JP6213314B2 - ドアインパクトビームおよびその製造法 - Google Patents

ドアインパクトビームおよびその製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP6213314B2
JP6213314B2 JP2014045321A JP2014045321A JP6213314B2 JP 6213314 B2 JP6213314 B2 JP 6213314B2 JP 2014045321 A JP2014045321 A JP 2014045321A JP 2014045321 A JP2014045321 A JP 2014045321A JP 6213314 B2 JP6213314 B2 JP 6213314B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
top plate
impact beam
door impact
portions
vertical wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014045321A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015168349A (ja
Inventor
靖典 澤
靖典 澤
伊藤 泰弘
泰弘 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2014045321A priority Critical patent/JP6213314B2/ja
Publication of JP2015168349A publication Critical patent/JP2015168349A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6213314B2 publication Critical patent/JP6213314B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Description

本発明は、自動車のドアの内部に配置されるドアインパクトビームおよびその製造法に関する。
自動車のドアは、外観を創出するアウターパネルと、ドアの骨組みを成して強度を主に維持するインナーパネルとを、ヘム加工(180度曲げ加工)により組み立てることにより、構成される。アウターパネルとインナーパネルとの間には、ドアロック機構、ドアガラス、ウインドウレギュレータ等のドア構成部品が収容される。
近年の自動車には、側面衝突時の安全性向上を図るため、自動車前後方向へ向けてその両端を固定して配置される長尺の補強部材であるドアインパクトビームを、アウターパネルとインナーパネルとの間に備えることが多い。ドアインパクトビームは、例えば丸パイプを素材とする閉断面型と、例えばハット形の横断面を有する開断面型とに大別される。いずれのタイプのドアインパクトビームも側面衝突による衝撃荷重を負荷されると、衝撃荷重入力位置を作用点とする三点曲げ変形を生じることによって衝撃エネルギーを吸収する。
近年、ハット形の横断面を有する開断面型のドアインパクトビームに関して、自動車車体の軽量化の一環として、引張強度が例えば590MPa以上の高張力鋼板を用いることによる薄肉化・軽量化が推進されている。しかし、開断面型のドアインパクトビームを薄肉化すると剛性が低下する傾向にあるため、ドアインパクトビームの断面寸法を拡大する必要を生じる。しかし、ドアインパクトビームは、アウターパネルとインナーパネルとの間の狭い空間に上述の各種のドア構成部品との干渉を避けて配置されるために、小断面であることが求められる。このため、開断面型のドアインパクトビームの断面寸法の拡大は難しい。
ドアの設計を工夫することにより開断面型のドアインパクトビームの薄肉化や断面寸法の拡大を図れたとしても、衝突時の開断面型のドアインパクトビームの圧潰挙動が変化するおそれがある。特に、ハット形の横断面における平面の幅Wと板厚tの比(=W/t)が大きな面部(例えば天板部)では、衝突後にたわみや座屈といった面外変形が早期に発生し易い。この傾向は、ドアインパクトビームの強度が高い場合に顕著になる。このため、衝突による圧潰時にこの面外変形が発生すると、高強度のドアインパクトビームであっても、十分なせん断変形が導入されなくなり、所望の圧潰荷重や吸収エネルギーを得られない。
