JP6216279B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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本発明は、基板を処理する基板処理装置に関する。
従来より、半導体基板(以下、単に「基板」という。)の製造工程では、多種類の基板処理装置を用いて基板に対して様々な処理が施される。例えば、表面上にレジストのパターンが形成された基板に薬液を供給することにより、基板の表面に対してエッチング等の処理が行われる。また、エッチング処理の終了後、基板上のレジストを除去したり基板を洗浄する処理も行われる。
例えば、特許文献1の薬液塗布装置では、ウエハの外縁部の下方に筒状の遮蔽部材が配置される。ウエハの上面にレジスト液が塗布される際には、遮蔽部材が上昇し、遮蔽部材の上端がウエハの下面に近接する。遮蔽部材の上端とウエハの下面との間の距離は数mmである。これにより、レジストの飛沫がウエハ下面へと向かうことを抑制する。
また、特許文献2の基板処理装置では、基板を保持する回転テーブルの周囲に、基板から飛散する処理液を受けるカップ体が設けられる。また、回転テーブルとカップ体との間には、上下方向に移動可能な可動仕切体が設けられる。可動仕切体が上側に移動して回転テーブルの周囲に位置する状態では、基板から飛散する処理液は可動仕切体により受けられる。
特開2001−110714号公報 特開2010−10555号公報
ところで、処理液による基板の処理を低酸素雰囲気にて行う場合、基板処理装置内に形成された密閉空間に基板を収容し、当該密閉空間を不活性ガス雰囲気等として基板に処理液を供給することが考えられる。この場合、回転する基板から飛散する処理液は、密閉空間を形成する密閉空間形成部材の内側に設けられたカップ部により受けられる。一方、カップ部により受けられなかった処理液は、カップ部の周囲に位置する密閉空間形成部材の外側壁部に付着する。外側壁部に付着した処理液は、乾燥することによりパーティクルを発生させたり、外側壁部の下端から密閉空間の外部へと漏出するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、処理液が外側壁部に付着することを抑制することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板を処理する基板処理装置であって、筒状の本体側壁部を有する空間形成部本体と、前記本体側壁部の径方向内側に位置する筒状の蓋側壁部を有し、前記空間形成部本体の上方を覆う空間形成蓋部と、前記空間形成蓋部を第1位置と前記第1位置よりも上方の第2位置との間で前記空間形成部本体に対して上下方向に相対的に移動する空間形成部移動機構と、前記本体側壁部の径方向外側に位置し、上端部が前記空間形成蓋部に接続され、下端部が前記空間形成部本体に接続され、前記空間形成部移動機構による相対移動に追随して変形する外側壁部と、前記蓋側壁部と前記本体側壁部との間に配置される筒状のガード部と、前記空間形成部本体内に配置され、水平状態で基板を保持する基板支持部と、前記基板を前記基板支持部と共に回転する基板回転機構と、前記基板上に処理液を供給する処理液供給部とを備え、前記空間形成蓋部が前記第1位置に位置する状態では、前記蓋側壁部と前記本体側壁部とが径方向に重なり、前記ガード部が前記本体側壁部に支持され、前記空間形成蓋部が前記第1位置から前記第2位置へと移動する際に、前記ガード部が前記空間形成蓋部の移動に伴って上方へと移動し、前記空間形成蓋部が前記第2位置に位置する状態では、前記蓋側壁部の下端が前記本体側壁部の上端よりも上方に位置し、前記ガード部が前記蓋側壁部の前記下端と前記本体側壁部の前記上端との間の間隙を覆う。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記空間形成蓋部が前記第1位置から前記第2位置へと移動する際に、前記ガード部が前記蓋側壁部により吊り下げられて上方へと移動する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の基板処理装置であって、前記外側壁部が、それぞれが周状の複数の山折り線とそれぞれが周状の複数の谷折り線とが前記上下方向に交互に並ぶベローズである。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記空間形成蓋部が前記第2位置に位置する状態では、前記ガード部の下端部が前記本体側壁部の上端部と径方向に重なる。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記空間形成蓋部が、前記蓋側壁部の径方向内側に位置する筒状の内側蓋側壁部を有し、前記空間形成蓋部が前記第1位置に位置する状態では、前記内側蓋側壁部が前記空間形成部本体に接することにより、内部に密閉空間が形成され、前記空間形成蓋部が前記第2位置に位置する状態では、前記内側蓋側壁部が前記空間形成部本体から離間して前記内側蓋側壁部と前記空間形成部本体との間に環状開口が形成され、前記蓋側壁部が、前記基板から飛散した処理液を前記環状開口を介して受ける。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の基板処理装置であって、前記処理液供給部が、前記内側蓋側壁部と前記蓋側壁部との間において前記空間形成蓋部に取り付けられ、前記環状開口を介して前記基板の上方へと移動して前記基板上に処理液を供給するノズルを備える。
本発明では、処理液が外側壁部に付着することを抑制することができる。
一の実施の形態に係る基板処理装置の断面図である。 ベローズ近傍の拡大断面図である。 気液供給部および気液排出部を示すブロック図である。 基板処理装置における処理の流れを示す図である。 基板処理装置の断面図である。 ベローズ近傍の拡大断面図である。 基板処理装置の一部を示す平面図である。 基板処理装置の断面図である。 基板処理装置の断面図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る基板処理装置1を示す断面図である。基板処理装置1は、略円板状の半導体基板9(以下、単に「基板9」という。)に処理液を供給して基板9を1枚ずつ処理する枚葉式の装置である。図1では、基板処理装置1の一部の構成の断面には、平行斜線の付与を省略している(他の断面図においても同様)。
