JP6218166B2 - 基地局間ハンドオーバ方法 - Google Patents

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Description

この発明は、有線ネットワーク区間と無線アクセス区間の統合制御およびネットワーク制御技術に関する。
2020年頃の新世代ネットワーク実現を目指した研究開発が国内、国外問わず活発となっているが、なかでも動的にネットワーク構成を制御・変更するSDN(Software-Defined Network:ソフトウェア定義ネットワーク)やネットワーク仮想化に関わる技術検討が盛んである。本発明は、上記技術分野を背景とした、有線ネットワーク区間と無線アクセス区間の統合制御に関わるネットワークインタフェース制御技術およびネットワーク制御技術に関わる。
本発明でいう通信ネットワークは、パケット通信に用いるネットワークのことである。一般に、パケット通信は、非同期時分割多重化された通信として、よく知られている。また、本願発明でいう仮想ネットワークは、パケット通信における通信経路を、仮想的に専用通信経路として使えるようにしたり、通信経路の数をより多数のものとして使えるようにしたり、また、通信経路のバンド幅をより拡張したものとして使えるようにしたネットワークのことである。このような仮想ネットワーク技術としては、例えばパケットのヘッダに通常のヘッダとは別に付与したラベルに基づき通信経路を設定するラベルスイッチング技術や、複数のヘッダ領域の内容に基づき通信経路を設定するフロースイッチング技術が知られている。上記SDNは、動的にネットワーク構成を制御・変更することのできる仮想ネットワークを含むものである。
また、無線基地局と携帯端末との通信においては、空間分割多重化、時分割多重化、周波数分割多重化などの技術を用いた各種の多元接続法が用いられている。
動的に有線ネットワーク区間の構成を制御する技術としては、近年オープンフロー(Open Flow)技術の導入と実用化が進んでいる。他方、無線アクセス区間についても、その構成を動的に制御する手法としては、SDRなどの技術分野で議論されている。
複数の無線アクセスネットワークを連携させ、端末がそれらのネットワークを切替える技術として、Hotspot2.0(非特許文献1)が提案されている。Hotspot2.0は、各無線ネットワークの認証機構を連携させ、端末がある基地局に接続する手続きとしての認証リクエストを、当該端末の認証情報をもつ認証サーバに転送することにより、複数の無線システムに対するシームレスな接続性を実現する。
IEEE 802.11i(非特許文献2)はWLANのセキュリティ基準を定義する規格であり、データおよびシステムセキュリティ用のより強力な暗号化、認証、キー管理方法を定めたものである。この規格には2つの新しいデータ機密プロトコル(TKIP(Temporal Key Integrity Protocol)、AES(Counter Mode with Cipher Block Chaining Message Authentication Code Protocol)−CCMP(Counter Mode with Cipher Block Chaining Message Authentication Code Protocol))や事前認証などが含まれている。事前認証の仕組みを使えば、移動端末は基地局への接続に必要となるアソシエーション手続きと認証手続きのうち、認証手続きを基地局切替え前に完了させることにより、高速に基地局の切替えが可能となる。
Hotspot 2.0: Wi-Fi CERTIFIED Passpoint: A new program from the Wi-Fi Alliance to enable seamless Wi-Fi access in hotspots, https://www.wi-fi.org/register.php?file=wp_20120619_Wi-Fi_CERTIFIED_Passpoint.pdf IEEE 802.11i:802.11i-2004 - IEEE Standard for information technology-Telecommunications and information exchange between systems-Local and metropolitan area networks-Specific requirements-Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) specifications: Amendment 6: Medium Access Control (MAC) Security Enhancements, http://standards.ieee.org/getieee802/802.11.html
しかし、非特許文献1あるいは非特許文献2に記載の方式では、端末が基地局を切替える時にアソシエーション(接続)手続きを再実行しており、基地局・端末間のデータリンク層における接続は一旦切断されてしまう。本発明は、基地局間ハンドオーバに要する時間を短くする手段を提供するものである。
本発明の基地局間ハンドオーバ方法は、
複数の基地局と、モバイル端末と、通信ネットワーク内の中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ基地局と、を含む無線LANシステムにおいて、上記モバイル端末が接続中の第1基地局から、第2基地局に接続を切り替える基地局間ハンドオーバにおいて、
(1) 中継ノードが、上記モバイル端末のいずれか1つが接続する第1基地局における情報で上記モバイル端末の認証・接続に関する端末ステート情報を取得し、その取得した情報をハンドオーバ先の第2基地局に事前に通知して共有し、
(2) 第2基地局が、通知された端末ステート情報を用いて、上記モバイル端末に対する無線MAC層での強制的な認証・接続処理を、端末との間の認証・接続プロトコルを実行することなく、内部実行することで行い、
(3) 中継ノードが第2基地局から上記(2)の認証・接続処理の完了通知を受け取り、マルチパス送信を開始しさらに、第1基地局へ送信した接続切断指示に対して第1基地局から接続切断完了通知を受信することで、上記モバイル端末を宛先とするデータの転送先を第1基地局から第2基地局に切り替えこれにより上記モバイル端末の通信は第2基地局との通信だけとし、
(4) 第1基地局が、接続中の上記モバイル端末に対する無線MAC層での強制的な切断処理を端末との間の切断プロトコルを実行することなく、内部実行することで行う、ことを特徴とする。
また、上記の無線LANシステムは、認証方式、暗号方式としてそれぞれWPA2、CCMPを採用するシステムであり、上記(1)の端末ステート情報は、少なくともCCMPペア一時鍵を含むことを特徴とする。
また、上記(1)の端末ステート情報は、CCMPペア一時鍵、およびCCMPパケットナンバーを含むことを特徴とする。
また、上記(1)の端末ステート情報は、CCMPペア一時鍵、CCMPパケットナンバー、およびWPAシーケンスカウンタを含むことを特徴とする。
また、上記(1)の端末ステート情報は、CCMPペア一時鍵、CCMPパケットナンバー、WPAシーケンスカウンタ、およびケーパビリティ情報を含むことを特徴とする。
また、上記端末ステートの基地局間での共有方法は、第1基地局が第2基地局に対してブロードキャスト通信により、または第2基地局を宛先としたユニキャスト通信により、通知して共有する方法であることを特徴とする。
さらに、
) 上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局が、上記端末ステート情報を上記(1)の第1基地局に要求する直前から、上記(2)の第2基地局から認証・接続処理完了の通知を受信するまでの期間において、上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局が上記モバイル端末宛のパケットの送信を一時的に中断して保管することを特徴とする。
さらに、第2基地局が使用する周波数チャネルが、第1基地局が使用する周波数チャネルと異なる場合においては、
) 上記第1基地局に接続中の上記モバイル端末に対して、第2基地局が使用する周波数チャネルへの強制的切替えの通知を、第1基地局が該端末に対して、チャネルスイッチアナウンスメント(CSA)フィールドに該周波数チャネルが示されたプローブレスポンスフレームをユニキャスト送信することで行うことを特徴とする。
さらに、
