以下、本発明の実施の形態の超音波撮像装置について、図面を用いて説明する。図1は、本実施の形態の超音波撮像装置の一例を示したブロック図である。超音波撮像装置1は超音波診断装置として用いられてもよい。
図1に示すように、本実施形態に係る超音波撮像装置1は、被検体10に当接させて用いる超音波探触子(プローブ)12と、超音波探触子12を介して被検体10に時間間隔をおいて超音波を繰り返し送信する送信部14と、被検体10から発生する時系列の反射エコー信号を受信する受信部20と、送信部14と受信部20を制御する超音波送受信制御部18と、受信された反射エコーを整相加算して超音波データ(超音波断層データ)であるRF信号フレームデータを時系列に生成する整相加算部22と、整相加算部22で生成されたRF信号フレームデータに基づいて断層画像を構成する断層画像構成部24と、断層画像を他の画像や数値情報などと合成する画像合成部26と、画像合成部26から出力される画像を表示する画像表示部28と、少なくとも2枚のRF信号フレームデータを選択するRF信号フレームデータ選択部30と、選択されたRF信号フレームデータを用いて被検体10の生体組織の変位を計測する変位計測部32と、変位計測部32の計測結果から弾性情報を求める弾性情報演算部34と、変位計測部32により演算された弾性情報から弾性画像を構成する弾性画像構成部36と、操作者が操作するための操作部40と、各構成要素を制御する制御部42とを備える。
また、超音波撮像装置1は、弾性情報及び超音波データの輝度情報の少なくとも1つに基づいて、弾性値及び輝度値の少なくとも1つの閾値を設定する閾値設定部50と、閾値設定部50により設定された閾値に対応する領域を除いて、被検体10の部位の圧迫情報を生成する圧迫情報生成部52とを備え、領域除外機能を実行する。圧迫情報は、観察部位の圧迫状態を表す指標又はこの指標の空間的時間的変化である。圧迫情報は、観察部位の動き情報や圧力情報を含み、例えば、観察部位の弾性に関する物理量(探索単位の相関、変位、変位ベクトル、歪み、弾性率、及び粘性など)、この物理量の分布、この物理量の統計値(平均、偏差、分散、及び変動係数など)、及びこれらの空間的時間的変化を含む。
また、超音波撮像装置1は条件記憶部54を備える。条件記憶部54は、領域除外機能のON/OFF設定や閾値を決めるためのテーブル設定などを格納する。図1で示す破線は、超音波撮像装置1の本体部を示す。
超音波探触子12は、複数の振動子を配設して形成されており、接触させた被検体10に振動子を介して超音波を送受信する。送信部14は、超音波探触子12を駆動して超音波を発生させるための送波パルスを生成するとともに、送信される超音波の収束点をある深さに設定し、超音波探触子12を介して被検体10に時間間隔をおいて超音波を繰り返し送信する。受信部20は、被検体10から発生する時系列の反射エコー信号を超音波探触子12を介して受信し、受信した反射エコー信号について所定のゲインで増幅してRF信号(受波信号)を生成する機能を有している。超音波送受信制御部18は、送信部14及び受信部20を制御し、超音波探触子12を介して被検体10に対して超音波を送受信させる。整相加算部22は、受信部20で受信された反射エコー信号を整相加算する。整相加算部22は、受信部20で増幅されたRF信号を入力して位相制御し、1つ又は複数の収束点に対し超音波ビームを形成して、超音波データ(超音波断層データ)であるRF信号フレームデータを時系列に生成する。
断層画像構成部24は、被検体10の断層部位のデータ(例えば、整相加算部22からのRF信号フレームデータ)を入力してゲイン補正、ログ圧縮、検波、輪郭強調、及びフィルタ処理などの信号処理を行い、断層画像データ(例えば、被検体10のBモードの断層画像)を構成する。また、断層画像構成部24は、断層画像データをデジタル信号に変換するA/D変換器と、変換された複数の断層画像データを時系列に記憶するフレームメモリと、制御コントローラとを含む。フレームメモリに記憶された被検体10内の断層画像データが1画像として取得され、取得された断層画像データがテレビ同期で読み出される。
RF信号フレームデータ選択部30は、整相加算部22から出力されるRF信号フレームデータを記憶し、記憶されたRF信号フレームデータ群から少なくとも2枚(1組)のRF信号フレームデータを選択する。例えば、RF信号フレームデータ選択部30は、整相加算部22から時系列に生成される(すなわち、画像のフレームレートに基づいて生成される)RF信号フレームデータを順次記憶し、記憶されたRF信号フレームデータ(N)を第1のRF信号フレームデータとして選択し、時間的に過去に記憶されたRF信号フレームデータ群(N-1, N-2, N-3 …… N-M)の中から1つのRF信号フレームデータ(X)を選択する。なお、N, M, Xは、RF信号フレームデータに付されたインデックス番号であり、自然数である。
