JP6218916B1 - 磁性粒子分散液 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁性粒子自体の機能の低下を抑制でき、保存安定性に優れる磁性粒子分散液を提供すること。【解決手段】磁性粒子と、イソチアゾリン化合物と、水系媒体とを含む磁性粒子分散液。【選択図】なし

Description

本発明は、磁性粒子分散液に関する。
近年、磁性粒子は、磁気分離による洗浄が容易で、抗原と抗体との免疫反応、DNA同士またはDNAとRNAとのハイブリダイゼーション、医薬品候補物質と体内物質との相互作用などにおいて優れた反応場を提供できることから、特に診断薬や医薬品研究用などの生化学用途等への応用が活発になっている。
前記磁性粒子は、通常、磁性粒子分散液の形態で保存、使用される。前記生化学用途等では、予め磁性粒子分散液を製造しておき、または、予め市販の磁性粒子分散液を購入しておき、必要なタイミングで該分散液を使用するため、場合によっては、該分散液の製造や購入から使用までの間に、長期間保存される場合がある。特に、市販品の場合には、保存や輸送のため、長期間保存される場合がある。従って、該分散液には、保存安定性が求められている。
生化学用途等で用いられる磁性粒子分散液は、通常、水系分散液であるため、防腐剤を配合することがあり、このような防腐剤としては、従来より、アジ化ナトリウムが使用されてきた(特許文献1)。
国際公開第2012/111687号
しかしながら、アジ化ナトリウムを含む磁性粒子分散液は、防腐効果には優れるものの、磁性粒子自体の機能を低下させやすいことが分かった。
本発明が解決しようとする課題は、磁性粒子自体の機能の低下を抑制でき、保存安定性に優れる磁性粒子分散液を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記磁性粒子分散液によれば、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の構成例は以下の通りである。
<1> 磁性粒子と、イソチアゾリン化合物と、水系媒体とを含む磁性粒子分散液。
<2> 前記磁性粒子100質量部に対して、前記イソチアゾリン化合物を0.001〜10質量部含有する、<1>に記載の分散液。
<3> 前記イソチアゾリン化合物が式(1)で表される化合物および式(2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、<1>または<2>に記載の分散液。
Figure 0006218916
(式(1)中、R1は水素原子、または置換もしくは非置換の炭化水素基を表し、R2およびR3はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または有機基を表す。なお、R2とR3が互いに結合してベンゼン環以外の環を形成していてもよい。)
Figure 0006218916
(式(2)中、R4は水素原子、または置換もしくは非置換の炭化水素基を表し、R5は独立に水素原子、ハロゲン原子または有機基を表す。nは0〜4の整数を表す。)
<4> 前記磁性粒子がポリマー層、極性基またはリガンドを有する、<1>〜<3>のいずれかに記載の分散液。
<5> 前記磁性粒子が有する極性基およびリガンドの含有量が、0.1〜100μmol/gである、<4>に記載の分散液。
<6> 前記磁性粒子が有する極性基およびリガンドのパーキングエリアが、2.5(平方Å/極性基およびリガンド)以上である、<4>または<5>に記載の分散液。
<7> 前記磁性粒子が、加水分解され得る構造を有する、<1>〜<6>のいずれかに記載の分散液。
<8> 前記磁性粒子が、
エステル結合含有のポリマー層を有する磁性粒子、
アミノ基、アルデヒド基、カルボキシ基、トシル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、エポキシ基およびエステル基からなる群より選ばれる少なくとも1つの極性基を有する磁性粒子、
エステル結合を介してリガンドが結合された磁性粒子、または、
環状アミド結合含有またはエステル結合含有のリガンドが結合された磁性粒子である、
<1>〜<7>のいずれかに記載の分散液。
<9> 前記磁性粒子の体積平均粒径が0.1〜10μmである、<1>〜<8>のいずれかに記載の分散液。
本発明によれば、磁性粒子自体の機能の低下を抑制でき、保存安定性に優れる磁性粒子分散液を容易に得ることができ、さらには、磁性粒子自体の機能の低下を抑制しながらも、防腐/殺菌効果に優れる磁性粒子分散液を容易に得ることができる。
従って、本発明によれば、長期にわたり、磁性粒子の機能を維持することができるため、長期間保存した磁性粒子分散液を使用しても、所望の結果、例えば、抗原や抗体の感作量の低下が抑制され、高い検出感度を維持することができるため、本発明に係る磁性粒子分散液は、生化学用途等に好適に使用することができる。
以下、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下に記載された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含むものとして理解されるべきである。なお、本明細書において、数値範囲を表す「A〜B」等の記載は、「A以上、B以下」と同義であり、AおよびBをその数値範囲内に含む。また、本明細書において、「〜(メタ)アクリレート」とは、「〜アクリレート」および「〜メタクリレート」の双方を包括する概念である。
≪磁性粒子分散液≫
本発明に係る磁性粒子分散液(以下「本分散液」ともいう。)は、磁性粒子と、イソチアゾリン化合物と、水系媒体とを含む。
このような本分散液によれば、前記効果を奏する理由は必ずしも明らかではないが、イソチアゾリン化合物が磁性粒子表面を被覆し、または、磁性粒子表面に吸着し、磁性粒子表面を疎水性雰囲気にすることで、磁性粒子自体の機能の低下を抑制することができ、さらに、イソチアゾリン化合物自体が防腐/殺菌効果を有するため、保存安定性に優れる磁性粒子分散液を得ることができると考えられる。
また、本分散液によれば、前記効果を奏する理由のより具体的な一因として、以下のことが考えられる。
免疫診断などの生化学用途等に適する磁性粒子は、好ましくは表面にポリマー層を有する。このようなポリマー層としては、非水溶性かつ疎水的な表面を有する層が用いられているが、該表面には夾雑物が付着しやすい。免疫診断等の際には夾雑物がノイズとなって検出されることがあるため、粒子表面に親水化処理を施すことで、夾雑物の付着を抑制し、ノイズを低減する等の処理が行われている。しかしながら、磁性粒子に親水化処理を施した場合であって、特に、アジ化ナトリウムのようなアルカリ性の化合物が磁性粒子分散液中に存在する場合には、親水化処理された粒子表面のポリマーが加水分解を受けやすく、リガンドやリガンドを固定化するための極性基が粒子表面から脱離してしまい、結果として抗体等の感作量の低下を招くといった、磁性粒子自体の機能の低下等の点で問題があることがわかった。一方で、本発明のように、磁性粒子分散液にイソチアゾリン化合物を添加すると、磁性粒子表面を被覆し、または、粒子表面に吸着し、粒子表面を疎水性雰囲気に変えることができると考えられる。粒子表面の親水性が高い場合には、塩基性条件下で加水分解が進行し、時間が経つとエステル結合などが加水分解される一方、イソチアゾリン化合物は比較的疎水性が高いため、イソチアゾリン化合物が磁性粒子に保持されることで、磁性粒子表面のポリマー層の吸水性を減少させることができる結果、水和による膨潤が抑制され、アルカリによるリガンドやリガンドを固定化するための極性基の加水分解などが低減されると推測される。
<磁性粒子>
前記磁性粒子としては、磁気誘導により容易に磁化され得る材料を含む粒子であれば特に制限されず、従来公知の粒子を用いることができるが、本発明の効果がより発揮される等の点から、ポリマー(樹脂)層、極性基またはリガンドを有する粒子であることが好ましく、水系媒体中において安定な不溶性の磁性粒子であることが好ましい。
磁性粒子は、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
