JP6218709B2 - 内視鏡システム、プロセッサ装置、内視鏡システムの作動方法、及びプロセッサ装置の作動方法 - Google Patents

内視鏡システム、プロセッサ装置、内視鏡システムの作動方法、及びプロセッサ装置の作動方法 Download PDF

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Description

本発明は、波長帯域が異なる複数の照明光を観察対象照射し、その戻り光で観察対象を撮像する内視鏡システム、プロセッサ装置、内視鏡システムの作動方法、及びプロセッサ装置の作動方法に関する。
医療分野に置いては、光源装置、内視鏡システム、及びプロセッサ装置を備える内視鏡システムを用いた診断が広く行われている。内視鏡システムを用いる医療診断においては、内視鏡の挿入部を被検体内に挿入し、その先端部から観察対象に照明光を照射する。そして、照明光で照射中の観察対象を先端部の撮像センサで撮像し、得られた画像信号を用いて観察対象の画像を生成してモニタに表示する。
内視鏡システムでは、通常、照明光として白色光を用いて観察対象を撮像し、観察対象を自然な色合いで観察可能な画像(以下、通常観察画像という)を取得及び表示するが、近年では、特定の波長帯域を有する光を照明光として用いることで、観察対象に含まれる特定の組織等が強調された画像(以下、特殊観察画像という)を得る内視鏡システムが知られている。例えば、観察対象の通常観察画像と特殊観察画像を、モニタ上に並べて表示する内視鏡システムが知られている(特許文献1,2)。このように通常観察画像と特殊観察画像とをモニタ上に並べて表示する場合、医師はモニタ上に表示された通常観察画像と特殊観察画像とを比較しながら診断を行うので、これらの各画像は、同じ観察対象をほぼ同時に撮像したものであり、かつ、診断に用いることができる程度に鮮明であることが求められる。このため、特許文献1の内視鏡システムでは、静止画像の取得指示があった場合に、静止画像の取得指示から一定期間内で、画像の動き(観察対象の動き)が少ない画像のペアを選んで表示している。また、特許文献2の内視鏡システムは、観察対象の動きが大きい場合に、特殊観察画像の更新を停止することによって、診断に使用可能な画像だけがモニタに表示されるようにしている。
特開2012?239757号公報 特許第5203861号
近年の内視鏡システムでは、波長帯域が異なる複数の照明光を用いて、観察対象を順次撮像し、得られた複数の画像信号を用いた信号処理(以下、マルチフレーム信号処理という)をすることにより観察対象に含まれる特定の組織や構造(以下、特定の組織等という)を抽出したり、特定の組織等が強調された画像を生成及び表示したりすることによって、医師の診断をアシストする場合がある。また、マルチフレーム信号処理によって、血中ヘモグロビンの酸素飽和度や血管の密度等の観察対象の状態を表す指標を求めるマルチフレーム信号処理を行って、その結果を数値や画像の擬似的な色付け等によって提示することで、医師の診断をアシストする場合もある。このように診断をアシストするためのマルチフレーム信号処理を適切に行うためには、特許文献1,2のように複数種類の画像を単にモニタに並べて表示する場合よりもさらに精度よく、信号処理に適した画像信号を選択する必要がある。例えば、医師の目視による診断に使用可能な程度の同時性及び精細さを有する画像でも、見た目では判別し難い観察対象の動き(ブレ)があることや、ピントのズレ等によって観察対象が不鮮鋭なことがある。画像にした場合の見た目では判別し難くいとしても、観察対象に動きがあり画像信号や、観察対象が不鮮鋭な画像信号を用いてマルチフレーム信号処理をすれば、その結果は不正確になりやすい。特に、観察対象の局所的な動きや不鮮鋭さは画像全体としては目立ち難いが、マルチフレーム信号処理の結果に対して大きな影響を及ぼす。
本発明は、波長帯域が異なる複数の照明光を照射して観察対象を撮像して得られる複数の画像信号を用いたマルチフレーム信号処理を行う場合に、適切な結果が得られる内視鏡システム、プロセッサ装置、内視鏡システムの作動方法、及びプロセッサ装置の作動方法を提供することを目的とする。
本発明の内視鏡システムは、光源と、撮像センサと、画像信号取得部と、記憶部と、不鮮鋭度算出部と、移動量算出部と、画像信号選択部と、信号処理部と、を備える。光源は、照明光を発する。撮像センサは、照明光の戻り光で観察対象を撮像する。画像信号取得部は、照明光のうちの第1照明光に対応する第1画像信号を取得し、かつ、照明光のうち第1照明光とは異なる波長帯域を有する第2照明光に対応する第2画像信号を取得する。記憶部は、複数の第1画像信号と、複数の第2画像信号と、を記憶する。不鮮鋭度算出部は、第1画像信号が表す観察対象の不鮮鋭度である第1不鮮鋭度を算出し、かつ、第2画像信号が表す観察対象の不鮮鋭度である第2不鮮鋭度を算出する。移動量算出部は、互いに異なるタイミングで取得した複数の第1画像信号、複数の第2画像信号、または、第1画像信号及び第2画像信号を用いて、第1画像信号が表す観察対象の移動の量を表す第1移動量を算出し、かつ、第2画像信号が表す観察対象の移動量の量を表す第2移動量を算出する。画像信号選択部は、第1不鮮鋭度、第2不鮮鋭度、第1移動量、及び第2移動量を用いて、記憶部に記憶された複数の第1画像信号及び複数の第2画像信号の中から特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を選択する。信号処理部は、画像信号選択部によって選択された特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を用いて信号処理を行う。また、画像信号選択部は、第1不鮮鋭度及び第1移動量を用いて特定の第1画像信号を選択するための基準である第1基準値を算出し、かつ、第2不鮮鋭度及び第2移動量を用いて特定の第2画像信号を選択するための基準である第2基準値を算出する基準値算出部を備え、第1基準値を用いて特定の第1画像信号を選択し、第2基準値を用いて特定の第2画像信号を選択する。
基準値算出部は、第1不鮮鋭度と第1移動量とに第1優先度を設定して第1基準値を算出し、かつ、第2不鮮鋭度と第2移動量とに第2優先度を設定して第2基準値を算出することが好ましい。
画像信号選択部は、第1基準値が小さいほど第1不鮮鋭度が低く、かつ、第1移動量が小さい場合、複数の第1画像信号の中から第1基準値が最も小さい第1画像信号を選択し、第1基準値が大きいほど第1不鮮鋭度が低く、かつ、第1移動量が小さい場合、複数の第1画像信号の中から第1基準値が最も大きい第1画像信号を選択し、第2基準値が小さいほど第2不鮮鋭度が低く、かつ、第2移動量が小さい場合、複数の第2画像信号の中から第2基準値が最も小さい第2画像信号を選択し、第2基準値が大きいほど第2不鮮鋭度が低く、かつ、第2移動量が小さい場合、複数の第2画像信号の中から第2基準値が最も大きい第2画像信号を選択することが好ましい。
基準値算出部は、第1不鮮鋭度と第1移動量を加算して第1基準値を算出し、かつ、第2不鮮鋭度と第2移動量を加算して第2基準値を算出することが好ましい。
静止画像の取得を指示する静止画像取得指示を入力するための静止画像取得指示部を備え、画像信号選択部は、静止画像取得指示の入力前、静止画像取得指示の入力後、または、静止画像取得指示の入力前後の第1特定期間に取得した複数の第1画像信号及び複数の第2画像信号の中から、特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を選択することが好ましい。
画像信号選択部は、第1特定期間に取得した複数の第1画像信号及び複数の第2画像信号の中から特定の第1画像信号または特定の第2画像信号のうちの一方を選択し、かつ、他方は第1特定期間よりも短い第2特定期間に得られた複数の第1画像信号または複数の第2画像信号の中から選択することが好ましい。
光源は、第1照明光と第2照明光を交互に発生させ、撮像センサは、第1照明光の戻り光と第2照明光の戻り光とで交互に観察対象を撮像し、画像信号選択部は、第2特定期間の設定によって、連続して撮像された第1画像信号と第2画像信号を選択することが好ましい。
不鮮鋭度算出部は、1画像信号の高周波成分の量または割合を用いて第1不鮮鋭度を算出し、かつ、第2画像信号の高周波成分の量または割合を用いて第2不鮮鋭度を算出することが好ましい。
不鮮鋭度算出部は、第1画像信号が表す観察対象に含まれる血管の不鮮鋭度を第1不鮮鋭度として算出し、第2画像信号が表す観察対象に含まれる血管の不鮮鋭度を第2不鮮鋭度として算出することが好ましい。
不鮮鋭度算出部は、第1画像信号が表す観察対象に含まれる血管の太さの分布を用いて第1不鮮鋭度を算出し、第2画像信号が表す観察対象に含まれる血管の太さの分布を用いて第2不鮮鋭度を算出することが好ましい。
