JP6225717B2 - 溶接継手の形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶接継手の形成方法に関し、特に、複数の鋼板に対してマッシュシーム溶接を行うために用いて好適なものである。
例えば、鉄鋼製造プロセスにおいて、冷間圧延工程により製造されたコイルを、後工程(連続焼鈍工程やめっき工程)で連続的に処理するために、コイルの先端と尾端とをマッシュシーム溶接により接合することが行われている。
マッシュシーム溶接では、円板電極の幅よりも鋼板の重ね代を小さくし、複数の鋼板の重ね合わせ部に対して、上下から一対の円板電極により加圧及び通電し、当該一対の円板電極を回転させながら溶接予定箇所に沿って移動させることにより、当該溶接予定箇所を連続的に溶接する。
高強度鋼板等の硬い鋼板を溶接した場合、接合予定箇所が溶接過程で加熱及び急速冷却されることによってマルテンサイトが形成されるため、接合部(溶融金属の凝固部と熱影響部)が硬くて脆い組織になる。このため、接合部が破断する虞がある(前述した用途では、コイルの接合部が後工程で破断する虞がある)。また、接合部が硬くて脆くなるため、接合部の加工が容易でなくなる虞がある。
そこで、抵抗スポット溶接においては、鋼板の重ね合わせ部に対し、上下から一対の電極により加圧及び通電して抵抗スポット溶接を行った後、当該電極により再度加圧及び通電してスポット溶接部に対してテンパー処理(焼戻し)を行うことが提案されている(特許文献1を参照)。
また、円板電極の幅よりも鋼板の重ね代を大きくして行うラップシーム溶接においては、ラップシーム溶接を行った後、成形熱源を用いてシーム溶接部に対してテンパー処理(焼戻し)を行うことが提案されている(特許文献2を参照)。
特開2001−170776号公報 特開2010−516471号公報 特許第4864173号公報
松山 欽一、高橋 靖雄、長谷川 和芳共著、「抵抗溶接の基礎と実際」、産報出版、2011年9月17日
しかしながら、特許文献1に記載のような抵抗スポット溶接では、電極を鋼板に接触させながら鋼板の面方向に移動させることをしないので、抵抗スポット溶接に対する技術を、電極を回転させながら鋼板の重ね合わせ部を連続的に溶接するシーム溶接にそのまま適用することはできない。
また、特許文献2に記載の技術では、成形熱源として、成形抵抗加熱コイルや、成形誘導コイル等を用いる。したがって、テンパー処理(焼入れ)を行うための設備が大掛かりなものになる虞がある。
ところで、マッシュシーム溶接を行うと、接合部の厚みが厚くなることから、接合部に対して、上下からスエージングロール(プラニッシュロールともいう)で加圧して接合部の厚みを他の領域の厚みに近づけるようにすることが提案されている(特許文献3を参照)。
しかしながら、特許文献3に記載の技術では、スエージングロールとして、マッシュシーム溶接のときに用いるロールとは異種の鋼鉄製のロールを用いる。このため、スエージングを行うための設備が大掛かりなものになる虞がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、マッシュシーム溶接により形成された接合部の機械的特性を改善させることを可及的に簡単な構成で実現することを第1の目的とする。
また、マッシュシーム溶接により形成された接合部の機械的特性を改善させることに加えて、鋼板の重ね合わせ部の厚みを制御することを、可及的に簡単な構成で実現することを第2の目的とする。
本発明の溶接継手の形成方法の第1の例は、複数の鋼板の重ね合わせ部に対してマッシュシーム溶接を行って溶接継手を形成する溶接継手の形成方法であって、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合予定箇所に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対してマッシュシーム溶接を行い、接合部を形成する第1の工程と、前記第1の工程の後に、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記接合部に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合部に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記接合部に対して熱処理を行う第2の工程と、を有し、前記第1の工程で使用される前記上側円板電極及び前記下側円板電極と、前記第2の工程で使用される前記上側円板電極及び前記下側円板電極と、が同じであり、前記複数の鋼板のうちの少なくとも1枚の鋼板の、以下の(A)式で表される炭素当量Ceqが、0.31[質量%]以上であることを特徴とする。
本発明の溶接継手の形成方法の第2の例は、複数の鋼板の重ね合わせ部に対してマッシュシーム溶接を行って溶接継手を形成する溶接継手の形成方法であって、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合予定箇所に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対してマッシュシーム溶接を行い、接合部を形成する第1の工程と、前記第1の工程の後に、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記接合部に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合部に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記接合部に対して熱処理を行う第2の工程と、を有し、前記複数の鋼板のうちの少なくとも1枚の鋼板の、以下の(A)式で表される炭素当量Ceqが、0.31[質量%]以上であり、前記第1の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP1[kN]とし、前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV1[m/min]とし、前記第1の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI1[kN]とし、前記第2の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP2[kN]とし、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV2[m/min]とし、前記第2の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI2[kN]とした場合に、以下の(B)式、(C)式、及び(D)式が成り立つことを特徴とする。
本発明の溶接継手の形成方法の第3の例は、複数の鋼板の重ね合わせ部に対してマッシュシーム溶接を行って溶接継手を形成する溶接継手の形成方法であって、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合予定箇所に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対してマッシュシーム溶接を行い、接合部を形成する第1の工程と、前記第1の工程の後に、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記接合部に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合部に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記接合部に対して熱処理を行う第2の工程と、を有し、前記第2の工程は、前記接合部に対して前記熱処理を行うことと、前記重ね合わせ部の厚みをその他の領域の厚みに近づける加工を行うことと、を同時に行い、前記複数の鋼板のうちの少なくとも1枚の鋼板の、以下の(A)式で表される炭素当量Ceqが、0.31[質量%]以上であることを特徴とする。
本発明の溶接継手の形成方法の第4の例は、複数の鋼板の重ね合わせ部に対してマッシュシーム溶接を行って溶接継手を形成する溶接継手の形成方法であって、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合予定箇所に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対してマッシュシーム溶接を行い、接合部を形成する第1の工程と、前記第1の工程の後に、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記接合部に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合部に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記接合部に対して熱処理を行う第2の工程と、を有し、前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動方向と、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動方向と、が逆方向であり、前記複数の鋼板のうちの少なくとも1枚の鋼板の、以下の(A)式で表される炭素当量Ceqが、0.31[質量%]以上であることを特徴とする。