前記磁性粒子としては、生化学用途等に好適に使用することができ、分離、洗浄の容易さ等の点から、磁気誘導により容易に磁化され得る材料を樹脂中に含有する粒子が好ましい。
磁気誘導により容易に磁化され得る材料としては特に制限されず、例えば、四三酸化鉄(Fe34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、各種フェライト、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、クロムなどの金属や、コバルト、ニッケル、マンガンなどの合金が挙げられる。
これらの中でも、粒径が50nm以下、好ましくは5〜30nmの酸化鉄系の超常磁性微粒子が好ましく、AFe24(Aは、Mn、Co、Ni、Mg、Cu、ZnまたはLi0.5Fe0.5等)で表されるフェライト、マグネタイト(Fe34)またはγ−Fe23を含む超常磁性微粒子がより好ましく、飽和磁化が強く、かつ残留磁化が少ない等の点から、γ−Fe23およびFe34からなる超常磁性微粒子が特に好ましい。
前記ポリマー層としては、親水性のポリマー層でもよく、疎水性のポリマー層でもよく、特に制限されないが、磁性粒子の分散性および保存安定性に優れる磁性粒子分散液を容易に得ることができる等の点から、好ましくは芳香族ビニル単量体およびエチレン性不飽和カルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種由来のポリマー層を有する磁性粒子、より好ましくはエステル結合含有のポリマー層を有する磁性粒子、さらに好ましくは下記第1ポリマー層を有する磁性粒子である。
前記極性基を有する磁性粒子としては特に制限されないが、この極性基を介して、リガンド、例えば、抗原または抗体を担持可能な磁性粒子であることが好ましく、例えば、アミノ基、アルデヒド基、カルボキシ基、トシル基、メルカプト基、ヒドロキシ基およびエポキシ基などからなる群より選ばれる少なくとも1つの極性基を有する磁性粒子であることがより好ましい。
前記極性基は、通常、前記ポリマー層上に形成される。
前記リガンドを有する磁性粒子としては、所望の用途に応じて適宜選択すればよいが、測定対象物質を特異的に結合可能なリガンドを有する磁性粒子であることが好ましく、例えば、プロテインA、プロテインG、プロテインL、ストレプトアビジン、アビジン、抗原、抗体、酵素などのタンパク質、DNAやRNAなどの核酸および、低分子医薬品や生理活性物質、オリゴペプチド、オリゴヌクレオチド、脂質などの低分子化合物を有する磁性粒子であることがより好ましい。
前記リガンドは、通常、前記極性基を介して担持される。
これらの中でも、本発明の効果がより発揮される等の点から、前記極性基や加水分解され得る構造を有する磁性粒子を用いることが好ましい。
前記加水分解され得る構造としては、前記ポリマー層中に含まれるエステル結合、リガンドを結合するエステル結合、リガンド中に含まれる環状アミド結合またはエステル結合等が挙げられる。
前記極性基や加水分解され得る構造を有する磁性粒子は、生化学用途等に好適に使用されるが、これらの基は、水系媒体中で分解等が起こり、該磁性粒子を水系媒体中で保存する場合には、該磁性粒子自体の機能の低下が生じやすかった。本発明者が鋭意検討した結果、イソチアゾリン化合物を用いることで、前記極性基や加水分解され得る構造を有する磁性粒子を用いても、このような磁性粒子自体の機能の低下を抑制できることが分かったため、生化学用途等に好適に使用できる等の点から、本発明では、前記極性基や加水分解され得る構造を有する磁性粒子を用いることが好ましい。
前記磁性粒子としては、好適には、特開2008−32411号公報に記載の、前記超常磁性微粒子を含む母粒子の表面に、疎水性の第1ポリマー層を有し、当該第1ポリマー層上に、少なくとも表面にグリシジル基を有する第2ポリマー層を有し、当該グリシジル基を化学修飾することにより、酸素原子、窒素原子および硫黄原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を1個以上含む極性基が導入された磁性粒子が挙げられる。
前記母粒子としては、例えば、(I)有機ポリマー等の非磁性体の連続相中に超常磁性微粒子が分散している粒子、(II)超常磁性微粒子の2次凝集体をコアとし、有機ポリマー等の非磁性体をシェルとする粒子、(III)有機ポリマー等の非磁性体からなる核粒子と、該核粒子の表面に設けられた超常磁性微粒子の2次凝集体層(磁性体層)とを含む粒子が挙げられる。これらの中では、優れた磁気応答性を有し、粒径を均一に制御できる等の点で、(III)の母粒子が好ましい。
前記核粒子は、基本的に非磁性物質であり、有機物質および無機物質のいずれも使用可能であり、本分散液の使用目的等によって適宜選択することができるが、母粒子を形成する際の加工性、軽量性の観点からポリマーなどの有機物質が好ましい。有機物質の代表例としては、例えばポリマーを挙げることができる。かかるポリマーとしては、特に、ビニル系ポリマーが好ましく、最も好ましくは、架橋ポリスチレン、架橋ポリメチルメタクリレートである。これらポリマーは、カルボキシ基などの官能基が導入されていてもよい。
このような核粒子は、従来公知の方法、例えば、特公昭57−24369号公報、特開昭61−215602号公報、特開昭61−215603号公報、特開昭61−215604号公報に記載の方法によって製造することができる。
前記核粒子の平均粒径は、磁気分離性に優れ、重力沈降が起こりにくく、反応場を均一にできる等の点から、好ましくは0.4〜200μm、さらに好ましくは0.6〜100μm、特に好ましくは0.8〜50μmである。
なお、核粒子の平均粒径は、電子顕微鏡写真中の無作意に選択した100個の粒子の粒径の平均値である。
超常磁性微粒子を含む磁性体層を母粒子の表面に形成する方法としては、核粒子と超常磁性微粒子とを混合し、核粒子の表面に超常磁性微粒子を物理的に吸着させることにより、磁性体層を形成する方法が好ましい。
前記疎水性の第1ポリマー層を形成するためのモノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化スチレンなどの芳香族ビニル単量体、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン酸エステル等の単官能モノマー、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジオレフィン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、アリル(メタ)アクリレート等の架橋性モノマーが挙げられる。
第2ポリマー層を形成するためのモノマーは、粒子表面への官能基導入を主目的とするものであり、該モノマー全量に対し、グリシジル基含有モノマーを5質量%以上含むことが好ましい。ここで、グリシジル基含有モノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
第2ポリマー層のグリシジル基を化学修飾することにより、導入される極性基としては、リガンド、例えば、抗原または抗体と反応可能な官能基であることが好ましく、例えば、アミノ基、アルデヒド基、カルボキシ基、トシル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、エポキシ基および活性エステル基から選択される少なくとも1つであることが好ましい。例えば、磁性粒子が前記極性基およびグリシジル基の加水分解により生じる2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する場合、該磁性粒子は、リガンド、例えば、抗原または抗体との結合性が良好である。
磁性粒子を免疫測定に用いる場合には、測定対象物質に特異的に結合し得るリガンド、例えば、抗体または抗原が担持される。本発明で用いられる磁性粒子は、リガンドを結合する前の粒子であってもよく、リガンドを結合した後の粒子であってもよい。また、必要に応じてBSA(ウシ血清アルブミン)等のブロッキング剤によりブロッキングした磁性粒子であってもよい。
