JP6222963B2 - 脂肪酸エステルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、脂肪酸エステルの製造方法に関する。
近年、地球温暖化を始めとする環境問題に対する意識や関心が高まり、二酸化炭素の排出量を低減することや、二酸化炭素の固定化により大気中の二酸化炭素濃度を低減することが大きな課題となっている。そのため、化石燃料への依存から脱却し、カーボンニュートラルな資源であるバイオマスをエネルギー源として積極的に活用しようとする試みが活発になされている。
例えば、ユーグレナは、藻体内で脂質等を産生する藻類として知られており、その脂質生産性に着目して、ユーグレナを好気的に培養した後、嫌気条件下に置くことで藻体内の貯蔵多糖パラミロンをロウ・エステルに転換させ、次いで物理的に破壊した後、遠心分離や溶媒抽出等によりロウ・エステルを単離する方法が提案されている(特許文献1)。また、ユーグレナをオートクレーブで加熱加圧した後、高濃度のタンパク質分解酵素を作用させ、次いでろ過して水溶性成分を分取する方法も知られているが、水不溶成分の分取については一切検討されていない(特許文献2)。
特開昭59−118090号公報 特開2010−90065号公報
本発明者らは、ユーグレナを物理的破砕又は高濃度のタンパク質分解酵素により処理し、藻体外に取り出された水不溶の脂肪酸エステルの分取を試みたところ、脂肪酸エステルの歩留の向上が困難であり、とりわけ高濃度のタンパク質分解酵素を作用させた場合には脂肪酸エステルの歩留が著しく低下することが判明した。
したがって、本発明の課題は、ユーグレナを原料として簡便な操作により脂肪酸エステルを高い歩留で製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み検討した結果、ユーグレナに対して従来に比して極めて少ない量のタンパク質分解酵素を作用させると、意外なことに、ユーグレナから脂肪酸エステルを高い歩留で採取できることを見出した。
すなわち、本発明は、次の工程(a)及び(b);
(a)ユーグレナに対して、1種類以上のタンパク質分解酵素を0.001〜9.5[PU/g−乾燥藻体]添加し、水相で反応させる工程、及び
(b)前記工程(a)の反応液から、脂肪酸エステルを分相させて採取する工程
を含む、脂肪酸エステルの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、ユーグレナを原料として簡便な操作により高い歩留で脂肪酸エステルを製造することができる。
本発明の脂肪酸エステルの製造方法は、工程(a)及び(b)を含むものである。以下、各工程について詳細に説明する。
工程(a)
工程(a)は、ユーグレナに対して、1種類以上のタンパク質分解酵素を0.001〜9.5[PU/g−乾燥藻体]添加し、水相で反応させる工程である。これにより、藻体中の脂肪酸エステルを藻体外に取り出すことができる。
<ユーグレナ>
本発明でいうユーグレナとは、ユーグレナ属に属する微細藻類であり、動物と植物の双方に分類されている。動物学上では鞭毛虫綱(mastigophorea)に、また植物学上ではユーグレナ藻綱(euglenophyceae)に、それぞれ属する微生物である。具体的には、Euglena gracilisEuglena gracilis var. bacillarisEuglena viridisAstasia longa等が挙げられ、これらの変種や上記株と実質的に同一の藻類学的性質を有する株の変異株も包含される。中でも、取扱の容易性の点から、Euglena gracilisEuglena gracilis var. bacillarisEuglena viridisAstasia longa又はその変種若しくは変異株が好ましい。
本発明で使用するユーグレナは、沼や池等の天然系に生息するものを採取したものでも、従来公知の培地を用いて培養したものでもよく、更には商業的に入手したものでもよいが、本発明においては、体内に脂肪酸エステルを豊富に蓄積したユーグレナが好適に使用される。
本発明で使用するユーグレナとしては、ユーグレナの体内に蓄積された脂肪酸エステルの含有量が、藻体当たりの脂肪酸エステルの生産量の観点から、ユーグレナの乾燥藻体を基準として、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは50質量%以上のものである。一方、本発明で使用するユーグレナとしては、ユーグレナの培養にかかる時間の短縮、又はユーグレナの入手容易性の観点から、ユーグレナの体内に蓄積された脂肪酸エステルの含有量が、ユーグレナの乾燥藻体を基準として、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは80質量%以下のものである。
ユーグレナの体内に蓄積された脂肪酸エステルの含有量の範囲としては、藻体当たりの脂肪酸エステルの生産量、及びユーグレナの培養にかかる時間の短縮若しくはユーグレナの入手容易性の観点から、ユーグレナの乾燥藻体を基準として、好ましくは20〜90質量%、より好ましくは40〜85質量%、更に好ましくは50〜80質量%である。
ユーグレナの体内に蓄積される脂肪酸エステルは、例えば、炭素数10〜30の脂肪酸と炭素数10〜20の高級アルコールとのエステルである。ここで、本明細書において「脂肪酸エステル」とは、脂肪酸と1価から3価のアルコールとのエステルの総称であり、高級脂肪酸とグリセリンとのエステルであるグリセリドや、脂肪酸と高級アルコールとのエステルであるワックスも包含する概念である。なお、脂肪酸は、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよいが、飽和の直鎖脂肪酸であることが好ましい。中でも、脂肪酸エステルとしては、炭素数10〜20の脂肪酸と炭素数10〜16の高級アルコールとの脂肪酸エステルが好ましい。脂肪酸の具体例としては、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、アラキジン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、エルカ酸、トリアコンタン酸等が挙げられる。また、高級アルコールの具体例としては、デカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、セチルアルコール、イコサノール等が挙げられる。また、脂肪酸エステルの具体例としては、例えば、デカン酸ドデシル、ドデカン酸ドデシル、ドデカン酸テトラデシル、テトラデカン酸ドデシル、テトラデカン酸テトラデシル、テトラデカン酸ヘキサデシル、テトラデカン酸オクタデシル、ヘキサデカン酸ドデシル、ヘキサデカン酸テトラデシル、ヘキサデカン酸ヘキサデシル、ヘキサデカン酸オクタデシル等を挙げることができる。
