、1次側デューティδ1の1次側駆動パルスS1p〜S6pを生成し、この生成した1次側駆動パルスS1p〜S6pを、第2のタイミングとしてのスイッチングタイミングta,・・・で、1次側スイッチング素子31〜36へ供給する。更に、2次側パルス生成部75は、入力された2次側デューティδ2の制御指令に基づいて、2次側デューティδ2の2次側駆動パルスS1s〜S6sを生成し、この生成した2次側駆動パルスS1s〜S6sを、第2のタイミングとしてのスイッチングタイミングtb,・・・で、2次側スイッチング素子61〜66へ供給する。
反転した駆動パルスS1p〜S6p,S1s〜S6sにより、第1〜第6のスイッチングレグを構成するハイサイドのスイッチング素子31,33,35,61,63,65と、ローサイドのスイッチング素子32,34,36,62,64,66と、がオン/オフ動作する。すると、スイッチングレグのAC端子N1〜N3,N11〜N13に、その駆動パルスS1p〜S6p,S1s〜S6sに同期した矩形波が出力される。
主回路20において、3つのインダクタ51〜53の遅れ電流により、例えば、スイッチング素子31〜36がターンオンする前のデッドタイム中に、スイッチング素子31〜36内のMOSFET31aに逆方向の電流が流れ、このスイッチング素子31〜36内のコンデンサ31cを放電させる。この放電により、スイッチング素子31〜36内のMOSFET31aの電圧がゼロになってから、スイッチング素子31〜36内のダイオード31bが導通する。その後のスイッチング素子31〜36内のMOSFET31aのターンオン時にスイッチ電圧がゼロであるため、ゼロ・ボルト・スイッチング(以下「ZVS」という。)動作になる。又、例えば、1次側ブリッジ回路30の出力電流のゼロクロスは、ZVS後に発生するため、スイッチングレグのAC端子N1〜N3における電流と電圧の波形は、正弦波状でなくても電流が電圧よりも遅れる。
本実施例1のスイッチング電源では、図5に示すように、例えば、計測のサンプリングタイミングt1は、スイッチング素子31,32のスイッチングタイミングtaと同期するが、次の計測のサンプリングタイミングt2においては、サンプリングタイミングt1に対し、ある一定期間Tだけずれたタイミングで、計測のサンプリングが行われるので、スイッチング素子31〜36,61〜66のスイッチングタイミングに対して非同期となる。更に、その次の計測のサンプリングタイミングt3においても、サンプリングタイミングt2に対し、ある一定期間Tだけずれるので、スイッチング素子31〜36,61〜66のスイッチングタイミングと非同期となる。
このように、計測のサンプリングタイミングt2,・・・毎に、前回のサンプリングタイミングt1,・・・に対し、一定期間Tずつずらして計測のサンプリングを行っている。これにより、スイッチング素子31〜36,61〜66のスイッチングタイミングta,・・・と同期することによるノイズの影響を低減することができる。
(実施例1の効果)
本実施例1のスイッチング電源によれば、次の(a)、(b)のような効果がある。
(a) 制御装置70内のサンプリング部71により、計測のサンプリングタイミングt1,・・・と次の計測のサンプリングタイミングt2,・・・との間に、ある一定期間Tを設け、スイッチング素子31〜36,61〜66のスイッチングタイミングta,tb,・・・と非同期としている。これにより、スイッチング素子31〜36,61〜66のスイッチングにより発生するノイズの影響を低減することができ、より正確な計測が可能となる。
(b) 本実施例1のスイッチング電源は、例えば、三相DAB絶縁型双方向のDC/DCコンバータである。特に、このようなDC/DCコンバータにおいては、スイッチング素子31〜36,61〜66がZVS外れにて動作するモードが存在するため、ZVS動作時と比較して、スイッチング素子31〜36,61〜66のスイッチング時に発生するノイズが大きい。即ち、ZVS外れにて動作するモードでは、電流が負側の時に、スイッチング素子31,・・・中のMOSFET31aがオフしている。ダイオード31bには、導通時に逆バイアスが掛かるため、ZVS外れ時、そのダイオード31bのリカバリにより、急峻な電流が発生し、ZVS動作時と比較して大きなノイズが発生する。このような場合においても、本実施例1によれば、ノイズの影響を低減できる。
(実施例2の構成)
図6は、本発明の参考例である実施例2のスイッチング電源を示す概略の構成図である。
本実施例2のスイッチング電源は、例えば、トランスのない非絶縁型の昇圧チョッパ回路であり、主回路80と、この主回路80を制御する制御装置100と、を備えている。
主回路80は、入力されるDC電圧Eiを高いDC電圧Eoに昇圧する回路であり、DC電圧Eiを入力する一対の入力端子81,82と、DC電圧Eoを出力する一対の出力端子83,84と、を有している。一対の出力端子83,84間には、負荷85が接続される。入力端子81,82間には、インダクタ91と、駆動パルスSpによってオン/オフ動作するMOSFET等のスイッチング素子92と、が直列に接続されている。スイッチング素子92の両電極間には、ダイオード93及びコンデンサ94が直列に接続されている。コンデンサ94の両電極と出力端子83,84との間には、計測手段としての電圧計測部95が接続されている。電圧計測部95は、出力のDC電圧Eoを計測して計測電圧eを出力するものであり、分圧抵抗等により構成されている。