Ceq=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+2[P]+4[S] ・・・(A)
1.0×P1≦P2≦1.5×P1 ・・・(B)
0.4×V1≦V2≦0.8×V1 ・・・(C)
1.0×I1≦I2≦1.5×I1 ・・・(D)
ここで、[C]、[Si]、[Mn]、[P]、及び[S]は、それぞれC、Si、Mn、P、及びSの含有量(質量%)である。
本発明によれば、同種の銅合金製の円板電極により、マッシュシーム溶接と熱処理を行うようにした。したがって、マッシュシーム溶接により形成された接合部の機械的特性を改善させることを可及的に簡単な構成で実現することができる。
また、同種の銅合金製の円板電極により、熱処理を行うに際し、重ね合わせ部の厚みを低減する加工も同時に行うようにした。したがって、マッシュシーム溶接により形成された接合部の機械的特性を改善することに加え、重ね合わせ部の厚みを制御することを、可及的に簡単な構成で実現することができる。
シーム溶接機の構成の一例を示す図である。 マッシュシーム溶接を行う際の、鋼板と、上側円板電極及び下側円板電極の配置の一例を示す図である。 マッシュシーム溶接と熱処理を行う方法の一例を概念的に示す図である。 接合部の様子の第1の例を概念的に示す図である。 スエージングの一例を説明する図である。 接合部の様子の第2の例を概念的に示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
<シーム溶接機の構成>
図1は、シーム溶接機100の構成の一例を示す図である。尚、説明の都合上、各図において、必要に応じて、必要な部分のみを簡略化して示す。また、各図に付しているx、y、z座標は、各図における方向の関係を示すものであり、x、y、z座標の原点は、必ずしも各図に示す位置にはない。
図1において、シーム溶接機100は、上側円板電極110aと、下側円板電極110bと、上側電極ヘッド120aと、下側電極ヘッド120bと、上腕部130aと、下腕部130bと、加圧装置140と、機体150と、溶接電源160と、を有する。
上側円板電極110aと下側円板電極110bは、円板状の電極である。上側円板電極110aと下側円板電極110bは、共に銅合金製の電極である。本実施形態では、上側円板電極110aと下側円板電極110bは、共にCu-Cr合金製の電極である。また、本実施形態では、上側円板電極110aと下側円板電極110bは、同一のものである。
上側円板電極110aと下側円板電極110bの先端面(図1において上側円板電極110aと下側円板電極110bとが対向する面)の形状は、平滑な平坦形(所謂フラット形;F形)である。
上側円板電極110a、下側円板電極110bは、それぞれ、上側電極ヘッド120a、下側電極ヘッド120bに、回転が可能となるように取り付けられる。本実施形態では、上側電極ヘッド120aに配置されているギア等の回転機構により、上側円板電極110aが回転し、この上側円板電極110aの回転に伴い、下側円板電極110bが回転するようにしている。すなわち、本実施形態では、上側円板電極110aを駆動して下側円板電極110bを従動させる軸駆動を行うようにしている。
また、本実施形態では、上側電極ヘッド120aと下側電極ヘッド120bが、それぞれ正転と逆転とのそれぞれの回転を行うように前記回転機構が構成される。尚、上側円盤電極110aと下側円板電極110bは、反対方向に回転する。例えば、上側円盤電極110aが時計回りの方向に回転しているときには、下側円板電極110bは反時計回りの方向に回転する。
上腕部130aは、上側円板電極110aが取り付けられた上側電極ヘッド120aを支持するためのものである。図1に示すように、上側電極ヘッド120aの上面が上腕部130aの内部に配設されている加圧装置140の可動軸141の下面と対向するように、上側電極ヘッド120aが取り付けられる。本実施形態では、上腕部130aに配設されている可動軸141は、後述する加圧装置140の動作により、高さ方向(z軸方向)に動くことが可能になるように、機体150に取り付けられる。
下腕部130bは、下側円板電極110bが取り付けられた下側電極ヘッド120bを支持するためのものである。図1に示すように、下側電極ヘッド120bの下面が下腕部130bの上面と対向するように、下側電極ヘッド120bが下腕部130bに取り付けられる。本実施形態では、下腕部130bは、動くことがないように機体150に取り付けられる(固定される)。
加圧装置140は、上腕部130aに取り付けられ、上腕部130a、上側電極ヘッド120a、上側円板電極110aを介して、被溶接材である鋼板を加圧するためのものである。図1に示すように、加圧装置140に配設された可動軸141の下面が上側電極ヘッド120aの上面と対向するように、加圧装置140が上腕部130aに取り付けられる。
溶接電源160は、上側電極ヘッド120a、下側電極ヘッド120bを介して上側円板電極110a、下側円板電極110bと電気的に接続され、上側円板電極110a、下側円板電極110bを介して、被溶接材である鋼板に電力を供給するためのものである。本実施形態では、溶接電源160は、単相交流電源であり、単相交流電力を連続的に供給する。
尚、上側円板電極110aと下側円板電極110bが正転と逆転とを行うこと以外は、マッシュシーム溶接を行う公知のシーム溶接機で実現することができる。
例えば、上側円板電極110aと下側円板電極110bの先端面の形状は、前述した形状に限定されない。例えば、上側円板電極110aと下側円板電極110bの先端面の両端部(図1のx軸方向の両端部)に曲率半径Rが1[mm]〜5[mm]程度(R1〜R5程度)の面取りがなされるようにしてもよい。このようにすれば、上側円板電極110aと下側円板電極110bの先端面の両端部が被溶接材である鋼板に接触することにより無効分流が増大することを抑制することができる。また、上側円板電極110aと下側円板電極110bの少なくとも一方の先端面が、曲率半径Rが150[mm]〜250[mm]程度の曲率を有するようにしてもよい。
また、上側円板電極110aと下側円板電極110bの駆動方式は、軸駆動に限定されず、例えば、円周駆動(円板電極の円周部をナール等で駆動する方式)を採用してもよい。
また、溶接電源160は、単相交流電源に限定されず、マッシュシーム溶接に適用可能なその他の電源(例えば、三相交流電源、単相整流式の直流電源、直流インバータ、交流インバータ等)であってもよい。また、溶接電源160は、連続通電するものでなくてもよい(すなわち、断続通電するものでもよい)。
この他、図1では、上側円板電極110aと下側円板電極110bの面方向がy軸方向を向くように上側円板電極110aと下側円板電極110bを配置する場合(いわゆる横シーム溶接機)を例に挙げて示しているが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、上側円板電極110aと下側円板電極110bの面方向がx軸方向を向くように上側円板電極110aと下側円板電極110bを配置するようにしてもよい(いわゆる縦シーム溶接機であってもよい)。
図2は、マッシュシーム溶接を行う際の、被溶接材である鋼板と、上側円板電極110a及び下側円板電極110bの配置の一例を示す図である。具体的に図2(a)は、溶接を行う方向(y軸方向)に沿う方向から見た場合の配置を示す図であり、図2(b)は、溶接を行う方向(y軸方向)を水平方向にして見た場合の配置を示す図である。
まず、本実施形態の被溶接材である鋼板について説明する。
本実施形態では、被溶接材である2枚以上の鋼板のうちの少なくとも1枚の鋼板の、以下の(1)式で表される炭素当量Ceqを、0.31[質量%]以上とする。
Ceq=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+2[P]+4[S] ・・・(1)
(1)式において、[C]、[Si]、[Mn]、[P]および[S]は、それぞれC、Si、Mn、P及びSの含有量(質量%)である。尚、以下の説明では、(1)式で表される炭素当量Ceqを必要に応じて炭素当量Ceqと略称する。