なお、例えば、測定対象物質が抗原である場合には、該抗原と特異的に結合し得る抗体が磁性粒子に担持される。斯かる抗体としては、好ましくはIgG(免疫グロブリンG)が用いられるが、F(ab’)2、Fab’、Fabなどの低分子化したものを用いてもよい。また、IgGだけでなく、IgM(免疫グロブリンM)またはこれをIgGと同様の処理で低分子化したフラグメントを用いてもよい。また、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体のいずれも利用できる。
リガンドを磁性粒子へ固定化する方法としては、物理的吸着法や、共有結合法、イオン結合法といった化学的に担持させる方法等が挙げられる。物理的吸着法としては、磁性粒子にリガンドを直接固定化する方法、アルブミンなどの他のタンパク質等に化学的に結合させてから吸着させて固定化する方法などが挙げられる。
化学的に担持させる方法としては、磁性粒子表面に存在するアミノ基、アルデヒド基、カルボキシ基、トシル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、エポキシ基などの極性基と、抗体、抗原等のリガンドを化学結合させて、直接磁性粒子上に固定化する方法、磁性粒子と抗体、抗原等のリガンドとの間にスペーサー分子(カルボジイミド化合物など)を化学結合で導入して固定化する方法、アルブミンなどの他のタンパク質等に抗体、抗原等のリガンドを結合させた後、そのタンパク質を磁性粒子に化学結合させる方法等が挙げられる。
前記磁性粒子上に存在する極性基およびリガンドの含有量はその種類によって最適な範囲は異なるが、一般的には、少ないとその効果が効果的に発揮できない傾向にあり、多過ぎると加水分解による機能低下が顕著になる傾向にある等の点より、好ましくは0.1μmol/g以上、より好ましくは1μmol/g以上、特に好ましくは3μmol/g以上であり、特に好ましくは5μmol/g以上であり、また、好ましくは100μmol/g以下、より好ましくは60μmol/g以下、特に好ましくは50μmol/g以下である。
極性基およびリガンドの含有量は、実施例に記載の方法に従い測定すればよい。
前記磁性粒子上に存在する極性基およびリガンドのパーキングエリアが、2.5(平方Å/極性基およびリガンド)以上であることが好ましく、4.2(平方Å/極性基およびリガンド)程度以上がより好ましく、5.0(平方Å/極性基およびリガンド)以上であることが更に好ましい。また、パーキングエリアの上限は、100(平方Å/極性基およびリガンド)以下であることが好ましく、70(平方Å/極性基およびリガンド)程度以下がより好ましく、50(平方Å/極性基およびリガンド)以下であることが更に好ましい。パーキングエリアが前記数値範囲内にあるとリガンドの脱離が少なく、十分なリガンド量を維持できるため好ましい。
ここで、パーキングエリアとは、磁性粒子表面において1つの極性基およびリガンドが占める面積(=磁性粒子の表面積/極性基およびリガンドの含有量)を示す指標をいう。一般的に、リガンドの結合量はパーキングエリアの数値に反比例し、パーキングエリアが大きいほどリガンド結合量は少なくなる。
前記磁性粒子の体積平均粒径は、分散性に優れる粒子となり、磁気分離性に優れる分散液が得られる等の点から、好ましくは0.1〜20μm、より好ましくは0.5〜15μm、特に好ましくは1〜10μmである。
なお、磁性粒子の平均粒径を測定する方法としては、特に限定は無く、電子顕微鏡、動的光散乱法、レーザー回折法、画像イメージング法、およびコールター法などを用いて測定することができる。本発明における平均粒径は、特に記載しない限り、レーザー回折法を測定原理とする粒度分布測定装置を用いて粒度分布を測定し、小さい粒子から粒子を累積したときの粒子数の累積度数が50%となる粒径(D50)のことをいう。具体的には、下記実施例に記載の方法で測定した。
本分散液中における磁性粒子の含有量は、磁気分離性および長期間にわたり保存安定性に優れる磁性粒子分散液を容易に得ることができる等の点から、本分散液100質量%に対し、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15%質量%以下である。
<イソチアゾリン化合物>
本分散液中にイソチアゾリン化合物を添加することにより、本分散液を保存した際に、細菌や黴等が増殖して異物が発生することを抑制することができるのみならず、酵素や抗体等のリガンドに対して低毒性であり、驚くべきことに磁性粒子自体の機能の低下を抑制でき、特に、磁性粒子からの極性基または加水分解され得る構造の分解等を抑制することができる。
イソチアゾリン化合物は、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
イソチアゾリン化合物としては、イソチアゾリン骨格を有する化合物であれば特に制限されないが、具体的には下記式(1)で表される化合物や下記式(2)で表される化合物が挙げられる。これらの中でも、より疎水性が高い化合物(例えば、下記R1〜R5として、炭素数の大きい(例:C4〜8)基を有する化合物や式(2)で表される化合物)は、低い濃度でも保存安定性に優れる分散液を容易に得ることができる。
Figure 0006218916
前記式(1)中、R1は水素原子、または置換もしくは非置換の炭化水素基であり、R2およびR3はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または有機基である。なお、R2とR3が互いに結合してベンゼン環以外の環を形成していてもよい。
前記有機基としては、置換もしくは非置換の炭化水素基であることが好ましい。
前記置換もしくは非置換の炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜12、より好ましくは2〜10、特に好ましくは4〜8である。
1〜R3における非置換の炭化水素基としては、直鎖または分岐鎖のような鎖状の炭素骨格を有していてもよく、環状の炭素骨格を有していてもよい。このような炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基が挙げられる。
1〜R3における置換の炭化水素基としては、前記炭化水素基が、ハロゲン原子、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基等の置換基で置換された基が挙げられる。
2およびR3における有機基としては、アルキル基やシクロアルキル基である脂肪族炭化水素基であってもよく、芳香族炭化水素基であってもよいが、脂肪族炭化水素基であることが好ましい。該アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜12、より好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜8である。これらの脂肪族炭化水素基および芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基等の置換基を有していてもよい。
前記脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
より防腐/抗菌効果に優れる化合物となり、磁性粒子自体の機能の低下を抑制でき、保存安定性に優れる磁性粒子分散液を容易に得ることができる等の点から、R1としては、水素原子または非置換の炭化水素基が好ましく、炭素数1〜8の炭化水素基がより好ましく、R2としては、水素原子が好ましく、R3としては水素原子またはハロゲン原子が好ましい。
特に、磁性粒子自体の機能の低下を抑制できる等の点から、R1としては、炭素数4〜8の炭化水素基が好ましい。
Figure 0006218916
前記式(2)中、R4は水素原子、または置換もしくは非置換の炭化水素基であり、R5は独立に水素原子、ハロゲン原子または有機基であり、nは0〜4の整数である。
4における置換もしくは非置換の炭化水素基としては、前記R1〜R3における置換もしくは非置換の炭化水素基と同様の基等が挙げられる。
5における有機基としては、前記R2およびR3における有機基と同様の基等が挙げられる。
