JP2000145572A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

燃料噴射ポンプ

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JP2000145572A
JP2000145572A JP11170901A JP17090199A JP2000145572A JP 2000145572 A JP2000145572 A JP 2000145572A JP 11170901 A JP11170901 A JP 11170901A JP 17090199 A JP17090199 A JP 17090199A JP 2000145572 A JP2000145572 A JP 2000145572A
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tappet
fuel
cam
injection pump
fuel injection
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JP11170901A
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Katsunori Furuta
克則 古田
Katsumi Mori
克巳 森
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タペットの外周面と燃料ポンプの内壁面との
接触面圧を低減し、焼き付きを低減することができる燃
料噴射ポンプを提供する。 【解決手段】 タペット31は、ポンプハウジングの燃
料加圧室の径方向外側に設けられるハウジング穴内を往
復移動自在に支持されている。タペット31の外周面に
はハウジング穴の内壁面と摺動する円筒部311と、タ
ペット端部312aおよびタペット端部313aの外径
が円筒部311の外径と比較して小さくなるように形成
されたテーパ部312、313とが設けられている。し
たがって、カムによってタペット31の径方向に作用す
る力により、タペット31のタペット端部312aおよ
びタペット端部313aがハウジング穴の内壁面に接触
するように傾斜しても、テーパ部312、313がハウ
ジング穴の内壁面と面接触するので、接触面圧が低減さ
れ、焼き付きを低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「内燃機関」をエンジンという)用の燃料噴射ポンプに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、駆動力を受けたカム等の動力
伝達部材によって軸方向に往復運動するタペットやプラ
ンジャ等の可動部材を有し、この可動部材により加圧室
に吸入した流体を加圧するポンプが知られている。カム
が可動部材と直接摺動し可動部材を往復運動するポンプ
の場合、カムと可動部材との接触面積が小さく面圧が高
いので、特に高圧に燃料を加圧するディーゼルエンジン
の燃料噴射ポンプでは、カムと可動部材との摺動箇所が
焼きつく恐れがある。
【0003】そこで、例えば特開平6−249133号
公報に開示されるように、カムと可動部材との間に可動
部材と平面同士で接触可能なカムリングを介在させ、カ
ムリングと可動部材との接触箇所における面圧を低減す
ることが可能な構成とした燃料噴射ポンプが知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、可動部
材の駆動時、カムリングと摺動するタペットにはカムに
よってタペットの運動方向に対して横方向への力が作用
する。タペットはプランジャが往復運動する加圧室の径
方向外側に設けられるハウジング穴の内部を往復運動可
能に設けられている。タペットの外径はハウジング穴の
内径よりも小さいため、前述のように横方向の力が作用
すると、タペットが傾斜しタペットの外周面の両端部と
ハウジング穴の内壁面との接触面積が非常に小さくな
る。そのため、タペットの外周面の両端部とハウジング
穴の内壁面との接触面圧が高くなり、タペットの外周面
に焼き付きが生じ、ポンプを高圧化することができない