炭素当量Ceqは、接合部の割れ感受性を示すものである。この炭素当量Ceqが0.31[質量%]以上になると、マッシュシーム溶接による接合部の破断(ナゲット内破断等)が生じやすくなり、接合部の特性が劣化するという傾向が確認されている。このため、このような接合部に対して後述する熱処理を行うことによって接合部の機械的特性の改善を図ることができる。被溶接材である全ての鋼板の炭素当量Ceqが0.31[質量%]未満である場合であっても、後述する熱処理を行うことはできるが、このような鋼板では、マッシュシーム溶接による接合部の特性の劣化が小さい(後述する熱処理を行う意味合いが小さい)。そこで、本実施形態では、前述したように、被溶接材である2枚以上の鋼板のうちの少なくとも1枚の鋼板の炭素当量Ceqを、0.31[質量%]以上とする。
尚、ここでは、非特許文献1の243頁の(4.9b)式に基づき、抵抗スポット溶接における短時間保持の場合の炭素当量を採用した。この式は、抵抗スポット溶接部の炭素当量Ceqを示すものである。抵抗スポット溶接では溶接時に電極を鋼板の面方向に移動させることはないものの、抵抗スポット溶接もマッシュシーム溶接も同じ抵抗溶接であり、個々の接合部における加熱・冷却パターンにも大きな差がないという観点から、本実施形態では、この式を採用した。ここで、長時間保持の場合の炭素当量を採用せずに短時間保持の場合の炭素当量を採用しているのは、マッシュシーム溶接では円板電極は回転し、接合部の上下の位置で停止しないからである。
本実施形態では、少なくとも1枚の鋼板の炭素当量Ceqが0.31[質量%]以上であれば、鋼板の種類は問わない。例えば、高強度鋼板、軟鋼板、高炭素鋼、硬化性合金鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼等を採用することができる。また、鋼板の片面又は両面にめっきが施されていてもよいし、施されていなくてもよい。めっき種も、特に限定されない。
その他の鋼板の条件も、マッシュシーム溶接で採用される一般的な条件を採用することができる。
例えば、(マッシュシーム溶接が行われる前の)1枚の鋼板の厚みとして、0.4[mm]〜6.0[mm]の範囲内のものを採用することができる。また、図2に示すように、本実施形態では、マッシュシーム溶接を行う鋼板の枚数が2枚の場合を例に挙げて説明するが、マッシュシーム溶接を行う鋼板の枚数は2枚に限定されず、3枚であっても4枚であってもよい。
また、図2(a)において、マッシュシーム溶接を行う前の鋼板の合計厚みToは7.0[mm]以下とする。
また、図2(a)において、マッシュシーム溶接を行う前の鋼板の重ね代L0として、以下の(2)式の範囲を採用することができる。
1.0×t≦L0≦2.0×t ・・・(2)
尚、図2(a)に示すように、マッシュシーム溶接を行う前の鋼板の重ね代L0は、上側円板電極110a及び下側円板電極110bの幅wよりも小さい。このことは、マッシュシーム溶接を行った後でも、後述する熱処理を行った後でも同じである。尚、(2)式で示す重ね代L0の範囲は、複数の鋼板に対してマッシュシーム溶接を行う際の一般的な重ね代L0の範囲である。
次に、以上のような複数の鋼板210a、210bの重ね合わせ部に対してマッシュシーム溶接と熱処理を行って溶接継手を形成する方法の一例を説明する。
図3は、マッシュシーム溶接と熱処理を行う方法の一例を概念的に示す図である。具体的に図3(a)は、マッシュシーム溶接を行う方法の一例を概念的に示す図であり、図3(b)は、熱処理を行う方法の一例を概念的に示す図である。
また、図4は、接合部の様子の一例を概念的に示す図である。具体的に図4(a)は、マッシュシーム溶接を行う前の鋼板210a、210bの重ね合わせ部付近の様子を示す断面図であり、図4(b)は、マッシュシーム溶接を行った後の鋼板210a、210bの重ね合わせ部付近の様子を示す断面図であり、図4(c)は、熱処理を行った後の鋼板210a、210bの重ね合わせ部付近の様子を示す断面図である。
まず、前述した鋼板210a、210bの端部を、前述した重ね代L0で重ねて上側円板電極110aと下側円板電極110bとの間に配置する(図4(a)を参照)。
そして、上側円板電極110a及び下側円板電極110bを回転させた状態で、上側円板電極110a及び下側円板電極110bにより鋼板210a、210bに対して加圧及び通電しながら、上側円板電極110aと下側円板電極110bとの間の領域が、鋼板210a、210bの重ね合わせ部の接合予定箇所(溶接予定箇所)の第1の方向(y軸の負の方向)に沿って移動するように、鋼板210a、210bを送り出す(図3(a)を参照)。これにより、上側円板電極110aと下側円板電極110bが、鋼板210a、210bに対して、y軸の負の方向(図3(a)に示す白抜きの矢印の方向)に(相対的に)移動する。
本実施形態では、このようにすることによって、図4(b)に示すように、鋼板210a、210bの重ね合わせ部が接合する。尚、図4(b)では、溶融したナゲット410が形成されている様子を示すが、マッシュシーム溶接では、このようなナゲット410の形成は必ずしも必要ではなく、固相接合のみで鋼板210a、210bが接合されていてもよい。
以上のマッシュシーム溶接における加圧力をP1[kN]、溶接速度をV1[m/min]、溶接電流をI1[kA]とする。
本実施形態では、加圧力とは、加圧装置140により上側円板電極110aから鋼板210a、210bの重ね合わせ部に加えられる圧力をいう。また、溶接速度とは、鋼板210a、210bの送り出し速度(上側円板電極110a及び下側円板電極110bの鋼板210a、210bに対する相対的な移動速度(相対速度))をいう。また、溶接電流とは、溶接電源160から上側円板電極110a及び下側円板電極110bを介して鋼板210a、210bに供給される電流の値(実効値)をいう。
通常は、マッシュシーム溶接により鋼板210a、210bの接合部は焼入れされる。すなわち、鋼板210a、210bの接合予定箇所はマッシュシーム溶接による加熱によりA3変態点以上の温度に加熱され、オーステナイト組織に変態し、マッシュシーム溶接が終了した時点から直ちに冷却され、1〜2[秒]程度の時間でMs点以下の温度に冷却される。
次に、本実施形態では、鋼板210a、210bに対して加圧及び通電しながら、上側円板電極110a及び下側円板電極110bをマッシュシーム溶接時とは逆方向に回転させ、上側円板電極110aと下側円板電極110bとの間の領域が、鋼板210a、210bの重ね合わせ部に形成された接合部の第2の方向(y軸の正の方向)に沿って移動するように、鋼板210a、210bを送り出す(図3(b)を参照)。これにより、上側円板電極110aと下側円板電極110bの、鋼板210a、210bに対する相対的な移動方向が、マッシュシーム溶接時とは逆方向(y軸の正の方向(図3(b)に示す白抜きの矢印の方向))になる。
本実施形態では、このようにすることによって、マッシュシーム溶接で形成された鋼板210a、210bの接合部を熱処理し、鋼板210a、210bの接合部の機械的特性を、マッシュシーム溶接が終了したときよりも改善させる。前述したように、マッシュシーム溶接により鋼板210a、210bの接合部が焼入れされている場合には、この熱処理により、鋼板210a、210bの接合部に対し焼戻しを行うようにするのが好ましい。尚、焼戻しを確実に行うために、マッシュシーム溶接が終了してから熱処理を開始するまでの間に所定の時間を確保してもよいし、マッシュシーム溶接が終了した箇所(鋼板210a、210bの表面領域)に冷却水を吹き付ける等の冷却処理を行ってもよい。
ただし、熱処理により、鋼板210a、210bの接合部の機械的特性を、マッシュシーム溶接が終了したときよりも改善させるようにしていれば、必ずしも、焼入れ、焼戻しを行う必要はない。ここで、鋼板の接合部の機械的特性を改善させるとは、内部ひずみの低減、組織の軟化、靱性の向上をいう。
以下の説明では、このようなマッシュシーム溶接後の熱処理を必要に応じて後熱処理と称する。
後熱処理における加圧力をP2[kN]、溶接速度をV2[m/min]、溶接電流をI2[kA]とすると、本実施形態では、以下の(3)式、(4)式、及び(5)式が成り立つようにする。
1.0×P1≦P2≦1.5×P1 ・・・(3)
0.4×V1≦V2≦0.8×V1 ・・・(4)
1.0×I1≦I2≦1.5×I1 ・・・(5)
まず、(3)式のように規定する理由を説明する。
図4(a)及び図4(b)に示すように、マッシュシーム溶接により、鋼板210a、210bの重ね代はL0からL1に増加すると共に、鋼板210a、210bの重ね合わせ部の厚みはT0からT1に減少する。このため、後熱処理時にマッシュシーム溶接時と同じ加圧力で鋼板210a、210bの重ね合わせ部を加圧しても、後熱処理時に鋼板210a、210bの重ね合わせ部が上側円板電極110aから受ける面圧(単位面積当たりの加圧力)はマッシュシーム溶接時に比べて低下する。したがって、後熱処理においては、少なくとも、マッシュシーム溶接における加圧力P1と同等の加圧力が必要になる。このように後熱処理における加圧力P2をマッシュシーム溶接における加圧力P1以上にすることにより、良好な熱処理が可能になる。一方、後熱処理における加圧力P2がマッシュシーム溶接における加圧力P1を下回ると、表散りやピット等の欠陥が鋼板210a、210bの接合部に発生する虞がある。