好ましい量の脂肪酸エステルを体内に含有したユーグレナは、入手したユーグレナを培養によりユーグレナの体内に脂肪酸エステルを蓄積させる工程に供することによっても得ることができる。具体的には以下の方法が挙げられる。
培地としては、例えば、Cramer−Myers培地、Hutner培地、及びKoren−Hutner培地(「ユーグレナ 生理と生化学」、北岡正三朗 編、株式会社学会出版センター、p242〜243)等を挙げることができる。
また、グルコース、アラビノース、キシロース、マンノース、フラクトース、ガラクトース、シュークロース、マルトース、ラクトース、ソルビトール、マンニトール、イノシット、グリセリン、可溶性澱粉、廃糖蜜、転化糖、酢酸等の資化しうる有機酸、エタノール等の炭素源;アンモニア、アンモニウム塩等の無機・有機アンモニウム塩、コーングルテンミール、大豆粉、酵母エキス、肉エキス、魚肉エキス、ポリペプトン、各種アミノ酸、ソイビーンミール等の窒素源;更に必要に応じてリン酸、Mg2+、Ca2+、Mn2+、Zn2+、Fe2+、Fe3+、Na+、K+等の無機塩;ビタミンB1、ビタミンB12等のビタミン類を添加した固体培地、液体培地等も用いることができる。
培地に接種するユーグレナの量は特に制限されないが、培地の体積に対して0.01〜10[g−乾燥藻体/L]が好ましく、0.1〜5[g−乾燥藻体/L]がより好ましい。
培養方法は特に限定されず、通気培養、嫌気培養、攪拌培養、振盪培養、静置培養等を採用することができる。中でも、脂肪酸エステルの生産性向上の点から、好気的条件下で培養した後、嫌気的条件下で培養することが好ましい。
好気的条件下で培養する場合、培養温度は20〜33℃が好ましく、28〜30℃がより好ましい。培地の初発pH(25℃)は、2〜7が好ましく、3〜5がより好ましい。
また、通気条件は、培養液1Lあたり0.01〜2L/minが好ましく、0.1〜0.5L/minがより好ましい。
好気的条件下での培養期間は、48〜720時間が好ましく、72〜360時間がより好ましい。
一方、嫌気的条件下で培養する場合、培養温度は20〜33℃が好ましく、28〜30℃がより好ましい。培地の初発pH(25℃)は、2〜11が好ましく、3〜8がより好ましい。
本発明においては、嫌気的条件とするために、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス、水素ガス、その他不活性ガスを1種又は2種以上組み合わせて通気することができる。中でも、窒素ガス又は炭酸ガス雰囲気下の条件が好ましい。通気量は不活性ガスの種類に応じて適宜設定可能であるが、例えば、窒素ガスの場合、通気量は培養液1Lあたり0.01〜2L/minが好ましい。
嫌気的条件下での培養期間は、6〜360時間が好ましく、8〜300時間がより好ましい。
培地のpH調整には、例えば、緩衝剤を使用することが可能である。緩衝剤としては、例えば、酢酸、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸、酒石酸等の有機酸、炭酸、リン酸、塩酸、硫酸等の無機酸、水酸化ナトリウム等のアルカリ水酸化物、アンモニア又はアンモニア水等が挙げられる。緩衝剤は、1種又は2種以上組み合わせて使用することが可能であり、その使用量は、所望のpHとなるように適宜選択することができる。
ユーグレナの培養は、暗所下に行っても、光照射下に行ってもよい。光照射は、光合成が可能な条件であればよく、人工光又は太陽光のいずれでもよい。照度は1000〜20000Luxが好ましく、2000〜8000Luxがより好ましい。
また、攪拌、振盪速度は細胞への損傷を考慮して適宜設定することが可能であり、通常10〜300r/minである。
<酵素反応>
ユーグレナに対するタンパク質分解酵素の酵素反応は水相で行われる。例えば、ユーグレナとタンパク質分解酵素と水を混合し、反応させることができる。また、タンパク質分解酵素を、ユーグレナを含む培養液に添加し反応させることができる。
本発明で使用するタンパク質分解酵素としてはプロテアーゼ活性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ペプシン、パンクレアチン、パパイン、ズブチリシン、キモトリプシン等を挙げることができる。また、タンパク質分解酵素として市販品を使用することが可能であり、例えば、パンチダーゼMP、アロアーゼAP−10(以上、ヤクルト薬品工業社製)、プロテアーゼAアマノSD、プロテアーゼMアマノSD(以上、アマノエンザイム製)、サビナーゼ16.0 EX、Everlase 16L EX(以上、ノボザイムズ社製)、Purafect 4000L(ジェネンコア社製)等を挙げることができる。なお、タンパク質分解酵素は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することが可能であり、また同種又は異種の酵素を用いて複数回作用させることもできる。
タンパク質分解酵素には、アルカリ性領域に至適pHを有するアルカリプロテアーゼと、酸性領域に至適pHを有する酸性プロテアーゼが存在するが、より少ない添加量で脂肪酸エステルの歩留を向上させることが可能であることから、アルカリプロテアーゼが好ましい。
アルカリプロテアーゼとしては、特に限定されるものではないが、例えばバチルス属細菌(例えば、Bacillus haloduransBacillus clausiiBacillus alcalophilusBacillus circulansBacillus firmusBacillus halmapalusなど)が産生するアルカリプロテアーゼが挙げられる。
