JP6229202B2 - 樹脂組成物及びそれを用いた接着性封止フィルム - Google Patents

樹脂組成物及びそれを用いた接着性封止フィルム Download PDF

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Description

本発明は接着性を有する封止フィルムに関し、詳しくは水素化ブロック共重合体を用いた接着性封止フィルムに関する。本発明はまた、この接着性封止フィルムの製造に用いる樹脂組成物に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子は発光部が水分や酸素に対して不安定であるため、かかる素子を長寿命化するために、外部から侵入する水分や酸素から素子を保護することを目的とし、接着性封止フィルムを用いることが検討されている。この中でも特に、エラストマーと粘着付与樹脂を含むゴム系接着性封止フィルムは、有機エレクトロルミネッセンス素子の所望の場所に、接着剤を用いることなく貼り付けて使用することができる利点を有する。そのため、これまでに様々なゴム系接着性封止フィルムの検討がなされている。
特許文献1、2には、エラストマーとして用いたポリイソプレン系樹脂に、粘着付与樹脂を混合して接着性封止フィルムを作製したことが報告されている。
一方、エラストマーの中でもポリイソブチレンは耐候性が高く、水分や酸素バリア性に優れている。これまでに、ポリイソブチレンをエラストマーとして用いた接着性封止フィルムとして、特許文献3において、ポリイソブチレンと水素添加環状オレフィン系ポリマーを用いた接着性封止フィルムが報告されている。
特開2005−129520号公報 特開2008−115383号公報 特表2009−524705号公報
しかしながら、ポリイソブチレンと水素添加環状オレフィン系ポリマーを用いた接着性封止フィルムは、水分バリア性は高いものの、接着性が十分ではない。そのため、かかる接着性封止フィルムを有機エレクトロルミネッセンス素子の接着性封止フィルムとして用いる場合、接着界面からの水分の浸入などが懸念される。
そこで、本発明の課題は、低い透湿度、即ち、高い水分バリア性、高い接着性、高い保持力を具備する接着性封止フィルムを提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、エラストマーとして水素化ブロック共重合体を用い、また、高い接着性を実現するために粘着付与樹脂を用いた樹脂組成物により接着性封止フィルムを作製することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 水素化ビニル芳香族重合体ブロックAと、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有する水素化ブロック共重合体と、粘着付与樹脂とを含有する樹脂組成物。
[2] 前記水素化ブロック共重合体の重量平均分子量が10000以上、200000以下である[1]に記載の樹脂組成物。
[3] 前記水素化ビニル芳香族重合体ブロックAが、芳香族環を水素化した水素化ポリスチレンブロックである[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
[4] 前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBが、単量体成分として、イソブチレンを70質量%以上含有するものである[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5] 前記水素化ブロック共重合体が、前記水素化ビニル芳香族重合体ブロックAを2つと、前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBを1つ有する構造である[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6] 前記水素化ブロック共重合体の全質量に対する前記水素化ビニル芳香族重合体ブロックAの含有割合が、40質量%以下である[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7] さらにポリイソブチレンを含む[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8] 前記樹脂組成物の全固形分中における前記粘着付与樹脂の含有量が10質量%以上である[1]〜[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9] 前記樹脂組成物の全固形分中における前記水素化ブロック共重合体の含有量が10質量%以上である[1]〜[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる接着性封止フィルム。
本発明によれば、低い透湿度、即ち、高い水分バリア性、高い接着性、高い保持力を兼備する接着性封止フィルムとそのための樹脂組成物が提供される。
本発明の接着性封止フィルムは、有機又は無機エレクトロルミネッセンス、太陽電池、ディスプレイ等、各種電気デバイス用接着性封止フィルムに適用可能である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
[樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物は、好ましくは、本発明の接着性封止フィルムを製造するための樹脂組成物であって、通常、溶媒、水素化ブロック共重合体、粘着付与樹脂、およびその他の成分を含有する。
<水素化ブロック共重合体>
本発明の水素化ブロック共重合体は、水素化ビニル芳香族重合体ブロックAと、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有することを特徴とする。