また、マッシュシーム溶接における加圧力P1に対し最大で1.5倍の加圧力を適用することにより、後熱処理時に、前述した面圧の低下分を補う加圧力を鋼板210a、210bに対して与えることができ、良好な熱処理が可能になる。一方、後熱処理における加圧力P2が、マッシュシーム溶接における加圧力P1の1.5倍を上回ると、鋼板210a、210bの接合部の変形が大きくなる。このため、鋼板210a、210bの接合部に対する入熱が低下し、適切な熱処理を行えなくなる虞がある。
次に、(4)式のように規定する理由を説明する。
後熱処理における溶接速度V2を、マッシュシーム溶接における溶接速度V1の0.4倍になるまでは、後熱処理における溶接速度V2を下げることにより、後熱処理における鋼板210a、210bの接合部に対する再入熱を大きくすることができる。一方、後熱処理における溶接速度V2が、マッシュシーム溶接における溶接速度V1の0.4倍を下回ると、著しく溶接速度が遅くなり生産性の観点から実用困難となる。
また、後熱処理における溶接速度V2を、マッシュシーム溶接における溶接速度V1の0.8倍になるまでは、後熱処理における溶接速度V2を上げても、後熱処理における鋼板210a、210bの接合部に対する再入熱を十分に行うことができる。また、後熱処理における溶接速度V2をこの範囲で速くすればするほど、上側円板電極110aと下側円板電極110bが鋼板210a、210bに接している時間が短くなる。このため、再加熱した鋼板210a、210bの接合部が徐冷され、効果的な熱処理を行うことが期待できる。一方、後熱処理における溶接速度V2が、マッシュシーム溶接における溶接速度V1の0.8倍を上回ると、後熱処理における鋼板210a、210bの接合部に対する再入熱が不十分になり、良好な熱処理を行うことができなくなる虞がある。
次に、(5)式のように規定する理由を説明する。
前述したようにマッシュシーム溶接により、マッシュシーム溶接により、鋼板210a、210bの重ね代はL0からL1に増加すると共に、鋼板210a、210bの重ね合わせ部の厚みはT0からT1に減少する(図4(a)及び図4(b)を参照)。このため、後熱処理時にマッシュシーム溶接時と同じ大きさ(実効値)の電流を鋼板210a、210bの接合部に流しても、後熱処理時における鋼板210a、210bの接合部に流れる電流の電流密度(単位面積当たりの電流値)はマッシュシーム溶接時に比べて低下する。したがって、後熱処理においては、少なくとも、マッシュシーム溶接における溶接電流I1と同等の溶接電流が必要になる。後熱処理における溶接電流I2をマッシュシーム溶接における溶接電流I1以上にすることにより、良好な熱処理が可能になる。一方、後熱処理における溶接電流I2がマッシュシーム溶接における溶接電流I1を下回ると、鋼板210a、210bの接合部に対する入熱量が不足し、良好な熱処理を実現することができなくなる虞がある。
また、マッシュシーム溶接における溶接電流I1に対し最大で1.5倍の溶接電流を流すことにより、後熱処理時に、前述した電流密度の低下分を補う溶接電流を鋼板210a、210bに対して流すことができ、良好な熱処理が可能になる。一方、後熱処理における溶接電流I2が、マッシュシーム溶接における溶接電流I1の1.5倍を上回ると、鋼板210a、210bの接合部が再溶融することにより、良好な熱処理ができなくなる虞がある。
以上のように本実施形態では、上側円板電極110a及び下側円板電極110bを回転させた状態で、鋼板210a、210bに対して加圧及び通電しながら、鋼板210a、210bに対する上側円板電極110a及び下側円板電極110bの相対的な移動方向が、鋼板210a、210bの重ね合わせ部の接合予定箇所に沿うようにしてマッシュシーム溶接を行う。その後、上側円板電極110a及び下側円板電極110bをマッシュシーム溶接時とは逆方向に回転させた状態で、鋼板210a、210bに対して加圧及び通電しながら、鋼板210a、210bに対する上側円板電極110a及び下側円板電極110bの相対的な移動方向が、マッシュシーム溶接時と逆方向になるようにして後熱処理を行う。
したがって、マッシュシーム溶接を行った電極(上側円板電極110a及び下側円板電極110b)と同種の電極によって、マッシュシーム溶接により得られた鋼板210a、210bの接合部の機械的特性を改善させるための後熱処理を行うことができる。よって、マッシュシーム溶接により形成された鋼板210a、210bの接合部の機械的特性を改善させることを可及的に簡単な構成で実現することができる。
特に、本実施形態では、マッシュシーム溶接時と後熱処理時とで、同じ電極(上側円板電極110a及び下側円板電極110b)を用いるようにすると共に、上側円板電極110a及び下側円板電極110bの鋼板210a、210bに対する相対的な移動方向を逆方向にする。したがって、マッシュシーム溶接を行う設備と後熱処理を行う設備とを共通にすることができると共に、マッシュシーム溶接を開始してから後熱処理を終了するまでに要する作業時間を短くすることができる。よって、マッシュシーム溶接により形成された鋼板210a、210bの接合部の破断の抑制や、マッシュシーム溶接により形成された鋼板210a、210bの接合部の加工性の向上を、容易に且つ迅速に実現することができる。
また、マッシュシーム溶接時における加圧力P1・溶接速度V1・溶接電流I1と後熱処理時における加圧力P2・溶接速度V2・溶接電流I2との関係が、前述した(3)式〜(5)式を満たすようにした。したがって、マッシュシーム溶接により形成された鋼板210a、210bの接合部の機械的特性を改善させることを、より確実に実現することができる。
<変形例>
本実施形態では、鋼板210a、210bを略一定の速度で送り出すようにした。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、鋼板210a、210bを固定して、上側円板電極110a及び下側円板電極110bを移動させてもよい。
また、本実施形態のように、マッシュシーム溶接時と後熱処理時とで、上側円板電極110a及び下側円板電極110bの鋼板210a、210bに対する相対的な移動方向を逆方向にすれば前述した効果を得ることができるので好ましい。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。
例えば、マッシュシーム溶接時と後熱処理時とで、上側円板電極110a及び下側円板電極110bの鋼板210a、210bに対する相対的な移動方向を同じ方向にしてもよい。
このようにした場合、例えば、マッシュシーム溶接が終了した後、上側円板電極110a及び下側円板電極110bと鋼板210a、210bとの位置関係を、マッシュシーム溶接が開始する前の位置関係に戻し、マッシュシーム溶接のときと同じように、上側円板電極110aと下側円板電極110bとの間の領域が、鋼板210a、210bの重ね合わせ部の接合予定箇所の第1の方向(y軸の負の方向)に沿って相対的に移動するように、鋼板210a、210bを送り出すようにすることができる。このようにする場合には、上側円板電極110aと下側円板電極110bを、一方向のみに回転するものにすることができる。
また、上側円板電極110a及び下側円板電極110bを、マッシュシーム溶接用のものと、後熱処理用のものとで個別に設けてもよい。
このようにする場合、例えば、マッシュシーム溶接用の上側円板電極110aと下側円板電極110bの後を追うように、後熱処理用の上側円板電極110aと下側円板電極110bを鋼板210a、210bに対して相対的に移動させてもよい。
また、マッシュシーム溶接用の上側円板電極110a及び下側円板電極110bと、後熱処理用の上側円板電極110a及び下側円板電極110bとを、x軸方向(鋼板210a、210bの溶接予定箇所に沿う方向に対し垂直な方向のうち、鋼板210a、210bの面に沿う方向)において間隔をあけて配置してもよい。このようにする場合には、マッシュシーム溶接が終了した後、後熱処理用の上側円板電極110a及び下側円板電極110bが配置されている箇所まで鋼板210a、210bを移動させて、後熱処理用の上側円板電極110a及び下側円板電極110bにより後熱処理を行う。また、このようにする場合には、マッシュシーム溶接時と後熱処理時とで、上側円板電極110a及び下側円板電極110bの鋼板210a、210bに対する相対的な移動方向を同じ方向にすることも逆方向にすることもできる。