制御装置100は、CPU等で構成され、サンプリング手段としてのサンプリング部101と、このサンプリング部101の出力側に接続された駆動パルス供給手段と、を有している。駆動パルス供給手段は、例えば、サンプリング部101の出力側に接続されたデューティ制御部102と、このデューティ制御部102の出力側に接続されたパルス生成部103と、を有している。
サンプリング部101は、タイミング設定部101aと、このタイミング設定部101aの出力側に接続されたA/D変換部101bと、を有している。タイミング設定部101aは、実施例1のタイミング設定部71aとほぼ同様に、パルス生成部103から出力される駆動パルスSpの立ち下がり又は立ち上がりのタイミング信号S103を入力し、図5に示されるように、そのタイミング信号S103を一定期間Tずらしたサンプリングタイミングt1,t2,t3,・・・,t10を順次設定し、タイミング設定信号S101aをA/D変換部101bへ与える回路である。A/D変換部101bは、タイミング設定信号S101aに基づき、設定されたサンプリングタイミングt1,t2,t3,・・・,t10毎に、計測電圧eをサンプリングしてサンプリング電圧Eをデューティ制御部102へ与える回路である。
デューティ制御部102は、サンプリング電圧Eに基づき、PWM制御によってそのサンプリング電圧Eが目標電圧値になるようなデューティδの制御指令を生成して、パルス生成部103へ与える機能を有している。パルス生成部103は、デューティδの制御指令に基づいてそのデューティδの駆動パルスSpを生成し、この生成した駆動パルスSpを、第2のタイミングとしてのスイッチングタイミングで、スイッチング素子92へ供給すると共に、駆動パルスSpの立ち下がり又は立ち上がりのタイミング信号S103をタイミング設定部101aへ供給する機能を有している。
(実施例2の動作)
図6のスイッチング電源において、電圧計測部95により計測された計測電圧eが、制御装置100内のサンプリング部101に入力される。サンプリング部101内のタイミング設定部101aは、パルス生成部103から出力される駆動パルスSpの立ち下がり又は立ち上がりのタイミング信号S103を入力し、このタイミング信号S103を図5中の一定期間Tだけずらしたタイミング設定信号S101aを、A/D変換部101bへ与える。
A/D変換部101bは、タイミング設定部101aから与えられるタイミング設定信号S101aにより、A/D変換動作を開始し、図示しないサンプリングクロックに基づき、図5中のサンプリングタイミングt1,t2,t3,・・・,t10毎に、入力された計測電圧eをサンプリングしてサンプリング電圧Eを求め、デューティ制御部102へ与える。
デューティ制御部102は、入力されたサンプリング電圧Eに基づき、PWM制御によってそのサンプリング電圧Eが目標電圧値になるようなデューティδの制御指令を生成して、パルス生成部103へ与える。パルス生成部103は、入力されたデューティδの制御指令に基づいてそのデューティδの駆動パルスSpを生成し、この生成した駆動パルスSpを、第2のタイミングとしてのスイッチングタイミングta,・・・で、スイッチング素子92へ供給する。これにより、主回路80側のスイッチング素子92がオン/オフ動作する。
主回路20において、スイッチング素子92がオン状態の時は、インダクタ91の右電極がグランド側の入力端子82と導通するので、電流が増加して行く。スイッチング素子92がオン状態の時に、インダクタ91にエネルギーが蓄積される。スイッチング素子92がオフ状態になると、エネルギーが蓄積されたインダクタ91の電流は急には0にならないので、ダイオード93を介して出力端子83側へ電流が注入される。これにより、昇圧されたDC電圧Eoが出力端子83,84から出力され、負荷85へ供給される。
本実施例2のスイッチング電源では、実施例1とほぼ同様に、図5に示すように、例えば、計測のサンプリングタイミングt1は、スイッチング素子92のスイッチングタイミングtaと同期するが、以後の計測のサンプリングタイミングt2,t3,・・・,t10においては、サンプリングタイミングt1に対し、順次、ある一定期間Tだけずらしたタイミングで、計測のサンプリングを行うことにより、スイッチング素子92のスイッチングタイミングに対して非同期となる。そのため、実施例1とほぼ同様に、スイッチング素子92のスイッチングタイミングta,・・・と同期することによるノイズの影響を低減することができる。
(実施例2の効果)
本実施例2のスイッチング電源によれば、制御装置100内のサンプリング部101により、計測のサンプリングタイミング間に、ある一定期間Tを設け、スイッチング素子92のスイッチングタイミングと非同期としている。これにより、実施例1とほぼ同様に、スイッチング素子92のスイッチングにより発生するノイズの影響を低減することができ、より正確な計測が可能となる。
(実施例1、2の変形例)