という問題があった。前述の公報は、カムリングとタペ
ットとの接触面圧の低減を目的としたものであり、タペ
ットとハウジング穴の内壁面との接触面圧の低減を目的
としたものではない。
【0005】そこで、本発明の目的は、可動部材と燃料
噴射ポンプの内壁面との接触面圧を低減し、可動部材、
特にタペットの外周面の焼き付きを低減することができ
る燃料噴射ポンプを提供することにある。また、本発明
の別の目的は、簡単な構造でタペット外周面の焼き付き
を低減することができる燃料噴射ポンプを提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1または
2記載の燃料噴射ポンプによると、燃料を加圧するプラ
ンジャに内燃機関の駆動力を伝達するタペットとポンプ
ハウジングとの接触面における焼き付きを低減する焼き
付き低減構造を有している。したがって、タペットとポ
ンプハウジングとの間で発生する摩擦力を焼き付き低減
構造により低減することにより、タペットとポンプハウ
ジングの接触箇所における接触面圧が低減するので、接
触箇所における焼き付きを低減することができる。
【0007】本発明の請求項2記載の燃料噴射ポンプに
よると、シリンダ部が複数設けられている。例えばラジ
アルプランジャ型の燃料噴射ポンプのようにシリンダが
複数設けられている燃料噴射ポンプにおいて、プランジ
ャが燃料を圧送することにより生じるプランジャ相互の
干渉によってカムリングとタペットとが片当たりする場
合でも、タペットの焼き付き低減構造により片当たりを
吸収するようにタペットが傾く。したがって、カムリン
グとタペットとの片当たりが防止され、面接触を確保す
ることができるので、カムリングとタペットとの接触箇
所における焼き付きを低減することができる。
【0008】本発明の請求項3記載の燃料噴射ポンプに
よると、タペットは軸方向中央部分に円筒部と、外径が
円筒部の外径よりも小さい一端部および他端部を有し、
焼き付き低減構造は、外周面の外径が円筒部から一端部
および他端部にかけて小さくなる構造である。したがっ
て、カムリングとタペットとの接触面で作用するタペッ
トの往復摺動方向に対して横方向の力によりポンプハウ
ジング内でタペットが傾斜しても、タペットとポンプハ
ウジングとは面接触を維持することができるので、タペ
ットとポンプハウジングとの接触箇所における接触面圧
が低減し、接触箇所における焼き付きを低減することが
できる。
【0009】本発明の請求項4または5記載の燃料噴射
ポンプによると、焼き付き低減構造はテーパ状または楕
円面状とすることができるので、簡単な構造でタペット
とポンプハウジングとの接触箇所における接触面圧を低
減し、接触箇所における焼き付きを低減することができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図面に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例による燃料噴射ポン
プを用いたディーゼルエンジンの燃料供給システムを図
3に示す。燃料噴射ポンプ1の駆動軸11はベアリング
14およびジャーナル15によりポンプハウジング10
に回転可能に支持されている。カム12は駆動軸11と
一体に形成されている。カム12の外周に環状のカムリ
ング13が嵌合している。
【0011】インナギア式フィードポンプ20はアウタ
ギア21およびインナギア22を有している。インナギ
ア22が駆動軸11とともに回転することにより燃料タ
ンク45から燃料通路50を通して燃料を吸入し、吸入
した燃料を加圧して燃料通路51から燃料室16に送出
する。燃料室16は絞り60を経由してリターン通路5
2と連通している。燃料室16内の燃料圧力が所定圧以
上になると、レギュレートバルブ61が開弁し、燃料室
16の余剰燃料を燃料通路50からリターンする。
【0012】調量弁40は、燃料室16から燃料吸入通
路53と逆止弁62を経て燃料加圧室54に吸入される
燃料量をエンジン運転状態に応じて調量する電磁弁であ
る。弁部材41はスプリング42により弁座44に向
け、つまり閉弁方向に付勢されている。ソレノイド43
への通電をオンするとスプリング42の付勢力に抗して