本発明の水素化ブロック共重合体の水素化ビニル芳香族重合体ブロックAを構成する、水素化前の単量体のビニル芳香族類としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環等の芳香環にビニル基が結合したものが挙げられ、この芳香環にはビニル基以外の置換基が結合していてもよい。具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、4−モノクロロスチレン、4−クロロメチルスチレン、4−ヒドロキシメチルスチレン、4−t−ブトキシスチレン、ジクロロスチレン、4−モノフルオロスチレン、4−フェニルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられ、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、4−クロロメチルスチレン、ビニルナフタレンが好ましく用いられ、さらにスチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレンが好ましく用いられる。最も好ましくはスチレンが用いられる。これらのビニル芳香族類は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、水素化ビニル芳香族重合体ブロックAは、通常、単量体として水素化されたビニル芳香族類のみで構成されるブロックであるが、本発明の目的を損なうことのない範囲において、例えば水素化ビニル芳香族重合体ブロックAの全重量の50質量%以下の割合でビニル芳香族類以外の単量体成分を含んでいてもよい。
一方、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBは、単量体成分としてイソブチレンを、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBの全重量の50質量%より多く含有するものであり、好ましくは55質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80〜100質量%含有するものであり、上記の範囲において、他の単量体が共重合されていてもよい。イソブチレンを主体とする重合体のブロックB中に単量体成分としてイソブチレンを上記の範囲で含むことにより、透明性、光学特性、柔軟性、機械物性、ガスバリア性、低吸湿性、薬液非吸着性にバランスよく優れた水素化ブロック共重合体が得られる。イソブチレンを主体とする重合体のブロックBがイソブチレン以外の他の単量体成分を含む場合、他の単量体としては、イソブチレンとカチオン重合可能な単量体であれば特に限定されないが、例えば、上記のビニル芳香族類、脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、β−ピネン等の1種又は2種以上が挙げられる。
本発明の水素化ブロック共重合体は、1以上のセグメントA(水素化ビニル芳香族重合体ブロックA)と1以上のセグメントB(イソブチレンを主体とする重合体のブロックB)を有し、その組み合わせは、本発明の効果を得られる範囲であれば特に限定されず、具体的にはA−B、A−(B−A)n、(A−B)m、B−A−(B−A)n−B(ただし、nは1以上の整数、mは2以上の整数を表す)等の構造が挙げられる。
この中でも、2以上のセグメントAと1以上のセグメントBを有することが本発明の効果を得るためには好ましく、これらのうち、A−(B−A)n、特にA−B−Aの構造を有するものがさらに好ましい。
また、本発明の水素化ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組合せのいずれであってもよい。
本発明の水素化ブロック共重合体の水素化ビニル芳香族重合体ブロックAの含有量は、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上で、好ましくは95質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、特に好ましくは40質量%以下である。水素化ブロック共重合体の水素化ビニル芳香族重合体ブロックAの含有量が上記上限値以下であることにより、柔軟性や弾力性が良好なものとなり、耐衝撃性に優れる傾向にあり、一方、上記下限値以上であることにより、耐熱性が良好なものとなる傾向にある。
なお、本発明の水素化ブロック共重合体は、水素化ビニル芳香族重合体ブロックAと、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBを有するものであればよく、水素化ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックB以外の他の重合体又は共重合体ブロックCを有していてもよい。この場合、他のブロックCとしては、例えば、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBにおいて、イソブチレンの含有量が50質量%未満である重合体又は共重合体ブロックや、脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、β−ピネンの1種又は2種以上よりなる重合体又は共重合体ブロックが挙げられる。
ただし、本発明の水素化ブロック共重合体中の他のブロックCの含有量が多過ぎると、水素化ビニル芳香族重合体ブロックAとイソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを含有することによる本発明の水素化ブロック共重合体の効果が損なわれるおそれがあるため、本発明の水素化ブロック共重合体が他のブロックCを含有する場合、その含有量は、水素化ブロック共重合体の全重量に対して40質量%以下、特に20質量%以下であることが好ましい。
本発明の水素化ブロック共重合体の製造方法としては、上記の構造が得られるものであればどのような製造方法を用いてもよい。例えば、特開平11−100420号公報に記載される方法により、ルイス酸触媒等を用いて有機溶媒中でカチオン重合を行うことによって得られるビニル芳香族系ブロック共重合体の芳香環を水素化することによって得ることができる。
ビニル芳香族系ブロック共重合体の芳香環の水素化方法や反応形態などは特に限定されず、公知の方法に従って行えばよいが、水素化率を高くすることができ、また、重合体鎖切断反応の少ない水素化方法が好ましい。このような好ましい水素化方法としては、ニッケル、コバルト、鉄、チタン、ロジウム、パラジウム、白金、ルテニウム、レニウムなどから選ばれる少なくとも1種の金属を含む触媒を用いて行う方法が挙げられる。この水素化触媒は、不均一系触媒、均一系触媒のいずれも使用可能であり、水素化反応は有機溶媒中で行うことが好ましい。
不均一系触媒は、金属又は金属化合物のままで、又は適当な担体に担持して用いることができる。担体としては、例えば、活性炭、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、チタニア、マグネシア、ジルコニア、ケイソウ土、炭化珪素、フッ化カルシウムなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。触媒成分の担持量は、触媒成分と担体との合計量に対して通常0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上で、通常60質量%以下、好ましくは50質量%以下である。