本発明は、上記実施例1、2に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(1)、(2)のようなものがある。
(1) 従来の図2のスイッチング電源は、一方向のDC/DCコンバータであるが、このDC/DCコンバータに対しても、実施例2の制御装置100を適用できる。即ち、図2のスイッチング電源において、計測手段10及び制御装置11に代えて、図6中の電圧計測部95及び制御装置100を設ける。このような構成にした場合、制御装置100から供給されるデューティδの駆動パルスSpにより、スイッチング素子5がオン/オフ動作し、出力端子8a,8bから所望の出力電圧Eoを出力することができる。これにより、実施例2とほぼ同様に、スイッチング素子5のスイッチングにより発生するノイズの影響を低減することができ、より正確な計測が可能となる。
(2) 本発明は、デューティを変化させることにより、計測のサンプリングタイミングと、主回路のスイッチング素子におけるスイッチングタイミングと、が同期するようなスイッチング電源に適用した場合に、スイッチング素子のスイッチングにより発生するノイズの影響を低減することができる。そのため、本発明のスイッチング電源は、単相DAB絶縁型双方向のDC/DCコンバータ、シングルフォワード方式・フライバック方式・ブリッジ方式等の種々の方式のDC/DCコンバータ、降圧チョッパ回路等にも適用できる。
20,80 主回路
25,68 1、2次側計測部
25a,68a,95 電圧計測部
25b,68b 電流計測部
70,100 制御装置
71,101 サンプリング部
71a,101a タイミング設定部
71b,101b A/D変換部
72 損失算出部
73,102 デューティ制御部
74,75 1次、2次側パルス生成部
103 パルス生成部

Claims (1)

  1. パルス幅変調された駆動パルスによりオン/オフ動作するスイッチング素子によって直流電力を断続し、この断続した1周期内における前記スイッチング素子のオン/オフのデューティ比を変えることにより、所望の電力を出力するスイッチング電源内の電圧及び/又は電流を計測して計測値を出力する計測手段と、
    順次一定期間ずらした第1のタイミング毎に、前記計測値をサンプリングしてサンプリング値を出力するサンプリング手段と、
    前記サンプリング値を入力し、前記サンプリング値が所望の値になるようにパルス幅変調制御によって前記スイッチング素子のデューティを増減させ、この増減した前記デューティの前記駆動パルスを、第2のタイミングで、前記スイッチング素子へ供給する駆動パルス供給手段と、
    を有するスイッチング電源の制御装置において、
    前記スイッチング電源は、
    1次巻線及び2次巻線を有する変圧器と、
    前記変圧器に対して直列に接続されたインダクタと、
    1次側の前記駆動パルスによってオン/オフ動作する1次側の前記スイッチング素子を複数有し、前記1次側のスイッチング素子のオン/オフ動作により、入力される1次側の前記直流電力を1次側の交流電力に変換して前記1次巻線側へ供給する1次側ブリッジ回路と、
    2次側の前記駆動パルスによってオン/オフ動作する2次側の前記スイッチング素子を複数有し、前記2次側のスイッチング素子のオン/オフ動作により、前記2次巻線側から供給される2次側の交流電力を整流して前記所望の2次側の直流電力を出力する2次側ブリッジ回路と、を有し、
    前記計測手段は、
    前記1次側ブリッジ回路に入力される前記1次側の直流電力における電圧及び電流を計測して1次側の前記計測値を出力すると共に、前記2次側ブリッジ回路から出力される前記2次側の直流電力における電圧及び電流を計測して2次側の前記計測値を出力し、
    前記サンプリング手段は、
    前記一定期間ずらした前記第1のタイミングを順次設定するタイミング設定部と、
    設定された前記第1のタイミング毎に、前記1次側の計測値及び前記2次側の計測値をサンプリングして1次側の前記サンプリング値及び2次側の前記サンプリング値を出力するアナログ/デジタル変換部と、を有し、
    前記駆動パルス供給手段は、
    前記1次側のサンプリング値及び前記2次側のサンプリング値に基づき、前記1次側の直流電力と前記2次側の直流電力との間の電力変換損失を算出する損失算出部と、
    算出された前記電力変換損失に基づき、前記パルス幅変調制御によって1次側の前記デューティの制御指令と2次側の前記デューティの制御指令とを生成して出力するデューティ制御部と、
    前記1次側のデューティの制御指令に基づいて前記1次側のデューティの1次側の前記駆動パルスを生成し、この生成した前記1次側の駆動パルスを、前記第2のタイミングで、前記1次側のスイッチング素子へ供給する1次側パルス生成部と、
    前記2次側のデューティの制御指令に基づいて前記2次側のデューティの2次側の前記駆動パルスを生成し、この生成した前記2次側の駆動パルスを、前記第2のタイミングで、前記2次側のスイッチング素子へ供給する2次側パルス生成部と、を有することを特徴とするスイッチング電源の制御装置。
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