変位計測部32は、被検体10の生体組織の変位を計測する。具体的には、変位計測部32は、RF信号フレームデータ選択部30により選択された1組のRF信号フレームデータ(つまり、RF信号フレームデータ(N)とRF信号フレームデータ(X))から、1次元又は2次元相関処理を行って、断層画像の各計測点に対応する生体組織の変位を示す変位ベクトルに関する1次元又は2次元変位分布(つまり、変位の方向と大きさに関する1次元又は2次元変位分布)を求める。ここで、変位ベクトルの検出にはブロックマッチング法もしくは位相勾配法が用いられる。ブロックマッチング法においては、変位計測部32は、画像を例えばN×N画素からなるブロック(探索単位)に分け、所定の探索領域(例えば、被検体10の部位において圧迫情報を取得する圧迫情報取得領域)内のブロック(探索単位)に着目し、現在のフレーム中で着目しているブロックに最も近似(マッチ)しているブロックを前(過去)のフレームから探し、これを参照して予測符号化(差分)により標本値を決定する処理を行う。これにより、断層画像の各計測点の変位が求められ、変位ベクトルの検出が行われる。位相勾配法においては、変位計測部32は、受信信号の波の位相情報からその波の移動量を算出して、断層画像の各計測点の変位を求め、変位ベクトルの検出を行う。
なお、超音波撮像装置1は、圧力計測部(図示せず)を備える。圧力計測部は、超音波探触子12の超音波送受信面と被検体10との間に設けられた圧力センサなどにより検出された圧力に基づいて、被検体10内部の各計測点における応力などを計測する。
弾性情報演算部34は、被検体の超音波データから被検体の部位の弾性情報を演算する。本実施形態では、弾性情報演算部34は、被検体10の断層部位の超音波データ(超音波断層データ)に基づいて、被検体10の断層部位における弾性情報を求める。弾性情報は、変位、変位ベクトル、歪み、弾性率、及び粘性などの弾性に関する物理量である。例えば、弾性情報演算部34は、RF信号フレームデータ選択部30により選択されたRF信号フレームデータを用いて、変位計測部32で計測された生体組織の変位(又は変位ベクトル)に基づいて断層画像上の各計測点に対応する生体組織の弾性情報を演算する。また、弾性情報演算部34は、圧力計測部から出力される圧力値を入力して、被検体10内部の各計測点における圧力値を用いて生体組織の弾性率を演算する。
歪みデータは、生体組織の移動量(変位)を空間微分することによって算出される。また、弾性率データは、圧力の変化を歪みの変化で除することによって算出される。例えば、変位計測部32により計測された変位をL(X)、圧力計測部により計測された圧力をP(X)とすると、歪みΔS(X)は、L(X)を空間微分することによって算出することができるから、ΔS(X)=ΔL(X)/ΔXという式を用いて求められる。また、弾性率データのヤング率Ym(X)は、Ym=ΔP(X)/ΔS(X)という式によって求められる。このヤング率Ymから断層画像の各計測点に相当する生体組織の弾性率が求められるので、2次元の弾性画像データを連続的に得ることができる。
弾性画像構成部36は、弾性情報演算部34により求められた弾性情報に基づいて、断層部位における弾性画像を構成する。弾性画像構成部36は、フレームメモリと画像処理部とを含み、弾性フレームデータをフレームメモリに記憶し、記憶された弾性フレームデータに対し画像処理を行うようになっている。また、弾性画像構成部36は、弾性フレームデータに色相情報を付与する機能を有しており、弾性フレームデータに基づいて光の3原色である赤(R)、緑(G)、青(B)が付与された弾性画像データに変換する。例えば、弾性画像構成部36は、歪みが大きい(柔らかい)部位の弾性データを赤色コードに変換し、歪みが小さい(硬い)部位の弾性データを青色コードに変換する。
図2は、閾値設定部50の一例を示したブロック図である。閾値設定部50は、条件設定部60と、領域マスク作成部62と、領域演算部64と、時間情報保持部66とを備える。
条件設定部60は、弾性情報及び超音波データの輝度情報の少なくとも1つに基づいて、弾性値及び輝度値の少なくとも1つの閾値を設定する。例えば、条件設定部60は、条件記憶部54に予め記憶された設定条件を読み出し、変位計測部32により演算された弾性情報に関する条件(閾値)を設定する。条件設定部60により設定される条件(閾値)は、観察部位の弾性に関する物理量(探索単位の相関、変位、変位ベクトル、歪み、弾性率、及び粘性など)、観察部位の超音波データの輝度に関する物理量(輝度及び輝度勾配など)、これらの物理量の分布、これらの物理量の統計値(探索単位ごとの平均、偏差、分散、及び変動係数など)、及びこれらの空間的時間的変化の閾値である。
