JP6237626B2 - 光学装置及び撮像装置 - Google Patents

光学装置及び撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6237626B2
JP6237626B2 JP2014525795A JP2014525795A JP6237626B2 JP 6237626 B2 JP6237626 B2 JP 6237626B2 JP 2014525795 A JP2014525795 A JP 2014525795A JP 2014525795 A JP2014525795 A JP 2014525795A JP 6237626 B2 JP6237626 B2 JP 6237626B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
wavelength band
wavelength
unit
irradiated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014525795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014013912A1 (ja
Inventor
晋 森
晋 森
朋也 齋藤
朋也 齋藤
上田 武彦
武彦 上田
浜島 宗樹
宗樹 浜島
邦彦 吉野
邦彦 吉野
真悦 加藤
真悦 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Publication of JPWO2014013912A1 publication Critical patent/JPWO2014013912A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6237626B2 publication Critical patent/JP6237626B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/64Fluorescence; Phosphorescence
    • G01N21/645Specially adapted constructive features of fluorimeters
    • G01N21/6456Spatial resolved fluorescence measurements; Imaging
    • G01N21/6458Fluorescence microscopy
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/22Absorbing filters
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/64Fluorescence; Phosphorescence
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/16Microscopes adapted for ultraviolet illumination ; Fluorescence microscopes
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/10Beam splitting or combining systems
    • G02B27/1006Beam splitting or combining systems for splitting or combining different wavelengths
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/28Interference filters
    • G02B5/285Interference filters comprising deposited thin solid films

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Description

本発明は、光学装置及び撮像装置に関する。
本願は、2012年7月19日に出願された特願2012−160854号、2012年12月28日に出願された特願2012−287637号、2012年12月28日に出願された特願2012−287942号、2013年3月15日に出願された特願2013−53320号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
例えば、一つの試料に対して明視野観察と蛍光観察とを時系列で行う計測装置が知られている。
この計測装置においては、明視野観察用の光を第1光路で導光して試料を照明して、試料の像を撮像装置で撮像し、蛍光観察用の励起光を第2光路で導光して試料を照明し、試料で生じた蛍光を同じ撮像装置で撮像している。そして、この計測装置は、フィルターターレットを操作して、第1光路と第2光路とが重複する位置において蛍光キューブの非配置と配置を切り替えることにより、明視野観察と蛍光観察とを切り替えている。
また、特許文献1の計測装置では、所定波長の光を透過させる励起フィルタを備えるミラーユニットが円周方向に沿って配置されたターレットを回転させ、所望波長の光を透過させる励起フィルタを備えるミラーユニットを照明光の光路に位置決めすることで、計測に用いる光を切り替える技術が開示されている。
特開2002−090637号公報
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
例えば、試料に複数の計測対象がアレイ状に配置されていて、明視野観察での撮像結果と蛍光観察での撮像結果とを比較することで蛍光が発生した計測対象を計測する場合、試料における撮像領域が両方の撮像結果で対応している必要がある。ところが、上記の従来技術では、明視野観察と蛍光観察とを切り替える際に、ターレットの回転及びターレットの回転方向の位置決めが必要になるため、蛍光キューブあるいはミラーユニットの配置誤差や動作誤差等により、試料における撮像領域が両方の撮像結果で対応せずに計測精度が低下する可能性がある。
特に、視野の大きさの関係で、撮像領域における計測対象が全計測対象の一部である場合には、両方の撮像結果の間で試料における撮像領域の対応(例、位置)が厳しく求められる。例えば、上記両方の撮像結果の間で試料における撮像領域の対応がほとんどずれていない、又は完全に一致する、ことが求められる。
本発明の一態様に従えば、第1の波長帯域の光を80〜100%の第1の反射率で反射し、第2の波長帯域の光を80〜100%の第1の透過率で透過し、第3の波長帯域の光を40〜60%の第2の反射率で反射するとともに40〜60%の第2の透過率で透過し、第7の波長帯域の光を80〜100%の第5の反射率で反射し、第8の波長帯域の光を80〜100%の第5の透過率で透過する光学特性で構成されている第1分離部を備える第1光学素子と、4の波長帯域の光を80〜100%の第3の反射率で反射し、第5の波長帯域の光を80〜100%の第3の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光又は第6の波長帯域の光を40〜60%の第4の反射率で反射するとともに40〜60%の第4の透過率で透過し、第9の波長帯域の光を80〜100%の第6の反射率で反射し、第10の波長帯域の光を80〜100%の第6の透過率で透過する光学特性で構成されている第2分離部を備える第2光学素子と、前記第1光学素子と前記第2光学素子を切り替える切替部とを備えることを特徴とする光学装置が提供される。
本発明の他の態様に従えば、上述した光学装置と、前記光学装置を介して被照射体を照射する光を射出する光源部と、前記被照射体を撮像する撮像部とを備えることを特徴とする撮像装置が提供される。
本発明の他の態様に従えば、第1の波長帯域の光を80〜100%の第1の反射率で反射し、第2の波長帯域の光を80〜100%の第1の透過率で透過し、第3の波長帯域の光を40〜60%の第2の反射率で反射するとともに40〜60%の第2の透過率で透過する光学特性で構成されている第1分離部を備える第1光学素子と、第4の波長帯域の光を80〜100%の第3の反射率で反射し、第5の波長帯域の光を80〜100%の第3の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光又は第6の波長帯域の光を40〜60%の第4の反射率で反射するとともに40〜60%の第4の透過率で透過する光学特性で構成されている第2分離部を備える第2光学素子と、前記第1光学素子と前記第2光学素子を切り替える切替部とを備える光学装置と、前記第1の波長帯域に含まれる波長の第1励起光と、前記第3の波長帯域に含まれる波長の第1照明光とを射出可能であり、前記光学装置を介して被照射体を照射する光を射出する光源部と、前記被照射体を撮像する撮像部と、前記第1照明光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第1照明光が前記第1分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記被照射体で反射され前記第1分離部を透過した反射光を前記撮像部に撮像させる第1処理と、前記第1励起光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第1励起光が前記第1分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記第1励起光が照射されて前記被照射体で発生され前記第1分離部を透過した前記第2の波長帯域に含まれる波長の第1蛍光を前記撮像部に撮像させる第2処理とを実行する制御部とを備えることを特徴とする撮像装置が提供される。
本発明の他の態様に従えば、第1の波長帯域の光を80〜100%の第1の反射率で反射し、第2の波長帯域の光を80〜100%の第1の透過率で透過し、第3の波長帯域の光を40〜60%の第2の反射率で反射するとともに40〜60%の第2の透過率で透過する光学特性で構成されている第1分離部を備える第1光学素子と、第4の波長帯域の光を80〜100%の第3の反射率で反射し、第5の波長帯域の光を80〜100%の第3の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光又は第6の波長帯域の光を40〜60%の第4の反射率で反射するとともに40〜60%の第4の透過率で透過する光学特性で構成されている第2分離部を備える第2光学素子と、前記第1光学素子と前記第2光学素子を切り替える切替部とを備える光学装置と、前記光学装置を介して被照射体を照射する光を射出する光源部と、前記被照射体を撮像する撮像部と、前記切替部が前記第1光学素子と前記第2光学素子を切り替えることに伴って、前記第1光学素子を用いて前記撮像素子で撮像した結果と前記第2光学素子を用いて前記撮像素子で撮像した結果との間で生じる誤差を補正する補正部とを備えることを特徴とする撮像装置が提供される。
本発明の他の態様に従えば、第1の波長帯域の光を80〜100%の第1の反射率で反射し、第2の波長帯域の光を80〜100%の第1の透過率で透過し、第3の波長帯域の光を80〜100%の第2の反射率で反射し、第4の波長帯域の光を80〜100%の第2の透過率で透過し、第5の波長帯域の光を40〜60%の第3の反射率で反射するとともに40〜60%の第3の透過率で透過する光学特性で構成されている分離部を備える光学素子と、前記第1の波長帯域に含まれる波長の第1励起光と、前記第3の波長帯域に含まれる波長の第2励起光と、前記第5の波長帯域に含まれる波長の照明光とを射出可能な光源部と、被照射体を撮像する撮像部と、前記照明光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記照明光が前記分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記被照射体で反射され前記分離部を透過した反射光を前記撮像部に撮像させる第1処理と、前記第1励起光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第1励起光が前記分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記第1励起光が照射されて前記被照射体で発生され前記分離部を透過した前記第2の波長帯域に含まれる波長の第1蛍光を前記撮像部に撮像させる第2処理と、前記第2励起光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第2励起光が前記分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記第2励起光が照射されて前記被照射体で発生され前記分離部を透過した前記第4の波長帯域に含まれる波長の第2蛍光を前記撮像部に撮像させる第3処理とを実行する制御部とを備えることを特徴とする撮像装置が提供される。


第1実施形態に係る計測装置の構成を示す図。 第1実施形態に係る計測装置本体の構成を示す図。 第1実施形態に係るフィルタブロックの一例を示す図。 第1実施形態に係る光の波長と、透過率との関係を示す図。 第1実施形態に係る倍率変換光学系の一例を示す図。 第1実施形態に係る被照射体の一例を示す図。 第1実施形態に係る被照射体の一例を示す図。 第1実施形態に係る撮像素子の視野を示す図。 第1実施形態に係る撮像素子の視野を示す図。 第2実施形態に係る光の波長と、透過率との関係を示す図。 第3実施形態に係る計測装置の構成を示す図。 第3実施形態に係る計測装置本体の構成を示す図。 第3実施形態に係る切替部の概略構成図。 第3実施形態に係る光の波長と、透過率との関係を示す図。 第3実施形態に係る光の波長と、透過率との関係を示す図。 第4実施形態に係る入射する光の波長と、透過率との関係を示す図。 第5実施形態に係る計測装置の構成を示す図。 第5実施形態に係る光の波長と、透過率との関係を示す図。 第6実施形態に係る計測装置の構成を示す図。 第6実施形態に係る入射する光の波長と、透過率との関係を示す図。 第6実施形態に係る入射する光の波長と、透過率との関係を示す図。 第6実施形態に係る入射する光の波長と、透過率との関係を示す図。 第7実施形態に係る計測装置の構成を示す図。 第7実施形態に係る入射する光の波長と、透過率との関係を示す図。 第8実施形態に係る入射する光の波長と、透過率との関係を示す図。 第9実施形態に係るダイクロイックミラーの断面図。 第9実施形態に係るダイクロイックミラーの断面図。 第9実施形態に係る第1多層膜及び第2多層膜の光学特性を示す図。 第9実施形態に係る計測システムの構成を示す図。 実施例に係る光学素子全体の光学特性を示す図。 実施例に係る第1多層膜の光学特性を示す図。 実施例に係る第2多層膜の光学特性を示す図。
以下、本発明の光学素子、光学装置、計測装置及びスクリーニング装置の実施の形態を、図1から図27を参照して説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
計測装置の第1実施形態について、図1から図8を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る計測装置20の一例を示す図である。図1において、計測装置20は、被照射体(試料)1を観察する計測装置本体21と、計測装置本体21の動作を制御する制御装置22と、制御装置22に接続された表示装置23とを備えている。制御装置22は、コンピュータシステムを含む。表示装置23は、例えば液晶ディスプレイのようなフラットパネルディスプレイを含む。
図2は、計測装置本体21を示す概略構成図である。図1及び図2において、計測装置本体21は、光源装置31と、検出装置32と、対物レンズ35等を含む光学システム(光学装置)25と、被照射体1を支持しながら移動可能なステージ26と、接眼部27と、物体を介した光を受光可能なセンサ(例、撮像素子など)を含む観察カメラ29とを備えている。
例えば、センサは、PMT(photomultiplier tube)などの光検出器、や撮像素子を含む。本実施形態において、センサは一例として撮像素子28(受光センサ)を用いている。撮像素子28は、物体の像情報を取得可能であり、例えばCCD(charge coupled device)を含む。
計測装置本体21は、ボディ24を備えている。光源装置31、検出装置(Z位置検出装置)32、光学システム25、ステージ26、接眼部27、及び観察カメラ29のそれぞれは、ボディ24に支持される。
光学システム25は、光源装置31から射出された光を用いて被照射体1を照明する第1照明光学系36と、検出装置32から射出された光を用いて被照射体1を照明する第2照明光学系41と、第1照明光学系36で照明された被照射体1の像を、撮像素子28、及び接眼部27の近傍に形成する結像光学系33とを備えている。撮像素子28、接眼部27は、結像光学系33の像面側にそれぞれ配置されている。
対物レンズ35は、無限系の対物レンズであり、ステージ26に支持されている被照射体1の表面8と対向可能である。本実施形態においては、対物レンズ(第1対物レンズ)35は、被照射体1の+Z側(上方)に配置されている。
光源装置31は、被照射体1から蛍光を発生させる励起光と、被照射体1を観察する照明光とを射出可能である。一例として、光源装置31は、第1の励起光として波長488nmの光(第1の波長帯域の光)、第2の励起光として波長625nmの光(第4の波長帯域の光)、照明光として波長430nmの光(第3の波長帯域の光)を制御装置22からの信号に基づいて選択的に切り替えて射出可能な構成を備えている。
検出装置(Z位置検出装置)32は、光源装置31から射出される励起光及び照明光、並びにこの励起光により被照射体1から発生する蛍光とは異なる波長帯域の光(第6の波長帯域の光)を検出光(例えば、波長770nmの赤外光(以下、単に赤外光と称する)など)として用い、被照射体1の位置に関する情報(例えば、被照射体1のZ方向の位置情報など)を検出する。検出装置32において用いられる検出光は、上記光源装置31から射出される励起光及び照明光とは異なる波長帯域の光が用いられる。
第1照明光学系36は、光源装置31から射出された光を用いて、所定波長帯域の励起光または所定波長帯域の照明光で被照射体1を照明する。第1照明光学系36は、対物レンズ35、及び励起光と蛍光とを分離可能な光学ユニット(光学装置)としてのフィルタブロック37を含む。対物レンズ35は、被照射体1を照明するための励起光、照明光、及び被照射体1のZ方向の位置情報を検出するための検出光(赤外光)を射出する。第1照明光学系36は、ステージ26に支持されている被照射体1を、所定の上方(Z方向)から励起光、照明光、及び検出光で照明する。
第2照明光学系41は、波長選択フィルタ42を備えている。波長選択フィルタ42は、検出光の波長帯域である赤外光を反射し、他の波長帯域の光を透過する。本実施形態における計測装置20は、上記の第1照明光学系36と第2照明光学系41とによって照明光学系が構成されている。
図3は、フィルタブロック37の一例を示す模式図である。図3に示すように、フィルタブロック37は、光源装置31からの光が入射する第1フィルタ(第1波長選択部)38と、第1フィルタ38を介した光が入射するダイクロイックミラー(分離部、光学素子)39と、ダイクロイックミラー39からの光が入射する第2フィルタ(第2波長選択部)40とを備えている。
第1フィルタ38は、光源装置31からの光のうち、一部の波長領域の光をカットして、蛍光物質の励起に必要な第1、第2の励起光及び照明光を抽出する波長選択光学素子である。
図4(a)は、第1フィルタ38において入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図4(a)に示されるように、第1フィルタ38は、光源装置31が射出する第1の励起光及び照明光の波長を含む約350nm〜500nmの波長帯域と、第2の励起光の波長を含む約600nm〜650nmの波長帯域とが透過率100%となる光学特性を備えている。すなわち、第1フィルタ38は、所定波長領域の光(第1、第2の励起光及び照明光)のみを透過させ、他の波長領域の光を透過させないバンドパスフィルタを含む。
光源装置31から射出され、第1フィルタ38を透過した所定波長領域の光(第1、第2の励起光及び照明光)は、光学素子であるダイクロイックミラー39に入射する。
ダイクロイックミラー39は、励起光と蛍光とを分離する分離光学素子である。
換言すれば、ダイクロイックミラー39は、入射した光を波長に応じて分離可能な分離光学素子である。本実施形態において、ダイクロイックミラー39は、励起光と蛍光とを分離する。
本実施形態において、ダイクロイックミラー39は、第1フィルタ38を透過した第1の励起光の波長を含む波長帯域(第1の波長帯域)の光、及び第1フィルタ38を透過した第2の励起光の波長を含む波長帯域(第4の波長帯域)の光を反射し、第1の励起光の照明により被照射体1から発生した所定波長帯域(第2の波長帯域)の蛍光を高い透過率(例、実質的に80〜100%、十分なS/N比が得られる透過率)で透過させるとともに、第2の励起光の照明により被照射体1から発生した所定波長帯域(第5の波長帯域)の蛍光を高い透過率(例、実質的に80〜100%、十分なS/N比が得られる透過率)で透過させる光学特性を備える。
さらに、ダイクロイックミラー39は、照明光の波長を含む第3の波長帯域の光を部分透過及び部分反射する光学特性を備える。また、ダイクロイックミラー39は、検出装置32から射出された赤外光を透過させる光学特性を備える。
換言すれば、本実施形態のダイクロイックミラー39は、以下の光学特性を備える。
ダイクロイックミラー39は、第1フィルタ38を透過した第1の励起光の波長を含む波長帯域(第1の波長帯域)の光、及び第1フィルタ38を透過した第2の励起光の波長を含む波長帯域の光を反射する。ダイクロイックミラー39は、第1の励起光の照明により被照射体1から発生した蛍光を含む波長帯域(第2の波長帯域)の光を高い透過率(例、実質的に80〜100%、十分なS/N比が得られる透過率)で透過させる。ダイクロイックミラー39は、第2の励起光の照明により被照射体1から発生した所定波長帯域の蛍光を高い透過率(例、実質的に80〜100%、十分なS/N比が得られる透過率)で透過させる。
ダイクロイックミラー39は、照明光の波長を含む第3の波長帯域の光を部分透過及び部分反射する。ダイクロイックミラー39は、検出装置32から射出された赤外光を透過させる。
例えば、これらの光学特性は、ダイクロイックミラー39が備える多層膜(不図示)によって発現される。
図4(b)は、ダイクロイックミラー39の光学特性として、入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図4(b)に示すように、ダイクロイックミラー39は、第1の励起光による照明で被照射体1から発生する第1の蛍光の波長を含む500nm〜600nmの波長帯域(第2の波長帯域)と、検出装置32の検出光である赤外光の波長を含むとともに、第2の励起光による照明で被照射体1から発生する第2の蛍光の波長を含む650nm以上の波長帯域(第5の波長帯域)とが100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)となる光学特性を備えている。
ダイクロイックミラー39は、照明光の波長を含む約350nm〜470nmの波長帯域(第3の波長帯域)の光に対しては透過率が50%程度(例、50%近傍、40〜60%、30〜70%)となり、部分透過及び部分反射する光学特性も備えている。
換言すると、ダイクロイックミラー39は、照明光の波長を含む約350nm〜470nmの波長帯域の光に対しては50%程度の透過率を備える。ダイクロイックミラー39は、第1の励起光の波長を含む約470nmを超えて500nm未満の波長帯域の光に対しては0%近傍の低い透過率(例、0%、0〜20%)を備える。ダイクロイックミラー39は、第1の蛍光の波長を含む500nm〜600nmの波長帯域の光に対しては100%近傍の高い透過率を備える。
ダイクロイックミラー39は、第2の励起光の波長を含む約600nmを超えて650nm未満の波長帯域の光に対しては0%近傍の低い透過率を備える。ダイクロイックミラー39は、第2の蛍光(及び赤外光)の波長を含む650nm以上の波長帯域の光に対しては100%近傍の高い透過率を備える。
第1フィルタ38を透過した所定波長領域の光(第1、第2の励起光)は、ダイクロイックミラー39で反射して、被照射体1に導かれる。この第1、第2の励起光は、被照射体1に照射される。第1フィルタ38を透過した所定波長領域の光(照明光)は、ダイクロイックミラー39で部分反射して、被照射体1に導かれる。この部分的に反射された照明光は、被照射体1に照射される。
第2フィルタ40は、被照射体1からの照明光及び第1、第2の蛍光と、照明光及び第1、第2の蛍光以外の波長の不要な光(散乱光等)とを分離して、照明光及び第1、第2の蛍光のみを抽出するとともに、検出装置32から射出される赤外光を透過させる光学特性を備える波長選択光学素子である。