タンパク質分解酵素の添加量は、酵素活性が0.001〜9.5[PU/g−乾燥藻体]の範囲内となる量である。本発明においては、脂肪酸エステルの藻体外への抽出の観点から、タンパク質分解酵素の添加量を0.001[PU/g−乾燥藻体]以上となる量とするが、0.01[PU/g−乾燥藻体]以上となる量が好ましい。また、脂肪酸エステルの歩留向上の観点から、タンパク質分解酵素の添加量を9.5[PU/g−乾燥藻体]以下となる量とするが、9[PU/g−乾燥藻体]以下となる量が好ましく、5[PU/g−乾燥藻体]以下となる量がより好ましく、2[PU/g−乾燥藻体]以下となる量が更に好ましく、1[PU/g−乾燥藻体]以下となる量が更に好ましい。
タンパク質分解酵素の添加量の範囲としては、脂肪酸エステルの藻体外への抽出、及び脂肪酸エステルの歩留向上の観点から、0.001〜9.5[PU/g−乾燥藻体]の範囲内となる量であり、0.001〜9[PU/g−乾燥藻体]の範囲内となる量が好ましく、0.01〜5[PU/g−乾燥藻体]の範囲内となる量がより好ましく、0.01〜2[PU/g−乾燥藻体]の範囲内となる量が更に好ましく、0.01〜1[PU/g−乾燥藻体]の範囲内となる量が更に好ましい。ここで、本明細書において「酵素活性1PU」とは、カゼインを基質として酵素を作用させたときに、1分間に1mmolのチロシンに相当する酸可溶性タンパク質分解物を遊離する酵素量をいう。「酵素活性1PU」は実施例に記載したように市販のキットを用いることで測定することができる。
また、ユーグレナの乾燥藻体に対するタンパク質分解酵素の添加量は、脂肪酸エステルの歩留向上の観点から、0.0001〜4.8[g−酵素製剤/g−乾燥藻体]が好ましく、0.0005〜3[g−酵素製剤/g−乾燥藻体]がより好ましく、0.001〜1[g−酵素製剤/g−乾燥藻体]が更に好ましい。
酵素反応の条件は、使用するタンパク質分解酵素の至適条件等を考慮して適宜設定することが可能であるが、例えば、反応液の初発pH(25℃)は、通常2〜12、好ましくは4〜11、より好ましくは6.5〜10.5である。また、反応温度は、通常20〜80℃、好ましくは30〜70℃、より好ましくは40〜60℃であり、反応時間は、通常0.1〜16時間、好ましくは0.25〜8時間、より好ましくは0.5〜4時間である。
工程(b)
工程(b)は、工程(a)後の反応液から、脂肪酸エステルを分相させて採取する工程である。
脂肪酸エステルの採取方法としては反応液から脂肪酸エステルを分取することができれば特に限定されないが、例えば、溶媒抽出、遠心分離、静置処理、カラムクロマトグラフィー等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を組み合わせて適用することができる。中でも、脂肪酸エステルの歩留の向上の観点から、溶媒抽出、遠心分離及び静置処理から選ばれる1種又は2種以上の組み合わせ、更に溶媒抽出と遠心分離の組み合わせ、溶媒抽出と静置処理の組み合わせ、又は遠心分離が好ましい。
溶媒抽出は、反応液に有機溶媒を添加し、有機相と水相を相分離させ有機相を取得することで、反応液から脂肪酸エステルを採取することができる。
溶媒抽出に用いる有機溶媒としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ピリジン類;超臨界二酸化炭素;ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等のアルコール類;ブチレングリコール等の多価アルコール類;メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられる。溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することが可能であり、また同種又は異種の溶媒を用いて複数回行うこともできる。
中でも、脂肪酸エステルの溶解性及び歩留の向上の観点から、非極性溶媒が好ましい。具体的には、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類、芳香族炭化水素類が挙げられ、中でも、炭化水素類が好ましく、ヘキサンがより好ましい。
また、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、アセトン等の水と相溶性のある有機溶媒を補助的に用いることもできる。
有機溶媒の使用量は、少なすぎると有機相と水相とが相分離し難くなるため、一般に、溶媒抽出においては通常大量の有機溶媒が使用される。これに対し、本発明においては、タンパク質分解酵素の使用量を低減することにより、有機相と水相との相分離を促進することができる。そのため、例えば、有機溶媒の使用量として、脂肪酸エステルを含む有機相と培養液を含む水相との容量比(有機相/水相)を1以下にまで低減することが可能である。有機溶媒の使用量は、有機相/水相の容量比として、好ましくは0.65〜1、より好ましくは0.75〜1、更に好ましくは0.85〜1となる量である。
抽出方法は、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、超臨界抽出、亜臨界抽出等のいずれでもよい。例えば、「生物化学実験法24 植物脂質代謝実験法」(山田晃弘 編著、株式会社学会出版センター、p3−4)に記載の方法を参考にすることができる。
抽出温度は特に限定されないが、脂肪酸エステルの抽出効率の観点から、10〜50℃がより好ましく、20〜40℃が更に好ましい。
遠心分離は、分離板型、円筒型、デカンター型等の一般的な機器を使用することができる。この場合の遠心力は500〜20000Gが好ましく、1000〜10000Gがより好ましい。遠心分離の温度条件としては、10〜50℃が好ましく、20〜40℃がより好ましい。また、回転数と時間は適宜設定可能であるが、例えば、分離板型の場合、回転数は、好ましくは5000〜20000r/min、より好ましくは8000〜18000r/minであり、処理時間は、好ましくは1〜30分、より好ましくは1〜15分である。