領域マスク作成部62は、条件設定部60により設定された条件(閾値)に基づいて、設定された条件(閾値)に対応する領域を除くための領域マスクを生成する。領域演算部64は、領域マスクに従って、設定された条件(閾値)に対応する領域が除かれた領域の弾性情報を抽出する。時間情報保持部66は、圧迫情報生成部52が圧迫情報の時間的変化を生成するための時間情報を保持する。例えば、時間情報保持部66は、各RF信号フレームデータが取得された時間情報を保持する。
圧迫情報生成部52は、設定された閾値に対応する領域を除いて、被検体10の部位の圧迫情報を生成する。例えば、圧迫情報生成部52は、領域演算部64により抽出された弾性情報(例えば、歪み)の平均や偏差などにより、圧迫情報の指標化を行う。圧迫情報の指標化では、圧迫情報生成部52は、生成された圧迫情報に基づいて、観察部位の圧迫状態を表す指標を、グラフ、ヒストグラム、及び指標メーターなどの視覚情報に変換して、時間的に変化させて経時的に画像表示部28に表示させてもよい。
画像合成部26は、フレームメモリと、画像処理部と、画像選択部とを備える。画像合成部26は、αブレンディングに代表されるような手法によって、断層画像と弾性画像の合成画像、断層画像と圧迫情報(圧迫情報のグラフなども含む)の合成画像、及び弾性画像と圧迫情報(圧迫情報のグラフなども含む)の合成画像を生成する。
フレームメモリは、断層画像構成部24からの断層画像データと弾性画像構成部36からの弾性画像データと時間情報保持部66からのRF信号フレームごとの時間情報とを記憶する。画像処理部は、合成画像データを生成する。画像選択部は、フレームメモリ内の断層画像データ、弾性画像データ、及び画像処理部により処理された合成画像データから画像を選択し、画像表示部28に表示させる。
なお、画像合成部26は、操作部40を介して設定された画像表示条件などに基づいて、制御部42により制御される。操作部40は、マウス、キーボード、トラックボール、タッチペン、及びジョイスティックなどの操作デバイスを含み、画像表示条件などの設定を行うことができる。
画像表示部28は、画像合成部26の画像選択部により選択された断層画像、弾性画像、及び時間ばらつき画像などを表示する。
次に、本実施形態の超音波撮像装置1の動作について説明する。図3は、弾性値又は輝度値の閾値に基づいて圧迫情報を生成する超音波撮像装置1の動作を説明するフロー図である。図4は、設定された弾性値の閾値に対応する領域を除いて、被検体10の部位の圧迫情報を生成することを説明する図である。
図3に示すように、弾性情報演算部34が、被検体10の超音波データから被検体10の部位の弾性情報を演算し、弾性画像構成部36が、弾性情報から弾性画像を構成する。そして、画像表示部28は、断層画像構成部24によって構成された断層画像と、弾性画像構成部36によって構成された弾性画像の合成画像とを表示する(ステップS100)。
例えば、図4(a)に示すように、断層画像と弾性画像の合成画像では、断層画像における正常組織70と腫瘍組織72が輝度情報に基づいて画像表示部28に表示され、弾性画像における正常組織70と腫瘍組織72が弾性情報に基づいて画像表示部28に表示される。
腫瘍組織72及びその周辺組織は正常組織70よりも硬いので、弾性画像の硬化組織74(腫瘍組織72及びその周辺組織)が、断層画像の腫瘍組織72に重ね合わせられて画像表示部28に表示される。腫瘍組織72が輝度情報に基づいて黒色で表示され、硬化組織74が青色で表示されるとすると、腫瘍組織72と硬化組織74が重ね合わせられる部分は、深い青色で表示される。操作者は、深い青色で表示された部分が悪性腫瘍である可能性が高いとして、観察部位の観察を行うことができる。
条件記憶部54に記憶されたON/OFF設定に従って、本実施形態の領域除外機能が自動的にON/OFFされるか、操作部40又は他のユーザーインターフェースによるON/OFF命令に従って、本実施形態の領域除外機能がON/OFFされる(ステップS102)。領域除外機能がONされた場合にはS104に進み、領域除外機能がOFFされた場合にはS110に進む。
領域除外機能がONされた場合には、閾値設定部50が、弾性情報及び超音波データの輝度情報の少なくとも1つに基づいて、弾性値及び輝度値の少なくとも1つの閾値を設定する(ステップS104)。例えば、図4(b)に示すように、閾値設定部50が、各計測点における弾性情報の値(弾性値)のヒストグラム81を生成し、硬い組織と柔らかい組織の弾性値(例えば、歪み値)の分布を生成する。閾値設定部50(条件設定部60)は、弾性値の分布(ヒストグラム)に基づいて弾性値の閾値83を設定する。閾値設定部50(条件設定部60)は、条件記憶部54に予め記憶された設定条件に基づいて閾値83を設定してもよいし、操作部40から入力された閾値83を設定してもよい。また、閾値設定部50(条件設定部60)は、弾性値の最小値、最大値、中間値、及び平均などに基づいて閾値83を設定してもよい。