)上記(2)の第2基地局における認証・接続処理が完了した後、上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局が、上記モバイル端末宛のパケットを複製し、それぞれを第1基地局と第2基地局に同時にマルチパス送信することを特徴とする。
上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局は、第1基地局であることを特徴とする。
また、本発明は、仮想化対応基地局間のハンドオーバを行う基地局間ハンドオーバ方法であって、
上記無線LANシステムは、仮想化対応基地局と、仮想化対応基地局収容スイッチまたはそれに相当する機能をもつ仮想化対応基地局と、モバイル端末を含むネットワークであって、
上記仮想化対応基地局収容スイッチは、仮想化ネットワーク単位で動的に利用資源量を変更する機能を備えたものであり、
上記仮想化対応基地局は、仮想化対応基地局収容スイッチまたはそれに相当する機能をもつ中継ノードとして上記仮想化対応基地局収容スイッチと接続され、仮想化ネットワーク単位で動的に利用資源量を変更する機能を備えたものであり、
上記モバイル端末が接続中の第1仮想化対応基地局から、第2仮想化対応基地局に接続を切り替える基地局間ハンドオーバにおいて、
(1) 上記モバイル端末のいずれか1つが接続する第1仮想化対応基地局における、上記モバイル端末の認証・接続に関する端末ステート情報を取得し、取得した情報をハンドオーバ先となる第2仮想化対応基地局に事前に通知して共有し、
(2) 第2仮想化対応基地局が、通知された端末ステート情報を用いて、上記モバイル端末に対する無線MAC層での認証・接続処理を行い、
(3)第1仮想化対応基地局が、接続中の上記モバイル端末に対して、無線MAC層での切断処理を行う
ことを特徴とする仮想化対応基地局間のハンドオーバを行うものである。
また、さらに、
(4) 上記中継ノードがオープンフロースイッチ機能をもつ場合、上記端末ステート情報を上記(1)の第1基地局に要求する直前から、上記(2)の第2基地局から認証・接続処理完了の通知を受信するまでの期間において、上記モバイル端末宛のすべてのパケットに対して、オープンフローのパケットイン手続き及びオープンフローコントローラにおける当該パケットインに対する応答を遅延させることにより、当該パケットの送信を一時的に中断して保管することを特徴とする。
個々のモバイル端末が連続的、または断続的に無線ネットワークに接続する時に、その都度アソシエーション処理と認証処理の省略により基地局との接続に要する時間を短縮できる。
実施例1の有無線統合ネットワークの全体図を示す図である。 仮想ネットワークの新規構築、および仮想ネットワーク間ハンドオーバの手続きを示す図である。 仮想化対応基地局(vBS)および仮想化対応基地局収容スイッチ(vBS-SW)の機能構成を説明するための図である。 Open Flowによる仮想ネットワーク間ハンドオーバの具体例を示す図である。 Open Flowによる仮想ネットワーク間ハンドオーバの具体例を示す図である。 基地局間ハンドオーバの概要を示す図である。 基地局間ハンドオーバの手順を示す図である。 vRF−I/Fを構成可能な基地局の場合の基地局間(vRF−I/F間)ハンドオーバの概要を示す図である。 基地局間(vRF−I/F間)ハンドオーバの実行を可能とする、vRF−I/Fを構成可能なWiFi基地局(vBS)の機能構成を示す図である。 WiFi基地局(vBS)の実装例を示す図である。 WiFi基地局(vBS)の実装例を示す図である。 仮想化対応基地局収容スイッチ(vBS−SW)の実装例を示す図である。
以下に、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明においては、同じ機能あるいは類似の機能をもった装置に、特別な理由がない場合には、同じ符号を用いるものとする。
本発明は、複数の基地局とモバイル端末、および通信ネットワーク内の中継ノードまたはそれに相当する機能をもつ基地局を含む無線LANシステムにおいて、上記モバイル端末が接続中の第1基地局から、第2基地局に接続を高速に切り替える基地局間ハンドオーバ方法である。
基地局は有線リンクまたは無線リンクを介して、通信ネットワーク内の中継ノードと接続され、制御情報およびデータパケットの交換を行う。
基地局は、端末を収容するための無線インタフェースを複数もってもよい。上記基地局間ハンドオーバ方法は、複数無線インタフェースをもつ単一の基地局に対して、当該基地局がもつ第1の無線インタフェースから第2の無線インタフェースに端末が接続を切り替えるハンドオーバにも適用可能である。
基地局においては、無線インタフェースと有線インタフェースがブリッジモジュールを介して接続される。ブリッジモジュールは無線インタフェースと有線インタフェース間でデータリンク層でのデータ転送を行う。ブリッジモジュールがネットワーク層でのデータ転送を行い、ルータとして動作する形態であってもよい。
中継ノードは通信ネットワーク内に存在し、基地局とは直接接続されないものであってもよい。また、基地局と制御情報のみを交換するものであってもよい。
中継ノードが存在せず、代わりに基地局が中継ノードの機能をもつ形態であってもよい。
中継ノードは基地局制御機能をもつ。第1の基地局制御機能は、自身が管理する基地局から、無線インタフェースの利用状況(平均スループットなど)や、端末と基地局間でのアソシエーション・認証処理により生成される、端末毎のアソシエーション・認証情報等を取得する機能である。基地局が接続している端末毎に保持する情報をここでは端末ステートと呼ぶ。
中継ノードがもつ第2の基地局制御機能は、基地局の無線インタフェースの利用状況や地理的位置等を考慮して、端末のハンドオーバタイミング及びハンドオーバ先基地局を決定し、基地局に通知する機能である。
基地局は、中継ノードから通知された端末ステートに基づき、ハンドオーバ対象端末とのアソシエーション・認証処理を、端末との間のアソシエーション・認証プロトコルを実行することなく、内部実行する機能をもつ。
本発明は、上記中継ノードがもつ基地局制御機能と、上記基地局がもつ認証・接続処理の内部実行機能により、端末の基地局ハンドオーバを中継ノードが主導するハンドオーバ方法である。
基地局間ハンドオーバ(H/O)の概要を図6に示す。中継ノードが、端末(3)が接続中の第1基地局(1)における、上記端末のアソシエーション・認証に関する端末ステート情報を取得し、取得した情報をハンドオーバ先となることが予測される第2基地局(2)に事前に通知し、
第2基地局(2)が、通知された端末ステート情報を用いて、上記モバイル端末に対する無線MAC層での強制的なアソシエーション・認証処理と、
第1基地局(1)が、接続中の上記モバイル端末に対して、無線MAC層での強制的な切断処理を同時に行うハンドオーバ方法である。
以下に、認証方式、暗号方式としてそれぞれWPA2、CCMPを採用する無線LAN(WiFi)基地局である場合の基地局間ハンドオーバの実現方法を示す。
暗号化方式としてCCMP(AES)を採用した無線LANシステムにおいては、端末ステートは具体的には少なくとも以下の情報を含む必要がある。
- CCMP ペア一時鍵(Pairwise Transient Key) (384bit)
また、
- CCMP パケットナンバー (48bit)、
- WPA シーケンスカウンタ (64bit)、
- ケーパビリティ情報 (16bit)
については、含む事が望ましい。
まず、それぞれの役割を簡単に説明する。
CCMPペア一時鍵はCCMPにおける基幹となるキーの1つであり、その構成要素は、(イ)Pairwise Master Key (PMK)を基地局・端末間で共有するための暗号キーである Key Confirmation Key (KCK) 、(ロ)Group Transient Key (GTK)を暗号化するためのKey Encryption Key (KEK)、(ハ)個々のデータフレームを暗号化するためのTemporal Key (TK)、である。
ハンドオーバ対象端末のCCMPペア一時鍵は、当該端末と基地局との間の4ウェイハンドシェイクという手順で配布される。 4ウェイハンドシェイクは、Temporal Key (TK)を生成するために使用するパラメータを交換し、両側で暗号化通信開始の準備ができていることを確認する。
CCMPペア一時鍵が当該端末と基地局の間で共有できれば、両側において暗号化された受信フレームを復号することが可能となる。