より防腐/抗菌効果に優れる化合物となり、磁性粒子自体の機能の低下を抑制でき、保存安定性に優れる磁性粒子分散液を容易に得ることができる等の点から、R4としては、水素原子または脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、R5としては、水素原子が好ましい。
イソチアゾリン化合物の具体例としては、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−ブチル−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンが挙げられる。これらの中でも、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本分散液中におけるイソチアゾリン化合物の含有量は、磁性粒子自体の機能の低下の抑制と、防腐/抗菌効果とにバランスよく優れ、長期間にわたり保存安定性に優れる磁性粒子分散液を容易に得ることができる等の点から、磁性粒子100質量部に対して、好ましくは0.001〜10質量部であり、防腐/抗菌効果により優れる分散液が得られる等の点から、より好ましくは0.002質量部以上、特に好ましくは0.005質量部以上、より好ましくは1質量部以下、さらに好ましくは0.5質量部以下、特に好ましくは0.1質量部以下である。
<水系媒体>
本分散液は、水系媒体を使用するため、特に、生化学用途等に好適に使用することができ、環境に対して悪影響を及ぼす程度が低くなり、取扱作業者に対する安全性も高くなる。
前記水系媒体としては、水を含有すれば特に制限されず、1種または2種以上の水以外の非水媒体を含んでいてもよい。
非水媒体としては、水と二層を形成せず混和する溶媒、また組成であれば特に制限はない。このような非水媒体の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、ラウリルアルコールなどのアルコール;ジメチルスルホキシド、スルホランなどのスルホキシド・スルホン化合物等が挙げられる。
前記水系媒体中に含まれる非水媒体の含有割合は、水系媒体100質量%に対し、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下であり、実質的に含有しないことが特に好ましい。ここで、「実質的に含有しない」とは、本分散液に非水媒体を意図的に添加しないという程度の意味であり、本分散液を作製する際に不可避的に混入する非水媒体を含んでもよい。
本分散液中における水系媒体の含有量は、長期間にわたり保存安定性に優れる磁性粒子分散液を容易に得ることができる等の点から、磁性粒子100質量部に対して、好ましくは400質量部以上、より好ましくは900質量部以上である。
<その他の成分>
本分散液は、前記磁性粒子、イソチアゾリン化合物および水系媒体の他に、従来公知の添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で配合してもよく、このような添加剤としては、例えば、界面活性剤、分散剤、pH調整剤、塩類および、アルブミンなどのタンパク質や高分子ポリマーなどの安定化剤が挙げられる。
<本分散液の物性>
本分散液のpHは特に制限されないが、生化学用途等に好適に使用することができ、磁性粒子の凝集を容易に抑制することができる等の点から、好ましくは2〜13であり、保存安定性により優れる磁性粒子分散液を得ることができる等の点から、より好ましくは4〜11、特に好ましくは6〜9である。
本分散液は、磁性粒子として、その表面に、極性基または加水分解され得る構造を有する粒子を用いる場合、ポリマー層、極性基またはリガンド量の減少速度定数(反応速度定数)は、小さいことが好ましく、好ましくは3.0×10-9sec-1以下、より好ましくは好ましくは1.6×10-9sec-1以下である。
<本分散液の用途>
本分散液の用途は特に制限されないが、生化学用途、特に、免疫測定に好ましく使用される。本分散液はそのまま使用してもよく、磁性粒子を分離して使用してもよく、後者の場合には、いったん磁性粒子を集磁して分散液中から磁性粒子を分離して洗浄し、イソチアゾリン化合物を洗い落としてから使用してもよい。
磁性粒子を用いる生体物質の免疫学的測定方法では、好ましくは、測定対象物質を磁性粒子へ捕捉させる工程(以下「反応工程」ともいう。)を含む。さらに、反応工程で得られた磁性粒子を含む反応系を洗浄してB/F分離を行う工程(以下「洗浄工程」ともいう。)や、前記磁性粒子に捕捉された測定対象物質量を測定する工程(以下「測定工程」ともいう。)を含むことが好ましい。
(反応工程)
反応工程の好適例としては、磁性粒子を、測定対象物質と反応させることにより、磁性粒子上に固定化されたリガンド、好適には測定対象物質と特異的に結合する抗体または抗原を介して、該測定対象物質を磁性粒子へ捕捉させる工程が挙げられる。なお、この反応工程の際には、測定対象物質に特異的に結合し得る標識された抗体等を共存させてもよい。
前記反応は、特に限定されないが、通常pH5〜10、好ましくはpH6〜8程度で行われる。目的のpHを維持するために、通常、緩衝液が用いられ、例えばリン酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等が用いられる。
また、前記反応は、例えば、室温〜42℃で、5〜60分間行われる。
前記反応の反応系には、必要に応じて、塩類や、アルブミン等のタンパク質、界面活性剤等を添加することができる。
また、重合体で処理した磁性流体を用いてもよく、この場合には、当該重合体が存在した状態のまま前記反応を行ってもよい。
なお、重合体による磁性粒子の処理を予め行なっておく場合は、適当な容器中で、重合体溶液と磁性粒子を含む溶液を1〜60分程度、好ましくは2〜10分程度撹拌した後、磁性粒子を回収し、前記の反応工程に用いればよい。
(洗浄工程)
洗浄工程では、前記反応工程の後、測定対象物質を捕捉した磁性粒子を含む反応系を洗浄して、未反応の成分や未反応の標識物質等を除去するB/F分離を行う。
未反応の物質を磁性粒子から洗浄・分離除去する方法としては、好ましくは、反応容器に磁場を作用させ、磁性粒子を反応容器壁に付着させて集めた後、反応上清を除去し、さらに必要に応じて適当な洗浄液(例:0.01%TritonX100含有TBS(20mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン 0.9% NaCl、pH7.4))を加え、同様に磁場を作用させた後上清を除去する操作を繰り返す方法が挙げられる。
(測定工程)
測定工程では、前記洗浄工程の後、磁性粒子に捕捉された測定対象物質を測定する。該測定は、公知の免疫測定法、すなわち、酵素免疫測定法(EIA)、放射免疫測定法(RIA)、蛍光免疫測定法(FIA)等により行なうことができる。例えば、標識物質が化学発光物質または蛍光色素であれば、標識物質が発する発光または蛍光を、標識物質が酵素であれば、この酵素活性を測定することにより、測定対象物質を測定することができる。また、標識物質がラジオアイソトープ(放射性同位体)である場合には、標識物質の放射活性を測定すればよい。
また、測定法は、サンドイッチ法、競合法、二抗体法等、何れの手法であってもよいが、感度、特異性等の点から、サンドイッチ法を用いるのが好ましい。
サンドイッチ法に基づいて測定する場合は、測定対象物質に特異的に結合し得る標識された抗体(二次抗体)が添加され、測定対象物質を介して磁性粒子に固定化された二次抗体の標識体に応じて測定が行われる。
二次抗体の標識は、放射性同位元素、酵素、ビオチン、蛍光物質、化学発光物質、金コロイド、ラテックス、フェライト粒子等で直接標識すればよいが、安全性が高く、良好な測定結果が期待できる点から酵素標識するのが好ましい。好適な標識酵素としては、安定性に優れ、酵素活性が測定しやすいペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ガラクトシダーゼ等が挙げられる。