図4(c)は、第2フィルタ40において入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図4(c)に示されるように、第2フィルタ40は、第1の蛍光の波長を含む500nm〜600nmの波長帯域(第2の波長帯域)と、第2の励起光による照明で被照射体1から発生する第2の蛍光の波長(及び赤外光の波長)を含む650nm以上の波長帯域(第5の波長帯域)とが透過率100%となる光学特性を備えている。第2フィルタ40は、照明光の波長を含む約350nm〜470nmの波長帯域(第3の波長帯域)が透過率100%となる光学特性を備えている。
第2フィルタ40は、第1の励起光の波長を含む約470nmを超えて500nm未満の波長帯域の光と、第2の励起光の波長を含む約600nmを超えて650nm未満の波長帯域の光とに対しては0%の透過率を備える。
すなわち、第2フィルタ40は、第1、第2の蛍光及び照明光並びに赤外光のみを透過させ、他の波長領域の光を透過させないバンドパスフィルタを含む。第2フィルタ40を透過した第1、第2の蛍光及び照明光は、接眼部27、観察カメラ29の撮像素子28に導かれる。
結像光学系33は、ステージ26に支持された被照射体1と対向する位置に配置される対物レンズ35、接眼レンズ43、倍率変換光学系44、反射ミラー45、及び結像系の対物レンズ(第2対物レンズ)46等、複数の光学素子を含み、被照射体1の像を、撮像素子28、及び接眼部27の近傍に形成する。対物レンズ35は、結像光学系33の複数の光学素子のうち、結像光学系33の物体面に最も近い光学素子である。
光学システム25は、対物レンズ35からの(対物レンズ35を介した)光を分離する光学素子47を含む。
本実施形態において、光学素子47は、ハーフミラーを含み、入射した光の一部(例えば20%〜80%)を透過し、他の一部(例えば20%〜80%)を反射する。光学素子47は、ダイクロイックミラーであってもよい。光学素子47は、光路を切り替える機能を有する全反射ミラー(例、クイックリターンミラー)であってもよい。
ステージ26は、結像光学系33の物体面側で、被照射体1を支持する。被照射体1は、被照射体1の表面8が対物レンズ35と対向するように、ステージ26に支持される。
被照射体1から対物レンズ35を介して光学素子47に入射した光の一部は、光学素子47を透過して、接眼レンズ43に導かれ、接眼部27より射出される。被照射体1の像は、結像光学系33により、接眼部27の近傍に形成される。これにより、観察者は、接眼部27を介して、被照射体1の像を確認できる。
また、被照射体1から対物レンズ35及び対物レンズ46を介して光学素子47に入射した光の一部は、光学素子47で反射して、倍率変換光学系44に導かれ、反射ミラー45を介して、観察カメラ29の撮像素子28に入射する。被照射体1の像は、結像光学系33により、撮像素子28に形成される。これにより、観察カメラ29の撮像素子28は、被照射体1の像情報を取得可能である。
図1に示すように、観察カメラ29の撮像素子28と制御装置22とは、ケーブル48を介して接続されている。撮像素子28で取得した被照射体1の像情報(画像信号)は、ケーブル48を介して、制御装置22に出力される。制御装置22は、撮像素子28からの像情報を、表示装置23を用いて表示する。表示装置23は、撮像素子28で取得した被照射体1の像情報を拡大して表示することができる。
図1及び図2に示すように、本実施形態においては、ステージ26は、被照射体1を支持する支持部材50と、ベース部材51上で支持部材50を移動する駆動装置52とを備えている。支持部材50は、ベース部材51上において、XY平面内及びZ方向に移動可能である。ステージ26(駆動装置52)と制御装置22とはケーブル49で接続されている。制御装置22は、駆動装置52を用いて、被照射体1を支持する支持部材50をXY平面内で移動させることが可能である。
図5は、光学システム25の倍率変換光学系44の一例を示す図である。図5において、倍率変換光学系44は、低倍率光学系54と、高倍率光学系55と、低倍率光学系54及び高倍率光学系55のそれぞれを移動可能な駆動機構56とを備えている。低倍率光学系54は、複数のレンズ54A、54Bを有する。高倍率光学系55は、複数のレンズ55A、55Bを有する。
駆動機構56は、制御装置22に制御される。制御装置22は、駆動機構56を制御して、低倍率光学系54及び高倍率光学系55のいずれか一方を、光学素子47と反射ミラー45との間の光路上に配置する。これにより、撮像素子28に対する結像光学系33の倍率が変換される。被照射体1からの光は、対物レンズ35を透過後、光学素子47で反射して、倍率変換光学系44に入射する。倍率変換光学系44は、レンズ54A(55A)とレンズ54B(55B)との間に中間像を形成する。
図2において、倍率変換光学系44を通過した光は、反射ミラー45を介して、観察カメラ29の撮像素子28に入射する。対物レンズ46は、観察カメラ29の撮像素子28の受光面上に被照射体1の像を形成する。制御装置22は、撮像素子28から出力される画素信号を、所定の手法によって画像処理し、画像データを生成する。なお、撮像素子28から出力される画素信号の画像処理を観察カメラ29の演算部が実行してもよい。
次に、上述の構成を有する計測装置20を用いて、被照射体1を計測する計測方法について説明する。
まず、計測対象となる被照射体1の一例について、図6A、6Bを参照して説明する。
図6Aは支持部材50に保持されている被照射体1の形状を示す図である。図6Bは、被照射体1の要部を示す拡大断面図である。
図6Aに示すように、被照射体1は、いわゆるマイクロアレイチップ(生体分子アレイ)と呼ばれる板状部材であり、例えば矩形に形成されている。被照射体1は、一方向に長手となるように形成されている。被照射体1は、この長手方向がY方向に平行になるように支持部材50に保持されている。被照射体1の表面8には複数(例えば96個)のスポットSが形成されている。
撮像素子28の視野の大きさがスポットSの配置領域の大きさよりも大きい場合には、全てのスポットSを一括して撮像できる。これに対し、撮像素子28の視野の大きさがスポットSの配置領域よりも小さい場合には、一部のスポットS毎に複数回撮像した結果を画面合成する必要がある。そのため、被照射体1には、複数回の撮像時のそれぞれで視野に含まれる分布で、画面合成時の指標となるアライメントマークAM(図7参照)が形成されている。
複数のスポットSは、被照射体1の形状に沿ってマトリクス状に配置されている。マトリクス状に配置された複数のスポットSにより、被照射体1にスポット列SRが形成されている。各スポットSには、そのスポットSを識別できるようにアドレスが設定されている。このアドレスは、例えば制御装置22の記憶部に記憶されている。
各スポットSは、図6Aに示すように、平面視で例えば円形に形成されている。図6Bに示すように、各スポットSには、所定の反応によって光応答性物質を生成する種々の計測対象B、所定の反応によって標識されたターゲットがプローブに結合した種々の計測対象B、又は検体(例、血清など)に含まれ標識された標的と特異的に反応可能な計測対象B(生体分子)が配置されている。
生成された光応答性物質、又は標識された標的からは、例えば、第1の蛍光や第2の蛍光が発生する。発生した蛍光は、スポットS毎に被照射体1の表面から放出される。
計測対象Bとしては、被照射体1が例えば、DNAアレイを備える場合には、プローブとしてDNA等の核酸が配置され、ターゲットとしてDNAやRNA等の検体が注入された後に洗浄が行われたものが配置される。
被照射体1が例えば、タンパク質アレイを備える場合には、プローブとして抗体、抗原、ペプチド、受容体等が配置され、ターゲットとして抗原が例えば、糖鎖アレイを備える場合には、プローブとして糖鎖、レクチン等が配置され、抗体、酵素等の検体が注入された後に洗浄が行われたものが配置される。被照射体ターゲットとして糖鎖、レクチン、細菌等の検体が注入された後に洗浄が行われたものが配置される。
したがって、例えば、計測対象Bとしては、被照射体1が生体分子アレイを備える場合には、プローブとして生体分子(例、DNAやRNA、ペプチドや糖鎖、抗体や抗原など)が配置され、ターゲットとして標識された標的を含む検体(生体分子等)が注入された後に洗浄が行われたものが配置される。
計測装置20を用いて上記の被照射体1を計測する場合、まず、計測装置20は、検出装置32から射出する赤外光により、被照射体1の表面8のZ方向の位置情報を検出する。検出装置32から射出された赤外光は、第2照明光学系41の波長選択フィルタ42で反射し、フィルタブロック37の第2フィルタ40及びダイクロイックミラー39、対物レンズ35を順次透過した後に、被照射体1の表面8で反射し、同じ光路(共通光路)を辿って検出装置32に受光される。
制御装置22は、検出装置32で検出されたZ方向の位置情報に基づいて、駆動装置52を駆動することにより、被照射体1の表面8をZ方向の所定位置に位置決めする。
そして、計測装置20は、被照射体1の表面8をZ方向の所定位置に位置決めすると、所定(所定数)のスポットSが計測可能となる第1の撮像領域に、被照射体1をXY平面内で移動させ、観察用の照明光を用いてスポットSの像を撮像する。
次に、計測装置20は、光源装置31から照明光を選択して射出させ、被照射体1の表面8を照明する。光源装置31から射出された照明光は、第1フィルタ38を透過した後に、ダイクロイックミラー39で反射光と透過光とに分離されて、部分反射及び部分透過し、部分反射した照明光が対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。
被照射体1の表面8で反射した照明光は、対物レンズ35、フィルタブロック37のダイクロイックミラー39、第2フィルタ40、波長選択フィルタ42、対物レンズ46を順次透過した後、光学素子47に入射する。
そして、光学素子47に入射した照明光の一部は、光学素子47を透過して、接眼レンズ43に導かれ、接眼部27より射出される。これにより、被照射体1のスポットSの像が、接眼部27の近傍に形成される。また、光学素子47に入射した照明光の一部は、光学素子47で反射して、結像光学系33の倍率変換光学系44に導かれ、反射ミラー45を介して、観察カメラ29の撮像素子28に入射する。
これらにより、図7に示すように、撮像素子28の撮像特性及び倍率変換光学系44で設定された倍率に応じた大きさの視野FA内に複数(図7では42個)のスポットSの像及びアライメントマークAMの像が、撮像素子28に形成される。撮像素子28は、スポットSの像情報(スポットSの受光情報)及びアライメントマークAMの像情報(位置情報)を取得する。制御装置22は、スポットSの像情報を記憶するとともに、アライメントマークAMの位置情報から視野FAにおけるスポットS群の配置(X、Y、θZ)を求めて記憶する。
この後、計測装置20は、蛍光計測を行うために、光源装置31から射出される光を、例えば第1の励起光に切り替える。光源装置31から射出された第1の励起光は、第1フィルタ38を透過した後に、ダイクロイックミラー39で反射(全反射)し、対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。
第1の励起光で照明されたスポットSのうち、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSからは、第1の励起光の波長が含まれる波長帯域(約470nmを超えて500nm未満の波長帯域)と連続している500nm〜550nmの波長帯域に含まれる波長で第1の蛍光が発生する。発生した第1の蛍光は、対物レンズ35、フィルタブロック37のダイクロイックミラー39、第2フィルタ40、波長選択フィルタ42、対物レンズ46を順次透過した後、光学素子47に入射する。
そして、照明光によるスポットSの計測と同様に、第1の蛍光を発生したスポットSの像は、接眼部27の近傍に形成されるとともに、図8に示されるように、撮像素子28の視野FA内に形成される。撮像素子28は、第1の蛍光を発生したスポットSの像情報(スポットSの受光情報)を取得する。
これによって、計測装置20は、検体に含まれ蛍光標識された標的と生体分子(プローブ)との親和性(例、反応性や結合性)を検出することができる。
図8に二点鎖線で示すスポットS’は、第1の蛍光を発生しないものであり、撮像素子28には撮像信号として認識されない。この場合、計測装置20は、図7に示した、照明光によりスポットSを撮像した結果(観察結果)と、図8に示した第1の蛍光を発生したスポットSを撮像した結果(蛍光結果)とを対応付けることにより、第1の蛍光を発生したスポットSの被照射体1におけるアドレス、すなわち、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSの被照射体1におけるアドレスを計測することができる。
このとき、照明光を用いたスポットSの像計測と第1の蛍光を用いたスポットSの像計測とにおいて、照明光における光源装置31から撮像素子28までの光路は、第1の励起光における光源装置31から被照射体1までの光路、及び第1の励起光の照射で発生した第1の蛍光における被照射体1から撮像素子28までの光路と、同一(共通光路)である。
そのため、撮像素子28の視野FA内におけるスポットS群の配置は、照明光による像計測時と第1の蛍光による像計測時とでは同一となる。そのため、照明光によりスポットSを撮像した結果と、第1の蛍光を発生したスポットSを撮像した結果とは高精度で対応付けられる。
また、プローブの物質及びターゲットの物質の蛍光特性に応じて、第2の励起光(第2の蛍光)を用いた蛍光計測(第2の蛍光計測)も併せて行う場合には、計測装置20は、上述の第1の蛍光を用いた計測(第1の蛍光計測)を行った後、光源装置31から射出される光を第2の励起光に切り替え、第1の励起光を用いた場合と同様の計測処理を実施する。
計測装置20は、被照射体1における第1の撮像領域の計測が完了すると、第1の撮像領域と隣り合う第2の撮像領域に被照射体1を移動させる。第2の撮像領域は、第1の撮像領域で撮像したアライメントマークAMの一部が撮像素子28の視野FAで撮像される位置に設定される。そして、計測装置20は、上記第1の撮像領域に対する撮像処理と同様に、照明光を用いたスポットS及びアライメントマークAMの計測及び第1の蛍光を用いたスポットSの計測を実施する。
なお、第1の撮像領域の計測が第1の励起光を用いた状態で完了した場合には、第2の撮像領域の計測は、照明光による計測の後に第1の蛍光による計測という順序ではなく、第1の蛍光による計測の後に照明光による計測とする順序でもよい。このように、計測装置20は、第2の撮像領域以降の計測を開始する際に、先に完了した撮像領域の計測時に用いた光を用いることで、光源装置31から射出される光を切り替える必要がなくなり、計測処理に要する時間を短縮化することができる。
そして、全てのスポットSの計測が完了するまで複数の撮像領域の計測処理を実施すると、制御装置22は、各撮像領域におけるアライメントマークAMの計測結果から照明光によるスポットSの計測結果を画面合成するとともに、蛍光によるスポットSの計測結果を画面合成する。画面合成された結果を比較することにより、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSの被照射体1におけるアドレスを計測することができる。
以上説明したように、本実施形態では、ダイクロイックミラー39が、入射した第1、第2の励起光を反射し、入射した第1、第2の蛍光を透過させるとともに、入射した照明光を部分透過及び部分反射する光学特性を備えているため、光源装置31から射出される光を切り替えることにより、計測時に用いる複数種の光の間で撮像素子28に入射する光路に変動が生じることを防止できる。
そのため、本実施形態では、照明光を用いた計測結果と蛍光を用いた計測結果とを高精度に対応付けることができ、光路中に配置する光学素子を光の波長帯域に応じて挿抜した場合のように、スポットSの計測精度が低下することを抑制できる。また、本実施形態におけるダイクロイックミラー39、光源装置31や計測装置20は、上述した構成などによって、計測動作を高速に行うことが可能である。
さらに、本実施形態の計測装置20は、ダイクロイックミラー39が検出装置32による被照射体1のZ方向の位置検出に用いる赤外光も透過するため、被照射体1のZ方向の位置検出を効率的に実施することが可能である。
また、本実施の形態では、光源装置31からダイクロイックミラー39に入射する光を第1フィルタ38で波長選択し、ダイクロイックミラー39に入射した後にダイクロイックミラー39を介して出射する光を第2フィルタ40で波長選択するため、光源装置31から出射した光及び第1、第2の励起光の照射で被照射体1から発生した第1、第2の蛍光以外の光が撮像素子28によって受光されてノイズとなることを抑制できるため、スポットSの計測精度の低下を効果的に抑制できる。
<第2実施形態>
次に、計測装置20の第2実施形態について、図9を参照して説明する。
上記第1実施形態では、図4(b)に示したように、ダイクロイックミラー39が、第1の励起光の波長を含む波長帯域の光、第2の励起光の波長を含む波長帯域の光を反射し、第1の励起光の照明により被照射体1から発生した第1の蛍光を透過させるとともに、第2の励起光の照明により被照射体1から発生した第2の蛍光を透過させる光学特性と、照明光の波長を含む波長帯域の光を部分透過及び部分反射する光学特性とを備え、また、検出装置32から射出された赤外光を透過させる光学特性を備えている。そして、ダイクロイックミラー39のこれらの光学特性が、例えば、ダイクロイックミラー39の一面(複数の面のうち一つの面、又は一対の面のうち一方の面)に設けられる膜(例、多層膜)によって発現される構成とした。
第2実施形態においては、ダイクロイックミラー39の二面(複数の面のうち二つの面、又は一対の面のうち両方の面)にそれぞれ設けた膜により上記の光学特性を発現させる例について説明する。
図9(a)は、ダイクロイックミラー39の第1面、例えば、光源装置31から射出された光が入射する面に設けられた第1膜に入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図9(b)は、ダイクロイックミラー39の第2面、例えば、被照射体1から発生した蛍光がダイクロイックミラー39を透過して出射する面に設けられた第2膜に入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。
図9(a)に示すように、第1膜は、第1フィルタ38を透過した第1の励起光の波長を含む波長帯域(約470nmを超えて500nm未満の波長帯域)の光、及び第1フィルタ38を透過した第2の励起光の波長を含む波長帯域(約600nmを超えて650nm未満の波長帯域)の光に対しては0%近傍の低い透過率を備え、他の波長帯域の光に対しては100%近傍の高い透過率を備える光学特性を備えている。
図9(b)に示すように、第2膜は、照明光の波長を含む約350nm〜470nmの波長帯域の光に対しては50%程度の透過率を備え、他の波長帯域の光に対しては100%近傍の高い透過率を備える光学特性を備えている。
他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
上記構成の計測装置20においては、光源装置31から射出された照明光は、第1フィルタ38を透過した後にダイクロイックミラー39において第1膜を透過した後に、第2膜で部分反射及び部分透過し、部分反射した照明光が対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。
被照射体1の表面8で反射した照明光は、対物レンズ35、フィルタブロック37のダイクロイックミラー39、第2フィルタ40、波長選択フィルタ42、対物レンズ46を順次透過した後、光学素子47に入射する。そして、上記第1実施形態と同様に、照明光で照明されたスポットSの像は、接眼部27の近傍に形成されるとともに撮像素子28で撮像される。
一方、光源装置31から射出された第1の励起光は、第1フィルタ38を透過した後に、ダイクロイックミラー39において第1膜で反射(全反射)し、対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。第1の励起光で照明されたスポットSのうち、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSからは、第1の蛍光が発生する。
この発生した第1の蛍光は、対物レンズ35、フィルタブロック37のダイクロイックミラー39における第1膜、第2膜、第2フィルタ40、波長選択フィルタ42、対物レンズ46を順次透過した後、光学素子47に入射する。そして、照明光によるスポットSの計測と同様に、第1の蛍光を発生したスポットSの像は、接眼部27の近傍に形成されるとともに撮像素子28で撮像される。
これは、光源装置31から第2の励起光を射出して被照射体1を照明し、照明されたスポットSから第2の蛍光を発生させる場合についても同様である。
このように、本実施形態の光学素子(ダイクロイックミラー39)は、上記第1実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、励起光を反射するとともに、励起光の照射で生じた蛍光を透過させ、さらに照明光を部分透過及び部分反射する光学特性を備える膜を二面で構成することによって、容易にこの光学特性を発現させることが可能になる。
また、本実施形態によれば、計測動作の高速化を図ることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態の光学素子は、ダイクロイックミラー39が、入射した第1、第2の励起光を反射し、入射した第1、第2の蛍光を透過させる構成を例示したが、これに限定されるものではなく、ダイクロイックミラー39が、入射した第1、第2の励起光を透過させ、入射した第1、第2の蛍光を反射する構成としてもよい。
この構成を用いる場合には、計測装置は、第1、第2の蛍光が反射した方向に撮像素子28等のセンサを配置する構成にすればよい。
また、上記実施形態の計測装置は、光源装置31が複数種の光を選択的に切り替え可能な構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば、LED等の照明光の光源装置、第1、第2励起光の光源装置をそれぞれ用い、ダイクロイックミラー39に向けて光を射出する光源装置を適宜切り替える構成としてもよい。
また、上記実施形態における計測装置は、広い波長帯域を有する光を射出する光源装置31及び特定の波長帯域の光をカットする(又は透過させる)複数のフィルタを用いて、選択的に射出する光を切り替え可能な構成にしてもよい。
また、上記実施形態で説明した照明光、第1、第2の励起光、第1、第2の蛍光の波長帯域は一例であり、他の波長帯域の光を用いる構成としてもよい。
例えば、上記実施形態の計測装置は、被照射体1の観察用照明光として波長帯域が550〜600nmで緑色の光を用い、380〜400nmの波長帯域の第1の励起光により波長帯域が450〜500nmで青色の第1の蛍光を用い、600〜650nmの波長帯域の第2の励起光により波長帯域が650〜700nmで赤色の第2の蛍光を用いる構成等、照明光、第1、第2の励起光、第1、第2の蛍光の波長帯域は適宜選択可能である。
いずれの波長帯域の光を用いる場合でも、ダイクロイックミラー39が、励起光と、その励起光で発生する蛍光との一方を反射(非透過)し、他方を透過(全透過)させるとともに、照明光を部分透過及び部分反射する光学特性を備えていればよい。
また、第1、第2の励起光を用いて、第1、第2の蛍光を発生させる必要は必須ではなく、観察用の照明光と、一種の励起光及びその励起光で発生する一種の蛍光を用いてスポットSを計測する構成であってもよい。
さらに、照明光についても、一種を用いる構成に限定されるものではなく、計測対象に応じて二種の照明光を用いて被照射体1を観察する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、撮像素子28の視野FAの大きさがスポットSの配置領域の大きさよりも小さいため、被照射体1に設けたアライメントマークAMを用いて画面合成を行う構成について説明したが、視野FAの大きさをスポットSの配置領域の大きさよりも大きくすることにより、全てのスポットSを一括して撮像することが可能となり、被照射体1にアライメントマークAMを設ける必要がなくなる。
<第3実施形態>
計測装置の第3実施形態について、図10から図14を参照して説明する。
以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図10は、本実施形態に係る計測装置20の一例を示す概略構成図である。 図11は、計測装置本体21を示す概略構成図である。
光源装置31は、被照射体1から蛍光を発生させる励起光と、被照射体1を観察する照明光とを射出可能である。光源装置31は、波長λ1の第1励起光、波長λ2の第2励起光、波長λ4の第3励起光、波長λ5の第4励起光、波長λ3の第1照明光及び波長λ6の第2照明光を射出可能である(例えば、λ4<λ3<λ1<λ5<λ2=λ6)。
例えば、光源装置31は、波長λ1=488nmの第1励起光、波長λ2=647nmの第2励起光、波長λ4=405nmの第3励起光、波長λ5=532nmの第4励起光、波長λ3=435nmの第1照明光及び波長λ6=647nmの第2照明光を射出可能である。
