JP6227308B2 - 回転機械 - Google Patents
回転機械 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6227308B2 JP6227308B2 JP2013146667A JP2013146667A JP6227308B2 JP 6227308 B2 JP6227308 B2 JP 6227308B2 JP 2013146667 A JP2013146667 A JP 2013146667A JP 2013146667 A JP2013146667 A JP 2013146667A JP 6227308 B2 JP6227308 B2 JP 6227308B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- intermediate portion
- pistons
- moving
- hydraulic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Hydraulic Motors (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
- Transmission Devices (AREA)
- Details Of Reciprocating Pumps (AREA)
- Reciprocating Pumps (AREA)
Description
典型的な回転機械は、シリンダ内におけるピストンの往復運動と、回転軸の回転運動との間で運動モードをクランク機構やカム機構によって変換することで、所期の役割を果たすように構成されている。
例えば、特許文献1には、ピストンに連結されピストンと一体的にピストン軸方向に往復移動可能な支持部材と、ピストン軸直交方向にスライド移動可能に前記支持部材に取り付けられたクランク接続部材とを備えたXY分離クランク機構が開示されている。
また、回転機械のピストンには、ピストンと回転軸との間に設けられるクランク機構やカム機構等の機械要素からモーメント荷重が加わることがある。この場合においても、ピストン側面とシリンダ壁面との間の円滑な摺動が損なわれ、ピストンの摩擦、摩耗、発熱等の問題が生じうる。
しかしながら、特許文献1には、XY分離クランク機構からピストンに加わるモーメント荷重に起因した前述の問題への対策は開示も示唆もされていない。
回転軸と、
少なくとも一つのピストンと、
前記少なくとも一つのピストンをシリンダ軸方向に往復運動可能にそれぞれ案内するための少なくとも一つのシリンダと、
前記少なくとも一つのピストンの前記シリンダ軸方向に沿った往復運動と前記回転軸の回転運動との間で運動モードを変換するように構成された機械要素と、を備え、
前記機械要素が、
前記回転軸の軸方向に対する直交平面内において、前記シリンダ軸方向の第1速度成分とシリンダ軸直交方向の第2速度成分とを合成した速度ベクトルで前記回転軸に連動して移動可能に前記回転機械の静止部に支持された移動部と、
前記少なくとも一つのピストンと前記移動部との間に設けられる中間部と、
前記中間部と前記移動部との間に設けられ、前記移動部に対して相対的に前記シリンダ軸直交方向に移動可能に前記中間部を前記移動部に支持するためのスライド部と、
前記少なくとも一つのピストンと前記中間部との間に設けられ、前記直交平面内における前記少なくとも一つのピストンに対する前記中間部の相対的な傾動を許容するための傾動許容部と、を含む。
また、ピストンからの力が中間部に作用する作用点と、スライド部からの力が中間部に作用する作用点とがシリンダ軸直交方向においてずれているときは、スライド部から中間部に作用するシリンダ軸方向成分と、ピストンから中間部に作用する力とが偶力となって、この偶力により中間部を回転させようとするモーメントが発生する。このような場合であっても、傾動許容部によって、ピストンに対する中間部の相対的な傾動が許容されるので、基本的には、ピストンにモーメント荷重が加わらず、ピストンの往復運動の方向がシリンダ軸方向に平行である状態を維持できる。したがって、回転軸とピストンとの間に設けられる機械要素からピストンに加わるモーメント荷重を低減できる。
上記回転機械によれば、上述のように機械要素からピストンに作用するサイドフォースやモーメント荷重を低減できるので、これらサイドフォースやモーメント荷重に起因する摩擦、摩耗、発熱の発生を抑制することができる。したがって、ピストンのシリンダ軸方向に沿った往復運動と回転軸の回転運動との間の運動モード変換の高効率化及びピストンの長寿命化が図れる。