本発明のプロセッサ装置は、照明光を発する光源と、照明光の戻り光で観察対象を撮像する撮像センサと、を有する内視鏡システム用のプロセッサ装置であり、画像信号取得部と、記憶部と、不鮮鋭度算出部と、移動量算出部と、画像信号選択部と、信号処理部と、を備える。画像信号取得部は、照明光のうちの第1照明光に対応する第1画像信号を取得し、かつ、照明光のうち、第1照明光とは異なる波長帯域を有する第2照明光に対応する第2画像信号を取得する。記憶部は、複数の第1画像信号と、複数の第2画像信号と、を記憶する。不鮮鋭度算出部は、第1画像信号が表す観察対象の不鮮鋭度である第1不鮮鋭度を算出し、かつ、第2画像信号が表す観察対象の不鮮鋭度である第2不鮮鋭度を算出する。移動量算出部は、互いに異なるタイミングで取得した複数の第1画像信号、複数の第2画像信号、または、第1画像信号及び第2画像信号を用いて、第1画像信号が表す観察対象の移動の量を表す第1移動量を算出し、かつ、第2画像信号が表す観察対象の移動量の量を表す第2移動量を算出する。画像信号選択部は、第1不鮮鋭度、第2不鮮鋭度、第1移動量、及び第2移動量を用いて、記憶部に記憶された複数の第1画像信号及び複数の第2画像信号の中から特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を選択する。信号処理部は、画像信号選択部によって選択された特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を用いて信号処理を行う。また、画像信号選択部は、第1不鮮鋭度及び第1移動量を用いて特定の第1画像信号を選択するための基準である第1基準値を算出し、かつ、第2不鮮鋭度及び第2移動量を用いて特定の第2画像信号を選択するための基準である第2基準値を算出する基準値算出部を備え、第1基準値を用いて特定の第1画像信号を選択し、第2基準値を用いて特定の第2画像信号を選択する。
本発明の内視鏡システムの作動方法は、照明光発生ステップと、撮像ステップと、第1画像信号取得ステップと、第2画像信号取得ステップと、画像信号記憶ステップと、不鮮鋭度算出ステップと、移動量算出ステップと、画像信号選択ステップと、信号処理ステップと、を備える。照明光発生ステップでは、光源が照明光を発生する。撮像ステップは、撮像センサが照明光の戻り光で観察対象を撮像する。第1画像信号取得ステップでは、照明光のうちの第1照明光に対応する第1画像信号を、画像信号取得部が撮像センサから取得する。第2画像信号取得ステップでは、照明光のうち第1照明光とは異なる波長帯域を有する第2照明光に対応する第2画像信号を、画像信号取得部が撮像センサから取得する。画像信号記憶ステップでは、画像信号取得部が取得した第1画像信号及び第2画像信号を記憶部が記憶する。不鮮鋭度算出ステップでは、不鮮鋭度算出部が、第1画像信号が表す観察対象の不鮮鋭度である第1不鮮鋭度を算出し、かつ、第2画像信号が表す観察対象の不鮮鋭度である第2不鮮鋭度を算出する。移動量算出ステップでは、移動量算出部が、互いに異なるタイミングで取得した複数の第1画像信号、複数の第2画像信号、または、第1画像信号及び第2画像信号を用いて、第1画像信号が表す観察対象の移動の量を表す第1移動量を算出し、かつ、第2画像信号が表す観察対象の移動量の量を表す第2移動量を算出する。画像信号選択ステップでは、画像信号選択部が、第1不鮮鋭度、第2不鮮鋭度、第1移動量、及び第2移動量を用いて、記憶部に記憶された複数の第1画像信号及び複数の第2画像信号の中から特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を選択する。信号処理ステップでは、信号処理部が、画像信号選択部によって選択された特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を用いて信号処理を行う。画像信号選択部は、第1不鮮鋭度及び第1移動量を用いて特定の第1画像信号を選択するための基準である第1基準値を算出し、かつ、第2不鮮鋭度及び第2移動量を用いて特定の第2画像信号を選択するための基準である第2基準値を算出する基準値算出部を備え、第1基準値を用いて特定の第1画像信号を選択し、第2基準値を用いて特定の第2画像信号を選択する。
本発明のプロセッサ装置の作動方法は、照明光を発する光源と、照明光の戻り光で観察対象を撮像する撮像センサと、を有する内視鏡システム用のプロセッサ装置の作動方法であり、第1画像信号取得ステップと、第2画像信号取得ステップと、画像信号記憶ステップと、不鮮鋭度算出ステップと、移動量算出ステップと、画像信号選択ステップと、信号処理ステップと、を備える。第1画像信号取得ステップでは、照明光のうちの第1照明光に対応する第1画像信号を、画像信号取得部が撮像センサから取得する。第2画像信号取得ステップでは、照明光のうち第1照明光とは異なる波長帯域を有する第2照明光に対応する第2画像信号を、画像信号取得部が撮像センサから取得する。画像信号記憶ステップでは、画像信号取得部が取得した第1画像信号及び第2画像信号を記憶部が記憶する。不鮮鋭度算出ステップでは、不鮮鋭度算出部が、第1画像信号が表す観察対象の不鮮鋭度である第1不鮮鋭度を算出し、かつ、第2画像信号が表す観察対象の不鮮鋭度である第2不鮮鋭度を算出する。移動量算出ステップでは、移動量算出部が、互いに異なるタイミングで取得した複数の第1画像信号、複数の第2画像信号、または、第1画像信号及び第2画像信号を用いて、第1画像信号が表す観察対象の移動の量を表す第1移動量を算出し、かつ、第2画像信号が表す観察対象の移動量の量を表す第2移動量を算出する。画像信号選択ステップでは、画像信号選択部が、第1不鮮鋭度、第2不鮮鋭度、第1移動量、及び第2移動量を用いて、記憶部に記憶された複数の第1画像信号及び複数の第2画像信号の中から特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を選択する。信号処理ステップでは、信号処理部が、画像信号選択部によって選択された特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を用いて信号処理を行う。画像信号選択部は、第1不鮮鋭度及び第1移動量を用いて特定の第1画像信号を選択するための基準である第1基準値を算出し、かつ、第2不鮮鋭度及び第2移動量を用いて特定の第2画像信号を選択するための基準である第2基準値を算出する基準値算出部を備え、第1基準値を用いて特定の第1画像信号を選択し、第2基準値を用いて特定の第2画像信号を選択する。

本発明は、波長帯域が異なる複数の照明光を照射して観察対象を撮像して得られる複数の画像信号を用いたマルチフレーム信号処理を行う場合に、観察対象の移動量と不鮮鋭度を算出し、これらを用いてマルチフレーム信号処理に使用する画像信号を選択するので、適切な結果が得られる内視鏡システム、プロセッサ装置、内視鏡システムの作動方法、及びプロセッサ装置の作動方法を提供することができる。
内視鏡システムの外観図である。 内視鏡システムの機能を示すブロック図である。 メモリに記憶する画像信号を示す説明図である。 信号処理に使用する画像信号を選択する範囲を示す説明図である。 内視鏡システムの動作態様を示すフローチャートである。 第1画像信号の模式的な不鮮鋭度、移動量、及び基準値を示す表である。 第2画像信号の模式的な不鮮鋭度、移動量、及び基準値を示す表である。 第1特定期間と第2特定期間を示す説明図である。 変形例の画像信号の選択方法を示す表である。 静止画取得指示の入力前の範囲に設定した第1特定期間の説明図である。 静止画取得指示の入力後の範囲に設定した第1特定期間の説明図である。 静止画取得指示の入力前後の範囲に設定した第1特定期間の説明図である。 カプセル内視鏡の概略図である。
図1に示すように、内視鏡システム10は、内視鏡12と、光源装置14と、プロセッサ装置16と、モニタ18と、コンソール19とを有する。内視鏡12は光源装置14と光学的に接続されるとともに、プロセッサ装置16と電気的に接続される。内視鏡12は、被検体内に挿入される挿入部12aと、挿入部12aの基端部分に設けられた操作部12bと、挿入部12aの先端側に設けられた湾曲部12c及び先端部12dを有している。操作部12bのアングルノブ12eを操作することにより、湾曲部12cは湾曲動作する。この湾曲動作によって、先端部12dが所望の方向に向けられる。
また、操作部12bには、アングルノブ12eの他、静止画像取得指示部13a、ズーム操作部13bが設けられている。静止画像取得指示部13aは、内視鏡システム10に静止画像の取得指示を入力するために用いられる。静止画像の取得指示には、モニタ18に観察対象の静止画像を表示させるためのフリーズ指示と、モニタ18に表示させた静止画像をストレージに保存させるためのレリーズ指示がある。内視鏡システム10は、静止画像取得指示の入力を契機としてマルチフレーム信号処理を行うが、静止画像取得指示がフリーズ指示である場合もレリーズ指示である場合も同じマルチフレーム信号処理を行う。このため、本実施形態では、フリーズ指示とレリーズ指示とを区別せずに、単に静止画像取得指示という。ズーム操作部13bは撮像倍率変更指示を入力するために用いられる。
プロセッサ装置16は、モニタ18及びコンソール19と電気的に接続される。モニタ18は、観察対象の画像や画像に付帯する情報等を出力表示する。コンソール19は、機能設定等の入力操作を受け付けるユーザインタフェースとして機能する。