基板処理装置1は、チャンバ12と、トッププレート123と、チャンバ開閉機構131と、基板保持部14と、基板回転機構15と、液受け部16と、外側壁部164と、ガード部166と、カバー17とを備える。カバー17は、チャンバ12の上方および側方を覆う。
チャンバ12は、チャンバ本体121と、チャンバ蓋部122とを備える。チャンバ12は、上下方向を向く中心軸J1を中心とする略円筒状である。チャンバ本体121は、チャンバ底部210と、チャンバ側壁部214と、カップ対向部218とを備える。チャンバ底部210は、略円板状の底中央部211と、底中央部211の外縁部から下方へと拡がる略円筒状の底内側壁部212と、底内側壁部212の下端から径方向外方へと拡がる略円環板状の環状底部213と、環状底部213の外縁部から上方へと拡がる略円筒状の底外側壁部215と、底外側壁部215の上端部から径方向外方へと拡がる略円環板状のベース部216とを備える。
チャンバ側壁部214は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。チャンバ側壁部214は、ベース部216の内縁部から上方へと突出する。カップ対向部218は、中心軸J1を中心とする略円環状である。カップ対向部218は、チャンバ側壁部214の下端部から径方向外方へと拡がる。図1に示す例では、チャンバ側壁部214とカップ対向部218とは1つの部材により形成される。以下の説明では、チャンバ側壁部214と底外側壁部215と環状底部213と底内側壁部212と底中央部211の外縁部とに囲まれた空間を下部環状空間217という。
基板保持部14の基板支持部141(後述)に基板9が支持された場合、基板9の下面92は、チャンバ底部210の底中央部211の上面と対向する。以下の説明では、チャンバ底部210の底中央部211を「下面対向部211」と呼び、底中央部211の上面219を「対向面219」という。下面対向部211の対向面219は撥水性を有する。対向面219は、例えば、テフロン(登録商標)等のフッ素系樹脂により形成される。対向面219は、中心軸J1から径方向に離れるに従って下方に向かう傾斜面であり、中心軸J1を中心とする略円錐面の一部である。
チャンバ蓋部122は中心軸J1に垂直な略有蓋円筒状であり、チャンバ12の上部を含む。チャンバ蓋部122は、略円板状の天蓋部227と、天蓋部227の外縁部から下方に拡がる略円筒状の蓋下筒部228とを備える。チャンバ蓋部122は、チャンバ本体121の上部開口を閉塞する。図1では、チャンバ蓋部122がチャンバ本体121から離間した状態を示す。チャンバ蓋部122がチャンバ本体121の上部開口を閉塞する際には、蓋下筒部228の下端部がチャンバ側壁部214の上部と接する。
チャンバ開閉機構131は、チャンバ12の可動部であるチャンバ蓋部122を、チャンバ12の他の部位であるチャンバ本体121に対して上下方向に相対的に移動する。チャンバ開閉機構131は、チャンバ蓋部122を昇降する蓋部昇降機構である。チャンバ開閉機構131によりチャンバ蓋部122が上下方向に移動する際には、トッププレート123もチャンバ蓋部122と共に上下方向に移動する。チャンバ蓋部122の蓋下筒部228がチャンバ本体121のチャンバ側壁部214と接して上部開口を閉塞し、さらに、チャンバ蓋部122がチャンバ本体121に向かって押圧されることにより、後述する図9に示すように、密閉空間であるチャンバ空間120がチャンバ12の内部に形成される。
図1に示す基板保持部14は、チャンバ蓋部122とチャンバ本体121との間の空間であるチャンバ空間120に配置され、基板9を水平状態で保持する。すなわち、基板9は、上面91を中心軸J1に垂直に上側を向く状態で基板保持部14により保持される。基板保持部14は、基板支持部141と、基板押さえ部142とを備える。基板支持部141は、チャンバ本体121内に配置され、水平状態の基板9の外縁部(すなわち、外周縁を含む外周縁近傍の部位)を下側から支持する。基板押さえ部142は、基板支持部141に支持された基板9の外縁部を上側から押さえる。図1に示す状態では、基板押さえ部142は使用されていない。
基板支持部141は、中心軸J1を中心とする略円環状の部材である。基板支持部141の径方向内側には、上述の下面対向部211が配置される。基板支持部141は、中心軸J1を中心とする略円環板状の支持部ベース413と、支持部ベース413の上面に固定される複数の第1接触部411とを備える。基板押さえ部142は、トッププレート123の下面に固定される複数の第2接触部421を備える。複数の第2接触部421の周方向の位置は、実際には、複数の第1接触部411の周方向の位置と異なる。
トッププレート123は、中心軸J1に垂直な略円板状である。トッププレート123は、チャンバ蓋部122の下方、かつ、基板支持部141の上方に配置される。トッププレート123は中央に開口を有する。基板9が基板支持部141に支持されると、基板9の上面91は、中心軸J1に垂直なトッププレート123の下面と対向する。トッププレート123の直径は、基板9の直径よりも大きく、トッププレート123の外周縁は、基板9の外周縁よりも全周に亘って径方向外側に位置する。
図1に示す状態において、トッププレート123は、チャンバ蓋部122により吊り下げられて支持される。チャンバ蓋部122は、中央部に略環状のプレート保持部222を有する。プレート保持部222は、中心軸J1を中心とする略円筒状の筒部223と、中心軸J1を中心とする略円板状のフランジ部224とを備える。フランジ部224は、筒部223の下端から径方向内方へと拡がる。