CCMPパケットナンバー(PN)は、個々のデータフレームにシーケンシャルに付与されるIDである。データフレーム内においては、CCMPフレームヘッダに格納される。さらに、データフレームのインテグリティチェック(完全性検査)に用いられる、データフレーム内の MIC(Message Integrity Code)フィールド(8byte)を復号することでも得られる。このパケットナンバーを用いて当該データフレームがリプレイ攻撃のものでないかを検査する。具体的には、パケットナンバーが、インテグリティチェックを通過したもののうち、最後に受信したパケットナンバー以上でなければならない。
WPAシーケンスカウンタは、上記4ウェイハンドシェイクに続いて実行される、Group Transient Key (GTK)の共有を目的としたグループ鍵ハンドシェイクにおいて、フレームヘッダに埋め込まれる情報であり、通常64bit のNTP time stampを用いる。上記同様、当該ハンドシェイクのフレームがリプレイ攻撃のものでないかを検査するために用いられる。
最後に、ケーパビリティ情報は、端末が対応している機能をビット列で示したものであり、ショートプリアンブル機能やショートスロットタイム機能等が対象となっている。
端末(3)が接続中の第1基地局(1)から第2基地局(2)にハンドオーバする場合、まずハンドオーバ対象端末のCCMPペア一時鍵を、ハンドオーバ先の第2基地局(2)に事前に通知することにより、第2基地局(2)は当該端末に送信するデータフレームのデータ部を暗号化できる。同様に、端末からのデータフレームも復号できる。すなわち、ハンドオーバ先基地局との間でデータリンク層における通信が物理的に可能となる。
CCMPでは、データフレームの暗号化に、CCMPペア一時鍵だけでなくCCMPパケットナンバーも用いられるが、第2基地局(2)にCCMPパケットナンバーを通知しない場合でも、第2基地局(2)から送信されるデータのCCMPパケットナンバーが、第1基地局(1)から送られるフレームのそれよりも大きい場合、端末は受信フレームを廃棄せず、データリンク層の処理を続けることができる。
当該端末に対する第1基地局(1)からの送信を停止し、第2基地局(2)からの送信を続ければ、いずれ第2基地局(2)からの送信フレームのCCMPパケットナンバーの方が大きくなるため、端末は第2基地局(2)から受信したフレームを廃棄せず、正常処理できるようになる。
中継ノード(4)が第2基地局(2)にCCMPパケットナンバーを通知する場合は、端末(3)は、あるフレームまでは第1基地局(1)から受信し、次のフレームからは第2基地局(2)から受信するといった、フレームロスのない基地局間ハンドオーバができるという効果が得られる。
中継ノード(4)が第2基地局(2)にWPAシーケンスカウンタを通知しない場合でも、上記CCMPパケットナンバーと同様に、新しいGroup Transient Key (GTK)を第2基地局(2)との間で共有するまでに時間を要する。
ただし、新しいGTKが共有できていなくても、ブロードキャストフレームとマルチキャストフレームの暗号可・復号ができないだけであり、通常のデータフレームの送受信、暗号化・復号は可能である。
中継ノード(4)が第2基地局(2)にWPAシーケンスカウンタを通知する場合は、第2基地局との間でブロードキャストフレームの送受信がハンドオーバ時にすぐに可能となるという効果が得られる。
中継ノード(4)が第2基地局(2)にケーパビリティ情報を通知しない場合でも、ハンドオーバを行うすべての端末が共通のケーパビリティをもち、それをシステム全体で事前に共有したり、端末が一般的なケーパビリティしかもたず、第2基地局がそれを予測したりすることにより、端末(3)は第2基地局(2)と適切な通信モードで通信することが可能である。
中継ノード(4)が第2基地局(2)にケーパビリティ情報を通知する場合は、事前に端末のケーパビリティを把握していない場合においても、適切な通信モードを選択できるという効果が得られる。
端末ステートには、オプションとしてさらに以下の情報を含めることが可能である。
- アソシエーションID (16bit)、
- ht_capability (208bit)、
- Station flag (32bit)、
- リッスン間隔 (16bit)。
アソシエーションIDとリッスン間隔は、端末においてスリープモードを有効にする時に、ht_capability は端末においてIEEE802。11nモードでの動作を有効にする時に、そしてStation flagは端末においてWMMを有効にする時に、それぞれ必要となる。
なお、第1基地局(1)から第2基地局(2)への端末ステートの通知は、直接通知、中継ノードが中継する間接通知のどちらでもよい。ブロードキャスト通信または第2基地局を宛先としたユニキャスト通信により直接通知が可能となる。
隣接基地局の検出方法としては、各基地局が制御情報のブロードキャストにより近隣基地局を事前に把握する方法、各基地局のGPS情報と地理情報を活用して通信可能な基地局を地理的に発見する方法などが考えられる。
この時、端末ステートの通知には、ユニキャストの場合はSSH等のセキュアな通信プロトコルを、ブロードキャストの場合は、マルチキャスト通信用のグループ内でのセキュアな鍵交換プロトコルを使って共有鍵を生成した上で、共有鍵で暗号化した端末ステートを通知する。
図6の端末(STA)(3)が基地局(1)から基地局(2)にハンドオーバする時の基地局間ハンドオーバの手順を図7に示す。
ハンドオーバは、(イ)ハンドオーバ準備処理、(ロ)端末ステートの通知・共有、(ハ)H/O先基地局における送受信の開始、(ニ)H/O元基地局における送受信の停止、(ホ)ハンドオーバ完了処理、の5つのフェーズから構成される。
(イ)ハンドオーバ準備処理として、上記端末宛のデータのバッファリング(一時保管)を開始し、また必要に応じて上記端末を送信元とする重複データ検出廃棄を開始する。有線ノードのバッファリング機能は、H/O先基地局がもってもよい。また、切替え先となるRF−I/F(2a)は、同一基地局内(複数RF−I/Fをもつ基地局)、異なる基地局のどちらでもよい。
(ロ)端末ステートの通知・共有フェーズでは、(A)基地局(1)は端末(3)に関する端末ステートを無線インタフェース(RF−I/F)(1a)から取得し、(B)基地局(2)に通知する。端末ステートを受信した基地局(2)は、(C)端末の接続切替え先となるRF−I/F(2a)に対して、端末ステートを用いて、当該端末に対して無線MAC層での強制的なアソシエーション・認証処理を行う。この時、基地局(2)は端末との通信を一切せずに内部的に上記処理を実行する。
一方、端末(3)が基地局(2)と実際にデータ通信が行えていること、およびブロードキャストキー(Group Transient Key (GTK))を基地局(2)から通知されたことを、中継ノード(4)が確認できた時、中継ノードは基地局(1)に対して、端末(4)の端末ステート情報の削除を指示し、基地局(1)は当該端末に対して、無線MAC層での強制的な切断処理を行う。
端末ステートの通知・共有フェーズ期間中、中継ノード(有線ノード)(4)は、端末(3)を宛先とするデータを一時的に蓄積(バッファリング)し、さらにアソシエーション・認証手続きが完了したタイミングで蓄積を中止し、あわせて蓄積したデータをリリースすることも可能である。
端末(3)を宛先とするパケットを、パケットヘッダをキャプチャすることにより検出する。
接続元の基地局(1)における端末ステートと、切替え先の基地局(2)における端末ステートを同期させることで、端末ステートの通知中に基地局(1)からデータが送信され続け、基地局(1)のCCMPパケットナンバーやWPAシーケンスナンバーの方が先行してしまうことを防止する。
結果として、ハンドオーバ時のデータ欠落を防止することができる。
基地局(2)は、基地局(1)と同じ周波数チャネルであっても、異なる周波数チャネルであってもよい。
基地局(2)が異なる周波数チャネルで起動している場合は、端末に対して新しいチャネルを通知する必要がある。チャネル変更通知には、プローブ応答(Probe Response)フレームを用い、当該パケットのベンダー特定(Vender Specific)フィールドのうち、チャネルスイッチ割り当て(CSA:Channel Switch Assignment)フィールドを用いて、端末に切替先RF−I/Fの周波数チャネルを通知する。
ただし、ハンドオーバ先基地局が同じ周波数チャネルで起動している場合は、チャネル変更通知は不要である。
(ハ)上記中継ノード上がデータの一時的バッファリングを停止した後、端末宛のデータを基地局(1)経由と基地局(2)の両方を経由するよう、マルチパス伝送してもよい。