図2に示すように、光源装置14は、観察対象に照射する照明光を発する光源20と、光源20を制御する光源制御部22とを備えている。光源20は、例えば、複数色のLED(Light Emitting Diode)等の半導体光源、またはキセノンランプ等のランプで構成される。また、光源20には、LED等が発光した光の波長帯域を調節するための光学フィルタ等が含まれる。光源制御部22は、LED等の発光量や光学フィルタの変更によって、観察対象に照射する照明光の波長帯域を制御する。これにより、光源制御部22は、光源20を制御して、第1の波長帯域を有する第1照明光と、第1照明光とは波長帯域が異なる第2の波長帯域を有する第2照明光の少なくとも二種類の照明光をそれぞれ観察対象に照射する。本実施形態では、光源制御部22は、観察対象を撮像するタイミングに合わせて光源20を制御して、第1照明光と第2照明光とを交互に観察対象に照射する。
なお、第1照明光及び第2照明光の各波長帯域は、その一部または全部が重複していても良い。例えば、第1照明光が白色光であり、かつ第2照明光が青色光である場合のように、第2照明光(または第1照明光)は、第1照明光(第2照明光)の一部の波長帯域を有する光であっても良い。また、第1照明光と第2照明光は、実質的に分光スペクトルが異なっていれば良い。例えば、緑色波長帯域の成分が多い白色光と、青色波長帯域の成分が多い白色光とをそれぞれ第1照明光と第2照明光として用いる場合、厳密には第1照明光と第2照明光の波長帯域が一致しているとしても、実質的には波長帯域が異なっているのと同じなので、本明細書ではこのような第1照明光及び第2照明光の組み合わせも波長帯域が異なると言う。
光源20が発する照明光は、挿入部12a内に挿通されたライトガイド41に入射する。ライトガイド41は、内視鏡12及びユニバーサルコード(内視鏡12と光源装置14及びプロセッサ装置16とを接続するコード)内に内蔵されており、照明光を内視鏡12の先端部12dまで伝搬する。なお、ライトガイド41としては、マルチモードファイバを使用することができる。一例として、コア径105μm、クラッド径125μm、外皮となる保護層を含めた経がφ0.3〜0.5mmの細径なファイバケーブルを使用することができる。
内視鏡12の先端部12dには、照明光学系30aと撮像光学系30bが設けられている。照明光学系30aは照明レンズ45を有しており、この照明レンズ45を介して、ライトガイド41によって伝搬された照明光が観察対象に照射される。撮像光学系30bは、対物レンズ46、ズームレンズ47、撮像センサ48を有している。観察対象からの反射光、散乱光、及び蛍光等の各種の光(以下、戻り光という)は、対物レンズ46及びズームレンズ47を介して撮像センサ48に入射する。これにより、撮像センサ48に観察対象の像が結像される。なお、ズームレンズ47は、ズーム操作部13bを操作することで、テレ端とワイド端の間で自在に移動され、撮像センサ48に結像する観察対象の反射像を拡大または縮小する。
撮像センサ48は、照明光の戻り光で観察対象を撮像する。撮像センサ48は画素毎にR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の各色のカラーフィルタのいずれかが設けられたカラー撮像センサであり、観察対象を撮像してRGB各色の画像信号を出力する。照明光が第1照明光の場合に撮像センサ48が出力する画像信号は、第1照明光に対応する第1画像信号であり、照明光が第2照明光の場合に撮像センサ48が出力する画像信号は、第2照明光に対応する第2画像信号である。本実施形態では、撮像センサ48が観察対象を撮像するタイミングに合わせて、第1照明光と第2照明光とを交互に観察対象に照射するので、撮像センサ48は、第1画像信号と第2画像信号を交互に出力する。
撮像センサ48としては、CCD(Charge Coupled Device)撮像センサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)撮像センサを利用可能である。また、原色の撮像センサ48の代わりに、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びG(緑)の補色フィルタを備えた補色撮像センサを用いても良い。補色撮像センサを用いる場合には、CMYGの四色の画像信号が出力されるので、補色−原色色変換によって、CMYGの四色の画像信号をRGBの三色の画像信号に変換することにより、撮像センサ48と同様のRGB画像信号を得ることができる。また、撮像センサ48の代わりに、カラーフィルタを設けていないモノクロセンサを用いても良い。
撮像センサ48から出力される画像信号は、CDS/AGC回路50に送信される。CDS/AGC回路50は、アナログ信号である画像信号に相関二重サンプリング(CDS;Correlated Double Sampling)や自動利得制御(AGC;Automatic Gain Control)を行う。CDS/AGC回路50を経た画像信号は、A/D(Analog to Digital)コンバータ52により、デジタル画像信号に変換される。A/D変換後のデジタル画像信号がプロセッサ装置16に入力される。
プロセッサ装置16は、画像信号取得部53と、DSP(Digital Signal Processor)56と、ノイズ除去部58と、メモリ61と、不鮮鋭度算出部62と、移動量算出部63と、画像信号選択部66と、マルチフレーム信号処理部71と、ストレージ72と、映像信号生成部76と、を備えている。
画像信号取得部53は、内視鏡12からデジタルの画像信号を取得する。具体的には、画像信号取得部53は、照明光のうち、第1照明光に対応する第1画像信号を取得し、かつ、第2照明光に対応する第2画像信号を取得する。
DSP56は、取得した画像信号に対して、欠陥補正処理、オフセット処理、ゲイン補正処理、リニアマトリクス処理、ガンマ変換処理、デモザイク処理等の各種信号処理を施す。欠陥補正処理では、撮像センサ48の欠陥画素の信号が補正される。オフセット処理では、欠陥補正処理が施された画像信号から暗電流成分が除かれ、正確な零レベルが設定される。ゲイン補正処理では、オフセット処理後の画像信号に特定のゲインを乗じることにより信号レベルが整えられる。
ゲイン補正処理後の画像信号には、色再現性を高めるためのリニアマトリクス処理が施される。その後、ガンマ変換処理によって明るさや彩度が整えられる。ガンマ変換処理後の画像信号には、デモザイク処理(等方化処理、または同時化処理とも言う)が施され、各画素で不足した色の信号が補間によって生成される。このデモザイク処理によって、全画素がRGB各色の信号を有するようになる。ノイズ除去部58は、DSP56でデモザイク処理等が施された画像信号に対してノイズ除去処理(例えば移動平均法やメディアンフィルタ法等による)を施すことによってノイズを除去する。ノイズが除去された画像信号は、メモリ61に記憶される。
メモリ61は、複数の画像信号を取得順に一時的に記憶する記憶部である。メモリ61は、複数の第1画像信号と複数の第2画像信号を同時に記憶しておくことができる記憶容量を有しているが、記憶容量の上限を超える場合には、取得時が古い画像信号から順にメモリ61から削除され、代わりに、最新の画像信号を記憶する。メモリ61に記憶された第1画像信号及び第2画像信号は、不鮮鋭度算出部62、移動量算出部63、及びマルチフレーム信号処理部71に読み出される。
以下では、図3に示すように、画像信号の取得タイミングを表す整数「N」を用いて、複数の画像信号の各取得時刻をt,tN−1,tN−2,…で表し、各時刻に取得した第1画像信号P,PN−2,PN−4,…で表し、第2画像信号QN−1,QN−3,QN−5,…で表す。例えば、時刻tに取得された第1画像信号はPであり、時刻tN−1に取得された第2撮像信号はQN−1である。撮像センサ48が観察対象を撮像する間隔及び画像信号の取得間隔はTで等間隔である。
不鮮鋭度算出部62は、メモリ61に記憶された第1画像信号を読み出し、第1画像信号が表す観察対象の不鮮鋭度(unsharpness)である第1不鮮鋭度を算出する。不鮮鋭度は、例えば、鮮鋭度(sharpness)の逆数に比例する値、または特定値から鮮鋭度を減算した値である。内視鏡システム10で得られる画像信号の場合、観察対象の表層にある血管やピットパターン等がどの程度明瞭に観察できるかによって不鮮鋭度を判別することができる。これらの特定の細かい組織等の像を明瞭に観察可能な画像信号(鮮鋭度が高く、不鮮鋭度が低い画像信号)では、対応する高周波成分が多く含まれる。したがって、不鮮鋭度算出部62は、第1画像信号が表す観察対象に含まれる表層血管やピットパターン等に対応する高周波成分の量または割合を第1画像信号から算出し、算出した高周波成分の量または割合を用いて第1不鮮鋭度を算出する。第1不鮮鋭度は、値が大きいほど、第1画像信号に含まれる高周波成分の量または割合が小さく、不鮮鋭度が高い(鮮鋭度が低い)ことを表す。第1不鮮鋭度は、各第1画像信号についてそれぞれ算出され、第1不鮮鋭度の算出には、第1不鮮鋭度を算出する第1画像信号だけを使用する。例えば、時刻tに取得した第1画像信号Pの第1不鮮鋭度は、第1画像信号Pだけを用いて算出する。
また、不鮮鋭度算出部62は、メモリ61に記憶された第2画像信号を読み出し、第2画像信号が表す観察対象の不鮮鋭度である第2不鮮鋭度を算出する。第2不鮮鋭度の算出方法等は、第1画像信号に関する第1不鮮鋭度の算出方法と同じである。また、第2不鮮鋭度は、各第2画像信号についてそれぞれ算出され、第2不鮮鋭度の算出には第2不鮮鋭度を算出する第2画像信号だけを使用する。例えば、時刻tN−1に取得した第2画像信号QN−1の第2不鮮鋭度は、第2画像信号QN−1だけを用いて算出する。
