JP6226228B2

JP6226228B2 - 洋風便器装置

Info

Publication number: JP6226228B2
Application number: JP2013157703A
Authority: JP
Inventors: 貞彦若葉
Original assignee: Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Current assignee: Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date: 2013-07-30
Filing date: 2013-07-30
Publication date: 2017-11-08
Anticipated expiration: 2033-07-30
Also published as: JP2015028252A

Description

本発明は、洋風便器装置に関する。

本出願人は、特許文献１において、オゾン水生成手段により生成したオゾン水を便器内の空間に噴霧する噴霧手段を備えた洋風便器装置（衛生洗浄装置）を提案している。この洋風便器装置によれば、噴霧されたオゾン水の作用により、微生物の増殖や悪臭の発生を抑制でき、便器の衛生を保つことができる。

また、便器の悪臭を抑えるためのその他の技術としては、例えば、特許文献２に記載された技術が知られている。特許文献２には、水洗便器の脱臭装置が、悪臭を脱臭・分解するためのオゾン発生部を備えることが記載されている。さらに、特許文献２には、水洗便器に配設された吹き出し口より便器内の水面上に吹き出す気流によって、エアーカーテンが形成され、これにより便器からの臭気が外へ放散されるのを抑制できることが記載されている。

特開2009-138359号公報特開平3-111682号公報

しかしながら、特許文献１の洋風便器装置では、噴霧されたオゾン水が揮発した場合に、使用者がオゾンガスを吸引して、人体に悪影響を与える可能性があることが改善すべき点として挙げられる。また、特許文献２においても、オゾン発生部によって発生したオゾンガスを使用者が吸引する恐れがある。

本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、便器からのオゾンガスを使用者が吸引するのを抑制し、人体に悪影響を与えることのない洋風便器装置を提供することを課題としている。

上記の課題を解決するために、本発明の洋風便器装置は、ボウルと、前記ボウルの上に載置された起倒自在な便座と、前記便座の上方に設置された開閉自在な便蓋と、トイレルーム内の人の存在を検知する人体検知手段と、オゾン水生成装置と、前記オゾン水生成装置で生成されたオゾン水をボウル内に供給するオゾン水供給手段と、前記ボウル上端部付近に配設された気流吹出口と、前記気流吹出口を通じて前記ボウル内側方向へ気流を供給してエアーカーテンを形成する送風手段と、前記オゾン水供給手段と前記送風手段の動作を制御可能な制御手段とを備え、前記制御手段は、前記オゾン水供給手段によってオゾン水が前記ボウルに供給されるに先立って、前記送風手段によって前記ボウル内側に所定時間連続してエアーカーテンを形成した後、このエアーカーテンを停止するように制御し、かつ、前記人体検知手段からトイレルームへの人の入室に関する信号を受け取ると前記送風手段によって前記ボウル内側にエアーカーテンが形成されるように制御することを特徴している。

この洋風便器装置では、前記制御手段は、前記便蓋が閉鎖状態から開放状態となる際に前記送風手段を作動させて前記ボウル内側にエアーカーテンを形成可能であることが好ましい。

本発明の洋風便器装置は、便器内からのオゾンガスを使用者が吸引するのを抑制し、人体への悪影響を回避することできる。

本発明の洋風便器装置の一実施形態を例示した斜視図である。図１に例示した本発明の洋風便器装置の断面図である。（Ａ）は、本発明の洋風便器装置において、送風手段によってボウル内側にエアーカーテンが形成された状態を例示した概要図である。（Ｂ）は、（Ａ）の状態から、オゾン水供給手段によってオゾン水がボウルに供給された状態を例示した概要図である。（Ａ）は、本発明の洋風便器装置において、送風手段によってボウル内側にエアーカーテンが形成された状態を例示した概要図である。（Ｂ）は、（Ａ）の状態から、便蓋が開放された状態を例示した概要図である。

図１は、本発明の洋風便器装置の一実施形態を例示した斜視図である。図２は、図１に例示した本発明の洋風便器装置の断面図である。

洋風便器装置１は、ボウル２、便座３、便蓋４、オゾン水生成装置５、オゾン水供給手段６、気流吹出口７、送風手段８および制御手段９を備えている。

ボウル２の材料は、例えば、陶器、樹脂などを例示することができる。ボウル２の内側には、水が滞留可能とされている。さらに、ボウル２の上端縁にはリム２aが形成されている。

便座３は、ボウル２の上方において起倒自在とされており、便座３を倒した状態では、便座３とボウル２のリム２aとが当接する。また、便蓋４は、便座３の上方において開閉自在とされている。