マルチパス伝送の効果は、端末の無線インタフェースにおける周波数チャネル切り替え時のフレームロスの最小化である。基地局(1)と基地局(2)が同じデータを送信するため、端末(3)は、あるフレームまでは基地局(1)から受信し、次のフレームからは基地局(2)から受信するといった、フレームロスのない基地局間ハンドオーバが、フレーム単位の厳密な時刻同期をすることなくスムーズに行えるという効果が得られる。
中継ノードがOpenFlow機能をもつ場合、OpenFlowのパケット複製機能と、フロー単位での出力ポート選択機能によって実現できる。
ここで、上記端末と基地局1または基地局2との通信では上記の様に異なる通信チャネルを使用する場合は、基地局1と上記端末とにチャネル変更指示を出し、基地局1から有線ノード宛にチャネル変更完了通知を出す。また、基地局2から有線ノード宛に端末接続完了通知が出される。H/O先基地局はH/O元基地局と同じ周波数であっても、異なる周波数であってもよい。
(ニ)基地局1の送受信停止の手続きとして、基地局2に対して有線ノードからブロードキャストキー更新指示を出す。これによって基地局2と上記端末との間でグループキーハンドシェイクが可能になる。有線ノードは、ブロードキャストキー更新完了通知を受け取ると、基地局1に対して接続切断指示、つまり端末ステート削除指示を出す。これによって上記のマルチパス送信を完了し、以降、上記端末は基地局2との通信だけになる。
(ホ)ハンドオーバ完了処理として、上記端末を送信元とする重複データ検出廃棄を終了する。
これによって、端末・基地局間でのデータリンク層の接続性を切断することなく、データ送受信に利用する基地局のRF−I/Fの切替えが可能となる。
(イ)ハンドオーバ準備フェーズ、および(ホ)ハンドオーバ完了処理フェーズにおける、ハンドオーバ端末を送信元とする重複データ検出・廃棄は、基地局(1)と基地局(2)が同じ周波数で運用されている場合に実行する。
上記の場合、基地局(2)におけるアソシエーション・認証処理完了後、端末が送信したデータフレームを、基地局(1)と基地局(2)がともに受信可能となり、これらの基地局は受信したフレームを有線ネットワークに転送する。有線ネットワークには同じパケットが重複して流れることになる。中継ノードが送信元IPアドレス、または送信元MACアドレスフィールドをキャプチャすることで重複チェックを実行する。
上記すべての機能を有する無線LAN基地局および中継ノードを開発し、2台の基地局を異なる周波数チャネルで動作させた時に、実際にハンドオーバに要する時間を計測した。
具体的には、(1)ハンドオーバ準備処理フェーズにおける「H/O端末宛データのバッファリング開始」から、(4)H/O元基地局における送受信の停止フェーズにおける「H/O端末宛データのマルチパス送信終了」までの時間を計測した。計測結果として、「H/O端末宛データのバッファリング開始」直後のタイマー、「チャネル変更指示」直後のタイマー(ともに100ミリ秒)の影響を除くと平均100ミリ秒程度であった。
ただし、端末はチャネル変更時にわずかにパケット受信間隔が大きくなるだけであり、ユーザに意識させることなく基地局間ハンドオーバを実行できた。
本発明は、仮想化対応基地局間ハンドオーバにも応用可能である。ここで、仮想化対応基地局は、仮想無線インタフェース(vRF−I/F)を基地局内に構築する機能をもつ基地局である。まず、以下にその基本的事項を説明する。ここで、一方を有線ネットワークとするのは、説明を分かり易くするためである。この代わりに、中継ノードを結ぶ無線ネットワークでもよい。
まず、有無線統合ネットワークを、有線ネットワーク区間(エントランスリンク区間、及びコアネットワーク区間)と無線アクセス区間で構成され、上記各区間における資源利用を、ネットワーク内で認識したユーザのサービス要求に基づいて統合的かつ動的に制御することで構築されるネットワークと定義する。
つまり、モバイルネットワークは有無線統合ネットワークに当たり、有線ネットワーク区間は仮想ネットワークを構成することが可能な仮想化ネットワークに当たり、仮想化無線ネットワークは無線アクセス区間に当たる。
モバイルネットワーク仮想化とは、ネットワーク仮想化技術により資源分離性およびプログラム性という特徴的機能性を上記各区間において実現することで、共通の物理モバイルネットワーク上で論理モバイルネットワークを仮想的に構築することである。この時、モバイルユーザのサービス利用状況をネットワーク内で認識・識別する技術(サービスアウェアネス技術)に基づいて、優先すべき重要なサービスに対して動的にネットワーク資源を確保し、新たな仮想モバイルネットワークを割り当てる。
有無線統合ネットワークの全体図を図1に示す。各仮想化対応基地局は、コアネットワークとのゲートウェイとなる仮想化対応基地局収容スイッチ(vBS-SW)に収容される。ここでは、一つの基地局が複数の無線IFを具備して異種無線アクセスに対応しているモデルや、無線アクセス方式が異なる複数の基地局を1つのvBS-SWで収容するモデル、さらにはマクロセルとマイクロセルが混在するヘテロジニアスネットワークまでを含む汎用的なモバイルネットワークモデルを想定している。
モバイルネットワーク仮想化においては、図1に示すように、ユーザに意識させることなく、仮想的に構築した専用のモバイルネットワーク(つまり仮想ネットワーク)で特定のサービスを提供するために、まずあらゆるサービスについて共通となる仮想ネットワーク(つまりコモンスライス)を定義し、更に必要に応じて特定のサービスに特化した新規仮想ネットワーク(つまり新規スライス)を構築した後に、同サービスの提供ネットワークをコモンスライスから新規スライスへハンドオーバ(つまり仮想ネットワーク間ハンドオーバ)させている。
仮想ネットワークの新規構築、および仮想ネットワーク間ハンドオーバの手続きを図2に示す。本稿で想定するモバイルネットワーク仮想化システムの構成要素は、図1にも示されている通り、vBS(仮想化対応基地局)、vBS-SW(仮想化対応基地局収容スイッチ)、仮想ネットワーク(NW)制御サーバ、アプリケーションサーバ、および端末である。
本システムを特徴付ける機能は、vBS(つまり仮想ネットワーク対応の無線基地局)、およびvBS-SWがもつ仮想ネットワーク制御、無線IF(インタフェース)制御に関するものである。
ここでの要点は、vBSにおいて仮想無線インタフェース (vRF-IF) を導入した上で、仮想ネットワーク間ハンドオーバに伴うアプリケーションサーバからvBS内のvRF-IFに至る経路の変更をvBS-SWが一括制御する点にある。
重要な点は、有線ネットワーク側からみれば、仮想ネットワーク間ハンドオーバはvBSにおける仮想無線IFの切替とみなせることである。
WiFiをケーススタディとして、下記の想定環境における具体的な新規仮想ネットワークの構築、および仮想ネットワーク間ハンドオーバの実現手段を述べる。ただし、下記のハンドオーバ手順は、他の無線アクセス方式やサービス要件にも応用可能である。
まず、無線アクセス方式はWiFiに限定し、基地局は複数のWiFiインタフェースをもつものとする。また、優先サービスのサービス要件は最低帯域であるとする。
ここで、新規仮想ネットワークの構築判断をサービス開始後に行う場合(計測結果に基づく新規構築)を考える。共通仮想ネットワークは構築済みであるとする。
・優先サービスの起動及び登録(共通仮想ネットワーク上)
サービス提供者(アプリケーション(APP)サーバ)は、共通仮想ネットワークに対するアクセスGWとなる仮想化対応ノードを介して、共通仮想ネットワークとの接続を確立する。
サービス提供者は、優先サービス情報をvBS-SWに事前登録する。ここで優先サービスとは、サービス内容に基づき、事前に合意が得られていると仮定する。
優先サービス情報は、フロー情報とサービス品質要件から構成される。
フロー情報は、サービス提供者(APPサーバ)を送信元または宛先とするフローを包括するものであり、クライアントサーバ型サービスの場合は [送信元アドレス=APPサーバのIPアドレス、宛先アドレス=ANY(任意)、ポート番号=当該サービス用ポート番号](APPサーバ->受信者)、あるいは [送信元アドレス=ANY(任意)、宛先アドレス=APPサーバのIPアドレス、ポート番号=当該サービス用ポート番号](受信者->APPサーバ)という組合せで定義される。
APPサーバが送受信するフローのうち、特定の端末のフローのみを優先させることも可能である。その場合は、上記の「ANY(任意)」の部分を、個々のユーザのIPアドレスや、個々のユーザが接続されるサブネットのネットワークアドレス等に置換すればよい。