移動量算出部63は、先に取得された第1画像信号または第2画像信号が表す観察対象に対して、後に取得された第1画像信号が表す観察対象の移動の量を表す第1移動量を算出する。すなわち、移動量算出部63は、互いに異なるタイミングで取得した複数の第1画像信号、または、互いに異なるタイミングで取得した第1画像信号及び第2画像信号を用いて、第1画像信号の第1移動量を算出する。例えば、時刻tに取得した第1画像信号の第1移動量を算出する場合、移動量算出部63はメモリ61から第1画像信号Pと、この第1画像信号Pの直前に取得した第2画像信号QN−1を読み出す。そして、第1画像信号Pが表す観察対象の特徴点を求め、かつ、第2画像信号QN−1が表す観察対象の特徴点を求める。次いで、第1画像信号Pの特徴点と第2画像信号QN−1の特徴点のうち、対応する特徴点の変位を表すベクトルを求める。その後、対応する特徴点間の各ベクトルの大きさや回転角の合計値、平均値、または中央値等の統計量を算出する。こうして特徴点の変位ベクトルに基づいて算出した統計量、または、算出した統計量を組み合わせて求める評価値が、第1画像信号Pの第1移動量である。第1移動量は、値が大きいほど、第1画像信号が表す観察対象の動きが大きいことを表す。
同様に、移動量算出部63は、先に取得された第1画像信号または第2画像信号が表す観察対象に対して、後に取得された第2画像信号が表す観察対象の移動の量を表す第2移動量を算出する。すなわち、移動量算出部63は、互いに異なるタイミングで取得した複数の第2画像信号、または、互いに異なるタイミングで取得した第1画像信号及び第2画像信号を用いて、第2画像信号の第2移動量を算出する。例えば、時刻tN−1に取得した第2画像信号QN−1の第2移動量を算出する場合、移動量算出部63はメモリ61から第2画像信号QN−1と、この第2画像信号QN−1の直前に取得した第1画像信号PN−2を読み出し、これらを用いて第2画像信号QN−1の第2移動量を算出する。第2画像信号QN−1と第1画像信号PN−2とを用いた具体的な第2移動量の算出方法は、第1移動量と同様である。したがって、第2移動量は、値が大きいほど、第2画像信号が表す観察対象の動きが大きいことを表す。
本実施形態では上記のように、移動量算出部63は、先に取得された第2画像信号と、後に取得された第1画像信号とを用いて、後に取得された第1画像信号の第1移動量を算出するが、先に取得された第1画像信号と後に取得された第1画像信号とを用いて、後に取得された第1画像信号の第1移動量を算出してもよい。同様に、移動量算出部63は、先に取得された第1画像信号と、後に取得された第2画像信号とを用いて、後に取得された第2画像信号の第2移動量を算出するが、先に取得された第2画像信号と後に取得された第2画像信号とを用いて、後に取得された第2画像信号の第2移動量を算出してもよい。すなわち、第1画像信号同士を用いて第1移動量を算出してもよく、第2画像信号同士を用いて第2移動量を算出してもよい。第1画像信号同士を用いて第1移動量を算出する場合、第1移動量を算出するために用いる二つの第1画像信号は、時間的に最も近接して取得された第1画像信号同士であることが好ましい。第2画像信号同士を用いて第2移動量を算出する場合も同様である。
画像信号選択部66は、第1不鮮鋭度、第2不鮮鋭度、第1移動量、及び第2移動量を用いて、メモリ61に記憶された複数の第1画像信号及び複数の第2画像信号の中から、マルチフレーム信号処理部71で使用する特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を選択する。また、画像信号選択部66は、基準値算出部67を備える。基準値算出部67は、第1不鮮鋭度及び第1移動量を用いて第1基準値を算出し、かつ、第2不鮮鋭度及び第2移動量を用いて第2基準値を算出する。第1基準値は、メモリ61に記憶された複数の第1画像信号の中からマルチフレーム信号処理部71で使用する特定の第1画像信号を選択するための基準であり、各第1画像信号についてそれぞれ算出される。同様に、第2基準値は、メモリ61に記憶された複数の第2画像信号の中からマルチフレーム信号処理部71で使用する特定の第2画像信号を選択するための基準であり、各第2画像信号についてそれぞれ算出される。すなわち、画像信号選択部66は、第1基準値及び第2基準値を用いて特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を選択する。
基準値算出部67は、例えば、各第1画像信号の第1不鮮鋭度と第1移動量とに重み付けをして加算することにより、各第1画像信号の第1基準値を算出する。第1基準値を算出するときに、第1不鮮鋭度と第1移動量に掛ける第1重み付け係数は、第1不鮮鋭度と第1移動量との間の優先度(以下、第1優先度という)を表す。すなわち、基準値算出部67は、第1不鮮鋭度と第1移動量に第1優先度を設定して第1基準値を算出する。例えば、第1移動量よりも第1不鮮鋭度を重視する場合には、第1不鮮鋭度の重みを大きくすることで、第1不鮮鋭度を優先的に第1基準値に反映させる。第1重み付け係数は、観察対象に応じて、あるいは被検体の個人差等に応じて設定される。また、算出方法から明らかなように、本実施形態では、第1基準値の値が大きいほど、第1不鮮鋭度が大きく、かつ、第1移動量が大きい。したがって、第1基準値の値が小さいほど、マルチフレーム信号処理に適した第1画像信号であると言える。
さらに、基準値算出部67は、例えば、各第2画像信号の第2不鮮鋭度と第2移動量とに重み付けをして加算することにより、各第2画像信号の第2基準値を算出する。第2基準値を算出するときに、第2不鮮鋭度と第2移動量に掛ける第2重み付け係数は、第2不鮮鋭度と第2移動量との間の優先度(以下、第2優先度という)を表し、観察対象等に応じて設定される。すなわち、基準値算出部67は、第2不鮮鋭度と第2移動量に第2優先度を設定して第2基準値を算出する。第2基準値の算出方法は、第1基準値の場合と同じであり、第2基準値の値が大きいほど、第2不鮮鋭度が大きく、かつ、第2移動量が大きい。したがって、第2基準値の値が小さいほど、マルチフレーム信号処理に適した第2画像信号であると言える。
なお、第1基準値を算出する際の第1重み付け係数と、上記のように同じ値にしても良いが、第2基準値を算出する際の第2重み付け係数は異なる値にすることもできる。第1照明光と第2照明光とでは波長帯域が異なるので、同じ観察対象を撮像しても、観察できる構造等に違いがある。このため、例えば、第1重み付け係数と第2重み付け係数をそれぞれ照明光の波長帯域に応じて(すなわち観察できる構造等に応じて)、それぞれ異なる値に設定しても良い。また、基準値算出部67は第1不鮮鋭度と第1移動量に重み付けをした積を第1基準値としても良く、第1不鮮鋭度及び第1移動量を引数とし、これらの間の重み付けを含むその他の関数等にしたがって第1基準値を算出しても良い。第2基準値の算出方法についても同様である。
図4に示すように、画像信号選択部66が第1画像信号及び第2画像信号を選択する時間的範囲は、静止画像取得指示の入力タイミングに応じた特定の期間(以下、第1特定期間という)Tに定められている。第1特定期間T1は、静止画像取得指示の入力とほぼ同時とみなせる期間である。第1特定期間Tに取得された複数の第1画像信号及び複数の第2画像信号は、全て静止画取得指示の入力タイミングとほぼ同時に取得したとみなせ、かつ、第1特定期間Tに取得した各画像信号は互いにほぼ同時に取得したとみなせる。例えば、第2画像信号QN−1の取得時刻tN−1の後、第1画像信号Pの取得時刻tまでの間に静止画像取得指示が入力されたとすると、画像信号選択部66は、マルチフレーム信号処理部71で使用する特定の第1画像信号を、第1特定期間T内に取得した第1画像信号P,PN−2,…,PN−10の中から選択し、かつ、マルチフレーム信号処理部71で使用する特定の第2画像信号は、第1特定期間T内に取得した第2画像信号QN−1,QN−3,…QN−9の中から選択する。本実施形態では、画像信号選択部66は、第1特定期間Tに含まれる第1画像信号P,PN−2,…,PN−10の各第1基準値を比較して、第1基準値が最も小さい第1画像信号を選択する。同様に、画像信号選択部66は、第1特定期間Tに含まれる第2画像信号QN−1,QN−3,…QN−9の各第2基準値を比較して、第2基準値が最も小さい第2画像信号を選択する。このように、マルチフレーム信号処理部71で用いる第1画像信号及び第2画像信号を選択する時間範囲を第1特定期間Tに定め、第1特定期間Tに取得した第1画像信号及び第2画像信号の中から、観察対象の動きが小さく、かつ鮮鋭な第1画像信号及び第2画像信号をそれぞれ選択することにより、静止画像取得指示の入力タイミングとの齟齬を感じさせずに、画像信号選択部66は、同時性が保たれ、かつ、マルチフレーム信号処理に適した特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を選択する。