静置処理は、脂肪酸エステルと水相とが相分離するまで反応液を静止状態に置けばよい。本発明においては、溶媒抽出と静置処理を組み合わせることで、より一層効率的に脂肪酸エステルを分取することが可能になる。静置温度は特に限定されないが、10〜50℃が好ましく、20〜40℃がより好ましい。静置時間は適宜設定可能であるが、好ましくは30〜300分、より好ましくは60〜150分である。
本発明は、このような簡便な操作により、体内に脂肪酸エステルを蓄積したユーグレナから75%以上、好ましくは80%以上の高い歩留で脂肪酸エステルを採取することができる。
詳細なメカニズムは不明であるが、適当な量のタンパク質分解酵素を、脂肪酸エステルを蓄積したユーグレナに作用させることによって、油水分離がし易くなっていることがこのような効果の原因の一つと考えられる。
また、本発明では、工程(b)で採取された脂肪酸エステルを、水素化触媒の存在下、水素化することによって脂肪族アルコールを製造することができる。
本発明において用いられる水素化触媒としては、公知の水素化触媒のいずれも使用することができる。例えば、銅、コバルト、クロム、白金、ロジウム、パラジウム、イリジウム等から選ばれる少なくとも1種の金属を含有する触媒が挙げられる。なかでも銅系触媒が好ましく、銅−クロム系触媒、銅−亜鉛系触媒、銅−鉄−アルミニウム系触媒、銅−シリカ系触媒等を好適に用いることができる。
水素化触媒は、触媒金属を、例えば、炭素(活性炭)、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ、炭酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、ゼオライト等の担体に担持させた固体触媒の形態で用いることもできる。
水素化触媒は、市販のものを用いてもよく、従来公知の方法にて調製してもよい。例えば、沈殿法、イオン交換法、蒸発乾固法、噴霧乾燥法、混練法等により担持固体触媒を調製することができる。
水素圧力は、常圧でもよいが、加圧下で行うことが好ましく、ゲージ圧で0.1〜35MPaが好ましく、3〜30MPaがより好ましい。
反応温度は、30〜300℃が好ましく、130〜270℃がより好ましく、150〜250℃が更に好ましい。また、反応時間は、0.5〜7時間が好ましく、1〜6時間がより好ましく、3〜5時間が更に好ましい。
水素化触媒の使用量は、反応温度あるいは反応圧力に応じて、実用的な反応収率が得られる範囲内において任意に選択できるが、脂肪酸エステル100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.5〜20質量部がより好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の製造方法を開示する。
<1>
次の工程(a)及び(b);
(a)ユーグレナに対して、1種類以上のタンパク質分解酵素を0.001〜9.5[PU/g−乾燥藻体]添加し、水相で反応させる工程、及び
(b)前記工程(a)の反応液から、脂肪酸エステルを分相させて採取する工程
を含む、脂肪酸エステルの製造方法。
<2>
タンパク質分解酵素が好ましくはアルカリプロテアーゼである、前記<1>記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<3>
工程(b)において、好ましくは溶媒抽出、遠心分離及び静置処理から選ばれる1種又は2種以上の組み合わせ、より好ましくは溶媒抽出と遠心分離、溶媒抽出と静置処理、又は遠心分離により脂肪酸エステルを採取する、前記<1>又は<2>記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<4>
ユーグレナが好ましくはEuglena gracilisEuglena gracilis var. bacillarisEuglena viridisAstasia longa又はその変種若しくは変異株である、前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<5>
工程(a)において、タンパク質分解酵素の添加量が、好ましくは酵素活性が0.001[PU/g−乾燥藻体]以上、より好ましくは0.01[PU/g−乾燥藻体]以上となる量であって、好ましくは9.5[PU/g−乾燥藻体]以下、より好ましくは9[PU/g−乾燥藻体]以下、更に好ましくは5[PU/g−乾燥藻体]以下、更に好ましくは2[PU/g−乾燥藻体]以下、更に好ましくは1[PU/g−乾燥藻体]以下となる量である、前記<1>〜<4>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<6>
工程(a)において、タンパク質分解酵素の添加量が、好ましくは0.001〜9.5[PU/g−乾燥藻体]、より好ましくは0.001〜9[PU/g−乾燥藻体]、更に好ましくは0.001〜5[PU/g−乾燥藻体]、更に好ましくは0.01〜2[PU/g−乾燥藻体]、更に好ましくは0.01〜1[PU/g−乾燥藻体]の範囲内となる量である前記<1>〜<4>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<7>
工程(a)において、ユーグレナの乾燥藻体に対するタンパク質分解酵素の添加量が、好ましくは0.0001〜4.8[g−酵素製剤/g−乾燥藻体]、より好ましくは0.0005〜3[g−酵素製剤/g−乾燥藻体]、更に好ましくは0.001〜1[g−酵素製剤/g−乾燥藻体]である、前記<1>〜<4>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<8>
工程(a)において、25℃における反応液の初発pHが、好ましくは2〜12、より好ましくは4〜11、更に好ましくは6.5〜10.5である、前記<1>〜<7>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<9>
工程(a)において、反応温度が、好ましくは20〜80℃、より好ましくは30〜70℃、更に好ましくは40〜60℃である、前記<1>〜<8>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<10>
工程(a)において、反応時間が、好ましくは0.1〜16時間、より好ましくは0.25〜8時間、更に好ましくは0.5〜4時間である、前記<1>〜<9>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<11>
