JP6216966B2 - 電力伝送システム - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴方式によってワイヤレスで電力の送受を行う電力伝送システムに関する。
近年、電源コードなどを用いることなく、ワイヤレスで電力(電気エネルギー)を伝送する技術の開発が盛んとなっている。ワイヤレスで電力を伝送する方式の中でも、特に注目されている技術として、磁気共鳴方式と呼ばれるものがある。この磁気共鳴方式は2007年にマサチューセッツ工科大学の研究グループが提案したものであり、これに関連する技術は、例えば、特許文献1(特表2009−501510号公報)に開示されている。
磁気共鳴方式のワイヤレス電力伝送システムは、送電側アンテナの共振周波数と、受電側アンテナの共振周波数とを同一とすることで、送電側アンテナから受電側アンテナに対し、効率的にエネルギー伝達を行うものであり、電力伝送距離を数十cm〜数mとすることが可能であることが大きな特徴の一つである。
上記のような磁気共鳴方式のワイヤレス電力伝送システムを、電気自動車などの車両の給電ステーションで用いるような場合には、受電側アンテナを車両の底部に搭載しておき、この受電側アンテナに対して、地上に設けられた送電側アンテナから給電を行う方法が考えられる。
例えば、特許文献2(特開2010−68657号公報)には、一方のアンテナを電気自動車のような移動体の底面部に搭載し、地上に設けた他方のアンテナから、ワイヤレスで電力伝送を行い、伝送された電力を電気自動車の電池に充電することが開示されている。
特表2009−501510号公報 特開2010−68657号公報
発明者らは、上記のような車両用の電力伝送システムを構成する上で、送電アンテナとして1次共振器コイルを含む1次共振器を用い、受電アンテナとして2次共振器コイルを含む2次共振器を用いると共に、電力伝送効率向上のため、1次共振器コイルのインダクタンスを、2次共振器コイルのインダクタンスより大きく設定している。1次側・2次側とで、上記のようなインダクタンスの関係を有するために、1次共振器コイルの形状は、2次共振器コイルのそれより、大きくなる。
図13は従来の1次共振器コイル及び2次共振器コイルを説明する図である。1次共振器を構成する1次共振器コイルは1次共振器ケースに収納され、地面上に配される。また、2次共振器を構成する2次共振器コイルは2次共振器ケースに収納され、車両の底面部に取り付けられている。
上記のような1次共振器コイル及び2次共振器コイルを対向させ、電力伝送を実行するが、図14はその際の、1次共振器コイル及び2次共振器コイルの対向パターンを説明する図である。図14は車両などの他の構成を透過的にし、かつ、1次共振器コイル及び2次共振器コイルを鉛直上方からみた平面図である。
図14(A)は、最大の電力伝送を行い得る状態で、1次共振器コイル及び2次共振器コイルが対向している場合を示しており、図14(B)は、1次共振器コイル及び2次共振器コイルが、図14(A)の状態からずれて、対向している場合を示している。
従来、図14(B)に示すような両コイルの対向状態が、理想的な状態より若干ずれた状態でも電力伝送を行うことは可能であったが、1次共振器コイルと2次共振器コイルの間の結合係数が大幅に低下してしまい、電力伝送効率の大幅な低下を引き起こしてしまう、という問題があった。
上記問題を解決するために、本発明に係る電力伝送システムは、地上に設置されて導体線が巻回された1次共振器コイルを含む1次共振器と、前記1次共振器と対向配置され、導体線が巻回された2次共振器コイルを含み、前記1次共振器から電磁場を介して電気エネルギーを受電する2次共振器と、を有し、前記1次共振器コイルの内周側に幅が広がる拡幅部を有し、前記1次共振器コイルは、略矩形の外周を有し、前記1次共振器コイルの最内周と最外周との間の間隔を幅とすると、前記拡幅部は第1の幅を有し、前記拡幅部以外の部位は前記第1の幅より狭い第2の幅を有し、前記拡幅部は前記略矩形の長辺の一部に設けられ、前記拡幅部における巻き密度が、前記拡幅部以外の部位の巻き密度より、疎であることを特徴とする。
また、本発明に係る電力伝送システムは、平板部をなす基部と、前記基部から放射状に延出すると共に、前記1次共振器コイルの形状を維持する造形用突片とからなる基材を有しており、前記拡幅部では、1つの前記造形用突片毎に前記導体線が係止される面が変わると共に、前記拡幅部以外の部位では、連続した2つの前記造形用突片で前記導体線が係止される面が変わることを特徴とする。