図4(b)では、閾値設定部50が、硬化組織74(腫瘍組織72及びその周辺組織)に対応する領域を除くために、弾性値のヒストグラム81に閾値83を設定する。この他、閾値設定部50は、弾性値を表すバーグラフに閾値83を設定してもよいし、閾値83を弾性値の数値により設定してもよい。
領域マスク作成部62は、閾値設定部50(条件設定部60)により設定された条件(閾値83)に基づいて、設定された条件(閾値83)に対応する領域84を除くための領域マスクを作成する(ステップS106)。例えば、図4(c)に示すように、領域マスク作成部62は、設定された閾値83に従って、閾値83以下の弾性値(例えば、歪み値)に対応する領域84が“0”、閾値83超の弾性値に対応する領域80が“1”となるように、領域マスクを生成する。これにより、硬化組織74(腫瘍組織72及びその周辺組織)に対応する領域84を除くための領域マスクが生成される。
領域演算部64は、領域マスクに従って、設定された条件(閾値83)に対応する領域84が除かれた領域80の弾性情報を抽出する(ステップS108)。領域演算部64は、領域マスクの値(“0”又は“1”)を弾性値に乗算することにより、領域80の弾性情報を抽出する。
圧迫情報生成部52は、設定された閾値83に対応する領域84を除いて、被検体10の部位の圧迫情報を生成する(ステップS110)。例えば、圧迫情報生成部52は、領域演算部64により抽出された弾性情報(例えば、歪み)の平均や偏差などにより、圧迫情報の指標化を行う。このように、正常組織70と硬さが異なる異常組織(硬化組織74)が観察部位に存在する場合であっても、硬化組織74に対応する領域84を除いて圧迫情報を生成することにより、観察部位の状態に影響を受けずに、正常組織70に圧迫を施した場合と同様の圧迫情報を得ることができる。
圧迫情報生成部52は、生成された圧迫情報に基づいて、観察部位の圧迫状態を表す指標(平均や偏差など)を、グラフ、ヒストグラム、及び指標メーターなどの視覚情報に変換して、画像合成部26に出力し、画像合成部26は、圧迫情報生成部52により変換された視覚情報を断層画像と弾性画像の合成画像に合成して、画像表示部28に表示させる(ステップS112)。例えば、図4(d)に示すように、圧迫情報生成部52は、観察部位の圧迫状態を表す指標(例えば、弾性値の平均)を時系列グラフ86に変換する。
例えば、弾性値の平均は式(1)で演算され、標準偏差は式(2)で演算される。
なお、ステップS102において領域除外機能がOFFされた場合にはS110に進み、圧迫情報生成部52は、設定された閾値83に対応する領域84を除かずに、被検体10の部位の圧迫情報を生成する(ステップS110)。
以上、本発明にかかる実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において変更・変形することが可能である。
例えば、図4では、閾値設定部50が弾性情報に基づいて弾性値の閾値を設定したが、閾値設定部50は、超音波データの輝度情報(輝度及び輝度勾配など)に基づいて、輝度値の閾値を設定してもよい。
図5は、設定された輝度値の閾値に対応する領域を除いて、被検体10の部位の圧迫情報を生成することを説明する図である。図5(a)に示すように、断層画像と弾性画像の合成画像では、断層画像における正常組織70と腫瘍組織72が輝度情報に基づいて画像表示部28に表示され、弾性画像における正常組織70と腫瘍組織72が弾性情報に基づいて画像表示部28に表示される。
図5(b)に示すように、領域除外機能がONされた場合には、閾値設定部50が、超音波データの輝度情報に基づいて、輝度値の閾値を設定する(ステップS104)。例えば、閾値設定部50が、各計測点における輝度情報の値(輝度値)のヒストグラム91を生成し、硬い組織(低輝度)と柔らかい組織(高輝度)の輝度値の分布を生成する。閾値設定部50(条件設定部60)は、輝度値の分布(ヒストグラム)に基づいて弾性値の閾値93を設定する。閾値設定部50(条件設定部60)は、条件記憶部54に予め記憶された設定条件に基づいて閾値93を設定してもよいし、操作部40から入力された閾値93を設定してもよい。また、閾値設定部50(条件設定部60)は、輝度値の最小値、最大値、中間値、及び平均などに基づいて閾値93を設定してもよい。
図5(b)では、閾値設定部50が、腫瘍組織72に対応する領域を除くために、輝度値のヒストグラム91に閾値93を設定する。この他、閾値設定部50は、輝度値を表すバーグラフに閾値93を設定してもよいし、閾値93を輝度値の数値により設定してもよい。