光源装置31は、制御装置22からの信号に基づいて上記の光を選択的に切り替えることによって、複数の波長帯域の光を射出可能な構成を備えている。
第1照明光学系36は、光源装置31から射出された光を用いて、所定波長帯域の励起光または所定波長帯域の照明光で被照射体1を照明する。第1照明光学系36は、所定波長帯域の光(例、所定の励起光、蛍光、照明光や検出光)が入射する対物レンズ35と、励起光と蛍光とを分離可能なフィルタブロック(第1光学素子)37A及びフィルタブロック(第2光学素子)37Bと、図11及び図12に示す切替部70とを含む。フィルタブロック(第1光学素子)37A、フィルタブロック(第2光学素子)37B、及び切替部70は、第1照明光学系36において光学ユニットを構成する。
対物レンズ35は、被照射体1を照明するための励起光、照明光、及び被照射体1のZ方向の位置情報を検出するための検出光(赤外光)を射出する。第1照明光学系36は、ステージ26に支持されている被照射体1を、所定の上方(Z方向)から励起光、照明光、及び検出光で照明する。切替部70は、光源装置31と対物レンズ35との間の光路において、フィルタブロック(第1光学素子)37Aとフィルタブロック(第2光学素子)37Bとのいずれか一方を選択的に配置する。
図3は、フィルタブロック37A、37Bの一例を示す模式図である。図3に示すように、フィルタブロック37Aは、光源装置31からの光が入射する第1フィルタ38Aと、第1フィルタ38Aを介した光が入射するダイクロイックミラー(第1分離部)39Aと、ダイクロイックミラー39Aからの光が入射する第2フィルタ40Aとを備えている。フィルタブロック37Bは、光源装置31からの光が入射する第1フィルタ38Bと、第1フィルタ38Bを介した光が入射するダイクロイックミラー(第2分離部)39Bと、ダイクロイックミラー39Bからの光が入射する第2フィルタ40Bとを備えている。
第1フィルタ38Aは、光源装置31からの光のうち、一部の波長帯域の光を反射又は吸収によって除いて、蛍光物質の励起に必要な第1、第2励起光及び第1照明光を選択的に透過させる波長選択光学素子である。図13(a)は、第1フィルタ38Aにおいて入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図13(a)に示されるように、第1フィルタ38Aは、光源装置31が射出する第1励起光の波長λ1を含む波長帯域λB11A及び第1照明光の波長λ3を含む波長帯域λB3Aと、第2励起光の波長λ2を含む波長帯域λB21Aとが透過率100%となる光学特性を備えている。
すなわち、第1フィルタ38Aは、所定波長帯域の光(第1、第2励起光及び第1照明光)を透過させ、他の波長帯域の光を透過させないバンドパスフィルタを含む。波長帯域λB11Aは、例えば440nm〜505nmである。波長帯域λB21Aは、例えば615nm〜640nmである。波長帯域λB3Aは、波長帯域λB11Aと連続する、例えば425nm〜440nmである。光源装置31から射出され、第1フィルタ38Aを透過した所定波長帯域の光(第1、第2励起光及び第1照明光)は、光学素子であるダイクロイックミラー39Aに入射する。
ダイクロイックミラー39Aは、主として励起光と蛍光とを分離する分離光学素子である。本実施形態において、ダイクロイックミラー39Aは、第1フィルタ38Aを透過した第1励起光の波長λ1を含む波長帯域(例、第2の波長帯域)λB11Bの光、及び第1フィルタ38Aを透過した第2励起光の波長λ2を含む波長帯域(例、第7の波長帯域)λB21Bの光を反射し、第1励起光の照明により被照射体1から発生した波長帯域(例、第1の波長帯域)λB12Bの第1蛍光を高い透過率(例、実質的に80〜100%、十分なS/N比が得られる透過率)で透過するとともに、第2励起光の照明により被照射体1から発生した波長帯域(例、第8の波長帯域)λB22Bの第2蛍光を高い透過率(例、実質的に80〜100%、十分なS/N比が得られる透過率)で透過する光学特性を備える。
さらに、ダイクロイックミラー39Aは、第1照明光の波長λ3を含む第3の波長帯域λB3Bの光を部分透過及び部分反射する光学特性を備える。また、ダイクロイックミラー39Aは、検出装置32から射出された検出光を透過させる光学特性を備える。例えば、これらの光学特性は、ダイクロイックミラー39Aが備える多層膜(不図示)によって得られる。
図13(b)は、ダイクロイックミラー39Aの光学特性として、入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図13(b)に示すように、ダイクロイックミラー39Aは、第1励起光の照明によって被照射体1から発生する第1蛍光の波長を含む波長帯域λB12Bの光と、検出装置32の検出光である赤外光の波長を含むとともに、第2励起光の照明によって被照射体1から発生する第2蛍光の波長を含む波長帯域λB22Bの光とが100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)となる光学特性を備えている。
ダイクロイックミラー39Aは、第1照明光の波長を含む第3の波長帯域λB3Bの光に対しては透過率が50%程度(例、50%近傍、40〜60%)となり、部分透過及び部分反射する光学特性も備えている。
波長帯域λB11Bは、例えば440nm〜505nmである。波長帯域λB21Bは、例えば570nm〜650nmである。波長帯域λB12Bは、例えば505nm〜570nmである。波長帯域λB22Bは、例えば650nm以上である。波長帯域λB3Bは、例えば425nm〜440nmである。ダイクロイックミラー39Aにおいては、波長帯域λB11Bと波長帯域λB12Bとは連続している波長帯域であり、波長帯域λB21Bと波長帯域λB22Bとは連続している波長帯域である。
例えば、ダイクロイックミラー39Aは、第1照明光の波長を含む約425nm〜440nmの波長帯域λB3Bの光に対しては50%程度の透過率を備える。ダイクロイックミラー39Aは、第1励起光の波長を含む約440nm〜505nmの波長帯域λB11Bの光に対しては100%近傍の高い反射率(例、反射率100%、反射率80〜100%)を備える。ダイクロイックミラー39Aは、第1蛍光の波長を含む約505nm〜570nmの波長帯域λB12Bの光に対しては100%近傍の高い透過率を備える。
ダイクロイックミラー39Aは、第2励起光の波長を含む約615nm〜640nmの波長帯域λB21Bの光に対しては100%近傍の高い反射率(例、反射率100%、反射率80〜100%)を備える。ダイクロイックミラー39Aは、第2蛍光(及び赤外光)の波長を含む650nm以上の波長帯域λB22Bの光に対しては100%近傍の高い透過率を備える。
第2フィルタ40Aは、被照射体1からの第1照明光及び上述した第1、第2蛍光と、第1照明光及び第1、第2蛍光以外の波長の不要な光(散乱光等)とを分離して、第1照明光及び第1、第2の蛍光を選択的に透過させるとともに、検出装置32から射出される赤外光を透過させる光学特性を備える波長選択光学素子である。
図13(c)は、第2フィルタ40Aにおいて入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図13(c)に示されるように、第2フィルタ40Aは、第1蛍光の波長を含む波長帯域λB12Cの光と、第2励起光の照明によって被照射体1から発生する第2蛍光の波長(及び赤外光の波長)を含む波長帯域λB22Cの光とが透過率100%となる光学特性を備えている。第2フィルタ40Aは、第1照明光の波長を含む波長帯域λB3Cの光が透過率100%となる光学特性を備えている。
第2フィルタ40Aを透過した第1、第2蛍光及び第1照明光は、結像光学系33を介して観察カメラ29の撮像素子28に導かれる。
波長帯域λB12Cは、例えば515nm〜565nmである。波長帯域λB22Cは、例えば660nm以上である。波長帯域λB3Cは、例えば425nm〜440nmである。
フィルタブロック37Bを構成する第1フィルタ38Bは、光源装置31からの光のうち一部の波長帯域の光を反射又は吸収によって除いて、蛍光物質の励起に必要な第3、第4励起光及び第2照明光を選択的に透過させる波長選択光学素子である。図14(a)は、第1フィルタ38Bにおいて入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。
図14(a)に示されるように、第1フィルタ38Bは、光源装置31が射出する第3励起光の波長λ4を含む波長帯域λB31Aと、第4励起光の波長λ5を含む波長帯域λB41Aと、第2照明光の波長λ6を含む波長帯域λB6Aとが透過率100%となる光学特性を備えている。例えば、第1フィルタ38Bは、所定波長帯域の光(第3、第4励起光及び第2照明光)を透過させ、他の波長帯域の光を透過させないバンドパスフィルタを含む。波長帯域λB31Aは、例えば400nm〜420nmである。波長帯域λB41Aは、例えば525nm〜545nmである。波長帯域λB6Aは、例えば635nm〜655nmである。
光源装置31から射出され、第1フィルタ38Bを透過した所定波長帯域の光(第3、第4励起光及び第2照明光)は、光学素子であるダイクロイックミラー39Bに入射する。
ダイクロイックミラー39Bは、主として励起光と蛍光とを分離する分離光学素子である。本実施形態において、ダイクロイックミラー39Bは、第1フィルタ38Bを透過した第3励起光の波長λ4を含む波長帯域(例、第5の波長帯域)λB31Bの光、及び第1フィルタ38Bを透過した第4励起光の波長λ5を含む波長帯域(例、第9の波長帯域)λB41Bの光を反射し、第3励起光の照明により被照射体1から発生した波長帯域(例、第4の波長帯域)λB32Bの第3蛍光を高い透過率(例、実質的に80〜100%、十分なS/N比が得られる透過率)で透過するとともに、第4励起光の照明により被照射体1から発生した波長帯域(例、第10の波長帯域)λB42Bの第4蛍光を高い透過率(例、実質的に80〜100%、十分なS/N比が得られる透過率)で透過する光学特性を備える。
さらに、ダイクロイックミラー39Bは、第2照明光の波長λ6を含む第6の波長帯域λB6Bの光を部分透過及び部分反射する光学特性を備える。また、ダイクロイックミラー39Bは、検出装置32から射出された検出光を透過させる光学特性を備える。例えば、これらの光学特性は、ダイクロイックミラー39Bが備える多層膜(不図示)によって得られる。
図14(b)は、ダイクロイックミラー39Bの光学特性として、入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図14(b)に示すように、ダイクロイックミラー39Bは、第3励起光の照明によって被照射体1から発生する第3蛍光の波長を含む波長帯域λB32Bの光と、第4励起光の照明によって被照射体1から発生する第4蛍光の波長を含む波長帯域λB42Bの光と、検出装置32の検出光である赤外光(例えば、波長770nm)とが100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)となる光学特性を備えている。
ダイクロイックミラー39Bは、第2照明光の波長を含む第6の波長帯域λB6Bの光に対しては透過率が50%程度(例、50%近傍、40〜60%)となり、部分透過及び部分反射する光学特性も備えている。
波長帯域λB31Bは、例えば400nm〜430nmである。波長帯域λB41Bは、例えば500nm〜555nmである。波長帯域λB32Bは、例えば430nm〜500nmである。波長帯域λB42Bは、例えば555nm〜620nmである。波長帯域λB6Bは、例えば635nm〜655nmである。
例えば、ダイクロイックミラー39Bにおいては、波長帯域λB31Bと波長帯域λB32Bとは連続している波長帯域であり、波長帯域λB41Bと波長帯域λB42Bとは連続している波長帯域である。
従って、ダイクロイックミラー39Bにおける波長帯域λB32Bは、ダイクロイックミラー39Aにおける波長帯域λB11Bの一部と重なる。ダイクロイックミラー39Bにおける波長帯域λB41Bは、ダイクロイックミラー39Aにおける波長帯域λB12Bの一部と重なる。ダイクロイックミラー39Bにおける波長帯域λB42Bは、ダイクロイックミラー39Aにおける波長帯域λB21Bの一部と重なる。
例えば、ダイクロイックミラー39Bは、第2照明光の波長を含む約635nm〜655nmの波長帯域λB6Bの光に対しては50%程度の透過率を備える。ダイクロイックミラー39Bは、第3励起光の波長を含む約400nm〜430nmの波長帯域λB31Bの光に対しては100%近傍の高い反射率(例、反射率100%、反射率80〜100%)を備える。ダイクロイックミラー39Bは、第3蛍光の波長を含む約430nm〜500nmの波長帯域λB32Bの光に対しては100%近傍の高い透過率を備える。
ダイクロイックミラー39Bは、第4励起光の波長を含む約500nm〜555nmの波長帯域λB41Bの光に対しては100%近傍の高い反射率(例、反射率100%、反射率80〜100%)を備える。ダイクロイックミラー39Bは、第4蛍光の波長を含む555nm〜620nmの波長帯域λB42Bの光に対しては100%近傍の高い透過率を備える。
第2フィルタ40Bは、被照射体1からの第2照明光及び上述した第3、第4蛍光と、第2照明光及び第3、第4蛍光以外の波長の不要な光(散乱光等)とを分離して、第2照明光及び第3、第4蛍光を選択的に透過させるとともに、検出装置32から射出される赤外光を透過させる光学特性を備える波長選択光学素子である。
図14(c)は、第2フィルタ40Bにおいて入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図14(c)に示されるように、第2フィルタ40Bは、第3蛍光の波長を含む波長帯域λB32Cの光と、第4励起光の照明によって被照射体1から発生する第4蛍光の波長を含む波長帯域λB42Cの光とが透過率100%となる光学特性を備えている。第2フィルタ40Bは、波長帯域λB42Cと連続する、第2照明光の波長を含む波長帯域λB6Cの光が透過率100%となる光学特性を備えている。
第2フィルタ40Bを透過した第3、第4蛍光及び第2照明光は、結像光学系33を介して観察カメラ29の撮像素子28に導かれる。
波長帯域λB32Cは、例えば400nm〜500nmである。波長帯域λB42Cは、例えば565nm〜635nmである。波長帯域λB6Cは、例えば635nm〜660nmである。
切替部70は、フィルタブロック37A、37Bのいずれか一方を、光源装置31から射出される光の光路上に選択的に切り替えて配置する。切替部70は、図12に示すように、フィルタブロック37A、37Bを一体的に保持する保持部71と、保持部をX軸方向に移動可能な直動部72とを備えている。直動部72の動作は制御装置22によって制御される。
なお、図10及び図11においては、便宜上、フィルタブロック37A、37BをY軸方向に沿って配列して図示しているが、フィルタブロック37A、37BはX軸方向に沿って配列されている。
結像光学系33は、ステージ26に支持された被照射体1と対向する位置に配置される対物レンズ35、接眼レンズ43、倍率変換光学系44、反射ミラー45、及び結像系の対物レンズ(第2対物レンズ)46等、複数の光学素子を含む。結像光学系33は、被照射体1の像を、撮像素子28、及び接眼部27の近傍に形成する。
対物レンズ35は、結像光学系33の複数の光学素子のうち、結像光学系33の物体面に最も近い光学素子である。対物レンズ35は、例えば、上述の第1の波長帯域の光から第6の波長帯域の光(例、波長帯域λB11Bの光、波長帯域λB12Bの光、波長帯域λB31Bの光、波長帯域λB32Bの光など)が入射可能な光路に配置される。
また、図10及び図11に示すように、本実施形態においては、ステージ26は、被照射体1を支持する支持部材50と、ベース部材51上で支持部材50を移動する駆動装置52とを備えている。支持部材50は、ベース部材51上において、XY平面内及びZ方向に移動可能である。ステージ26(駆動装置52)と制御装置22とはケーブル49で接続されている。制御装置22は、駆動装置52を用いて、被照射体1を支持する支持部材50をXY平面内で移動させることが可能である。
制御装置22は、上述した光源装置31における光源の選択・切替え、検出装置32の検出結果に基づくステージ26のZ方向位置制御、ステージ26の駆動制御、切替部70によるフィルタブロック37A、37Bの切り替え等を統括的に制御する。
また、制御装置22には、撮像素子28が撮像した像情報が入力する。制御装置22は、撮像素子28が撮像した像情報、及び像情報を得る際の第1照明光、第2照明光の種類、切替部70によるフィルタブロック37A、37Bの切り替えにより生じる誤差情報に基づいて像情報を補正する(後述)。
次に、上述の構成を有する計測装置20を用いて、被照射体1を計測する方法について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の部分については、その説明を簡略若しくは省略する。
まず、計測対象となる被照射体1の一例について、図6A、6Bを参照して説明する。
図6Aは支持部材50に保持されている被照射体1の形状を示す図である。図6Bは、被照射体1の要部を示す拡大断面図である。
各スポットSは、図6Aに示すように、平面視で例えば円形に形成されている。各スポットSには、所定の反応によって光応答性物質を生成する種々の計測対象Bが配置されている(図6B参照)。生成された光応答性物質からは、例えば、第1蛍光〜第4蛍光が発生する。発生した蛍光は、スポットS毎に被照射体1の表面から放出される。
例えば、計測対象Bは、被照射体1が生体分子アレイを備える場合、プローブとして生体分子(例、生体を構成する基本材料である生体分子)が配置され、蛍光標識された検体(ターゲット)として全血や血清などが生体分子アレイに注入された後に洗浄が行われたものが配置される。
例えば、光源装置31から波長λ1の第1励起光を照射させて被照射体1を計測する場合、最初に、計測装置20においては、制御装置22が切替部70の直動部72を制御し、図12に示すように、フィルタブロック37Aを光源装置31から射出される光の光路上に選択的に配置する。フィルタブロック37Aが光源装置31から射出される光の光路上に配置された後、図11に示す検出装置32から射出する赤外光を用いて被照射体1の表面8のZ方向の位置情報を検出する。
検出装置32から射出された赤外光は、波長選択フィルタ42での反射、フィルタブロック37Aの第2フィルタ40Aの透過、ダイクロイックミラー39Aの透過、対物レンズ35の透過を経た後に、被照射体1の表面8で反射し、同じ光路(共通光路)を辿って検出装置32に受光される。制御装置22は、検出装置32で検出されたZ方向の位置情報に基づいて、ステージ26(すなわち、被照射体1の表面8)をZ方向の所定位置に位置決めする。
そして、計測装置20は、被照射体1の表面8をZ方向の所定位置に位置決めすると、所定(所定数)のスポットSが計測可能となる第1の撮像領域に、被照射体1(ステージ26)をXY平面内で移動させる。
次に、計測装置20は、光源装置31から第1照明光を選択して射出させ、被照射体1の表面8を照明する。光源装置31から射出された第1照明光は、第1フィルタ38Aを透過した後に、ダイクロイックミラー39Aで反射光(部分反射光)と透過光(部分透過光)とに分離されて、部分反射及び部分透過し、部分反射した第1照明光が対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。
被照射体1の表面8で反射した照明光は、対物レンズ35、フィルタブロック37Aのダイクロイックミラー39A、第2フィルタ40A、波長選択フィルタ42、対物レンズ46を順次透過した後、光学素子47に入射する。
そして、光学素子47に入射した照明光の一部は、光学素子47を透過して、接眼レンズ43に導かれ、接眼部27より射出される。これにより、被照射体1のスポットSの像が、接眼部27の近傍に形成される。また、光学素子47に入射した照明光の一部は、光学素子47で反射して、結像光学系33の倍率変換光学系44に導かれ、反射ミラー45を介して、観察カメラ29の撮像素子28に入射する。
これらにより、図7に示すように、撮像素子28の撮像特性及び倍率変換光学系44で設定された倍率に応じた大きさの視野FA内に複数(図7では42個)のスポットSの像及びアライメントマークAMの像が、撮像素子28に形成される。撮像素子28は、スポットSの像情報(スポットSの受光情報)及びアライメントマークAMの像情報(位置情報)を取得する。制御装置22は、スポットSの像情報を記憶するとともに、アライメントマークAMの位置情報から視野FAにおけるスポットS群の配置(X、Y、θZ)を求めて記憶する。
この後、計測装置20は、蛍光計測を行うために、光源装置31から射出される光を、例えば第1励起光に切り替える。光源装置31から射出された第1励起光は、第1フィルタ38Aを透過した後に、ダイクロイックミラー39Aで反射(全反射)し、対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。
第1励起光で照明されたスポットSのうちプローブ(生体分子)の物質とターゲット(検体)の物質とが結合したスポットSにおいて、波長帯域λB12Bに含まれる波長で第1蛍光が発生する。発生した第1蛍光は、対物レンズ35の透過、フィルタブロック37Aのダイクロイックミラー39Aの透過、第2フィルタ40Aの透過、波長選択フィルタ42の透過、対物レンズ46の透過を順次経た後に、光学素子47に入射する。
そして、第1照明光によるスポットSの計測と同様に、第1蛍光を発生したスポットSの像は、接眼部27の近傍に形成されるとともに、図8に示されるように、撮像素子28の視野FA内に形成される。撮像素子28は、第1蛍光を発生したスポットSの像情報(スポットSの受光情報)を取得する。
図8に二点鎖線で示すスポットS’は、第1蛍光を発生しないものであり、撮像素子28には撮像信号として認識されない。この場合、計測装置20は、図7に示した、第1照明光によりスポットSを撮像した結果(観察結果)と、図8に示した第1蛍光を発生したスポットSを撮像した結果(蛍光結果)とを対応付けることにより、第1蛍光を発生したスポットSの被照射体1におけるアドレス、すなわち、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSの被照射体1におけるアドレスを計測することができる。
このとき、第1照明光を用いたスポットSの像計測と第1蛍光を用いたスポットSの像計測とにおいて、第1照明光における光源装置31から撮像素子28までの光路は、第1励起光における光源装置31から被照射体1までの光路、及び第1励起光の照射で発生した第1蛍光における被照射体1から撮像素子28までの光路と、同一(共通光路)である。
そのため、撮像素子28の視野FA内におけるスポットS群の配置は、第1照明光による像計測時と第1蛍光による像計測時とでは同一となる。そのため、第1照明光によりスポットSを撮像した結果と、第1蛍光を発生したスポットSを撮像した結果とは高精度で対応付けられる。
続いて、プローブの物質及びターゲットの物質の蛍光特性に応じて、第2励起光を用いた蛍光計測(第2蛍光の計測)も併せて行う場合には、計測装置20は、上述の第1蛍光を用いた計測(第1の蛍光計測)を行った後、光源装置31から射出される光を第2励起光に切り替え、第1励起光を用いた場合と同様の計測処理を実施する。
一方、プローブの物質及びターゲットの物質の蛍光特性に応じて、第3励起光を用いた蛍光計測(第3蛍光の計測)も併せて行う場合には、制御装置22が切替部70の直動部72を制御し、フィルタブロック37Bを、光源装置31から射出される光の光路上に選択的に配置する。フィルタブロック37Bが光源装置31から射出される光の光路上に配置されると、光源装置31から第2照明光を選択して射出させ、被照射体1の表面8を照明する。
光源装置31Bから射出された第2照明光は、第1フィルタ38Bを透過した後に、ダイクロイックミラー39Bで反射光(部分反射光)と透過光(部分透過光)とに分離されて、部分反射及び部分透過し、部分反射した第2照明光が対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。被照射体1の表面8で反射した第2照明光は、対物レンズ35、フィルタブロック37Bのダイクロイックミラー39B、第2フィルタ40B、波長選択フィルタ42、対物レンズ46を順次透過した後、光学素子47に入射する。
光学素子47に入射した照明光の一部は、光学素子47を透過して、接眼レンズ43に導かれ、接眼部27より射出される。また、光学素子47に入射した照明光の一部は、光学素子47で反射して、結像光学系33の倍率変換光学系44に導かれ、反射ミラー45を介して、観察カメラ29の撮像素子28に入射する。
この後、計測装置20は、蛍光計測を行うために、光源装置31から射出される光を、例えば第3励起光に切り替える。光源装置31から射出された第3励起光は、第1フィルタ38Bを透過した後に、ダイクロイックミラー39Bを反射し、対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。