また、本発明に係る電力伝送システムは、前記1次共振器コイルを周回すると、巻き密度が異なる部位が混在することを特徴とする。
本発明に係る電力伝送システムでは、前記1次共振器コイルは、略矩形の外周を有すると共に、
前記1次共振器コイルの内周側に幅が広がる拡幅部を有するので、
本発明に係る電力伝送システムによれば、
1次共振器コイルと2次共振器コイルの対向状態が、理想的な状態より若干ずれた状態でも、1次共振器コイルと2次共振器コイルの間の結合係数が大幅に低下してしまうことがなく、両コイルのずれによる電力伝送効率の大幅な低下を防ぐことが可能となる。
本発明の実施形態に係る電力伝送システムのブロック図である。 電力伝送システムのインバーター部を示す図である。 本発明の実施形態に係る電力伝送システム100の等価回路を示す図である。 本発明の実施形態に係る電力伝送システムにおける1次共振器及び2次共振器の設置形態を説明する図である。 本発明の実施形態に係る電力伝送システムにおける1次共振器コイル及び2次共振器コイルを説明する図である。 1次共振器コイル及び2次共振器コイルの構成例を説明する図である。 1次共振器コイルを造形するために利用される基材を示す図である。 1次共振器コイルの導体線の巻回パターンを説明する図である。 巻回パターンの相違による巻き密度の相違を説明する図である。 本発明の実施形態に係る電力伝送システムにおける1次共振器コイル160を模式的に示す図である。 地上に配置される1次共振器コイルと車載2次共振器コイルのレイアウト例を説明する図である。 1次共振器コイル及び2次共振器コイルの対向パターンを説明する図である。 従来の1次共振器コイル及び2次共振器コイルを説明する図である。 電力伝送時の1次共振器コイル及び2次共振器コイルの対向パターンを説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る電力伝送システムのブロック図である。なお、本実施形態においては、電力伝送システムを構成する送電側のアンテナとして1次共振器150を、また、受電側のアンテナとして2次共振器250を用いる例につき説明する。
本発明のアンテナが用いられる電力伝送システムとしては、例えば、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)などの車両への充電のためのシステムが想定されている。電力伝送システムは、上記のような車両に対して電力を非接触で伝送するため、当該車両を停車させることが可能な停車スペースに設けられる。車両のユーザーはこの電力伝送システムが設けられている停車スペースに車両を停車させて、車両に搭載されている2次共振器250と、前記1次共振器150とを対向させることによって電力伝送システムからの電力を受電する。
電力伝送システムでは、電力伝送システム100側の1次共振器150から、受電側システム200側の2次共振器250へ効率的に電力を伝送する際、1次共振器150の共振周波数と、2次共振器250の共振周波数とを同一とすることで、送電側アンテナから受電側アンテナに対し、効率的にエネルギー伝達を行うようにする。
電力伝送システム100におけるAC/DC変換部101は、入力される商用電源を一定の直流に変換するコンバータである。このAC/DC変換部101からの出力は電圧制御部102において、所定の電圧に昇圧されたりする。この電圧制御部102で生成される電圧の設定は主制御部110から制御可能となっている。
インバーター部103は、電圧制御部102から供給される電圧から所定の交流電圧を生成して、整合器104に入力する。図2は電力伝送システムのインバーター部を示す図である。インバーター部103は、例えば図2に示すように、フルブリッジ方式で接続されたQA乃至QDからなる4つの電界効果トランジスタ(FET)によって構成されている。
本実施形態においては、直列接続されたスイッチング素子QAとスイッチング素子QBの間の接続部T1と、直列接続されたスイッチング素子QCとスイッチング素子QDとの間の接続部T2との間に整合器104が接続される構成となっており、スイッチング素子QA
とスイッチング素子QDがオンのとき、スイッチング素子QBとスイッチング素子QCがオ
フとされ、スイッチング素子QBとスイッチング素子QCがオンのとき、スイッチング素子