領域マスク作成部62は、閾値設定部50(条件設定部60)により設定された条件(閾値93)に基づいて、設定された条件(閾値93)に対応する領域92を除くための領域マスクを作成する(ステップS106)。例えば、図5(c)に示すように、領域マスク作成部62は、設定された閾値93に従って、閾値93以下の輝度値に対応する領域92が“0”、閾値93超の輝度値に対応する領域90が“1”となるように、領域マスクを生成する。これにより、腫瘍組織72に対応する領域92を除くための領域マスクが生成される。
領域演算部64は、領域マスクに従って、設定された条件(閾値93)に対応する領域92が除かれた領域90の弾性情報を抽出する(ステップS108)。領域演算部64は、領域マスクの値(“0”又は“1”)を弾性値に乗算することにより、領域90の弾性情報を抽出する。
圧迫情報生成部52は、設定された閾値93に対応する領域92を除いて、被検体10の部位の圧迫情報を生成する(ステップS110)。例えば、圧迫情報生成部52は、領域演算部64により抽出された弾性情報(例えば、歪み)の平均や偏差などにより、圧迫情報の指標化を行う。そして、図5(d)に示すように、圧迫情報生成部52は、観察部位の圧迫状態を表す指標(例えば、弾性値の平均)を時系列グラフ96に変換する(ステップS112)。
このように、正常組織70と硬さが異なる異常組織(腫瘍組織72)が観察部位に存在する場合であっても、腫瘍組織72に対応する領域92を除いて圧迫情報を生成することにより、観察部位の状態に影響を受けずに、正常組織70に圧迫を施した場合と同様の圧迫情報を得ることができる。
また、超音波撮像装置1は、被検体10の部位の探索領域において、探索単位のマッチング情報を超音波データから演算するマッチング情報演算部(変位計測部32)を備え、弾性情報演算部34は、マッチング情報に基づいて被検体10の部位の弾性情報を演算し、閾値設定部50は、マッチング情報に基づいて、探索単位のマッチング度(マッチングの程度)の閾値を設定し、圧迫情報生成部52は、設定された閾値に対応する領域を除いて、被検体の部位の圧迫情報を生成する。
例えば、上記のように、ブロックマッチング法においては、変位計測部32は、探索領域内のブロック(探索単位)に着目し、現在のフレーム中で着目しているブロックに最も近似(マッチ)しているブロックを前(過去)のフレームから探す。この場合、変位計測部32(マッチング情報演算部)は、CC(Cross Correlation)、SAD(Sum of Absolute Differences)、SSD(Sum of Square Differences)、SCD(Sum of Cubic Differences)、及びSPD(Sum of Powered Differences)などの手法により、マッチング(近似)の程度を表すマッチング情報を演算し、断層画像の各計測点の変位を求め、変位ベクトルの検出を行う。つまり、変位計測部32(マッチング情報演算部)は、微小カーネルのマッチングにより微小ブロックごとの組織の移動を推定し、組織の変位を演算する。弾性情報演算部34は、マッチング情報に基づいて、組織の変位から被検体10の部位の弾性情報を演算する。
被検体10の観察部位における正常組織70や腫瘍組織72の超音波データを取得するとき、超音波探触子(プローブ)12が被検体10に当接する。しかしながら、被検体10の観察部位の深部から反射する反射エコー信号のS/N及び超音波探触子(プローブ)12の両端における信号のS/Nが低下する傾向があるので、信号のS/Nの低下により探索単位のマッチングエラーが発生し、正確な移動情報(変位及び変位ベクトルなど)が得られない場合がある。そこで、本実施形態では、閾値設定部50は、マッチング情報に基づいて、探索単位のマッチング度の閾値を設定し、圧迫情報生成部52は、設定された閾値に対応する領域を除いて、被検体の部位の圧迫情報を生成する。
図6は、マッチング度の閾値に基づいて圧迫情報を生成する超音波撮像装置1の動作を説明するフロー図である。図7は、設定されたマッチング度の閾値に対応する領域を除いて、被検体10の部位の圧迫情報を生成することを説明する図である。
図6に示すように、変位計測部32(マッチング情報演算部)が、被検体10の部位の探索領域において、探索単位のマッチング情報を超音波データから演算し、弾性情報演算部34は、マッチング情報に基づいて被検体の部位の弾性情報を演算し、弾性画像構成部36が、弾性情報から弾性画像を構成する。そして、画像表示部28は、断層画像構成部24によって構成された断層画像と、弾性画像構成部36によって構成された弾性画像の合成画像とを表示する(ステップS200)。