均一系触媒としては、ニッケル、コバルト、チタン又は鉄などの金属化合物と、有機アルミニウムや有機リチウムのような有機金属化合物とを組み合わせた触媒;ロジウム、パラジウム、ルテニウム、レニウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウムなどの有機金属錯体などを用いることができる。
上記金属化合物としては、各金属のアセチルアセトン塩、ナフテン酸塩、シクロペンタジエニル化合物、シクロペンタジエニルジクロロ化合物などが用いられる。有機アルミニウムとしては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリドなどのハロゲン化アルキルアルミニウム;ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどの水素化アルキルアルミニウムなどが使用される。
有機金属錯体としては、上記各金属のγ−ジクロロ−π−ベンゼン錯体、ジクロロ−トリス(トリフェニルホスフィン)錯体、ヒドリド−クロロ−トリス(トリフェニルホスフィン)錯体などが挙げられる。
これらの水素化触媒は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。水素化触媒の使用量は、ビニル芳香族系ブロック共重合体100質量部当たりの触媒有効成分量として、通常0.001質量部以上、好ましくは0.005質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上で、通常50質量部以下、好ましくは30質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。
水素化反応は、5〜25MPaの圧力、100〜200℃の温度下にて、溶媒としてシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−オクタン、デカリン、テトラリン、ナフサ等の飽和炭化水素系溶媒あるいは、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒を用いて行なうことが好ましい。溶媒の使用量には特に制限はないが、通常、ビニル芳香族系ブロック共重合体100質量部に対して100質量部以上、1000質量部以下である。
ビニル芳香族系ブロック共重合体の芳香環の水素化率は、好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上である。水素化率が上記下限値以上であることにより、透明性、耐熱性、成形性に優れたものとなる。芳香環の水素化率は例えば、H−NMRにより、0.5〜2.5ppm付近の脂肪族由来のピークと6.0〜8.0ppm付近の芳香環由来のピークの積分値から算出することができる。
上記水素化反応終了後に水素化ブロック共重合体を回収する方法は、特に限定されない。回収方法としては、通常、濾過、遠心分離等の方法により水素化触媒残渣を除去した後、水素化ブロック共重合体が溶解した溶液から、スチームストリッピングにより溶媒を除去するスチーム凝固法、減圧加熱下で溶媒を除去する直接脱溶媒法、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、水、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の、水素化ブロック共重合体の貧溶媒中に溶液を注いで水素化ブロック共重合体を析出、凝固させる凝固法などの公知の方法を採用することができる。
本発明の水素化ブロック共重合体は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、好ましくは10000以上、より好ましくは30000以上、更に好ましくは50000以上で、好ましくは200000以下、より好ましくは150000以下、更に好ましくは130000以下である。水素化ブロック共重合体のMwが上記下限値以上であることにより、得られるフィルム等の成形体の機械強度、耐熱性、成形性が良好なものとなり、上記上限値以下であることにより、加工時の溶融粘度が下がり、成形性が良好なものとなる傾向にある。
本発明の水素化ブロック共重合体の分子量分布は、使用目的に応じて適宜選択できるが、上記のGPCにより測定されるポリスチレン換算のMwと数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、特に好ましくは2以下である。Mw/Mnが上記上限値以下であると、成形性や耐熱性、透明性などに優れた成形体が得られ易いために好ましい。
本発明の水素化ブロック共重合体は、230℃(ノズル径2mm)のメルトフローレート(MFR)の下限値が、通常0.01、好ましくは0.1、より好ましくは0.5、最も好ましくは1であり、該MFRの上限値が通常500、好ましくは200、より好ましくは100、最も好ましくは50である。MFRが上記下限値以上であることにより、成形及び製造に適した粘度で製造が容易となり、上記上限値以下であることにより、加工性が良好となり、成形体の機械物性が十分となり易いため好ましい。
また、ビニル芳香族重合体は、一般に、水素化することにより、不純物である塩素の含有率を大きく低減することが可能である。本発明の接着性封止フィルムは、有機エレクトロルミネッセンス素子等の電子デバイスに好適に用いることができるが、その場合、銀やAl等の金属電極と接して配置される場合があり、塩素の含有率が大きいと、これらの金属電極の腐食を促進してしまう可能性がある。つまり、水素化ビニル芳香族重合体を用いて接着性封止フィルムを形成することで、上述の腐食を抑制することができ、電子デバイスの保存安定性を高めるという効果も期待できる。
<粘着付与樹脂>
粘着付与樹脂は、本発明の接着性封止フィルムにおいて、前記水素化ブロック共重合体の接着力および粘着力を向上させる樹脂を言う。
粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族/芳香族混成石油樹脂、脂環族系石油樹脂等が挙げられる。
ロジン系樹脂としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、重合ロジン、ロジンフェノール、ロジンエステル、水添ロジンが挙げられる。