なお、第1基準値が最小の第1画像信号が複数ある場合、画像信号選択部66は、第1基準値が最小の第1画像信号の中で最も静止画像取得指示の入力時に近い最新の第1画像信号を選択する。第2基準値が最小の第2画像信号が複数ある場合も同様である。また、図4では模式的に、第1特定期間Tの中に、6個の第1画像信号P,PN−2,…,PN−10と5個の第2画像信号QN−1,QN−3,…QN−9が含まれているが、より多数の第1画像信号及び第2画像信号を含む第1特定期間Tを設定しても良いし、より少数の第1画像信号及び第2画像信号を含む第1特定期間Tを設定しても良い。
マルチフレーム信号処理部71は、静止画像取得指示が入力されると、画像信号選択部66によって選択された特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号をメモリ61から読み出し、これらを用いてマルチフレーム信号処理を行う。例えば、マルチフレーム信号処理部71は、画像信号選択部66が選択した第1画像信号及び第2画像信号を用いて、画素毎に観察対象の状態を表す指標を算出し、算出した指標に基づいて色付けをした観察対象の特殊観察画像を生成する。また、マルチフレーム信号処理部71は、特殊観察画像を生成する際に、必要に応じて、色変換処理、色彩強調処理、及び構造強調処理を行う。色変換処理は、画像信号に対して3×3のマトリックス処理、階調変換処理、及び3次元LUT(ルックアップテーブル)処理などにより色変換処理を行う。色彩強調処理は、色変換処理済みの画像信号に対して行われる。構造強調処理は、例えば表層血管やピットパターン等の観察対象の構造を強調する処理であり、色彩強調処理後の画像信号に対して行われる。
マルチフレーム信号処理部71がマルチフレーム信号処理によって生成した特殊観察画像は、映像信号生成部76に入力される。映像信号生成部76はマルチフレーム信号処理部71が生成した特殊観察画像をモニタ18に出力するための映像信号に変換する。また、マルチフレーム信号処理部71がマルチフレーム信号処理によって生成した特殊観察画像はストレージ72に記憶される。
なお、静止画像取得指示が入力されるまでの間、及び画像信号選択部66によって選択された特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を用いたマルチフレーム信号処理が完了した後については、マルチフレーム信号処理部71はメモリ61から最新の第1画像信号及び第2画像信号を読み出し、これらを用いて上記と同様のマルチフレーム信号処理を行って観察対象の画像を生成する。このため、静止画像取得指示の入力がない間も、リアルタイムにモニタ18に観察対象の動画像が表示される。
次に、本実施形態の内視鏡システム10の動作の流れを図5に示すフローチャートに沿って説明する。まず、光源制御部22の制御によって光源20が第1照明光を発生し(S11:第1の照明光発生ステップ)、撮像センサ48が第1照明光の戻り光で観察対象を撮像する(S12:第1の撮像ステップ)。そして、プロセッサ装置16では、画像信号取得部53が撮像センサ48から第1照明光に対応する第1画像信号を取得する(S13:第1画像信号取得ステップ)。画像信号取得部53が取得した第1画像信号にはDSP56でデモザイク処理等の信号処理を施され、ノイズ除去部58でノイズが除去された後に、メモリ61に記憶される(S14:画像信号記憶ステップ)。
このとき、静止画像取得指示部13aの操作によって静止画像取得指示が入力されていなければ(S15)、光源制御部22の制御によって光源20が第2照明光を発生し(S21:第2の照明光発生ステップ)、撮像センサ48が第2照明光の戻り光で観察対象を撮像する(S22:第2の撮像ステップ)。こうして第2照明光の戻り光で観察対象が撮像されると、画像信号取得部53は、撮像センサ48から第2照明光に対応する第2画像信号を取得する(S23:第2画像信号取得ステップ)。画像信号取得部53が取得した第2画像信号には、第1画像信号の場合と同様にデモザイク処理やノイズ除去処理等が施され、メモリ61に追加して記憶される。
上記各ステップは、静止画像取得指示が入力されるまで繰り返し行われ(S25)、メモリ61には複数の第1画像信号及び複数の第2画像信号が記憶される。この間、マルチフレーム信号処理部71は、メモリ61から最新の第1画像信号及び第2画像信号を読み出し、これらを用いてマルチフレーム信号処理を行い、観察対象の状態を表す指標を算出する。また、算出した指標を色で表す観察対象の画像を生成し、モニタ18に表示する。医師は、モニタ18にリアルタイムに表示される動画像を見ながら、精査するために静止画像を取得及び表示させるタイミングを図る。
静止画取得指示が入力されると(S15またはS25)、不鮮鋭度算出部62は、メモリ61に記憶された複数の第1画像信号のうち、第1特定期間Tに取得された第1画像信号の第1不鮮鋭度をそれぞれ算出し、かつ、メモリ61に記憶された複数の第2画像信号のうち、第1特定期間Tに取得された第2画像信号の第2不鮮鋭度をそれぞれ算出する(S31:不鮮鋭度算出ステップ)。また、移動量算出部63は、メモリ61に記憶された複数の第1画像信号のうち、第1特定期間Tに取得された第1画像信号の第1移動量をそれぞれ算出し、かつ、メモリ61に記憶された第2画像信号のうち、第1特定期間Tに取得された第2画像信号の第2移動量をそれぞれ算出する(S32:移動量算出ステップ)。
その後、画像信号選択部66では、基準値算出部67が第1不鮮鋭度、第2不鮮鋭度、第1移動量、及び第2移動量を用いて、マルチフレーム信号処理に使用する特定の第1画像信号及び特定の第2画像信号を選択するための第1基準値及び第2基準値を各第1画像信号及び各第2画像信号についてそれぞれ算出する(S33:基準値算出ステップ)。より具体的には、図6に示すように、基準値算出部67は、各第1画像信号P,PN−2,…,PN−8,PN−10について、それぞれ第1不鮮鋭度と第1移動量を加算し、各第1画像信号P,PN−2,…,PN−8,PN−10の第1基準値を算出する。また、図7に示すように、基準値算出部67は、各第2画像信号QN−1,QN−3,…,QN−7,QN−9について、それぞれ第2不鮮鋭度と第2移動量を加算し、各第2画像信号QN−1,QN−3,…,QN−7,QN−9の第2基準値を算出する。
画像信号選択部66は、上記のように基準値算出部67が算出した第1基準値を用いて、第1画像信号P,PN−2,…,PN−8,PN−10の中からマルチフレーム信号処理に使用する第1画像信号を選択し、かつ、第2基準値を用いて、第2画像信号QN−1,QN−3,…,QN−7,QN−9の中からマルチフレーム信号処理に使用する第2画像信号を選択する(S34:画像信号選択ステップ)。第1画像信号P,PN−2,…,PN−8,PN−10の各第1基準値がそれぞれ「43」,「42」,…,「45」,「44」である場合(図6参照)、画像信号選択部66は第1基準値が最小の第1画像信号PN−2を選択する。同様に、第2画像信号QN−1,QN−3,…,QN−7,QN−9の各第2基準値がそれぞれ「44」,「42」,…,「41」,「43」である場合(図7参照)、画像信号選択部66は第2基準値が最小の第2画像信号QN−7を選択する。
マルチフレーム信号処理部71は、画像信号選択部66が選択した第1画像信号PN−2と第2画像信号QN−7とを用いてマルチフレーム信号処理を行うことにより(S35:信号処理ステップ)、観察対象の状態を表す指標を算出する。そして、算出した指標を色で表す特殊観察画像を生成して、モニタ18に静止画像として表示させる。医師は、モニタ18に表示された特殊観察画像を精査して診断をする。
上記のように、内視鏡システム10は、静止画取得指示が入力された場合に、マルチフレーム信号処理に深刻な影響を及ぼす観察対象の移動量及び不鮮鋭度を見積もり、静止画取得指示の入力とほぼ同時に取得したとみなせる範囲内で、観察対象の移動量及び不鮮鋭度の点で、総合的に最もマルチフレーム信号処理に適した第1画像信号と第2画像信号を選択する。これにより、内視鏡システム10は、第1画像信号と第2画像信号の同時性を確保した上で、さらに、観察対象の動きや不鮮鋭さを原因とした誤差等が最も発生し難い適切な第1画像信号及び第2画像信号をマルチフレーム信号処理に使用することができる。
例えば、特許文献1及び特許文献2等の従来の内視鏡システムでは、本実施形態の移動量に類する量に基づいて複数種類の画像の同時性を保つ場合があるが、単に同時性を確保しただけでは、マルチフレーム信号処理の結果が大きな誤差を含むものになってしまう場合がある。これに対し、内視鏡システム10は、同時性が保たれる範囲内で、観察対象の移動量及び不鮮鋭度の両方が総合的にマルチフレーム信号処理に適した画像信号を選択する。したがって、内視鏡システム10のように観察対象の移動量及び不鮮鋭度の両方に基づいてマルチフレーム信号処理に適した画像信号を選択することで、適切なマルチフレーム信号処理結果を得ることができる。