この場合、ピストン又は中間部に設けた静圧パッドのポケット内に加圧流体を導入することで、ポケット内の加圧流体によりピストンを中間部に、又は中間部をピストンに非接触の状態で支持することができる。この際ピストン又は中間部は加圧流体の膜を介して非接触で支持されるので、中間部のピストンに対する相対的な傾動が許容される。
回転機械としての油圧機械の場合、油圧作動油である高圧油を油圧室から静圧パッドのポケットに導入可能であるので、ポケットに外部から高圧流体を導入しなくとも効率的に静圧パッドを形成することができる。
また、ピストンの往復運動の1サイクルにおける油圧室内の圧力が高い期間では、中間部に加わるモーメントは比較的大きくなる。一方、ピストンの往復運動の1サイクルにおける油圧室内の圧力が低い期間では、中間部に加わるモーメントはそれほど大きくない。そこで、上述のように、流体導入部として油圧室をポケットに連通させる連通路を設けることで、比較的大きなモーメント荷重がピストンに作用する可能性がある期間(すなわち、油圧室内が高圧の期間)について選択的に、ピストンに対する中間部の相対的な傾動を許容できる。
この場合、凸球面形状の球面状部が凹球面形状の球面座部上を滑ることで、ピストンに対する中間部の相対的な傾動が許容される。
ピストンにクラウニング処理を施し、外周面を少なくとも部分的にクラウン形状とすることで、仮に中間部の傾動に伴ってピストンも少なからず傾動してしまう場合であっても、ピストンとシリンダ壁面との接触を防止することができる。
このような構成とすることで、移動部は、回転軸と連動してシリンダ軸方向及びシリンダ軸直交方向に移動可能であるとともに、静止部に支持される。
この構成によれば、シリンダ軸直交方向に相対移動自在に移動部を静止部に支持するための第2スライダを、シリンダ軸直交方向に相対移動自在に中間部を移動部に支持するためのスライダ部として兼用することで、機械要素の構成を簡素化できる。
回転軸を挟んで両側に配置される2つのピストングループで1つの移動部を共有するので、1つの移動部により、回転軸の回転運動と多くのピストンの往復運動との間での運動モードの変換が可能になる。このため、ピストンのグループごとに移動部を設ける場合に比べて回転機械をコンパクト化することが可能である。
このように移動部としてのディスク部材の外周面に摺接するパッド部材をスライド部として用いることで、機械要素の構成の簡素化を図ることができる。
また、複数のピストンに対して1個の移動部を共通的に設ける場合、前記複数のピストンが共有する1個のパッド部材(スライド部)を1個のディスク部(移動部)に摺接させれば、機械要素を介して複数のピストンに回転軸から作用する力のシリンダ軸方向成分をピストン間で平準化できる。
クランク機構65を介して回転軸22に連結された移動部32は、回転軸22の軸方向に対する直交平面内において、シリンダ軸方向の第1速度成分V1とシリンダ軸直交方向の第2速度成分V2とを合成した速度ベクトルVで回転軸22の回転に連動して移動する。すなわち、回転軸22の回転に伴って、クランクピン67は、軌跡81を描くように、回転軸22の軸中心の周りを移動する。ここで、軌跡81は、半径がクランクアーム64の長さ(回転軸22とクランクピン67との間の距離)の回転軸22を中心とする円である。そのため、クランクピン67に連結された移動部32は、クランクピン67の移動に伴って、回転軸22の軸方向に対する直交平面内において速度ベクトルVで回転軸22の回転に連動して移動することになる。
例えば、油圧機械20が油圧ポンプ8である場合、油圧機械20の回転軸22の回転運動が、機械要素30によりピストン24の往復運動に変換され、油圧室27の周期的な容積変化が起こり、油圧室27で高圧の作動油(圧油)が生成される。これに対し、油圧機械20が油圧モータ10である場合、油圧室27への圧油の導入によってピストン24の往復運動が起こり、この往復運動が機械要素30により油圧機械20の回転軸22の回転運動に変換される。
こうして、機械要素30の働きにより、油圧機械20の回転軸22の回転エネルギー(機械的エネルギー)と作動油の流体エネルギーとの間でエネルギーが変換され、油圧機械20が油圧ポンプ8又は油圧モータ10としての所期の役割を果たすようになっている。
このように、第1スライダ35と第2スライダ36により、移動部32は回転軸22の軸方向に対する直交平面内でシリンダ軸方向及びシリンダ軸直交方向に移動可能である。したがって、移動部32は、第1スライダ35と第2スライダ36を介して静止部21に支持されながら、回転軸22の回転に連動して回転軸22の軸方向に対する直交平面内を移動することができる。