テルペン系樹脂として具体的には、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂が挙げられる。テルペン樹脂は、α−ピネン、β−ピネンおよびジペンテン(リモネン)のいずれかを単独で重合、または混合物を共重合したものである。テルペンフェノール樹脂は、テルペンとフェノールの共重合体であり、α−ピネンフェノール樹脂、ジペンテンフェノール樹脂、テルペンビスジェノール樹脂等が挙げられる。芳香族変性テルペン樹脂は、テルペンモノマーと芳香族モノマーを共重合したものである。水添テルペン樹脂は、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂を水素添加したものである。
脂肪族系石油樹脂としては、ピペリレン、イソプレン、2−メチルブテン−2、ジシクロペンタジエン等C5石油樹脂を単独で重合、または混合物を共重合したものが挙げられる。
芳香族系石油樹脂としては、クマロン系樹脂、インデン系樹脂、水添クマロン樹脂、水添インデン系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、水添スチレン系樹脂、キシレン系樹脂が挙げられる。クマロン系樹脂はクマロンとスチレン、ビニルトルエン、α―メチルスチレンのいずれかを共重合、または混合物を共重合したものである。インデン樹脂はインデンとスチレン、ビニルトルエン、α―メチルスチレンのいずれかを共重合、または混合物を共重合したものである。水添クマロン樹脂はクマロン樹脂を水素添加したものである。水添インデン樹脂はインデン樹脂を水素添加したものである。フェノール樹脂はフェノール類とアルデヒド類を共重合したものである。スチレン系樹脂はアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、アクリロニトリルスチレン共重合体、スチレン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。スチレン系熱可塑性エラストマーはポリスチレンブロックとゴム中間ブロックを有し、中間のゴムブロックはポリブタジエン、ポリエチレン・ブチレン共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、ビニル・ポリイソプレン共重合体が挙げられる。水添スチレン樹脂はスチレン樹脂を水素添加したものである。キシレン系樹脂はm−キシレンとホルムアルデヒドを共重合したものである。
脂肪族/芳香族混成石油樹脂は、脂肪族/芳香族混成石油樹脂、水添脂肪族/芳香族混成石油樹脂が挙げられる。脂肪族/芳香族混成石油樹脂はイソプレン、ピペリレン、2−メチルブテン−1及び2、スチレン、ビニルトルエン、α―メチルスチレン、インデン、ジシクロペンタジエンのいずれかまたは混合物を共重合したものである。水添脂肪族/芳香族混成石油樹脂は脂肪族/芳香族混成石油樹脂を水素添加したものである。
脂環式系石油樹脂としては、ジシクロペンタジエン系樹脂、水添ジシクロペンタジエン系樹脂が挙げられる。ジシクロペンタジエン系樹脂は、ジシクロペンタジエンと、スチレン、ブタジエン、ペンタジエン、酢酸ビニル、無水マレイン酸、フェノールのいずれかを共重合、または混合物を共重合したものである。水添ジシクロペンタジエン樹脂は、ジシクロペンジエン樹脂を水素添加したものである。
水素添加した粘着付与樹脂を用いた場合、透明性や耐光性に優れた接着性封止フィルムを作製することが可能となり、本機能を要する用途に使用する場合にはより好ましい。
これらの粘着付与樹脂は1種を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
接着性の観点では、上記粘着付与樹脂のうち、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂環式系石油樹脂、芳香族系石油樹脂が好ましく、中でもテルペン系樹脂、脂環式系石油樹脂が好ましく、この中でも特に脂環式系石油樹脂が好ましい。透明性の観点では、脂環式系石油樹脂、テルペン系樹脂が好ましく、この中でも特に水添脂環式石油樹脂、芳香族変性テルペン樹脂が好ましい。
<溶媒>
本発明の樹脂組成物に用いる溶媒は、接着性封止フィルムに含有される水素化ブロック共重合体、粘着付与樹脂を溶解するものであれば、公知のものが使用でき、水、有機溶媒、又はその混合溶媒であってもよい。有機溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、ブチルアルコール、メチルセルソルブ、ブチルセルソルブなどのアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル類、ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘプタン、ヘキサン、ペンタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類など公知の有機溶媒を使用することができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記溶媒のうち、有機溶媒が好ましく、溶解性を向上する観点では、トルエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンが更に好ましい。
なお、本発明の樹脂組成物は、溶媒の有無を用途に応じて適宜選択可能である。高分子量体の水素化ブロック共重合体を溶解する観点では、溶媒を用いることが好ましい。また、無溶媒の場合、樹脂組成物を塗布する基材が耐熱性の高いものに制限されるという観点では、溶媒を用いることが好ましい。一方、環境や人体への影響の観点では、無溶媒が好ましい。
<その他成分>
本発明の樹脂組成物には、軟化剤(可塑剤)、腐食防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、着色剤、酸化防止剤、防カビ剤、pH調整剤、難燃剤、結晶核剤、導電性粒子、無機粒子、有機粒子、粘度調整剤、滑剤、表面処理剤、レベリング剤、架橋剤、消泡剤、重合性単量体、光重合性開始剤等、更なる機能付与を目的として、各種成分が含まれていてもよい。
上記軟化剤は公知のものを用いてよく、特に制限はないが、例えば、芳香族系、パラフィン系、ナフテン系などの石油系炭化水素、低分子量ポリブテン、ポリイソブチレン、低分子量ポリイソプレン、各種解重合ゴム(液状ゴム)、鉱油(プロセス油)、水素添加された液状ポリイソプレンなどの液状ゴム及びその誘導体、ペトロラクタム、石油系アスファルト類などが挙げられる。これらの軟化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