Aとスイッチング素子QDがオフとされることで、接続部T1と接続部T2との間に矩形波の交流電圧を発生させる。なお、本実施形態においては、各スイッチング素子のスイッチングによって生成される矩形波の周波数の範囲は20kHz〜数1000kHz程度である。
上記のようなインバーター部103を構成するスイッチング素子QA乃至QDに対する駆動信号は主制御部110から入力されるようになっている。また、インバーター部103を駆動させるための周波数は主制御部110から制御することができるようになっている。
整合器104は、所定の回路定数を有する受動素子から構成され、インバーター部103からの出力が入力される。そして、整合器104からの出力は1次共振器150に供給される。整合器104を構成する受動素子の回路定数は、主制御部110からの指令に基づいて調整することができるようになっている。主制御部110は、1次共振器150と2次共振器250とが共振するように整合器104に対する指令を行う。なお、整合器104は必須の構成ではない。
1次共振器150は、誘導性リアクタンス成分を有する1次共振器コイル160と、容量性リアクタンス成分を有する1次共振器キャパシタ170とから構成されており、対向するようにして配置される車両搭載の2次共振器250と共鳴することで、1次共振器150から出力される電気エネルギーを2次共振器250に送ることができるようになっている。1次共振器150・2次共振器250は、電力伝送システム100における磁気共鳴アンテナ部として機能する。
電力伝送システム100の主制御部110はCPUとCPU上で動作するプログラムを保持するROMとCPUのワークエリアであるRAMなどからなる汎用の情報処理部である。この主制御部110は、図示されている主制御部110と接続される各構成と協働するように動作する。
また、通信部120は車両側の通信部220と無線通信を行い、車両との間でデータの送受を可能にする構成である。通信部120によって受信したデータは主制御部110に転送され、また、主制御部110は所定情報を通信部120を介して車両側に送信することができるようになっている。
次に、車両側に設けられている構成について説明する。車両の受電側のシステムにおいて、2次共振器250は、1次共振器150と共鳴することによって、1次共振器150から出力される電気エネルギーを受電するものである。このような2次共振器250は、車両の底面部に取り付けられるようになっている。
2次共振器250は、誘導性リアクタンス成分を有する2次共振器コイル260と、容量性リアクタンス成分を有する2次共振器キャパシタ270とから構成されている。
2次共振器250で受電された交流電力は、整流部202において整流され、整流された電力は充電制御部203を通して電池204に蓄電されるようになっている。充電制御部203は主制御部210からの指令に基づいて電池204の蓄電を制御する。より具体的には、整流部202からの出力は充電制御部203において、所定の電圧値に昇圧又は降圧されて、電池204に蓄電されるようになっている。また、充電制御部203は電池204の残量管理なども行い得るように構成される。
主制御部210はCPUとCPU上で動作するプログラムを保持するROMとCPUの
ワークエリアであるRAMなどからなる汎用の情報処理部である。この主制御部210は、図示されている主制御部210と接続される各構成と協働するように動作する。
インターフェイス部215は、車両の運転席部に設けられ、ユーザー(運転者)に対し所定の情報などを提供したり、或いは、ユーザーからの操作・入力を受け付けたりするものであり、表示装置、ボタン類、タッチパネル、スピーカーなどで構成されるものである。ユーザーによる所定の操作が実行されると、インターフェイス部215から操作データとして主制御部210に送られ処理される。また、ユーザーに所定の情報を提供する際には、主制御部210からインターフェイス部215に対して、所定情報を表示するための表示指示データが送信される。
また、車両側の通信部220は送電側の通信部120と無線通信を行い、送電側のシステムとの間でデータの送受を可能にする構成である。通信部220によって受信したデータは主制御部210に転送され、また、主制御部210は所定情報を通信部220を介して送電システム側に送信することができるようになっている。