例えば特許文献1には、天板部と、この天板部に連続する2つの稜線部と、これら2つの稜線部にそれぞれ連続する2つの縦壁部と、これら2つの縦壁部にそれぞれ連続する2つの曲線部と、これら2つの曲線部にそれぞれ連続する2つのフランジとを有するハット型の開断面形状を有する薄鋼板製のドアインパクトビームにおいて、一方の縦壁部の一部〜一方の稜線部〜天板部〜他方の稜線部〜他方の縦壁部の一部に補強板を配置して、天板部の平面〜稜線部間を部分的に強化することによって、衝突時のハット形の開断面形状の断面崩れを抑制して衝突エネルギーの吸収性能を向上させる発明が開示される。
特開2009−196488号公報
しかし、特許文献1により開示されたドアインパクトビームの場合、衝突による曲げ圧潰時に、ハット型の開断面における天板部に過大な量のたわみが発生する。そして、過大な量の天板部のたわみにより、縦壁部が早期に倒れ込んでしまう。このため、縦壁部に発生するせん断変形が減少し、結果として、圧潰荷重や吸収エネルギーが低下する。したがって、ドアインパクトビームのたわみ量を抑制して縦壁部が倒れ込まないようにする必要がある。
本発明は、従来の技術が有するこの課題に鑑みてなされたものであり、引張強度が590MPa以上の高張力鋼板からなるハット形の横断面を有する開断面型のドアインパクトビームであって、衝突による曲げ圧潰時に所望の圧潰荷重や衝撃エネルギーの吸収量を得られるドアインパクトビームを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、引張強度が590MPa以上の高張力鋼板からなる開断面型のドアインパクトビームにおいて、ドアインパクトビームの本体の稜線部および縦壁部の引張強度に対して天板部の引張強度を低下(低降伏点化)することにより、天板部に生じるたわみ量を抑制でき、これにより、所望の圧潰荷重や衝撃エネルギーの吸収量を得られることを知見し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。本発明は、以下に列記の通りである。
(1)引張強度が590MPa以上の単一の鋼板の成形体である長尺の本体を少なくとも一つ有し、前記本体は、長手方向の両端部側にそれぞれ形成される2つのドア取付け部と、該2つのドア取付け部の間に配置される曲げ変形発生部とを有するとともに、曲げ変形発生部は、天板部と、該天板部に連続する2つの稜線部と、該2つの稜線部にそれぞれ連続する2つの縦壁部と、該2つの縦壁部にそれぞれ連続する2つの曲線部と、該2つの曲線部にそれぞれ連続する2つのフランジとを有するハット形の開断面形状を有するドアインパクトビームにおいて、
前記天板部の幅方向の全部または一部の領域の引張強度が前記稜線部および前記縦壁部のいずれの引張強度よりも低いこと
を特徴とするドアインパクトビーム。
(2)前記稜線部および前記縦壁部はいずれも焼入れ組織を有するとともに、前記天板部の全部または一部は非焼入れ組織を有する(1)項に記載されたドアインパクトビーム。
)前記天板部の幅方向の全部または一部の領域の幅(Lh)は、該天板部の幅(L)に対して、2/3L≦Lh≦Lの関係を満足する(1)項または(2)項に記載されたドアインパクトビーム。
)(1)項から()項までのいずれか1項に記載されたドアインパクトビームを製造する方法であって、
単一の鋼板からなるブランクをAc3点以上に加熱する工程と、ブランクを金型で冷却しながらプレス成形する工程とを備え、
前記金型による冷却により、前記稜線部および前記縦壁部に成形される部分は焼入れされ、前記天板部の前記全部または一部の領域は焼入れされないようにすること
を特徴とするドアインパクトビームの製造法。
本発明における「天板部の幅方向の全部の領域」とは、横断面において、天板部における2つの稜線部との会合部である2つのR止まりの間の領域を意味する。
本発明により、高張力鋼板からなるハット形の横断面を有する開断面型のドアインパクトビームであって、衝突による曲げ圧潰時に所望の圧潰荷重や衝撃エネルギーの吸収量を得られるドアインパクトビームが得られるようになる。
図1は、本発明に係るドアインパクトビームの一例の断面図である。 図2は、ドアインパクトビームの衝突による3点曲げ圧潰時における変形形態(ひずみ分布)を示す説明図であり、図2(a)は天板部、稜線部および縦壁部がいずれも同じ引張強度(1500MPa)の場合(比較例)を示し、図2(b)は天板部が590MPa,稜線部および縦壁部がいずれも1500MPaである場合(本発明例)を示す。 図3は、本発明に係るドアインパクトビームの他の一例の断面図である。 図4は、本発明に係るドアインパクトビームのプレス金型の一例を示す説明図である。 図5は、数値解析の対象としたドアインパクトビームの各部寸法を示す説明図である。 図6は、解析条件を示す説明図である。 図7は、比較例A、本発明例Bの数値解析の結果を示すグラフである。
本発明を、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