一方、サービス品質要件は、必要最低帯域である。(サービスの特性に応じて最大遅延、最大パケットロス率等の要件も考えられる。)
このとき、複数のAPPサーバ、または複数のIPアドレスを利用するサービス提供形態であってもよい。
vBS-SWは、「サービス登録・フィルタ部」において、当該優先サービス情報を保持する。
サービスのvBS-SWへの登録方法としては、上記のようなサーバからvBS-SWにサービス開始時に明示的に登録する方法の他に、vBS-SWがあらかじめ仮想ネットワークとして提供すべきサービスのリストを保持する方法や、サービス提供サーバ以外の第三者がネットワーク利用状況等に基づいて登録する方法、vBS-SW自体がトラフィックパターンやプロトコルパターン、ヘッダやペイロード情報等に基づいてサービスを認識し、自身に登録する方法など、いくつかの方法が考えられる。
・優先サービスの開始(共通仮想ネットワーク上)
サービス提供者は登録した優先サービス情報に基づき、APPサーバ上でサービス提供プログラムを起動させ、共通仮想ネットワーク上においてサービス受信者からのサーバアクセスを可能にする。
このタイミングで、共通仮想ネットワーク上に優先サービスのデータが流れ始める。
・優先サービスの共通仮想ネットワーク上での品質計測(共通仮想ネットワーク上)
共通仮想ネットワーク上において、優先サービスがサービス品質要件を満たしているかを調べるため定期的に(例えば1分毎に)品質計測を行う。
最低帯域を要件とするサービスにおいては、APPサーバ・受信者間でサービス用のデータの送受信が開始された後は、受信者において実際に送受信されるデータ量からフロー単位のスループットを算出するパッシブ計測を行う。APPサーバ・受信者間でPacket Pair等の測定用パケットを用いたアクティブ計測を行うこともできる。計測結果はまずAPPサーバが収集する。
なお、最大遅延を要件とするサービス対しては、APPサーバから各受信者に対するPing (SNMP Requestメッセージ)、または各受信者からサーバに対するPing等を用いて往復遅延を計測できる。最大パケットロス率を要件とするサービスにおいては、一定サイズの計測用バーストデータをAPPサーバおよび特定の受信者間で送受信することで計測できる。
計測結果は、計測データを取得したAPPサーバからvBS-SWに通知される。
・優先仮想ネットワークの必要性判断
vBS-SWは、優先すべき(複数の)フローのうち、すべての、または一定割合上のフローについて、上記計測結果がサービス品質要件を満たさない場合は、当該優先サービス用の優先仮想ネットワークが必要であると判断する。vBS-SW内の仮想ネットワーク構築・管理部が担当する。
・優先仮想ネットワークへの割当リソース算出
vBS-SW内の仮想ネットワーク構築・管理部が算出を行う。ただし、仮想ネットワーク構築・管理部は、vBS-SWと通信可能な外部のサーバ上にあってもよい。
vBS-SWは、サービス品質要件を満たすよう、新規仮想ネットワークに対する割当て資源の初期値を決定する。
具体的には、各ユーザに対する最低帯域(R)を要件とするサービスにおいては、最低帯域と想定ユーザ数の積(にさらに統計多重効果を見込んだパラメータを積算する)により求められる帯域を算出する。
また、コアネットワークにおいて、標準の経路が上記サービス品質要件を満たさない場合は、適切な仮想ネットワークのトポロジー(ネットワーク構成、経路)を決定する。
また、無線アクセスネットワークにおいては、サービス品質要件を満たすよう、使用する無線アクセス方式、それに対応する無線IFの設定を決定する。WiFiの場合は具体的には、ハンドオーバ先の無線IFにおけるチャネルの設定、無線IF資源のうち、当該仮想ネットワークに割り当てる資源の割合を行う。
ハンドオーバ先の仮想無線IFを端末に認識させるために、仮想無線IFと1対1に対応する優先仮想ネットワークのID(VN-ID)を決定する。WiFiの場合はEEIDやESSIDがVN-IDとして利用可能である。
仮想化無線ネットワークにおいて各仮想ネットワークへ割り当てるリソースの量に関しては、仮想化ネットワークにおける各仮想ネットワークへのリソース配分比と同じ比率としたり、仮想化NWにおける各仮想ネットワークへの割当てリソースの絶対量(例えばネットワーク帯域)と同じリソースを割り当てたり等、様々な割当てポリシーを採用することが可能である。
・優先仮想ネットワークの構成及び割当リソースの通知
vBS-SWは、上記の優先仮想ネットワークの構成及び割当てリソース、優先サービス情報を、各vBSに通知。
同時に、コアネットワーク内の仮想ネットワーク制御サーバ、または仮想化対応有線ノードに対しても同様の情報を通知。
・コアネットワークにおける仮想ネットワーク構築。
コアネットワークにおいては、優先サービスに関する上記の通知に基づいて、仮想化対応有線ノードの経路表および優先サービスのフローに対するトラフィック制御パラメータを設定。
・無線アクセスネットワークにおける仮想ネットワーク構築。
無線アクセスネットワークにおいては、優先サービスに関する上記の通知に基づいて、vBS-SWの経路表および優先サービスのフローに対するトラフィック制御パラメータを設定。
・基地局の無線IFの設定
無線アクセスネットワークにおいては、優先サービスに関する上記の通知に基づいて、vBSの無線IFの設定を行う。
具体的には、利用する周波数、利用する基地局資源の割合等を設定する。
・優先仮想ネットワークにおける初期的品質計測(オプション)
前記「共通仮想ネットワークにおける優先サービスの品質計測」と同様。
ただし、この時点ではまだAPPサーバおよび受信者は共通仮想ネットワークに接続されているため、APPサーバ・受信者間ではなく、仮想化対応有線ノード・vBS間で計測を行う。
・割当リソースの過不足チェック(オプション)
一定量のリソースを加算後、前記「優先仮想ネットワークの構成及び割当てリソースの通知」以降と同様の処理を行う。過不足が解消されるまで定期的に繰り返し実行することも可能である。
・仮想ネットワーク間ハンドオーバ
端末が、共通仮想ネットワークに相当するvBSの無線IFから、優先仮想ネットワークに相当するvBSの無線IFに接続を切り替わるよう、vBSの無線IFの設定を変更。
具体的には、端末に対してde-auth等により強制的に接続を切断するとともに、当該無線IFに対して当該端末からアクセス不可となるようアクセス制御を実施。
同時に切替先の無線IFに対しては、当該端末からのアクセスが可能となるようアクセス制御を実施。
端末は、複数の無線IFを具備している場合は、各無線IFでの接続を順に、または同時に試していく。
優先サービス再開。
前記「優先サービスの開始」と同様の処理であり、新規仮想ネットワーク上で端末からのサーバアクセスを受け付け可能な状態である。
・優先仮想ネットワークにおける優先サービスの品質計測
前記「優先仮想ネットワークにおける初期的品質計測」以降と同様の処理を行う。
サービスの終了時には、新規仮想NW構築と同様の手順で、仮想NWを構成する各ノードに対して使用しているネットワークリソースの解放を指示することで、対応する仮想NWを消去する。
なお、上述したサービスの定義によれば、同じサーバから送信されるトラフィックにおいても、個々のフローについては重要度毎に複数の仮想ネットワークに分かれて送信されることもありえる。この場合、サーバに対してフロー毎の仮想NWの切り替えを意識させないようにするために、サーバを仮想化ネットワークに収容するゲートウェイ(仮想化ネットワークを構成し、仮想ネットワーク機能をそなえたノードの一種)が仮想化ネットワークの切り替えポイントとなる。サーバとゲートウェイとの間の区間においては、仮想化ネットワークと同様の方法で仮想回線を設定する。
また、コアネットワークにvBS-SWが複数接続されたネットワーク形態も考えられる。その場合、ネットワーク構成やサーバへのアクセスパターン、各vBS-SWの負荷状況等の情報を用いて、マスターとなるvBS-SWを決定し、全vBS-SW間でこのマスターvBS-SWの情報を共有することでvBS-SW間での同期を行う。
次に、仮想化対応基地局(vBS)の機能と仮想無線IF(仮想無線データ送受信回路)の実現方法を、図3を参照して説明する。
図3のvBS-SWの各セクションは、次のような機能を持つものである。
仮想NW構築・管理部:仮想NWに対する各区間におけるNW資源割当て、NW構成(トポロジー)を決定。
コアNW上の仮想NW制御サーバに上記情報を通知。
切替器制御部:vBS-SWおよびvBSにおけるプログラマブル切替器の切替設定(対応付け)を集中制御。