弁座44から離座する方向、つまり開弁方向に弁部材4
1が吸引される。ソレノイド43に供給する制御電流値
を制御することにより弁部材41と弁座44とが形成す
る弁部の開口面積を制御し、燃料加圧室54に吸入され
る燃料量が調量される。
【0013】プランジャ30は、駆動軸11の回転にと
もないカムリング13およびタペット31を介してカム
12により往復駆動され、駆動軸11方向に下降時は燃
料加圧室54内に燃料を吸入するとともに、駆動軸11
とは反対方向に上昇時は吸入燃料を加圧する。加圧され
た燃料は逆止弁63を経て燃料通路55からコモンレー
ル46に供給される。コモンレール46は燃料噴射ポン
プ1から供給される圧力変動のある燃料を蓄圧し、一定
圧に保持する。コモンレール46から図示しないインジ
ェクタに高圧燃料が供給される。
【0014】次に、駆動軸11からプランジャ30に駆
動力が伝達される駆動力伝達系の構成について図2およ
び図3に基づいて詳細に説明する。図2は図3のII−II
線断面図である。構成の理解し易さを考慮し、調量弁4
0、逆止弁62、燃料吸入通路53および燃料通路55
を図2において図3とは異なる位置に示している。断面
円形状のカム12は駆動軸11に対し偏心して一体形成
されている。環状に形成されたカムリング13は内周に
ブッシュ17が圧入され、ブッシュ17の内周壁とカム
12の外周壁とが摺動自在になるようにカムリング13
はカム12に嵌合している。カムリング13の外周壁
に、タペットシュー34の摺動面34aと摺動する接触
面13aが形成されている。
【0015】タペットシュー34はタペット31のカム
リング13側に圧入されており、カムリング13の接触
面13aと摺動する摺動面34aが形成され、カムリン
グ13との接触による耐磨耗性を向上している。タペッ
ト31は、ポンプハウジング10の燃料加圧室54の径
方向外側に設けられるハウジング穴の18内壁に往復摺
動可能に支持されている。図1に示すように、タペット
31は円筒状で縦断面が略H型であり、燃料加圧室54
側にプランジャ30を収容し、カムリング13側にタペ
ットシュー34を圧入する。タペット31の外径は、ハ
ウジング穴18の内径よりも小さいため、タペット31
の外周面とハウジング穴18の内壁面18aとの間にク
リアランスが存在する。カム12によってカムリング1
3の接触面13aとタペットシュー34の摺動面34に
作用するタペット31の径方向の力により、タペット3
1のタペット端部312aおよびタペット端部313a
がハウジング穴18の内壁面18aに接触するようにク
リアランス内で傾斜する。
【0016】プランジャ30は、ポンプハウジング10
に形成された燃料加圧室54内に往復摺動可能に支持さ
れている。プランジャ30は縮径部35に嵌入されるロ
アシート36を介してスプリング32によりタペット3
1側に付勢されている。燃料加圧室54の開口側の端部
は栓70によって封止されている。図1に示すように、
タペット31の外周面は、円筒部311の両端にテーパ
部312、313が設けられている。タペット31の中
央部にはハウジング穴18の内壁面18aと摺動する円
筒部311が設けられ、タペット31の両端には、タペ
ット端部312aおよびタペット端部313aの外径が
円筒部311の外径と比較して小さくなるように形成さ
れたテーパ部312、313とが設けられている。
【0017】本実施例においては、タペット31の焼き
付き低減手段は次の式を満たす形状となるように設定し
ている。 θ1=θ L1+L2=L ここで、θはタペット31の径方向に作用する力により
タペット31がハウジング穴18内で傾斜する角度であ
り、θ1は図1に示すように円筒部311外周面の軸方
向延長線とテーパ部312、313の傾斜面とがなす角
度である。また、L1はおよびL2はそれぞれテーパ部
312、313のタペット軸方向の長さであり、Lは円
筒部311のタペット軸方向の長さである。
【0018】タペット31は、軸方向に対しタペット端
部312aから1/4およびタペット端部313aから
1/4がテーパ部312、313となり、残りの中央部
分が円筒部311となるように形成されている。
【0019】次に燃料噴射ポンプ1の作動について説明