接着性、作業性の向上、また高いバリア性の観点から、低分子量ポリブテンまたはポリイソブチレンを添加することが好ましい。
接着性封止フィルムに炭素二重結合が含まれている場合は、化学構造的に酸化劣化しやすい傾向があるため、本発明の樹脂組成物には酸化防止剤を添加することが有効である。酸化防止剤としては、接着剤、樹脂材料又はゴム材料の分野において通常使用されるものであれば特に制限されないが、具体的には、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤やアミン系酸化防止剤が挙げられる。有機エレクトロルミネッセンス素子への影響の観点から、フェノール系酸化防止剤、及びアミン系酸化防止剤が好ましいが、とくにフェノール系酸化防止剤が好ましい。
重合性単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、ビニルピロリドン、スチレン等の単官能単量体や、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチレンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリプロピレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート等の多官能単量体が挙げられる(ここで「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」と「メタクリレート」の一方又は双方を意味する。)。これらの重合性単量体は1種を単独でまたは複数種を混合して用いることができる。
なお、重合性単量体に含まれている酸素原子及び窒素原子などのヘテロ原子は水分を吸着しやすい傾向があるため、高いバリア性の観点から、本発明の樹脂組成物は重合性単量体を含有しないことが好ましい。
また、接着性の機能を損なわない範囲において、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリイソブチレン等のエラストマー、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、シリコン樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリビニルアルコール等の熱可塑性樹脂等、各種高分子を用いてもよい。これらの成分は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
<樹脂組成物組成>
本発明の樹脂組成物の固形分濃度は、通常1質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上で、通常99.99質量%以下、好ましくは80質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。固形分濃度が上記下限以上である場合、所望の膜厚の接着性封止フィルムが得られることから、封止性能の観点で好ましい。固形分濃度が上記上限以下である場合、水素化ブロック共重合体をエラストマーとして用いることができ、また、耐熱性の高い基材に制限されずに接着性封止フィルムを製造できる観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物の固形分における水素化ブロック共重合体含有量は通常10質量%以上、好ましくは20質量%以上である。固形分における水素化ブロック共重合体含有量が上記下限以上である場合、接着性および水分バリア性向上の観点から好ましい。
ここで、樹脂組成物の固形分とは、樹脂組成物から溶媒を除去したものである。
本発明の樹脂組成物の固形分における粘着付与樹脂含有量は通常10質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上で、90質量%以下、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。固形分における粘着付与樹脂含有量が上記上限以下である場合、接着性および水分バリア性向上の観点から好ましい。また、固形分における粘着付与樹脂含有量が上記下限以上である場合、接着性向上の観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物に含有される水素化ブロック共重合体と粘着付与樹脂の混合質量比(水素化ブロック共重合体/粘着付与樹脂)は通常10/90以上、好ましくは20/80以上で、通常90/10以下、好ましくは80/20以下、より好ましくは70/30以下である。水素化ブロック共重合体と粘着付与樹脂の混合質量比が上記下限以上である場合、接着性および水分バリア性向上の観点から好ましい。また、水素化ブロック共重合体と粘着付与樹脂の混合質量比が上記上限以下である場合、接着性向上の観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物の固形分における水素化ブロック共重合体と粘着付与樹脂の合計の含有量は通常30質量%以上、好ましくは50質量%以上である。固形分における水素化ブロック共重合体と粘着付与樹脂の合計の含有量が上記下限以上である場合、接着性及び水分バリア性向上の観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物に軟化剤が含まれる場合、樹脂組成物の固形分における軟化剤の含有量は、通常0.01質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上で、通常30質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。固形分における軟化剤の含有量が、上記下限以上である場合、初期接着(タック)による接着性向上の観点から好ましい。上記上限以下である場合、クリープ抵抗が向上し、長期使用するデバイスへの適用の面で好ましい。
[接着性封止フィルム]
本発明における接着性封止フィルムは、水素化ビニル芳香族重合体ブロックAと、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有する水素化ブロック共重合体と、粘着付与樹脂とを含有する本発明の樹脂組成物を成形してなる接着性を有する封止フィルムである。本発明における接着性封止フィルムは、特に、有機エレクトロルミネッセンス素子の所望の場所に、接着剤を用いることなく貼り付けて使用することができ、また、所望の場所を充填することが可能である。