vBS-SWまたはvBS内に構築される仮想無線IF(仮想基地局)と各有線IFとの接続を管理。
無線IF制御部:vBSの各無線IFの設定を集中管理。
仮想NW間H/O制御機能:各端末に対して、接続に適切な無線IFを決定し、端末IF切替を指示。
サービス登録・フィルタ機能:サービス提供者(アプリケーションサーバ)からサービス情報を取得。当該サービスを優先すべきかどうかを判断。
プログラマブル切替器 (下記参照)
また、図4のvBSの各セクションは、次のような機能を持つものである。
無線IF(送受信部):無線端末との間で、データおよび制御情報を含む無線信号を送受信。
仮想無線IF(仮想無線データ送受信回路):無線データ送受信回路(無線IF)とは独立に、無線データ送受信回路を論理的に分割したもの、もしくはそれを複数まとめたもの。
有線IF(送受信部):vBS-SWとの間でデータおよび制御情報を含む信号を送受信。
プログラマブル切替器:有線IFから受信された各データフレームに対し、送信に用いる無線IFをフレーム単位で切替。
無線IFから受信された各データフレームに対し、送信に用いる有線IFまたは無線IFをフレーム単位で切替。
(切替器の中に仮想無線IFを構築)
優先サービスのフローだけを抽出することも可能。
無線IF管理部:vBS-SWからの指示に基づき、各無線IFの設定情報を管理し、無線IFの設定を行う。
・仮想無線IF(仮想無線データ送受信回路)の定義と実現方法
無線IF(無線データ送受信回路)を時間軸/周波数軸/空間軸で分割・抽象化された無線資源へのアクセスを可能とする物理的な無線IF(≒物理AP/基地局)と定義する。
仮想無線IF(仮想無線データ送受信回路)とは、複数の物理無線IFがモバイルユーザに提供可能な、無線資源を論理分割、または論理統合した、無線IFの構成にとらわれない独立な論理無線IF(≒仮想AP/基地局)と定義する。
仮想無線IFは仮想NWと1対1に対応する。
仮想無線IFユーザには物理RF-IFの存在は隠蔽され、アクセス可能な特定の仮想RF-IFのみ(共通仮想NW用の仮想RF-IFを含む)が存在するように見える。
プログラマブル切替器により、仮想無線IFと有線IFとの間で、別途vSB-SW (OpenFlowコントローラ機能内蔵)から指定された経路制御に基づき、データフレームがスイッチングされる。
無線IFの論理分割は、時間軸/周波数軸/空間軸での分割により実現される。
無線IFの論理統合は、リンクアグリゲーションやチャネルボンディング、LTEシステムにおける基地局間協調伝送技術(CoMP)等により実現される。
・仮想化対応基地局(vBS):
有線リンク(エントランスリンク)により vBS-SWと接続される。
プログラマブル切替器により、仮想無線IFと有線IFとの間で、別途vSB-SW (OpenFlowコントローラ機能内蔵)から指定された経路制御に基づき、データフレームがスイッチングされる。
無線IF管理部は、vBS-SWの無線IF制御部からの指示を受けて、物理・仮想無線IFの設定を行う機能である。
また、無線IF管理部は、同じくvBS-SWの仮想NW間ハンドオーバ制御部の指示を受けて、端末が仮想無線IFの切り替え(仮想NW間ハンドオーバ)ができるよう、MACアドレスに基づくアクセス制御等の設定を行う。
計測部をもち、無線IFおよび有線IFの使用状況(送受信データ量等)を計測することができる。
なお、上記のvBS構成において、仮想化対応基地局の無線IFから入出力される信号(データ)が仮想化対応基地局収容スイッチに転送される手段は問わない。すなわち、無線信号としての転送(L1伝送)、MACフレームとしての転送(L2伝送)、または基地局でIPを一旦終端する(L3伝送)のどれでもよいものとする。
仮想無線IFに関しては、仮想化対応無線基地局と同様の構成を端末にも導入した形態も可能である。その場合、端末における仮想無線IFは、仮想化対応基地局に構築された仮想無線IFと論理的に接続される。この仮想無線IF間の仮想回線を構築するために、実際にはvBS-SWからの指示に基づいて端末および基地局の、利用可能な無線IF間でリンクが確立される。
・仮想化対応基地局収容スイッチ(vBS-SW):
モバイルNW上の仮想NW全体を管理する重要なコントローラ機能を有している。
仮想NW間ハンドオーバだけでなく、仮想NWの有線NW区間と無線NW区間の相互接続を担保する役割ももつ。
収容する基地局に接続されているユーザをすべてリストとして保持している。
また、特徴的機能は以下の4つである。
1.サービス登録・識別、サービスフィルタリング
2.有線区間の仮想NW制御
3.無線区間の仮想NW制御(vBS仮想IF制御)
4.仮想NW間ハンドオーバ制御
次に、仮想NW間ハンドオーバ実現方法(無線アクセス部分)について説明する。
端末に対して仮想NW間ハンドオーバ手段を提供する方法については、いくつかの実現手段が考えられる。
まず、vBS−SWがハンドオーバ先のNWに関する情報(NW−ID等)を明示的に端末に通知。
次に、vBSの物理無線IFにおけるアクセス制御設定を動的に変更し(ハンドオーバ元の物理無線IFへの接続拒否、ハンドオーバ先の物理無線IFへの接続許可)、すでに確立されている接続を強制切断することをトリガとし、端末の基地局自動検索・接続機能を利用することで、ハンドオーバ先の物理無線IFへの接続を誘導する。
次に、図4および図5を用いて、仮想NW間ハンドオーバ実現方法(OpenFlowの場合)について説明する。
プログラマブル切替器を実現する一つの方法としてOpenFlowを利用したものである。この場合、vBS−SWおよび各vBSがOpenFlowスイッチ(OF-SW)として動作する。また、OpenFlowコントローラ機能はvBS−SWがもち、収容されるすべての基地局が集中管理される。
図4に、プログラマブル切替器としてOpenFlowスイッチを用いた場合の、vBS−SWおよび各vBS間の接続例を示す。
次に、図5を用いて、仮想NW間ハンドオーバ実現方法(OpenFlowの場合)、特に、論理分割された仮想無線IF間のハンドオーバについて説明する。
仮想NW間ハンドオーバとは、仮想無線IFの切替のことである。基地局間ハンドオーバ、基地局内ハンドオーバの両モデルに対応し、ハンドオーバに伴う仮想無線IF間のトラフィック経路変更をOpenFlowで制御する。
図5に、OpenFlowによる仮想ネットワーク間ハンドオーバの具体例を示す。この例では、特定のサービスに対応する仮想無線IFが、vBS¥#1のvRF−IF¥#11から、vBS¥#2のvRF−FI¥#21に切り替わっている。この時、vBS−SWがもつフローテーブルが更新され、当該トラフィックがvBS¥#1からvBS¥#2経由に切り替わる。一方、vBS¥#1、vBS¥#2においても同様にフローテーブルが更新され、ハンドオーバ先のvBS¥#2では、新たにフローID1のエントリが追加される。vBSの設定変更に伴い、当該サービスの受信端末が接続先基地局をvBS¥#1からvBS¥#2に切り替えることで、仮想ネットワーク間ハンドオーバが完了する。
なお、物理的な無線IFをまたいで仮想NW間ハンドオーバを行う場合、ハンドオーバ元の仮想NWに接続される仮想無線IFを、ハンドオーバ先の仮想NWに接続される仮想無線IFを提供する物理無線IFの上にも構築し、仮想回線を切り替える前に、ハンドオーバ元の仮想NWのトラフィックを、それが経由するvBS−SWで複製し、上記2つの仮想無線IFに同時に転送することにより、仮想無線IF切り替え時にデータロスが発生しないシームレスハンドオーバが可能となる。
次に、本発明の請求項に関わる実施例について説明する。ここでは、仮想無線IF、無線IFを、それぞれvRF−I/F、RF−I/Fと記する。
以下に示すvRF−I/Fとは、基地局において有線インタフェースと1つ以上の無線インタフェース(RF−I/F)を接続するブリッジモジュールである。vRF−I/Fの特徴は、物理的なRF−I/F構成によらず、1つ以上のRF−I/Fに対して1つのvRF−I/Fが構築されることである。vRF−I/Fは、基地局において仮想NW(サービス専用スライス)と1対1に対応して構築される。即ち、基地局においては1つの仮想NWに対して1つ以上のRF−I/Fを割り当てる。この時、各RF−I/Fは同一の無線通信方式であっても、異なる無線通信方式であってもよい。vRF−I/Fを構築可能な基地局を仮想化対応基地局(vBS)と呼ぶこととする。vRF−I/Fは、有線I/F及びRF−I/Fとデータリンク層で接続され、宛先MACアドレスとRF−I/Fを対応付けるルーティングテーブルに基づき、これらのインタフェース間でスイッチングを行う。上記ルーティングテーブルにおける各エントリは、MACアドレス学習、もしくは外部のノードからの強制的な追加・更新によって生成される。