第3励起光で照明されたスポットSのうちプローブ(生体分子)の物質とターゲット(検体)の物質とが結合したスポットSにおいて、波長帯域λB32Bに含まれる波長で第3蛍光が発生する。発生した第3蛍光は、対物レンズ35の透過、フィルタブロック37Bのダイクロイックミラー39Bの透過、第2フィルタ40Bの透過、波長選択フィルタ42の透過を順次経た後に、光学素子47に入射する。
光学素子47に入射した第3蛍光の一部は、接眼レンズ43に導かれ、他の一部は反射ミラー45を介して、観察カメラ29の撮像素子28に入射し、蛍光の計測処理が行われる。
そして、第2照明光によるスポットSの計測と同様に、第3蛍光を発生したスポットSの像は、撮像素子28の視野FA内に形成される。撮像素子28は、第3蛍光を発生したスポットSの像情報(スポットSの受光情報)を取得する。
計測装置20は、第2照明光によりスポットSを撮像した結果(観察結果)と、第3蛍光を発生したスポットSを撮像した結果(蛍光結果)とを対応付けることにより、第3蛍光を発生したスポットSの被照射体1におけるアドレス、すなわち、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSの被照射体1におけるアドレスを計測することができる。
第2照明光を用いたスポットSの像計測と第3蛍光を用いたスポットSの像計測とにおいても、第2照明光における光源装置31から撮像素子28までの光路は、第3励起光における光源装置31から被照射体1までの光路、及び第3励起光の照射で発生した第3蛍光における被照射体1から撮像素子28までの光路と、同一(共通光路)である。
そのため、撮像素子28の視野FA内におけるスポットS群の配置は、第3励起光による像計測時と第3蛍光による像計測時とでは同一となる。そのため、第2照明光によりスポットSを撮像した結果と、第3蛍光を発生したスポットSを撮像した結果とは高精度で対応付けられる。
この後、プローブの物質及びターゲットの物質の蛍光特性に応じて、第4励起光を用いた蛍光計測(第4蛍光の計測)も併せて行う場合には、計測装置20は、上述の第3蛍光を用いた計測(第3の蛍光計測)を行った後、光源装置31から射出される光を第4励起光に切り替え、第3励起光を用いた場合と同様の計測処理を実施する。
計測装置20は、被照射体1における第1の撮像領域の計測が完了すると、第1の撮像領域と隣り合う第2の撮像領域に被照射体1を移動させる。第2の撮像領域は、第1の撮像領域で撮像したアライメントマークAMの一部が撮像素子28の視野FAで撮像される位置に設定される。
そして、計測装置20は、上記第1の撮像領域に対する撮像処理と同様に、第1照明光を用いたスポットS及びアライメントマークAMの計測及び第1蛍光を用いたスポットSの計測、さらに必要に応じて第2照明光を用いたスポットS及びアライメントマークAMの計測及び第3蛍光と第4蛍光との少なくとも一方を用いたスポットSの計測を実施する。
そして、全てのスポットSの計測が完了するまで複数の撮像領域の計測処理を実施すると、制御装置22は、各撮像領域におけるアライメントマークAMの計測結果から第1照明光によるスポットSの計測結果を画面合成するとともに、第1蛍光、第2蛍光のそれぞれによるスポットSの計測結果を画面合成する。画面合成された結果を比較することにより、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSの被照射体1におけるアドレスを計測することができる。
第3蛍光、第4蛍光の少なくとも一方の計測処理を実施した場合には、制御装置22は、各撮像領域におけるアライメントマークAMの計測結果から第2照明光によるスポットSの計測結果を画面合成するとともに、第3蛍光、第4蛍光のそれぞれによるスポットSの計測結果を画面合成する。画面合成された結果を比較することにより、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSの被照射体1におけるアドレスを計測することができる。
第1照明光を用いて計測した像と、第2照明光を用いて計測した像との間で像ずれが生じる場合、制御装置22は、実験あるいはシミュレーション等により予め求められた、第1照明光を用いて計測した像と第2照明光を用いて計測した像との間で生じる位置ずれ量を補正するための第1補正値を保持している。また、制御装置22は、切替部70によるフィルタブロック37A、37Bの切り替えで生じる誤差を補正するための第2補正値を保持している。
そして、フィルタブロック37A、37Bの両方を用いて蛍光計測を実施する場合には、制御装置22は、第1蛍光及び第2蛍光の少なくとも一方の計測結果と、第3蛍光及び第4蛍光の少なくとも一方の計測結果との間で上記第1補正値及び第2補正値を用いて計測結果を補正する補正部を備える構成にしてもよい。これによって、制御装置22は、照明光の波長の差、及びフィルタブロック37A、37Bの切り替えで生じる誤差の要因を低減した計測結果を得ることができる。
制御装置22は、フィルタブロック37A、37Bの一方を用いて被照射体1の特定指標(例えば、アライメントマークAM)を照明光で計測した後に用いるフィルタブロック37A、37Bを切り替えて、同一の特定指標をフィルタブロック37A、37Bの他方を用いて照明光で計測した結果に基づいて、フィルタブロック37A、37Bの切り替えに伴って生じる誤差量を算出し、この誤差量を補正するための第2補正値を演算して求める。
そして、制御装置22は、第1蛍光、第2蛍光の少なくとも一方の計測結果と、第3蛍光、第4蛍光の少なくとも一方の計測結果との間で上記第1補正値及び第2補正値を用いて演算して補正することで、照明光の波長の差、及びフィルタブロック37A、37Bの切り替えで生じる誤差の要因を低減した計測結果を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態の計測装置20は、フィルタブロック37A、37Bのいずれを用いた場合でも、照明光の像情報と蛍光の像情報との両方をフィルタブロック37A、37Bを用いた状態で計測することができる。そのため、本実施形態の計測装置20は、照明光の像情報と蛍光の像情報とを得るためにフィルタブロックを切り替える場合に生じる配置誤差や動作誤差等による計測精度の低下を抑制することができるとともに、計測動作を高速に行うことが可能である。
また、本実施形態の計測装置20は、計測対象の蛍光波長が互いに異なる複数のフィルタブロック37A、37Bを切り替え可能に設けることで、上述した精度低下が抑制された蛍光計測の多色化を容易に実現することが可能となる。
さらに、本実施形態での計測装置20は、フィルタブロック37A、37Bの切り替えに伴って計測結果に誤差が生じる可能性がある場合でも、制御装置22が予め求めた補正値、あるいは被照射体1を計測することで得られる補正値を用いて計測結果を補正するため、高精度の蛍光計測を実現できる。
また、本実施形態の計測装置20は、第1照明光の波長と第2照明光の波長とが異なる場合でも、予め求められた、第1照明光を用いて計測した像と、第2照明光を用いて計測した像との間で生じる位置ずれ量に基づいて、第1蛍光、第2蛍光の計測結果と、第3蛍光、第4蛍光の計測結果との一方を補正するため、第1照明光を用いて計測した像と、第2照明光を用いて計測した像との間で生じる像ずれの影響を低減して、被照射体1に対する高精度の計測処理を実現できる。
さらに、本実施形態の計測装置20は、ダイクロイックミラー39A、39Bが検出装置32による被照射体1のZ方向の位置検出に用いる赤外光も透過するため、被照射体1のZ方向の位置検出を効率的に実施することが可能である。
また、本実施形態の計測装置は、光源装置31からダイクロイックミラー39Aに入射する光を第1フィルタ38Aで波長選択し、ダイクロイックミラー39Aに入射した後にダイクロイックミラー39Aを介して出射する光を第2フィルタ40Aで波長選択する。本実施形態の計測装置は、光源装置31からダイクロイックミラー39Bに入射する光を第1フィルタ38Bで波長選択し、ダイクロイックミラー39Bに入射した後にダイクロイックミラー39Bを介して出射する光を第2フィルタ40Bで波長選択する。
したがって、本実施形態の計測装置は、光源装置31から出射した光及び第1〜第4励起光の照射で被照射体1から発生した第1〜第4蛍光以外の光が撮像素子28によって受光されてノイズ(例、クロストーク)となることを抑制できるため、スポットSの計測精度の低下を効果的に抑制できる。
また、本実施形態では、第1励起光及び第1蛍光の波長帯域と、第2励起光及び第2蛍光の波長帯域と、第3励起光及び第3蛍光の波長帯域と、第4励起光及び第4蛍光の波長帯域とを波長帯域の大きさの順で並べたときに、ダイクロイックミラー39A、39Bの一方が奇数番目の波長帯域に対応し、ダイクロイックミラー39A、39Bの他方が偶数番目の波長帯域に対応しているため、ダイクロイックミラー39A、39Bのそれぞれが対応する波長帯域を広くすることが可能となり、効果的に被照射体1の像情報を取得することができる。
特に、本実施形態では、第1励起光及び第1蛍光の波長帯域と第2励起光及び第2蛍光の波長帯域との一方の波長帯域の一部が、第3励起光及び第3蛍光の波長帯域の一部、または第4励起光及び第4蛍光の波長帯域の一部に重なるように、ダイクロイックミラー39A、39Bの光学特性が設定されているため、ダイクロイックミラー39A、39Bのそれぞれが対応する波長帯域をより広く設定することが可能となる。これによって、センサ28における各励起光の光量および各蛍光の光量の低下を防ぐことが可能である。
さらに、本実施形態の計測装置は、第2照明光の波長と第2励起光の波長とを同一としているため、第2照明光の光源または第2励起光の光源を個別に用意する必要がなくなり、装置の小型化及び低価格化に寄与できる。
<第4実施形態>
次に、計測装置20の第4実施形態について、図15を参照して説明する。
この図において、図10〜14に示す第3実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
上記第3実施形態で説明したダイクロイックミラー(39A、39B)については、所定波長帯域の光を反射または透過する光学特性を備えており、この光学特性はダイクロイックミラーの一面(複数の面のうち一つの面、又は一対の面のうち一方の面)に設けられる膜(例、多層膜)によって得られる構成とした。
本実施形態では、ダイクロイックミラーの二面(複数の面のうち二つの面、又は一対の面のうち両方の面)にそれぞれ設けた膜により上記の光学特性を得られる一例について説明する。
ここでは、一例として、図13(b)で示したダイクロイックミラー39Aの光学特性を素子の二面にそれぞれ設けた第1膜、第2膜により得られる例について説明する。
図15(a)は、ダイクロイックミラー39Aのうち、光源装置31から出射された光が先に入射する側の面に設けられた第1膜について、入射する光の波長と透過率との関係を示す図である。図15(b)は、ダイクロイックミラー39Aのうち、第1膜が設けられた面とは逆側の面に設けられた第2膜について、入射する光の波長と透過率との関係を示す図である。
第1膜は、図15(a)に示すように、第1照明光の波長を含む第3の波長帯域λB3Bと同一の波長帯域λB3B’、第1蛍光の波長を含む波長帯域λB12Bと同一の波長帯域λB12B’、検出装置32の検出光である赤外光の波長及び第2蛍光の波長を含む波長帯域λB22Bと同一の波長帯域λB22B’が100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)の光学特性と、第1励起光の波長を含む波長帯域λB11Bと同一の波長帯域λB11B’、第2励起光の波長を含む波長帯域λB21Bと同一の波長帯域λB21B’が100%近傍の高い反射率の光学特性とを備えており、2種類の透過率を含む光学特性を備えている。
第2膜は、図15(b)に示すように、第1照明光の波長を含む第3の波長帯域λB3Bと同一の波長帯域λB3B’が透過率50%程度(例、50%近傍、40〜60%)の光学特性と、他の波長帯域が100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)の光学特性とを備えており、2種類の透過率を含む光学特性を備えている。
例えば、先に第1膜に入射した光のうち、第1膜の光学特性に応じて反射する波長帯域の光は第2膜に到達することなく反射し、第1膜の光学特性に応じて透過する波長帯域の光は第2膜に達して第2膜の光学特性に応じて透過または部分反射する。従って、異なる二面に設けられた第1膜及び第2膜が協働することにより、図13(b)で示したダイクロイックミラー39Aの光学特性を得ることが可能である。
このように、本実施形態の形態では、上記第3実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、3種類の透過率を備える光学特性を、それぞれ2種類の透過率を備えるシンプルな光学特性の膜で容易に得ることが可能となり、汎用性の高いダイクロイックミラー製造が可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、2つのフィルタブロック37A、37Bが、光源装置31から出射される光の光路に対して切り替え可能に設けられる構成を例示したが、例えば3つ以上のフィルタブロックを切り替え可能に設ける構成としてもよい。
また、上記実施形態では、フィルタブロック37A、37Bを直動させて切り替える構成としたが、これに限定されるものではなく、例えばZ軸に平行な軸周りに回転可能なターレット部に、回転方向に間隔をあけてフィルタブロック37A、37Bを配置し、ターレット部を回転移動させることにより、フィルタブロック37A、37Bを切り替える構成としてもよい。
また、上記実施形態の計測装置20は、光源装置31が複数波長の光を選択的に切り替え可能な構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば、LED等の第1、第2照明光の光源、第1〜第4励起光の光源をそれぞれ用い、フィルタブロック37A、37Bに向けて光を射出する光源を適宜切り替える構成としてもよい。
また、上記実施形態における計測装置20は、広い波長帯域を有する光を射出する光源装置31及び特定の波長帯域の光を反射又は吸収する(又は透過させる)複数のフィルタを用いて、選択的に射出する光を切り替え可能な構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、第2照明光の波長を第2励起光の波長と同じ波長としたが、第1照明光についても励起光の波長と同一の波長とすることができる。この場合、第1照明光が入射しないフィルタブロック37Bに用いられる第3励起光または第4励起光の波長の光を第1照明光として用いればよい。
さらに、第1照明光と第2照明光の波長を同一波長とする構成としてもよい。例えば、第1照明光と第2照明光とを、検出装置32が射出する赤外光と同一の波長(例えば、波長770nm)とする構成であってもよい。この構成とすることにより、計測装置は、第1照明光及び第2照明光の双方で個別に光源を用意する必要がなくなり、例えば光ファイバー等の導光装置を用いることで光源を共用化でき、装置の小型化、低価格化に寄与できる。
この構成を用いる場合には、ダイクロイックミラー39A、39Bが光源装置31から入射する照明光については反射し、被照射体1で反射して入射する照明光については透過させ、検出装置32から出射された赤外光については透過させる必要がある。そのため、ダイクロイックミラー39A、39Bは、赤外光の波長及び照明光の波長を含む波長帯域について部分透過及び部分反射する光学特性を備えればよい。
なお、上記第4実施形態において、照明光、赤外光については、ダイクロイックミラー39A、39Bで部分反射または部分透過されるが、被照射体1から発生する蛍光の信号強度に比較して、照明光、赤外光による反射光の信号強度は大きいため、照明光を用いた像取得や、被照射体1の表面8のZ方向の位置情報取得に影響はない。
また、上記実施形態は、撮像素子28の視野FAの大きさがスポットSの配置領域の大きさよりも小さいため、被照射体1に設けたアライメントマークAMを用いて画面合成を行う構成であるが、視野FAの大きさをスポットSの配置領域の大きさよりも大きくすることにより、全てのスポットSを一括して撮像する構成でもよい。
また、上記実施形態の計測装置は、センサとして撮像素子28を用いる構成としたが、これに限定されるものではなく、スポットSの像を受光可能な他のセンサを用いる構成であってもよい。
例えば、上記実施形態の計測装置は、各スポットSの像位置に対応させてマトリックス状に照明光及び蛍光に対して透過性を有する第1電極及び第2電極を配置するとともに、第1電極と第2電極との間に光量子反応材料を介装し、照明光あるいは蛍光の入射に伴って第1電極と第2電極との間の電気抵抗が変化することで、スポットSで発生した蛍光を計測するセンサを設ける構成としてもよい。
<第5実施形態>
計測装置の第5実施形態について、図16及び図17を参照して説明する。
以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図16は、本実施形態に係る計測装置20の一例を示す概略構成図である。
計測装置本体21は、光源装置31A、31Bと、検出装置32A、32Bと、対物レンズ35等を含む光学システム(光学装置)25と、被照射体1を支持しながら移動可能なステージ26と、被照射体1を介した光を受光可能なセンサ(例、撮像素子など)を含む観察カメラ29A、29Bとを備えている。
例えば、センサは、PMT(photomultiplier tube)などの光検出器、や撮像素子を含む。本実施形態において、センサは一例として撮像素子を用いている。撮像素子28A、28Bは、物体の像情報を取得可能であり、例えばCCD(charge coupled device)を含む。
光学システム25は、光源装置31Aから射出された光を用いて被照射体1を照明する照明光学系36Aと、光源装置31Bから射出された光を用いて被照射体1を照明する照明光学系36Bと、照明光学系36Aで照明された被照射体1からの光を照明光学系36Aに入射させるとともに、照明光学系36Bで照明された被照射体1からの光を照明光学系36Bに入射させる光学素子151と、照明光学系36Aで照明された被照射体1の像を、撮像素子28Aの近傍に形成する結像光学系33Aと、照明光学系36Bで照明された被照射体1の像を、撮像素子28Bの近傍に形成する結像光学系33Bとを備えている。
撮像素子28A、28Bは、結像光学系33A、33Bの像面側にそれぞれ配置されている。
対物レンズ35は、無限系の対物レンズであり、ステージ26に支持されている被照射体1の表面8と対向可能である。本実施形態においては、対物レンズ(第1対物レンズ)35は、被照射体1の+Z側(上方)に配置されている。
光源装置31A、31Bは、被照射体1から蛍光を発生させる励起光と、被照射体1を観察する照明光とを射出可能である。光源装置31Aは、波長λ1の第1励起光、波長λ2の第2励起光及び波長λ3の第1照明光を射出可能である。光源装置31Bは、波長λ4の第3励起光、波長λ5の第4励起光及び波長λ6の第2照明光を射出可能である(例えば、λ4<λ3<λ1<λ5<λ2=λ6)。
例えば、光源装置31Aは、波長λ1=488nmの第1励起光、波長λ2=647nmの第2励起光及び波長λ3=435nmの第1照明光を射出可能である。光源装置31Bは、波長λ4=405nmの第3励起光、波長λ5=532nmの第4励起光及び波長λ6=647nmの第2照明光を射出可能である。光源装置31A、31Bは、それぞれ制御装置22からの信号に基づいて、上記の光を選択的に切り替えて射出可能な構成を備えている。
なお、光源装置31A、31Bは、必ずしも個別に設ける必要はなく、上述した各波長の光を射出可能な光源装置を一方に設け、光ファイバー等によって他方に導光する構成としてもよい。
検出装置(Z位置検出装置)32Aは、光源装置31Aから射出される第1、第2励起光、第1照明光、及び第1、第2励起光により被照射体1から発生する蛍光とは異なる波長帯域の光を検出光(例えば、波長770nmの赤外光(以下、単に赤外光と称する)など)として用い、波長選択フィルタ42Aを介して被照射体1を照射し、被照射体1の位置に関する情報(例えば、被照射体1のZ方向の位置情報など)を検出する。波長選択フィルタ42Aは、赤外光を反射し、後述する第1照明光、第1蛍光、第2蛍光を透過する光学特性を備えている。
検出装置(Z位置検出装置)32Bは、光源装置31Bから射出される第3、第4励起光、第2照明光、及び第3、第4励起光により被照射体1から発生する蛍光とは異なる波長帯域の光を検出光(例えば、波長770nmの赤外光(以下、単に赤外光と称する)など)として用い、波長選択フィルタ42Bを介して被照射体1を照射し、被照射体1の位置に関する情報(例えば、被照射体1のZ方向の位置情報など)を検出する。波長選択フィルタ42Bは、赤外光を反射し、後述する第2照明光、第3蛍光、第4蛍光を透過する光学特性を備えている。
照明光学系(第1の光学系)36Aは、光源装置31Aから射出された光を用いて、所定波長帯域の励起光または所定波長帯域の照明光で被照射体1を照明する。照明光学系36Aは、所定波長帯域の光(例、所定の励起光、蛍光、照明光や検出光)が入射する対物レンズ35と、励起光と蛍光とを分離可能なフィルタブロック(第1光学素子)37Aと、光学素子(第3光学素子)151とを含む。
対物レンズ35は、被照射体1を照明するための励起光、照明光、及び被照射体1のZ方向の位置情報を検出するための検出光(例えば、赤外光)を射出する。照明光学系36Aは、ステージ26に支持されている被照射体1を、所定の上方(Z方向)から励起光、照明光、及び検出光で照明する。
照明光学系(第2の光学系)36Bは、光源装置31Bから射出された光を用いて、所定波長帯域の励起光または所定波長帯域の照明光で被照射体1を照明する。照明光学系36Bは、所定波長帯域の光(例、所定の励起光、蛍光、照明光や検出光)が入射し、照明光学系36Aと共通の光路に配置された上述の対物レンズ35と、励起光と蛍光とを分離可能なフィルタブロック(第2光学素子)37Bと、照明光学系36Aと共通の光路に配置された上述の光学素子151とを含む。
照明光学系36Bは、照明光学系36Aと共通の光路において、照明光学系36Aの対物レンズ35を備える。
照明光学系36Aのフィルタブロック37Aは、光源装置31Aからの光が入射する第1フィルタ38Aと、第1フィルタ38Aを介した光が入射するダイクロイックミラー(第1分離部)39Aと、ダイクロイックミラー39Aからの光が入射する第2フィルタ40Aとを備えている。
フィルタブロック37Bは、光源装置31Bからの光が入射する第1フィルタ38Bと、第1フィルタ38Bを介した光が入射するダイクロイックミラー(第2分離部)39Bと、ダイクロイックミラー39Bからの光が入射する第2フィルタ40Bとを備えている。
第1フィルタ38Aは、光源装置31Aからの光のうち一部の波長帯域の光を反射又は吸収によって除いて、蛍光物質の励起に必要な第1、第2励起光及び第1照明光を選択的に透過させる波長選択光学素子である。図17(a)は、第1フィルタ38Aにおいて入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図17(a)に示されるように、第1フィルタ38Aは、光源装置31Aが射出する第1励起光の波長λ1を含む波長帯域λB11A及び第1照明光の波長λ3を含む波長帯域λB3Aと、第2励起光の波長λ2を含む波長帯域λB21Aとが透過率100%となる光学特性を備えている。
すなわち、第1フィルタ38Aは、所定波長帯域の光(第1、第2励起光及び第1照明光)を透過させ、他の波長帯域の光を透過させないバンドパスフィルタを含む。波長帯域λB11Aは、例えば440nm〜505nmである。波長帯域λB21Aは、例えば615nm〜640nmである。波長帯域λB3Aは、波長帯域λB11Aと連続する、例えば425nm〜440nmである。
第1光源装置31Aから射出され、第1フィルタ38Aを透過した所定波長帯域の光(第1、第2励起光及び第1照明光)は、光学素子であるダイクロイックミラー39Aに入射する。
ダイクロイックミラー39Aは、主として励起光と蛍光とを分離する分離光学素子である。本実施形態において、ダイクロイックミラー39Aは、第1フィルタ38Aを透過した第1励起光の波長λ1を含む波長帯域(例、第2の波長帯域)λB11Bの光、及び第1フィルタ38Aを透過した第2励起光の波長を含む波長帯域(例、第7の波長帯域)λB21Bの光を透過し、第1励起光の照明により被照射体1から発生した波長帯域(例、第1の波長帯域)λB12Bの第1蛍光を高い反射率(例、実質的に80〜100%、十分なS/N比が得られる反射率)で反射するとともに、第2励起光の照明により被照射体1から発生した波長帯域(例、第8の波長帯域)λB22Bの第2蛍光を高い反射率(例、実質的に80〜100%、十分なS/N比が得られる反射率)で反射する光学特性を備える。
さらに、ダイクロイックミラー39Aは、第1照明光の波長λ3を含む第3の波長帯域λB3Bの光を部分透過及び部分反射する光学特性を備える。また、ダイクロイックミラー39Aは、検出装置32Aから射出された検出光を透過させる光学特性を備える。例えば、これらの光学特性は、ダイクロイックミラー39Aが備える多層膜(不図示)によって得られる。