上記実施形態では、第1基準値が小さいほど、第1不鮮鋭度が低く、かつ、第1移動量が小さい。すなわち、第1基準値が小さいほど、観察対象の動きが小さく、かつ、鮮鋭度が高いので、画像信号選択部66は、第1特定期間Tに取得した複数の第1画像信号の中から第1基準値が最も小さい第1画像信号を選択しているが、基準値算出部67が第1不鮮鋭度及び第1移動量を用いて、値が大きいほど第1不鮮鋭度が低く、かつ、第1移動量が小さい第1基準値を算出する場合、画像信号選択部66は第1基準値が最も大きい第1画像信号を選択する。同様に、第2基準値が小さいほど第2不鮮鋭度が低く、かつ、第2移動量が小さい場合、画像信号選択部66は、第1特定期間Tに取得した複数の第2画像信号の中から第2基準値が最も小さい第2画像信号を選択し、第2基準値が大きいほど第2不鮮鋭度が低く、かつ、第2移動量が小さい場合には、画像信号選択部66は、第2基準値が最も大きい第2画像信号を選択する。
上記実施形態では、静止画取得指示の入力タイミングに基づいて設定する第1特定期間Tに取得した複数の第1画像信号の中からマルチフレーム信号処理に用いる特定の第1画像信号を選択し、かつ、同じ第1特定期間Tに取得した複数の第2画像信号の中からマルチフレーム信号処理に用いる特定の第2画像信号を選択しているが、第1画像信号または第2画像信号のうちの一方を第1特定期間Tに取得した複数の第1画像信号または複数の第2画像信号から選択した後、他方の第1画像信号または第2画像信号は、第1特定期間Tよりも短い第2特定期間Tに得られた複数の第1画像信号または複数の第2画像信号から選択することが好ましい。例えば、図8に示すように、第1特定期間T1に取得した第1画像信号P,…,PN−10の中から、第1基準値が最も小さい第1画像信号PN−4を第2画像信号よりも先に選択する場合、マルチフレーム信号処理に使用する第2画像信号は、第1特定期間Tに取得した第2画像信号QN−1,…QN−9の全体からではなく、先に選択した第1画像信号PN−4を含み、第1特定期間Tよりも短い第2特定期間Tに取得した第2画像信号QN−3,QN−5のどちらかから第2基準値が小さい方の第2画像信号を選択する。こうすると、第1特定期間Tに取得した第2画像信号QN−1,…QN−9の全体からマルチフレーム信号処理に使用する第2画像信号を選択するよりも、先に選択した第1画像信号PN−4に対してさらに同時性が高い第2画像信号をマルチフレーム信号処理に使用することができる。
また、第2特定期間Tを、撮像センサ48の撮像間隔及び画像信号の取得間隔T以上、撮像間隔及び画像信号の取得間隔Tの3倍未満に設定することが好ましい。こうすると、先に選択した第1画像信号PN−4の前後いずれかで、第1画像信号PN−4と連続して取得された第2画像信号QN−3,QN−5のどちらかから必ずマルチフレーム信号処理に使用する第2画像信号が選択される。このため、先に選択した第1画像信号PN−4に対して最も同時性が高い第2画像信号を、第1画像信号PN−4とともにマルチフレーム信号処理に使用することができる。
なお、上記のように、第1特定期間Tに加えて第2特定期間Tを設定して、第1画像信号及び第2画像信号を選択する場合、第2特定期間Tの範囲内で選択する画像信号は、基準値を閾値と比較することが好ましい。図8のように、第2特定期間Tに取得した第2画像信号QN−3または第2画像信号QN−5のいずれかをマルチフレーム信号処理に用いる第2画像信号に選択する場合、選択候補である第2画像信号QN−3,QN−5の第2基準値をそれぞれ閾値と比較する。そして、観察対象の移動量及び不鮮鋭度がマルチフレーム信号処理に使用できる程度に小さく、第2基準値が閾値以下の第2画像信号が選択候補の中にあれば、その中から第2基準値の値に応じてマルチフレーム信号処理で使用する第2画像信号を選択する。
一方、第2基準値が閾値以下の第2画像信号が選択候補の中にない場合、第2特定期間Tに取得した第2画像信号は、全てマルチフレーム信号処理での使用に耐えないほど観察対象の不鮮鋭さまたは動きが大きいと判断することができる。このため、第2基準値が閾値以下の第2画像信号が選択候補の中にない場合には、第1特定期間Tに取得した第1画像信号P,PN−2,…,PN−10の中から、先に選択した第1基準値が最も小さい第1画像信号PN−2の選択を取り止め、二番目に第1基準値が小さい第1画像信号を選択する。その後、新たに選択した第1基準値が二番目に小さい第1画像信号の取得タイミングに応じて新たに第2特定期間Tを設定し、新たに設定された第2特定期間Tに取得した第2画像信号の各第2基準値を閾値と比較する。そして、第2基準値が閾値以下の第2画像信号が選択候補の中にあれば、その中からマルチフレーム信号処理に使用する第2画像信号を選択し、第2基準値が閾値以下の第2画像信号が選択候補の中になければ、上記と同様に、三番目に第1基準値が小さい第1画像信号を選択し直す。この動作を繰り返すことにより、第2特定期間Tを設定することにより、第2画像信号(後から選択する画像信号)の選択候補が少ない場合でも、マルチフレーム信号処理に適切な第1画像信号及び第2画像信号を選択することができる。
上記変形例では、第1特定期間Tに取得した第1画像信号の中から先に第1画像信号を先に選択し、後に、第2特定期間Tに取得した第2画像信号の中から第2画像信号を選択しているが、逆に、第2画像信号を先に選択し、後から第1画像信号を選択しても良い。
上記実施形態では、マルチフレーム信号処理に用いる第1画像信号は、第1画像信号の第1基準値を用いて選択し、これとは別に、マルチフレーム信号処理に用いる第2画像信号は、第2画像信号の第2基準値を用いて選択しているが、これとは別の方法でマルチフレーム信号処理に用いる第1画像信号及び第2画像信号を選択しても良い。例えば、図9に示すように、画像信号選択部66は、第1特定期間T内で連続して取得した第1画像信号と第2画像信号の第1基準値及び第2基準値の和を算出し、第1基準値と第2基準値の和が最も小さい第1画像信号と第2画像信号のペアを、マルチフレーム信号処理に用いる第1画像信号及び第2画像信号に選択しても良い。
図9の場合、第1基準値が最も小さい第1画像信号と第2基準値が最も小さい第2画像信号をそれぞれ別々に選択すると、第1画像信号PN−2と第2画像信号QN−7が選択されるが、第1基準値と第2基準値の和が最小になる第1画像信号と第2画像信号のペアを選択すると、第1画像信号PN−2と第2画像信号QN−3のペアが選択される。このように、連続して取得した第1画像信号と第2画像信号の第1基準値及び第2基準値の和を用いて、第1画像信号及び第2画像信号をペアにして選択すると、選択する第1画像信号と第2画像信号との同時性は、第1画像信号と第2画像信号をそれぞれ別に選択するよりもさらに確実な同時性を有し、かつ、観察対象の不鮮鋭さや動きの点で、総合的に最もマルチフレーム信号処理に適しているといえる第1画像信号及び第2画像信号のペアが選択される。
なお、上記のように、第1基準値と第2基準値の和を用いて、マルチフレーム信号処理に使用する第1画像信号と第2画像信号のペアを選択する場合、第1基準値と第2基準値に優先度を設定し、優先度に対応する重み付けをして算出した第1基準値と第2基準値の和を算出しても良い。例えば、マルチフレーム信号処理の内容によっては、第1画像信号が表す観察対象の移動量及び不鮮鋭度が、第2画像信号が表す観察対象の移動量及び不鮮鋭度よりも処理結果への影響が大きい場合がある。このような場合に、優先度に対応する重み付けをして第1基準値と第2基準値の和を算出し、この和に基づいて第1画像信号と第2画像信号のペアを選択すると、マルチフレーム信号処理結果への影響度を加味して第1画像信号と第2画像信号のペアを選択することができる。
なお、上記のように、連続して取得した第1画像信号と第2画像信号をペアにして選択する場合、第1不鮮鋭度と第2不鮮鋭度の和を算出し、第1不鮮鋭度と第2不鮮鋭度の和が最小になる第1画像信号と第2画像信号のペアをマルチフレーム信号処理に用いる第1画像信号及び第2画像信号に選択しても良い。同様に、連続して取得した第1画像信号と第2画像信号をペアにして選択する場合、第1移動量と第2移動量の和を算出し、算出した第1移動量と第2移動量の和が最小になる第1画像信号と第2画像信号のペアをマルチフレーム信号処理に用いる第1画像信号及び第2画像信号に選択しても良い。
上記実施形態では、画像信号選択部66は、静止画像取得指示の入力直後に取得する画像信号(第1画像信号P)と、静止画像取得し時の入力前に取得した画像信号(第1画像信号PN−2,…PN−10及び第2画像信号QN−1,…QN−9)を含む第1特定期間Tを設定しているが、図10に示すように、第1特定期間Tは、静止画取得指示の入力前に設定しても良い。また、図11に示すように、第1特定期間Tを静止画取得指示の入力後に設定しても良い。そして、上記実施形態のように、静止画像取得指示の入力前後に第1特定期間Tを設定する場合は、図12に示すように、静止画像取得指示の入力前後にそれぞれ複数の第1画像信号及び複数の第2画像信号を含む第1特定期間Tを設定しても良い。
なお、不鮮鋭度算出部62は、第1画像信号の高周波成分の量または割合を用いて第1不鮮鋭度を算出し、第2画像信号の高周波成分の量または割合を用いて第2不鮮鋭度を算出しているが、内視鏡の画像信号の場合、血管やピットパターン等の特定構造の不鮮鋭度で観察対象の不鮮鋭度を評価することができるので、高周波成分の量または割合の代わりに、血管やピットパターン等の特定構造の不鮮鋭度を第1不鮮鋭度及び第2不鮮鋭度として算出しても良い。同様に、例えば、表層血管のコントラストが大きいほど、観察対象が鮮鋭であると評価することができるので、特定構造のコントラストを用いて第1不鮮鋭度及び第2不鮮鋭度を算出しても良い。