vRF−I/Fは、ネットワーク層で有線I/FまたはRF−I/Fと接続することも可能である。この場合、vRF−I/Fは宛先IPアドレスとRF−I/Fを対応付けるルーティングテーブルとに基づき、これらのインタフェース間でルーティングを行う。
vRF−I/Fは基地局において、仮想NW(サービス専用スライス)と1対1に対応して構築される。仮想NWが複数の基地局を含む場合は、同一のvif−ID(下記)をもつvRF−I/Fが、それらの複数の基地局上にそれぞれ1つずつ構築されることとなる。
vRF−I/Fは12bitのユニークな識別子(GUID)であるvRF−I/F ID(vif−ID)をもつ。vif−IDは、基地局を管理するモバイルネットワークオペレータが、ハッシュ関数を用いて生成する。また、vRF−I/Fは、12bitの仮想BSS IDと最大32文字の仮想ESS IDをもつ。なお、上記GUIDに関しては、12以上のサイズを設定することも可能である。
vRF−I/Fがもつ特徴的な機能としては、次のものを挙げることができる。
(1) 有線I/Fから受信したデータを、宛先MACアドレスとRF−I/Fを対応付けるルーティングテーブルに基づき、複数のRF−I/Fに振分ける機能。
(2) 基地局(初期接続用vRF−I/F)との接続開始時、及び基地局間ハンドオーバ時、接続可能なRF−I/Fの中から任意のRF−I/Fにモバイル端末(以降、端末と略記)を接続させる機能。
(3) vRF−I/Fを構成するRF−I/Fを動的に追加・削除する機能。
(4) 有線NW(vBS−SW)に対しては、少なくとも当該基地局におけるアソシエーション数、平均送受信レート、RF−I/Fの合計PHYレート(規格値)から構成される基地局利用状況に関する情報を提供する機能。
(5) 端末が接続中の基地局における端末毎のCCMP pairwise transient key(CCMPペア一時鍵)、CCMPパケットナンバー、WPAシーケンスカウンタ、ケーパビリティ情報等のステート情報を抽出し、ハンドオーバ先となることが予測される基地局に事前に通知して共有する機能。
(6) 通知された端末ステートに基づき、当該端末に対する無線MAC層での強制的な接続(アソシエーション、認証)処理を、端末と通信を行うことなく内部処理だけで完了させる機能。
(7) 接続中の任意の端末に対して、端末が設定可能な周波数のうち、任意の周波数への強制的な周波数切替え通知を行う機能。
(8) 接続中の任意の端末に対して、無線MAC層での強制的な切断(認証停止)処理を行う機能。
ここで、vRF−I/F間ハンドオーバとは、端末が接続するvRF−I/Fを切替えることで、基地局間ハンドオーバの一形態である。vRF−I/Fは基地局において1つ以上のRF−I/Fから構成されるため、vRF−I/F間ハンドオーバは当然RF−I/Fの切替えを伴う。ここで、ハンドオーバ先のvRF−I/Fは同一基地局内、異なる基地局のどちらにあってもよい。
図8に、vRF−I/Fを構成可能な基地局の場合の基地局間(vRF−I/F間)ハンドオーバの概要を示す。図8は、端末が仮想化対応基地局(1)(vBS1)のvRF−I/F1から仮想化対応基地局(2)(vBS2)のvRF−I/F2へハンドオーバする動作を示している。端末ステートは、基地局全体で一元的に管理されるのではなく、vRF−I/F単位でvRF−I/Fが管理する。
この例では、vBS1においては2つのRF−I/FでvRF−I/F1を構成し、またvBS2においては、RF−I/F1がvRF−I/F1を、RF−I/F2がvRF−I/F2をそれぞれ構成している。
図9に、基地局間(vRF−I/F間)ハンドオーバの実行を可能とする、vRF−I/Fを構成可能な仮想化対応基地局(vBS)(10)のソフトウェアプロセス構成を示す。vBS(10)は、vRF−I/F(10a)、1つ以上のRF−I/F(10b)、有線I/F(10e)、vRF−I/F管理機能(10c)、RF−I/F管理機能(10d)から構成される。vRF−I/F(10a)はRF−I/F間データ振分け機能(10f)を有しており、vRF−I/F間ハンドオーバを実行した端末を宛先とするデータフローを、宛先MACアドレスに基づき、端末が実際に接続しているRF−I/Fにスイッチングを行う。
図10に、vBS(11)の実装例を示す。vBSを4つのIEEE 802.11a/b/g/n対応RF−I/F(12a)、Linux(登録商標)を搭載したCPUボード(12)、オープンフロー(OpenFlow)スイッチ装置(13)で構成した。すべてのRF−I/Fに同一のBSSID、ESSIDを設定した上で、各vRF−I/Fには固有の仮想BSSID(vBSSID)と仮想ESSID(vESSID)を設定した。
また、図11では、端末がvRF−I/Fを識別可能とするために、ビーコンのVendor Specific(利用者識別)フィールドを利用してvBSSIDおよびvESSIDを端末に通知する構成とした。vRF−I/Fは、
(1) 有線I/FのRAWソケットとの間でフレーム送受信を行うvRF−I/Fモジュール、
(2) カーネル内TUN/TAPデバイス(14i)、
(3) RF−I/FとTUN/TAPデバイスを接続し、RF−I/F切替え時に下りフローのRF−I/F間スイッチングを行うオープンvスイッチ(Open vSwitch OVS)(14c)ブリッジデバイスで構成した。vRF−I/F内およびOpenFlowスイッチ装置内Open vSwitchに対する共通OpenFlowコントローラとして Trema(14b)を用いた。また、上記OpenFlowコントローラに対するフロー処理ルールは、vBS−SWがサービス識別機能に基づき、vBSコントローラ(14a)経由で登録する方法とした。複数RF−I/Fの設定、管理及び端末認証には、hostapdプログラム(14d)を用いた。また、H/O端末への変更先周波数の個別通知は、管理フレームのCSAフィールドを利用することで実現した。一方、端末がビーコンのVendor Specific フィールドからvBSSIDおよびvESSIDを取得する機能は、iwコマンドを改修する形で実装した。
図12に、仮想化対応基地局収容スイッチ(vBS−SW)(11)の実装例を示す。vBS−SWは、(1)主として各vBSのvRF−I/Fの設定・制御、端末のvRF−I/F間ハンドオーバの制御を行うvBS−SWコントローラ(15b)を含むvBS−SW制御ノード部(15a)と、(2)データフローを宛先IPアドレスに基づき、接続される各vBSにルーティングするOpenFlow装置部(15c)から構成される。
vRF−I/F間ハンドオーバに伴い、端末が接続される基地局が切り替わる場合は、vBS−SWのOpenFlowスイッチ装置が、当該端末を宛先とするデータフローの一時的な蓄積、ハンドオーバ元vBSとハンドオーバ先vBSへのマルチパス送信、ハンドオーバ先vBSへの強制的な経路変更等を行う。
基地局間ハンドオーバという観点において、vRF−I/Fを導入したvBS、および複数vBSに対する統合制御を行うvBS−SWを導入することの利点は、vBS−SWがある端末の基地局間ハンドオーバを決定するにあたって、ハンドオーバ先の基地局またはRF−I/Fを明示的に指定することが不要である点である。
上述した実施例1で示した、vRF−I/Fをもたない基地局の場合は、中継ノードは個々のRF−I/Fの利用状況を把握した上で、個々の端末に対してそれぞれRF−I/Fを指定する必要があった。
一方、vBSがvRF−I/Fを導入すれば、vRF−I/Fが各vBSにおける物理的なRF−I/F構成を隠蔽するため、vBS−SW(中継ノードに相当)は、vRF−I/F単位でハンドオーバ先を選択すればよい。さらに、vBS−SWは、各vRF−I/F毎に、vRF−I/F単位でのアソシエーション数や平均スループット、物理レートの総和等のハンドオーバ先の決定に必要な情報を取得できる。
なお、ハンドオーバ先となる基地局の予測方法としては、(1)各vBSの位置(緯度、経度)情報を事前に取得しておき、別途端末がもつGPS情報を定期的に端末からユニキャストで取得し、両者の位置関係から最近傍vBSを予測、(2)端末が接続中のvBSに送信するデータを、当該vBSとネットワーク接続された近傍のvBSでモニタリングし、当該端末との物理的な通信が可能かどうかを確認する、等の方法が考えられる。これらのvBSから、vRF−I/Fのアソシエーション数、平均スループット等の情報を取得し、例えば最もアソシエーション数が少ない、最も平均スループットが小さい等のポリシーに基づき、最終的にハンドオーバ先vBSを決定する。