結合された二次抗体の検出または定量は、任意の公知の方法に従って行うことができる。例えば、酵素、発光体、蛍光体等で標識された二次抗体自体を、直接検出または測定することも可能であるし、二次抗体に対して特異的な三次抗体を用い、この三次抗体を種々の方法により標識しておき、三次抗体の標識を検出または定量することもできる。
好適な検出法としては、酵素標識された二次抗体に対して、当該酵素に特異的な基質(発色基質、蛍光基質、化学発光基質)を反応させ、発色、蛍光、発光等を生じさせてそのシグナルを測定機器で検出する方法が挙げられ、特に高感度検出が可能な化学発光基質を用いる方法が好ましい。
以上の工程で用いられる反応容器としては、交換することなく免疫反応の全工程を通して使用できるものであることが好ましい。例えば、ガラスまたはプラスチック製のチューブ、多数のチューブが一体成形された専用のトレイ、マイクロタイタープレート、専用に設計され、洗浄しながら繰り返し使用する全自動EIA測定装置用の反応管などが挙げられる。
前記免疫学的測定方法において、測定対象となる物質は、例えば、生体試料中に存在する特定物質であり、具体的には、タンパク質、ペプチド、糖質、脂質等が挙げられる。より具体的には、HBs抗原、抗HBs抗体等のウイルス関連の抗原または抗体;抗マイコプラズマ抗体、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌、レジオネラ菌、キャンピロバクター、ヘリコバクターピロリ、MRSA等の細菌関連の抗原または抗体;C反応性タンパク質(CRP)、リウマトイド因子等の炎症マーカー;α−フェトプロテイン、CEA、CA19−9、PSA等の腫瘍マーカー;ホルモン;アレルゲン、アレルゲン特異IgE抗体等のアレルギー関連の抗原または抗体等を例示することができる。
なお、生体試料としては特に限定されないが、例えば、血清、血漿、血液、髄液などの各種体液や、尿などの***物、便などの希釈物から固形分を除去したもの、各種組織の抽出液が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例における各分析条件は以下に示すとおりである。
<表面カルボキシ基量の測定>
磁性粒子表面のカルボキシ基量は、Metrohm社製の794 Basic Titrinoを用い、電気伝導度測定法により測定した。
<表面トシル基量の測定>
磁性粒子表面のトシル基量は、表面をトシル化した粒子100mgを純水1mLで3回洗浄した後、1.0Mエタノールアミン1mL中で24時間、回転撹拌することで、粒子表面からp−トルエンスルホン酸を脱離させ、得られた溶液から粒子を除去した後、得られた溶液中の261nm(ε=331)の吸光度を測定することにより求めた。
<Protein G量の測定>
磁性粒子表面に結合したProtein G量は、マウスIgG補足量を測定することにより算出した。
まず、Protein G結合磁性粒子2mgに、0.1MのTBS/0.01%Tween20水溶液(pH7.4)に溶解させたマウスIgG(40μg/mL)を200μL添加し、室温下30分反応させた。磁気分離した後に上清を除去し、TBS/0.01%Tween20水溶液(pH7.4)を用いて粒子を3回洗浄した。その後、100mMグリシン緩衝液(pH2.3)を200μL添加してマウスIgGを溶出させ、得られた溶液から粒子を除去した後、得られた溶液中の280nmの吸光度を測定することにより磁性粒子表面に結合しているProtein G量を算出した。
<OligoDNA量の測定>
磁性粒子に結合したOligoDNA量は、フルオロセイン標識した前記OligoDNAと相補鎖を形成するOligoDNA 500pmolを、OligoDNA結合磁性粒子3mgと遮光チューブ内にて反応させ、30分間撹拌した後に、上清に残存する蛍光標識OligoDNA量を蛍光分光光度計((株)島津製作所製:RF−6000、励起490nm、検出520nm)で測定することにより定量した。
<MouseIgG量の測定>
磁性粒子に結合したMouse IgG量の測定は、化学発光酵素免疫測定(CLEIA)法、具体的には下記方法により行った。
まず、Mouse IgG結合磁性粒子を、BSAを含有した50mMのTBS/0.01%Tween20水溶液(pH7.5)に溶解して、磁性粒子の2質量%溶液を調製し、該調製した溶液25μLを96well白色プレート(corning社製)の各ウェルへ分注した。続いで、PSA抗原(0〜25ng/mL)含有ヒト血清または標準溶液25μL、さらにALP(アルカリホスファターゼ)標識抗PSA抗体液25μLを順次分注し、25℃で10分間反応させた。磁気分離にて粒子を分離した後、96wellプレート用ウォッシャー(テカンジャパン(株)製、Hydro Flex)を用い、トリスバッファー/0.01%Triton X−100で洗浄を行った後、ALPの基質液(ルミパルス基質液:富士レビオ(株)製)を添加し、25℃で5分間反応させ、発光強度を化学発光測定機(ARVO X5、PerkinElmer社製)を用いて測定した。
<Streptavidin量の測定>
磁性粒子に結合したStreptavidin量は、蛍光標識したビオチン(Lucifer YellowCadaverin BiotinX、Life Technology社製)2000pmolを、Streptavidin結合磁性粒子1mgと遮光チューブ内にて反応させた後に、上清に残存する蛍光標識ビオチン量を蛍光分光光度計((株)島津製作所製:RF−6000、励起440nm、検出530nm)で測定することにより定量した。
<粒径>
レーザ回折式粒度分布測定装置((株)島津製作所製)SALD−200Vにより、粒子の体積平均粒径を測定した。
<パーキングエリア>
パーキングエリアの算出は、以下の方法を用いて実施した。まず、前記方法で測定した粒子の体積平均粒径と、粒子の平均密度:1.32g/cm3を用いて単位重量あたりの表面積を算出し、同じく、前記方法で測定した各粒子の単位重量あたりの極性基およびリガンド量で割ることにより、パーキングエリアを算出した。
<生菌数試験>
生菌数試験は、Milliflex(Merck Millipore社製、MXPPLUSU01)を用いたメンブレンフィルター(MF)法により、n=3で実施した。
まず、各実施例および比較例において作製した10質量%の磁性粒子を含む分散液2mLに、BioBall SingleShot30 Staphylococcus aureus(シスメックス・ビオメリュー(株)製、品番56045)を添加し、よく撹拌した後、MFユニット(メルクミリポア社製、品番:MSP000865)を用いて吸引濾過した。リン酸緩衝液10mLを用いて3回洗浄を行った後に、MFをミリフレックス用SCDA培地(メルクミリポア、品番:MXSMCTS48)にセットし、33℃に設定したインキュベーターで72時間培養を行った。培地中のコロニー数は目視で確認を行い、純水にBioBallを溶解させた際のコロニー数と比較した。
[製造例1] OH基含有磁性粒子の作製
1.1 核粒子の作製
75%ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド溶液((株)日油製、「パーロイル355−75(S)」、以下「パーロイル」という。)2質量部を1質量%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液20質量部と混合し、超音波分散機にて微細乳化した。これを粒径0.77μmのポリスチレン粒子13質量部および水41質量部の入ったリアクターに入れ、25℃で12時間撹拌した。別の容器でメチルメタクリレート(以下「MMA」という。)95質量部およびトリメチロールプロパントリメタクリレート(以下「TMP」という。)5質量部を0.1%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液400質量部中で乳化させた後、得られた乳化液を前記リアクターに入れ、40℃で2時間撹拌した後、75℃に昇温して8時間重合した。室温まで冷却後、遠心分離により粒子のみ取り出したものをさらに水洗し、乾燥、粉砕した。これを核粒子A−1とする。粒径は1.5μmであった。
1.2 母粒子の作製(磁性体層の形成)