電力伝送システムで、電力を受電しようとするユーザーは、上記のような送電側のシステムが設けられている停車スペースに車両を停車させ、インターフェイス部215から充電を実行する旨の入力を行う。これを受けた主制御部210は、充電制御部203からの電池204の残量を取得し、電池204の充電に必要な電力量を算出する。算出された電力量と送電を依頼する旨の情報は、車両側の通信部220から送電側のシステムの通信部120に送信される。これを受信した送電側システムの主制御部110は電圧制御部102、インバーター部103、整合器104を制御することで、車両側に電力を伝送するようになっている。
次ぎに、以上のように構成される1次共振器150・2次共振器250それぞれの回路定数(インダクタンス成分、キャパシタンス成分)について説明する。図3は本発明の実施形態に係る電力伝送システム100の等価回路を示す図である。
本発明に係る電力伝送システム100においては、1次共振器150の回路定数(インダクタンス成分、キャパシタンス成分)と、2次共振器250の回路定数とは、あえて異なるように構成することで、伝送効率を向上させるようにしている。
図3に示す等価回路において、1次共振器150のインダクタンス成分がL1、キャパ
シタンス成分がC1、抵抗成分がRt1であり、2次共振器250のインダクタンス成分が
2、キャパシタンス成分がC2、抵抗成分がRt2であり、1次共振器150と2次共振器250との間の相互インダクタンスがMであることを示している。なお、抵抗成分Rt1及び抵抗成分Rt2は導線などの内部抵抗であり、意図的に設けられているものではない。また、Rは電池204の内部抵抗を示している。また、1次共振器150と2次共振器250との間の結合係数はKによって示される。
また、本実施形態においては、1次共振器150は、インダクタンス成分L1、キャパ
シタンス成分C1である直列共振器を、また、2次共振器250は、インダクタンス成分
2、キャパシタンス成分C2である直列共振器を構成するものと考える。
まず、磁気共鳴方式の電力伝送では、電力伝送システム100側の1次共振器150から、受電側システム200側の2次共振器250へ効率的に電力を伝送する際、1次共振器150の共振周波数と、2次共振器250の共振周波数とを同一とすることで、送電側アンテナ(1次共振器150)から受電側アンテナ(2次共振器250)に対し、効率的にエネルギー伝達を行うようにしている。このための条件は、下式(1)によって表すこ
とができる。
Figure 0006216966
これを、インダクタンス成分がL1、キャパシタンス成分がC1、インダクタンス成分がL2、キャパシタンス成分がC2のみの関係で示すと、下式(2)に要約することができる。
Figure 0006216966
また、1次共振器150のインピーダンスは下式(3)により、また、2次共振器250のインピーダンスは下式(4)により、表すことができる。なお、本明細書においては、下式(3)及び下式(4)によって定義される値をそれぞれの共振器のインピーダンスとして定義する。
Figure 0006216966
Figure 0006216966
磁気共鳴方式の電力伝送システム100の受電側システムにおいて、電池204が定電圧充電モードに移行すると、電池204の電圧が一定なので、充電電力によって入力インピーダンスが変化する。電池204への充電電力が大きければ入力インピーダンスは低く、充電電力が小さければ入力インピーダンスは高くなる。受電側における2次共振器250は、効率の面から、電池204の充電電力に応じた入力インピーダンスに近いインピーダンスに設定することが望ましい。
一方、送電側における電源から見た1次共振器150への入力インピーダンスは、効率の面から高ければ高いほどよい。これは電源の内部抵抗分により電流の2乗比例でロスが発生するためである。
以上のことから、(3)式で示される1次共振器150のインピーダンスと、(4)式で示される2次共振器250のインピーダンスとの間には、下式(5)の関係が満たされることが望ましい。
Figure 0006216966
これを、インダクタンス成分がL1、キャパシタンス成分がC1、インダクタンス成分がL2、キャパシタンス成分がC2のみの関係で示すと、下式(6)に要約することができる。
Figure 0006216966
本発明に係る電力伝送システム100においては、1次共振器150の回路定数と、2次共振器250の回路定数とが上記の式(2)及び式(6)を満たすようにされているために、受電側システムで電池204の充電を行う場合に、効率的な電力伝送を行うことが可能となる。