上述したvBSおよびvBS−SWを開発した。RF−I/Fを4つもつvBSを2台をvBS−SWに接続する形態において、実際にハンドオーバに要する時間を計測した。
具体的には、(1)ハンドオーバ準備処理フェーズにおける「H/O端末宛データのバッファリング開始」から、(4)H/O元基地局における送受信の停止フェーズにおける「H/O端末宛データのマルチパス送信終了」までの時間を計測した。計測結果として、「H/O端末宛データのバッファリング開始」直後のタイマー、「チャネル変更指示」直後のタイマー(ともに100ミリ秒)の影響を除くと平均100ミリ秒程度であった。
ただし、端末はチャネル変更時にパケット受信間隔が平均約数十ミリ秒大きくなるだけであり、ユーザに意識させることなく基地局間ハンドオーバを実行できた。
ユーザの集中が想定されるエリアへの設置を想定した多機能WiFi基地局については、本発明の方法を、必要に応じて機能を拡張したり縮小したり並列化したりして適用することができる。
1 基地局
1a RF−I/F
1b vRF−I/F
1c 有線I/F
2 基地局
2a RF−I/F
2b vRF−I/F
2c 有線I/F
3 端末
4 中継ノード
10 vBS
10b RF−I/F
10c vRF−I/F管理機能
10d RF−I/F管理機能
10e 有線I/F
10f RF−I/F間データ振分け機能
11 vBS
12 CPUボード
12a RF−I/F
13 オープンフロースイッチ装置

Claims (12)

  1. 複数の基地局と、モバイル端末と、通信ネットワーク内の中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ基地局と、を含む無線LANシステムにおいて、上記モバイル端末が接続中の第1基地局から、第2基地局に接続を切り替える基地局間ハンドオーバにおいて、
    (1) 中継ノードが、上記モバイル端末のいずれか1つが接続する第1基地局における情報で上記モバイル端末の認証・接続に関する端末ステート情報を取得し、その取得した情報をハンドオーバ先の第2基地局に事前に通知して共有し、
    (2) 第2基地局が、通知された端末ステート情報を用いて、上記モバイル端末に対する無線MAC層での強制的な認証・接続処理を、端末との間の認証・接続プロトコルを実行することなく、内部実行することで行い、
    (3) 中継ノードが第2基地局から上記(2)の認証・接続処理の完了通知を受け取り、マルチパス送信を開始しさらに、第1基地局へ送信した接続切断指示に対して、第1基地局から接続切断完了通知を受信することで、上記モバイル端末を宛先とするデータの転送先を第1基地局から第2基地局に切り替え、これにより上記マルチパス送信を終了して上記モバイル端末の通信は第2基地局との通信だけとし、
    (4) 第1基地局が、接続中の上記モバイル端末に対する無線MAC層での強制的な切断処理を端末との間の切断プロトコルを実行することなく、内部実行することで行う、
    ことを特徴とする基地局間ハンドオーバ方法。
  2. 請求項1に記載の無線LANシステムは、認証方式、暗号方式としてそれぞれWPA2、CCMPを採用するシステムであり、上記(1)の端末ステート情報は、少なくともCCMPペア一時鍵を含むことを特徴とする請求項1に記載の基地局間ハンドオーバ方法。
  3. 上記(1)の端末ステート情報は、CCMPペア一時鍵、およびCCMPパケットナンバーを含むことを特徴とする請求項1あるいは請求項2のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
  4. 上記(1)の端末ステート情報は、CCMPペア一時鍵、CCMPパケットナンバー、およびWPAシーケンスカウンタを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
  5. 上記(1)の端末ステート情報は、CCMPペア一時鍵、CCMPパケットナンバー、WPAシーケンスカウンタ、およびケーパビリティ情報を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
  6. 上記端末ステートの基地局間での共有方法は、第1基地局が第2基地局に対してブロードキャスト通信により、または第2基地局を宛先としたユニキャスト通信により、通知して共有する方法であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
  7. さらに、
    ) 上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局が、上記端末ステート情報を上記(1)の第1基地局に要求する直前から、上記(2)の第2基地局から認証・接続処理完了の通知を受信するまでの期間において、上記モバイル端末宛のパケットの送信を一時的に中断して保管することを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
  8. さらに、第2基地局が使用する周波数チャネルが、第1基地局が使用する周波数チャネルと異なる場合においては、
    ) 上記第1基地局に接続中の上記モバイル端末に対して、第2基地局が使用する周波数チャネルへの強制的切替えの通知を、第1基地局が該端末に対して、チャネルスイッチアナウンスメント(CSA)フィールドに該周波数チャネルが示されたプローブレスポンスフレームをユニキャスト送信することで行う、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
  9. さらに、
    ) 上記(2)の第2基地局における認証・接続処理が完了した後、上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局が、上記モバイル端末宛のパケットを複製し、それぞれを第1基地局と第2基地局に同時にマルチパス送信することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
  10. 上記中継ノードまたは該中継ノードに相当する機能をもつ上記基地局は、第1基地局であることを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
  11. 上記無線LANシステムは、仮想化対応基地局と、仮想化対応基地局収容スイッチまたはそれに相当する機能をもつ仮想化対応基地局と、モバイル端末を含むネットワークであって、
    上記仮想化対応基地局収容スイッチは、仮想化ネットワーク単位で動的に利用資源量を変更する機能を備えたものであり、
    上記仮想化対応基地局は、上記仮想化対応基地局収容スイッチを中継ノードとして上記仮想化対応基地局収容スイッチと接続され、仮想化ネットワーク単位で動的に利用資源量を変更する機能を備えたものであり、
    上記モバイル端末が接続中の第1仮想化対応基地局から、第2仮想化対応基地局に接続を切り替える基地局間ハンドオーバにおいて、
    (1v) 上記モバイル端末のいずれか1つが接続する第1仮想化対応基地局における、上記モバイル端末の認証・接続に関する端末ステート情報を取得し、取得した情報をハンドオーバ先となる第2仮想化対応基地局に事前に通知して共有し、
    (2v) 第2仮想化対応基地局が、通知された端末ステート情報を用いて、上記モバイル端末に対する無線MAC層での認証・接続処理を行い、
    (3v)第1仮想化対応基地局が、接続中の上記モバイル端末に対して、無線MAC層での切断処理を行う、
    ことを特徴とする仮想化対応基地局間のハンドオーバを行う請求項1から請求項10のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
  12. さらに、上記中継ノードがオープンフロースイッチ機能をもつ場合、上記端末ステート情報を上記(1)の第1基地局に要求する直前から、上記(2)の第2基地局から認証・接続処理完了の通知を受信するまでの期間において、上記モバイル端末宛のすべてのパケットに対して、オープンフローのパケットイン手続き及びオープンフローコントローラにおける当該パケットインに対する応答を遅延させることにより、当該パケットの送信を一時的に中断して保管することを特徴とする、請求項1から請求項11のいずれか1つに記載の基地局間ハンドオーバ方法。
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