油性磁性流体(商品名:「EXPシリーズ」、(株)フェローテック製)にアセトンを加えて粒子を析出沈殿させた後、これを乾燥することにより、疎水化処理された表面を有するフェライト系の超常磁性微粒子(平均一次粒子径:0.02μm)を得た。
次いで、前記核粒子A−1(15質量部)および前記疎水化された表面を有する超常磁性微粒子20質量部をミキサーでよく混合し、この混合物をハイブリダイゼーションシステムNHS−0型(奈良機械製作所(株)製)を使用して、羽根(撹拌翼)の周速度100m/秒(16200rpm)で5分間処理し、超常磁性微粒子からなる磁性体層を表面に有する母粒子A−2(粒径:2.0μm)を得た。
1.3 母粒子への第1、第2ポリマー層の形成
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5質量%水溶液333質量部を1Lセパラブルフラスコに投入し、次いで、母粒子A−2(13.3質量部)を投入し、ホモジナイザーで分散した後、60℃に加熱した。別の容器に入れたドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5質量%水溶液100質量部に、MMA18質量部、TMP2質量部およびパーロイル0.4質量部を分散させたプレエマルションを、60℃にコントロールした前記1Lセパラブルフラスコに2時間かけて滴下することで、母粒子表面に第1ポリマー層を形成した。
滴下終了後の1Lセパラブルフラスコを60℃に保持して1時間撹拌した。次いで、別の容器に入れたドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5質量%水溶液50質量部に、グリシジルメタクリレート8.75質量部、TMP1.25質量部およびパーロイル0.2質量部を分散させたプレエマルションを、60℃にコントロールした前記1Lセパラブルフラスコに1時間20分かけて滴下した。その後75℃に昇温し、さらに2時間重合を続けて、反応を完了させることで、第1ポリマー層上に第2ポリマー層を形成した。
次いで、磁気により前記セパラブルフラスコ中の粒子を分離し、該粒子を蒸留水を用いて洗浄した。以上の工程により、グリシジル基を有する第2ポリマー層が形成された磁性粒子A−3(粒径:3.0μm)を得た。
1.4 グリシジル基の加水分解
得られた磁性粒子A−3(1.0質量部)に、1質量%硫酸水溶液10質量部を加え、超音波を5分間照射して粒子を分散させ、次いで、60℃で5時間撹拌した。続いて、得られた液から磁性粒子を磁気分離により単離し、純水に分散させ磁気分離して洗浄する操作を5回繰り返すことによりOH基含有磁性粒子A−4を得た。
[実施例1] カルボキシ基含有磁性粒子
磁性粒子A−4(1.0質量部)を1,3−ジオキソランで3回洗浄した後、10質量部の1,3−ジオキソランに分散させ、そこに、1質量部の無水コハク酸と0.15質量部のトリエチルアミンを溶解した溶液を加え、25℃で4時間撹拌した(カルボキシ基の導入)。反応終了後、磁気により、得られた粒子を分離し、1,3−ジオキソランで3回、続いて蒸留水で4回洗浄することでカルボキシ基含有磁性粒子(磁性粒子A−5)を得た。得られた磁性粒子A−5を、Aldrich社製のProClin950を用い、pH7.0に調整した0.01質量% 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下「MIT」という。)水溶液に分散させ、磁性粒子A−5を10質量%含む分散液を調製した。この粒子のカルボキシ基量は10μmol/g、パーキングエリアは25.2平方Å/カルボキシ基であった。
得られた分散液を95℃、75℃、50℃の恒温槽にてインキュベートし、一定期間ごとに一部の粒子を取り出して表面カルボキシ基量の測定を行った。得られた表面カルボキシ基量の値から、前記各温度でインキュベートした際のそれぞれの反応速度(カルボキシ基量の減少速度)定数kを算出し、半減期t1/2(=ln2/k)を算出した。次に、算出した各温度における半減期を温度の逆数に対してプロットすることにより、前記各温度における半減期を示した近似曲線を算出し、4℃保管時におけるカルボキシ基量の半減期(4℃半減期)を推定した。結果を表1に示す。
また、算出した反応速度定数kを用い、磁性粒子表面のカルボキシ基量が初期値(磁性粒子A−5を調製した直後のカルボキシ基量)の80質量%になる時間(80%時間)を算出し、磁性粒子A−5含有分散液を調製してから2年後の残存カルボキシ基量の初期値に対する割合(2年後割合)として算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[実施例2] カルボキシ基含有磁性粒子
前記磁性粒子A−5を、pH9.0に調整した0.01質量%MIT水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例1と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[実施例3] カルボキシ基含有磁性粒子
前記磁性粒子A−5を、Aldrich社製の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下「CMIT」という。)を用い、pH7.0に調整した0.01質量%CMIT水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例1と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[実施例4] カルボキシ基含有磁性粒子
前記磁性粒子A−5を、Aldrich社製のProClin300を用い、pH7.0に調整した0.001質量%のCMITとMITとの混合水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例1と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[実施例5] カルボキシ基含有磁性粒子
前記磁性粒子A−5を、Aldrich社製の1,2−ベンゾイソチアゾール−3(2H)−オン(以下「BIT」ともいう。)を用い、pH7.0に調整した0.001質量%BIT水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例1と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育抑制効果は確認されなかったが、BITの濃度を0.05質量%にしたところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[実施例6] カルボキシ基含有磁性粒子
前記磁性粒子A−5を、Aldrich社製の2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下「OIT」という。)を用い、pH7.0に調整した0.001質量%OIT水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例1と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を一部阻害できていることが確認され、OITの濃度を0.01質量%にしたところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[実施例7] カルボキシ基含有磁性粒子
前記磁性粒子A−5を、BOC Sciences社製の2−ブチル−1,2−ベンゾイソチアゾール−3−オン(以下「BBIT」ともいう。)を用い、pH7.0に調整した0.001質量%BBIT水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例1と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育抑制効果は確認されなかったが、BBITの濃度を0.05質量%にしたところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[実施例8] トシル基含有磁性粒子