トッププレート123は、環状の被保持部237を備える。被保持部237は、中心軸J1を中心とする略円筒状の筒部238と、中心軸J1を中心とする略円板状のフランジ部239とを備える。筒部238は、トッププレート123の上面から上方に拡がる。フランジ部239は、筒部238の上端から径方向外方へと拡がる。筒部238は、プレート保持部222の筒部223の径方向内側に位置する。フランジ部239は、プレート保持部222のフランジ部224の上方に位置し、フランジ部224と上下方向に対向する。被保持部237のフランジ部239の下面が、プレート保持部222のフランジ部224の上面に接することにより、トッププレート123が、チャンバ蓋部122から吊り下がるようにチャンバ蓋部122に取り付けられる。
トッププレート123の外縁部の下面には、複数の第1係合部241が周方向に配列され、支持部ベース413の上面には、複数の第2係合部242が周方向に配列される。実際には、第1係合部241および第2係合部242は、基板支持部141の複数の第1接触部411、および、基板押さえ部142の複数の第2接触部421とは、周方向において異なる位置に配置される。これらの係合部は3組以上設けられることが好ましく、本実施の形態では4組設けられる。第1係合部241の下部には上方に向かって窪む凹部が設けられる。第2係合部242は支持部ベース413から上方に向かって突出する。
図1に示す基板回転機構15は、いわゆる中空モータである。基板回転機構15は、中心軸J1を中心とする環状のステータ部151と、環状のロータ部152とを備える。ロータ部152は、略円環状の永久磁石を含む。永久磁石の表面は、PTFE樹脂にてモールドされる。ロータ部152は、チャンバ12のチャンバ空間120において下部環状空間217内に配置される。ロータ部152の上部には、接続部材を介して基板支持部141の支持部ベース413が取り付けられる。支持部ベース413は、ロータ部152の上方に配置される。
ステータ部151は、チャンバ12外においてロータ部152の周囲に配置される。換言すれば、ステータ部151は、チャンバ空間120の外側においてロータ部152の径方向外側に配置される。本実施の形態では、ステータ部151は、チャンバ底部210の底外側壁部215およびベース部216に固定され、液受け部16の下方に位置する。ステータ部151は、中心軸J1を中心とする周方向に配列された複数のコイルを含む。
ステータ部151に電流が供給されることにより、ステータ部151とロータ部152との間に、中心軸J1を中心とする回転力が発生する。これにより、ロータ部152が、中心軸J1を中心として水平状態で回転する。ステータ部151とロータ部152との間に働く磁力により、ロータ部152は、チャンバ12内において直接的にも間接的にもチャンバ12に接触することなく浮遊し、中心軸J1を中心として基板9を基板保持部14の基板支持部141と共に浮遊状態にて回転する。
液受け部16は、カップ部161と、カップ部移動機構162とを備える。カップ部161は中心軸J1を中心とする環状であり、チャンバ12の径方向外側に全周に亘って位置する。カップ部移動機構162はカップ部161を上下方向に移動する。換言すれば、カップ部移動機構162は、カップ部161をチャンバ本体121に対して上下方向に相対的に移動する。カップ部移動機構162は、カップ部161の径方向外側に配置される。カップ部移動機構162は、上述のチャンバ開閉機構131と周方向に異なる位置に配置される。
カップ部161は、カップ側壁部611と、カップ上面部612とを備える。カップ側壁部611は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。カップ上面部612は、中心軸J1を中心とする略円環板状であり、カップ側壁部611の上端部から径方向内方および径方向外方へと拡がる。カップ側壁部611の断面形状は、後述するスキャンノズル188が収容される部位(図1中の右側の部位)と、その他の部位(図1中の左側の部位)とで異なる。カップ側壁部611の図1中の右側の部位は、図1中の左側の部位よりも径方向の厚さが少し薄い。
ガード部166は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。ガード部166は、カップ側壁部611の径方向外側に位置する。ガード部166はカップ側壁部611により吊り下げられている。カップ部161およびガード部166は、カップ対向部218の上方に位置し、カップ対向部218と上下方向にて対向する。
外側壁部164は、中心軸J1を中心とする略円筒状であり、上下方向に伸縮可能である。図1に示す例では、外側壁部164は、それぞれが周状の複数の山折り線とそれぞれが周状の複数の谷折り線とが上下方向に交互に並ぶベローズである。以下の説明では、外側壁部164をベローズ164と呼ぶ。ベローズ164は、チャンバ側壁部214、カップ対向部218、カップ側壁部611およびガード部166の径方向外側に位置し、チャンバ側壁部214、カップ対向部218、カップ側壁部611およびガード部166の周囲に全周に亘って設けられる。ベローズ164は、気体や液体を通過させない材料にて形成される。
ベローズ164の上端部は、カップ部161のカップ上面部612の外縁部下面に全周に亘って接続される。換言すれば、ベローズ164の上端部は、カップ上面部612を介してカップ側壁部611に間接的に接続される。ベローズ164とカップ上面部612との接続部はシールされており、気体の通過が防止される。ベローズ164の下端部は、カップ対向部218の外縁部に全周に亘って接続される。換言すれば、ベローズ164の下端は、カップ対向部218を介してチャンバ本体121に間接的に接続される。ベローズ164の下端部とカップ対向部218との接続部でも、気体の通過が防止される。ベローズ164は、カップ部移動機構162によるカップ部161の移動(すなわち、カップ部161のカップ対向部218およびチャンバ本体121に対する相対移動)に追随して変形し、上下方向の高さが変更される。
図2は、ベローズ164およびその近傍を拡大して示す部分断面図である。図2に示すように、カップ対向部218は、傾斜底部251と、液受け側壁部253と、ベローズ固定部254とを備える。傾斜底部251は、中心軸J1(図1参照)を中心とする略円環板状であり、チャンバ側壁部214から径方向外方に拡がる。傾斜底部251の上面は、径方向外方に向かうに従って下方へと向かう傾斜面である。液受け側壁部253は、中心軸J1を中心とする略円筒状であり、傾斜底部251の周方向外側に配置される。液受け側壁部253の上端は、例えば、傾斜底部251の上面の外縁および内縁よりも上方に位置する。