また、前述したマッシュシーム溶接と後熱処理を行うための制御信号を情報処理装置で生成してシーム溶接機100に出力し、マッシュシーム溶接と後熱処理を自動で行うようにしてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、マッシュシーム溶接の後に後熱処理を行う場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、第1の実施形態で説明した後熱処理における加圧力、溶接速度、及び溶接電流の条件((3)式〜(5)式の条件)を変えて、後熱処理に加えてスエージング(加圧変形加工)を確実に行う場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態と第1の実施形態とは、後熱処理における加圧力、溶接速度、及び溶接電流の条件が主として異なり、本実施形態のハードウェア(シーム溶接機)等は、第1の実施形態で説明したものと(変形例を含め)同じもので実現することができる。したがって、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図4に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
まず、本実施形態におけるスエージングについて定義する。
本実施形態において、スエージングとは、以下の(6)式で表される据込み率e[%]が30[%]以上50[%]以下になるように、複数の鋼板の重ね合わせ部の厚みを低減させることをいう。
e={(To−T)÷To}×100 ・・・(6)
(6)式において、Toは、マッシュシーム溶接を行う前の複数の鋼板の重ね合わせ部の厚み[mm]である。また、Tは、複数の鋼板の重ね合わせ部の最終的な厚み[mm]である。ここで、複数の鋼板の重ね合わせ部の最終的な厚みとは、第1の実施形態で説明した後熱処理のみを行った後の複数の鋼板の重ね合わせ部の厚み又は後述する後熱・スエージング処理を行った後の複数の鋼板の重ね合わせ部の厚みである。
図5は、スエージングの一例を説明する図である。尚、図5では、スエージングを行う対象の鋼板の数が2枚である場合を例に挙げて示す。しかしながら、この数は、マッシュシーム溶接を行った鋼板の数に応じて変わるということは勿論である。
図6は、接合部の様子の一例を概念的に示す図である。具体的に図6(a)は、マッシュシーム溶接を行う前の鋼板210a、210bの重ね合わせ部付近の様子を示す断面図であり、図6(b)は、マッシュシーム溶接を行った後の鋼板210a、210bの重ね合わせ部付近の様子を示す断面図であり、図6(c)は、後熱処理とスエージングとを同時に行った後の鋼板210a、210bの重ね合わせ部付近の様子を示す断面図である。図6は、図4に対応する図である。
図6(a)、図6(b)は、それぞれ図4(a)、図4(b)と同じである。一方、図4(c)が、後熱処理のみが行われスエージングが行われていない様子を示すものであるとすると、図6(c)に示すように、後熱処理とスエージングとを同時に行った後の鋼板210a、210bの重ね代L3は、図4(c)に示した後熱処理後の鋼板210a、210bの重ね代L2よりも大きくなる。また、後熱処理とスエージングとを同時に行った後の鋼板210a、210bの重ね合わせ部の厚みT3は、後熱処理後の鋼板210a、210bの重ね合わせ部の厚みT2よりも薄くなる。
マッシュシーム溶接を行うときには、第1の実施形態と同様に、上側円板電極110aと下側円板電極110bとの間の領域が、鋼板210a、210bの重ね合わせ部の接合予定箇所の第1の方向(y軸の負の方向)に沿って相対的に移動するようにする(図3(a)を参照)。一方、後熱処理とスエージングとを同時に行うときには、第1の実施形態で説明した後熱処理時と同様に、上側円板電極110aと下側円板電極110bとの間の領域が、マッシュシーム溶接時とは逆方向に相対的に移動するようにする(図3(b)を参照)。
本実施形態では、このようにすることによって、マッシュシーム溶接で形成された鋼板210a、210bの接合部を熱処理し、鋼板210a、210bの接合部の機械的特性を、マッシュシーム溶接が終了したときよりも改善させることと、鋼板210a、210bの接合部の厚みをその他の領域の厚みに近づける(好ましくは一致させる)こととを同時に実現することができる。
以下の説明では、このようなマッシュシーム溶接後に後熱処理とスエージングとを同時に行うことを必要に応じて後熱・スエージング処理と称する。
後熱・スエージング処理における加圧力をP3[kN]、溶接速度をV3 [m/min]、溶接電流をI3[kA]とすると、本実施形態では、以下の(7)式、(8)式、及び(9)式が成り立つようにする。
1.2×P1≦P3≦1.5×P1 ・・・(7)
0.4×V1≦V3≦0.8×V1 ・・・(8)
1.2×I1≦I3≦1.5×I1 ・・・(9)
まず、(7)式のように規定する理由について説明する。
第1の実施形態の(3)式についての説明のように、後熱・スエージング処理における加圧力P3をマッシュシーム溶接における加圧力P1以上にすることにより、良好な熱処理が可能になる。しかし、スエージングを行うためには、後熱・スエージング処理における加圧力P3をマッシュシーム溶接における加圧力の1.2倍以上にする必要がある。
また、後熱・スエージング処理における加圧力P3が、マッシュシーム溶接における加圧力P1の1.5倍を上回っても、スエージングは可能であるが、第1の実施形態の(3)式についての説明のように、後熱・スエージング処理における加圧力P3が、マッシュシーム溶接における加圧力P1の1.5倍を上回ると適切に後熱処理を行えなくなる虞がある。
次に、(8)式のように規定する理由について説明する。
第1の実施形態の(4)式についての説明のように、後熱・スエージング処理における溶接速度V3を、マッシュシーム溶接における溶接速度V1の0.4倍になるまでは、後熱・スエージング処理における溶接速度V3を下げることにより、後熱・スエージング処理における鋼板210a、210bの接合部に対する再入熱を大きくすることができ、良好な後熱処理に加えてスエージングも行うことができる。一方、後熱・スエージング処理における溶接速度V3が、マッシュシーム溶接における溶接速度V1の0.4倍を下回ると、著しく溶接速度が遅くなり生産性の観点から実用困難となる。
また、後熱・スエージング処理における溶接速度V3が、マッシュシーム溶接における溶接速度V1の0.8倍になるまでは、後熱・スエージング処理における溶接速度V3を上げても、後熱・スエージング処理における鋼板210a、210bの接合部に対する再入熱を十分に行うことができる。また、後熱・スエージング処理における溶接速度V3をこの範囲で速くすればするほど、上側円板電極110aと下側円板電極110bが鋼板210a、210bに接している時間が短くなる。このため、再加熱した鋼板210a、210bの接合部が徐冷され、熱処理とともにスエージング処理も効果的に行うことができる。一方、後熱・スエージング処理における溶接速度V3が、マッシュシーム溶接における溶接速度V1の0.8倍を上回ると、後熱・スエージング処理における鋼板210a、210bの接合部に対する再入熱が不十分になり、熱処理だけでなくスエージング処理も良好に行うことができなくなる虞がある。
次に、(9)式のように規定する理由について説明する。
第1の実施形態の(5)式についての説明のように、後熱・スエージング処理における溶接電流I3をマッシュシーム溶接における溶接電流I1以上にすることにより、良好な熱処理が可能になる。しかし、スエージングを行うためには、後熱・スエージング処理における溶接電流I3をマッシュシーム溶接における溶接電流I1の1.2倍以上にする必要がある。
また、後熱・スエージング処理における溶接電流I3が、マッシュシーム溶接における溶接電流I1の1・5倍を上回っても、スエージングは可能であるが、第1の実施形態の(5)式についての説明のように、後熱・スエージング処理における溶接電流I3が、マッシュシーム溶接における溶接電流I1の1.5倍を上回ると適切に後熱処理を行えなくなる虞がある。
以上のように本実施形態では、マッシュシーム溶接時における加圧力P1・溶接速度V1・溶接電流I1と後熱・スエージング処理時における加圧力P3・溶接速度V3・溶接電流I3との関係が、前述した(7)式〜(9)式を満たすようにした。したがって、マッシュシーム溶接により形成された鋼板210a、210bの接合部の機械的特性を改善させることと鋼板210a、210bの重ね合わせ部の厚みを他の領域の厚みに近づける(好ましくは一致させる)こととを同時に且つ確実に実現することができる。