する。駆動軸11の回転にともないカム12が回転し、
カム12の回転にともないカムリング13が公転する。
このカムリング13の公転にともないタペット31およ
びプランジャ30が往復運動する。
【0020】カムリング13の公転にともない上死点に
あるプランジャ30が下降すると、燃料加圧室54内の
圧力が低下し、逆止弁62から燃料が燃料加圧室54に
流入する。このとき、プランジャ30は燃料加圧室54
内の負圧により図2の上方向に吸引されるが、ロアシー
ト36を介してスプリング32により図2の下方向に付
勢されているため、タペット31と一体になって下降す
る。下死点に達したプランジャ30が再び上死点に向け
て上昇すると逆止弁62が閉じ、燃料加圧室54の燃料
圧力が上昇する。燃料加圧室54の燃料圧力が燃料通路
55の燃料圧力よりも上昇すると逆止弁63が開き、高
圧燃料が燃料通路55からコモンレール46に供給され
る。
【0021】タペット31にテーパ部312、313が
設けられているので、カムリング13とタペット31の
接触面で発生するタペット31の径方向に作用する力に
よりタペット31がハウジング穴18の内部で傾斜した
場合、2つのテーパ部312、313がハウジング穴1
8の内壁面18aと面接触するため、接触面積が拡大す
ることにより接触面圧を低減することができ、タペット
31の外周面の焼き付きが低減される。
【0022】上記の第1実施例による燃料噴射ポンプに
よると、タペットが燃料噴射ポンプのハウジング内で傾
斜してもタペットの外周面とハウジングの内壁面との接
触は面接触とすることができるため、ポンプハウジング
とタペットとの接触面圧が低減し、簡単な構造でタペッ
トの焼き付きを低減することができる。
【0023】(第2実施例)本発明の第2実施例による
燃料噴射ポンプのタペットを図4に示す。第1実施例と
実質的に同一構成部分には同一符号を付す。第2実施例
においては、焼き付き低減手段として、タペット端部3
14aおよびタペット端部315aの外径が円筒部31
1の外径と比較して小さくなるように大きな半径の径方
向に突出した曲面としたクラウニング部314、315
としてもよい。クラウニング部314、315はタペッ
ト31の縦方向の断面が外周面外側に突出した大きな半
径の円弧となるように設けられている。
【0024】このとき、焼き付き低減手段は、次の式を
満たす形状となるように設定している。 d1=L1×sinθ=d2=L2×sinθ L1+L2=L ここで、θはタペット31の径方向に作用する力により
ハウジング穴18内でタペット31が傾斜する角度であ
り、d1およびd2は円筒部311の外径とタペット端
部314aの外径およびタペット端部315aの外径と
の差を1/2にしたものである。また、L1はおよびL
2はそれぞれクラウニング部314、315のタペット
軸方向の長さであり、Lは円筒部311のタペット軸方
向の長さである。
【0025】上記の第2実施例においても、タペット3
1にクラウニング部314、315が設けられているの
で、カムリング13とタペット31の接触面で発生する
タペットの径方向に作用する力によりタペット31がハ
ウジング穴18の内部で傾斜した場合、2つのクラウニ
ング部314、315がハウジング穴18の内壁面18
aと面接触するため、接触面積が拡大することにより接
触面圧を低減することができ、タペット31の外周面の
焼き付きが低減される。
【0026】上記の第1実施例および第2実施例では、
カム12の回転にともないカムリング13が公転するこ
とによりカムリング13とタペット31とが摺動する燃
料噴射ポンプについて説明したが、カムリング13とタ
ペット31とが摺動することなく平面接触する燃料噴射
ポンプに本発明の構成を適用してもよい。
【0027】(第3実施例)本発明の第3実施例による
燃料噴射ポンプを図5に示す。第1実施例と実質的に同
一の構成部位には同一の符号を付す。上記の第1実施例
および第2実施例では、1気筒の燃料噴射ポンプについ
て説明したが、2気筒以上の燃料噴射ポンプに本発明の
構成を適用可能である。そこで、第3実施例では3気筒
の燃料噴射ポンプを用いたディーゼルエンジンの燃料供
給システムを図5に基づいて説明する。
【0028】図5に示すように燃料噴射ポンプ1は、駆