工程(b)において、溶媒抽出に用いる有機溶媒が、好ましくは非極性溶媒、より好ましくはハロゲン化炭化水素類、炭化水素類、又は芳香族炭化水素類、更に好ましくは炭化水素類、更に好ましくはヘキサンである、前記<3>〜<10>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<12>
工程(b)において、溶媒抽出に用いる有機溶媒の使用量が、有機相/水相の容量比として、好ましくは0.65〜1、より好ましくは0.75〜1、更に好ましくは0.85〜1となる量である、前記<3>〜<11>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<13>
工程(a)で使用するユーグレナは、ユーグレナの体内に蓄積された脂肪酸エステルの含有量が、ユーグレナの乾燥藻体を基準として、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは50質量%以上のものである、前記<1>〜<12>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<14>
工程(a)で使用するユーグレナは、ユーグレナの体内に蓄積された脂肪酸エステルの含有量が、ユーグレナの乾燥藻体を基準として、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは80質量%以下のものである、前記<1>〜<13>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<15>
工程(a)で使用するユーグレナは、ユーグレナの体内に蓄積された脂肪酸エステルの含有量が、ユーグレナの乾燥藻体を基準として、好ましくは20〜90質量%、より好ましくは40〜85質量%、更に好ましくは50〜80質量%のものである、前記<1>〜<12>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<16>
工程(a)の前に、培養によりユーグレナの体内に脂肪酸エステルを蓄積させる工程を有する、前記<1>〜<15>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<17>
培地に接種するユーグレナの量が、培地の体積に対して、好ましくは0.01〜10[g−乾燥藻体/L]、より好ましくは0.1〜5[g−乾燥藻体/L]である、前記<16>に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<18>
好気的条件下で培養した後、嫌気的条件下で培養する、前記<16>又は<17>に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<19>
培養温度が好ましくは20〜33℃、より好ましくは28〜30℃である、前記<16>〜<18>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<20>
好気的条件における培地の初発pH(25℃)は、好ましくは2〜7、より好ましくは3〜5である、前記<18>又は<19>に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<21>
好気的条件における通気条件は、培養液1Lあたり、好ましくは0.01〜2L/min、より好ましくは0.1〜0.5L/minである、前記<18>〜<20>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<22>
好気的条件における培養期間は、好ましくは48〜720時間、より好ましくは72〜360時間である、前記<18>〜<21>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<23>
嫌気的条件における培地の初発pH(25℃)は、好ましくは2〜11、より好ましくは3〜8である、前記<18>〜<22>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<24>
嫌気的条件における窒素ガスの通気量は、培養液1Lあたり、好ましくは0.01〜2L/minである、前記<18>〜<23>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<25>
嫌気的条件における培養期間は、好ましくは6〜360時間、より好ましくは8〜300時間である、前記<18>〜<24>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<26>
脂肪酸エステルが好ましくは炭素数10〜30の脂肪酸と炭素数10〜20の高級アルコールとのエステルである、前記<1>〜<25>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<27>
脂肪酸エステルが好ましくは炭素数10〜20の脂肪酸と炭素数10〜16の高級アルコールとのエステルである、前記<1>〜<25>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<28>
脂肪酸エステルが好ましくはデカン酸ドデシル、ドデカン酸ドデシル、ドデカン酸テトラデシル、テトラデカン酸ドデシル、テトラデカン酸テトラデシル、テトラデカン酸ヘキサデシル、テトラデカン酸オクタデシル、ヘキサデカン酸ドデシル、ヘキサデカン酸テトラデシル、ヘキサデカン酸ヘキサデシル及びヘキサデカン酸オクタデシルから選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<25>のいずれか1に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
<29>
前記<1>〜<28>のいずれか1に記載の方法で得られた脂肪酸エステルを水素化触媒の存在下水素化する脂肪族アルコールの製造方法。
<分析方法>
1.プロテアーゼ活性(カゼイン法)の測定