図17(b)は、ダイクロイックミラー39Aの光学特性として、入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図17(b)に示すように、ダイクロイックミラー39Aは、第1励起光の照明によって被照射体1から発生する第1蛍光の波長を含む波長帯域λB12Bの光と、検出装置32Aの検出光である赤外光の波長を含むとともに、第2励起光の照明によって被照射体1から発生する第2蛍光の波長を含む波長帯域λB22Bの光とが100%近傍の高い反射率(例、反射率100%、反射率80〜100%)となる光学特性を備えている。
また、ダイクロイックミラー39Aは、第1照明光の波長を含む第3の波長帯域λB3Bの光に対しては透過率が50%程度(例、50%近傍、40〜60%)となり、部分透過及び部分反射する光学特性も備えている。
波長帯域λB11Bは、例えば440nm〜505nmである。波長帯域λB21Bは、例えば570nm〜650nmである。波長帯域λB12Bは、例えば505nm〜570nmである。波長帯域λB22Bは、例えば650nm以上である。波長帯域λB3Bは、例えば425nm〜440nmである。
ダイクロイックミラー39Aにおいては、波長帯域λB11Bと波長帯域λB12Bとは連続している波長帯域であり、波長帯域λB21Bと波長帯域λB22Bとは連続している波長帯域である。
例えば、ダイクロイックミラー39Aは、第1照明光の波長を含む約425nm〜440nmの波長帯域λB3Bの光に対しては50%程度の透過率を備える。ダイクロイックミラー39Aは、第1励起光の波長を含む約440nm〜505nmの波長帯域λB11Bの光に対しては100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)を備える。ダイクロイックミラー39Aは、第1蛍光の波長を含む約505nm〜570nmの波長帯域λB12Bの光に対しては100%近傍の高い反射率を備える。
ダイクロイックミラー39Aは、第2励起光の波長を含む約615nm〜640nmの波長帯域λB21Bの光に対しては100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)を備える。ダイクロイックミラー39Aは、第2蛍光(及び赤外光)の波長を含む650nm以上の波長帯域λB22Bの光に対しては100%近傍の高い反射率を備える。
第2フィルタ40Aは、被照射体1からの第1照明光及び上述した第1、第2蛍光と、第1照明光及び第1、第2蛍光以外の波長の不要な光(散乱光等)とを分離して、第1照明光及び第1、第2の蛍光を選択的に透過させるとともに、検出装置32Aから射出される赤外光を透過させる光学特性を備える波長選択光学素子である。
図17(c)は、第2フィルタ40Aにおいて入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図17(c)に示されるように、第2フィルタ40Aは、第1蛍光の波長を含む波長帯域λB12Cの光と、第2励起光の照明によって被照射体1から発生する第2蛍光の波長(及び赤外光の波長)を含む波長帯域λB22Cの光とが透過率100%となる光学特性を備えている。第2フィルタ40Aは、第1照明光の波長を含む波長帯域λB3Cの光が透過率100%となる光学特性を備えている。
第2フィルタ40Aを透過した第1、第2蛍光及び第1照明光は、結像光学系33Aを介して観察カメラ29Aの撮像素子28Aに導かれる。
波長帯域λB12Cは、例えば515nm〜565nmである。波長帯域λB22Cは、例えば660nm以上である。波長帯域λB3Cは、例えば425nm〜440nmである。
フィルタブロック37Bを構成する第1フィルタ38Bは、光源装置31Bからの光のうち一部の波長帯域の光を反射又は吸収によって除いて、蛍光物質の励起に必要な第3、第4励起光及び第2照明光を選択的に透過させる波長選択光学素子である。本実施形態の第1フィルタ38Bの光学特性は、第3実施形態で図14(a)を用いて説明した第1フィルタ38Bの光学特性と同様であり、ここでは説明を省略する。
光源装置31Bから射出され、第1フィルタ38Bを透過した所定波長帯域の光(第3、第4励起光及び第2照明光)は、光学素子であるダイクロイックミラー39Bに入射する。
照明光学系36Bのダイクロイックミラー39Bは、主として励起光と蛍光とを分離する分離光学素子である。本実施形態のダイクロイックミラー39Bの光学特性は、第3実施形態で図14(b)を用いて説明したダイクロイックミラー39Bの光学特性と同様であり、ここでは説明を省略する。
ダイクロイックミラー39Bは、検出装置32Bから射出された検出光を透過させる光学特性を備える。
図14(b)に示すように、ダイクロイックミラー39Bは、第3励起光の照明によって被照射体1から発生する第3蛍光の波長を含む波長帯域λB32Bの光と、第4励起光の照明によって被照射体1から発生する第4蛍光の波長を含む波長帯域λB42Bの光と、検出装置32Bの検出光である赤外光(例えば、波長770nm)とが100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)となる光学特性を備えている。
第2フィルタ40Bは、被照射体1からの第2照明光及び上述した第3、第4蛍光と、第2照明光及び第3、第4蛍光以外の波長の不要な光(散乱光等)とを分離して、第2照明光及び第3、第4蛍光を選択的に透過させるとともに、検出装置32Bから射出される赤外光を透過させる光学特性を備える波長選択光学素子である。
本実施形態の第2フィルタ40Bの光学特性は、第3実施形態で図14(c)を用いて説明した第2フィルタ40Bの光学特性と同様であり、ここでは説明を省略する。
第2フィルタ40Bを透過した第3、第4蛍光及び第2照明光は、結像光学系33Bを介して観察カメラ29Bの撮像素子28Bに導かれる。
対物レンズ35は、例えば、上述の第1の波長帯域の光から第6の波長帯域の光(例、波長帯域λB11Bの光、波長帯域λB12Bの光、波長帯域λB31Bの光、波長帯域λB32Bの光など)が入射可能な光路に配置される。
光学素子151は、例えば、ハーフミラー(第3分離部)152を備えている。ハーフミラー152は、入射する光を、例えば透過率50%(反射率50%)で部分透過及び部分反射して分離する光学特性を備えている。光学素子151は、フィルタブロック(第1光学素子)37Aと対物レンズ35との間の光路、及びフィルタブロック(第2光学素子)37Bと対物レンズ35との間の光路に配置される。
結像光学系33Aは、フィルタブロック37Aと対向する位置に配置され、倍率変換光学系、結像系の対物レンズ等、複数の光学素子を含み、被照射体1の像を、撮像素子28Aの近傍に形成する。結像光学系33Bは、フィルタブロック37Bと対向する位置に配置され、倍率変換光学系、結像系の対物レンズ等、複数の光学素子を含み、被照射体1の像を、撮像素子28Bの近傍に形成する。
ステージ26は、結像光学系33A、33Bの物体面側で、被照射体1を支持する。被照射体1は、その被照射体1の表面8が対物レンズ35と対向するように、ステージ26に支持される。
被照射体1を介した光は、対物レンズ35、光学素子151、フィルタブロック37A及び結像光学系33Aを介して観察カメラ29Aの撮像素子28Aに入射する。被照射体1の像は、結像光学系33Aにより、撮像素子28Aに形成される。これにより、観察カメラ29Aの撮像素子28Aは、被照射体1の像情報を取得可能である。
同様に、被照射体1を介した光は、対物レンズ35、光学素子51、フィルタブロック37B及び結像光学系33Bを介して観察カメラ29Bの撮像素子28Bに入射する。被照射体1の像は、結像光学系33Bにより、撮像素子28Bに形成される。これにより、観察カメラ29Bの撮像素子28Bは、被照射体1の像情報を取得可能である。
図16に示すように、撮像素子28A、28Bで取得した被照射体1の像情報(画像信号)は、制御装置22に出力される。制御装置22は、撮像素子28A、28Bからの像情報を、表示装置23を用いて表示する。表示装置23は、撮像素子28A、28Bで取得した被照射体1の像情報を拡大して表示することができる。
制御装置22は、上述した光源装置31A、31Bにおける光源の選択・切替え、検出装置32A、32Bの検出結果に基づくステージ26のZ方向位置制御、ステージ26の駆動制御等を統括的に制御する。制御装置22には、撮像素子28A、28Bが撮像した像情報が入力する。制御装置22は、撮像素子28A、28Bが撮像した各像情報、及び各像情報を得る際の第1照明光、第2照明光の種類に基づいて像情報を補正する(後述)。
次に、上述の構成を有する計測装置20を用いて、被照射体1を計測する方法について説明する。本実施形態の被照射体1の構成は、第1実施形態及び第3実施形態で図6A及び図6Bを用いて説明したものと同様であり、ここでは説明を省略する。
例えば、光源装置31Aから波長λ1の第1励起光を照射させて被照射体1を計測する場合、最初に、計測装置20は、検出装置32Aから射出する赤外光を用いて被照射体1の表面8のZ方向の位置情報を検出する。
検出装置32Aから射出された赤外光は、波長選択フィルタ42Aでの反射、フィルタブロック37Aの第2フィルタ40Aの透過、ダイクロイックミラー39Aでの反射、光学素子151のハーフミラー152での部分反射を経た後に、被照射体1の表面8で反射し、同じ光路(共通光路)を辿って検出装置32Aに受光される。
制御装置22は、検出装置32Aで検出されたZ方向の位置情報に基づいて、ステージ26(すなわち、被照射体1の表面8)をZ方向の所定位置に位置決めする。
そして、計測装置20は、被照射体1の表面8をZ方向の所定位置に位置決めすると、所定(所定数)のスポットSが計測可能となる第1の撮像領域に、被照射体1(ステージ26)をXY平面内で移動させる。
次に、計測装置20は、光源装置31Aから第1照明光を選択して射出させ、被照射体1の表面8を照明する。光源装置31Aから射出された第1照明光は、第1フィルタ38Aを透過した後に、ダイクロイックミラー39Aで反射光(部分反射光)と透過光(部分透過光)とに分離されて、部分反射及び部分透過し、部分透過した第1照明光が光学素子151のハーフミラー152で部分反射し、対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。
被照射体1の表面8で反射した第1照明光は、対物レンズ35の透過、光学素子151のハーフミラー152での部分反射、フィルタブロック37Aのダイクロイックミラー39Aでの部分反射、第2フィルタ40Aの透過、波長選択フィルタ42Aの透過を順次経た後に、結像光学系33Aに導かれて観察カメラ29Aの撮像素子28Aに入射する。
これらにより、図7に示すように、撮像素子28Aの撮像特性及び倍率変換光学系で設定された倍率に応じた大きさの視野FA内に複数(図7では42個)のスポットSの像及びアライメントマークAMの像が、撮像素子28Aに形成される。
撮像素子28Aは、スポットSの像情報(スポットSの受光情報)及びアライメントマークAMの像情報(位置情報)を取得する。制御装置22は、スポットSの像情報を記憶するとともに、アライメントマークAMの位置情報から視野FAにおけるスポットS群の配置(X、Y、θZ)を求めて記憶する。
この後、計測装置20は、蛍光計測を行うために、光源装置31Aから射出される光を、例えば第1励起光に切り替える。光源装置31Aから射出された第1励起光は、第1フィルタ38Aを透過した後に、ダイクロイックミラー39Aを透過し、光学素子151のハーフミラー152で部分反射し、対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。
第1励起光で照明されたスポットSのうちプローブ(生体分子)の物質とターゲット(検体)の物質とが結合したスポットSにおいて、波長帯域λB12Bに含まれる波長で第1蛍光が発生する。
発生した第1蛍光は、対物レンズ35の透過、光学素子151のハーフミラー152での部分反射、フィルタブロック37Aのダイクロイックミラー39Aでの反射、第2フィルタ40Aの透過、波長選択フィルタ42Aの透過を順次経た後に、結像光学系33Aに導かれて観察カメラ29Aの撮像素子28Aに入射する。
そして、第1照明光によるスポットSの計測と同様に、第1蛍光を発生したスポットSの像は、図8に示されるように、撮像素子28Aの視野FA内に形成される。撮像素子28Aは、第1蛍光を発生したスポットSの像情報(スポットSの受光情報)を取得する。
図8に二点鎖線で示すスポットS’は、第1蛍光を発生しないものであり、撮像素子28Aには撮像信号として認識されない。この場合、計測装置20は、図7に示した、第1照明光によりスポットSを撮像した結果(観察結果)と、図8に示した第1蛍光を発生したスポットSを撮像した結果(蛍光結果)とを対応付けることにより、第1蛍光を発生したスポットSの被照射体1におけるアドレス、すなわち、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSの被照射体1におけるアドレスを計測することができる。
このとき、第1照明光を用いたスポットSの像計測と第1蛍光を用いたスポットSの像計測とにおいて、第1照明光における光源装置31Aから撮像素子28Aまでの光路は、第1励起光における光源装置31Aから被照射体1までの光路、及び第1励起光の照射で発生した第1蛍光における被照射体1から撮像素子28Aまでの光路と、同一(共通光路)である。
そのため、撮像素子28Aの視野FA内におけるスポットS群の配置は、第1照明光による像計測時と第1蛍光による像計測時とでは同一となる。そのため、第1照明光によりスポットSを撮像した結果と、第1蛍光を発生したスポットSを撮像した結果とは高精度で対応付けられる。
また、プローブの物質及びターゲットの物質の蛍光特性に応じて、第2励起光を用いた蛍光計測(第2蛍光の計測)も併せて行う場合には、計測装置20は、上述の第1蛍光を用いた計測(第1の蛍光計測)を行った後、光源装置31Aから射出される光を第2励起光に切り替え、第1励起光を用いた場合と同様の計測処理を実施する。
一方、プローブの物質及びターゲットの物質の蛍光特性に応じて、第3励起光を用いた蛍光計測(第3蛍光の計測)も併せて行う場合には、計測装置20は、光源装置31Bから第2照明光を選択して射出させ、被照射体1の表面8を照明する。
光源装置31Bから射出された第2照明光は、第1フィルタ38Bを透過した後に、ダイクロイックミラー39Bで反射光(部分反射光)と透過光(部分透過光)とに分離されて、部分反射及び部分透過し、部分反射した第2照明光が光学素子151のハーフミラー152で部分透過し、対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。
被照射体1の表面8で反射した第2照明光は、対物レンズ35の透過、光学素子151のハーフミラー152の部分透過、フィルタブロック37Bのダイクロイックミラー39Bでの部分透過、第2フィルタ40Bの透過、波長選択フィルタ42Bの透過を順次経た後に、結像光学系33Bに導かれて観察カメラ29Bの撮像素子28Bに入射する。
これらにより、撮像素子28Bの撮像特性及び倍率変換光学系で設定された倍率に応じた大きさの視野FA内に複数のスポットSの像及びアライメントマークAMの像が、撮像素子28Bに形成される。
撮像素子28Bは、スポットSの像情報(スポットSの受光情報)及びアライメントマークAMの像情報(位置情報)を取得する。制御装置22は、スポットSの像情報を記憶するとともに、アライメントマークAMの位置情報から視野FAにおけるスポットS群の配置(X、Y、θZ)を算出して記憶する。
この後、計測装置20は、蛍光計測を行うために、光源装置31Bから射出される光を、例えば第3励起光に切り替える。光源装置31Bから射出された第3励起光は、第1フィルタ38Bを透過した後に、ダイクロイックミラー39Bを反射し、光学素子151のハーフミラー152を部分透過し、対物レンズ35を透過した後に、被照射体1の表面8を照明する。
第3励起光で照明されたスポットSのうちプローブ(生体分子)の物質とターゲット(検体)の物質とが結合したスポットSにおいて、波長帯域λB32Bに含まれる波長で第3蛍光が発生する。
発生した第3蛍光は、対物レンズ35の透過、光学素子151のハーフミラー152の部分透過、フィルタブロック37Bのダイクロイックミラー39Bの透過、第2フィルタ40Bの透過、波長選択フィルタ42Bの透過を順次経た後に、結像光学系33Bに導かれて観察カメラ29Bの撮像素子28Bに入射する。
そして、第2照明光によるスポットSの計測と同様に、第3蛍光を発生したスポットSの像は、撮像素子28Bの視野FA内に形成される。撮像素子28Bは、第3蛍光を発生したスポットSの像情報(スポットSの受光情報)を取得する。
計測装置20は、第2照明光によりスポットSを撮像した結果(観察結果)と、第3蛍光を発生したスポットSを撮像した結果(蛍光結果)とを対応付けることにより、第3蛍光を発生したスポットSの被照射体1におけるアドレス、すなわち、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSの被照射体1におけるアドレスを計測することができる。
第2照明光を用いたスポットSの像計測と第3蛍光を用いたスポットSの像計測とにおいても、第2照明光における光源装置31Bから撮像素子28Bまでの光路は、第3励起光における光源装置31Bから被照射体1までの光路、及び第3励起光の照射で発生した第3蛍光における被照射体1から撮像素子28Bまでの光路と、同一(共通光路)である。
そのため、撮像素子28Bの視野FA内におけるスポットS群の配置は、第2照明光による像計測時と第3蛍光による像計測時とでは同一となる。そのため、第2照明光によりスポットSを撮像した結果と、第3蛍光を発生したスポットSを撮像した結果とは高精度で対応付けられる。
この後、プローブの物質及びターゲットの物質の蛍光特性に応じて、第4励起光を用いた蛍光計測(第4蛍光の計測)も併せて行う場合には、計測装置20は、上述の第3蛍光を用いた計測(第3の蛍光計測)を行った後、光源装置31Bから射出される光を第4励起光に切り替え、第3励起光を用いた場合と同様の計測処理を実施する。
計測装置20は、被照射体1における第1の撮像領域の計測が完了すると、第1の撮像領域と隣り合う第2の撮像領域に被照射体1を移動させる。第2の撮像領域は、第1の撮像領域で撮像したアライメントマークAMの一部が撮像素子28Aの視野FAで撮像される位置に設定される。
そして、計測装置20は、上記第1の撮像領域に対する撮像処理と同様に、第1照明光を用いたスポットS及びアライメントマークAMの計測及び第1蛍光を用いたスポットSの計測、さらに必要に応じて第2照明光を用いたスポットS及びアライメントマークAMの計測及び第3蛍光と第4蛍光との少なくとも一方を用いたスポットSの計測を実施する。
なお、第1の撮像領域の計測が第1励起光を用いた状態で完了した場合には、第2の撮像領域の計測は、第1照明光による計測の後に第1蛍光による計測という順序ではなく、第1蛍光による計測の後に第1照明光による計測とする順序でもよい。
このように、計測装置20は、第2の撮像領域以降の計測を開始する際に、先に完了した撮像領域の計測時に用いた光を用いることで、光源装置31Aから射出される光を切り替える必要がなくなり、計測処理に要する時間を短縮化することができる。
そして、全てのスポットSの計測が完了するまで複数の撮像領域の計測処理を実施すると、制御装置22は、各撮像領域におけるアライメントマークAMの計測結果から第1照明光によるスポットSの計測結果を画面合成するとともに、第1蛍光、第2蛍光のぞれぞれによるスポットSの計測結果を画面合成する。画面合成された結果を比較することにより、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSの被照射体1におけるアドレスを計測することができる。
第3蛍光、第4蛍光の少なくとも一方の計測処理を実施した場合には、制御装置22は、各撮像領域におけるアライメントマークAMの計測結果から第2照明光によるスポットSの計測結果を画面合成するとともに、第3蛍光、第4蛍光のそれぞれによるスポットSの計測結果を画面合成する。画面合成された結果を比較することにより、プローブの物質とターゲットの物質とが結合したスポットSの被照射体1におけるアドレスを計測することができる。
第1照明光を用いて計測した像と、第2照明光を用いて計測した像との間で像ずれが生じる場合、制御装置22は、実験あるいはシミュレーション等により予め求められた、第1照明光を用いて計測した像と第2照明光を用いて計測した像との間で生じる位置ずれ量に基づいて、第1蛍光、第2蛍光の計測結果と、第3蛍光、第4蛍光の計測結果との少なくとも一方を補正する補正部を備える構成にしてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、光源装置31A、31Bから射出される光を切り替えることにより、フィルタブロック37A、37Bや光学素子151等の光学素子を移動させることなく、第1蛍光〜第4蛍光の各色で被照射体1におけるスポットSの像情報を計測することができる。そのため、本実施形態では、照明光を用いた計測結果と蛍光を用いた計測結果とを高精度に対応付けることができ、光路中に配置する光学素子を光の波長帯域に応じて切り替えた場合のように、スポットSの計測精度が低下することを抑制できる。
また、本実施形態における計測装置20は、上述した構成などによって、計測動作を高速に行うことが可能である。
本実施形態では、第1照明光の波長と第2照明光の波長とが異なる場合でも、予め求められた、第1照明光を用いて計測した像と、第2照明光を用いて計測した像との間で生じる位置ずれ量に基づいて、第1蛍光、第2蛍光の計測結果と、第3蛍光、第4蛍光の計測結果との一方を補正するため、第1照明光を用いて計測した像と、第2照明光を用いて計測した像との間で生じる像ずれの影響を低減して、被照射体1に対する高精度の計測処理を実現できる。
本実施形態では、第1励起光及び第1蛍光の波長帯域と、第2励起光及び第2蛍光の波長帯域と、第3励起光及び第3蛍光の波長帯域と、第4励起光及び第4蛍光の波長帯域とを波長帯域の大きさの順で並べたときに、ダイクロイックミラー39A、39Bの一方が奇数番目の波長帯域に対応し、ダイクロイックミラー39A、39Bの他方が偶数番目の波長帯域に対応しているため、ダイクロイックミラー39A、39Bのそれぞれが対応する波長帯域を広くすることが可能となる。そのため、本実施形態では、光学素子151のようにハーフミラー152を用いた場合のように、入射する励起光及び蛍光に光量の低減が生じても効果的に被照射体1の像情報を取得することができる。
特に、本実施形態では、第1励起光及び第1蛍光の波長帯域と第2励起光及び第2蛍光の波長帯域との一方の波長帯域の一部が、第3励起光及び第3蛍光の波長帯域の一部、または第4励起光及び第4蛍光の波長帯域の一部に重なるように、ダイクロイックミラー39A、39Bの光学特性が設定されているため、ダイクロイックミラー39A、39Bのそれぞれが対応する波長帯域をより広く設定することが可能となる。これによって、撮像素子28A、28Bにおける各励起光の光量および各蛍光の光量の低下を防ぐことが可能である。
さらに、本実施形態では、第2照明光の波長と第2励起光の波長とを同一としているため、第2照明光の光源または第2励起光の光源を個別に用意する必要がなくなり、装置の小型化及び低価格化に寄与できる。
本実施形態における光学システム25は、フィルタブロック37A及びフィルタブロック37Bを備え、光源装置31Aからダイクロイックミラー39Aに入射する光を第1フィルタ38Aで波長選択し、ダイクロイックミラー39Aに入射した後にダイクロイックミラー39Aを介して出射する光を第2フィルタ40Aで波長選択し、また、光源装置31Bからダイクロイックミラー39Bに入射する光を第1フィルタ38Bで波長選択し、ダイクロイックミラー39Bに入射した後にダイクロイックミラー39Bを介して出射する光を第2フィルタ40Bで波長選択する。
このため、光源装置31A、31Bから出射した光及び第1〜第4励起光の照射で被照射体1から発生した第1〜第4蛍光以外の光が撮像素子28A、28Bによって受光されてノイズ(例、クロストーク)となることを抑制できるため、スポットSの計測精度の低下を効果的に抑制できる。
<第6実施形態>
次に、計測装置20の第6実施形態について、図18から図21を参照して説明する。
これらの図において、図16及び図17に示す第5実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
上記第5実施形態では、光学素子151がハーフミラー152を備える構成であったが、第6実施形態では光学素子151がダイクロイックミラー153を備える構成とともに、第1照明光の波長、第2照明光の波長、及び検出装置32A、32Bが用いる検出光の波長が同一波長で構成される場合について説明する。
図18は、第6実施形態に係る計測装置20の一例を示す概略構成図である。図18の計測装置20の光学素子151はダイクロイックミラー153を備える。ダイクロイックミラー153の光学特性の詳細については後述する。