特に、マッシュシーム溶接時と後熱・スエージング処理時とで、同じ電極(上側円板電極110a及び下側円板電極110b)を用いるようにすると共に、上側円板電極110a及び下側円板電極110bの鋼板210a、210bに対する相対的な移動方向を逆方向にすれば、マッシュシーム溶接を行う設備と後熱・スエージング処理を行う設備とを共通にすることができると共に、マッシュシーム溶接を開始してから後熱・スエージング処理を終了するまでに要する作業時間を短くすることができる。
尚、本実施形態では、据込み率eが30[%]以上、50[%]以下になることをスエージングとした。しかしながら、製品の品質を評価するうえで、後熱・スエージング処理が終了した後の鋼板210a、210bの重ね合わせ部の厚みが鋼板210a、210bの厚みと略等しいと見做せる範囲にしていれば、必ずしも、据込み率eが30[%]以上、50[%]以下になるようにする必要はない。
また、本実施形態においても第1の実施形態で説明した種々の変形例を採用することができる。
また、本発明の一例である前述した各実施形態に用いられる鋼板として、冷延ままで焼鈍前の鋼板、焼鈍後の鋼板、各種めっき鋼板など、いずれの鋼板にも各実施形態で説明した方法を適用することが可能である。
尚、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
[実施例]
次に、本発明の実施例を説明する。尚、本実施例は、本発明の一例を示すものであり、本発明が本実施例のものに限定されるわけではない。
以下では、マッシュシーム溶接を1回目の処理と称し、後熱処理又は後熱・スエージング処理を2回目の処理と称する(尚、2回目の処理には、所望の結果が得られない場合の処理も含まれる)。また、マッシュシーム溶接における加圧力・溶接速度・溶接電流を、それぞれ、1回目の加圧力・溶接速度・溶接電流と称し、後熱処理又は後熱・スエージング処理における加圧力・溶接速度・溶接電流を、それぞれ、2回目の加圧力・溶接速度・溶接電流と称する。
本実施例では、炭素当量Ceqが0.38[質量%]であり板厚が1.0[mm]の2枚の鋼板(高強度鋼板A)を、1.0[mm]の重ね代L0で重ねて、溶接継手を形成するケースと、炭素当量Ceqが0.36[質量%]であり板厚が1.6[mm]の2枚の鋼板(高強度鋼板B)を、3.2[mm]の重ね代L0で重ねて溶接継手を形成するケースの2つのケースについて調査した。高強度鋼板A及び高強度鋼板Bは、いずれも、冷延ままで焼鈍前の鋼板である。
また、本実施例では、図1に示したシーム溶接機100を用いた。
また、以下に示す円板電極を用いた。
円板電極の材質;Cu−Cr合金(RWMAクラス2相当材)
円板電極の形状;フラット形(D=350mmφ)
円板電極の幅w;15[mm]
また、以下に示す溶接電源を用いた。
電源の種類;単相交流電源
周波数;50[Hz]
通電方式;連続通電
また、円板電極(上側円板電極110a及び下側円板電極110b)の動かし方は図3を参照しながら説明した通りとした。具体的に説明すると、図3(a)に示すようにしてマッシュシーム溶接を行った後、直ちに円板電極(上側円板電極110a及び下側円板電極110b)を逆回転させ、図3(b)に示すようにして、鋼板に対する円板電極の相対的な移動方向を、マッシュシーム溶接を行ったときの方向と逆方向にして2回目の処理を行った。
本実施例では、1回目の処理が終了したときの2枚の鋼板の接合部に対し、2回目の処理が終了したときの当該2枚の鋼板の接合部の組織が軟化したか否かと靱性が向上したか否かとを確認するために、当該2枚の鋼板の接合部のビッカース硬さ(HV)の測定を行った。ビッカース硬さ(HV)の測定は、JIS Z 2244に従って行った。2枚の鋼板の接合界面の近傍の3箇所で測定したビッカース硬さ(HV)の平均値が300以下(HV≦300)である場合に組織が軟化した(良)とした。
また、本実施例では、1回目の処理が終了したときの2枚の鋼板の接合部に対し、2回目の処理が終了したときの当該2枚の鋼板の接合部の内部ひずみが低減したか否かを確認するために、当該2枚の鋼板の接合端部(マッシュシーム溶接端部)に対してハンマーテストを実施した(以下、このハンマーテストを「マッシュシーム溶接端部のハンマーテスト」と称する)。通常マッシュシーム溶接部の成形性評価に適用されるエリクセン試験はJIS Z 2247に規定されている方法により行われるが、板厚差の大きい溶接部には押えジグを損傷したり、薄板側鋼板の押え圧力が不十分になったりするなどのため適用困難である。そのため、本実施例では「マッシュシーム溶接端部のハンマーテスト」を採用し、以下のようにして行った。
マッシュシーム溶接部の成形性を簡便な方法で評価するため、マッシュシーム溶接後の鋼板を用い、通常のエリクセン試験と同様に、一辺90mmの四角形の試験片の中央部にマッシュシーム溶接線が位置するように試験片を切出して切出面を研削し、これをマッシュシーム溶接部の両側を万力などの拘束ジグを用いて強固に固定した後、シーム溶接部の端部を丸頭の鋼製ハンマーで所定の変形が生じるまで数回殴打し、溶接部、熱影響部(HAZ)および母材等に、割れ、剥離等の明確な変化が生じたときの部位を観察、記録した。尚、板厚差が大きい場合又は高強度材で加工変形が困難な板組み等では、薄板側または加工変形が容易な鋼板側に対し、別途タガネなどのジグも併用した。
マッシュシーム溶接端部のハンマーテストの結果、15[mm]の変形が生じたときに熱影響部(HAZ)で割れが生じたが剥れが生じない場合、又は15[mm]の変形が生じても剥れも割れも生じない場合に加工性判定を良とし、表1、表2では「○」で表している。一方、15[mm]の変形が生じると溶接部の中心線で割れが生じた場合には、加工性判定を不可とし、表1、表2では「△」で表している。また、15[mm]の変形が生じると接合界面で剥れが生じた場合には、加工性判定を不可とし、表1、表2では「×」で表している。
また、スエージングが行われているか否かを確認するために、2回目の処理が終了したときの鋼板の重ね部の厚みT(T2又はT3)を測定し、これと、マッシュシーム溶接前の鋼板の重ね合わせ部(重ね部)の厚みToとから、(6)式に示す据込み率eが30[%]以上、50[%]以下になるか否かを評価した。
1回目の加圧力P1、溶接速度V1、溶接電流I1と、2回目の加圧力P2又はP3、溶接速度V2又はV3、溶接電流I2又はI3とを異ならせて、以上の評価指標(接合部硬さ(ビッカース硬さ)、ハンマーテスト(シーム溶接端部のハンマーテストの結果)、据込み率)を求めた結果を表1、表2に示す。尚、表1、表2の備考欄において、本発明例1は、後熱処理は行われているが、スエージングは行われていないことを表し、本発明例2は、後熱処理もスエージングも行われていることを表す。
また、接合部硬さ(ビッカース硬さ)が300HV以下であり、且つ、ハンマーテスト(シーム溶接端部のハンマーテストの結果)が「○」である場合に合格とし、それ以外の場合に不合格とした(表1、表2総合評価の欄を参照)。
Figure 0006225717
Figure 0006225717
表1、表2に示すように、(3)式、(7)式の条件を満たさないと、接合部硬さ(ビッカース硬さ)は300HVを上回り、且つ、ハンマーテスト(シーム溶接端部のハンマーテストの結果)は「△」又は「×」となった(番号7、10、19、22)。
また、(4)式、(8)式の条件を満たさないと、接合部硬さ(ビッカース硬さ)は300HVを上回り、且つ、ハンマーテスト(シーム溶接端部のハンマーテストの結果)は「△」又は「×」となった(番号8、11、20、23)。
また、(5)式、(9)式の条件を満たさないと、接合部硬さ(ビッカース硬さ)は300HVを上回り、且つ、ハンマーテスト(シーム溶接端部のハンマーテストの結果)は「△」又は「×」となった(番号9、12、21、24)。
一方、(3)式、(4)式、(5)式の条件を満たすが、(7)式、(9)式の条件を満たさない場合には、据込み率eは30[%]を下回るものの、接合部硬さ(ビッカース硬さ)は300HV以下になり、且つ、ハンマーテスト(シーム溶接端部のハンマーテストの結果)は「○」となった(番号1、2、3、13、14、15)。
また、(7)式、(8)式、(9)式の条件を満たす場合には、据込み率eは30[%]〜50[%]になり、しかも、接合部硬さ(ビッカース硬さ)は300HV以下になり、且つ、ハンマーテスト(シーム溶接端部のハンマーテストの結果)は「○」となった(番号4、5、6、16、17、18)。
また、本発明者らは、マッシュシーム溶接を行う際の一般的な条件の範囲内であれば、鋼板の種類や数(板厚)や重ね代L0を変更しても、円板電極の形状や溶接電源の種類を変更しても、表1、表2に示した結果と同じ傾向になること((3)式〜(5)式に示す条件を満たすと、接合部硬さ(ビッカース硬さ)は300HV以下になり、且つ、ハンマーテスト(シーム溶接端部のハンマーテストの結果)は「○」になることと、(7)式〜(9)式に示す条件を満たすと、さらに据込み率が30[%]〜50[%]になること)を確認した。