<組成>
本発明の接着性封止フィルムは、前述の本発明の樹脂組成物を用いて製造することができ、本発明の樹脂組成物中の溶媒以外の成分、即ち、水素化ビニル芳香族重合体ブロックAと、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有する水素化ブロック共重合体と粘着付与樹脂、更に必要に応じて樹脂組成物に含まれる前述の成分から構成され、好適な水素化ブロック共重合体、粘着付与樹脂、その他の成分等はそれぞれ前述の本発明の樹脂組成物に含有されるものとして記載したものと同様である。また、接着性封止フィルムに含有される水素化ブロック共重合体、粘着付与樹脂、必要に応じて用いられる成分の組成は、前述の本発明の樹脂組成物の溶媒以外の固形分の組成と同様である。
<膜厚>
接着性封止フィルムの膜厚は、通常1μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上で、通常1mm以下、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。膜厚が上記下限以上である場合、水分バリア性が向上するため好ましい。膜厚が上記上限以下である場合、適用されるデバイスが制限されない観点で好ましい。
<引張せん断接着力>
接着性封止フィルムの引張せん断接着力は通常50N/100mm以上、好ましくは100N/100mm以上、より好ましくは200N/100mm以上で、通常10000N/100mm以下である。引張せん断接着力が上記下限以上である場合、接着性が高いことから好ましい。引張せん断接着力が上記上限以下である場合、リサイクルの観点で好ましい。接着性封止フィルムの引張せん断接着力は、後述の実施例の項に記載される方法で測定される。
[接着性封止フィルムの製造方法]
本発明の接着性封止フィルムは、溶融押出法により製造することもできるが、通常、前述の本発明の樹脂組成物を基材上に塗布、乾燥させることにより製造される。
<塗布方法>
本発明の樹脂組成物の基材への塗布方法としては、例えばスプレーコート法、ディップコート法、ドクターブレードコート法、カーテンロールコート法、グラビアロールコート法、リバースロールコート法、エヤナイフコート法、ロッドコート法、ダイコート法、オフセット印刷法、コンマコート法、リップコート法などが挙げられる。
<塗布環境>
本発明の樹脂組成物の塗布時の相対湿度は、通常20%以上で、通常85%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは75%以下である。相対湿度が上記範囲内である場合、接着性封止フィルムの均一性が向上するため、フィルムの均一性の低下による接着性や水分バリア性の低下が抑制される可能性があり、好ましい。
本発明の樹脂組成物の塗布時の雰囲気に制限は無い。例えば、空気雰囲気中で樹脂組成物の塗布を行なっても良く、例えばアルゴン等の不活性ガス雰囲気中で塗布を行なってもよい。
<ろ過>
有機エレクトロルミネッセンス素子は発光部が異物に対して不安定であるため、塗布に先立ち、樹脂組成物中の異物を除去するためろ過を行う。ろ過方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、ろ紙、不織布、金属メッシュ、焼結金属、多孔板、多孔質セラミック、フィルター等の公知の方法を用いることができる。ろ材のメッシュとしては特に限定はないが、通常、5〜20μm程度のものが好適に用いられる。ろ過は通常室温で常圧下、減圧下、加圧下に行えばよい。
本発明の樹脂組成物を塗布する際の温度に制限は無いが、通常0℃以上、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上で、通常200℃以下、好ましくは150℃以下、より好ましくは100℃以下、さらに好ましくは80℃以下である。塗布する際の温度が上記範囲内である場合、溶媒の揮発による接着性封止フィルムの膜厚ムラが抑制され、フィルムの均一性の低下による接着性や水分バリア性の低下が抑制される可能性があり、好ましい。
<乾燥>
本発明の樹脂組成物が無溶媒の場合、かかる樹脂組成物を塗布後に冷却することにより接着性封止フィルムが得られるため、塗布後の乾燥は必要とされないが、樹脂組成物が溶媒を含有する場合、塗布後に溶媒除去のための乾燥を行う。
乾燥方法としては公知の方法を用いることができ、例えば自然乾燥法、加熱乾燥法(熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等)、真空乾燥法が挙げられる。これらは1種を単独で実施してもよく、2種以上を組み合わせて実施してもよい。
加熱乾燥法の場合、加熱温度は通常40℃以上、好ましくは60℃以上、より好ましくは80℃以上、さらに好ましくは100℃以上で、通常300℃以下、好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下である。加熱温度が上記下限以上である場合、接着性封止フィルム中の残留溶媒を低減することができ、好ましい。加熱温度が上記上限以下である場合、接着性封止フィルムの加熱による劣化を抑制することができ、好ましい。また、使用できる基材が耐熱性の高い基材に制限されないことから、好ましい。
乾燥時の加熱時間は通常1秒以上、好ましくは10秒以上、より好ましくは30秒以上、さらに好ましくは1分以上、特に好ましくは3分以上で、通常24時間以下、好ましくは12時間以下、より好ましくは6時間以下、さらに好ましくは4時間以下である。加熱時間が上記下限以上である場合、接着性封止フィルム中の残留溶媒を低減することができ、好ましい。乾燥時間が上記上限以下である場合、基材や下地の熱劣化を防止することができ、また生産性の面からも好ましい。
加熱には公知の加熱装置を使用することができ、例えばオーブン、ホットプレート、IRヒーター、電磁波加熱装置が挙げられる。
乾燥時の雰囲気は大気雰囲気、窒素ガス雰囲気、Arガス雰囲気、Heガス雰囲気、二酸化炭素雰囲気等が挙げられる。
加熱乾燥後の塗膜は放冷しても冷却してもよい。
<基材>