光源装置31Aは、例えば、波長λ1=488nmの第1励起光、波長λ2=647nmの第2励起光、及び検出装置32Aの検出光と同一波長の波長λ3=770nmの第1照明光を射出可能である。光源装置31Bは、波長λ4=405nmの第3励起光、波長λ5=532nmの第4励起光、及び検出装置32Bの検出光と同一波長の波長λ6=770nmの第2照明光を射出可能である。
図19(a)は、フィルタブロック37Aの第1フィルタ38Aにおいて入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図19(a)の第1フィルタ38Aは、光源装置31Aが射出する第1励起光の波長λ1を含む波長帯域λB11Aと、第2励起光の波長λ2を含む波長帯域λB21Aと、第1照明光の波長λ3を含む波長帯域λB3Aとが透過率100%となる光学特性を備えている。
例えば、第1フィルタ38Aは、所定波長帯域の光(第1、第2励起光及び第1照明光)を選択的に透過させ、他の波長領域の光を透過させないバンドパスフィルタを含む。波長帯域λB11Aは、例えば480nm〜490nmである。波長帯域λB21Aは、例えば625nm〜640nmである。波長帯域λB3Aは、例えば720nm以上である。
図19(b)は、ダイクロイックミラー39Aの光学特性として、入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図19(b)のダイクロイックミラー39Aは、第1励起光の照明によって被照射体1から発生する第1蛍光の波長を含む波長帯域λB12Bの光と、第2励起光の照明によって被照射体1から発生する第2蛍光の波長を含む波長帯域λB22Bの光とが100%近傍の高い反射率(例、反射率100%、反射率80〜100%)となる光学特性を備えている。
また、ダイクロイックミラー39Aは、検出装置32Aの検出光である赤外光の波長を含むとともに、第1照明光の波長を含む第3の波長帯域λB3Bの光に対しては透過率が50%程度(例、50%近傍、40〜60%)となり、部分透過及び部分反射する光学特性も備えている。
波長帯域λB11Bは、例えば440nm〜505nmである。波長帯域λB21Bは、例えば570nm〜650nmである。波長帯域λB12Bは、例えば505nm〜570nmである。波長帯域λB22Bは、例えば650nm〜720nmである。波長帯域λB3Bは、例えば720nm以上である。
例えば、ダイクロイックミラー39Aは、第1励起光の波長を含む約440nm〜505nmの波長帯域λB11Bの光に対しては100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)を備え、第1蛍光の波長を含む約505nm〜570nmの波長帯域λB12Bの光に対しては100%近傍の高い反射率を備え、第2励起光の波長を含む約570nm〜650nmの波長帯域λB21Bの光に対しては100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)を備え、第2蛍光の波長を含む650nm〜720nmの波長帯域λB22Bの光に対しては100%近傍の高い反射率を備え、第1照明光の波長及び赤外光の波長を含む720nm以上の波長帯域の光に対しては50%程度の透過率を備える。
図19(c)は、第2フィルタ40Aにおいて入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図19(c)の第2フィルタ40Aは、第1蛍光の波長を含む波長帯域λB12Cの光と、第2の励起光の照明によって被照射体1から発生する第2蛍光の波長(及び赤外光の波長)を含む波長帯域λB22Cの光とが透過率100%となる光学特性を備えている。第2フィルタ40Aは、第1照明光の波長を含む波長帯域λB3Cの光が透過率100%となる光学特性を備えている。
波長帯域λB12Cは、例えば515nm〜530nmである。波長帯域λB22Cは、例えば660nm以上である。
図20(a)は、フィルタブロック37Bの第1フィルタ38Bにおいて入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図20(a)の第1フィルタ38Bは、光源装置31Bが射出する第3励起光の波長λ4を含む波長帯域λB31Aと、第4励起光の波長λ5を含む波長帯域λB41Aと、第2照明光の波長λ6を含む波長帯域λB6Aとが透過率100%となる光学特性を備えている。
例えば、第1フィルタ38Bは、所定波長帯域の光(第3、第4励起光及び第2照明光)のみを透過させ、他の波長領域の光を透過させないバンドパスフィルタを含む。波長帯域λB31Aは、例えば400nm〜420nmである。波長帯域λB41Aは、例えば535nm〜545nmである。波長帯域λB6Aは、例えば635nm以上である。
図20(b)は、ダイクロイックミラー39Bの光学特性として、入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図20(b)のダイクロイックミラー39Bは、第3励起光の照明によって被照射体1から発生する第3蛍光の波長を含む波長帯域λB32Bの光と、第4励起光の照明によって被照射体1から発生する第4蛍光の波長を含む波長帯域λB42Bの光とが100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)となる光学特性を備えている。
また、ダイクロイックミラー39Bは、第2照明光の波長を含む第6の波長帯域λB6Bの光、及び検出装置32Bの検出光である赤外光(例えば、波長770nm)に対しては透過率が50%程度(例、50%近傍、40〜60%)となり、部分透過及び部分反射する光学特性も備えている。
波長帯域λB31Bは、例えば400nm〜430nmである。波長帯域λB41Bは、例えば475nm〜555nmである。波長帯域λB32Bは、例えば430nm〜475nmである。波長帯域λB42Bは、例えば555nm〜620nmである。波長帯域λB6Bは、例えば720nm以上である。
例えば、ダイクロイックミラー39Bは、第2照明光の波長、及び検出装置38Bの検出光の波長を含む約720nm以上の波長帯域λB6Bの光に対しては50%程度の透過率を備え、第3励起光の波長を含む約400nm〜430nmの波長帯域λB31Bの光に対しては100%近傍の高い反射率(例、反射率100%、反射率80〜100%)を備え、第3蛍光の波長を含む約430nm〜475nmの波長帯域λB32Bの光に対しては100%近傍の高い透過率を備え、第4励起光の波長を含む約475nm〜555nmの波長帯域λB41Bの光に対しては100%近傍の高い反射率(例、反射率100%、反射率80〜100%)を備え、第4蛍光の波長を含む555nm〜620nmの波長帯域λB42Bの光に対しては100%近傍の高い透過率を備える。
図20(c)は、第2フィルタ40Bにおいて入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図20(c)に示されるように、第2フィルタ40Bは、第3蛍光の波長を含む波長帯域λB32Cの光と、第4蛍光の波長を含む波長帯域λB42Cの光とが透過率100%となる光学特性を備えている。第2フィルタ40Bは、第2照明光の波長、及び検出装置38Bの検出光の波長を含む波長帯域λB6Cの光が透過率100%となる光学特性を備えている。
波長帯域λB32Cは、例えば440nm〜500nmである。波長帯域λB42Cは、例えば555nm〜620nmである。波長帯域λB6Cは、例えば720nm以上である。
ダイクロイックミラー153は、フィルタブロック37A(ダイクロイックミラー39A)を透過して入射する第1励起光、第2励起光、第1照明光及び検出装置38Aの検出光を、被照射体1に向けて全反射するとともに、被照射体1からの第1蛍光、第2蛍光、第1照明光及び検出装置38Aの検出光を、ダイクロイックミラー39Aに向けて全反射する光学特性を備えている。
ダイクロイックミラー153は、フィルタブロック37B(ダイクロイックミラー39B)で反射して入射する第3励起光、第4励起光、第2照明光及び検出装置38Bの検出光を、被照射体1に向けて全透過するとともに、被照射体1からの第3蛍光、第4蛍光、第2照明光及び検出装置38Bの検出光を、ダイクロイックミラー39Bに向けて全透過する光学特性を備えている。
図21は、ダイクロイックミラー153において入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。図21に示されるように、ダイクロイックミラー53は、第3励起光の波長及び第3蛍光の波長を含む波長帯域λB7の光と、第4励起光の波長及び第4蛍光の波長を含む波長帯域λB8の光とが100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)となる光学特性を備えている。
ダイクロイックミラー153は、第1励起光の波長及び第1蛍光の波長を含む波長帯域λB9の光と、第2励起光の波長及び第2蛍光の波長を含む波長帯域λB10の光とが100%近傍の高い反射率を備える光学特性を備えている。
ダイクロイックミラー153は、第1照明光の波長、第2照明光の波長、検出装置32A、32Bの検出光の波長を含む波長帯域λB11の光に対しては透過率が50%程度(例、50%近傍、40〜60%)となり、部分透過及び部分反射する光学特性も備えている。
波長帯域λB7は、例えば400nm〜475nmである。波長帯域λB9は、例えば475nm〜530nmである。波長帯域λB8は、例えば530nm〜625nmである。波長帯域λB10は、例えば625nm〜720nmである。波長帯域λB11は、例えば720nm以上である。
上記構成の計測装置20において、被照射体1の表面8をZ方向の所定位置に位置決めするために検出装置32Aから射出された検出光(例、赤外光)は、波長選択フィルタ42Aでの反射、フィルタブロック37Aの第2フィルタ40Aの透過、ダイクロイックミラー39Aでの反射、光学素子151のダイクロイックミラー153での反射(全反射)、対物レンズ35の透過を経た後に、被照射体1の表面8で反射し、同じ光路(共通光路)を辿って検出装置32Aに受光される。
制御装置22は、検出装置32Aで検出されたZ方向の位置情報に基づいて、ステージ26(例えば、被照射体1の表面8)をZ方向の所定位置に位置決めする。このとき、赤外光と同一波長の光である第1照明光及び第2照明光は、これらの照明光がノイズとならないように光源装置31A、31Bからの射出が停止されている。
次に、スポットSの像情報及びアライメントマークAMの像情報を取得するために、光源装置31Aから射出された第1照明光は、第1フィルタ38Aを透過した後に、ダイクロイックミラー39Aでの部分透過、光学素子151のダイクロイックミラー153での部分反射を経た後に、対物レンズ35を透過して被照射体1の表面8を照明する。
被照射体1の表面8で反射した第1照明光は、対物レンズ35の透過、光学素子151のダイクロイックミラー153での部分反射、フィルタブロック37Aのダイクロイックミラー39Aでの部分反射、第2フィルタ40Aの透過、波長選択フィルタ42Aの透過を順次経た後に、結像光学系33Aに導かれて観察カメラ29Aの撮像素子28Aに入射する。
このとき、第1照明光と同一波長の光である検出装置32A、32Bの検出光は、これらの検出光がノイズとならないように検出装置32A、32Bからの射出が停止されている。
次に、第1蛍光の蛍光計測を行うために光源装置31Aから射出された第1励起光は、第1フィルタ38Aを透過した後に、ダイクロイックミラー39Aでの透過、光学素子151のダイクロイックミラー53での反射(全反射)を経た後に、対物レンズ35を透過して被照射体1の表面8を照明する。
第1励起光の照明により被照射体1の表面8から発生した第1蛍光は、対物レンズ35の透過、光学素子151のダイクロイックミラー153での全反射、フィルタブロック37Aのダイクロイックミラー39Aでの反射、第2フィルタ40Aの透過、波長選択フィルタ42Aの透過を順次経た後に、結像光学系33Aに導かれて観察カメラ29Aの撮像素子28Aに入射する。
光源装置31Aから射出される第2励起光及び被照射体1の表面8から発生した第2蛍光が辿る光路は、上記第1励起光及び第1蛍光が辿った経路と同様である。
一方、被照射体1の表面8をZ方向の所定位置に位置決めするために検出装置32Bから射出された検出光(例、赤外光)は、波長選択フィルタ42Bでの反射、フィルタブロック37Bの第2フィルタ40Bの透過、ダイクロイックミラー39Bでの透過、光学素子151のダイクロイックミラー153での透過(全透過)、対物レンズ35の透過を経た後に、被照射体1の表面8で反射し、同じ光路(共通光路)を辿って検出装置32Bに受光される。
制御装置22は、検出装置32Bで検出されたZ方向の位置情報に基づいて、ステージ26(例えば、被照射体1の表面8)をZ方向の所定位置に位置決めする。
このとき、赤外光と同一波長の光である第1照明光及び第2照明光は、これらの照明光がノイズとならないように光源装置31A、31Bからの射出が停止されている。
次に、スポットSの像情報及びアライメントマークAMの像情報を取得するために、光源装置31Bから射出された第2照明光は、第1フィルタ38Bを透過した後に、ダイクロイックミラー39Bでの部分反射、光学素子151のダイクロイックミラー153での部分透過を経た後に、対物レンズ35を透過して被照射体1の表面8を照明する。
被照射体1の表面8で反射した第2照明光は、対物レンズ35の透過、光学素子151のダイクロイックミラー153での部分透過、フィルタブロック37Bのダイクロイックミラー39Bでの部分透過、第2フィルタ40Bの透過、波長選択フィルタ42Bの透過を順次経た後に、結像光学系33Bに導かれて観察カメラ29Bの撮像素子28Bに入射する。
このとき、第2照明光と同一波長の光である検出装置32A、32Bの検出光は、これらの検出光がノイズとならないように検出装置32A、32Bからの射出が停止されている。
次に、第3蛍光の蛍光計測を行うために光源装置31Bから射出された第3励起光は、第1フィルタ38Bを透過した後に、ダイクロイックミラー39Bでの反射、光学素子151のダイクロイックミラー153での透過(全透過)を経た後に、対物レンズ35を透過して被照射体1の表面8を照明する。
第3励起光の照明により被照射体1の表面8から発生した第3蛍光は、対物レンズ35の透過、光学素子151のダイクロイックミラー153での全透過、フィルタブロック37Bのダイクロイックミラー39Bでの透過、第2フィルタ40Bの透過、波長選択フィルタ42Bの透過を順次経た後に、結像光学系33Bに導かれて観察カメラ29Bの撮像素子28Bに入射する。
光源装置31Bから射出される第4励起光及び被照射体1の表面8から発生した第4蛍光が辿る光路は、上記第3励起光及び第3蛍光が辿った経路と同様である。
また、第1蛍光〜第4蛍光の蛍光計測処理は上記第5実施形態と同様である。
本実施形態の計測装置20では、上記第5実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、第1励起光〜第4励起光、第1蛍光〜第4蛍光が光学素子151のダイクロイックミラー153において、実質的に全反射または実質的に全透過するため、第1励起光〜第4励起光、第1蛍光〜第4蛍光の光量が大きく低減することを防止できる。
そのため、本実施形態では、撮像素子28A、28Bが受光する信号強度を大きくすることが可能になり、被照射体1に対する計測精度を向上させることができる。
また、本実施形態では、撮像素子28A、28Bが受光する信号強度が大きくなることから、第1フィルタ38A、38B、ダイクロイックミラー39A、39B、第2フィルタ40A、40B等の光学素子に設定される、波長に応じて反射・透過を分離するための波長帯域を狭めることが可能となる。
そのため、本実施形態では、各光学素子に設定される反射・透過分離用の波長帯域の数を多くすることができ、蛍光の多色化に対応することが可能となる。
本実施形態では、第1照明光の波長、第2照明光の波長、検出装置32A、32Bの検出光の波長が同一波長であるため、個別の光源を設ける必要がなくなり、例えば光りファイバー等の導光装置を用いることで光源を共用化でき、装置の小型化、低価格化に寄与できる。
なお、上記第6実施形態において、第1照明光、第2照明光、検出装置32A、32Bの検出光はダイクロイックミラー153で部分反射または部分透過されるが、被照射体1から発生する蛍光の信号強度に比較して、第1照明光、第2照明光、検出装置32A、32Bの検出光の照明による反射光の信号強度は大きいため、第1照明光、第2照明光を用いた像の取得や、被照射体1の表面8のZ方向の位置情報の取得が容易にできる。
<第7実施形態>
次に、計測装置20の第7実施形態について、図22及び図23を参照して説明する。
これらの図において、図18から図21に示す第6実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
図22に示すように、本実施形態の計測装置20は、撮像素子28Bは設けられず、撮像素子28Aと結像光学系33Aとの間に、ダイクロイックミラー156を備える光学素子(第4光学素子)155が配置されている。結像光学系33Bにおける光の出射側には、結像光学系33Bを出射した光を反射してダイクロイックミラー156に入射させる反射ミラー157が設けられている。
ダイクロイックミラー156は、フィルタブロック37Aを介して入射する光を透過し、フィルタブロック37Bを介して入射する光を反射する。図23は、ダイクロイックミラー156において入射する光の波長と、透過率との関係を示す図である。
図23に示されるように、ダイクロイックミラー156は、第1蛍光の波長を含む波長帯域λB12の光と、第2蛍光の波長を含む波長帯域λB13の光とが100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)となる光学特性を備えている。ダイクロイックミラー156は、第3蛍光の波長を含む波長帯域λB14の光と、第4蛍光の波長を含む波長帯域λB15の光とが100%近傍の高い反射率を備える光学特性を備えている。
ダイクロイックミラー56は、第1照明光の波長及び第2照明光の波長を含む波長帯域λB16の光に対しては透過率が50%程度(例、50%近傍、40〜60%)となり、部分透過及び部分反射する光学特性も備えている。
波長帯域λB12は、例えば475nm〜530nmである。波長帯域λB13は、例えば625nm〜720nmである。波長帯域λB14は、例えば400nm〜475nmである。波長帯域λB15は、例えば530nm〜625nmである。波長帯域λB16は、例えば720nm以上である。
他の構成は、上記第6実施形態と同様である。
上記構成の計測装置20において、フィルタブロック37Aを介してダイクロイックミラー156に入射する光(例、第1蛍光、第2蛍光及び第1照明光)は、ダイクロイックミラー156を透過して撮像素子28Aに入射する。フィルタブロック37Bを介してダイクロイックミラー156に入射する光(例、第3蛍光、第4蛍光及び第2照明光)は、ダイクロイックミラー156で反射して撮像素子28Aに入射する。
このように、本実施形態の計測装置20では、上記第6実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、フィルタブロック37A、37Bを介した光を一つの撮像素子28Aで受光することが可能となり、装置の小型化及び低価格化に寄与することができる。
<第8実施形態>
次に、計測装置20の第8実施形態について、図24を参照して説明する。
この図において、図18から図21に示す第6実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
上記第5〜第7実施形態で説明したダイクロイックミラー(39A、39B、153、156)については、所定波長帯域の光を反射または透過する光学特性を備えており、この光学特性はダイクロイックミラーの一面(複数の面のうち一つの面、又は一対の面のうち一方の面)に設けられる膜(例、多層膜)によって得られる構成とした。本実施形態では、ダイクロイックミラーの二面(複数の面のうち二つの面、又は一対の面のうち両方の面)にそれぞれ設けた膜によって上記の光学特性が得られる一例について説明する。
ここでは、一例として、図23で示したダイクロイックミラー156の光学特性を素子の二面にそれぞれ設けた第1膜、第2膜により得られる例について説明する。
図24(a)は、ダイクロイックミラー156のうち、フィルタブロック37Aを介した光が入射する側の面に設けられた第1膜について、入射する光の波長と透過率との関係を示す図である。図24(b)は、ダイクロイックミラー56のうち、フィルタブロック37Bを介した光が入射する側の面に設けられた第2膜について、入射する光の波長と透過率との関係を示す図である。
第1膜は、図24(a)に示すように、第1照明光の波長及び第2照明光の波長を含む波長帯域λB16と同一の波長帯域λB16’の透過率が50%程度(例、50%近傍、40〜60%)の光学特性(部分透過及び部分反射)と、他の波長帯域が100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)の光学特性とを備えており、2種類の透過率を含む光学特性を備えている。
第2膜は、図24(b)に示すように、波長帯域λB12、波長帯域λB13及び波長帯域λB16と同一の波長帯域λB12’、λB13’、λB16’が100%近傍の高い透過率(例、透過率100%、透過率80〜100%)の光学特性と、波長帯域λB14及び波長帯域λB15と同一の波長帯域λB14’、λB15’が100%近傍の高い反射率の光学特性とを備えており、2種類の透過率を含む光学特性を備えている。
例えば、先に第1膜に入射した光のうち、第1膜の光学特性に応じて透過、または部分透過する波長帯域の光は、第2膜の光学特性に応じて反射または透過する。同様に、先に第2膜に入射した光のうち、第2膜の光学特性に応じて透過する波長帯域の光は、第1膜の光学特性に応じて反射または透過あるいは部分反射する。従って、異なる二面に設けられた第1膜及び第2膜が協働することにより、図23で示したダイクロイックミラー156の光学特性を得ることが可能である。
このように、本実施形態の形態では、上記第5〜第7実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、3種類の透過率を備える光学特性を、それぞれ2種類の透過率を備えるシンプルな光学特性の膜で容易に得ることが可能となり、汎用性の高いダイクロイックミラー製造が可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、フィルタブロック37A、37Bがそれぞれ蛍光2色用の励起光及び蛍光に対応する光学特性を備える構成を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、それぞれが1色用の励起光及び蛍光に対応する光学特性を備える構成、或いはそれぞれが3色以上の励起光及び蛍光に対応する光学特性を備える構成であってもよい。
また、フィルタブロック37A、37Bが備える計測用の色の数は同一である必要はなく、互いに異なる数の色に対応する光学特性を備える構成であってもよい。例えば、フィルタブロック37A、37Bの一方が2色用の励起光及び蛍光に対応する光学特性を備え、フィルタブロック37A、37Bの他方が1色用の励起光及び蛍光に対応する光学特性を備える構成であってもよい。
このような構成は、1色用の励起光及び蛍光に対応する波長帯域の一部が2色のうち1色の励起光及び蛍光に対応する波長帯域の一部と重なる構成や、1色用の励起光及び蛍光に対応する波長帯域が2色用の励起光及び蛍光に対応する波長帯域の間に設定される構成によって、2色に対応するフィルタブロック37Aにおける励起光及び蛍光に対応する波長帯域を広くできるために好適である。
また、上記実施形態の計測装置20は、光源装置31A、31Bが複数波長の光を選択的に切り替え可能な構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば、LED等の第1、第2照明光の光源、第1〜第4励起光の光源をそれぞれ用い、フィルタブロック37A、37Bに向けて光を射出する光源を適宜切り替える構成としてもよい。
また、上記実施形態における計測装置20は、広い波長帯域を有する光を射出する光源装置31A、31B及び特定の波長帯域の光を反射又は吸収する(又は透過させる)複数のフィルタを用いて、選択的に射出する光を切り替え可能な構成にしてもよい。
また、上記実施形態で説明した第1照明光、第2照明光、第1〜第4励起光、第1〜第4蛍光の波長帯域は、一例であり、他の波長帯域の光を用いる構成としてもよい。
また、上記実施形態は、撮像素子28A、28Bの視野FAの大きさがスポットSの配置領域の大きさよりも小さいため、被照射体1に設けたアライメントマークAMを用いて画面合成を行う構成であるが、視野FAの大きさをスポットSの配置領域の大きさよりも大きくすることにより、全てのスポットSを一括して撮像する構成でもよい。
また、上記実施形態の計測装置は、センサとして撮像素子28A、28Bを用いる構成としたが、これに限定されるものではなく、スポットSの像を受光可能な他のセンサを用いる構成であってもよい。