基質としてカゼイン1%(w/v、Calbiochem社製Casein, Bovine Milk, Carbohydrate and Fatty Acid Free)使用し、これを含む至適pHの50mM緩衝液を至適温度で5分間保温した後、0.1mLの酵素溶液を加え、そのままの温度で15分間反応を行った。このとき、酵素は上記緩衝液を用いて適当濃度に希釈したものを用いた。反応液に反応停止液2.0mLを加え、至適温度で30分間静置した後、濾過を行った。濾液0.1mLに、DCプロテインアッセイ(Biorad社製、Lowry法)のA’試薬0.5mL及びB試薬4mL
を添加して25℃で15分間静置後、750nmにおける吸光度を測定した。
ここで、「至適pH」とは酵素活性が最も高くなるpHのことであり、「至適温度」とは酵素活性が最も高くなる温度のことである。なお、酸性プロテアーゼの場合、至適pH、至適温度は通常pH2〜7.3、20〜80℃であり、アルカリプロテアーゼの場合、至適pH、至適温度は通常pH8〜12、20〜80℃である。
<アルカリプロテアーゼのプロテアーゼ活性の測定>
カゼイン1%(w/v、Calbiochem社製Casein, Bovine Milk, Carbohydrate and Fatty Acid Free)を含む50mMホウ酸緩衝液(pH10)1.0mLを30℃で5分間保持した後、0.1mLの酵素溶液を加え、そのままの温度で15分間反応を行った。このとき、酵素は50mMホウ酸緩衝液(pH10)を用いて適当濃度に希釈したものを用いた。反応停止液(0.11Mトリクロロ酢酸−0.22M酢酸ナトリウム−0.33M酢酸)を2.0mL加え、30℃で30分間静置したのち、No.2ろ紙(アドバンテック社製)にて濾過を行い、濾液中の酸可溶蛋白質分解物をDCプロテインアッセイ(Biorad社製、Lowry法)によって定量した。すなわち、濾液に、DCプロテインアッセイのA’試薬を0
.5mL及びB試薬4mLを添加して25℃で15分間静置後、750nmにおける吸光度を測定した。
<パンチダーゼ MPのプロテアーゼ活性の測定>
50mMホウ酸緩衝液(pH10)の代わりに50mMリン酸緩衝液(pH7.2)を用いた以外は、前述のアルカリプロテアーゼ等の場合と同様の操作により分析を行った。
<検量線の作成>
緩衝液にL−チロシンを0〜0.3mMになるように溶解してL−チロシン溶液を作製した。各濃度のL−チロシン溶液0.1mLに、DCプロテインアッセイ(Biorad社製、Lowry法)のA’試薬0.5mL及びB試薬4mLを添加して25℃で15分
間静置後、750nmにおける吸光度を測定し、検量線を作成した。
2.脂肪酸エステルの分析
試料をガスクロマトグラフィー(GC)にて分析した。条件は下記のとおりである。
・装置 :Agilent technology 6890N
・カラム:Frontier LAB製Ultra−Alloy−1、MS/HT 15m×0.25mm×0.15μm
・オーブン温度:60℃(2分間保持)−[10℃/minで昇温]−350℃(15分間保持)
・キャリアガス:He(5.8mL/min)
・注入量:1μL
・スプリット比:14:1
・注入口温度:300℃
・圧力 :185kPa
そして、ドデカン酸ドデシル(和光純薬工業社製)、ヘキサデカン酸ドデシル(シグマアルドリッチ社製)、ヘキサデカン酸ヘキサデシル(シグマアルドリッチ社製)、及びテトラデカン酸ヘキサデシル(和光純薬工業社製)の試薬を標準物質とし、面積比からこれら脂肪酸エステルの総量を求めた。
3.脂肪酸エステル抽出率(EF)の分析
反応液800μLにクロロホルム800μLを添加し、室温で30分間激しく撹拌後、クロロホルム相と水相が分相するまで静置、又は遠心分離(回転数15,000r/min、温度25℃で3分間)を行った。次いで、クロロホルム相を分取し、クロロホルム相中の脂肪酸エステルの質量(CF)を分析し、その質量を脂肪酸エステル抽出率100%とした。次に、反応液800μLにヘキサン800μLを添加し、上記クロロホルム抽出と同様の操作によりヘキサン抽出を行い、ヘキサン相中の脂肪酸エステルの質量(HF)を分析した。そして、次式により脂肪酸エステル抽出率を算出した。
脂肪酸エステル抽出率(%)=HF/CF×100
(式中、HFはヘキサン相中の脂肪酸エステル質量を示し、CFはクロロホルム相中の脂肪酸エステル質量を示す。)
4.溶媒回収率(RF)の算出
次式により、溶媒回収率を算出した。
溶媒回収率(%)=RH/AH×100
(式中、RHは回収したヘキサン相の質量を示し、AHは添加したヘキサンの質量を示す。)
5.脂肪酸エステル歩留の算出
次式により、脂肪酸エステルの歩留を算出した。
脂肪酸エステル歩留(%)=(EF/100)×(RF/100)×100
(式中、EFは脂肪酸エステル抽出率(%)を示し、RFは溶媒回収率(%)を示す。)
6.脂肪酸エステル回収率(SF)の算出
反応液1500μLを使用し、遠心分離(回転数15000r/m、温度25℃で3分間)を行い、上の相を分取した。これに、クロロホルム800μLを添加して、室温で30分間激しく撹拌後、遠心分離(回転数15,000r/min、温度25℃で3分間)を行った。次いで、クロロホルム相を分取し、クロロホルム相中の脂肪酸エステルの質量(BF)を分析した。そして、次式により脂肪酸エステル回収率を算出した。
脂肪酸エステル回収率(%)=BF/CF×100
(式中、BFは反応液から分取した上の相を抽出したクロロホルム相中の脂肪酸エステル質量を示し、CFは反応液を抽出したクロロホルム相中の脂肪酸エステル質量を示す。)
7.脂肪酸エステル歩留の算出
次式により、脂肪酸エステルの歩留を算出した。
脂肪酸エステル歩留(%)=(EF/100)×(SF/100)×100
(式中、EFは脂肪酸エステル抽出率(%)を示し、SFは脂肪酸エステル回収率(%)を示す。)
ユーグレナの培養
製造例1