例えば、図7(a)に示すように、断層画像と弾性画像の合成画像では、断層画像における正常組織70と腫瘍組織72が輝度情報に基づいて画像表示部28に表示され、弾性画像における正常組織70と腫瘍組織72が弾性情報に基づいて画像表示部28に表示される。
条件記憶部54に記憶されたON/OFF設定に従って、本実施形態の領域除外機能が自動的にON/OFFされるか、操作部40又は他のユーザーインターフェースによるON/OFF命令に従って、本実施形態の領域除外機能がON/OFFされる(ステップS202)。領域除外機能がONされた場合にはS204に進み、領域除外機能がOFFされた場合にはS210に進む。
領域除外機能がONされた場合には、閾値設定部50は、マッチング情報に基づいて、探索単位のマッチング度の閾値を設定する(ステップS204)。例えば、変位計測部32(マッチング情報演算部)がCC(Cross Correlation)によりマッチング情報を演算する場合、図7(b)に示すように、閾値設定部50は、各探索単位におけるマッチング度(相関係数)のヒストグラム101を生成し、S/Nが低下している低相関とS/Nが良好な高相関の分布を生成する。S/Nが低下している低相関の低信頼性領域ではマッチングの信頼性が低く、S/Nが良好な高相関の高信頼性領域ではマッチングの信頼性が高い。閾値設定部50(条件設定部60)は、マッチング度(相関係数)の分布に基づいてマッチング度(相関係数)の閾値103を設定する。閾値設定部50(条件設定部60)は、条件記憶部54に予め記憶された設定条件に基づいて閾値103を設定してもよいし、操作部40から入力された閾値103を設定してもよい。また、閾値設定部50(条件設定部60)は、マッチング度(相関係数)の最小値、最大値、中間値、及び平均などに基づいて閾値103を設定してもよい。
図7(b)では、閾値設定部50が、S/Nが低下している低相関に対応する領域を除くために、弾性値のヒストグラム101に閾値103を設定する。この他、閾値設定部50は、弾性値を表すバーグラフに閾値103を設定してもよいし、閾値103を弾性値の数値により設定してもよい。
本実施形態の弾性情報又は輝度情報に基づく領域除外機能がON/OFFされ(ステップS205)、弾性情報又は輝度情報に基づく領域除外機能がOFFされた場合にはステップS206に進み、弾性情報又は輝度情報に基づく領域除外機能がONされた場合にはステップS304に進む。ステップS304では、図4(b)又は図5(b)に示すように、閾値設定部50は、弾性情報及び超音波データの輝度情報の少なくとも1つに基づいて、弾性値及び輝度値の少なくとも1つの閾値を設定する。
領域マスク作成部62は、閾値設定部50(条件設定部60)により設定された条件(閾値103)に基づいて、設定された条件(閾値103)に対応する低信頼性領域110を除くための第1の領域マスクを作成する(ステップS206,S306)。例えば、図7(c)に示すように、領域マスク作成部62は、設定された閾値103に従って、閾値103以下のマッチング度(例えば、相関係数)に対応する低信頼性領域110が“0”、閾値103超のマッチング度に対応する高信頼性領域100が“1”となるように、第1の領域マスクを生成する。これにより、S/Nが低下している低相関に対応する低信頼性領域110を除くための第1の領域マスクが生成される。第1の領域マスクを用いることにより、超音波信号のS/Nの低下によりマッチングエラーが発生した場合であっても、S/Nの低下に影響を受けずに、正常組織に圧迫を施した場合と同様の圧迫情報を得ることができる。
また、ステップS304において弾性値又は輝度値の閾値が設定された場合には、図4(c)又は図5(c)に示すように、領域マスク作成部62は、閾値設定部50(条件設定部60)により設定された条件(弾性値又は輝度値の閾値)に基づいて、設定された条件(弾性値又は輝度値の閾値)に対応する領域84又は領域92を除くための第2の領域マスクを作成する(ステップS306)。例えば、領域マスク作成部62は、図4(b)又は図5(b)で設定された閾値83又は閾値93に従って、閾値83又は閾値93以下の弾性値又は輝度値に対応する領域84又は領域92が“0”、閾値83又は閾値93超の弾性値又は輝度値に対応する領域80又は領域90が“1”となるように、第2の領域マスクを生成する。
また、ステップS304において弾性値又は輝度値の閾値が設定された場合には、領域マスク作成部62は、第1の領域マスクの値(“0”又は“1”)と第2の領域マスクの値(“0”又は“1”)を乗算して、第3の領域マスクを生成する(ステップS306)。例えば、図7(d)に示すように、領域マスク作成部62は、第1の領域マスクの値と第2の領域マスクの値を乗算して、低信頼性領域110が“0”、領域84又は領域92が“0”、及び高信頼性領域に対応し且つ閾値83又は閾値93超の弾性値又は輝度値に対応する領域200が“1”となるように、第3の領域マスクを生成する。これにより、低信頼性領域110及び硬化組織74(又は腫瘍組織72)に対応する領域84(又は領域92)を除くための第3の領域マスクが生成される。