傾斜底部251と液受け側壁部253との間には、中心軸J1を中心とする略円環状の液受け凹部252が設けられる。液受け凹部252の底面は、傾斜底部251の上面の外縁よりも下方に位置する。ベローズ固定部254は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。ベローズ固定部254は、液受け側壁部253の径方向外側に位置する。ベローズ固定部254の上端部には、ベローズ164の下端部が固定される。
液受け凹部252の上方には、カップ側壁部611およびガード部166が位置する。換言すれば、カップ側壁部611およびガード部166は、液受け凹部252と上下方向に対向する。カップ側壁部611およびガード部166は、液受け側壁部253の径方向内側に位置する。カップ側壁部611は、ガード部166の径方向内側に位置する。すなわち、ガード部166は、径方向において、液受け側壁部253とカップ側壁部611との間に配置される。
図2に示す状態では、ガード部166の上端部から径方向内方および径方向外方に拡がるフランジ部661が、カップ側壁部611の下端部から径方向外方に拡がるフランジ部613により支持されることにより、ガード部166がカップ側壁部611により吊り下げられる。カップ側壁部611の下端は、液受け側壁部253の上端よりも上方に位置する。ガード部166は、カップ側壁部611の下端よりも下方へと拡がる。ガード部166は、カップ側壁部611の下端と液受け側壁部253の上端との間の間隙を覆う。これにより、ベローズ164が、カップ側壁部611、ガード部166および液受け側壁部253よりも径方向内側の空間と、径方向において直接的に対向することが防止される。ガード部166の下端は、好ましくは、液受け側壁部253の上端よりも下側に位置する。換言すれば、ガード部166の下端部は、好ましくは、液受け側壁部253の上端部と径方向に重なる。
図1に示すように、カップ部161のカップ上面部612には、スキャンノズル188が取り付けられる。換言すれば、スキャンノズル188は、蓋下筒部228とカップ側壁部611との間においてカップ部161に取り付けられる。スキャンノズル188は、処理液を吐出する吐出ヘッド881と、ヘッド支持部882とを備える。ヘッド支持部882は、略水平方向に延びる棒状の部材である。ヘッド支持部882の一方の端部である固定端部は、カップ部161のカップ上面部612の下面に取り付けられる。ヘッド支持部882の他方の端部である自由端部には、吐出ヘッド881が固定される。
カップ部161の上部には、ヘッド移動機構189が設けられる。ヘッド移動機構189は、ヘッド支持部882の固定端部の上方にて、カップ部161のカップ上面部612の上面に固定される。ヘッド移動機構189は、ヘッド回転機構891と、ヘッド昇降機構892とを備える。ヘッド回転機構891は、カップ上面部612を貫通してヘッド支持部882の固定端部に接続され、固定端部を中心としてヘッド支持部882を吐出ヘッド881と共に略水平方向に回転する。ヘッド回転機構891によるカップ部161の貫通部はシールされており、気体や液体の通過が防止される。ヘッド昇降機構892は、ヘッド支持部882の固定端部を上下方向に移動することにより、ヘッド支持部882および吐出ヘッド881を昇降する。ヘッド移動機構189は、カップ部移動機構162により、カップ部161と共に上下方向に移動する。
チャンバ蓋部122の中央部には、中心軸J1を中心とする略円筒状の上部ノズル181が固定される。上部ノズル181は、トッププレート123の中央部の開口に挿入可能である。上部ノズル181は下端中央に液吐出口を有し、その周囲にガス噴出口を有する。チャンバ底部210の下面対向部211の中央部には、中心軸J1を中心とする略円筒状の下部ノズル182が取り付けられる。下部ノズル182は、上端中央に液吐出口を有する。
図3は、基板処理装置1が備える気液供給部18および気液排出部19を示すブロック図である。気液供給部18は、上述のスキャンノズル188、上部ノズル181および下部ノズル182に加えて、薬液供給部813と、純水供給部814と、IPA供給部815と、不活性ガス供給部816とを備える。薬液供給部813は、弁を介してスキャンノズル188に接続される。純水供給部814およびIPA供給部815は、それぞれ弁を介して上部ノズル181に接続される。下部ノズル182は、弁を介して純水供給部814に接続される。上部ノズル181は、弁を介して不活性ガス供給部816にも接続される。上部ノズル181は、チャンバ12の内部にガスを供給するガス供給部の一部である。
液受け凹部252に接続される第1排出路191は、気液分離部193に接続される。気液分離部193は、外側排気部194、薬液回収部195および排液部196にそれぞれ弁を介して接続される。チャンバ底部210に接続される第2排出路192は、気液分離部197に接続される。気液分離部197は、内側排気部198および排液部199にそれぞれ弁を介して接続される。気液供給部18および気液排出部19の各構成は、制御部10により制御される。チャンバ開閉機構131、基板回転機構15、カップ部移動機構162およびヘッド移動機構189(図1参照)も制御部10により制御される。
薬液供給部813からスキャンノズル188を介して基板9上に供給される薬液は、例えば、ポリマー除去液、あるいは、フッ酸や水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液等のエッチング液である。純水供給部814は、上部ノズル181および下部ノズル182を介して基板9に純水(DIW:deionized water)を供給する。IPA供給部815は、上部ノズル181を介して基板9上にイソプロピルアルコール(IPA)を供給する。
