JP6225663B2 - 光源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光源装置に関するものである。
青色波長域の光を放出する半導体レーザ素子と、緑色波長域から赤色波長域の光を放出する蛍光体と、を用いた照明装置が提案されている(特許文献1)。特許文献1には、蛍光体上に上面に凹凸を設けた光混合層を設けることにより、半導体レーザ光と蛍光がどの方位でも均一に混色され、照明光の均一性が向上する旨が記載されている。
特開2012−540584号公報
しかしながら、特許文献1のように構成したとしても、レーザ光を十分に含む所望の色調の混色光を得ることは困難であり、さらなる改善の余地がある。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、所望の色調の混色光が得られる光源装置を提供することを目的とする。
一態様に係る光源装置は、第1光を発する光源と、第1光を励起光として第2光を発する蛍光部材と、を備える。蛍光部材の一主面に第1光が照射され、蛍光部材の一主面から第1光及び第2光の混色光が放出される。そして、蛍光部材の一主面には、蛍光部材より屈折率が高い透光層が設けられており、蛍光部材と透光層との界面が粗面となっている。
一態様に係る光源装置は、第1光を発する光源と、第1光を励起光として第2光を発する蛍光部材と、を備える。蛍光部材の一主面に第1光が照射され蛍光部材の一主面から第1光及び第2光の混色光が放出される。そして、蛍光部材の一主面には、前記蛍光部材の側から順に、第1透光層と、第1透光層より屈折率が高い第2透光層と、が設けられており、第1透光層と第2透光層との界面が凹凸である。
本発明によれば、所望の色調の混色光を得ることが可能な光源装置を提供することができる。
第1実施形態に係る光源装置の概略構成を示す一断面図である。 図1に示す光源装置における蛍光部材と透光層との界面を拡大した図である。 第2実施形態に係る光源装置の概略構成を示す一断面図である。 第2実施形態に係る光源装置の概略構成の変形例を示す一断面図である。 第2実施形態に係る光源装置の概略構成の変形例を示す一断面図である。 実施例1、2及び比較例1、2で観測された光の色調を示す色度図である
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係る発光素子について説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明を以下に限定するものではない。また、各図面が示す部材の位置や大きさ等は、説明を明確にするため誇張していることがある。同一の名称、符号については、原則として同一もしくは同質の部材を示しており、重複した説明は省略する。
[第1実施形態]
第1実施形態に係る光源装置100について、図1〜図2を参考にして説明する。図1は、光源装置100の一断面図である。図2は、図1に示す光源装置100における蛍光部材20と透光層30との界面を拡大した図であり、入射した第1光の進路を模式的に表した図である。
図1に示すように、光源装置100は、第1光を発する光源10と、第1光を励起光として第2光を発する蛍光部材20と、を備える。ここで、第1光(図1に示す「A」)は蛍光部材20の一主面に照射され、第1光及び第2光の混色光(図1に示す「B」)が蛍光部材20の一主面側から取り出される。そして、蛍光部材20の一主面には、蛍光部材20より屈折率が高い透光層30が設けられており、蛍光部材20と透光層30との界面は粗面となっている。
これにより、色むらが少なく、且つ、第1光の割合が十分に大きい所望の色調の混色光を得ることができる。以下、この点ついて説明する。
一般的に、第1光が照射される側と第1光及び第2光を含む混色光が取り出される側が同じとなるように構成された光源装置では、第1光が蛍光部材の内部を往復する(つまり、第1光が蛍光体部材の内部を通る経路が長くなる)ので、最終的に得られる混色光は第2光が支配的になりやすい。その結果、蛍光部材の一主面側にて混色光を観測すると、全体的には第2光が第1光より多くなり、第2光の色味が強い光となりやすい。
これに対して、本実施形態では、図1及び図2に示すように、蛍光部材20の一主面となる第1主面21に蛍光部材(蛍光部材20が2種類以上の材料で構成される場合は、その中で屈折率が最も大きい材料)よりも屈折率の高い透光層30を設け、さらに、両者の界面を粗面としている。これにより、相対的に屈折率の高い領域(透光層30)と相対的に屈折率の低い領域(蛍光部材20)との界面において、透光膜30から蛍光部材20へ入射する第1光の一部を全反射させることができるので、第1光の色成分が十分に大きい所望の色調の混色光を得ることができる。また、蛍光部材20と透光層30との界面が粗面であることにより、第1光が全反射する方向を分散させることができるので、第1光の分布ムラも低減することができる。
以下、光源装置100を構成する主な部材について説明する。
(光源10)
光源10は、第1光を放出する。第1光は、蛍光部材20を励起させるためのものであるとともに、混色光の一部を構成するものである。第1光としては、例えば、ピーク波長が420〜480nmの範囲に存在する青色光とすることができる。
光源10として、例えば、LD(レーザダイオード)やLED(発光ダイオード)を用いることができる。特に、光源10としてLDを用いることにより、第1光を光の指向性が強いレーザ光とするできるため、蛍光部材20を小型にすることができ、ひいては光源装置全体としても小型化が可能となる。したがって、光源10としてはLDが好ましい。
光源10から放出された第1光は大気中から透光層30、蛍光部材20の順に進行する。より詳細には、第1光のうち、一部は透光層30と蛍光部材20との界面において反射されるが、他の一部は蛍光部材20に取り込まれることになる。そして、蛍光部材20に取り込まれた第1光は、一部が蛍光部材20を励起して第2光となり、他の一部は第1光としてそのまま外部に取り出されることになる。
本実施形態では、図1に示すように、光源10を蛍光部材20の第1主面21側に配置して、光源10からの第1光を直接(一直線状に)蛍光部材20の第1主面21に照射させている。ただし、光源10を蛍光部材20の第1主面21側或いは第2主面22側に配置して、光源10からの第1光をミラー等で反射させることで第1光の進行方向を変え、その後、蛍光部材20の第1主面21に第1光を照射させても良い。あるいは、光源10を蛍光体部材20の第1主面21側或いは第2主面22側に配置して、ファイバ等を用いて光源10からの第1光の進行方向を制御した後、光源10からの第1光を蛍光部材20の第1主面21に照射させても良い。
なお、本実施形態では、1つの光源10を用いているが、複数の光源10を用いることもできる。光源10が複数ある場合は、各光源が同じピーク波長の光を発するものでも良いし、例えば、スペックルノイズの低減を目的としてピーク波長が数nm程度ずれた光を発するものでも良い。
(蛍光部材20)
蛍光部材20は、光源10からの第1光により励起され、第1光より長波長の光である第2光を放出する部材である。
蛍光部材20は、その膜厚が厚くなれば放熱性が悪化する。一方、その膜厚が薄くなれば、ハンドリングが困難となり蛍光部材20が割れてしまう可能性がある。このため、蛍光部材20の膜厚は、50μm〜200μmが好ましく、100μm〜150μmがより好ましい。
図1及び図2に示すように、蛍光部材20と透光層30の界面は粗面となっている。これにより、図2に示すように、光源10からの第1光が一方向に入射しても、微視的に見ると透光層30から蛍光部材20への入射角度がバラバラになるため、第1光のうち第1主面21の粗面に対して入射角度が小さい成分は、そのまま蛍光部材20へ進行するが、第1光のうち第1主面21の粗面に対して入射角度が大きい成分は、透光層30の屈折率が蛍光部材20の屈折率より大きいので全反射する。これにより、混色光Bにおいて全反射した分だけ第1光の色味を増やすことができる。また、透光層30と蛍光部材20との界面で散乱した第1光は、蛍光部材20の第1主面21側の広範囲に放出されるため、観測される混色光において第1光の分布の偏りを低減することができ、この混色光の色むらを低減することができる。なお、第1光がレーザ光の場合、レーザ光の指向性を抑制することができなければ、観測される混色光に色むらが目立ってしまうが、上記構成であれば、蛍光部材20と透光層30との界面における散乱によって、レーザの指向性を抑制することができるため、色むらを低減することができる。なお、このような効果を得るためには、蛍光部材20と透光層30の界面の全域が粗面となっていることが好ましいが、一領域を粗面としてもよいことは言うまでもない。
蛍光部材20と透光層30の界面には、図1及び図2に示すように、複数の微細な凹凸が形成されているが、その大きさや形成箇所は不規則であることが好ましい。これにより、透光層30と蛍光部材20との界面で全反射した第1光を広範囲にわたって均等になるように放出させることができるため、混色光の色ムラをより低減することができる。
また、蛍光部材20の第1主面21が粗面であることで、第1主面21の表面積が増え、透光層30との密着性が向上する。
蛍光部材20と透光層30の界面を粗面とするには、例えば、蛍光部材20の第1主面21を研削、ウェットエッチング又はドライエッチングにより荒らした後で、その荒れた面にスパッタやCVD等によって透光層30を形成すればよい。特に、研削であれば、蛍光部材20の膜厚を制御すると同時にその表面を荒らすことができるので、製造上の観点から好ましい。
蛍光部材20は、蛍光体と蛍光体を保持するための保持体とで構成されても良いし、蛍光体のみで構成されても良い。蛍光部材20が蛍光体と保持体とで構成される場合は、保持体が無機材料であることが好ましい。これにより、保持体が樹脂等の有機材料である場合と比較して、光源10からの第1光が長時間照射されても無機材料が変色しにくいため、光源装置としての出力低下を抑制することができる。無機材料として、例えば、Al又はYが挙げられる。一方、蛍光部材20が蛍光体のみで構成される場合、蛍光部材20に保持体が含まれる場合と比較して、蛍光体の分布ムラが小さくなるので、複数の蛍光部材20を作製した際の各蛍光部材20から放出する光の見え方に違いが現れるのを抑制することができる。
蛍光部材20の形成方法としては、例えば、SPS(Spark Plasma Sintering:放電プラズマ焼結)、HIP(Hot Isostatic Pressing:熱間静水圧成形)、CIP(Cold Isostatic Pressing:冷間等方加圧成形)等の焼結法を用いることができる。また、蛍光体の種類としては、例えば、YAG系蛍光体、LAG系蛍光体もしくはTAG系蛍光体またはそれらの混合物を用いることができる。
(透光層30)
図1に示すように、蛍光部材20の第1主面21には、蛍光部材20より屈折率の高い透光層30が設けられる。蛍光部材20と透光層30との界面で第1光の一部を全反射させて外部に取り出すことができる。
透光層30の屈折率は、蛍光部材20(蛍光部材20が、2種類以上の材料で構成される場合は、その中で最も屈折率が大きい材料)の屈折率より0.3以上大きいことが好ましい。蛍光部材20と透光層30との屈折率差を大きくすることで、両者の界面で全反射する第1光の割合を多くすることができる。透光層30の材料としては、例えば、蛍光部材20を構成する蛍光体としてYAG(波長445nmで屈折率1.8)を用いる場合、酸化ジルコニウム(波長445nmで屈折率2.1)又は酸化ニオブ(波長445nmで屈折率2.4〜2.5)などとすることができる。
透光層30における第1光が照射される側の面は、平坦面としてもよいが、図1に示すように、粗面にすることができる。これにより、第1光が透光層30内部に入射する際又は第1光と第2光が出射する際に、それぞれの光を散乱させることができるため、より色むらの少ない混色光とすることができる。なお、透光層30における第1光が照射される側の面を粗面にする代わりに、又は、透光層30における第1光が照射される側の面を粗面とした上で、透光層30の内部に散乱剤を添加することもできる。
透光層30の膜厚は、任意の値にすることができる。なお、透光膜30がλ/n(λ:光源からの第1光の波長、n:透光層30の実効屈折率)以下の膜厚になると、光が振幅分周囲の媒体(本実施形態では、空気)に漏れだしてその媒体の屈折率の影響を受けるため、透光膜30の実効屈折率nが小さくなる。これにより、透光膜30と蛍光部材20との界面で第1光が全反射する臨界角が変化して、第1光が全反射する割合を変化させることができるため、透光膜30の膜厚を制御することでも、蛍光部材20の第1主面21側にて観測される混色光の色調を調整することができる。ここで、例えば、第1光としてピーク波長が445nmの青色光、透光層30として酸化ニオブを使用し、酸化ニオブの膜厚によって透光層30と蛍光部材20との界面における反射率を酸化ニオブの膜厚によって制御するには、酸化ニオブの膜厚が5nm〜50nmであることが好ましい。
(その他の部材)
本実施形態において、図1及び図3に示すように、蛍光部材20における第1光が照射される第1主面21とは反対に位置する面(すなわち、蛍光部材20の第2主面22側)には反射部材40を設けることもできる。光源装置100において反射部材40は必須の構成要素ではないが、反射部材40により、第1光及び第2光を第1主面21側に反射させることができるので、光源装置としての出力を向上させることができる。
反射部材40としては、第1光及び第2光に対して反射率の高い材料が好ましく、例えば、Ag、Al、Au、Rhのような金属、又は、SiO、Al、AlN、ZrO、TiO、Nbなどの誘電体を重ね合わせた誘電体多層膜からなる所謂DBRが挙げられる。もちろん、反射部材40は、上述の金属や誘電体膜を組み合わせたものでも良い。
第1光が光源10から透光層30に向かって進行する経路上において、集光レンズを設けることもできる。これにより、第1光の照射範囲を制御することが容易となる。また、第1光がレーザ光である場合、レーザ光が光密度の大きいまま外部へ放出されると観測者の人体に悪影響を生じさせる恐れがある。しかし、集光レンズを用いる場合、第1光の光密度は、焦点に向かうにつれて大きくなるものの、一旦焦点を過ぎれば焦点から遠ざかるにつれて小さくなるので、仮に観測者まで第1光が達したとしても人体への悪影響を低減することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る光源装置200について、図3〜図5を参照しながら説明する。図3は、光源装置200の一断面図である。図4及び図5は、光源装置200の変形例の一断面図である。光源装置200は、透光層が第1透光層31と第2透光層32からなること以外は実質的に光源装置100と同じ構成であるので、重複する構成及び効果については省略する場合がある。
図3に示すように、蛍光部材20の第1主面21には、第1透光層31と、第1透光層31よりも屈折率が高い第2透光層32とが蛍光部材20の側から順に設けられている。さらに、第1透光層31と第2透光層32との界面が粗面である。上記構成により、蛍光部材20の第1主面21に照射される第1光が相対的に屈折率の高い領域(第2透光層32)から相対的に屈折率の低い領域(第1透光層31)に進行するので、第1実施形態と同様の原理によって、第2透光層32から第1透光層31に入射する第1光の一部を全反射させて蛍光部材20の第1主面21側に取り出すことができるので、第1光の色成分が十分大きい所望の色調の混色光(図3に示す「B」)を得ることができる。さらに、第1透光層31と第2透光層32との界面が粗面であるため、第1光が全反射する方向を広範囲に広げることができるので、第1光の反射方向が偏ることによる分布ムラを低減することもできる。
第2透光層32は、第1透光層31より屈折率が0.3以上高いことが好ましい。第1透光層31と第2透光層32との屈折率差が大きくなることで、全反射する第1光の割合を大きくすることができる。また、第1透光層31及び第2透光層32は、光の吸収が小さい材料が好ましい。これらの条件を満たす第1透光層31/第2透光層32の組合せとして、例えば、酸化シリコン(波長445nmで屈折率1.46)/酸化ニオブ(波長445nmで屈折率2.43)、或いは酸化シリコン/酸化ジルコニウム(波長445nmで屈折率2.21)が挙げられる。
本実施形態では、図3に示すように、第1透光層31と第2透光層32の界面が粗面である。このように設計するには、例えば、第1透光層31における第2透光層32側の面を研削などによって粗面にし、スパッタやCVDなどによってその粗面を第2透光層32で被覆すれば良い。
第2透光層32における第1光が照射される側の面は、平坦面とすることもできるが、図3に示すように、粗面にすることが好ましい。これにより、第1光が第2透光層32内部に入射する際又は第1光と第2光が出射する際に、それぞれの光を散乱させることができるため、色むらの少ない混色光とすることができる。
蛍光部材20の第1主面21は、平坦面とすることもできるが、図3に示すように粗面にすることが好ましい。これにより、第1光が蛍光部材20内部に入射する際又は第1光と第2光が出射する際に、それぞれの光を散乱させることができるため、色むらの少ない混色光とすることができる。なお、蛍光部材20の第1主面21が粗面であれば、その表面積が増え、第1透光層31との密着性が向上する。
本実施形態における光源装置200の変形例として、第1透光層31を空気層にすることができる。第1透光層31を屈折率が略1となる空気層とすれば、第2透光層32と第1透光層31(空気層)との屈折率差を大きく確保することができるため、第1光が全反射する割合をより大きくすることができる。このような条件を満たす構成の例として、図4及び5図の構成が挙げられる。図4は、蛍光部材20の第1主面21が平坦面であり、蛍光部材20の第1主面21の上面に蛍光部材20側の面が粗面であるシート状の第2透光層32を設ける構成である。また、図5は、蛍光部材20の第1主面21及び第2透光層32における蛍光部材20側の面とが共に粗面である構成である。なお、他にも、第2透光層を蛍光部材よりも幅広にし、第2透光層のうち蛍光部材からはみ出た領域において第2透光層と蛍光部材が載置される部材(反射板など)とを接合させて、蛍光部材と第2透光層との間に空気層(第1透光層)を設けることもできる。
(実施例1)
実施例1は、図1に示す実施形態1に対応する。
まず、平均粒径が約10μmのYAG系蛍光体[(Y0.97Gd0.032.85Ce0.15]Al12からなる粉末と酸化アルミニウム(Al)からなる保持体を混合し、SPS焼結法を用いて焼結することで、塊状の蛍光部材を作製した。
次に、塊状の蛍光部材をワイヤーソーによって第1主面21及び第2主面22を有する板状にスライスした。このとき、スライスによって得られた蛍光部材の厚みは、300μmであった。その後、#200のダイヤモンド砥粒を用いて、第1主面21及び第2主面22の両面を研削し、さらに、第2主面22のみ研磨及びCMP処理を行い、蛍光部材20の膜厚を150μmにした。この工程により、粗面の第1主面21、鏡面の第2主面を得た。なお、粗面である第1主面21の表面粗さをキーエンス社製のレーザ顕微鏡を用いて測定すると、4.65μmであった。また、粗面の凹凸に関して、高低差が大きい個所ではその高低差が14μmであり、平均高低差は4.8μmであった。
次に、蛍光部材を3mm×3mmのサイズに個片化し、図1に示す蛍光部材20を作製した。
次に、図1に示すように、蛍光部材20の第1主面21にスパッタにより膜厚20nmの酸化ニオブ(Nb)からなる透光層30を形成した。このとき、透光層30は、蛍光部材20の粗面である第1主面21に形成されるため、透光層30における第1光が照射される側の面も粗面となった。この透光層30における第1光が照射される側の面の表面粗さは、4.65μmであった。
次に、図1に示すように、蛍光部材20の第2主面22にスパッタにより膜厚300nmのAg膜からなる反射部材40を形成した。
次に、蛍光部材20の第1主面21側において、光源10としてピーク波長が445nmである青色LD素子を配置し、光源10からの第1光(すなわち、青色光)を所定の角度で蛍光部材20の第1主面21に向かって照射させた。そして、蛍光部材20の第1主面21側にて第1光と蛍光部材20からの第2光との混色光の評価を行った。
(実施例2)
実施例2は、図3に示す実施形態2に対応しており、実施例1の透光層30を第1透光層31及び第2透光層に変更した以外は、実施例1と同様である。すなわち、蛍光部材20は、実施例1と同様の条件で作製した。そして、蛍光部材20の第1主面21の上面にスパッタにより膜厚76nmの酸化シリコン(SiO)からなる第1透光層31を形成し、その上面にスパッタにより膜厚1μmの酸化ニオブ(Nb)からなる第2透光層32を形成した。このとき、蛍光部材20の第1主面21は粗面であり、その表面粗さは4.65μmであった。また、第1透光層31及び第2透光層32は粗面である蛍光部材20の第1主面21の上面に薄膜として形成されるため、第1透光層31における第2透光層32側の面及び第2透光層32における第1光が照射される側の面の表面粗さは、下地である蛍光部材20の第1主面21の表面粗さと同等の値となり、共に4.65μmであった。
次に、実施例1と同様に、蛍光部材20を反射部材40上に載置した後、蛍光部材20の第1主面21側に第1光を照射させて、蛍光部材20の第1主面21側にて第1光と蛍光部材20からの第2光との混色光の評価を行った。
(比較例1)
比較例1は、蛍光部材20は実施例1と同様であるが、透光層30を設けない構成として、実施例1と同様の評価を行った。
(比較例2)
比較例2は、蛍光部材20は実施例1と同様の構成で、透光層30を蛍光部材20よりも屈折率が小さい材料である酸化シリコン(波長445nmで屈折率が1.46)とし、その膜厚を76nmとして、実施例1と同様の評価を行った。
(評価)
図6は、実施例1、2及び比較例1、2で観測された混色光の色調をプロットした色度図であり、円形のプロットが実施例1の結果を示し、三角形のプロットが実施例2の結果を示し、菱形のプロットが比較例1の結果を示し、四角形のプロットが比較例2の結果を示す。図6から理解できるように、比較例1では、図6の点線で示す黒体軌跡のラインから外れ黄色味がかった白色光が観測されるのに対して、実施例1及び実施例2では、黒体軌跡のライン近傍に位置する白色光が観測され、所望の色調の白色光が得られた。また、比較例2では、黒体軌跡のラインから大きく外れた白色光が観測され、所望の色調の白色光を得ることはできなかった。
100、200・・・光源装置
10・・・光源
20・・・蛍光部材
21・・・第1主面
22・・・第2主面
30・・・透光層
31・・・第1透光層
32・・・第2透光層
40・・・反射部材

Claims (11)

  1. 第1光を発する光源と、前記第1光を励起光として第2光を発する蛍光部材と、を備え、前記蛍光部材の一主面に前記第1光が照射され、前記蛍光部材の一主面から第1光及び第2光の混色光が放出される光源装置であって、
    前記蛍光部材の一主面には、前記蛍光部材より屈折率が高い透光層が設けられており、
    前記透光層の膜厚は前記励起光の波長の長さよりも小さく、
    前記蛍光部材と前記透光層との界面が粗面となっていることを特徴とする光源装置。
  2. 前記透光層は、酸化二オブからなり、
    前記透光層の膜厚は、5nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光源装置
  3. 第1光を発する光源と、前記第1光を励起光として第2光を発する蛍光部材と、を備え、前記蛍光部材の一主面に前記第1光が照射され、前記蛍光部材の一主面から第1光及び第2光の混色光が放出される光源装置であって、
    前記蛍光部材の一主面には、前記蛍光部材の側から順に、第1透光層と、前記第1透光層より屈折率が高い第2透光層と、が設けられており、
    前記第1透光層と前記第2透光層との界面が粗面となっていることを特徴とする光源装置。
  4. 前記第1透光層は、酸化シリコンからなり、
    前記第2透光層は、酸化二オブ又は酸化ジルコニウムからなることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
  5. 前記透光層における前記第1光が照射される側の面は、粗面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。
  6. 前記蛍光部材の一主面は、粗面であることを特徴とする請求項3又は4に記載の光源装置。
  7. 前記第2透光層における前記第1光が照射される側の面は、粗面であることを特徴とする請求項、4又は6に記載の光源装置。
  8. 前記第1透光層は、空気層であることを特徴とする請求項、4、6、又は7のいずれか1つに記載の光源装置。
  9. 前記蛍光部材は、蛍光体と、前記蛍光体を保持するための保持体と、を有し、
    前記保持体は、無機材料からなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の光源装置。
  10. 前記蛍光部材は、蛍光体のみで構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の光源装置。
  11. 前記光源は、前記第1光として青色光を発する半導体レーザであり、
    前記蛍光部材は、前記第1光により励起されて前記第2光として黄色光を発する材料を含むことを特徴とする請求項1〜10に記載の光源装置。
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