図2に示す例示的な実施形態では、スライド部34はローラで形成される。他の実施形態では、スライド部34は、例えば後述するパッド部材で形成される。
図2に示すように、傾動許容部38のシリンダ軸直交方向の近傍には、ピストン24に対する中間部33の傾動を超えたシリンダ軸直交方向のずれを規制するための規制部39を設けてもよい。
図4に示すピストンクランク機構は、ピストン24と、回転軸62と、クランクアーム66と、クランクピン67によりクランクアーム66に連結されたコンロッド68を備える一般的なピストンクランク機構である。クランクアーム66は回転軸62の回転に連動して回転軸62を中心として回転し、クランクピン67は前述の軌跡81を描くように運動する。
図4に示すピストンクランク機構を備える油圧機械が油圧ポンプである場合、回転軸62の回転運動が、クランクアーム66及びコンロッド68によりピストン24の往復運動に変換される。また、図4に示すピストンクランク機構を備える油圧機械が油圧モータである場合は、ピストン24の往復運動が、クランクアーム66及びコンロッド68により回転軸62の回転運動に変換される。
コンロッド68とシリンダ軸とがなす角度がθであるとき、ピストン24がコンロッド68から受ける力のシリンダ軸方向成分をFとすると、ピストン24がコンロッド68から受ける力のシリンダ軸直交方向成分はF/tanθである。このF/tanθの力は、サイドフォースとしてピストン24に作用し、ピストン24とシリンダ壁面との摩耗等の一要因になりえる。
図5に示す油圧機械20は、ピストン22と中間部33の間に傾動許容部38が設けられていない点を除いて、図2に示した油圧機械20と同一のものである。図5に示す油圧機械においては、ピストン24は中間部33に固定される。
図5に示す油圧機械20が油圧ポンプ又は油圧モータとして作動する場合、中間部33には、ピストン24からのシリンダ軸方向の力(大きさF)と、スライド部34からのシリンダ軸方向の力(大きさF)が作用する。
図5に示す油圧機械20の場合、ピストン24は中間部に固定されている。このため、ピストン24からの力が中間部33に作用する作用点と、スライド部34からの力が中間部33に作用する作用点とがシリンダ軸直交方向においてずれているときは、スライド部34から中間部33に作用するシリンダ軸方向成分と、ピストン24から中間部33に作用する力とが偶力となって、この偶力により回転軸22の軸方向に対する直交平面内で中間部33を回転させようとするモーメントMが発生する。その結果、ピストン24には機械要素30からモーメント荷重が加えられる。
図6(a)〜(c)は、回転軸の軸方向に対する直交平面に沿った傾動許容部の拡大断面図である。
図6(a)〜(c)に示す傾動許容部38は、中間部33に向き合うピストン24の第1表面58に設けられたポケット52と、ポケット52に加圧流体を導入するための流体導入部54とを含む静圧パッド50である。流体導入部54は、ピストン24の内部に設けられ、ピストン24とシリンダ26により形成される油圧室27とポケット52を連通させる連通路56を含む。加圧流体としての高圧油を油圧室27からポケット52に導入可能に構成される。
ピストン24の油圧室27から静圧パッド50のポケット52内に加圧流体を導入することで、ポケット52内の加圧流体によりピストン24を中間部33に非接触の状態で支持することができる。この際ピストン24は加圧流体の膜を介して非接触で支持されるので、中間部33のピストン24に対する相対的な傾動が許容される。
図6(a)〜(c)に示す傾動許容部38は、油圧作動油である高圧油を油圧室27から連通路56を通じて静圧パッド50のポケット52に導入可能であるので、ポケット52に外部から高圧流体を導入しなくとも効率的に静圧パッド50を形成することができる。
また、ピストン24の往復運動の1サイクルにおける油圧室27内の圧力が高い期間では、中間部33に加わるモーメントは比較的大きくなる。一方、ピストン24の往復運動の1サイクルにおける油圧室27内の圧力が低い期間では、中間部33に加わるモーメントはそれほど大きくない。したがって、図6(a)〜(c)に示す傾動許容部38では流体導入部54として油圧室27をポケット52に連通させる連通路56を設けたので、比較的大きなモーメント荷重がピストン24に作用する可能性がある期間(すなわち、油圧室27内が高圧の期間)について選択的に、ピストン24に対する中間部33の相対的な傾動を許容できる。