上述の薬液、純水およびIPAをまとめて処理液と呼ぶと、薬液供給部813、純水供給部814、IPA供給部815、上部ノズル181およびスキャンノズル188は、基板9の上面91に処理液を供給する処理液供給部に含まれる。基板処理装置1では、上記薬液、純水およびIPA以外の処理液を供給する他の供給部が、当該処理液供給部に含まれてもよい。純水供給部814から下部ノズル182に供給される純水は、基板9の下面92の中央部に、下面92を洗浄する洗浄液として供給される。純水供給部814および下部ノズル182は、洗浄液を供給する洗浄液供給部に含まれる。
不活性ガス供給部816は、上部ノズル181を介してチャンバ12内に不活性ガスを供給する。不活性ガス供給部816から供給されるガスは、例えば、窒素(N)ガスである。当該ガスは、窒素ガス以外であってもよい。
図4は、基板処理装置1における基板9の処理の流れの一例を示す図である。基板処理装置1では、図5に示すように、チャンバ蓋部122がチャンバ本体121から離間して上方に位置し、カップ部161がチャンバ蓋部122から離間して下方に位置する状態にて、基板9が外部の搬送機構によりチャンバ12内に搬入され、基板支持部141により下側から支持される(ステップS11)。以下、図5に示すチャンバ12およびカップ部161の状態を「オープン状態」と呼ぶ。チャンバ蓋部122の蓋下筒部228がチャンバ本体121から上方に離間し、蓋下筒部228とチャンバ側壁部214との間に形成される開口は、中心軸J1を中心とする環状であり、以下、「環状開口81」という。基板処理装置1では、チャンバ蓋部122がチャンバ本体121から離間することにより、基板9の周囲(すなわち、径方向外側)に環状開口81が形成される。ステップS11では、基板9は環状開口81を介して搬入される。
基板9の搬入時には、スキャンノズル188は、カップ部161とカップ対向部218との間に形成される空間160に予め収容されている。空間160は、チャンバ12の外周を全周に亘って囲む略円環状の空間である。以下の説明では、空間160を「側方空間160」という。側方空間160では、カップ側壁部611の下部、および、ガード部166の下部は、カップ対向部218の液受け凹部252内に位置する。
図6は、図5中のベローズ164およびその近傍を拡大して示す部分断面図である。図6に示す状態では、カップ側壁部611とガード部166と液受け側壁部253とが径方向に重なる。ガード部166の上端部のフランジ部661は、液受け側壁部253の上端に接する。これにより、ガード部166が液受け側壁部253に支持される。
図7は、基板処理装置1の平面図である。図7では、上述の側方空間160におけるスキャンノズル188の収容状態の理解を容易にするために、チャンバ蓋部122やカップ部161等の図示を省略している。また、ベローズ164に平行斜線を付す。図7に示すように、スキャンノズル188のヘッド支持部882は、平面視において、径方向外側に凸となるように湾曲している。換言すれば、スキャンノズル188は略円弧状である。側方空間160では、スキャンノズル188は、ヘッド支持部882がベローズ164およびカップ部161のカップ側壁部611(図5参照)に沿うように配置される。
スキャンノズル188が収容される際には、カップ部161が図1に示す位置に位置する状態で、ヘッド回転機構891によりスキャンノズル188が回転し、環状開口81を介してチャンバ12の外側へと移動する。これにより、スキャンノズル188は、カップ部161とカップ対向部218との間の側方空間160に収容される。その後、カップ部移動機構162によりカップ部161が図5に示す位置まで下降する。カップ部161の下降に伴い、側方空間160は小さくなる。
基板9が搬入されると、カップ部161が、図5に示す位置から図8に示す位置まで上昇し、環状開口81の径方向外側に全周に亘って位置する。以下の説明では、図8に示すチャンバ12およびカップ部161の状態を「第1密閉状態」という(図1の状態も同様)。また、図8に示すカップ部161の位置を「液受け位置」といい、図5に示すカップ部161の位置を「退避位置」という。カップ部移動機構162は、カップ部161を、環状開口81の径方向外側の液受け位置と、液受け位置よりも下方の退避位置との間で上下方向に移動する。
液受け位置に位置するカップ部161では、カップ側壁部611が、カップ側壁部611の径方向内側に位置する蓋下筒部228とチャンバ側壁部214との間に形成される環状開口81と径方向に対向する。また、液受け位置に位置するカップ部161では、カップ上面部612の内縁部の上面が、チャンバ蓋部122の外縁部下端(すなわち、蓋下筒部228の下端)のリップシール232に全周に亘って接する。チャンバ蓋部122とカップ部161のカップ上面部612との間には、気体や液体の通過を防止するシール部が形成される。これにより、チャンバ蓋部122、カップ部161、ベローズ164およびチャンバ本体121により囲まれる密閉された空間(以下、「拡大密閉空間100」という。)が形成される。拡大密閉空間100は、チャンバ蓋部122とチャンバ本体121との間のチャンバ空間120と、カップ部161とベローズ164とカップ対向部218とに囲まれる側方空間160とが、環状開口81を介して連通することにより形成された1つの空間である。
カップ部161が図5に示す退避位置から図8に示す液受け位置へと上昇する際には、カップ側壁部611が図6に示す位置から所定の位置に上昇するまで、ガード部166は液受け側壁部253に支持された状態で静止している。カップ側壁部611が当該所定の位置まで上昇すると、ガード部166の上端部のフランジ部661が、カップ側壁部611の下端のフランジ部613に接する。そして、カップ側壁部611がさらに上昇することにより、ガード部166がカップ側壁部611により吊り下げられてカップ側壁部611と共に図2に示す位置まで上昇する。これにより、ガード部166が、カップ側壁部611の下端と液受け側壁部253の上端との間の間隙を覆う。なお、ガード部166は、カップ部161の上方への移動に伴って上方へと移動するのであれば、必ずしも、カップ側壁部611により吊り下げられて移動する必要はない。