例えば、上記実施形態の計測装置は、各スポットSの像位置に対応させてマトリックス状に照明光及び蛍光に対して透過性を有する第1電極及び第2電極を配置するとともに、第1電極と第2電極との間に光量子反応材料を介装し、照明光あるいは蛍光の入射に伴って第1電極と第2電極との間の電気抵抗が変化することで、スポットSで発生した蛍光を計測するセンサを設ける構成としてもよい。
また、上記実施形態では、入射する光に対するダイクロイックミラー39A、39Bの反射・透過の光学特性が互いに逆の光学特性となる構成を例示したが、これに限定されるものではなく、撮像素子28A、28Bが隣り合う配置ではない構成を用いる場合は、ダイクロイックミラー39A、39Bの反射・透過の光学特性を同一としてもよい。
<第9実施形態>
計測装置の第9実施形態について、図面を参照して説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図25Aは、ダイクロイックミラー39の断面図である。図25Aに示すように、ダイクロイックミラー39は、ガラスや石英等からなる基板60と、基板60の第1面60aに形成された第1多層膜61と、基板60の第2面60bに形成された第2多層膜62と、を有する。ダイクロイックミラー39の光学特性は、第1多層膜61と第2多層膜62とによって発現される。第1多層膜61と第2多層膜62とが基板60上に層状に構成されている。
図26(a)は、第1多層膜61の光学特性を示す図(入射する光の波長と、透過率との関係を示す図)である。本実施形態の場合、第1多層膜61は、光源装置31から射出された光が入射する面に設けられている。図26(b)は、第2多層膜62の光学特性を示す図である。第2多層膜62は、被照射体1から発生した蛍光がダイクロイックミラー39を透過して射出される面に設けられている。
すなわち本実施形態では、ダイクロイックミラー39は、基板60の第1面60aが光源装置31側(第1フィルタ38側)、第2面60bが接眼部27側(第2フィルタ40側)となるように配置されている。なお、第1多層膜61と第2多層膜62の向きを反対にしてもよい。
第1多層膜61は、図26(a)に示すように、第1フィルタ38を透過した第1の励起光の波長を含む波長帯域A1(約470nmを超えて500nm未満の波長帯域;第1の波長帯域)の光に対して0%近傍の低い透過率を備え、第1の励起光を被照射体1に照射することにより生じる第1の蛍光を含む波長帯域A21(500nm〜600nmの波長帯域;第2の波長帯域)の光に対して100%近傍の高い透過率を備える第1の分光特性を有する。
第1多層膜61は、第1フィルタ38を透過した第2の励起光の波長を含む波長帯域A6(約600nmを超えて650nm未満の波長帯域;第6の波長帯域)の光に対して0%近傍の低い透過率を備え、第2の励起光を被照射体1に照射することにより生じる第2の蛍光を含む波長帯域A22(650nm以上の波長帯域;第2の波長帯域)の光に対して100%近傍の高い透過率を備える第2の分光特性を有する。
第1多層膜61は、350nm〜470nmの波長帯域の光(第3の波長帯域の光)に対しては100%近傍の高い透過率を備える。
第2多層膜62は、図26(b)に示すように、照明光の波長を含む約350nm〜470nmの波長帯域A3(第3の波長帯域)の光に対しては50%程度の透過率を備え、470nmを超える波長帯域の光に対しては100%近傍の高い透過率を備える光学特性を備えている。第2多層膜62が高い透過率を有する波長帯域には、第1の励起光を含む波長帯域A1(第1の波長帯域)と、第1の励起光により生じる第1の蛍光を含む波長帯域A21(第2の波長帯域)とを含む波長帯域A4(第4の波長帯域)が含まれる。
本実施形態では、第2多層膜62は、第1の励起光を含む波長帯域A1の光に対して100%近傍の高い透過率を有しているが、波長帯域A1の光に対して0%近傍の低い透過率(100%近傍の高い反射率)を有する構成であってもよい。あるいは、第2多層膜62は、波長帯域A1において、短波長側から長波長側へ向かって透過率が連続的に高くなる光学特性を備えていてもよい。
第2多層膜62において、透過率が50%程度である波長帯域A3と、透過率が100%近傍である波長帯域A4との境界領域である波長帯域A5は、第1の蛍光を含む波長帯域A21、及び第2の蛍光を含む波長帯域A22のいずれとも異なる波長帯域である。このような構成とされていることで、撮像素子(受光センサ)28により検出される蛍光の強度が低下することが抑制される。
第1多層膜61及び第2多層膜62は、いずれも、屈折率の異なる誘電体膜を積層した多層膜である。多層膜を構成する誘電体膜の組み合わせとしては、シリコン酸化膜とタンタル酸化膜、シリコン酸化膜とニオブ酸化膜、シリコン酸化膜とチタン酸化膜などが挙げられる。誘電体膜を基板60の第1面60a及び第2面60bに成膜する方法としては、スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの公知の成膜法を用いることができる。
第1多層膜61及び第2多層膜62の光学特性は、光学特性を計算するソフトウェアを利用して設計することができる。光学特性を計算するソフトウェアとしては、例えば、TFCalc(Software Spectra社製)、Optilayer(Optilayer社製)などを用いることができる。
本実施形態では、ダイクロイックミラー39は、基板60の表裏面に多層膜が形成された構成であるが、この構成に限定されず、例えば、図25Bに示すダイクロイックミラー39Aを用いてもよい。
ダイクロイックミラー39Aは、三角柱状の第1の基板171及び第2の基板172と、第1の基板171の第1面171aに形成された第1多層膜61と、第2の基板172の第2面172aに形成された第2多層膜62とを備えている。第1の基板171と第2の基板172とは、第1面171aと第2面172aとを対向させて第1多層膜61と第2多層膜62とを挟み込んで貼り合わせることにより、全体として概略立方体状に構成されている。第1多層膜61と第2多層膜62とは、光学接着剤等を介して接着され、第1の基板171上又は/及び第2の基板172上に層状に構成されている。
ダイクロイックミラー39Aにおいて、第1の基板171及び第2の基板172は、透明なガラスや石英からなる。第1多層膜61及び第2多層膜62の構成は、図25Aに示すダイクロイックミラー39と同様である。ダイクロイックミラー39Aは、図25Aに示すダイクロイックミラー39と同等の機能を奏する。
図27は、上記に説明した被照射体1の計測方法を自動化可能であり、本実施形態の計測装置20を備える計測システム(スクリーニング装置)を示す図である。図27に示す計測システム(スクリーニング装置)100は、前処理部(バイオアッセイ装置)101と、プレートローダ102と、計測部103とを備えている。
前処理部101は、被照射体1の計測対象Bを用意するバイオアッセイ装置である。一例として、スポットS内に配置されたプローブ(生体分子)に対して、標識された標的を含む検体(ターゲット)を注入して、生体分子と標的とに特異的な反応を行わせる装置である。前処理部101は、例えば、スポットSがマトリクス状に配置された板状の被照射体1を支持するステージ装置と、各スポットSに対して検体を注入する分注ノズルを備えた分注装置と、検体注入後の被照射体1を洗浄する洗浄装置と、を備える。
前処理部101には、洗浄後の被照射体1を乾燥させる乾燥装置が設けられていてもよい。前処理部101は、被照射体1を一枚ずつ処理する構成でも、複数枚同時に処理する構成であってもよい。
プレートローダ(搬送装置)102は、被照射体(生体分子)1を前処理部101から計測部103へ搬送する搬送機構である。プレートローダ102としては、公知の搬送ロボット装置を用いることができる。プレートローダ102は、前処理部101のステージ装置から被照射体1を搬出し、計測部103へ搬入する。プレートローダ102は、洗浄後の被照射体1を一時的に待機させる機構が設けられていてもよい。
計測部103は、本実施形態の計測装置20を備えている。計測装置20は、プレートローダ102によりステージ26上に配置された被照射体1の計測を行う。計測装置20による計測過程は、先に説明したとおりである。プレートローダ102は、計測が終了した被照射体1をステージ26から搬出し、所定の位置へ搬送する。
以上の計測システム100によれば、被照射体1に対する前処理(バイオアッセイ)と、前処理後の被照射体1の計測処理とを連続的に行い生体分子アレイをスクリーニングすることができる。
本実施形態では、ダイクロイックミラー39が、基板60の第1面60aに形成された第1多層膜61と、第2面60bに形成された第2多層膜62とを備えている。これにより、ダイクロイックミラー39の光学特性は、これら層状に積層された第1多層膜61と第2多層膜62との光学特性の合成により発現される。このような構成とすることで、ダイクロイックミラー39を単一の多層膜として設計する場合と比較して、第1多層膜61と第2多層膜62のそれぞれの設計が容易になる。
第1多層膜61と第2多層膜62とが別々の多層膜であることにより、それぞれを構成する誘電体薄膜の層数が少なくなる。これにより、第1多層膜61及び第2多層膜62の成膜時間が短くなるので、成膜中に成膜環境の変動が生じにくくなる。したがって、誘電体薄膜を設計膜厚で形成しやすくなり、歩留まりを向上させることができる。
図25Bに示したダイクロイックミラー39Aでは、第1多層膜61と第2多層膜62が別々の基板(第1の基板171、第2の基板172)に形成される。この場合には、第1多層膜61と第2多層膜62の良品のみを選別して貼り合わせることができるため、さらに無駄なく製造することができる。第1多層膜61は第1の基板171の第1面171aに形成され、第2多層膜62は第2の基板172の第2面172aに形成される。
<実施例>
次に、ダイクロイックミラー39として用いることができる光学素子及び光学素子の製造方法の実施例について、図面を参照しつつ説明する。
本実施例では、図25Aに示した構成のダイクロイックミラーを製造し、その光学特性を測定した。
ガラス基板の第1面に、マグネトロンスパッタ装置を用いて、低屈折率誘電体膜と高屈折率誘電体膜を交互に成膜し、上記誘電体膜が所定の層数積層された第1多層膜(第1交互膜)を形成した。次に、上記第1面と反対側の第2面に、マグネトロンスパッタ装置を用いて、低屈折率誘電体膜と高屈折率誘電体膜を交互に成膜し、上記誘電体膜が所定の層数積層された第2多層膜(第2交互膜)を形成した。
第1多層膜及び第2多層膜の層構成は、TFCalcを用いた光学特性計算に基づいて、第1多層膜が図26(a)に示した第1の分光特性、第2多層膜が図26(b)に示した第2の分光特性となるように設計した。
以上の工程により、ガラス基板の表裏面に第1多層膜及び第2多層膜が形成されたダイクロイックミラーを作製した。
次に、作製したダイクロイックミラーの光学特性を、分光光度計U−3500(日立製作所製)を用いて測定した。図28はダイクロイックミラーの光学特性を示す図である。図29は第1多層膜の光学特性を示す図である。図30は第2多層膜の光学特性を示す図である。
図28〜図30には、入射光を自然光としたときの測定結果(曲線Ta:実線)とともに、入射光をS偏光としたときの測定結果(曲線Ts:一点鎖線)、及び入射光をP偏光としたときの測定結果(曲線Tp:二点鎖線)も併せて示した。なお、光学特性の測定には、分光光度計V−7300(日本分光社製)などを用いてもよい。
図28に示すように、実施例において製造したダイクロイックミラーは、図4(b)に示したダイクロイックミラー39と同等の光学特性を有していた。図29に示すように、第1多層膜は、約400nm〜470nm、約500nm〜600nm、約650nm〜800nmに透過波長帯域を有していた。
図30に示すように、第2多層膜は、約400nm〜450nmに入射光を透過光と反射光に分離する波長帯域を有し、約450nm〜500nmに長波長となるに従って透過率が上昇する波長帯域を有し、約500nm〜800nmに透過波長帯域を有していた。
また本実施例において作製したダイクロイックミラーでは、入射光をP偏光又はS偏光とした場合にも光学特性にほとんど変化がなかった。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、第1多層膜61と第2多層膜62とを層状に構成することでダイクロイックミラー39の光学特性を有する構成としたが、これに限定されるものではなく、3つ以上の多層膜を層状に配置して所望の光学特性を発現させる構成としてもよい。また、例えば、上記実施形態における光学素子は、膜の劣化などを低減するために、その光学素子の光学特性に与える影響が小さく光透過性の保護膜を、第1多層膜や第2多層膜に形成してもよい。
1…被照射体(試料)、 20…計測装置、 28…撮像素子(センサ、受光センサ)、 31…光源装置、 32…検出装置(Z位置検出装置)、 37…フィルタブロック(光学装置)、 38…第1フィルタ(第1波長選択部)、 39…ダイクロイックミラー(分離部、光学素子)、 40…第2フィルタ(第2波長選択部)、 S…スポット(被照射体、試料)。
22…制御装置(補正部)、 25…光学システム(光学装置)、 37A…フィルタブロック(第1の光学系、第1光学素子)、37B…フィルタブロック(第2の光学系、第2光学素子)、 39A…ダイクロイックミラー(第1分離部)、 39B…ダイクロイックミラー(第2分離部)、 70…切替部、 λB11B…波長帯域、 λB12B…波長帯域、 λB21B…波長帯域、 λB22B…波長帯域、 λB3B…波長帯域。
28A…撮像素子(第1センサ)、 28B…撮像素子(第2センサ)、 31A、31B…光源装置、 32A、32B…検出装置(Z位置検出装置)、 151…光学素子(第3光学素子)、 152ハーフミラー(第3分離部)、 155…光学素子(第4光学素子)。
47…光学素子、60…基板、60a,60b,171a,172a…面、61…第1多層膜、62…第2多層膜、A1,A3,A4,A5,A6,A21,A22…波長帯域。

Claims (28)

  1. 1の波長帯域の光を80〜100%の第1の反射率で反射し、第2の波長帯域の光を80〜100%の第1の透過率で透過し、第3の波長帯域の光を40〜60%の第2の反射率で反射するとともに40〜60%の第2の透過率で透過し、第7の波長帯域の光を80〜100%の第5の反射率で反射し、第8の波長帯域の光を80〜100%の第5の透過率で透過する光学特性で構成されている第1分離部を備える第1光学素子と、
    4の波長帯域の光を80〜100%の第3の反射率で反射し、第5の波長帯域の光を80〜100%の第3の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光又は第6の波長帯域の光を40〜60%の第4の反射率で反射するとともに40〜60%の第4の透過率で透過し、第9の波長帯域の光を80〜100%の第6の反射率で反射し、第10の波長帯域の光を80〜100%の第6の透過率で透過する光学特性で構成されている第2分離部を備える第2光学素子と、
    前記第1光学素子と前記第2光学素子を切り替える切替部とを備えること
    を特徴とする光学装置。
  2. 請求項1に記載の光学装置において、
    前記第4の波長帯域及び前記第5の波長帯域のうち少なくとも一部は、前記第1の波長帯域及び前記第2の波長帯域のうちの一部の波長帯域と重なる波長帯域である、又は、前記第7の波長帯域及び前記第8の波長帯域のうちの一部の波長帯域と重なる波長帯域であること
    を特徴とする光学装置。
  3. 請求項1に記載の光学装置において、
    前記第4の波長帯域及び前記第5の波長帯域は、前記第1の波長帯域又は前記第2の波長帯域と、前記第7の波長帯域又は前記第8の波長帯域との間の波長帯域であること
    を特徴とする光学装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の光学装置において、
    前記第9の波長帯域及び前記第10の波長帯域のうち少なくとも一部は、前記第7の波長帯域及び前記第8の波長帯域のうちの一部の波長帯域と重なる波長帯域であること
    を特徴とする光学装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学装置において、
    前記切替部は、前記第1光学素子及び前記第2光学素子のいずれかを光学系の光路に配置するように切り替えること
    を特徴とする光学装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光学装置において、
    前記第1分離部は、第1面に設けられ第1の光学特性を有する第1膜と、第2面に設けられ前記第1の光学特性とは異なる第2の光学特性を有する第2膜とにより、前記第1の波長帯域の光を前記第1の反射率で反射し、前記第2の波長帯域の光を前記第1の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光を前記第2の反射率で反射するとともに前記第2の透過率で透過し、前記第7の波長帯域の光を前記第5の反射率で反射し、前記第8の波長帯域の光を前記第5の透過率で透過する光学特性で構成され、
    前記第2分離部は、第3面に設けられ第3の光学特性を有する第3膜と、第4面に設けられ前記第3の光学特性とは異なる第4の光学特性を有する第4膜とにより、前記第4の波長帯域の光を前記第3の反射率で反射し、前記第5の波長帯域の光を前記第3の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光又は前記第6の波長帯域の光を前記第4の反射率で反射するとともに前記第4の透過率で透過し、前記第9の波長帯域の光を前記第6の反射率で反射し、前記第10の波長帯域の光を前記第6の透過率で透過する光学特性で構成されていること
    を特徴とする光学装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光学装置と、
    前記光学装置を介して被照射体を照射する光を射出する光源部と、
    前記被照射体を撮像する撮像部とを備えること
    を特徴とする撮像装置。
  8. 請求項7に記載の撮像装置において、
    前記光源部は、前記第1の波長帯域に含まれる波長の第1励起光と、前記第3の波長帯域に含まれる波長の第1照明光とを射出可能であり、
    前記第1照明光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第1照明光が前記第1分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記被照射体で反射され前記第1分離部を透過した反射光を前記撮像部に撮像させる第1処理と、前記第1励起光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第1励起光が前記第1分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記第1励起光が照射されて前記被照射体で発生され前記第1分離部を透過した前記第2の波長帯域に含まれる波長の第1蛍光を前記撮像部に撮像させる第2処理とを実行する制御部を更に備えること
    を特徴とする撮像装置。
  9. 請求項8に記載の撮像装置において、
    前記光源部は、前記第4の波長帯域に含まれる波長の第2励起光と、前記第6の波長帯域に含まれる波長の第2照明光とを射出可能であり、
    前記制御部は、前記第1処理と、前記第2処理と、前記第1光学素子から前記第2光学素子へ前記切替部に切り替えさせる第3処理と、前記第2照明光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第2照明光が前記第2分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記被照射体で反射され前記第2分離部を透過した反射光を前記撮像部に撮像させる第4処理と、前記第2励起光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第2励起光が前記第2分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記第2励起光が照射されて前記被照射体で発生され前記第2分離部を透過した前記第5の波長帯域に含まれる波長の第2蛍光を前記撮像部に撮像させる第5処理とを実行すること
    を特徴とする撮像装置。
  10. 請求項8に記載の撮像装置において、
    前記光源部は、前記第4の波長帯域に含まれる波長の第2励起光を射出可能であり、
    前記制御部は、前記第1処理と、前記第2処理と、前記第1光学素子から前記第2光学素子へ前記切替部に切り替えさせる第3処理と、前記第1照明光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第1照明光が前記第2分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記被照射体で反射され前記第2分離部を透過した反射光を前記撮像部に撮像させる第4処理と、前記第2励起光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第2励起光が前記第2分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記第2励起光が照射されて前記被照射体で発生され前記第2分離部を透過した前記第5の波長帯域に含まれる波長の第2蛍光を前記撮像部に撮像させる第5処理とを実行すること
    を特徴とする撮像装置。
  11. 請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記光源部は、第11の波長帯域に含まれる波長の検出光を射出可能であり、
    前記第1分離部は、前記第11の波長帯域の光を80〜100%の第7の透過率で透過する光学特性で構成されており、
    前記被照射体からの光を受光して、前記被照射体の位置を検出する検出部と、
    前記被照射体を支持して移動可能な支持部とを更に備え、
    前記制御部は、前記検出光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記検出光が前記第1分離部を透過して前記被照射体に照射され、前記被照射体で反射され前記第1分離部を透過した反射光を前記検出部で受光させ、前記検出部により検出された前記被照射体の位置に基づいて前記被照射体を支持している前記支持部を移動させる第6処理と、前記第1処理と、前記第2処理とを実行すること
    を特徴とする撮像装置。
  12. 請求項8から請求項11のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記制御部は、前記第1処理において前記撮像部で撮像した結果と前記第2処理において前記撮像部で撮像した結果とに基づいて、前記被照射体の計測を行うこと
    を特徴とする撮像装置。
  13. 請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記制御部は、前記第1処理と前記第2処理とを順次実行すること
    を特徴とする撮像装置。
  14. 請求項7から請求項13のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記切替部が前記第1光学素子と前記第2光学素子を切り替えることに伴って、前記第1光学素子を用いて前記撮像素子で撮像した結果と前記第2光学素子を用いて前記撮像素子で撮像した結果との間で生じる誤差を補正する補正部を更に備えること
    を特徴とする撮像装置。
  15. 第1の波長帯域の光を80〜100%の第1の反射率で反射し、第2の波長帯域の光を80〜100%の第1の透過率で透過し、第3の波長帯域の光を40〜60%の第2の反射率で反射するとともに40〜60%の第2の透過率で透過する光学特性で構成されている第1分離部を備える第1光学素子と、第4の波長帯域の光を80〜100%の第3の反射率で反射し、第5の波長帯域の光を80〜100%の第3の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光又は第6の波長帯域の光を40〜60%の第4の反射率で反射するとともに40〜60%の第4の透過率で透過する光学特性で構成されている第2分離部を備える第2光学素子と、前記第1光学素子と前記第2光学素子を切り替える切替部とを備える光学装置と、
    前記第1の波長帯域に含まれる波長の第1励起光と、前記第3の波長帯域に含まれる波長の第1照明光とを射出可能であり、前記光学装置を介して被照射体を照射する光を射出する光源部と、
    前記被照射体を撮像する撮像部と、
    前記第1照明光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第1照明光が前記第1分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記被照射体で反射され前記第1分離部を透過した反射光を前記撮像部に撮像させる第1処理と、前記第1励起光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第1励起光が前記第1分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記第1励起光が照射されて前記被照射体で発生され前記第1分離部を透過した前記第2の波長帯域に含まれる波長の第1蛍光を前記撮像部に撮像させる第2処理とを実行する制御部とを備えること