前記磁性粒子A−4(1.0質量部)をアセトニトリルで3回洗浄した後、10質量部のアセトニトリルに分散させ、そこに、0.02質量部のパラトルエンスルホニルクロライド(和光純薬工業(株)製)と0.03質量部のトリブチルアミンとを加え、25℃で4時間撹拌した(トシル基の導入)。反応終了後、磁気により得られた粒子を分離し、アセトニトリルで3回、続いて蒸留水で4回洗浄してから、ProClin950を用い、pH7.0に調整した0.001質量%MIT水溶液に分散させ、トシル基含有磁性粒子(磁性粒子A−6)を10質量%含む分散液を調製した。この粒子のトシル基量は76μmol/g、パーキングエリアは3.3平方Å/トシル基であった。
得られた分散液を用いた以外は実施例1と同様にして、4℃半減期(4℃保管時におけるトシル基量の半減期)、速度(トシル基量の減少速度)定数k、80%時間(磁性粒子表面のトシル基量が初期値の80質量%になる時間)および2年後割合(磁性粒子A−6含有分散液を調製してから2年後の残存トシル基量の初期値に対する割合)を算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を一部阻害できていることが確認され、MITの濃度を0.01質量%にしたところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[実施例9] Protein G担持磁性粒子
前記磁性粒子A−5(1.0質量部)を、100mM MES(2-Morpholinoethanesulfonic acid, monohydrate)水溶液(pH5.0)で2回洗浄した。洗浄後の液を、磁気分離して上清を除き、100mM MES水溶液(pH5.0)10質量部およびProtein G0.03質量部を加え、さらにEDC(1−エチル−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩((株)同仁化学研究所製))0.1質量部を加え、25℃で15時間転倒混和した。反応終了後、磁気分離して上清を除き、ProClin950を用い、pH7.2に調整した、0.01質量%のMITを含む50mMトリスバッファー/0.1%Tween20水溶液に分散させ、Protein G担持磁性粒子(磁性粒子A−7)を10質量%含む分散液を調製した。この粒子のProtein G結合量は0.067μmol/gであった。
得られた分散液を用い、インキュベートする温度を50℃、37℃、25℃に変更した以外は実施例1と同様にして、4℃半減期(4℃保管時におけるProtein G量の半減期)、速度(Protein G量の減少速度)定数k、80%時間(磁性粒子表面のProtein G量が初期値の80質量%になる時間)および2年後割合(磁性粒子A−7含有分散液を調製してから2年後の残存Protein G量の初期値に対する割合)を算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[実施例10] OligoDNA担持磁性粒子
前記磁性粒子A−5(1.0質量部)を、100mM MES水溶液(pH5.5)で2回洗浄した。洗浄後の液を、磁気分離して上清を除き、100mM MES水溶液(pH5.5)10質量部およびOligoDNA0.025質量部を加え、さらにEDC((株)同仁化学研究所製)0.12質量部を加え、50℃で18時間転倒混和した。反応終了後、磁気分離して上清を除き、ProClin950を用い、pH7.2に調整した、0.01質量%のMITを含む50mMトリスバッファー/0.1%Tween20水溶液に分散させることにより、OligoDNA担持磁性粒子(磁性粒子A−8)を10質量%含む分散液を調製した。この粒子のOligoDNA結合量は0.13μmol/gであった。
得られた分散液を用い、インキュベートする温度を80℃、60℃、40℃に変更した以外は実施例1と同様にして、4℃半減期(4℃保管時におけるOligoDNA量の半減期)、速度(OligoDNA量の減少速度)定数k、80%時間(磁性粒子表面のOligoDNA量が初期値の80質量%になる時間)および2年後割合(磁性粒子A−8含有分散液を調製してから2年後の残存OligoDNA量の初期値に対する割合)を算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[実施例11] Mouse IgG担持磁性粒子
前記磁性粒子A−5(1.0質量部)を、100mM MES水溶液(pH5.0)で2回洗浄した。洗浄後の液を、磁気分離して上清を除き、100mM MES水溶液(pH5.0)10質量部およびMouse IgG溶液(抗PSA抗体、クローン名C157)0.01質量部を加え、さらにEDC((株)同仁化学研究所製)0.1質量部を加え、25℃で1時間転倒混和した。反応終了後、磁気分離して上清を除き、ProClin950を用い、pH7.2に調整した、0.01質量%のMITを含む50mMトリスバッファー/0.1%Tween20水溶液に分散させることにより、Mouse IgG担持磁性粒子(磁性粒子A−9)を10質量%含む分散液を調製した。この粒子のMouse IgG結合量は0.053μmol/gであった。
得られた分散液を用い、インキュベートする温度を50℃、37℃、25℃に変更した以外は実施例1と同様にして、4℃半減期(4℃保管時におけるMouse IgG量の半減期)、速度(Mouse IgG量の減少速度)定数k、80%時間(磁性粒子表面のMouse IgG量が初期値の80質量%になる時間)および2年後割合(磁性粒子A−9含有分散液を調製してから2年後の残存Mouse IgG量の初期値に対する割合)を算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[実施例12] Streptavidin担持磁性粒子
前記磁性粒子A−5(1.0質量部)を、100mM MES水溶液(pH5.0)で2回洗浄した。洗浄後の液を、磁気分離して上清を除き、100mM MES水溶液(pH5.0)20質量部およびStreptavidin溶液(Roche社製、Streptavidin,reconbinat)0.02質量部を加え、さらにEDC((株)同仁化学研究所製)0.02質量部を加え、25℃で1時間転倒混和した。反応終了後、磁気分離して上清を除き、ProClin950を用い、pH7.5に調整した、0.01質量%のMITを含む50mMトリスバッファー/0.1%Tween20水溶液に分散させることにより、Streptavidin担持磁性粒子(磁性粒子A−10)を10質量%含む分散液を調製した。この粒子のStreptavidin結合量は0.1375μmol/gであった。
得られた分散液を用いた以外は実施例11と同様にして、4℃半減期(4℃保管時におけるStreptavidin量の半減期)、速度(Streptavidin量の減少速度)定数k、80%時間(磁性粒子表面のStreptavidin量が初期値の80質量%になる時間)および2年後割合(磁性粒子A−10含有分散液を調製してから2年後の残存Streptavidin量の初期値に対する割合)を算出した。結果を表1に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[比較例1] カルボキシ基含有磁性粒子
前記カルボキシ基含有磁性粒子A−5を、pH7.0に調整した0.09質量%アジ化ナトリウム(和光純薬工業(株)製)水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例1と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表2に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[比較例2] カルボキシ基含有磁性粒子
前記カルボキシ基含有磁性粒子A−5を、pH9.0に調整した0.09質量%アジ化ナトリウム(和光純薬工業(株)製)水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例1と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表2に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[比較例3] カルボキシ基含有磁性粒子