動軸11の外周に120°間隔で3個のプランジャ30
が配置されている。各プランジャ30の反駆動軸側の端
面側に燃料加圧室54がそれぞれ形成されている。ま
た、各燃料加圧室54には逆止弁62を介して燃料通路
80がそれぞれ接続されている。燃料通路80は、フィ
ードポンプ20の下流側に配設された1つの調量弁40
の下流側から各燃料加圧室54へ三方に分岐されてい
る。
【0029】一方、3つの燃料加圧室54に燃料通路5
5の一方の端部が逆止弁63を介して接続され、燃料通
路55の他方の端部はコモンレール46へ接続されてい
る。燃料通路55は、燃料加圧室54で加圧された燃料
をコモンレール46へ供給する。また、コモンレール4
6から図示しないエンジンの各気筒に設けられるインジ
ェクタに高圧の燃料が供給される。駆動軸11の偏心カ
ム12に回転可能に設けられているカムリング13は、
外周面に3個のプランジャ30に対応するように120
°間隔で平坦な接触面13aが形成されている。接触面
13aと接触するタペットシュー34およびタペット3
1の構成は、上述の第1実施例および第2実施例と同一
である。
【0030】駆動軸11が回転すると、120°ずつ位
相がずれて各プランジャ30の往復動が順に実行され
る。調量弁40により調量された燃料は、3つのプラン
ジャ30のうち上死点から下降するプランジャ30に対
応する燃料加圧室54へと供給される。そして、プラン
ジャ30が燃料加圧室54側へ上昇することによって燃
料加圧室54内に供給された燃料は加圧され、コモンレ
ール46へ供給される。
【0031】以上のように第3実施例による燃料噴射ポ
ンプ1によると、第1実施例および第2実施例と同様
に、カムリング13とタペット31とが接触することに
よりタペット31がハウジング穴18内で傾斜した場合
でも、タペット31に設けられているテーパ部あるいは
クラウニング部により、タペット31とハウジング穴1
8とは面接触するため、タペット31の外周面の焼き付
きを低減することができる。
【0032】さらに、タペット31にテーパ部あるいは
クラウニング部を設けることにより、第3実施例による
燃料噴射ポンプ1においては、以下のような効果を得る
ことができる。
【0033】燃料噴射ポンプ1からコモンレール46へ
供給される燃料は、ディーゼルエンジンの運転状態に応
じて変化する。例えばコモンレール46で要求される燃
料の量が多いときは、調量弁40から燃料通路80を経
由して燃料噴射ポンプ1へ供給される燃料の量も多くな
る。そのため、各燃料加圧室54に供給された燃料がプ
ランジャ30で加圧されコモンレール46へ圧送される
期間が重複する場合がある。圧送期間の重複は、エンジ
ンの運転状態によってコモンレール46へ供給すべき燃
料の量が多い場合、あるプランジャ30で燃料加圧室5
4内の燃料を加圧圧送しているときに、別のプランジャ
30でも燃料の加圧圧送を開始することとなるために生
じる。
【0034】上記のように複数の燃料加圧室において加
圧圧送期間の重複が生じる場合、先に加圧圧送を開始し
た燃料加圧室側のプランジャ30の駆動反力がカムリン
グ13へ作用する。そのため、駆動軸11のカム12に
回転可能に設けられているカムリング13のカム12に
対する相対的な回動位置は、先にプランジャ30の駆動
反力が発生するタペットシュー34との接触位置によっ
て決定されてしまう。カムリング13の回動位置がすで
に決定した状態で別の燃料加圧室において加圧圧送が開
始されると、加圧圧送を開始したプランジャ30に取り
付けられているタペットシュー34がカムリング13の
対応する接触面13aと片当たりすることがある。片当
たりが生じると、カムリング13の接触面13aとタペ
ットシュー34との接触面積が低下するため、接触面に
おける面圧が過剰に上昇し、焼き付きを引き起こすおそ
れがある。
【0035】しかしながら、第1実施例および第2実施
例で説明したように、テーパ部あるいはクラウニング部
をタペット31の円筒部311の両端に設けているの
で、片当たりを吸収するようにタペット31が傾斜し、
カムリング13の接触面13aとタペットシュー34と
の面接触を維持することができる。したがって、燃料加
圧室内の燃料を加圧圧送する期間が重複した場合であっ