100;シーム溶接機、110a;上側円板電極、110b;下側円板電極、120a;上側電極ヘッド、120b;下側電極ヘッド、130a;上腕部、130b;下腕部、140;加圧装置、150;機体、160;溶接電源、210a・210b;鋼板

Claims (20)

  1. 複数の鋼板の重ね合わせ部に対してマッシュシーム溶接を行って溶接継手を形成する溶接継手の形成方法であって、
    前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合予定箇所に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対してマッシュシーム溶接を行い、接合部を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記接合部に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合部に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記接合部に対して熱処理を行う第2の工程と、を有し、
    前記第1の工程で使用される前記上側円板電極及び前記下側円板電極と、前記第2の工程で使用される前記上側円板電極及び前記下側円板電極と、が同じであり、
    前記複数の鋼板のうちの少なくとも1枚の鋼板の、以下の(A)式で表される炭素当量Ceqが、0.31[質量%]以上であることを特徴とする溶接継手の形成方法。
    Ceq=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+2[P]+4[S] ・・・(A)
    ここで、[C]、[Si]、[Mn]、[P]、及び[S]は、それぞれC、Si、Mn、P、及びSの含有量(質量%)である。
  2. 前記第1の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP1[kN]とし、前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV1[m/min]とし、前記第1の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI1[kN]とし、
    前記第2の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP2[kN]とし、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV2[m/min]とし、前記第2の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI2[kN]とした場合に、以下の(B)式、(C)式、及び(D)式が成り立つことを特徴とする請求項1に記載の溶接継手の形成方法。
    1.0×P1≦P2≦1.5×P1 ・・・(B)
    0.4×V1≦V2≦0.8×V1 ・・・(C)
    1.0×I1≦I2≦1.5×I1 ・・・(D)
  3. 前記第2の工程は、前記接合部に対して前記熱処理を行うことと、前記重ね合わせ部の厚みをその他の領域の厚みに近づける加工を行うことと、を同時に行うことを特徴とする請求項1に記載の溶接継手の形成方法。
  4. 前記加工は、以下の(E)式に示す据込み率eを30[%]以上50[%]以下にすることであることを特徴とする請求項3に記載の溶接継手の形成方法。
    e=[(To−T)÷To]×100 ・・・(E)
    ここで、Toはマッシュシーム溶接前の鋼板の重ね合わせ部(重ね部)の厚み[mm]であり、Tは、前記第2の工程が終了した後の前記重ね合わせ部の厚み[mm]である。
  5. 前記第1の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP1[kN]とし、前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV1 [m/min]とし、前記第1の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI1[kN]とし、
    前記第2の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP3[kN]とし、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV3[m/min]とし、前記第2の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI3[kN]とした場合に、以下の(F)式、(G)式、及び(H)式が成り立つことを特徴とする請求項4に記載の溶接継手の形成方法。
    1.2×P1≦P3≦1.5×P1 ・・・(F)
    0.4×V1≦V3≦0.8×V1 ・・・(G)
    1.2×I1≦I3≦1.5×I1 ・・・(H)
  6. 前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動方向と、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動方向と、が逆方向であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の溶接継手の形成方法。
  7. 複数の鋼板の重ね合わせ部に対してマッシュシーム溶接を行って溶接継手を形成する溶接継手の形成方法であって、
    前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合予定箇所に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対してマッシュシーム溶接を行い、接合部を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記接合部に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合部に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記接合部に対して熱処理を行う第2の工程と、を有し、
    前記複数の鋼板のうちの少なくとも1枚の鋼板の、以下の(A)式で表される炭素当量Ceqが、0.31[質量%]以上であり、
    前記第1の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP1[kN]とし、前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV1[m/min]とし、前記第1の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI1[kN]とし、
    前記第2の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP2[kN]とし、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV2[m/min]とし、前記第2の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI2[kN]とした場合に、以下の(B)式、(C)式、及び(D)式が成り立つことを特徴とする溶接継手の形成方法。
    Ceq=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+2[P]+4[S] ・・・(A)
    1.0×P1≦P2≦1.5×P1 ・・・(B)
    0.4×V1≦V2≦0.8×V1 ・・・(C)
    1.0×I1≦I2≦1.5×I1 ・・・(D)
    ここで、[C]、[Si]、[Mn]、[P]、及び[S]は、それぞれC、Si、Mn、P、及びSの含有量(質量%)である。
  8. 前記第1の工程で使用される前記上側円板電極及び前記下側円板電極と、前記第2の工程で使用される前記上側円板電極及び前記下側円板電極と、が同じであることを特徴とする請求項に記載の溶接継手の形成方法。
  9. 前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動方向と、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動方向と、が逆方向であることを特徴とする請求項7又は8に記載の溶接継手の形成方法。
  10. 複数の鋼板の重ね合わせ部に対してマッシュシーム溶接を行って溶接継手を形成する溶接継手の形成方法であって、