さらに電池204の内部インピーダンスとの関係についても言及する。受電側システムにおいて、電池204に対して効率的に充電が行える条件として、2次共振器250のインピーダンスと、電池204のインピーダンスとが整合していることを挙げることができる。
すなわち、本実施形態では、式(2)及び式(6)の条件に加えて、さらに、式(4)の2次共振器250のインピーダンスと電池204のインピーダンスRとの間に、
Figure 0006216966
の関係を持たせることで、受電側システムで電池204の充電を行う場合、システム全体として、効率的な電力伝送を行うことを可能としている。
次に、以上のように構成される電力伝送システム100における1次共振器コイル160についてより詳しく説明する。
これまで説明したように、本実施形態に係る電力伝送システム100では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)などの車両搭載電池への充電を行うために用いられる。図4は本発明の実施形態に係る電力伝送システムにおける1次共振器150及び2次共振器250の設置形態を説明する図である。
図4に示すように、1次共振器150を構成する1次共振器コイル160及び1次共振器キャパシタ170は1次共振器ケース140に収納され、地面上に配される。一方、2次共振器250を構成する2次共振器コイル260及び2次共振器キャパシタ270は2次共振器ケース240に収納され、車両の底面部に取り付けられている。
図5は本発明の実施形態に係る電力伝送システムにおける1次共振器コイル160及び2次共振器コイル260を説明する図である。
図5は1次共振器150が収納される1次共振器ケース140、及び、2次共振器250が収納される2次共振器ケース240を抜き出して示す図である。なお、本図においては、1次共振器150の1次共振器コイル160のみを示し、1次共振器キャパシタ170は図示省略している。同様に、2次共振器250の2次共振器コイル260のみを示し、2次共振器キャパシタ270は図示省略している。
さらに、1次共振器ケース140、2次共振器ケース240内の、1次共振器コイル160、2次共振器コイル260をそれぞれ抜き出して示した図が図6である。
1次共振器コイル160、及び、2次共振器コイル260は、基材に、導体線が巻きかけられることで構成されている。巻きかけられた導体線は、全体として、斜線部のような専有面積を有するコイルとなる。
図7は1次共振器コイル160を造形するために利用される基材300を示す図である。
基材300は、第1面301と、これと表裏の関係にある第2面302とを有する基板状の部材であり、例えばポリカーボネートやポリプロピレンなどの誘電正接が小さい材料を用いて構成することが好ましい。
この基材300は、略矩形状の平板部をなす基部310と、この基部310から放射状に延出する複数の第1種コイル造形用突片321、第2種コイル造形用突片322とから構成されている。
ここで、第1種コイル造形用突片321は、前記基部310の長辺側に設けられる切り込み部315から延出するような構成となっている。上記のような切り込み部315が設けられているため、第1種コイル造形用突片321は、第2種コイル造形用突片322より、略矩形状の基部310から長さd内方側から延出するようになっている。本実施形態では、この第2種コイル造形用突片322で、後述する拡幅部340を形成するようにしている。
第1種コイル造形用突片321、第2種コイル造形用突片322は、第1面301又は第2面302のいずれか一方側に導体線400が通され、導体線400を係止するために利用される。これにより、導体線400で1次共振器コイル160の形状が維持される。
ただし、第1種コイル造形用突片321では、1つの第1種コイル造形用突片321毎に導体線400が係止される面が変わるのに対して、第2種コイル造形用突片322では、基本的には、連続した2つの第2種コイル造形用突片322で導体線400が係止される面が変わるようになっている。
次に、以上のような基材300で造形する際の導体線400の巻回パターンの1例について図8を参照して説明する。図8は1次共振器コイル160の導体線400の巻回パターンを説明する図である。なお、導体線400としては、複数の導体素線を集合させた撚り線を用いることが好ましい。