本発明の樹脂組成物を塗布する基材としては、各種の樹脂フィルムの他、紙、ガラス板等を使用することができる。樹脂フィルムの樹脂材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を使用することができ、特に制限は無い。熱可塑性樹脂として、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ナイロン系樹脂、セルロースアセテート等が挙げられる。熱硬化性樹脂として、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和アルキド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。本発明で用いられる樹脂フィルムは、公知の方法で製造することができ、例えば、押出し、カレンダー、射出、中空、圧縮成形等が挙げられる。
基材が樹脂フィルムの場合、厚みは通常10μm以上で、通常1cm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは1mm以下、さらに好ましくは100μm以下である。厚みが上記上限以下である場合、接着性封止フィルムを基材上に形成した後にロール状に巻いて保存でき、生産性の面から好ましい。厚みが上記下限以上である場合、接着性封止フィルムを基材から剥離する場合に、基材の強度を高めることができ、好ましい。基材が紙、ガラス板の場合、厚みは通常10μm以上で、通常1cm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは1mm以下である。厚みが上記上限以下である場合、重量が重くなり過ぎないため、取り扱いのしやすさの観点から好ましい。厚みが上記下限以上である場合、接着性封止フィルムを基材から剥離する場合に、基材の強度が十分となるため好ましい。
基材の塗布表面には離型剤が塗布されていてもよい。離型剤としてはシリコーン樹脂等、公知のものを使用することができる。
本発明の樹脂組成物を基材上に塗布し、必要に応じて乾燥することにより形成された接着性封止フィルムは別の基材で覆い、2枚の基材で挟まれたものとしてもよい。この際、2枚の基材の材質は同じであってもよく、異なっていてもよい。また、2枚の基材の厚みは同じであってもよく、異なっていてもよい。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
[接着性封止フィルムの評価]
接着性封止フィルムの評価は、次の手法で行なった。
<引張せん断接着力の評価>
試験板をアルミニウム板(A5052P 10cm×3cm×1mm)とし、試験片(接着性封止フィルム)を挟んだ試験板をクリップで挟み、120℃のオーブン内で60分間加熱することにより試験片を試験板に圧着したこと以外は、JIS K6850に準拠して、試験環境23℃、50%RH、試験片(接着性封止フィルム)15mm×15mm×50μm、試験板サイズ10cm×3cm、チャック間距離10cmとし、引張試験機(テンシロンUTC−5T、株式会社オリエンテック製)を用いて50mm/minの引張速度における引張せん断接着力を測定した。なお、試験板は試験片を貼り付ける前にトルエンとイソプロピルアルコールを等量混合した溶媒で超音波洗浄した。
引張せん断接着力の値は100mm辺りの接着力(N/100mm)で表した。
<保持力の評価>
JISZ1541に準拠して、保持力試験を行った。
試験板をアルミニウム板(10cm×3cm×1mm)とし、試験片(接着性封止フィルム)を挟んだ試験板をクリップで挟み、100℃のオーブン内で60分間加熱することにより試験片を試験板に圧着した。
試験片(接着性封止フィルム)25mm×25mm×50μm 試験板サイズ10cm×3cm
80℃のオーブン内で1kgのおもりをかけたときにおもりが落下するまでの時間を計測した。
なお、試験板は試験片を貼り付ける前にトルエンとイソプロピルアルコールを等量混合した溶媒で超音波洗浄した。
[使用材料の分析]
用いた材料の分析方法は以下の通りである。
<分子量>
水素化ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)と、ポリイソブチレンおよび粘着付与樹脂の数平均分子量を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記条件で測定し、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用してポリスチレン換算値として求めた。
装置:2695−2410(Waters社製)
カラム:KF602.5−KF603−KF604(昭和電工社製)
溶離液:THF
流量:0.7mL/min
サンプル濃度:1.0質量%
注入量:20μL、
カラム温度:40℃
<水素化率>
水素化ブロック共重合体の芳香環の水素化率(モル%)は、H−NMRスペクトルを測定して算出した。
(合成例1、実施例1〜3及び比較例1〜3)
以下の方法により、接着性封止フィルムを製造した。
[合成例1]
攪拌装置を備えたステンレス鋼製オートクレーブに、ポリスチレンブロック含有率(以下、PS含有量と表すことがある)が30質量%で、重量平均分子量(Mw)=111000、数平均分子量(Mn)=82100のスチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(以下(A−1)と表すことがある)25質量部及びテトラヒドロフラン75質量部からなる溶液と、水素化触媒として5質量%パラジウム担持活性炭触媒4質量部を入れて混合した。反応器内部を水素ガスで置換し、さらに溶液を攪拌しながら水素ガスを供給し、温度170℃、圧力10MPaにて4.5時間水素化反応を行った。
水素化反応終了後、反応液をテトラヒドロフラン100質量部で希釈し、その溶液を濾過して水素化触媒を除去した。濾液をメタノール1200質量部中へ攪拌しながら注ぎ、析出した水素化ブロック共重合体を濾過により分離後、減圧乾燥機により乾燥させた。
このようにして得られた水素化ブロック共重合体は、下記式で表され、重量平均分子量(Mw)は103000、数平均分子量(Mn)は78200であった(Mw/Mn=1.3)。また、水素化率は97%であった。以下、この水素化ブロック共重合体を(X−1)と表すことがある。
Figure 0006229202
[実施例1]
合成例1で合成した水素化ブロック共重合体(X−1)4.0g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)4.0g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF製)0.08gをトルエン(関東化学株式会社製)16.0gに室温(20〜30℃)でミックスローター(VMR−3、アズワン株式会社製)を用いた攪拌により溶解させて、樹脂組成物Aを調製した。