前記カルボキシ基含有磁性粒子A−5を、純水(pH7.0)に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例1と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表2に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育抑制効果は確認されなかった。
[比較例4] トシル基含有磁性粒子
トシル基含有磁性粒子A−6を、pH7.0に調整した0.09質量%アジ化ナトリウム(和光純薬工業(株)製)水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例8と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表2に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[比較例5] Protein G担持磁性粒子
Protein G担持磁性粒子A−7を、pH7.2に調整した、0.09質量%のアジ化ナトリウムを含む50mMトリスバッファー/0.1%Tween20水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例9と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表2に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[比較例6] OligoDNA担持磁性粒子
OligoDNA担持磁性粒子A−8を、pH7.2に調整した、0.09質量%のアジ化ナトリウムを含む50mMトリスバッファー/0.1%Tween20水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例10と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表2に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[比較例7] Mouse IgG担持磁性粒子
Mouse IgG担持磁性粒子A−9を、pH7.2に調整した、0.09質量%のアジ化ナトリウムを含む50mMトリスバッファー/0.1%Tween20水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例11と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表2に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
[比較例8] Streptavidin担持磁性粒子
Streptavidin担持磁性粒子A−10を、pH7.5に調整した、0.09質量%のアジ化ナトリウムを含む50mMトリスバッファー/0.1%Tween20水溶液に分散させ、該磁性粒子を10質量%含む分散液を調製した。
得られた分散液を用いた以外は実施例12と同様にして、4℃半減期、速度定数k、80%時間および2年後割合を算出した。結果を表2に示す。
また、得られた分散液を用い、前記生菌数試験を実施したところ、微生物の発育を完全に阻害できていることが確認された。
Figure 0006218916
Figure 0006218916
一連の実施例より、イソチアゾリン化合物を用いることで、磁性粒子の種類に関わらず、該磁性粒子(分散液)の保存安定性を向上させる効果があることが確認された。イソチアゾリン化合物の疎水性が高い場合には、該化合物を低濃度で含む場合でも磁性粒子(分散液)の保存安定性の向上効果が示されることが確認された。磁性粒子上のポリマーや表面官能基との相互作用が関係していると推察される。
また、イソチアゾリン化合物を適切な濃度で用いることにより、磁性粒子(分散液)の保存安定性の向上のみならず、高い防腐効果も付与できることが確認された。
一方、比較例で用いた一般的な防腐剤であるアジ化ナトリウムは防腐効果を示すが、磁性粒子分散液のpHに関わらず、磁性粒子(分散液)の保存安定性を低下させることが確認された。

Claims (11)

  1. ソチアゾリン化合物と、水系媒体と、極性基またはリガンドを有する磁性粒子とを含み、
    前記磁性粒子100質量部に対して、前記イソチアゾリン化合物を0.001〜10質量部含有し、
    前記磁性粒子が有する極性基およびリガンドのパーキングエリアが、2.5(平方Å/極性基およびリガンド)以上である、
    磁性粒子分散液。
  2. 前記イソチアゾリン化合物が式(1)で表される化合物および式(2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の分散液。
    Figure 0006218916
    (式(1)中、R1は水素原子、または置換もしくは非置換の炭化水素基を表し、R2およびR3はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または有機基を表す。なお、R2とR3が互いに結合してベンゼン環以外の環を形成していてもよい。)
    Figure 0006218916
    (式(2)中、R4は水素原子、または置換もしくは非置換の炭化水素基を表し、R5は独立に水素原子、ハロゲン原子または有機基を表す。nは0〜4の整数を表す。)
  3. 前記磁性粒子がポリマー層を有する、請求項1〜2のいずれか1項に記載の分散液。
  4. 前記磁性粒子が有する極性基およびリガンドの含有量が、0.1〜100μmol/gである、請求項1〜のいずれか1項に記載の分散液。
  5. 前記磁性粒子が、加水分解され得る構造を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の分散液。
  6. 前記磁性粒子が、
    エステル結合含有のポリマー層を有する磁性粒子、
    アミノ基、アルデヒド基、カルボキシ基、トシル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、エポキシ基およびエステル基からなる群より選ばれる少なくとも1つの極性基を有する磁性粒子、
    エステル結合を介してリガンドが結合された磁性粒子、または、
    環状アミド結合含有またはエステル結合含有のリガンドが結合された磁性粒子である、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の分散液。
  7. 前記磁性粒子の体積平均粒径が0.1〜10μmである、請求項1〜のいずれか1項に記載の分散液。
  8. 前記磁性粒子が2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の分散液。
  9. 前記磁性粒子が、第1ポリマー層とその上に形成された極性基を有する第2ポリマー層とを有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の分散液。
  10. 前記磁性粒子がポリマー層を有し、該ポリマー層、極性基またはリガンド量の減少速度定数(反応速度定数)が、3.0×10-9sec-1以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載の分散液。
  11. 水系媒体と、極性基またはリガンドを有する磁性粒子と、該磁性粒子100質量部に対して、0.001〜10質量部のイソチアゾリン化合物とを接触させる、磁性粒子分散液の保存方法であって、
    前記磁性粒子が有する極性基およびリガンドのパーキングエリアが、2.5(平方Å/極性基およびリガンド)以上である、
    磁性粒子分散液の保存方法。
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