オゾン水生成装置５は、オゾン発生器（図示していない）を備えており、ボウル２の外側面に配設されている。オゾン水生成装置５は、例えば、給水部（図示していない）から供給された水（水道水）を、オゾン発生器によって電気分解してオゾンガスを発生させる形態を例示することができる。オゾン発生器によって発生したオゾンガスは、水に溶解してオゾン水が生成されて貯水される。

オゾン発生器の具体的な構成は特に限定されず、電極（陽極、陰極）を介して水を電気分解してオゾンガスを生成する電解方式のものを適宜採用することができる。より具体的には、例えばオゾン発生器は、電源と接続した電極（陽極と陰極）との間をイオン交換膜で仕切る構造を有するものを例示することができる。このようなイオン交換膜としては、耐オゾン性を有する公知の材料を適宜採用することができるが、具体的には、例えば、ポリテトラフルオロエチレンなどを基体としたものを例示することができる。また、陽極および陰極は、オゾン水の生成に適した適宜な材料を組み合わせて使用することができる。具体的には、陽極の材料としては、ダイヤモンド、金、白金などを例示することができ、陰極の材料としては、ダイヤモンド、ステンレス、金、銀、白金、チタンなどを例示することができる。

オゾン水供給手段６は、オゾン水生成装置５によって生成されたオゾン水をボウル２内に供給する。

オゾン水供給手段６には、オゾン水噴出ノズル６aや、このオゾン水噴出ノズル６aとオゾン水生成装置５とを接続するオゾン水供給路（図示していない）などが含まれる。さらに、オゾン水供給手段６は、例えば、超音波振動子などを含んでいても良く、超音波振動子などによってオゾン水をミスト化して、ボウル２内に噴霧する形態であってもよい。

気流吹出口７は、ボウル２上端部付近の後方側に配設されており、その先端が前方を向いている。

送風手段８は、一定の風速の気流を供給可能であればよく、具体的な構成や配設位置などは特に限定されない。例えば、送風手段８は、回転羽根を備えたファンを例示することができる。送風手段８は、気流吹出口７を通じてボウル２内側方向へ気流を供給して、ボウル２の開口部上方を覆うようにエアーカーテンＦを形成することができる。なお、本発明において、「エアーカーテン」とは、ボウル２の上端部付近を基準として、ボウル２の内側と外側との空気の交流を遮断する気流の流れをいう。

制御手段９は、オゾン水供給手段６と送風手段８の動作を制御可能とされている。制御手段９も、具体的な構成や配設位置などは特に限定されない。

具体的には、図３（Ａ）に例示したように、制御手段（図１に図示）は、オゾン水供給手段６によってオゾン水がボウル２に供給されるに先立って送風手段８を作動させる。送風手段８が作動することで、気流吹出口７を通じて供給される気流によってボウル２内側にエアーカーテンＦが形成される。そして、図３（Ｂ）に例示したように、ボウル２内側にエアーカーテンＦを形成した状態で、制御手段９（図１に図示）はオゾン水供給手段６を作動させて、ボウル２内にオゾン水を供給することができる。

殺菌消臭効果のあるオゾン水をボウル２内に供給することで、微生物の増殖を抑制できるとともに、悪臭の発生を抑え便器の衛生やトイレ空間の衛生を保つことができる。また、オゾン水を供給する際に、すでにボウル２内側にエアーカーテンＦが形成されているため、ボウル２外部へのオゾンガスの放散が抑制される。したがって、例えば、オゾン水の供給時に使用者がトイレルームに入室したとしても、使用者がオゾンガスを吸引する恐れがなく、人体への悪影響を回避することができる。また、便座３の表面へのオゾン水の付着を抑制することができるため、使用者が便座に座ったときに臀部などにオゾン水が付着するのを抑制することができる。

また、制御手段９は、オゾン水からのオゾンガスが揮発するまでの間、ボウル２内側に連続してエアーカーテンＦを形成するように制御可能であることが好ましい。これによって、確実に人体への悪影響を回避することができる。

さらに、便蓋４が閉鎖状態の場合においても、制御手段９は、オゾン水供給手段６によってオゾン水がボウル２に供給されるに先立って送風手段８を作動させることができる。これによって、便蓋４を閉鎖状態において、気流吹出口７を通じて供給される気流によってボウル２内側にエアーカーテンＦが形成される。その後、制御手段９は、オゾン水供給手段６を作動させて便蓋４が閉じられたボウル２内にオゾン水を供給させるが、ボウル２内側にエアーカーテンＦが形成されているため、例えば、ボウル２のリム２aと便座３との隙間からオゾンガスが漏出することが抑制される。