グルコース100g、ポリペプトン25.0g、硫酸アンモニウム1.25g、リン酸二水素一カリウム1.25g、硫酸マグネシウム・七水和物2.50g、炭酸カルシウム0.600g、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム(EDTA・2Na)0.250g、硫酸アンモニウム鉄(II)・六水和物0.250g、硫酸亜鉛0.125g、硫酸マンガン・五水和物0.090g、チアミン塩酸塩12.5mg、シアノコバラミン5μgを含む液体培地5Lを調製した。次いで、調製した液体培地を1.5L採取し、これを2L容ジャーファーメンターに仕込み、1規定の塩酸によりpH(25℃)を4.5に調整した。その後、121℃で30分間加熱することにより滅菌した。これに同組成の培地で培養したユーグレナ・グラシリスの培養液を40mL接種し(ユーグレナの量0.15g−乾燥藻体/L)、28℃で暗所にて4日間通気撹拌培養した。このときの空気の通気量は500mL/minとし、撹拌回転数は150r/minとした。
その後、通気を窒素に切り替えて通気量を500mL/minとした以外は、上記と同じ条件で培養を更に11日間継続した。得られた培養液中のユーグレナの含有量は5.4[g−乾燥藻体/L]であり、またユーグレナの体内に蓄積された脂肪酸エステルの含有量は乾燥藻体を基準として74質量%であった。通気を窒素に切り替えた際の培養液の初発pH(25℃)は3.4であった。なお、ユーグレナ・グラシリスは、国立環境研究所微生物系統保存施設より入手したNIES‐48を使用した。
得られた培養液は実施例並びに比較例1、3及び4に用いた。
製造例2
製造例1と同様の操作を行ったところ、得られた培養液中のユーグレナの含有量は5.1[g−乾燥藻体/L]であり、またユーグレナの体内に蓄積された脂肪酸エステルの含有量は乾燥藻体を基準として76質量%であった。
得られた培養液は比較例2に用いた。
実施例1
培養液5.00gに酵素(ヤクルト薬品社製:パンチダーゼ MP)を1.00mg(培養液中での酵素の濃度として0.020質量%)添加して、よく撹拌した。溶液の初発pH(25℃)は7.3であった。
次に、酵素を添加した培養液800μLをエッペンチューブに分注して、40℃で120分静置し、酵素反応を行った。
反応液を25℃になるまで冷却した後、ヘキサンで抽出してヘキサン相として脂肪酸エステルを得た。
前述の3.脂肪酸エステル抽出率、4.溶媒回収率及び5.脂肪酸エステル歩留を分析した。なお、回収したヘキサン相の質量、及びヘキサン相中の脂肪酸エステル質量の測定には、エッペンチューブ4本分のヘキサン相を用い、エッペンチューブ1本当たりの平均値を求めた。また、3.脂肪酸エステル抽出率の分析において分相操作は静置にて行った。分析結果を表1に示す。
実施例2
酵素(パンチダーゼ MP)の添加量を5.00mg(培養液中での酵素の濃度として0.10質量%)とした以外は実施例1と同様の操作によりヘキサン相として脂肪酸エステルを得た。分析を行った結果を表1に示す。
実施例3
酵素(パンチダーゼ MP)の添加量を0.125g(培養液中での酵素の濃度として2.5質量%)とした以外は実施例1と同様の操作によりヘキサン相として脂肪酸エステルを得た。分析を行った結果を表1に示す。
実施例4
水酸化ナトリウムを用いて液温25℃での初発pHを10に調整した培養液5.00gに、パンチダーゼの代わりに0.100質量%の酵素(花王社製:アルカリプロテアーゼ)水溶液を150μL(培養液中での酵素の濃度として0.0030質量%)添加して、よく撹拌し、酵素反応温度を50℃とした以外は、実施例1と同様の操作によりヘキサン相として脂肪酸エステルを得た。分析を行った結果を表1に示す。
実施例5
水酸化ナトリウムを用いて液温25℃での初発pHを10に調整した培養液5.00gに、パンチダーゼの代わりに0.189質量%の酵素(ノボザイムズ社製:Everlase 16L EX)水溶液を250μL(培養液中での酵素の濃度として0.0095質量%)添加して、よく撹拌し、酵素反応温度を50℃としたこと、及び3.脂肪酸エステル抽出率の分析において分相操作を遠心分離にて行ったこと以外は、実施例1と同様の操作によりヘキサン相として脂肪酸エステルを得た。分析を行った結果を表1に示す。
実施例6
水酸化ナトリウムを用いて液温25℃での初発pHを10に調整した培養液5.00gに、パンチダーゼの代わりに0.0960質量%の酵素(ジェネンコア社製:Purafect 4000L)水溶液を250μL(培養液中での酵素の濃度として0.0048質量%)添加して、よく撹拌し、酵素反応温度を50℃としたこと、及び3.脂肪酸エステル抽出率の分析において分相操作を遠心分離にて行ったこと以外は、実施例1と同様の操作によりヘキサン相として脂肪酸エステルを得た。分析を行った結果を表1に示す。
比較例1
酵素処理を行わずに培養液を25℃になるまで冷却した後、ヘキサンで抽出してヘキサン相として脂肪酸エステルを得た。
前述の3.脂肪酸エステル抽出率の分析を行った。回収したヘキサン相の質量、及びヘキサン相中の脂肪酸エステル質量の測定には、エッペンチューブ4本分のヘキサン相を用い、エッペンチューブ1本当たりの平均値を求めた。また、3.脂肪酸エステル抽出率の分析において分相操作は遠心分離にて行った。分析結果を表1に示す。
比較例2
培養液100gを湿式微粒化装置(スギノマシン製スターバースト、型式HJP−25001、ボール衝突チャンバー)にて機械的破砕を行った。このときの処理条件は、噴射圧力50MPa、チャンバーノズル径0.25mm、パス回数を2回とした。得られた処理液に対して比較例1と同様の操作によりヘキサン相として脂肪酸エステルを得た。分析を行った結果を表1に示す。
比較例3
酵素(パンチダーゼ MP)の添加量を0.250g(培養液中での酵素の濃度として5質量%)とした以外は実施例1と同様の操作によりヘキサン相として脂肪酸エステルを得た。分析を行った結果を表1に示す。
Figure 0006222963
実施例7
水酸化ナトリウムを用いて液温25℃での初発pHを10に調整した培養液12.5gに、0.100質量%の酵素(花王社製:アルカリプロテアーゼ)水溶液を625μL(添加した酵素の培養液中での濃度として0.0050質量%)添加して、よく撹拌した。酵素反応温度を60℃として60分静置し、酵素反応を行った。反応液を25℃になるまで冷却した後、遠心分離により、上相液として脂肪酸エステルを得た。
前述の3.脂肪酸エステル抽出率を分析した。ここでの分相操作は遠心分離にて行った。また、冷却した反応液に対して6.脂肪酸エステル回収率及び7.脂肪酸エステル歩留を分析した。分析結果を表2に示す。
比較例4