続いて、図8に示す基板回転機構15により一定の回転数(比較的低い回転数であり、以下、「定常回転数」という。)での基板9の回転が開始される。さらに、不活性ガス供給部816(図3参照)から拡大密閉空間100への不活性ガス(ここでは、窒素ガス)の供給が開始されるとともに、外側排気部194(図3参照)による拡大密閉空間100内のガスの排出が開始される。これにより、所定時間経過後に、拡大密閉空間100が、不活性ガスが充填された不活性ガス充填状態(すなわち、酸素濃度が低い低酸素雰囲気)となる。なお、拡大密閉空間100への不活性ガスの供給、および、拡大密閉空間100内のガスの排出は、図5に示すオープン状態から行われていてもよい。
次に、制御部10(図3参照)の制御により、側方空間160においてカップ部161に取り付けられたスキャンノズル188へと、薬液供給部813から所定量の薬液が供給される。これにより、スキャンノズル188が側方空間160に収容された状態(すなわち、スキャンノズル188全体が側方空間160内に位置する状態)で、吐出ヘッド881からのプリディスペンスが行われる。吐出ヘッド881からプリディスペンスされた薬液は、液受け凹部252にて受けられる。
プリディスペンスが終了すると、拡大密閉空間100の外側に配置されたヘッド回転機構891によりヘッド支持部882が回転することにより、図1に示すように、スキャンノズル188の吐出ヘッド881が環状開口81を介して基板9の上方へと移動する。さらに、ヘッド回転機構891が制御部10に制御され、基板9の上方における吐出ヘッド881の往復移動が開始される。吐出ヘッド881は、基板9の中心部と外縁部とを結ぶ所定の移動経路に沿って水平方向に継続的に往復移動する。
そして、薬液供給部813から吐出ヘッド881へと薬液が供給され、水平方向に揺動する吐出ヘッド881から基板9の上面91へと薬液が供給される(ステップS12)。吐出ヘッド881からの薬液は、回転する基板9の上面91に連続的に供給される。薬液は、基板9の回転により基板9の外周部へと拡がり、上面91全体が薬液により被覆される。水平方向に揺動する吐出ヘッド881から回転中の基板9へと薬液が供給されることにより、基板9の上面91に薬液をおよそ均一に供給することができる。また、基板9上の薬液の温度の均一性を向上することもできる。その結果、基板9に対する薬液処理の均一性を向上することができる。
拡大密閉空間100では、回転する基板9の上面91から飛散する薬液が、環状開口81を介してカップ部161のカップ側壁部611にて受けられ、液受け凹部252へと導かれる。液受け凹部252へと導かれた薬液は、図3に示す第1排出路191を介して気液分離部193に流入する。薬液回収部195では、気液分離部193から薬液が回収され、フィルタ等を介して薬液から不純物等が除去された後、再利用される。
薬液の供給開始から所定時間(例えば、60〜120秒)経過すると、スキャンノズル188からの薬液の供給が停止される。続いて、基板回転機構15により、所定時間(例えば、1〜3秒)だけ基板9の回転数が定常回転数よりも高くされ、基板9から薬液が除去される。また、ヘッド回転機構891により、スキャンノズル188が回転し、図8に示すように、チャンバ空間120から環状開口81を介して側方空間160へと移動する。
スキャンノズル188が側方空間160へと移動すると、チャンバ蓋部122およびカップ部161が同期して下方へと移動する。そして、図9に示すように、チャンバ蓋部122の外縁部下端(すなわち、蓋下筒部228の下端)のリップシール231が、チャンバ側壁部214の上部と接することにより環状開口81が閉じられ、チャンバ空間120が、側方空間160と隔絶された状態で密閉される。カップ部161は、図5と同様に、退避位置に位置する。したがって、図6と同様に、カップ側壁部611とガード部166と液受け側壁部253とが径方向に重なる。また、ガード部166は液受け側壁部253に支持される。
以下の説明では、図9に示すチャンバ12およびカップ部161の状態を「第2密閉状態」という。第2密閉状態では、基板9は、チャンバ12の内壁と直接対向し、これらの間に他の液受け部は存在しない。また、スキャンノズル188は、チャンバ空間120から隔離されて側方空間160内に収容される。
第2密閉状態では、基板押さえ部142の複数の第2接触部421が基板9の外縁部に接触する。トッププレート123の下面、および、基板支持部141の支持部ベース413上には、上下方向にて対向する複数対の磁石(図示省略)が設けられる。以下、各対の磁石を「磁石対」ともいう。基板処理装置1では、複数の磁石対が、周方向において第1接触部411、第2接触部421、第1係合部241および第2係合部242とは異なる位置に、等角度間隔にて配置される。基板押さえ部142が基板9に接触している状態では、磁石対の間に働く磁力(引力)により、トッププレート123に下向きの力が働く。これにより、基板押さえ部142が基板9を基板支持部141へと押圧する。
基板処理装置1では、基板押さえ部142が、トッププレート123の自重、および、磁石対の磁力により基板9を基板支持部141へと押圧することにより、基板9を基板押さえ部142と基板支持部141とで上下から挟んで強固に保持することができる。
第2密閉状態では、被保持部237のフランジ部239が、プレート保持部222のフランジ部224の上方に離間しており、プレート保持部222と被保持部237とは接触しない。換言すれば、プレート保持部222によるトッププレート123の保持が解除されている。このため、トッププレート123は、チャンバ蓋部122から独立して、基板保持部14、および、基板保持部14に保持された基板9と共に、基板回転機構15により回転する。
また、第2密閉状態では、第1係合部241の下部の凹部に第2係合部242が嵌る。これにより、トッププレート123は、中心軸J1を中心とする周方向において基板支持部141の支持部ベース413と係合する。換言すれば、第1係合部241および第2係合部242は、トッププレート123の基板支持部141に対する回転方向における相対位置を規制する(すなわち、周方向においてトッププレート123を基板支持部141に固定する)位置規制部材である。チャンバ蓋部122が下降する際には、第1係合部241と第2係合部242とが嵌り合うように、基板回転機構15により支持部ベース413の回転位置が制御される。