加圧流体としての高圧油が油圧室27から連通路56を経由してポケット52に導入されると、第1表面58と第2表面59との間に加圧流体の膜が形成される。この加圧流体の膜は流動可能であるので、中間部33が膜を押して回転軸の軸方向に対する直交平面内で傾いても非接触支持が維持される。このため、ピストン24に対する中間部33の相対的な傾動が可能である。こうして、図6(a)に示すように、中間部33が、シリンダ軸直交方向に平行である状態から、符号33’で示す状態まで傾動可能である。
この場合、中間部33がピストン24に対して相対的に傾動する場合の中間部33の傾動許容量は、ピストン24と中間部33の間に形成される加圧流体の膜の膜厚dに依存する。この膜厚が厚いほど中間部33の傾動許容量が大きくなる。
この場合、凸球面形状の球面状部41が凹球面形状の球面座部42上を滑ることで、ピストン24に対する中間部33の相対的な傾動が許容される。このため、図6(b)に示す傾動許容部38によれば、傾動許容量がピストン24と中間部33の間に形成される加圧流体の膜の膜厚dに依存する図6(a)の場合と比較して、より大きな傾動が許容される。こうして、図6(b)に示すように、中間部33が、シリンダ軸直交方向に平行である状態から、符号33’で示す状態まで傾動可能である。
例えば、図6(c)に示す傾動許容部38では、ピストン24の第1表面58は凸状曲面であり、中間部33の第2表面59は前記凸状曲面に係合可能な凹状曲面である。凸状曲面を有する第1表面58にポケット52が形成され、ポケット52は連通路56を介して油圧室27に連通される。
この場合、凸状曲面を有する第1表面58が凹状曲面を有する第2表面上を滑ることで、回転軸22の軸方向に対する直行平面内において、中間部33のピストン24に対する相対的な傾動が許容される。こうして、図6(c)に示すように、中間部33が、シリンダ軸直交方向に平行である状態から、符号33’で示す状態まで傾動可能である。
図6(a)〜(c)では、油圧室27からの供給油による静圧パッドの例を示したが、グリース等の潤滑剤を塗布した場合でも同様にピストン24に対する中間部33の相対的な傾動を可能とすることができる。
移動部32を静止部33に支持するための第1スライダ35が内部に有する部品間の隙間の大きさ等によって定まる最大傾動量(角度φ)だけ中間部33が傾動しうるが、この最大傾動量が傾動許容部38による傾動許容限度を超える場合もあり得る。このような場合には、傾動許容部38を設けたにもかかわらず、中間部33とともにピストン24が少なからず傾動する結果、ピストン24とシリンダ26の壁面とが接触してしまう。
そこで、上述のようにピストン24の外周面をクラウン形状にすることで、傾動許容部38による傾動許容限度を超えて中間部33が傾動した場合であっても、ピストン24とシリンダ26の壁面との非接触状態を維持できる。中間部33が最大傾動量だけ傾動すると、それ以上の傾動は第1スライダ35が許容しないため、中間部33に加わるモーメント荷重は専ら第1スライダ35によって負担される。こうして、中間部33が傾動する際のモーメント荷重がピストン24に加わらないようにする。
図8及び図9は、それぞれ、一実施形態に係る回転機械(油圧機械)の構成の概略を示す図である。
各々の移動部32は、回転軸22の中心軸に対して偏心した位置に設けられる円盤状のクランク接続部37に接続される。各々の移動部32は、円盤状のクランク接続部37の中心に対して対称にラジアル状に配置される。クランク接続部37は、クランクピン67を介してクランクアーム64の一端に回動可能に接続され、クランクアーム64の他端は回転軸22に連結される。
クランク接続部37は、回転軸22の回転と連動して、クランクピン67の軌跡81に沿って移動する。この際各々の移動部32もクランク接続部37とともに移動する。
クランク接続部37は回転軸22の中心軸に対して偏心した位置に設けられているため、各々の移動部32は異なる位相で移動する。このため、移動部32を介して回転軸22からの力を受ける各々のピストンも異なる位相で往復運動する。