    を特徴とする撮像装置。
  16. 請求項15に記載の撮像装置において、
    前記光源部は、前記第4の波長帯域に含まれる波長の第2励起光と、前記第6の波長帯域に含まれる波長の第2照明光とを射出可能であり、
    前記制御部は、前記第1処理と、前記第2処理と、前記第1光学素子から前記第2光学素子へ前記切替部に切り替えさせる第3処理と、前記第2照明光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第2照明光が前記第2分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記被照射体で反射され前記第2分離部を透過した反射光を前記撮像部に撮像させる第4処理と、前記第2励起光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第2励起光が前記第2分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記第2励起光が照射されて前記被照射体で発生され前記第2分離部を透過した前記第5の波長帯域に含まれる波長の第2蛍光を前記撮像部に撮像させる第5処理とを実行すること
    を特徴とする撮像装置。
  17. 請求項15に記載の撮像装置において、
    前記光源部は、前記第4の波長帯域に含まれる波長の第2励起光を射出可能であり、
    前記制御部は、前記第1処理と、前記第2処理と、前記第1光学素子から前記第2光学素子へ前記切替部に切り替えさせる第3処理と、前記第1照明光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第1照明光が前記第2分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記被照射体で反射され前記第2分離部を透過した反射光を前記撮像部に撮像させる第4処理と、前記第2励起光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第2励起光が前記第2分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記第2励起光が照射されて前記被照射体で発生され前記第2分離部を透過した前記第5の波長帯域に含まれる波長の第2蛍光を前記撮像部に撮像させる第5処理とを実行すること
    を特徴とする撮像装置。
  18. 請求項15から請求項17のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記光源部は、第11の波長帯域に含まれる波長の検出光を射出可能であり、
    前記第1分離部は、前記第11の波長帯域の光を80〜100%の第7の透過率で透過する光学特性で構成されており、
    前記被照射体からの光を受光して、前記被照射体の位置を検出する検出部と、
    前記被照射体を支持して移動可能な支持部とを更に備え、
    前記制御部は、前記検出光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記検出光が前記第1分離部を透過して前記被照射体に照射され、前記被照射体で反射され前記第1分離部を透過した反射光を前記検出部で受光させ、前記検出部により検出された前記被照射体の位置に基づいて前記被照射体を支持している前記支持部を移動させる第6処理と、前記第1処理と、前記第2処理とを実行すること
    を特徴とする撮像装置。
  19. 請求項15から請求項18のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記制御部は、前記第1処理において前記撮像部で撮像した結果と前記第2処理において前記撮像部で撮像した結果とに基づいて、前記被照射体の計測を行うこと
    を特徴とする撮像装置。
  20. 請求項15から請求項19のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記制御部は、前記第1処理と前記第2処理とを順次実行すること
    を特徴とする撮像装置。
  21. 請求項15から請求項20のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記切替部が前記第1光学素子と前記第2光学素子を切り替えることに伴って、前記第1光学素子を用いて前記撮像素子で撮像した結果と前記第2光学素子を用いて前記撮像素子で撮像した結果との間で生じる誤差を補正する補正部を更に備えること
    を特徴とする撮像装置。
  22. 請求項15から請求項21のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記第1分離部は、第1面に設けられ第1の光学特性を有する第1膜と、第2面に設けられ前記第1の光学特性とは異なる第2の光学特性を有する第2膜とにより、前記第1の波長帯域の光を前記第1の反射率で反射し、前記第2の波長帯域の光を前記第1の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光を前記第2の反射率で反射するとともに前記第2の透過率で透過する光学特性で構成され、
    前記第2分離部は、第3面に設けられ第3の光学特性を有する第3膜と、第4面に設けられ前記第3の光学特性とは異なる第4の光学特性を有する第4膜とにより、前記第4の波長帯域の光を前記第3の反射率で反射し、前記第5の波長帯域の光を前記第3の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光又は前記第6の波長帯域の光を前記第4の反射率で反射するとともに前記第4の透過率で透過する光学特性で構成されていること
    を特徴とする撮像装置。
  23. 第1の波長帯域の光を80〜100%の第1の反射率で反射し、第2の波長帯域の光を80〜100%の第1の透過率で透過し、第3の波長帯域の光を40〜60%の第2の反射率で反射するとともに40〜60%の第2の透過率で透過する光学特性で構成されている第1分離部を備える第1光学素子と、第4の波長帯域の光を80〜100%の第3の反射率で反射し、第5の波長帯域の光を80〜100%の第3の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光又は第6の波長帯域の光を40〜60%の第4の反射率で反射するとともに40〜60%の第4の透過率で透過する光学特性で構成されている第2分離部を備える第2光学素子と、前記第1光学素子と前記第2光学素子を切り替える切替部とを備える光学装置と、
    前記光学装置を介して被照射体を照射する光を射出する光源部と、
    前記被照射体を撮像する撮像部と、
    前記切替部が前記第1光学素子と前記第2光学素子を切り替えることに伴って、前記第1光学素子を用いて前記撮像素子で撮像した結果と前記第2光学素子を用いて前記撮像素子で撮像した結果との間で生じる誤差を補正する補正部とを備えること
    を特徴とする撮像装置。
  24. 請求項23に記載の撮像装置において、
    前記第1分離部は、第1面に設けられ第1の光学特性を有する第1膜と、第2面に設けられ前記第1の光学特性とは異なる第2の光学特性を有する第2膜とにより、前記第1の波長帯域の光を前記第1の反射率で反射し、前記第2の波長帯域の光を前記第1の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光を前記第2の反射率で反射するとともに前記第2の透過率で透過する光学特性で構成され、
    前記第2分離部は、第3面に設けられ第3の光学特性を有する第3膜と、第4面に設けられ前記第3の光学特性とは異なる第4の光学特性を有する第4膜とにより、前記第4の波長帯域の光を前記第3の反射率で反射し、前記第5の波長帯域の光を前記第3の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光又は前記第6の波長帯域の光を前記第4の反射率で反射するとともに前記第4の透過率で透過する光学特性で構成されていること
    を特徴とする撮像装置。
  25. 第1の波長帯域の光を80〜100%の第1の反射率で反射し、第2の波長帯域の光を80〜100%の第1の透過率で透過し、第3の波長帯域の光を80〜100%の第2の反射率で反射し、第4の波長帯域の光を80〜100%の第2の透過率で透過し、第5の波長帯域の光を40〜60%の第3の反射率で反射するとともに40〜60%の第3の透過率で透過する光学特性で構成されている分離部を備える光学素子と、
    前記第1の波長帯域に含まれる波長の第1励起光と、前記第3の波長帯域に含まれる波長の第2励起光と、前記第5の波長帯域に含まれる波長の照明光とを射出可能な光源部と、
    被照射体を撮像する撮像部と、
    前記照明光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記照明光が前記分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記被照射体で反射され前記分離部を透過した反射光を前記撮像部に撮像させる第1処理と、前記第1励起光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第1励起光が前記分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記第1励起光が照射されて前記被照射体で発生され前記分離部を透過した前記第2の波長帯域に含まれる波長の第1蛍光を前記撮像部に撮像させる第2処理と、前記第2励起光を前記光源部に射出させ、前記光源部により射出された前記第2励起光が前記分離部で反射されて前記被照射体に照射され、前記第2励起光が照射されて前記被照射体で発生され前記分離部を透過した前記第4の波長帯域に含まれる波長の第2蛍光を前記撮像部に撮像させる第3処理とを実行する制御部とを備えること
    を特徴とする撮像装置。
  26. 請求項25に記載の撮像装置において、
    前記制御部は、前記第1処理において前記撮像部で撮像した結果と前記第2処理において前記撮像部で撮像した結果とに基づいて、前記被照射体の計測を行うこと
    を特徴とする撮像装置。
  27. 請求項25又は請求項26に記載の撮像装置において、
    前記制御部は、前記第1処理において前記撮像部で撮像した結果と前記第3処理において前記撮像部で撮像した結果とに基づいて、前記被照射体の計測を行うこと
    を特徴とする撮像装置。
  28. 請求項25から請求項27のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記分離部は、第1面に設けられ第1の光学特性を有する第1膜と、第2面に設けられ前記第1の光学特性とは異なる第2の光学特性を有する第2膜とにより、前記第1の波長帯域の光を前記第1の反射率で反射し、前記第2の波長帯域の光を前記第1の透過率で透過し、前記第3の波長帯域の光を前記第2の反射率で反射し、前記第4の波長帯域の光を前記第2の透過率で透過し、前記第5の波長帯域の光を前記第3の反射率で反射するとともに前記第3の透過率で透過する光学特性で構成されていること
    を特徴とする撮像装置。
JP2014525795A 2012-07-19 2013-07-09 光学装置及び撮像装置 Active JP6237626B2 (ja)

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012160854 2012-07-19
JP2012160854 2012-07-19
JP2012287637 2012-12-28
JP2012287637 2012-12-28
JP2012287942 2012-12-28
JP2012287942 2012-12-28
JP2013053320 2013-03-15
JP2013053320 2013-03-15
PCT/JP2013/068774 WO2014013912A1 (ja) 2012-07-19 2013-07-09 光学素子、光学装置、計測装置、及びスクリーニング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014013912A1 JPWO2014013912A1 (ja) 2016-06-30
JP6237626B2 true JP6237626B2 (ja) 2017-11-29

Family

ID=49948742

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014525795A Active JP6237626B2 (ja) 2012-07-19 2013-07-09 光学装置及び撮像装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20140027653A1 (ja)
EP (1) EP2876482A4 (ja)
JP (1) JP6237626B2 (ja)
WO (1) WO2014013912A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3081974B1 (en) * 2013-12-09 2020-06-03 Nikon Corporation Optical apparatus, measuring apparatus, measuring method, screening apparatus, and screening method
JP6457186B2 (ja) * 2014-03-27 2019-01-23 オリンパス株式会社 蛍光キューブ及び光学顕微鏡
US10168281B2 (en) 2015-01-27 2019-01-01 Hitachi High-Technologies Corporation Multicolor fluorescence analysis device
EP3206061A1 (en) * 2016-02-15 2017-08-16 Leica Instruments (Singapore) Pte. Ltd. Illumination filter system and observation system for a multispectral fluorescence microscope
EP3205257B1 (en) 2016-02-15 2022-11-16 Leica Instruments (Singapore) Pte Ltd Illumination filter for an illumination filter system of a surgical multispectral fluorescence microscope having a spatial filter pattern
JP6746376B2 (ja) * 2016-05-23 2020-08-26 株式会社ミツトヨ 測定システム及び調整用設定値の切替方法
DE112018000926T5 (de) * 2017-02-21 2019-10-31 Nanolux Co. Ltd. Festkörperabbildungsbauelement und abbildungsvorrichtung
US20180306651A1 (en) * 2017-04-21 2018-10-25 beteSTRONGCASES, LLC Apparatus and System for Monitoring an Insulin Sample in a Case
US11153514B2 (en) * 2017-11-30 2021-10-19 Brillnics Singapore Pte. Ltd. Solid-state imaging device, method for driving solid-state imaging device, and electronic apparatus
JP6760981B2 (ja) 2018-02-02 2020-09-23 ファナック株式会社 半導体レーザモジュール及びレーザ発振器
CN110231694A (zh) * 2018-03-05 2019-09-13 株式会社理光 摄像光学系、摄像***以及摄像装置
CN112923848B (zh) * 2021-01-25 2022-05-24 上海兰宝传感科技股份有限公司 一种对射式激光尺寸测量传感器

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5784162A (en) * 1993-08-18 1998-07-21 Applied Spectral Imaging Ltd. Spectral bio-imaging methods for biological research, medical diagnostics and therapy
JP3526489B2 (ja) * 1995-05-25 2004-05-17 オリンパス株式会社 落射蛍光顕微鏡
JPH09203865A (ja) * 1996-01-25 1997-08-05 Nikon Corp 指標ガラス及びそれを用いた蛍光光学機器
JP3917731B2 (ja) * 1996-11-21 2007-05-23 オリンパス株式会社 レーザ走査顕微鏡
US6704107B1 (en) * 1997-11-04 2004-03-09 Micron Technology, Inc. Method and apparatus for automated, in situ material detection using filtered fluoresced, reflected, or absorbed light
JP4608043B2 (ja) * 1999-09-24 2011-01-05 オリンパス株式会社 顕微鏡用焦点検出装置
JP4604300B2 (ja) * 2000-02-09 2011-01-05 株式会社ニコン 顕微鏡
JP2002090637A (ja) 2000-09-19 2002-03-27 Olympus Optical Co Ltd 落射照明装置
JP4837279B2 (ja) * 2004-04-05 2011-12-14 オリンパス株式会社 落射顕微鏡および蛍光フィルターセット
JP4576150B2 (ja) * 2004-04-20 2010-11-04 オリンパス株式会社 走査型レーザ顕微鏡
JP2005316289A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Olympus Corp 顕微鏡の照明装置
JP4488299B2 (ja) * 2004-07-22 2010-06-23 オリンパス株式会社 ダイクロイックミラー、蛍光フィルタセットおよび顕微鏡装置
JP4923533B2 (ja) * 2005-03-11 2012-04-25 セイコーエプソン株式会社 光学多層膜、光学素子、反射ミラーおよびプロジェクタ
JP4800655B2 (ja) * 2005-04-01 2011-10-26 オリンパス株式会社 光測定装置
US20120157350A1 (en) * 2005-09-13 2012-06-21 Affymetrix, Inc. Brownian Microbarcodes for Bioassays
JP2007121749A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Nikon Corp 顕微鏡
US8078265B2 (en) * 2006-07-11 2011-12-13 The General Hospital Corporation Systems and methods for generating fluorescent light images
JP2009122203A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Shimadzu Corp 光学フィルタ、蛍光分析用フィルタセット及びその光学フィルタを用いた蛍光測定装置
WO2009069675A1 (ja) * 2007-11-27 2009-06-04 Nikon Corporation 蛍光顕微鏡
DE102008034008B4 (de) * 2008-07-21 2010-07-01 Carl Zeiss Surgical Gmbh Filtersatz zur Beobachtung von Fluoreszenzstrahlung in biologischem Gewebe
JP2010191377A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Olympus Corp 顕微鏡撮像システム及び該動作方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20140027653A1 (en) 2014-01-30
EP2876482A1 (en) 2015-05-27
JPWO2014013912A1 (ja) 2016-06-30
EP2876482A4 (en) 2016-04-13
WO2014013912A1 (ja) 2014-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6237626B2 (ja) 光学装置及び撮像装置
US8098279B2 (en) Imaging apparatus and microscope
EP3081974B1 (en) Optical apparatus, measuring apparatus, measuring method, screening apparatus, and screening method
CA2632221C (en) Confocal imaging methods and apparatus
EP2758825B1 (en) Slide scanner with a tilted image plane
KR101260051B1 (ko) 살아있는 세포에 대한 명시야 이미징 및 형광 이미징의 동시 수행이 가능한 세포 이미징 장치 및 방법
US20170052356A1 (en) Full-Color Three-Dimensionnal Optical Sectioning Microscopic Imaging System and Method Based on Structured Illumination
US20060170918A1 (en) Detection Apparatus and Detection Method for Plasmon Resonance and Fluorescence
JP2003021788A (ja) 光学装置
US20130235255A1 (en) Optical imaging system for multispectral imaging
JP2012506060A (ja) 多面画像取得に色収差を使用する自動化された走査型サイトメトリー
JP7288115B2 (ja) スライド在庫調べおよび再挿入システム
WO2014110025A1 (en) Whole slide multispectral imaging systems and methods
EP2745094A1 (en) Optical biosensor with a plurality of sensors regions
US11092794B2 (en) Angularly-selective illumination
JP2006350078A (ja) 3次元形状測定装置及び3次元形状測定方法
JPWO2017169083A1 (ja) 画像撮像装置及び画像撮像方法
US20110249155A1 (en) Image pickup device
CN116559135A (zh) 血细胞多模态成像装置、方法、***及存储介质
JP2010152367A (ja) 顕微鏡画像処理装置
WO2021070259A1 (ja) 分析装置及び分析方法
JP2022552743A (ja) 仮想基準
JP2011095512A (ja) 共焦点顕微鏡
JP2004054108A (ja) 光路分割光学素子とこれを用いた顕微鏡
Liao Imaging Innovations for Whole-Slide and Hyperspectral Microscopy

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170307

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6237626

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250