チャンバ空間120および側方空間160がそれぞれ独立して密閉されると、外側排気部194(図3参照)によるガスの排出が停止されるとともに、内側排気部198によるチャンバ空間120内のガスの排出が開始される。そして、純水供給部814による基板9への純水の供給が開始される(ステップS13)。
純水供給部814からの純水は、上部ノズル181および下部ノズル182から吐出されて基板9の上面91および下面92の中央部に連続的に供給される。純水は、基板9の回転により上面91および下面92の外周部へと拡がり、基板9の外周縁から径方向外側へと飛散する。基板9から飛散する純水は、チャンバ12の内壁(すなわち、蓋下筒部228の内壁およびチャンバ側壁部214の内壁)にて受けられ、図3に示す第2排出路192、気液分離部197および排液部199を介して廃棄される(後述する基板9の乾燥処理においても同様)。これにより、基板9の上面91のリンス処理および下面92の洗浄処理と共に、チャンバ12内の洗浄も実質的に行われる。
純水の供給開始から所定時間経過すると、純水供給部814(図3参照)からの純水の供給が停止される。そして、チャンバ空間120内において、基板9の回転数が定常回転数よりも十分に高くされる。これにより、純水が基板9上から除去され、基板9の乾燥処理が行われる(ステップS14)。基板9の乾燥開始から所定時間経過すると、基板9の回転が停止する。基板9の乾燥処理は、内側排気部198によりチャンバ空間120が減圧され、大気圧よりも低い減圧雰囲気にて行われてもよい。
その後、チャンバ蓋部122とトッププレート123とが上昇して、図5に示すように、チャンバ12がオープン状態となる。ステップS14では、トッププレート123が基板支持部141と共に回転するため、トッププレート123の下面に液体はほとんど残存せず、チャンバ蓋部122の上昇時にトッププレート123から液体が基板9上に落下することが防止される。基板9は、外部の搬送機構によりチャンバ12から搬出される(ステップS15)。なお、純水供給部814による純水の供給後、基板9の乾燥前に、IPA供給部815から基板9上にIPAを供給して基板9上において純水がIPAに置換されてもよい。
基板処理装置1では、チャンバ蓋部122およびカップ部161は、拡大密閉空間100の蓋部である「空間形成蓋部」である。また、チャンバ本体121は、空間形成蓋部により上方を覆われる「空間形成部本体」である。液受け側壁部253は、空間形成部本体の外周部に位置する「本体側壁部」である。カップ側壁部611は、空間形成蓋部の外周部に位置する「蓋側壁部」であり、本体側壁部の径方向内側に位置する。蓋下筒部228は、空間形成蓋部において蓋側壁部の径方向内側に位置する「内側蓋側壁部」である。
図9に示す空間形成蓋部(すなわち、チャンバ蓋部122およびカップ部161)の位置を「第1位置」と呼び、図1に示す空間形成蓋部の位置を「第2位置」と呼ぶと、チャンバ開閉機構131およびカップ部移動機構162は、第1位置と第1位置よりも上方の第2位置との間で、空間形成蓋部を空間形成部本体に対して上下方向に相対的に移動する空間形成部移動機構である。
上述のように、基板処理装置1では、空間形成蓋部が第1位置に位置する状態では、蓋側壁部であるカップ側壁部611と本体側壁部である液受け側壁部253とが径方向に重なり、ガード部166が本体側壁部に支持される。空間形成蓋部が第1位置から第2位置へと移動する際には、ガード部166が蓋側壁部により吊り下げられて上方へと移動する。そして、空間形成蓋部が第2位置に位置する状態では、蓋側壁部の下端が本体側壁部の上端よりも上方に位置し、ガード部166が蓋側壁部の下端と本体側壁部の上端との間の間隙を覆う。
これにより、回転する基板9からの処理液がカップ側壁部611よりも下方へと飛散した場合であっても、処理液が外側壁部164に付着することを抑制することができる。その結果、外側壁部164に付着した処理液が乾燥してパーティクルが発生することを抑制することができる。また、外側壁部164とベローズ固定部254との接続部から、処理液が拡大密閉空間100の外部へと漏出することを抑制することもできる。
さらに、上述のように、ガード部166の上下方向の移動は、カップ部移動機構162によるカップ部161の上下方向の移動と共に行われる。したがって、ガード部166を上下方向に移動するための機構を設ける必要がないため、基板処理装置1を小型化することができる。
基板処理装置1では、空間形成蓋部が第2位置に位置する状態では、ガード部166の下端部が本体側壁部の上端部と径方向に重なる。これにより、ガード部166よりも径方向内側の空間と、本体側壁部である液受け側壁部253と外側壁部164との間の空間との間に、いわゆるラビリンス構造が形成される。その結果、処理液が外側壁部164に付着することをより一層抑制することができる。
上述のように、空間形成蓋部が第1位置に位置する状態では、内側蓋側壁部である蓋下筒部228が空間形成部本体であるチャンバ本体121のチャンバ側壁部214に接することにより、内部に密閉空間であるチャンバ空間120が形成される。また、空間形成蓋部が第2位置に位置する状態では、内側蓋側壁部が空間形成部本体から離間して内側蓋側壁部と空間形成部本体との間に環状開口81が形成され、蓋側壁部が、基板9から飛散した処理液を環状開口81を介して受ける。
このように、基板処理装置1では、基板9に対する処理の内容に合わせて2種類の処理空間(すなわち、チャンバ空間120および拡大密閉空間100)を選択的に使用することができる。また、外側壁部164が処理空間を形成する部材に含まれる場合(すなわち、拡大密閉空間100にて処理を行う場合)であっても、外側壁部164に処理液が付着することを抑制することができる。したがって、基板処理装置1の構造は、環状開口81を介して基板9の上方へと移動して基板9上に処理液を供給するスキャンノズル188が設けられる基板処理装置に特に適している。
上述のように、基板処理装置1では、処理液が外側壁部164に付着することを抑制することができる。このため、基板処理装置1の構造は、付着した処理液の除去が比較的難しいベローズを外側壁部164として備える基板処理装置に特に適している。