3つのピストン24Aは第1ピストンとして第1グループを形成し、3つのピストン24Bは第2ピストンとして第2グループを形成する。第2グループは、回転軸22を挟んで第1グループとは反対側に配置される。油圧機械20は、各々のピストン24A,24Bに対応するシリンダ26A,26Bと、静止部21を備える。各々のピストン24A,24Bとシリンダ26A,26Bはそれぞれ油圧室27A,27Bを形成し、各々の油圧室27A,27Bと高圧ライン12との間には高圧バルブ28が設けられ、各々の油圧室27A,27Bと低圧ライン14との間には低圧バルブ29が設けられる。なお、他の実施形態では、第1グループの全油圧室27Aのために1個の共通の高圧バルブ28を設け、第2グループの全油圧室27Bのために1個の共通の高圧バルブ28を設けてもよい。同様に、第1グループの全油圧室27Aのために1個の共通の低圧バルブ29を設け、第2グループの全油圧室27Bのために1個の共通の低圧バルブ29を設けてもよい。
油圧機械20は、ピストン24Aを含む第1グループと、ピストン24Bを含む第2グループのそれぞれについて、中間部33A,33Bと、スライド部34A,34B(第2スライダ36A,36B)と、第1スライダ35A,35Bを備える。それぞれのピストン24A,24Bと中間部33A,33Bとの間には傾動許容部38A,38Bが設けられる。
ピストン24Aを含む第1グループとピストン24Bを含む第2グループの間には、第1グループと第2グループの共有移動部として1個の移動部32が設けられる。すなわち、図9に示す例示的な実施形態では、第1グループと第2グループとで1個の移動部32を共有している。また、図9に示す例示的な実施形態では、移動部32のみが第1グループと第2グループとで共有されており、中間部33A,33B及び第1スライダ35A,35Bはグループごとに別々に設けられているが、他の実施形態では、移動部32に加えて、中間部33と第1スライダ35とを第1グループと第2グループとで共有する構成としてもよい。この場合、第1グループと第2グループとで共有される1個の中間部33は、第1グループ側の第1セクション(中間部33A)と第2グループ側との第2セクション(中間部33B)とに分割可能であってもよい。
また、上記の構成を有する油圧機械20によれば、中間部33Aと、中間部33Bとが分割してそれぞれ別個に取り外し可能に構成することができるので、油圧機械の有するすべての中間部33を取り外さなくともメンテナンス可能となる。このため、油圧機械20のメンテナンス性が向上する。
また、図9に示す例示的な実施形態では、油圧機械20が、ピストンのグループごとに中間部33A,33Bと、スライド部34A,34B(第2スライダ36A,36B)と、第1スライダ35A,35Bを有する。したがって、仮に片方のグループのピストン24A又は24Bが故障したとしても、他方のグループのピストン24A又は24Bのみで運転することが可能となる。このため、油圧機械20の耐障害性が向上する。
一実施形態では、図10(a)に示すように、パッド部材48A,48Bは、ディスク部材46が回転軸22の軸方向に逸脱しないように案内可能である。一方、ディスク部材46は一様な厚さを有し、外周面47はディスク部材46の厚さと同じ幅でパッド部材48A,48Bに摺接する。
他の実施形態では、図10(b)に示すように、ディスク部材46は、パッド部材48A,48Bと摺接する部分において、断面が段差を有してもよい。
また、図10に示すように複数のピストン24A,24Bに対して1個の移動部32を共通的に設ける場合、前記複数のピストン24A又は24Bが共有する1個のパッド部材48A又は48B(スライド部34A又は34B)を1個のディスク部46(移動部32)に摺接させれば、中間部33A,33Bを介して複数のピストン24A又は24B全体を均一に押すことができる。このため、機械要素30を介して複数のピストン24A,24Bに回転軸22から作用する力のシリンダ軸方向成分をピストン間で平準化できる。
図11に示す例示的な実施形態では、機械要素30は、回転軸22の中心軸に対して偏心して回転軸22に取り付けられるカム72をさらに含み、移動部32が、カム72のカム表面73に摺接するように設けられる。
回転軸22が回転すると、回転軸22の回転に連動してカム中心74が回転軸22の周りを移動し、軌跡83を描く。この際、回転軸22の中心軸に対して偏心して回転軸22に取り付けられたカム72は、回転軸22の軸方向に対する直交平面内において、シリンダ軸方向の速度成分とシリンダ軸直交方向の速度成分とを合成した速度ベクトルで移動する。これに伴い、カム72に摺接する移動部32は、シリンダ軸方向の第1速度成分V1とシリンダ軸直交方向の第2速度成分V2とを合成した速度ベクトルVにて、回転軸22の軸方向に対する直交平面内で移動する。一実施形態において、移動部32はカム72のカム表面83に摺接するように設けられたピストンシューであってもよい。