図8において、矢印はコイルを巻回する際の順序を示している。図8において、例えば、導体線400をXから巻き始め、反時計回りに各コイル造形用突片322に導体線40
0を係止させつつ、1次共振器コイル160を巻回していく場合について説明する。
Xから巻き始め、図中(a)に示す第2種コイル造形用突片322に導体線400を係止することにより、導体線400を巻回し始めたとすると、まず、(a)に示す2つの第2種コイル造形用突片322にかけては、第2種コイル造形用突片322の第1面301側において、導体線400を係止させる。
続いて、(b)に示す2つの第2種コイル造形用突片322にかけては、第2種コイル造形用突片322の第2面302側において、導体線400を係止させる。
逆に、(c)に示す2つの第2種コイル造形用突片322にかけては、第2種コイル造形用突片322の第1面301側において、導体線400を係止させる。
続いて、(d)に示す2つの第2種コイル造形用突片322にかけては、第2種コイル造形用突片322の第2面302側において、導体線400を係止させる。
次の、(e)では、1つのみの第2種コイル造形用突片322に対して、第2種コイル造形用突片322の第1面301側において、導体線400を係止させる。
コイルを巻回していく上で、第1種コイル造形用突片321に進む直前の第2種コイル造形用突片322に対しては、連続した2つの第2種コイル造形用突片322で導体線400を係止させるのではなく、1つの第2種コイル造形用突片322のみに導体線400を係止させる。
続く、(f)では、1つの第1種コイル造形用突片321に対して、第1種コイル造形用突片321の第2面302側において、導体線400を係止させる。
続く、(g)では、1つの第1種コイル造形用突片321に対して、第1種コイル造形用突片321の第1面301側において、導体線400を係止させる。
次は、再び、第2種コイル造形用突片322に導体線400を係止させるので、2つの第2種コイル造形用突片322毎に、導体線400を係止する面を代えていく。すなわち、続く、(h)に示す2つの第2種コイル造形用突片322にかけては、第2種コイル造形用突片322の第2面302側において、導体線400を係止させる。
以下、同様のパターンで、第1種コイル造形用突片321及び第2種コイル造形用突片322に導体線400を巻きかけていき、1次共振器コイル160を構成する。
次に、以上のような巻回パターンで、導体線400を基材300に巻きかけていくメリットを説明する。
図9は巻回パターンの相違による巻き密度の相違を説明する図である。図において、斜線がけされた矩形部は、コイル造形用突片を側方から見たものである。また、コイル造形用突片の上方が第1面側で、下方が第2面側である。また、図において、点線で囲まれた部分は、n周目に巻かれた導体線400と、(n+1)周目に巻かれた導体線400とが交差する導体線の交差箇所を示している。
図9(A)は1つのコイル造形用突片毎に導体線400が係止される面が変わる場合を示している。この場合、上記交差箇所は、全てのコイル造形用突片の間となることがわかる。
図9(B)は連続した2つのコイル造形用突片毎に導体線400が係止される面が変わる場合を示している。この場合、上記交差箇所は、1つおきのコイル造形用突片間となることがわかる。
以上から、図9(A)に示す巻回パターンを採用した場合に比べて、図9(B)に示す巻回パターンを採用した場合には、巻き密度が密となる。
なお、本明細書では、同じスペースで導体線400がより密となる巻回パターンであればなるほど、巻き密度が高いコイルであるものとして定義する。また、「巻き密度」は、単位面積当たりの巻き数に比例する。
図10は、図8で説明した巻回パターンによって巻回した、本実施形態に係る1次共振器コイル160を模式的に示す図である。
本実施形態に係る1次共振器コイル160では、基材300の切り込み部315が設けられ、第1種コイル造形用突片321が延出するところは、上記のように図9(A)の巻回パターンが採用されているので、同じ回数導体線400を巻回するにしても、図9(B)の巻回パターンより多くのスペースが必要となり、1次共振器コイル160の内周側に幅が広がる拡幅部340が形成されるようになる。すなわち、1次共振器コイル160における拡幅部340では第1の幅W1を有し、拡幅部340以外の部位は前記第1の幅W1より狭い第2の幅W2を有するものとなる。