    前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合予定箇所に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対してマッシュシーム溶接を行い、接合部を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記接合部に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合部に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記接合部に対して熱処理を行う第2の工程と、を有し、
    前記第2の工程は、前記接合部に対して前記熱処理を行うことと、前記重ね合わせ部の厚みをその他の領域の厚みに近づける加工を行うことと、を同時に行い、
    前記複数の鋼板のうちの少なくとも1枚の鋼板の、以下の(A)式で表される炭素当量Ceqが、0.31[質量%]以上であることを特徴とする溶接継手の形成方法。
    Ceq=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+2[P]+4[S] ・・・(A)
    ここで、[C]、[Si]、[Mn]、[P]、及び[S]は、それぞれC、Si、Mn、P、及びSの含有量(質量%)である。
  11. 前記加工は、以下の()式に示す据込み率eを30[%]以上50[%]以下にすることであることを特徴とする請求項10に記載の溶接継手の形成方法。
    e=[(To−T)÷To]×100 ・・・(
    ここで、Toはマッシュシーム溶接前の鋼板の重ね合わせ部(重ね部)の厚み[mm]であり、Tは、前記第2の工程が終了した後の前記重ね合わせ部の厚み[mm]である。
  12. 前記第1の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP1[kN]とし、前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV1 [m/min]とし、前記第1の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI1[kN]とし、
    前記第2の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP3[kN]とし、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV3[m/min]とし、前記第2の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI3[kN]とした場合に、以下の()式、()式、及び()式が成り立つことを特徴とする請求項11に記載の溶接継手の形成方法。
    1.2×P1≦P3≦1.5×P1 ・・・(
    0.4×V1≦V3≦0.8×V1 ・・・(
    1.2×I1≦I3≦1.5×I1 ・・・(
  13. 前記第1の工程で使用される前記上側円板電極及び前記下側円板電極と、前記第2の工程で使用される前記上側円板電極及び前記下側円板電極と、が同じであることを特徴とする請求項10〜12の何れか1項に記載の溶接継手の形成方法。
  14. 前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動方向と、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動方向と、が逆方向であることを特徴とする請求項10〜13の何れか1項に記載の溶接継手の形成方法。
  15. 複数の鋼板の重ね合わせ部に対してマッシュシーム溶接を行って溶接継手を形成する溶接継手の形成方法であって、
    前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合予定箇所に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記重ね合わせ部の接合予定箇所に対してマッシュシーム溶接を行い、接合部を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、前記重ね合わせ部の上下に配置された上側円板電極及び下側円板電極であって、それぞれが銅合金製の上側円板電極及び下側円板電極を回転させた状態で、前記上側円板電極及び前記下側円板電極により前記接合部に対して加圧と通電とを行いながら、前記接合部に沿うように、前記上側円板電極及び前記下側円板電極を前記複数の鋼板に対して相対的に移動させることにより、前記接合部に対して熱処理を行う第2の工程と、を有し、
    前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動方向と、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動方向と、が逆方向であり、
    前記複数の鋼板のうちの少なくとも1枚の鋼板の、以下の(A)式で表される炭素当量Ceqが、0.31[質量%]以上であることを特徴とする溶接継手の形成方法。
    Ceq=[C]+[Si]/30+[Mn]/20+2[P]+4[S] ・・・(A)
    ここで、[C]、[Si]、[Mn]、[P]、及び[S]は、それぞれC、Si、Mn、P、及びSの含有量(質量%)である。
  16. 前記第1の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP1[kN]とし、前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV1[m/min]とし、前記第1の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI1[kN]とし、
    前記第2の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP2[kN]とし、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV2[m/min]とし、前記第2の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI2[kN]とした場合に、以下の(B)式、(C)式、及び(D)式が成り立つことを特徴とする請求項1に記載の溶接継手の形成方法。
    1.0×P1≦P2≦1.5×P1 ・・・(B)
    0.4×V1≦V2≦0.8×V1 ・・・(C)
    1.0×I1≦I2≦1.5×I1 ・・・(D)
  17. 前記第2の工程は、前記接合部に対して前記熱処理を行うことと、前記重ね合わせ部の厚みをその他の領域の厚みに近づける加工を行うことと、を同時に行うことを特徴とする請求項1に記載の溶接継手の形成方法。
  18. 前記加工は、以下の(E)式に示す据込み率eを30[%]以上50[%]以下にすることであることを特徴とする請求項17に記載の溶接継手の形成方法。
    e=[(To−T)÷To]×100 ・・・(E)
    ここで、Toはマッシュシーム溶接前の鋼板の重ね合わせ部(重ね部)の厚み[mm]であり、Tは、前記第2の工程が終了した後の前記重ね合わせ部の厚み[mm]である。
  19. 前記第1の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP1[kN]とし、前記第1の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV1 [m/min]とし、前記第1の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI1[kN]とし、
    前記第2の工程において前記重ね合わせ部に対して加えられる圧力である加圧力をP3[kN]とし、前記第2の工程における前記上側円板電極及び前記下側円板電極の、前記複数の鋼板に対する相対的な移動速度である溶接速度をV3[m/min]とし、前記第2の工程において前記複数の鋼板に流れる電流の値である溶接電流をI3[kN]とした場合に、以下の(F)式、(G)式、及び(H)式が成り立つことを特徴とする請求項18に記載の溶接継手の形成方法。
    1.2×P1≦P3≦1.5×P1 ・・・(F)
    0.4×V1≦V3≦0.8×V1 ・・・(G)
    1.2×I1≦I3≦1.5×I1 ・・・(H)
  20. 前記第1の工程で使用される前記上側円板電極及び前記下側円板電極と、前記第2の工程で使用される前記上側円板電極及び前記下側円板電極と、が同じであることを特徴とする請求項119の何れか1項に記載の溶接継手の形成方法。
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