また、図11に示す例示的な実施形態において、中間部33、スライド部34(第2スライダ36)、第1スライダ35、傾動許容部38の構成については、上述の実施形態と同様であるから、ここではその説明を省略する。
2 原動機
3 油圧トランスミッション
6 回転シャフト
8 油圧ポンプ
10 油圧モータ
11 回転シャフト
12 高圧油ライン
14 低圧油ライン
16 発電機
20 油圧機械
21 静止部
22 回転軸
24,24A,24B ピストン
26,26A,26B シリンダ
27,27A,27B 油圧室
28 高圧バルブ
29 低圧バルブ
30 機械要素
32 移動部
33,33’,33A,33B 中間部
34,34A,34B スライド部
35,35A,35B 第1スライダ
36,36A,36B 第2スライダ
37 クランク接続部
38,38A,38B 傾動許容部
39 規制部
41 球面状部
42 球面座部
44 クラウン形状の外周面
46 ディスク部材
47 外周面
48,48A,48B パッド部材
50 静圧パッド
52 ポケット
54 流体導入部
56 連通路
58 第1表面
59 第2表面
62 回転軸
65 クランク機構
64 クランクアーム
66 クランクアーム
67 クランクピン
68 コンロッド
72 カム
73 カム表面
74 カム中心
81 クランクピンの軌跡
83 カム中心の軌跡
Claims (12)
- 回転軸と、
少なくとも一つのピストンと、
前記少なくとも一つのピストンをシリンダ軸方向に往復運動可能にそれぞれ案内するための少なくとも一つのシリンダと、
前記少なくとも一つのピストンの前記シリンダ軸方向に沿った往復運動と前記回転軸の回転運動との間で運動モードを変換するように構成された機械要素と、を備える回転機械であって、
前記機械要素が、
前記回転軸の軸方向に対する直交平面内において、前記シリンダ軸方向の第1速度成分とシリンダ軸直交方向の第2速度成分とを合成した速度ベクトルで前記回転軸に連動して移動可能に前記回転機械の静止部に支持された移動部と、
前記少なくとも一つのピストンと前記移動部との間に設けられる中間部と、
前記中間部と前記移動部との間に設けられ、前記移動部に対して相対的に前記シリンダ軸直交方向に移動可能に前記中間部を前記移動部に支持するためのスライド部と、
前記少なくとも一つのピストンと前記中間部との間において、前記中間部を挟んで前記スライド部とは反対側に設けられ、前記直交平面内における前記少なくとも一つのピストンに対する前記中間部の相対的な傾動を許容するための傾動許容部と、
を含み、
前記傾動許容部は、前記シリンダ軸方向に対して直交方向に沿って延在する前記中間部の表面と、前記中間部の該表面に対向する前記ピストンの端面と、の間に設けられる
回転機械。 - 前記傾動許容部が、
前記中間部に向き合う前記ピストンの第1表面又は前記ピストンに向き合う前記中間部の第2表面に設けられたポケットと、
前記ポケットに加圧流体を導入するための流体導入部と、
を含む静圧パッドである請求項1に記載の回転機械。 - 前記流体導入部は、
各々の前記ピストンの内部に設けられ、各々の前記ピストンと各々の前記シリンダにより形成される油圧室と前記ポケットを連通させる連通路を含み、
前記加圧流体としての高圧油を前記油圧室から前記ポケットに導入可能に構成された請求項2に記載の回転機械。 - 前記ピストンは、少なくとも部分的なクラウン形状の外周面を有する請求項1乃至3の何れか一項に記載の回転機械。
- 前記機械要素は、前記移動部と前記静止部との間に設けられる第1スライダ及び第2スライダを含み、
前記移動部は、前記第1スライダを介して前記シリンダ軸方向に移動自在に前記静止部に支持され、且つ、前記第2スライダを介して前記シリンダ軸直交方向に移動自在に前記静止部に支持された請求項1乃至4の何れか一項に記載の回転機械。 - 前記第2スライダは、前記中間部と前記移動部との間に位置し、前記中間部を前記シリンダ軸直交方向に相対的に移動自在に前記移動部に支持するための前記機械要素の前記スライド部として機能するように構成された請求項5に記載の回転機械。
- 前記少なくとも一つのピストンは、前記回転軸の周方向にラジアル状に配列された複数のピストンを含む請求項1乃至6の何れか一項に記載の回転機械。
- 前記少なくとも一つのピストンは、互いに平行に配置された複数のピストンを含む請求項1乃至6の何れか一項に記載の回転機械。
- 前記少なくとも一つのピストンは、第1グループに属する一以上の第1ピストンと、前記回転軸を挟んで前記第1グループとは反対側に配置された第2グループに属する一以上の第2ピストンとを含み、