また、不鮮鋭度算出部62は、血管やピットパターン等の特定構造の分布に基づいて第1不鮮鋭度及び第2不鮮鋭度を算出しても良い。例えば、画像信号から血管を抽出すると、細い表層血管や太い中深層血管を抽出することができる。そして、抽出した血管に細い血管が少なければ、細かい表層血管が見えていないので、観察対象の不鮮鋭度が高い(鮮鋭度が低い)と評価できる。抽出した血管に、細いものの割合が一定以上含まれていれば、細かい表層血管が見えているので、観察対象の不鮮鋭度が低い(鮮鋭度が高い)と評価することができる。したがって、血管を抽出し、血管の太さの分布を用いれば、第1不鮮鋭度及び第2不鮮鋭度を算出することができる。
血管やピットパターン等の微細な特定構造は、照明光の波長帯域によっても見え方が異なるので、第1照明光に対応する第1画像信号の第1不鮮鋭度と、第2照明光に対応する第2画像信号の第2不鮮鋭度とを、それぞれ異なる方法で算出しても良い。また、第1基準値及び第2基準値を算出する際の、第1重み付け係数と第2重み付け係数を第1照明光と第2照明光の波長帯域に応じて設定しても良い。
上記実施形態では、第1照明光に対応する第1画像信号と第2照明光に対応する第2画像信号とを用いてマルチフレーム信号処理を行っているが、マルチフレーム信号処理の処理内容によっては三種類以上の画像信号が必要な場合がある。このような場合にも本発明は適用可能である。具体的には、三種類以上の波長帯域が異なる照明光を発生させ、各照明光に対応する画像信号をそれぞれ取得し、取得した各々の画像信号の基準値を上記実施形態と同様に算出して、算出した基準値に基づいてマルチフレーム信号処理を選択すれば良い。
また、上記実施形態では、第1照明光に対応する第1画像信号と第2照明光に対応する第2画像信号とを交互に取得しているが、第1画像信号及び第2画像信号の取得は交互でなくても良い。例えば、第1画像信号を二連続で取得した後、第2画像信号を一つ取得する周期で第1画像信号及び第2画像信号を取得しても良い。本発明はこのような場合にも適用可能である。三種類以上の画像信号を取得する場合も同様である。
上記実施形態では、マルチフレーム信号処理部71は、画像信号選択部66が選択した第1画像信号及び第2画像信号を用いて、画素毎に観察対象の状態を表す指標を算出し、算出した指標に基づいて色付けをした観察対象の特殊観察画像を生成するが、特定の組織等という)を抽出したり、特定の組織等が強調された画像を生成及び表示したりするマルチフレーム信号処理を行っても良い。
また、上記実施形態のマルチフレーム信号処理部71が算出する指標の一例は、酸素飽和度である。酸素飽和度は、例えば、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数に差がある波長帯域を有する青色光を照射して得た画像信号(以下、B1画像信号という)と、白色光で撮像して得た画像信号のうちの、緑色波長帯域に対応する画像信号(以下、G2画像信号という)及び赤色波長帯域に対応する画像信号(以下、R2画像信号という)と、を用いて算出することができる。より具体的には、観察対象の酸素飽和度は、B1画像信号とG1画像信号の信号比B1/G2と、R2画像信号とG1画像信号の信号比R2/G2とに密接に関連しているので、信号比B1/G2と信号比R2/G2と酸素飽和度との相関関係を実験等により予め求めておくことで、信号比B1/G2と信号比R2/G2とから酸素飽和度を算出することができる。このため、酸素飽和度の算出するときには、信号比B1/G2と信号比R2/G2とを算出するマルチフレーム信号処理を行う。この場合、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数に差がある波長帯域を有する青色光が第1照明光であり、青色の画素が出力するB1画像信号が第1画像信号である。また、白色光が第2照明光であり、白色光を照射して観察対象を撮像したときに得られる各色の画像信号のうち、緑色波長帯域に対応するG2画像信号または赤色波長帯域に対応するR2画像信号のどちらかを上記実施形態の第2画像信号とすることができる。
上記実施形態では、静止画像取得指示が入力された場合に第1基準値及び第2基準値にしたがってマルチフレーム信号処理に使用する第1画像信号及び第2画像信号を選択し、動画像をモニタ18に表示する場合には、最新の第1画像信号及び第2画像信号を用いてマルチフレーム信号処理を行っているが、動画像をモニタ18に表示する場合も、上記実施形態と同様に第1基準値及び第2基準値にしたがってマルチフレーム信号処理に使用する使用する第1画像信号及び第2画像信号を選択しても良い。
上記実施形態では、撮像センサ48が設けられた内視鏡12を被検体内に挿入して観察を行う内視鏡システム10によって本発明を実施しているが、カプセル内視鏡システムでも本発明は好適である。例えば、図13に示すように、カプセル内視鏡システムは、カプセル内視鏡300と、プロセッサ装置(図示しない)とを少なくとも有する。カプセル内視鏡300は、光源302と、光源制御部303と、撮像センサ304と、画像信号取得処理部306と、送受信アンテナ308とを備えている。光源302は、光源制御部303の制御によって、第1照明光と第2照明光とを発光する。画像信号取得処理部306は、撮像センサ304から画像信号を取得する画像信号取得部であり、かつ、マルチフレーム信号処理を行うマルチフレーム信号処理部である。カプセル内視鏡システムのプロセッサ装置は、上記実施形態のプロセッサ装置16とほぼ同様に構成されるが、マルチフレーム信号処理を行う画像信号取得処理部306はカプセル内視鏡300に設けられている。画像信号取得処理部306が生成する特殊観察画像は、送受信アンテナ308を介してプロセッサ装置に送信される。
10 内視鏡システム
12 内視鏡
14 光源装置
16 プロセッサ装置
20,302 光源
48,304 撮像センサ
53 画像信号取得部
61 メモリ
62 不鮮鋭度算出部
63 移動量算出部
66 画像信号選択部
67 基準値算出部
71 マルチフレーム信号処理部
300 カプセル内視鏡

Claims (13)

  1. 照明光を発する光源と、
    前記照明光の戻り光で観察対象を撮像する撮像センサと、
    前記照明光のうちの第1照明光に対応する第1画像信号を取得し、かつ、前記照明光のうち、前記第1照明光とは異なる波長帯域を有する第2照明光に対応する第2画像信号を取得する画像信号取得部と、
    複数の前記第1画像信号と、複数の前記第2画像信号と、を記憶する記憶部と、
    前記第1画像信号が表す前記観察対象の不鮮鋭度である第1不鮮鋭度を算出し、かつ、前記第2画像信号が表す前記観察対象の不鮮鋭度である第2不鮮鋭度を算出する不鮮鋭度算出部と、
    互いに異なるタイミングで取得した複数の前記第1画像信号、複数の前記第2画像信号、または、前記第1画像信号及び前記第2画像信号を用いて、前記第1画像信号が表す前記観察対象の移動の量を表す第1移動量を算出し、かつ、前記第2画像信号が表す前記観察対象の移動量の量を表す第2移動量を算出する移動量算出部と、
    前記第1不鮮鋭度、前記第2不鮮鋭度、前記第1移動量、及び前記第2移動量を用いて、前記記憶部に記憶された複数の前記第1画像信号及び複数の前記第2画像信号の中から特定の前記第1画像信号及び特定の前記第2画像信号を選択する画像信号選択部と、
    前記画像信号選択部によって選択された特定の前記第1画像信号及び特定の前記第2画像信号を用いて信号処理を行う信号処理部と、
    を備え
    前記画像信号選択部は、前記第1不鮮鋭度及び前記第1移動量を用いて特定の前記第1画像信号を選択するための基準である第1基準値を算出し、かつ、前記第2不鮮鋭度及び前記第2移動量を用いて特定の前記第2画像信号を選択するための基準である第2基準値を算出する基準値算出部を備え、前記第1基準値を用いて特定の前記第1画像信号を選択し、前記第2基準値を用いて特定の前記第2画像信号を選択する、
    内視鏡システム。
  2. 前記基準値算出部は、前記第1不鮮鋭度と前記第1移動量とに第1優先度を設定して前記第1基準値を算出し、かつ、前記第2不鮮鋭度と前記第2移動量とに第2優先度を設定して前記第2基準値を算出する請求項に記載の内視鏡システム。
  3. 前記画像信号選択部は、
    前記第1基準値が小さいほど前記第1不鮮鋭度が低く、かつ、前記第1移動量が小さい場合、複数の前記第1画像信号の中から前記第1基準値が最も小さい前記第1画像信号を選択し、
    前記第1基準値が大きいほど前記第1不鮮鋭度が低く、かつ、前記第1移動量が小さい場合、複数の前記第1画像信号の中から前記第1基準値が最も大きい前記第1画像信号を選択し、
    前記第2基準値が小さいほど前記第2不鮮鋭度が低く、かつ、前記第2移動量が小さい場合、複数の前記第2画像信号の中から前記第2基準値が最も小さい前記第2画像信号を選択し、
    前記第2基準値が大きいほど前記第2不鮮鋭度が低く、かつ、前記第2移動量が小さい場合、複数の前記第2画像信号の中から前記第2基準値が最も大きい前記第2画像信号を選択する
    請求項またはに記載の内視鏡システム。
