JP6230362B2 - 粉体の製造方法 - Google Patents
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Description
(1) カルシウム源を含有する第1の液と、リン源を含有する第2の液とを攪拌しつつ、前記カルシウム源と前記リン源とを界面活性剤の存在下で反応させて、ハイドロキシアパタイトの一次粒子およびその凝集体を含むスラリーを得る際に、該スラリー1Lに対して、0.75〜2.0Wの出力で攪拌する攪拌工程と、
前記スラリーを、噴霧乾燥法を用いて乾燥して、前記一次粒子および前記凝集体を造粒させることにより、主として前記ハイドロキシアパタイトの二次粒子で構成される粉体を得る造粒工程とを有することを特徴とする粉体の製造方法。
前記界面活性剤は、前記第1の液に添加されている上記(1)または(2)に記載の粉体の製造方法。
かかる製造方法により得られたこのような範囲の大きい比表面積を有する粉体は、吸着剤として適用した際に、単離物が吸着剤に接触する機会が増大し、単離物と吸着剤との間の相互作用が向上するため、吸着剤は、単離物に対して優れた吸着能を発揮するものとなる。
かかる製造方法により得られたこのように、真球度が高い二次粒子を、吸着装置が備える吸着剤として適用すると、吸着装置が有する吸着剤充填空間への吸着剤の充填率を向上させることができる。
なお、以下では、カルシウム源として水酸化カルシウムを用い、リン源としてリン酸を用いる場合を一例に説明する。
この工程では、水酸化カルシウムを含有する水酸化カルシウム分散液(第1の液)と、リン酸を含有するリン酸水溶液(第2の液)とを攪拌しつつ、水酸化カルシウムとリン酸とを界面活性剤の存在下で反応させ、ハイドロキシアパタイトの一次粒子およびその凝集体を含むスラリーを得る。
両イオン界面活性剤としては、例えば、長鎖アルキルアミノ酸等が挙げられる。
この工程では、前記工程[S1]で得られたスラリー中に、不本意に形成された、ハイドロキシアパタイトの一次粒子(微粒子)の凝集体を物理的に粉砕し、粉砕された凝集体をこのスラリー中に分散する。
この工程では、前記工程[S2]を経た、ハイドロキシアパタイトの一次粒子および粉砕された凝集体を含有するスラリーを乾燥することにより、ハイドロキシアパタイトの一次粒子および粉砕された凝集体を造粒させて、主としてハイドロキシアパタイトの二次粒子で構成される粉体(乾燥粉体)を得る。
1.粒径40μmのハイドロキシアパタイトの製造
(実施例)
[1A] まず、水酸化カルシウム2000gを純水20Lに分散させ、これに、さらにスルホン酸ナトリウム20gを添加することで水酸化カルシウム分散液を得た。
なお、滴下中の雰囲気の温度は、常温(25℃)とした。
前記工程[1A]における水酸化カルシウムが分散された純水へのスルホン酸ナトリウムの添加を省略し、さらに前記工程[3A](スラリー中に含まれる凝集体を粉砕する工程)を省略したこと以外は、前記実施例と同様にして、中心粒径約40μmのハイドロキシアパタイトの二次粒子(乾燥粉体)を得た。
2−1.比表面積の評価
実施例および比較例の乾燥粉体(二次粒子)について、それぞれ、全自動BET比表面積測定装置(マウンテック社製、「Macsorb HM1201」)を用いて、これらの比表面積を求めた結果、実施例の乾燥粉体の比表面積は90m2/gであり、比較例の乾燥粉体の比表面積は60m2/gであった。このように、実施例の乾燥粉体は、比較例の乾燥粉体と比較して、比表面積が顕著に向上する結果が得られた。
実施例および比較例の乾燥粉体(二次粒子)について、それぞれ、フロー式粒子像分析装置(シスメックス社製、「FPIA−3000」)を用いて、これらの真球度を求めた結果、実施例の乾燥粉体の真球度は1.0であり、比較例の乾燥粉体の真球度は0.85であった。このように、実施例の乾燥粉体は、比較例の乾燥粉体と比較して、真球度が高くなる結果が得られた。
実施例の乾燥粉体(二次粒子)について、700℃および400℃の焼結温度で焼結して焼結粉体を得た後、それぞれ、微小圧縮試験機(島津製作所社製、「MCT−W200−J」)を用いて、これらの圧縮粒子強度を求めた結果、700℃で焼成した焼結粉体の圧縮粒子強度は7.0MPaであり、400℃で焼成した焼結粉体の圧縮粒子強度は5.0MPaであった。
以上のように、前記工程[2A]における、水酸化カルシウムとリン酸との反応を界面活性剤の存在下とし、さらに、前記工程[3A]において、スラリー中に含まれる凝集体を粉砕して凝集体の粒子径を小さくすることにより、形成される乾燥粉体の比表面積をお大きくし、さらに乾燥粉体の真球度を高くし得ることが判った。また、かかる乾燥粉体を焼結して得られる焼結粉体が優れた圧縮粒子強度を発揮することが判った。
2 カラム
20 吸着剤充填空間
21 カラム本体
22、23 キャップ
24 流入管
25 流出管
3 吸着剤
4、5 フィルタ部材
Claims (7)
- カルシウム源を含有する第1の液と、リン源を含有する第2の液とを攪拌しつつ、前記カルシウム源と前記リン源とを界面活性剤の存在下で反応させて、ハイドロキシアパタイトの一次粒子およびその凝集体を含むスラリーを得る際に、該スラリー1Lに対して、0.75〜2.0Wの出力で攪拌する攪拌工程と、
前記スラリーを、噴霧乾燥法を用いて乾燥して、前記一次粒子および前記凝集体を造粒させることにより、主として前記ハイドロキシアパタイトの二次粒子で構成される粉体を得る造粒工程とを有することを特徴とする粉体の製造方法。 - 前記界面活性剤は、無機系のスルホン酸ナトリウムである請求項1に記載の粉体の製造方法。
- 前記攪拌工程において、前記第1の液に前記第2の液を滴下することにより、前記カルシウム源と前記リン源とが前記界面活性剤の存在下で反応して、前記スラリーが得られ、
前記界面活性剤は、前記第1の液に添加されている請求項1または2に記載の粉体の製造方法。 - 前記造粒工程に先立って、前記スラリーに含まれる前記凝集体を物理的に粉砕し、粉砕された前記凝集体を前記スラリー中に分散させる粉砕工程を有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の粉体の製造方法。
- 前記粉砕工程において、前記凝集体の物理的な粉砕は、ボールミル法により行われる請求項4に記載の粉体の製造方法。
- 前記造粒工程において、比表面積が70m2/g以上の粉体を得る請求項1ないし5のいずれか1項に記載の粉体の製造方法。
- 前記造粒工程において、真球度が0.95〜1.00である粉体を得る請求項1ないし6のいずれか1項に記載の粉体の製造方法。
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