前記移動部は、前記第1グループと前記第2グループとの間に位置し、前記一以上の第1ピストン及び前記一以上の第2ピストンに対して設けられた1個の共有移動部である請求項8に記載の回転機械。 - 前記移動部は、前記回転軸の中心軸に対して偏心した位置に設けられるディスク部材を含み、
前記スライド部は、前記シリンダ軸直交方向に沿って延在し、前記ディスク部材の外周面に摺接するように構成されたパッド部材を含む請求項1乃至9の何れか一項に記載の回転機械。 - 前記機械要素は、前記移動部を前記回転軸に連結するクランクシャフトをさらに含み、
前記クランクシャフトは、前記回転軸の中心軸に対して偏心した位置に設けられ、前記移動部が取り付けられるクランクピンを有する請求項1乃至10の何れか一項に記載の回転機械。 - 前記機械要素は、前記回転軸に取り付けられるカムをさらに含み、
前記移動部が、前記カムのカム表面に摺接するように設けられた請求項1乃至10の何れか一項に記載の回転機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013146667A JP6227308B2 (ja) | 2013-07-12 | 2013-07-12 | 回転機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013146667A JP6227308B2 (ja) | 2013-07-12 | 2013-07-12 | 回転機械 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015017590A JP2015017590A (ja) | 2015-01-29 |
JP6227308B2 true JP6227308B2 (ja) | 2017-11-08 |
Family
ID=52438792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013146667A Active JP6227308B2 (ja) | 2013-07-12 | 2013-07-12 | 回転機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6227308B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6560992B2 (ja) * | 2016-02-02 | 2019-08-14 | 三菱重工業株式会社 | ピストン装置及び油圧機械 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2747843C3 (de) * | 1977-10-26 | 1980-07-03 | Woma Apparatebau Wolfgang Maasberg & Co Gmbh, 4100 Duisburg | Kolbenpumpe, insbesondere Hochdruck-Kolbenpumpe in Liegendbauweise |
JP2000145572A (ja) * | 1998-09-10 | 2000-05-26 | Denso Corp | 燃料噴射ポンプ |
JP4086001B2 (ja) * | 2004-03-25 | 2008-05-14 | 株式会社島津製作所 | 液体クロマトグラフ用送液ポンプ |
JP2007292011A (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Shimadzu Corp | 送液ポンプ及びその送液ポンプを用いた液体クロマトグラフ |
WO2012144073A1 (ja) * | 2011-04-22 | 2012-10-26 | 有限会社タックリサーチ | Xy分離クランク機構およびこれを備えた駆動装置 |
-
2013
- 2013-07-12 JP JP2013146667A patent/JP6227308B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015017590A (ja) | 2015-01-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8333571B2 (en) | Pump having pulsation-reducing engagement surface | |
US4777866A (en) | Variable displacement radial piston pumps or motors | |