  4. 前記基準値算出部は、前記第1不鮮鋭度と前記第1移動量を加算して前記第1基準値を算出し、かつ、前記第2不鮮鋭度と前記第2移動量を加算して前記第2基準値を算出する請求項1〜3のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
  5. 静止画像の取得を指示する静止画像取得指示を入力するための静止画像取得指示部を備え、
    前記画像信号選択部は、前記静止画像取得指示の入力前、前記静止画像取得指示の入力後、または、前記静止画像取得指示の入力前後の第1特定期間に取得した複数の前記第1画像信号及び複数の前記第2画像信号の中から、特定の前記第1画像信号及び特定の前記第2画像信号を選択する請求項1〜のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
  6. 前記画像信号選択部は、前記第1特定期間に取得した複数の前記第1画像信号及び複数の前記第2画像信号の中から特定の前記第1画像信号または特定の前記第2画像信号のうちの一方を選択し、かつ、他方は前記第1特定期間よりも短い第2特定期間に得られた複数の前記第1画像信号または複数の前記第2画像信号の中から選択する請求項に記載の内視鏡システム。
  7. 前記光源は、前記第1照明光と前記第2照明光を交互に発生させ、
    前記撮像センサは、前記第1照明光の戻り光と前記第2照明光の戻り光とで交互に前記観察対象を撮像し、
    前記画像信号選択部は、前記第2特定期間の設定によって、連続して撮像された前記第1画像信号と前記第2画像信号を選択する請求項に記載の内視鏡システム。
  8. 前記不鮮鋭度算出部は、前記第1画像信号の高周波成分の量または割合を用いて前記第1不鮮鋭度を算出し、かつ、前記第2画像信号の高周波成分の量または割合を用いて前記第2不鮮鋭度を算出する請求項1〜のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
  9. 前記不鮮鋭度算出部は、前記第1画像信号が表す前記観察対象に含まれる血管の不鮮鋭度を前記第1不鮮鋭度として算出し、前記第2画像信号が表す前記観察対象に含まれる血管の不鮮鋭度を前記第2不鮮鋭度として算出する請求項1〜のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
  10. 前記不鮮鋭度算出部は、前記第1画像信号が表す前記観察対象に含まれる血管の太さの分布を用いて前記第1不鮮鋭度を算出し、前記第2画像信号が表す前記観察対象に含まれる血管の太さの分布を用いて前記第2不鮮鋭度を算出する請求項1〜のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
  11. 照明光を発する光源と、前記照明光の戻り光で観察対象を撮像する撮像センサと、を有する内視鏡システム用のプロセッサ装置において、
    前記照明光のうちの第1照明光に対応する第1画像信号を取得し、かつ、前記照明光のうち、前記第1照明光とは異なる波長帯域を有する第2照明光に対応する第2画像信号を取得する画像信号取得部と、
    複数の前記第1画像信号と、複数の前記第2画像信号と、を記憶する記憶部と、
    前記第1画像信号が表す前記観察対象の不鮮鋭度である第1不鮮鋭度を算出し、かつ、前記第2画像信号が表す前記観察対象の不鮮鋭度である第2不鮮鋭度を算出する不鮮鋭度算出部と、
    互いに異なるタイミングで取得した複数の前記第1画像信号、複数の前記第2画像信号、または、前記第1画像信号及び前記第2画像信号を用いて、前記第1画像信号が表す前記観察対象の移動の量を表す第1移動量を算出し、かつ、前記第2画像信号が表す前記観察対象の移動量の量を表す第2移動量を算出する移動量算出部と、
    前記第1不鮮鋭度、前記第2不鮮鋭度、前記第1移動量、及び前記第2移動量を用いて、前記記憶部に記憶された複数の前記第1画像信号及び複数の前記第2画像信号の中から特定の前記第1画像信号及び特定の前記第2画像信号を選択する画像信号選択部と、
    前記画像信号選択部によって選択された特定の前記第1画像信号及び特定の前記第2画像信号を用いて信号処理を行う信号処理部と、
    を備え
    前記画像信号選択部は、前記第1不鮮鋭度及び前記第1移動量を用いて特定の前記第1画像信号を選択するための基準である第1基準値を算出し、かつ、前記第2不鮮鋭度及び前記第2移動量を用いて特定の前記第2画像信号を選択するための基準である第2基準値を算出する基準値算出部を備え、前記第1基準値を用いて特定の前記第1画像信号を選択し、前記第2基準値を用いて特定の前記第2画像信号を選択する、
    プロセッサ装置。
  12. 光源が照明光を発生する照明光発生ステップと、
    撮像センサが前記照明光の戻り光で観察対象を撮像する撮像ステップと、
    前記照明光のうちの第1照明光に対応する第1画像信号を、画像信号取得部が前記撮像センサから取得する第1画像信号取得ステップと、
    前記照明光のうち前記第1照明光とは異なる波長帯域を有する第2照明光に対応する第2画像信号を、画像信号取得部が前記撮像センサから取得する第2画像信号取得ステップと、
    前記画像信号取得部が取得した前記第1画像信号及び前記第2画像信号を記憶部が記憶する画像信号記憶ステップと、
    不鮮鋭度算出部が、前記第1画像信号が表す前記観察対象の不鮮鋭度である第1不鮮鋭度を算出し、かつ、前記第2画像信号が表す前記観察対象の不鮮鋭度である第2不鮮鋭度を算出する不鮮鋭度算出ステップと、
    移動量算出部が、互いに異なるタイミングで取得した複数の前記第1画像信号、複数の前記第2画像信号、または、前記第1画像信号及び前記第2画像信号を用いて、前記第1画像信号が表す前記観察対象の移動の量を表す第1移動量を算出し、かつ、前記第2画像信号が表す前記観察対象の移動量の量を表す第2移動量を算出する移動量算出ステップと、
    画像信号選択部が、前記第1不鮮鋭度、前記第2不鮮鋭度、前記第1移動量、及び前記第2移動量を用いて、前記記憶部に記憶された複数の前記第1画像信号及び複数の前記第2画像信号の中から特定の前記第1画像信号及び特定の前記第2画像信号を選択する画像信号選択ステップと、
    信号処理部が、前記画像信号選択部によって選択された特定の前記第1画像信号及び特定の前記第2画像信号を用いて信号処理を行う信号処理ステップと、
    を備え
    前記画像信号選択部は、前記第1不鮮鋭度及び前記第1移動量を用いて特定の前記第1画像信号を選択するための基準である第1基準値を算出し、かつ、前記第2不鮮鋭度及び前記第2移動量を用いて特定の前記第2画像信号を選択するための基準である第2基準値を算出する基準値算出部を備え、前記第1基準値を用いて特定の前記第1画像信号を選択し、前記第2基準値を用いて特定の前記第2画像信号を選択する、
    内視鏡システムの作動方法。
  13. 照明光を発する光源と、前記照明光の戻り光で観察対象を撮像する撮像センサと、を有する内視鏡システム用のプロセッサ装置の作動方法において、
    前記照明光のうちの第1照明光に対応する第1画像信号を、画像信号取得部が前記撮像センサから取得する第1画像信号取得ステップと、
    前記照明光のうち、前記第1照明光とは異なる波長帯域を有する第2照明光に対応する第2画像信号を、前記画像信号取得部が前記撮像センサから取得する第2画像信号取得ステップと、
    前記画像信号取得部が取得した前記第1画像信号及び前記第2画像信号を記憶部が記憶する画像信号記憶ステップと、
    不鮮鋭度算出部が、前記第1画像信号が表す前記観察対象の不鮮鋭度である第1不鮮鋭度を算出し、かつ、前記第2画像信号が表す前記観察対象の不鮮鋭度である第2不鮮鋭度を算出する不鮮鋭度算出ステップと、
    移動量算出部が、互いに異なるタイミングで取得した複数の前記第1画像信号、複数の前記第2画像信号、または、前記第1画像信号及び前記第2画像信号を用いて、前記第1画像信号が表す前記観察対象の移動の量を表す第1移動量を算出し、かつ、前記第2画像信号が表す前記観察対象の移動量の量を表す第2移動量を算出する移動量算出ステップと、
    画像信号選択部が、前記第1不鮮鋭度、前記第2不鮮鋭度、前記第1移動量、及び前記第2移動量を用いて、前記記憶部に記憶された複数の前記第1画像信号及び複数の前記第2画像信号の中から特定の前記第1画像信号及び特定の前記第2画像信号を選択する画像信号選択ステップと、
    信号処理部が、前記画像信号選択部によって選択された特定の前記第1画像信号及び特定の前記第2画像信号を用いて信号処理を行う信号処理ステップと、
    を備え
    前記画像信号選択部は、前記第1不鮮鋭度及び前記第1移動量を用いて特定の前記第1画像信号を選択するための基準である第1基準値を算出し、かつ、前記第2不鮮鋭度及び前記第2移動量を用いて特定の前記第2画像信号を選択するための基準である第2基準値を算出する基準値算出部を備え、前記第1基準値を用いて特定の前記第1画像信号を選択し、前記第2基準値を用いて特定の前記第2画像信号を選択する、
    プロセッサ装置の作動方法。
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