樹脂組成物Aを剥離PETフィルム(MRV50、厚み50μm、三菱樹脂株式会社製)上にアプリケーターを用いて塗布し、80℃のホットプレートで5分間加熱乾燥した。その後、110℃で20分間熱風乾燥し、接着性封止フィルムを作製した。乾燥後の塗布膜の厚みは50μmであった。
この接着性封止フィルムについて引張りせん断接着力、保持力の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
合成例1で合成した水素化ブロック共重合体(X−1)2.0g、ポリイソブチレン樹脂(BASF社製、オパノールB30SF)2.0g、脂環式系石油樹脂(シクロペンタジエン−ジシクロペンタジエン共重合物、Quintone 1340、日本ゼオン株式会社製)4.0g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF製)0.08gをトルエン(関東化学株式会社製)16.0gに室温(20〜30℃)でミックスローター(VMR−3、アズワン株式会社製)を用いた攪拌により溶解させて、樹脂組成物Bを調製した以外は、実施例1と同様に接着性封止フィルムを作製した。
この接着性封止フィルムについて引張りせん断接着力、保持力の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
合成例1で合成した水素化ブロック共重合体(X−1)5.6g、水添石油樹脂(opera PR130J、 東燃化学合同会社製)2.4g、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、Irganox1010、BASF製)0.08gをトルエン(関東化学株式会社製)16.0gに室温(20〜30℃)でミックスローター(VMR−3、アズワン株式会社製)を用いた攪拌により溶解させて、樹脂組成物Cを調製した以外は、実施例1と同様に接着性封止フィルムを作製した。
この接着性封止フィルムについて引張りせん断接着力、保持力の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、合成例1で合成した水素化ブロック共重合体(X−1)に代えてポリイソブチレン樹脂(BASF社製、オパノールB30SF)4.0gを使用した以外は、実施例1と同様に接着性封止フィルムを作成した。
この接着性封止フィルムについて引張りせん断接着力、保持力の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例2において、合成例1で合成した水素化ブロック共重合体(X−1)に代えてスチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(SIBS102T、株式会社カネカ製)2.0gを使用した以外は、実施例1と同様に接着性封止フィルムを作成した。
この接着性封止フィルムについて引張りせん断接着力、保持力の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例3において、合成例1で合成した水素化ブロック共重合体(X−1)に代えてスチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(SIBS102T、株式会社カネカ製)5.6gを使用した以外は、実施例1と同様に接着性封止フィルムを作成した。
この接着性封止フィルムについて引張りせん断接着力、保持力の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006229202
実施例1では、比較例1に対し、ポリイソブチレン樹脂の代わりに水素化ブロック共重合体を用いることにより、引張せん断接着力、保持力共に優れた接着性封止フィルムを得る事ができることがわかった。
実施例2では、比較例2に対し、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体の代わりに水素化ブロック共重合体を用いることにより、引張せん断接着力、保持力共に優れた接着性封止フィルムを得る事ができることがわかった。
実施例3では、比較例3に対し、水添石油樹脂を粘着付与樹脂として用いた場合においても、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体の代わりに水素化ブロック共重合体を用いることにより、引張せん断接着力が優れた接着性封止フィルムを得る事ができることがわかった。

Claims (10)

  1. 水素化ビニル芳香族重合体ブロックAと、イソブチレンを主体とする重合体のブロックBとを有する水素化ブロック共重合体と、粘着付与樹脂とを含有する樹脂組成物。
  2. 前記水素化ブロック共重合体の重量平均分子量が10000以上、200000以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記水素化ビニル芳香族重合体ブロックAが、芳香族環を水素化した水素化ポリスチレンブロックである請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBが、単量体成分として、イソブチレンを70質量%以上含有するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記水素化ブロック共重合体が、前記水素化ビニル芳香族重合体ブロックAを2つと、前記イソブチレンを主体とする重合体のブロックBを1つ有する構造である請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記水素化ブロック共重合体の全質量に対する前記水素化ビニル芳香族重合体ブロックAの含有割合が、40質量%以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. さらにポリイソブチレンを含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 前記樹脂組成物の全固形分中における前記粘着付与樹脂の含有量が10質量%以上である請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. 前記樹脂組成物の全固形分中における前記水素化ブロック共重合体の含有量が10質量%以上である請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂組成物を成形してなる接着性封止フィルム。
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