また、洋風便器装置１は、トイレルーム内の人の存在を検知する人体検知手段（図示していない）と、この人体検知手段によってトイレルームからの人の入室が検知されたときに便蓋４を開く便蓋開閉手段（図示していない）とを備えていることが好ましい。

気流吹出口７からの気流によるエアーカーテンＦは、所定時間連続して形成されるが、送風手段８による気流の供給停止後（エアーカーテンＦ停止後）にも、ボウル２内に残存するオゾン水からオゾンガスが揮発する可能性がある。この場合、例えば、使用者がトイレルームへ入室して便蓋４が開いた際に、ボウル２内から放散したオゾンガスを使用者が吸引する恐れがある。したがって、制御手段９は、便蓋４が閉鎖状態から開放状態となる際に送風手段８を作動させてボウル２内側にエアーカーテンＦを形成可能であることが好ましい。具体的には、制御手段９は、例えば、人体検知手段から使用者のトイレルーム入室に関する信号を受け取る。この場合に、図４（Ａ）に例示したように便蓋４が閉鎖状態において送風手段８（図１に図示）を作動させてボウル２内側にエアーカーテンＦを形成可能であることが好ましい。これによって、図４（Ｂ）に例示したように、便蓋開閉手段によって便蓋４が開放状態になった際に、ボウル２内側にエアーカーテンＦが形成されているため、ボウル２外部へのオゾンガスの放散が抑制される。したがって、オゾンガスを使用者が吸引する恐れがなく、確実に人体への悪影響を回避することができる。

このように、本発明の洋風便器装置１は、以下の構成を備えている。

ボウル２。

ボウル２の上に載置された起倒自在な便座３。

便座３の上に設置された開閉自在な便蓋４。

オゾン水生成装置５。

オゾン水生成装置５で生成されたオゾン水をボウル２内に供給するオゾン水供給手段６。

ボウル２上端部付近に配設された気流吹出口７。

気流吹出口７を通じてボウル２内側方向へ気流を供給してエアーカーテンＦを形成する送風手段８。

オゾン水供給手段６と送風手段８の動作を制御可能な制御手段９。

そして、制御手段９は、オゾン水供給手段６によってオゾン水がボウル２に供給されるに先立って、送風手段８によってボウル２内側にエアーカーテンＦが形成されるように制御可能である。このエアーカーテンＦによって、ボウル２の外部へのオゾンガスの放散が抑制される。

本発明の洋風便器装置は、以上の形態に限定されることはない。例えば、洋風便器装置は、人体の局部を洗浄する洗浄ノズル、洗浄後の人体局部を乾燥するための乾燥機能、便座を暖房する暖房機能、使用者の着座を検知する着座センサーなどを備えることもできる。また、例えば、オゾン水供給手段、オゾン水生成装置、気流吹出口、送風手段および制御手段の具体的な構成、接続形態、配設位置などは適宜設計することができる。

１洋風便器装置
２ボウル
３便座
４便蓋
５オゾン水生成装置
６オゾン水供給手段
７気流吹出口
８送風手段
９制御手段
Ｆエアーカーテン

Claims

ボウルと、
前記ボウルの上に載置された起倒自在な便座と、
前記便座の上方に設置された開閉自在な便蓋と、
トイレルーム内の人の存在を検知する人体検知手段と、
オゾン水生成装置と、
前記オゾン水生成装置で生成されたオゾン水をボウル内に供給するオゾン水供給手段と、
前記ボウル上端部付近に配設された気流吹出口と、
前記気流吹出口を通じて前記ボウル内側方向へ気流を供給してエアーカーテンを形成する送風手段と、
前記オゾン水供給手段と前記送風手段の動作を制御可能な制御手段と
を備え、
前記制御手段は、前記オゾン水供給手段によってオゾン水が前記ボウルに供給されるに先立って、前記送風手段によって前記ボウル内側に所定時間連続してエアーカーテンを形成した後、このエアーカーテンを停止するように制御し、かつ、前記人体検知手段からトイレルームへの人の入室に関する信号を受け取ると前記送風手段によって前記ボウル内側にエアーカーテンが形成されるように制御することを特徴する洋風便器装置。
前記制御手段は、便蓋が閉鎖状態から開放状態となる際に前記送風手段を作動させてボウル内側にエアーカーテンを形成可能であることを特徴とする請求項１に記載の洋風便器装置。