ても、タペットシューとカムリングとの焼き付きの発生
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による燃料噴射ポンプのタ
ペットを示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例による燃料噴射ポンプを用
いた燃料供給システムを示す図3のII−II線断面図であ
る。
【図3】本発明の第1実施例による燃料噴射ポンプを用
いた燃料供給システムを示す模式的断面図である。
【図4】本発明の第2実施例による燃料噴射ポンプのタ
ペットを示す断面図である。
【図5】本発明の第3実施例による燃料噴射ポンプを用
いた燃料供給システムを示す模式的断面図である。
【符号の説明】 1 燃料噴射ポンプ 10 ポンプハウジング 11 駆動軸 12 カム 13 カムリング 18 ハウジング穴 30 プランジャ 31 タペット 311 円筒部 312、313 テーパ部(焼き付き低減構造) 314、315 クラウニング部(焼き付き低減構
造) 54 燃料加圧室(シリンダ部) 312a、313a、314a、315a タペット
端部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に高圧燃料を供給する燃料噴射
    ポンプであって、 ポンプハウジングと、 前記ポンプハウジング内に設けられるシリンダ部と、 前記シリンダ部に往復摺動可能に支持され、前記シリン
    ダ部に吸入した燃料を加圧するプランジャと、 前記内燃機関の駆動軸とともに回転するカムと、 前記カムの外周に前記カムと摺動自在に組付けられるカ
    ムリングと、 前記カムリングと平面同士で接触し、前記内燃機関の駆
    動力を前記プランジャに伝達するとともに、前記ポンプ
    ハウジング内を往復摺動可能なタペットとを備え、 前記タペットは、前記タペットと前記ポンプハウジング
    との接触面における焼き付きを低減する焼き付き低減構
    造を有していることを特徴とする燃料噴射ポンプ。
  2. 【請求項2】 内燃機関に高圧燃料を供給する燃料噴射
    ポンプであって、 ポンプハウジングと、 前記ポンプハウジング内に設けられる複数のシリンダ部
    と、 複数の前記シリンダ部にそれぞれ往復摺動可能に支持さ
    れ、前記シリンダ部に吸入した燃料を加圧する複数のプ
    ランジャと、 前記内燃機関の駆動軸とともに回転するカムと、 前記カムの外周に前記カムと摺動自在に組付けられるカ
    ムリングと、 前記カムリングと平面同士で接触し、前記内燃機関の駆
    動力を複数の前記プランジャに伝達するとともに、前記
    ポンプハウジング内を往復摺動可能な複数のタペットと
    を備え、 複数の前記タペットは、それぞれ前記タペットと前記ポ
    ンプハウジングとの接触面における焼き付きを低減する
    焼き付き低減構造を有していることを特徴とする燃料噴
    射ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記タペットの前記焼き付き低減構造
    は、軸方向中央部分に設けられる外径がほぼ同一の円筒
    部と、外径が前記円筒部の外径より小さい一端部および
    他端部とを有し、前記円筒部から前記一端部および前記
    他端部方向に前記外周面の外径が小さくなることを特徴
    とする請求項1または2記載の燃料噴射ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記焼き付き低減構造は、テーパ状であ
    ることを特徴とする請求項3記載の燃料噴射ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記焼き付き低減構造は、クラウニング
    状であることを特徴とする請求項3記載の燃料噴射ポン
    プ。
JP11170901A 1998-09-10 1999-06-17 燃料噴射ポンプ Pending JP2000145572A (ja)

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