また、本実施形態に係る1次共振器コイル160では、拡幅部340における巻き密度が、拡幅部340以外の部位の巻き密度より、疎であることが特徴となる。したがって、本実施形態では、図10に示すように、1次共振器コイル160を周回すると、巻き密度が密となる部位と、巻き密度が疎となる部位とが交互に存在することとなり、1次共振器コイル160では巻き密度が密となる部位と、巻き密度が疎となる部位とが混在するものである。
次に、以上のような1次共振器コイル160を電力伝送システム100で用いるメリットについて説明する。
図11は地上に配置される1次共振器コイル160と車載2次共振器コイル260のレイアウト例を説明する図である。図11は、車両を1次共振器150が設置されている停車スペースに停車させて、車両搭載の2次共振器250と、1次共振器150とを対向させることによって電力伝送システム100で電力伝送を行う際の各コイルのレイアウトを示す図であり、車両などの他の構成を透過的に鉛直上方からみたものを示している。
また、図12は1次共振器コイル160及び2次共振器コイル260の対向パターンを説明する図である。
図11及び図12(A)は、最も伝送効率が高い理想的な状態で1次共振器コイル及び2次共振器コイルが対向している場合を示している。これに対して、図12(B)は、1次共振器コイル160及び2次共振器コイル260が、図12(A)の状態からずれて、対向している場合を示している。
本発明に係る電力伝送システム100においては、図12(B)に示すような両コイルの対向状態が、理想的な状態より若干ずれた状態でも、1次共振器コイル160には拡幅部340が設けられているため、1次共振器コイル160と2次共振器コイル260とが
、垂直方向から見て重なっている面積が従来例に比して多くなり、1次共振器コイル160と2次共振器コイル260の間の結合係数が大幅に低下してしまうことがない。このため、図12(B)に示すような両コイルの対向パターンでも、電力伝送効率の大幅な低下を引き起こしてしまうことがない。
100・・・電力伝送システム
101・・・AC/DC変換部
102・・・電圧制御部
103・・・インバーター部
104・・・整合器
110・・・主制御部
120・・・通信部
140・・・1次共振器ケース
150・・・1次共振器
160・・・1次共振器コイル
170・・・1次共振器キャパシタ
201・・・2次共振器
202・・・整流部
203・・・充電制御部
204・・・電池
210・・・主制御部
215・・・インターフェイス部
220・・・通信部
240・・・2次共振器ケース
250・・・2次共振器
260・・・2次共振器コイル
270・・・2次共振器キャパシタ
300・・・基材
301・・・第1面
302・・・第2面
310・・・基部
315・・・切り込み部
321・・・第1種コイル造形用突片
322・・・第2種コイル造形用突片
340・・・拡幅部
400・・・導体線

Claims (3)

  1. 地上に設置されて導体線が巻回された1次共振器コイルを含む1次共振器と、
    前記1次共振器と対向配置され、導体線が巻回された2次共振器コイルを含み、前記1次共振器から電磁場を介して電気エネルギーを受電する2次共振器と、を有し、
    前記1次共振器コイルの内周側に幅が広がる拡幅部を有し、
    前記1次共振器コイルは、略矩形の外周を有し、
    前記1次共振器コイルの最内周と最外周との間の間隔を幅とすると、前記拡幅部は第1の幅を有し、前記拡幅部以外の部位は前記第1の幅より狭い第2の幅を有し、
    前記拡幅部は前記略矩形の長辺の一部に設けられ、
    前記拡幅部における巻き密度が、前記拡幅部以外の部位の巻き密度より、疎であることを特徴とする電力伝送システム。
  2. 平板部をなす基部と、前記基部から放射状に延出すると共に、前記1次共振器コイルの形状を維持する造形用突片とからなる基材を有しており、
    前記拡幅部では、1つの前記造形用突片毎に前記導体線が係止される面が変わると共に、
    前記拡幅部以外の部位では、連続した2つの前記造形用突片で前記導体線が係止される面が変わることを特徴とする請求項1に記載の電力伝送システム。
  3. 前記1次共振器コイルを周回すると、巻き密度が異なる部位が混在することを特徴とする又は請求項2に記載の電力伝送システム。
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