酵素処理を行わずに、培養液の温度を60℃として60分静置した。次いで、培養液を25℃になるまで冷却した後、遠心分離により、上相液として脂肪酸エステルを得た。
得られた培養液に対して実施例7と同様の操作により分析を行った。分析結果を表2に示す。
Figure 0006222963
表1及び表2から明らかなように、本発明の方法によれば、ユーグレナから高い歩留で脂肪酸エステルを採取することができた。他方、ユーグレナに対して機械的破砕、酵素的破砕のいずれも行わなかった比較例1と比較例4は、藻体外へ脂肪酸エステルが取り出されず、歩留は低かった。また、ユーグレナに対して機械的破砕のみ行った比較例2と、高濃度のタンパク質分解酵素を作用させた比較例3は、藻体外に取り出された脂肪酸エステルの分取が困難で、歩留が低くなった。

Claims (20)

  1. 次の工程(a)及び(b);
    (a)ユーグレナの体内に脂肪酸エステルを蓄積させる培養工程により培養したユーグレナに対して、1種類以上のタンパク質分解酵素を0.001〜9.5[PU/g−乾燥藻体]添加し、水相で反応させる工程、及び
    (b)前記工程(a)の反応液から、脂肪酸エステルを分相させて採取する工程を含む、脂肪酸エステルの製造方法。
  2. タンパク質分解酵素がアルカリプロテアーゼである、請求項1記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  3. 前記工程(b)において、溶媒抽出により脂肪酸エステルを採取する、請求項1又は2記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  4. 前記工程(b)において、遠心分離により脂肪酸エステルを採取する、請求項1又は2記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  5. ユーグレナがEuglena gracilis、Euglena gracilis var.bacillaris、Euglena viridis、Astasia longa又はその変種若しくは変異株である、請求項1〜4の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  6. ユーグレナの乾燥藻体に対するタンパク質分解酵素の添加量が、0.0001〜4.8[g−酵素製剤/g−乾燥藻体]である、請求項1〜5の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  7. ユーグレナの乾燥藻体に対するタンパク質分解酵素の添加量が、0.0005〜3[g−酵素製剤/g−乾燥藻体]である、請求項1〜5の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  8. 工程(a)において、25℃における反応液の初発pHが2〜12である、請求項1〜7の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  9. 工程(a)において、反応温度が20〜80℃である、請求項1〜8の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  10. 工程(a)において、反応時間が0.1〜16時間である、請求項1〜9の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  11. 工程(a)で使用するユーグレナにおいて、ユーグレナの体内に蓄積された脂肪酸エステルの含有量が、ユーグレナの乾燥藻体を基準として、20〜90質量%である、請求項1〜10の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  12. 工程(a)で使用するユーグレナの培養工程において、培地に接種するユーグレナの量が、培地の体積に対して0.01〜10[g−乾燥藻体/L]である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  13. 工程(a)で使用するユーグレナの培養工程において、培養温度が20〜33℃である、請求項1〜12の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  14. 工程(a)で使用するユーグレナの培養工程において、好気的条件下で培養した後、嫌気的条件下で培養する、請求項1〜13の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  15. 好気的条件における培地の初発pH(25℃)が2〜7である、請求項14に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  16. 好気的条件における通気条件が、培養液1Lあたり0.01〜2L/minである、請求項14又は15に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  17. 好気的条件における培養期間は、48〜720時間である、請求項14〜16の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  18. 嫌気的条件における培地の初発pH(25℃)が2〜11である、請求項14〜17の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  19. 脂肪酸エステルが炭素数10〜30の脂肪酸と炭素数10〜20の高級アルコールとのエステルである、請求項1〜18の何れか1項に記載の脂肪酸エステルの製造方法。
  20. (a)ユーグレナの体内に脂肪酸エステルを蓄積させる培養工程により培養したユーグレナに対して、1種類以上のタンパク質分解酵素を0.001〜9.5[PU/g−乾燥藻体]添加し、水相で反応させる工程、
    (b)前記工程(a)の反応液から、脂肪酸エステルを分相させて採取する工程、及び
    前記(b)で採取された脂肪酸エステルを水素化触媒の存在下水素化する工程を含む、脂肪族アルコールの製造方法。
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