領域演算部64は、第1の領域マスク又は第3の領域マスクに従って、設定された条件(閾値)に対応する領域が除かれた領域100又は領域200の弾性情報を抽出する(ステップS208)。領域演算部64は、第1の領域マスク又は第3の領域マスクの値(“0”又は“1”)を弾性値に乗算することにより、領域100又は領域200の弾性情報を抽出する。
圧迫情報生成部52は、設定された閾値に対応する領域を除いて、被検体10の部位の圧迫情報を生成する(ステップS210)。例えば、圧迫情報生成部52は、領域演算部64により抽出された弾性情報(例えば、歪み)の平均や偏差などにより、圧迫情報の指標化を行う。このように、低信頼性領域110及び硬化組織74(又は腫瘍組織72)に対応する領域84(又は領域92)を除いて圧迫情報を生成することにより、超音波信号のS/Nの低下及び観察部位の状態に影響を受けずに、正常組織70に圧迫を施した場合と同様の圧迫情報を得ることができる。
圧迫情報生成部52は、生成された圧迫情報に基づいて、観察部位の圧迫状態を表す指標(平均や偏差など)を、グラフ、ヒストグラム、及び指標メーターなどの視覚情報に変換して、画像合成部26に出力し、画像合成部26は、圧迫情報生成部52により変換された視覚情報を断層画像と弾性画像の合成画像に合成して、画像表示部28に表示させる(ステップS212)。例えば、図7(e)に示すように、圧迫情報生成部52は、観察部位の圧迫状態を表す指標(例えば、弾性値の平均)を時系列グラフ106に変換する。
また、図6のステップS205において、弾性情報又は輝度情報に基づく領域除外機能がONされると、硬化組織74(又は腫瘍組織72)に対応する領域が除かれて圧迫情報が生成されるが、本実施形態の超音波撮像装置1は、被検体10の特定の組織を識別する組織識別部(図示せず)を備え、圧迫情報生成部52は、特定の組織に対応する領域を除いて、被検体10の部位の圧迫情報を生成してもよい。例えば、組織識別部は、硬化組織74(又は腫瘍組織72)を識別し、圧迫情報生成部52は、硬化組織74(又は腫瘍組織72)に対応する領域を除いて、被検体10の部位の圧迫情報を生成してもよい。
また、図6のステップS306において、第1の領域マスクの値と第2の領域マスクの値を乗算して第3の領域マスクを生成し、低信頼性領域110及び硬化組織74(又は腫瘍組織72)に対応する領域84(又は領域92)が除かれて圧迫情報が生成されるが、第1の領域マスク及び第2の領域マスクのそれぞれによって、第1の圧迫情報と第2の圧迫情報とがそれぞれ生成されてもよい。つまり、圧迫情報生成部52は、マッチング度の閾値に対応する領域を除いて、被検体10の部位の第1の圧迫情報を生成し、弾性値及び輝度値の少なくとも1つの閾値に対応する領域を除いて、被検体10の部位の第2の圧迫情報を生成してもよい。
同様に、弾性値の閾値に基づく第1の圧迫情報と輝度値の閾値に基づく第2の圧迫情報とがそれぞれ生成されてもよい。つまり、閾値設定部50は、弾性情報及び輝度情報に基づいて、弾性値及び輝度値の閾値を設定し、圧迫情報生成部52は、弾性値の閾値に対応する領域を除いて、被検体10の部位の第1の圧迫情報を生成し、輝度値の閾値に対応する領域を除いて、被検体10の部位の第2の圧迫情報を生成してもよい。
図8は、弾性値の閾値に基づく第1の圧迫情報と輝度値の閾値に基づく第2の圧迫情報とがそれぞれ生成されることを示した図である。図8(a)に示すように、閾値設定部50が、弾性情報の値(弾性値)のヒストグラム81を生成し、硬い組織と柔らかい組織の弾性値(例えば、歪み値)の分布を生成する。また、図8(b)に示すように、閾値設定部50が、輝度情報の値(輝度値)のヒストグラム91を生成し、硬い組織(低輝度)と柔らかい組織(高輝度)の輝度値の分布を生成する。領域マスク作成部62は、設定された条件(閾値83)に対応する領域(図4の領域84)を除くための第1の領域マスクを作成し、設定された条件(閾値93)に対応する領域(図5の領域92)を除くための第2の領域マスクをそれぞれ作成する。圧迫情報生成部52は、第1の領域マスクを用いることにより、弾性値の閾値に対応する領域(図4の領域84)を除いて、被検体10の部位の第1の圧迫情報111を生成し、第2の領域マスクを用いることにより、輝度値の閾値に対応する領域(図5の領域92)を除いて、被検体10の部位の第2の圧迫情報112を生成する。