上記基板処理装置1は、様々な変更が可能である。
基板処理装置1では、上述のラビリンス構造は必ずしも形成される必要はなく、例えば、空間形成蓋部が第2位置に位置する状態において、ガード部166の下端と液受け側壁部253の上端とが、上下方向にておよそ同じ位置に位置してもよい。また、ガード部166がカップ側壁部611の下端と液受け側壁部253の上端との間の間隙を実質的に覆うのであれば、ガード部166の下端は、液受け側壁部253の上端よりも上方に位置していてもよい。
チャンバ蓋部122、カップ部161、外側壁部164およびチャンバ本体121により形成される拡大密閉空間100は、必ずしも厳密に気密な密閉空間である必要はない。また、外側壁部164はベローズには限定されず、他の様々な部材(例えば、上下方向の高さが小さくなると径方向外方に凸となるように弾性変形する部材)が外側壁部164として利用されてもよい。
基板処理装置1では、スキャンノズル188に代えて、側方空間160内に固定されるノズルが設けられ、当該ノズルから環状開口81を介して斜め下方に処理液が吐出されることにより、当該処理液が基板9の上面91に供給されてもよい。
上述の空間形成蓋部は、必ずしも、互いに独立して上下方向に移動するチャンバ蓋部122およびカップ部161を備える必要はなく、一繋がりの部材であってもよい。この場合、例えば、空間形成蓋部から内側蓋側壁部が省略されてもよい。
基板処理装置1では、半導体基板以外に、液晶表示装置、プラズマディスプレイ、FED(field emission display)等の表示装置に使用されるガラス基板の処理に利用されてもよい。あるいは、基板処理装置1は、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板および太陽電池用基板等の処理に利用されてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 基板処理装置
9 基板
14 基板保持部
15 基板回転機構
81 環状開口
100 拡大密閉空間
120 チャンバ空間
121 チャンバ本体
122 チャンバ蓋部
131 チャンバ開閉機構
161 カップ部
162 カップ部移動機構
164 外側壁部(ベローズ)
166 ガード部
181 上部ノズル
182 下部ノズル
188 スキャンノズル
228 蓋下筒部
253 液受け側壁部
611 カップ側壁部
813 薬液供給部
814 純水供給部
815 IPA供給部
J1 中心軸
S11〜S15 ステップ

Claims (6)

  1. 基板を処理する基板処理装置であって、
    筒状の本体側壁部を有する空間形成部本体と、
    前記本体側壁部の径方向内側に位置する筒状の蓋側壁部を有し、前記空間形成部本体の上方を覆う空間形成蓋部と、
    前記空間形成蓋部を第1位置と前記第1位置よりも上方の第2位置との間で前記空間形成部本体に対して上下方向に相対的に移動する空間形成部移動機構と、
    前記本体側壁部の径方向外側に位置し、上端部が前記空間形成蓋部に接続され、下端部が前記空間形成部本体に接続され、前記空間形成部移動機構による相対移動に追随して変形する外側壁部と、
    前記蓋側壁部と前記本体側壁部との間に配置される筒状のガード部と、
    前記空間形成部本体内に配置され、水平状態で基板を保持する基板支持部と、
    前記基板を前記基板支持部と共に回転する基板回転機構と、
    前記基板上に処理液を供給する処理液供給部と、
    を備え、
    前記空間形成蓋部が前記第1位置に位置する状態では、前記蓋側壁部と前記本体側壁部とが径方向に重なり、前記ガード部が前記本体側壁部に支持され、
    前記空間形成蓋部が前記第1位置から前記第2位置へと移動する際に、前記ガード部が前記空間形成蓋部の移動に伴って上方へと移動し、
    前記空間形成蓋部が前記第2位置に位置する状態では、前記蓋側壁部の下端が前記本体側壁部の上端よりも上方に位置し、前記ガード部が前記蓋側壁部の前記下端と前記本体側壁部の前記上端との間の間隙を覆うことを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記空間形成蓋部が前記第1位置から前記第2位置へと移動する際に、前記ガード部が前記蓋側壁部により吊り下げられて上方へと移動することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理装置であって、
    前記外側壁部が、それぞれが周状の複数の山折り線とそれぞれが周状の複数の谷折り線とが前記上下方向に交互に並ぶベローズであることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記空間形成蓋部が前記第2位置に位置する状態では、前記ガード部の下端部が前記本体側壁部の上端部と径方向に重なることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記空間形成蓋部が、前記蓋側壁部の径方向内側に位置する筒状の内側蓋側壁部を有し、
    前記空間形成蓋部が前記第1位置に位置する状態では、前記内側蓋側壁部が前記空間形成部本体に接することにより、内部に密閉空間が形成され、
    前記空間形成蓋部が前記第2位置に位置する状態では、前記内側蓋側壁部が前記空間形成部本体から離間して前記内側蓋側壁部と前記空間形成部本体との間に環状開口が形成され、前記蓋側壁部が、前記基板から飛散した処理液を前記環状開口を介して受けることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項5に記載の基板処理装置であって、
    前記処理液供給部が、前記内側蓋側壁部と前記蓋側壁部との間において前記空間形成蓋部に取り付けられ、前記環状開口を介して前記基板の上方へと移動して前記基板上に処理液を供給するノズルを備えることを特徴とする基板処理装置。
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