EP1157210B1 (en) | Rotary power unit | |
CN101644246A (zh) | 一种旋轨式往复活塞压缩机 | |
JP4035193B2 (ja) | アキシャルピストン機械 | |
Tong et al. | Two-dimensional piston pump: Principle, design, and testing for aviation fuel pumps | |
KR101350110B1 (ko) | 파형 표면 형태를 갖는 포지티브 디스플레이스먼트 기계 피스톤 | |
KR101990259B1 (ko) | 유체 기계,열교환 장치 및 유체 기계의 작동방법 | |
CN101387295A (zh) | 双缸平动式旋转压缩装置 | |
JP2007535633A (ja) | 長ピストン液圧機械 | |
JP6227308B2 (ja) | 回転機械 | |
KR100962750B1 (ko) | 회전 피스톤 기계 | |
CN112065682A (zh) | 叠柱式二维活塞单体泵 | |
KR101276965B1 (ko) | 축방향 슬라이딩 베어링 및 그 파워 손실을 감소시키는 방법 | |
JP5726370B2 (ja) | 油圧機械及び再生エネルギー発電装置 | |
EP2749768B1 (en) | Radial piston hydraulic machine and wind turbine generator | |
CN105960523B (zh) | 燃料高压泵和驱动轴 | |
JP2014181675A (ja) | 油圧機械および風力発電装置 | |
US10082028B2 (en) | Rotary volumetric machine with three pistons | |
EP3104006B1 (en) | Hydraulic machine and power generating apparatus of renewable energy type | |
RU2781324C1 (ru) | Бесшатунный механизм поршневой машины | |
JP2014129772A (ja) | ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置 | |
US4011796A (en) | Radial hydraulic pump or motor with improved pistons and slippers | |
CN113236724B (zh) | 惯性力平衡式三点接触叠滚-直线运动传动机构 | |
JP6762229B2 (ja) | 油圧機械 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151014 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160706 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160715 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160913 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170303 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170530 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20170606 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170728 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170925 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170929 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171011 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6227308 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |