JP6224543B2 - 入力装置及び指判定方法並びにプログラム - Google Patents

入力装置及び指判定方法並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、コンピュータ等の各種の情報機器において情報の入力に用いられる入力装置に係り、特に、指やペンなどの物体が操作面に接触若しくは近接した領域を特定し、その特定した領域に基づいて情報を入力する入力装置に関するものである。
ノートブック型PCやタブレット端末、スマートフォンなどの情報機器の入力インターフェースとして、指やペンなどの物体の接触位置を検出するセンサを備えたタッチパッドやタッチパネルなどの装置が広く普及している。物体の接触位置を検出するセンサには、抵抗膜方式や静電容量方式など種々のタイプが存在するが、近年では、複数の接触箇所を検出する「マルチタッチ」への対応が可能な静電容量方式のセンサの採用が増加している。
下記の特許文献1には、格子状に直交した導電線間のキャパシタンスの変化を検出する2次元センサマトリクスを用いて指等の接触位置を検出するマルチタッチ・デジタイザ・システムが記載されている。
特開2011−501261号公報
ところで、マルチタッチ式のセンサにおいては、指先が操作面に触れた場合と、指先でない手の一部(掌や指の腹など)や他の物体が操作面に触れた場合とを正しく識別することが求められる。操作面に触れた物体が指先であるか否かを正しく判定できないと、ユーザの意図していない指示が入力され易くなり、使用性が低下する。
上記特許文献1では、2次元センサマトリクスによって検出されたタッチ領域がユーザの指先であるか否かを識別するために、タッチ領域のアスペクト比を利用する方法が記載されている。タッチ領域が指先によるものでない場合、その形状は、指先によるタッチ領域に比べて細長い楕円になり易いことが知られている。上記特許文献1の方法では、この楕円形状としての特徴を、タッチ領域の短軸内の導電線数に対する長軸内の導電線数の比(形状尺度)に基づいて推定している。しかしながら、楕円の長軸及び短軸が導電線の方向に対して斜めに傾いている場合、上記特許文献1に記載される方法では、楕円としての形状を正しく推定できないという問題がある。すなわち、実際のタッチ領域の形状が細長い楕円であっても、導電線に対する長軸及び短軸の傾きが45度に近くなると、円に近い形状として推定されてしまう。
このような楕円の推定の不正確さを改善するため、例えば、タッチ領域の輪郭線に近似する楕円の方程式を最小二乗法やガウス・ニュートン法などを用いて導出する方法も考えられる。しかしながら、楕円方程式を導出するこれらの方法は計算量が多く、演算時間が長くなるという問題や、演算能力の高いハードウェアが必要になるという問題がある。また、タッチ領域の輪郭線付近のデータのみから楕円方程式が導出されることから、ノイズ等によって輪郭線付近のデータが局所的に乱れている場合、楕円方程式の推定に大きな誤差が生じてしまうという問題もある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、操作面に接触若しくは近接した物体が指先であるか否かを少ない計算量で精度良く判定できる入力装置と、その指判定方法及びプログラムを提供することにある。
本発明の第1の観点は、操作面への物体の接触若しくは近接に応じた情報を入力する入力装置に関する。この入力装置は、前記操作面上に分布する複数の検出位置において物体の接触若しくは近接の度合をそれぞれ検出するセンサ部と、前記センサ部の検出結果に基づいて、前記操作面上の複数の位置における物体の接触若しくは近接の度合を示す複数の検出データを含んだ2次元データを生成する2次元データ生成部と、前記2次元データに基づいて、物体が接触若しくは近接した前記操作面上の領域を特定する領域特定部と、前記領域特定部によって特定された領域に対応する仮想的な楕円の長軸と短軸との比に応じた第1評価値を算出する算出部と、前記第1評価値が第1の範囲内にある場合、前記操作面に接触若しくは近接した物体が指先であると判定し、前記第1評価値が前記第1の範囲内にない場合、当該物体が指先でないと判定する判定部とを有する。前記仮想的な楕円は、前記領域特定部により特定された領域における前記検出データの二次元の分布を二次元正規分布と仮定した場合において、前記二次元正規分布を表す確率密度関数が一定値と等しい条件を満たす二次元平面上の点の集合である。前記算出部は、前記特定された領域に含まれる前記検出データとその検出位置とに基づいて前記第1評価値を算出する。
上記第1の観点に係る発明では、前記操作面に物体が接触若しくは近接した領域における前記検出データの二次元の分布が、二次元正規分布と仮定される。前記操作面に物体が接触若しくは近接した領域の輪郭は、この二次元正規分布を表す確率密度関数が一定値と等しい条件を満たす二次元平面上の点の集合である仮想的な楕円に近似される。物体が接触若しくは近接した前記操作面上の領域が特定されると、当該特定された領域に含まれる前記検出データとその検出位置とに基づいて、この仮想的な楕円の長軸と短軸との比に応じた前記第1評価値が算出される。前記第1評価値が前記第1の範囲内にあるか否かに応じて、前記物体が指先であるか否かが判定される。
従って、楕円の方程式を導出する複雑で計算量の多い処理を行うことなく、楕円の形状の特徴を表した前記第1評価値が算出される。
また、物体が接触若しくは近接した前記操作面上の領域に含まれる前記検出データとその検出位置とに基づいて算出される前記第1評価値は、当該領域の輪郭線付近の情報のみに基づいて導出される楕円の方程式に比べて、楕円の形状の特徴を精度良く表す。そのため、楕円の方程式を導出する方法に比べて、指先の判定精度が向上する。
好適に、前記算出部は、前記確率密度関数における所定のパラメータを、前記特定された領域に含まれる前記検出データに基づいて算出してよい。前記算出部は、当該算出したパラメータに基づいて前記第1評価値を算出してよい。
上記の構成によれば、二次元正規分布を表す確率密度関数における所定のパラメータに基づいて前記第1評価値が算出されるため、楕円の方程式を導出する場合に比べて計算量が少なくなる。
例えば、前記検出データの検出位置は、前記操作面上に設定された直交座標系における第1座標軸の座標値及び第2座標軸の座標値によって指定されてよい。前記算出部は、前記第1座標軸の座標値を前記確率密度関数の第1確率変数とし、前記第2座標軸の座標値を前記確率密度関数の第2確率変数とし、前記確率密度関数が前記検出データに応じた値を持つ場合において、前記第1確率変数についての分散に応じた第1パラメータ、前記第2確率変数についての分散に応じた第2パラメータ、及び、前記第1確率変数及び前記第2確率変数についての共分散に応じた第3パラメータを算出してよい。前記算出部は、当該算出した第1パラメータ、第2パラメータ及び第3パラメータに基づいて、前記第1評価値を算出してよい。
この場合、前記算出部は、前記第1パラメータと前記第2パラメータとの差を二乗した値と前記第3パラメータの4倍の値とを加算した値が、前記第1パラメータと前記第2パラメータとの和を二乗した値で除されることにより得られる数値に応じた前記第1評価値を取得してよい。
好適に、前記算出部は、前記仮想的な楕円の面積に応じた第2評価値を前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づいて算出してよい。前記判定部は、前記第1評価値が前記第1の範囲内にありかつ前記第2評価値が第2の範囲内にある場合、前記操作面に接触若しくは近接した物体が指先であると判定し、前記第1評価値が前記第1の範囲内にない又は前記第2評価値が第2の範囲内にない場合、当該物体が指先でないと判定してよい。
この場合、前記算出部は、前記第1パラメータと前記第2パラメータとの和に応じた前記第2評価値を算出してよい。
上記の構成によれば、指先の判定において前記仮想的な楕円の面積が更に加味されるため、当該判定の精度が向上する。また、前記仮想的な楕円の面積に応じた前記第2評価値が前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づいて算出されるため、前記第2評価値の算出に伴う計算量の増大は微小に抑えられる。
本発明の第2の観点は、操作面上に分布する複数の検出位置において物体の接触若しくは近接の度合をそれぞれ検出するセンサの検出結果を入力したコンピュータが、当該検出結果に基づいて、当該物体が指先であるか否かを判定する指判定方法に関する。この指判定方法は、前記センサの検出結果に基づいて、前記操作面上の複数の位置における物体の接触若しくは近接の度合を示す複数の検出データを含んだ2次元データを生成するステップと、前記2次元データに基づいて、物体が接触若しくは近接した前記操作面上の領域を特定するステップと、前記特定された領域に対応する仮想的な楕円の長軸と短軸との比に応じた第1評価値を算出するステップと、前記第1評価値が第1の範囲内にある場合、前記操作面に接触若しくは近接した物体が指先であると判定し、前記第1評価値が前記第1の範囲内にない場合、当該物体が指先でないと判定するステップとを有する。前記仮想的な楕円は、前記領域を特定するステップで特定された領域における前記検出データの二次元の分布を二次元正規分布と仮定した場合において、前記二次元正規分布を表す確率密度関数が一定値と等しい条件を満たす二次元平面上の点の集合である。前記第1評価値を算出するステップにおいては、前記特定された領域に含まれる前記検出データとその検出位置とに基づいて前記第1評価値を算出する。
本発明の第3の観点に係る発明は、前記第2の観点に係る指判定方法における各ステップをコンピュータにおいて実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、物体が接触若しくは近接した領域の輪郭線の方程式を導出する方法に比べて、操作面に接触若しくは近接した物体が指先であるか否かを少ない計算量で精度良く判定できる。
本発明の実施形態に係る入力装置の構成の一例を示す図である。 二次元正規分布を表す確率密度関数のグラフの一例を示す図である。 入力装置の動作を説明するためのフローチャートである。 2次元データの2値化の例を示す図である。図4Aは2値化される前の2次元データを示し、図4Bは2値化された後の2次元データを示す。 2値化された2次元データに基づいて物体の接触・近接領域が特定される例を示す図である。図5Aは2値化された2次元データを示し、図5Bは物体の接触・近接領域が特定された状態を示す。 指判定処理を説明するためのフローチャートである。 指判定処理の他の例を説明するためのフローチャートである。
図1は、本発明の実施形態に係る入力装置の構成の一例を示す図である。
図1に示す入力装置は、センサ部10と、処理部20と、記憶部30と、インターフェース部40を有する。本実施形態に係る入力装置は、センサが設けられた操作面に指やペンなどの物体を接触若しくは近接させることによって、その接触若しくは近接の位置に応じた情報を入力する装置である。なお、本明細書における「近接」とは、接触した状態で近くにあることと、接触しない状態で近くにあることを両方含む。
[センサ部10]
センサ部10は、操作面に分布する複数の検出位置において、指やペンなどの物体の接触若しくは近接の度合をそれぞれ検出する。例えばセンサ部10は、物体の近接に応じて静電容量が変化するキャパシタ(容量性センサ素子)12がマトリクス状に形成されたセンサマトリクス11と、キャパシタ12の静電容量に応じた検出データを生成する検出データ生成部13と、キャパシタ12に駆動電圧を印加する駆動部14を有する。
センサマトリクス11は、縦方向に延在した複数の駆動電極Lxと、横方向に延在した複数の検出電極Lyを備える。複数の駆動電極Lxは横方向へ平行に並び、複数の検出電極Lyは縦方向へ平行に並ぶ。複数の駆動電極Lxと複数の検出電極Lyが格子状に交差しており、互いに絶縁されている。駆動電極Lxと検出電極Lyの交差部付近に、容量性センサ素子としてのキャパシタ12が形成される。なお、図1の例では電極(Lx,Ly)の形状が短冊状に描かれているが、他の任意の形状(ダイヤモンドパターンなど)でもよい。
駆動部14は、センサマトリクス11の各キャパシタ12に駆動電圧を印加する回路である。具体的には、駆動部14は、処理部20の制御に従って、複数の駆動電極Lxから順番に一の駆動電極Lxを選択し、当該選択した一の駆動電極Lxの電位を周期的に変化させる。駆動電極Lxの電位が所定の範囲で変化することにより、この駆動電極Lxと検出電極Lyとの交差点付近に形成されたキャパシタ12に印加される駆動電圧が所定の範囲で変化し、キャパシタ12において充電や放電が生じる。
検出データ生成部13は、駆動部14による駆動電圧の印加に伴ってキャパシタ12が充電又は放電される際に各検出電極Lyにおいて伝送される電荷に応じた検出データを生成する。すなわち、検出データ生成部13は、駆動部14の駆動電圧の周期的な変化と同期したタイミングで、各検出電極Lyにおいて伝送される電荷をサンプリングし、そのサンプリングの結果に応じた検出データを生成する。
例えば、検出データ生成部13は、キャパシタ12の静電容量に応じた電圧を出力する静電容量−電圧変換回路(CV変換回路)と、CV変換回路の出力信号をデジタル信号に変換し、検出データとして出力するアナログ−デジタル変換回路(AD変換回路)を有する。
CV変換回路は、駆動部14の駆動電圧が周期的に変化してキャパシタ12が充電又は放電される度に、処理部20の制御に従って、検出電極Lyにおいて伝送される電荷をサンプリングする。具体的には、CV変換回路は、検出電極Lyにおいて正又は負の電荷が伝送される度に、この電荷若しくはこれに比例した電荷を参照用のキャパシタに移送し、参照用のキャパシタに発生する電圧に応じた信号を出力する。例えば、CV変換回路は、検出電極Lyにおいて周期的に伝送される電荷若しくはこれに比例した電荷の積算値や平均値に応じた信号を出力する。AD変換回路は、処理部20の制御に従って、CV変換回路の出力信号を所定の周期でデジタル信号に変換し、検出データとして出力する。
なお、上述の例において示したセンサ部10は、電極間(Lx,Ly)に生じる静電容量(相互容量)の変化によって物体の近接を検出するものであるが、この例に限らず、他の種々の方式によって物体の近接を検出してもよい。例えば、センサ部10は、物体の接近によって電極とグランドの間に生じる静電容量(自己容量)を検出する方式でもよい。自己容量を検出する方式の場合、検出電極に駆動電圧が印加される。また、センサ部10は、静電容量方式に限定されるものではなく、例えば抵抗膜方式や電磁誘導式などでもよい。
[処理部20]
処理部20は、入力装置の全体的な動作を制御する回路であり、例えば、記憶部30に格納されるプログラムの命令コードに従って処理を行うコンピュータや、特定の機能を実現するロジック回路を含んで構成される。処理部20の処理は、その全てをコンピュータにおいてプログラムに基づいて実現してもよいし、その一部若しくは全部を専用のロジック回路で実現してもよい。
図1の例において、処理部20は、タイミング制御部21と、2次元データ生成部22と、領域特定部23と、算出部24と、判定部25と、座標演算部26を有する。
タイミング制御部21は、センサ部10における検出のタイミングを制御する。具体的には、タイミング制御部21は、駆動部14における駆動電極の選択とパルス電圧の発生、並びに、検出データ生成部13における検出電極の選択と検出データの生成が適切なタイミングで行われるように、これらの回路を制御する。
2次元データ生成部22は、センサ部10の検出結果に基づいて、操作面の複数の位置における物体の接触若しくは近接の度合を示す複数の検出データを含んだ2次元データを生成し、記憶部30の2次元データメモリ31に格納する。
例えば2次元データ生成部22は、センサ部10から出力される検出データを、行列形式の2次元データとして記憶部30の記憶領域(現在値メモリ)に格納する。2次元データ生成部22は、現在値メモリに格納した2次元データの各検出データと、記憶部30の別の記憶領域(基準値メモリ)に予め格納した2次元データの各検出データとの差を、相互に対応する検出データについてそれぞれ演算する。2次元データ生成部22は、それらの演算結果を、記憶部30の2次元データメモリ31に行列形式で格納する。
基準値メモリには、操作面に何も接触若しくは近接していない状態でセンサ部10から出力された検出データが予め記憶されている。そのため、2次元データ生成部22によって2次元データメモリ31に書き込まれる2次元データは、物体が操作面に接触若しくは近接していない状態からの変化量を表す。
なお、2次元データ生成部22において生成する2次元データは、上述のように未接触状態からの変化量を表すデータに限定されず、センサ部10において出力される検出データと同じものでもよい。
領域特定部23は、2次元データ生成部22によって2次元データメモリ31に書き込まれた2次元データに基づいて、物体が接触若しくは近接した操作面上の領域を特定し、特定した領域に関する情報を記憶部30の領域情報メモリ33に格納する。
例えば、領域特定部23は、記憶部30の2次元データメモリ31に格納された2次元データに含まれる各検出データを、物体の接触若しくは近接が有るか否かを示す2値化データ(オンデータ又はオフデータ)にそれぞれ変換し、その変換結果を記憶部30の2次元データメモリ32に格納する。具体的には、領域特定部23は、2次元データメモリ31の検出データを所定のしきい値と比較し、当該比較結果に応じた値を持つ2値化データに変換する。
2値化された2次元データが得られると、領域特定部23はこの2次元データに基づいて、操作面における個々の物体の接触領域若しくは近接領域を特定する。具体的には、領域特定部23は、2値化された2次元データを端から順番に走査して、物体の接触若しくは近接が有ることを示す2値化データ(オンデータ)を検索する。走査によってオンデータが見つかると、領域特定部23は、そのオンデータを始点として、オンデータが集合した領域の輪郭を追跡する。輪郭の追跡の結果として再び始点に戻ると、領域特定部23は、閉じた輪郭によって囲まれた領域を物体の接触・近接領域として特定し、その領域に固有のラベルを割り当てる。そして、領域特定部23は、固有のラベルを割り当てた領域に属する2値化データをオフデータに変更し、再度、2値化された2次元データを端から順番に走査する。走査によってまたオンデータが見つかると、領域特定部23は、上述と同様に輪郭追跡を行い、オンデータの集合領域を特定して、固有のラベルを割り当てる。領域特定部23は、この処理を繰り返すことにより、操作面上における物体の接触・近接領域をそれぞれ特定し、各領域に固有のラベルを割り当てる。
算出部24は、領域特定部23によって特定された領域に対応する仮想的な楕円の長軸と短軸との比に応じた第1評価値E1を算出する。この仮想的な楕円は、領域特定部23により特定された領域における検出データの二次元の分布を二次元正規分布と仮定した場合において、二次元正規分布を表す確率密度関数が一定値と等しい条件を満たす二次元平面上の点の集合(等高線)である。算出部24は、領域特定部23によって特定された領域に含まれる検出データとその検出位置とに基づいて、この仮想的な楕円の形状の特徴を表す第1評価値E1を算出する。
図2は、二次元正規分布を表す確率密度関数のグラフの一例を示す図である。「f(x,y)」は二次元正規分布の確率密度関数を示し、「x」,「y」は確率変数を示す。図2の例において、直交座標系を構成するx軸,y軸の座標値は確率変数x,yに対応し、x軸,y軸に対して垂直な座標軸の座標値は確率密度関数f(x,y)に対応する。
指先が接触若しくは近接した領域における検出データ(物体の接触度合若しくは近接度合の検出結果を示すデータ)の分布は、図2に示すような二次元正規分布に近似する傾向がある。すなわち、センサ部10の操作面上に設定された直交座標系におけるx軸の座標値を確率変数xとし、当該直交座標系におけるy軸の座標値を確率変数yとした場合、当該直交座標系の座標(x,y)における検出データは、二次元正規分布の確率密度関数f(x,y)に応じた値を有する傾向がある。
以下、二次元正規分布の確率密度関数の等高線が、図2の下側において表すように楕円となることを説明する。そして、この楕円の長軸と短軸との比が、二次元正規分布の確率密度関数f(x,y)を規定するパラメータ(母数)によって算出できることを示す。
2次元正規分布の確率密度関数f(X)は、次の式で表される。
式(1)において、「X」は確率変数行列、「μ」は平均値行列、「S」は分散共分散行列をそれぞれ示す。この確率変数行列X、平均値行列μ、分散共分散行列Sは、次の式で表される。
式(3)における「μ」は確率変数xについての平均値を示し、「μ」は確率変数yについての平均値を示す。また、式(4)における「σ 」は確率変数xについての分散を示し、「σ 」は確率変数yについての分散を示し、「σxy」は確率変数x及びyについての共分散を示す。分散σ 、分散σ 、共分散σxyは、それぞれ次の式で表される。
式(5)〜(7)において、「Z(x,y)」は、二次元正規分布に近似される二次元データの各サンプル値を示し、本実施形態では、2次元データメモリ31に格納される2次元データの各検出データに対応する。
式(1)における分散共分散行列Sの逆行列S−1と行列式|S|は、それぞれ次の式で表される。
この式(8),(9)を式(1)に代入して整理すると、確率密度関数f(x,y)は次の式で表される。
式(10)は、更に次の式のように変形できる。
式(11)における定数「ρ」は、次の式で表される。
式(11)に示す確率密度関数f(x,y)が一定の値cに等しいものとすると、式(11)は次式のように変形できる。
ここで、確率変数x,yを、次式に示す変数x,yに置換する。
また、式(13)における左辺は定数なので、これを「C」と置く。そうすると、式(11)は、更に次のように変形できる。
式(16)は、直交座標系の座標軸(x軸、y軸)に対して長軸及び短軸が傾いている楕円の方程式を表す。従って、二次元正規分布の確率密度関数の等高線が、図2の下側の2次元平面において表すように楕円となることが分かる。
共分散σxyがゼロの場合、式(12)の関係から定数「ρ」はゼロとなる。式(11)において「ρ」をゼロとすると、式(11)に示す楕円の方程式は次式のようになる。
式(17)は、直交座標系の座標軸(x軸、y軸)に対して長軸及び短軸が傾いていない(長軸及び短軸が座標軸と平行若しくは直交している)楕円の方程式を表す。従って、共分散σxyは、直交座標系の座標軸に対する楕円の傾きに関与するパラメータであると考えられる。
ここで、座標軸に対して傾きのない楕円について座標軸の回転を行うことにより、式(16)で表されるように、座標軸に対して傾いた楕円になったとする。楕円の傾きがない座標系における変数を「u」「v」とすると、この回転変換は次式のように表される。
また、確率変数Xと確率変数Yとの間の変換は、次のように表すことができる。
式(19)において、「a」は定数ベクトルを示し、「B」は係数行列を示す。
確率変数Xについての平均値行列μは、次式で表される。
確率変数Xについての分散共分散行列Σは、次式で表される。
確率変数Yについての平均値行列μは、次式で表される。
確率変数Yについての分散共分散行列Σは、次式で表される。
式(23)における右辺の係数行列Bは、式(18)の右辺における回転変換の係数行列とみなすことができる。他方、2変数の正規分布における分散共分散行列Σは、式(4)において示すように、分散と共分散を用いて表される。楕円の傾きがない座標系の変数uについての分散を「σ 」、変数vについての分散を「σ 」、変数u及びvについての共分散を「σuv」とすると、楕円の傾きがない場合には共分散「σuv」がゼロになると考えられるため、式(23)は次式のようになる。
式(24)から、次式が得られる。
式(25)から式(26)を引くと、次式が得られる。
また式(24)から、次式が得られる。
式(25)と式(26)を加えると、次式が得られる。
式(27)を2乗すると、次式が得られる。
式(28)を2乗すると、次式が得られる。
式(30)と式(31)を加えて、両辺の平方根を求めると、次式が得られる。
式(29)と式(32)から、次式が得られる。
式(33)と式(34)から、楕円の長軸と短軸との比Rは次式のように表される。
式(35)が示すように、楕円の長軸と短軸との比Rは、二次元正規分布の確率密度関数f(x,y)を規定するパラメータ(σ ,σ ,σxy)によって算出できる。
なお、式(35)では平方根の計算が必要であるが、この式を次のように簡略化することで、平方根の計算を回避できる。
式(36)における平方根の部分を第1評価値E1とすると、第1評価値E1は次式で表される。
式(37)で表される第1評価値E1も、楕円の長軸と短軸との比Rに応じた値を有する。
算出部24は、領域特定部23によって特定された領域に含まれる検出データとその検出位置とに基づいて、式(5)〜(7)で表されるパラメータσ ,σ ,σxyを算出する。そして、算出部24は、算出したこれらのパラメータに基づいて、式(37)により表される第1評価値E1を算出する。
なお、式(5)〜(7)における分母の項(領域内に含まれる検出データの合計値)は、式(37)において約分されるため、式(37)を求める場合に当該分母の項の計算は不要である。従って、算出部24は、式(5)〜(7)における分子の項のみを算出し、その算出結果を用いて第1評価値E1を算出してもよい。
以上が、算出部24の説明である。
図1に戻る。
判定部25は、算出部24において算出された第1評価値E1が所定の範囲内(第1の範囲内)にある場合、操作面に接触若しくは近接した物体が指先であると判定し、第1評価値E1がこの範囲内にない場合、当該物体が指先でないと判定する。
座標演算部26は、領域特定部23において特定された物体の接触領域若しくは近接領域に基づいて、物体が接触若しくは近接した操作面上の座標を演算する。
例えば、座標演算部26は、領域特定部23において特定された領域の横方向(電極Lyが配列する方向)と縦方向(電極Lyが配列する方向)のそれぞれについてプロファイルデータを作成する。横方向のプロファイルデータは、操作面の縦方向における一群の検出データの和を1列毎に算出し、その検出データの和を操作面の横方向の順番に配列したものである。縦方向のプロファイルデータは、操作面の横方向における一群の検出データの和を1行毎に算出し、その検出データの和を操作面の縦方向の順番に配列したものである。座標演算部28は、この横方向のプロファイルデータと縦方向のプロファイルデータのそれぞれについて、検出データのピークの位置や重心の位置を演算する。この演算により求められた横方向の位置と縦方向の位置が、操作面上において物体が接触若しくは近接した座標を表す。座標演算部28は、このような演算により求めた座標のデータを、記憶部30の物体座標メモリ34に格納する。
なお、座標演算部26は、領域特定部23において特定された領域のうち、判定部25で指先と判定された領域の座標のみを演算してもよい。
[記憶部30]
記憶部30は、処理部20において処理に使用される定数データや変数データを記憶する。処理部20がコンピュータを含む場合、記憶部30は、そのコンピュータにおいて実行されるプログラムを記憶してもよい。記憶部30は、例えば、DRAMやSRAMなどの揮発性メモリ、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、ハードディスクなどを含んで構成される。
[インターフェース部40]
インターフェース部40は、入力装置と他の制御装置(入力装置を搭載する情報機器のコントロール用ICなど)との間でデータをやり取りするための回路である。処理部20は、記憶部30に記憶される情報(物体の座標情報、物体数など)をインターフェース部40から図示しない制御装置へ出力する。また、インターフェース部40は、処理部20のコンピュータにおいて実行されるプログラムを不図示のディスクドライブ装置(非一時的記録媒体に記録されたプログラムを読み取る装置)やサーバなどから取得して、記憶部30にロードしてもよい。
ここで、上述した構成を有する図1に示す入力装置の動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。例えば入力装置は、図3のフローチャートに示す動作を一定周期ごとに反復し、操作面上における物体の接触・近接位置の情報を取得する。
ST100:
処理部20のタイミング制御部21は、操作面の全面に分布する複数の検出位置において検出データが得られるようにセンサ部10を制御する。センサ部10の駆動部14は、タイミング制御部21の制御に従って、センサマトリクス11の複数の駆動電極を順番に選択し、パルス電圧を印加する。検出データ生成部13は、一の駆動電極が選択されて駆動される度に、センサマトリクス11の複数の検出電極を順番に選択して、駆動電極と検出電極との交差点における容量性センサ素子12の静電容量に応じた電圧信号を生成し、この電圧信号を所定ビット長の検出データに変換して処理部20に出力する。
ST105:
処理部20の2次元データ生成部22は、センサ部10から順次に出力される検出データを、記憶部30の所定の記憶領域(現在値メモリ)に行列形式の2次元データとして格納する。2次元データ生成部22は、現在値に格納した2次元データの各検出データと、記憶部30の別の記憶領域(基準値メモリ)に予め格納した2次元データの各検出データとの差を演算し、それらの演算結果を2次元データメモリ31に2次元データとして格納する。
ST110:
処理部20の領域特定部23は、2次元データメモリ31の各検出データを所定のしきい値と比較し、当該比較結果に応じた値を持つ2値化データに変換して、2次元データメモリ32に格納する。図4は、2次元データの2値化の例を示す図である。図4Aに示す2次元データにおいて、各検出データはそれぞれ0以上の数値を有している。図4Bに示す2値化後の2次元データにおいては、しきい値50を超える検出データが「1」(オンデータ)に変換され、しきい値50より小さい検出データが「0」(オフデータ)に変換されている。
このようにして2値化された2次元データが得られると、次に領域特定部23は、2値化後の2次元データに対して輪郭追跡及びラベリングを行う。図5は、2値化された2次元データに基づいて物体の接触・近接領域が特定される例を示す図である。図5Aは2値化された2次元データを示し、図5Bは物体の接触・近接領域が特定された状態を示す。領域特定部23は、輪郭追跡によって閉じた輪郭に含まれる領域をそれぞれ特定し、特定した領域ごとに固有のラベルを割り当てる。図5Bの例では、特定された3つの領域に「1」〜「3」の数値が割り当てられている。
ST115:
ステップST110において1以上の物体の接触・近接位置が特定された場合、処理部20はステップST120に移行し、接触・近接位置が一つも特定されなかった場合は処理を終了する。
ST120:
処理部20は、ステップST110において特定された領域が指先の接触若しくは近接によるものか否かを判定する指判定処理を行う。
図6は、指判定処理を説明するためのフローチャートである。
処理部20の算出部24は、領域特定部24において特定された領域(図5B)を順に選択し(ST200)、選択した領域に含まれる検出データとその検出位置(図4A)とに基づいて、二次元正規分布の確率密度関数f(x,y)を規定する各パラメータ(σ ,σ ,σxy)を算出する(ST205)。更に算出部24は、それらのパラメータに基づいて、式(29)により表される第1評価値E1を算出する(ST210)。処理部20の判定部25は、算出部24で算出された第1評価値E1が所定の範囲内にあるか否か調べる(ST220)。判定部25は、第1評価値E1が所定の範囲内にある場合、領域特定部24において特定された当該領域が指先の接触若しくは近接によるものであると判定し(ST230)、第1評価値E1が所定の範囲内にない場合、当該領域が指先の接触若しくは近接によるものでないと判定する(ST235)。処理部20は、領域特定部24において特定された各領域について、ステップST205以降の処理を行い、各領域が指先によるものか否かを判定する。
以上説明したように、本実施形態に係る入力装置によれば、センサ部10の操作面に物体が接触若しくは近接した領域における検出データの二次元の分布が、二次元正規分布と仮定される。操作面に物体が接触若しくは近接した領域の輪郭は、この二次元正規分布を表す確率密度関数f(x,y)が一定値と等しい条件を満たす二次元平面上の点の集合である仮想的な楕円(式(16))に近似される。物体が接触若しくは近接した操作面上の領域が特定されると、当該特定された領域に含まれる検出データとその検出位置とに基づいて(式(5)〜(7))、この仮想的な楕円の長軸と短軸との比に応じた第1評価値E1(式(37))が算出される。第1評価値E1が所定の範囲内にあるか否かに応じて、この領域に接触若しくは近接した物体が指先であるか否かが判定される。
すなわち、物体の接触・近接領域に含まれる検出データとその検出位置の情報を用いて比較的簡易な計算(式(5)〜(7))により確率密度関数f(x,y)のパラメータ(σ ,σ ,σxy)を算出し、それらのパラメータに基づいて楕円の形状の特徴を表す第1評価値E1を簡単に算出できる。そのため、領域の輪郭線に近似する楕円方程式を導出する従来の方法に比べて、計算処理が単純となり、計算量を大幅に削減できる。
また、物体が接触若しくは近接した領域に含まれる検出データとその検出位置とに基づいて算出される第1評価値E1は、当該領域の輪郭線付近の情報のみに基づいて導出される楕円の方程式に比べて、楕円の形状の特徴を精度良く表すことができる。そのため、輪郭線に近似した楕円の方程式を導出する従来の方法に比べて、指先の判定精度を高めることができる。
なお、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
上述した実施形態では、センサ部10の操作面上の領域に接触・近接した物体が指先か否かの判定において、当該領域に近似する楕円の長軸と短軸との比に応じた評価値が用いられているが、本発明はこれに限定されない。本発明の他の実施形態では、楕円の長軸と短軸との比に応じた評価値に加えて、例えば楕円の面積に応じた評価値を指先の判定に用いてもよい。
図7は、本発明の他の実施形態における指判定処理の例を説明するためのフローチャートである。図7に示すフローチャートは、既に説明した図6のフローチャートにステップST215,ST225を追加したものであり、他のステップは図6に示すフローチャートと同じである。図7において示す指判定処理において、算出部24は、既に説明した第1評価値E1に加えて、楕円の面積に応じた第2評価値E2を算出する(ST215)。この第2評価値E2は、変数xについての分散σ と変数yについての分散σ を用いて次式のように表される。
判定部25は、第1評価値E1が所定の範囲内(第1の範囲内)にありかつ第2評価値E2が所定の範囲内(第2の範囲内)にある場合、センサ部10の操作面に接触若しくは近接した物体が指先であると判定し、第1評価値Eが所定の範囲内(第1の範囲内)にない又は第2評価値E2が所定の範囲内(第2の範囲内)にない場合、当該物体が指先でないと判定する(ST220〜ST235)。
例えば、楕円の長軸と短軸との比が指先の形状として許容できる値であっても、領域の面積が指先として許容できない程度に極端に大きい場合や極端に小さい場合、判定部25は、操作面に接触若しくは近接した物体が指先でないと判定する。
このように、楕円の形状に加えてその大きさ(接触・近接領域の面積)も加味することによって、指先の判定の精度を更に高めることができる。また、第1評価値E1の算出に用いられるものと同じパラメータ(σ ,σ )を第2評価値E2の算出にも用いることができるため、第2評価値E2の算出による計算量の増加を微小に抑えることができる。
10…センサ部、11…センサマトリクス、12…容量性センサ素子、13…検出データ生成部、14…駆動部、20…処理部、21…タイミング制御部、22…2次元データ生成部、23…領域特定部、24…算出部、25…判定部、26…座標演算部、30…記憶部、31,32…2次元データメモリ、33…領域情報メモリ、34…物体座標メモリ、40…インターフェース部、E1…第1評価値、E2…第2評価値。

Claims (8)

  1. 操作面への物体の接触若しくは近接に応じた情報を入力する入力装置であって、
    前記操作面上に分布する複数の検出位置において物体の接触若しくは近接の度合をそれぞれ検出するセンサ部と、
    前記センサ部の検出結果に基づいて、前記操作面上の複数の位置における物体の接触若しくは近接の度合を示す複数の検出データを含んだ2次元データを生成する2次元データ生成部と、
    前記2次元データに基づいて、物体が接触若しくは近接した前記操作面上の領域を特定する領域特定部と、
    前記領域特定部によって特定された領域に対応する仮想的な楕円の長軸と短軸との比に応じた第1評価値を算出する算出部と、
    前記第1評価値が第1の範囲内にある場合、前記操作面に接触若しくは近接した物体が指先であると判定し、前記第1評価値が前記第1の範囲内にない場合、当該物体が指先でないと判定する判定部とを有し、
    前記仮想的な楕円は、前記領域特定部により特定された領域における前記検出データの二次元の分布を二次元正規分布と仮定した場合において、前記二次元正規分布を表す確率密度関数が一定値と等しい条件を満たす二次元平面上の点の集合であり、
    前記算出部は、前記特定された領域に含まれる前記検出データとその検出位置とに基づいて前記第1評価値を算出する
    ことを特徴とする入力装置。
  2. 前記算出部は、前記確率密度関数における所定のパラメータを、前記特定された領域に含まれる前記検出データに基づいて算出し、当該算出したパラメータに基づいて前記第1評価値を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  3. 前記検出データの検出位置は、前記操作面上に設定された直交座標系における第1座標軸の座標値及び第2座標軸の座標値によって指定されており、
    前記算出部は、前記第1座標軸の座標値を前記確率密度関数の第1確率変数とし、前記第2座標軸の座標値を前記確率密度関数の第2確率変数とし、前記確率密度関数が前記検出データに応じた値を持つ場合において、前記第1確率変数についての分散に応じた第1パラメータ、前記第2確率変数についての分散に応じた第2パラメータ、及び、前記第1確率変数及び前記第2確率変数についての共分散に応じた第3パラメータを算出し、当該算出した第1パラメータ、第2パラメータ及び第3パラメータに基づいて前記第1評価値を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
  4. 前記算出部は、前記第1パラメータと前記第2パラメータとの差を二乗した値と前記第3パラメータの4倍の値とを加算した値が、前記第1パラメータと前記第2パラメータとの和を二乗した値で除されることにより得られる数値に応じた前記第1評価値を取得する
    ことを特徴とする請求項3に記載の入力装置。
  5. 前記算出部は、前記仮想的な楕円の面積に応じた第2評価値を前記第1パラメータ及び前記第2パラメータに基づいて算出し、
    前記判定部は、前記第1評価値が前記第1の範囲内にありかつ前記第2評価値が第2の範囲内にある場合、前記操作面に接触若しくは近接した物体が指先であると判定し、前記第1評価値が前記第1の範囲内にない又は前記第2評価値が第2の範囲内にない場合、当該物体が指先でないと判定する
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の入力装置。
  6. 前記算出部は、前記第1パラメータと前記第2パラメータとの和に応じた前記第2評価値を算出する
    ことを特徴とする請求項5に記載の入力装置。
  7. 操作面上に分布する複数の検出位置において物体の接触若しくは近接の度合をそれぞれ検出するセンサの検出結果を入力したコンピュータが、当該検出結果に基づいて、当該物体が指先であるか否かを判定する指判定方法であって、
    前記センサの検出結果に基づいて、前記操作面上の複数の位置における物体の接触若しくは近接の度合を示す複数の検出データを含んだ2次元データを生成するステップと、
    前記2次元データに基づいて、物体が接触若しくは近接した前記操作面上の領域を特定するステップと、
    前記特定された領域に対応する仮想的な楕円の長軸と短軸との比に応じた第1評価値を算出するステップと、
    前記第1評価値が第1の範囲内にある場合、前記操作面に接触若しくは近接した物体が指先であると判定し、前記第1評価値が前記第1の範囲内にない場合、当該物体が指先でないと判定するステップと
    を有し、
    前記仮想的な楕円は、前記領域を特定するステップで特定された領域における前記検出データの二次元の分布を二次元正規分布と仮定した場合において、前記二次元正規分布を表す確率密度関数が一定値と等しい条件を満たす二次元平面上の点の集合であり、
    前記第1評価値を算出するステップにおいては、前記特定された領域に含まれる前記検出データとその検出位置とに基づいて前記第1評価値を算出する
    ことを特徴とする指判定方法。
  8. 請求項7に記載の指判定方法における各ステップをコンピュータにおいて実行させるためのプログラム。
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