また、圧迫情報生成部52は、被検体10の部位において圧迫情報を取得する圧迫情報取得領域を選択し、選択された圧迫情報取得領域から閾値に対応する領域を除いて、圧迫情報を生成してもよい。図9は、圧迫情報取得領域を選択して圧迫情報を生成することを説明する図である。図9(a)に示すように、断層画像と弾性画像の合成画像では、断層画像における正常組織70と腫瘍組織72が輝度情報に基づいて画像表示部28に表示され、弾性画像における正常組織70と硬化組織74が弾性情報に基づいて画像表示部28に表示される。図9(b)に示すように、条件設定部60が、圧迫情報取得領域122を深度方向に予め設定する。被検体10の体表から圧力を加えた場合、深度方向に深くなるほど内部応力が減衰する。また、安定した歪みを得ることができる脂肪は、被検体10の体表に多く存在するので、被検体10の体表に近いほうが(深度方向に浅いほうが)安定した歪みを得ることができる。これらの特徴を考慮すると、条件設定部60が、圧迫情報取得領域122を被検体10の体表の近く(浅部)に設定し、圧迫情報生成部52が、圧迫情報取得領域122を選択し、圧迫情報取得領域122から閾値に対応する領域120を除いて、圧迫情報を生成することにより、安定した歪みを得ることができる脂肪をレファレンスとして圧迫情報を生成することができる。また、図9(c)に示すように、圧迫情報生成部52が、異常組織(硬化組織74)が存在しない深部に圧迫情報取得領域126を選択し、圧迫情報取得領域126から閾値に対応する領域120を除いて、圧迫情報を生成することにより、正常組織70に圧迫を施した場合の圧迫情報を得ることができる。このように、圧迫情報生成部52が、浅部の圧迫情報取得領域122、中間部の圧迫情報取得領域124、深部の圧迫情報取得領域126から圧迫情報取得領域を選択することができる。深度方向の他に、被検体10の体表方向(図9(c)の左右方向)にも圧迫情報取得領域が分割されて設定されてもよく、圧迫情報取得領域が細分化されて設定されてもよい。
また、図4、図5、及び図8では、硬化組織74(又は腫瘍組織72)を除いて圧迫情報を取得するために、圧迫情報生成部52は、閾値より硬化側及び低輝度側の弾性値に対応する領域を除いて圧迫情報を生成したが、軟化組織(又は液状組織)を除いて圧迫情報を取得するために、圧迫情報生成部52は、閾値より軟化側及び高輝度側の弾性値に対応する領域を除いて圧迫情報を生成してもよい。
また、画像表示部28は、断層画像及び弾性画像の少なくとも1つの超音波画像を表示し、除かれる領域(例えば、領域84、領域92、及び低信頼性領域110など)を示す領域マークを前記超音波画像に表示してもよい。閾値設定部50により設定された閾値に基づいて、画像合成部26が領域マークを超音波画像に合成する。領域マークは、除かれる領域に付された色彩、除かれる領域の境界に付された線や色彩、及び除かれる領域(又は境界)の点滅や色彩変化などを含む。
また、本実施形態の超音波撮像装置1は、閾値を調整する操作部40を備え、画像表示部28は、閾値の変化に応じて領域マークを変化させて表示してもよい。操作部40を介して閾値設定部50により設定された閾値の変化に応じて、画像合成部26が領域マークを変化させて超音波画像に合成する。例えば、閾値の変化に応じて、領域マークの大きさが変化する。また、ヒストグラムにおける閾値の位置に応じて、領域マークの色彩が変化する。
また、閾値設定部50は、弾性値及び輝度値の少なくとも1つの閾値を複数設定し、圧迫情報生成部52は、設定された複数の閾値に対応する複数の領域に重み係数を設定し、重み係数を用いて加重平均することにより、被検体10の部位の圧迫情報を生成してもよい。例えば、図10(a)に示すように、閾値設定部50は、弾性値の閾値を複数設定し(閾値83,183)、圧迫情報生成部52は、設定された複数の閾値83,183に対応する複数の領域に重み係数A,B,Cを設定し、重み係数A,B,Cを用いて加重平均することにより、被検体10の部位の圧迫情報を生成してもよい。また、図10(b)に示すように、閾値設定部50は、弾性値の閾値を複数設定し(閾値93,193)、圧迫情報生成部52は、設定された複数の閾値93,193に対応する複数の領域に重み係数D,E,Fを設定し、重み係数D,E,Fを用いて加重平均することにより、被検体10の部位の圧迫情報を生成してもよい。
また、閾値設定部50は、マッチング度の閾値を複数設定し、圧迫情報生成部52は、設定された複数の閾値に対応する複数の領域に重み係数を設定し、重み係数を用いて加重平均することにより、被検体10の部位の圧迫情報を生成してもよい。このように、複数の閾値に対応する複数の領域に応じて加重平均することにより、それぞれの領域の特性(硬軟、輝度高低、及び信頼性など)を考慮した圧迫情報を得ることができる。なお、重み係数を“0”とすると、閾値に対応する領域が除かれて圧迫情報が生成されることになる。