1.ドアインパクトビーム
図1は、本発明に係るドアインパクトビームの一例の断面図である。
ドアインパクトビーム1は、本体2を少なくとも一つ有する。本体2は、単一の鋼板の成形体である。本体2は、図1の紙面と直交する方向へ延びる長尺の外形を有する。
「単一の鋼板」とは、テーラーウェルドブランクのように複数枚の鋼板を接合したものではなく、一枚の鋼板からなることを意味する。ドアインパクトビーム1の本体2が単一の鋼板から構成されることで、例えば本体がテーラーウェルドブランクからなる場合と比較して、多くの場合コスト面で有利であるだけでなく、衝突時に複数の鋼板の溶接部周辺を起点とする割れを生じるおそれがない。
本体2を構成する鋼板の板厚は、1.4〜2.3mm程度であることが例示される。
本体2は、長手方向へ2つのドア取付け部(図示しない)と曲げ変形発生部3とを有する。2つのドア取付け部は、本体2の長手方向(図1の紙面と直交する方向)の両端部側にそれぞれ形成される。2つのドア取付け部は、ドアインナーパネルにおける所定の取付け位置へ適宜手段(例えばボルト及びナットを用いる締結等)により固定するための部分であり、ドアインナーパネルにおける自動車前後方向の前端側、及び後端側の所定の位置に固定される。
曲げ変形発生部3は、これら2つのドア取付け部の間に配置される。すなわち、図1は、曲げ変形発生部3における本体2の横断面形状を示す。なお、2つのドア取付け部の横断面形状は、ドアインナーパネルにおける所定の取付け位置へ確実に取り付けることができる形状であればよく、特定の形状には制限されない。
曲げ変形発生部3は、天板部4と、2つの稜線部5a,5bと、2つの縦壁部6a,6bと、2つの曲線部7a,7bと、2つのフランジ8a,8bとを有する。
天板部4は、R止まり9‐1,9−2間に平面状に形成される。
2つの稜線部5a,5bは、それぞれ、R止まり9−1,9−2を介して、天板部4に連続して曲面状に形成される。
2つの縦壁部6a,6bは、それぞれ、R止まり10−1,10−2を介して、2つの稜線部5a,5bに連続して平面状に形成される。
2つの曲線部7a,7bは、それぞれ、R止まり11−1、11−2を介して、2つの縦壁部6a,6bに連続して曲面状に形成される。
さらに、2つのフランジ8a,8bは、それぞれ、R止まり12−1,12−2を介して、2つの曲線部7a,7bに連続して平面状に形成される。
このように、本体2における曲げ変形発生部3は、天板部4と、2つの稜線部5a,5bと、2つの縦壁部6a,6bと、2つの曲線部7a,7bと、2つのフランジ8a,8bとにより構成されるハット形の開断面形状を有する。
稜線部5a,5bおよび縦壁部6a,6bは、いずれも、焼入れ組織(マルテンサイト)を有する。稜線部5a,5bおよび縦壁部6a,6bの引張強度は、いずれも1180MPa以上であり、1470MPa以上であることが望ましい。
天板部4の全部の領域または一部の領域13は、非焼入れ組織(フェライトーパーライト(または、これらに焼入れ組織であるマルテンサイトが混在する組織であってもよい))を有する。
この領域13の引張強度は、稜線部5a,5bや縦壁部6a,6bの引張強度の20〜60%の範囲であることが好ましい。具体的には、稜線部5a,5bや縦壁部6a,6bの引張強度が1500〜1800MPa程度の場合には、天板部4での領域13の引張強度は390〜900MPa程度、より望ましくは440〜780MPa程度である。
ここで、天板部4の一部の領域13は、天板部4の幅(L)に対して、2/3L以上L以下となる関係を満足する領域を意味する。
このように、ドアインパクトビーム1では、本体2を構成する天板部4の全部の領域または一部の領域13の引張強度が、稜線部5a,5bおよび縦壁部6a,6bのいずれの引張強度よりも低い。
このため、衝突による3点曲げ圧潰時における天板部4のたわみ量が低減され、これにより、縦壁部6a,6bが倒れることが防止される。このため、縦壁部6a,6bにせん断変形を十分に発生させることができ、これにより、所望の圧潰荷重や衝撃エネルギーの吸収量を得られる。
図2は、ドアインパクトビーム1の衝突による3点曲げ圧潰時における変形形態(ひずみ分布)を示す説明図である。図2(a)は天板部4、稜線部5a,5bおよび縦壁部6a,6bがいずれも同じ引張強度(1500MPa)の場合(比較例)を示し、図2(b)は天板部4が590MPa,稜線部5a,5bおよび縦壁部6a,6bがいずれも1500MPaである場合(本発明例)を示す。
図2(a)および図2(b)に示すように、本発明例は、比較例よりも、ひずみ量が低い範囲がドアインパクトビーム1の長手方向に拡がり、比較例のようにひずみ量が高い範囲が狭い範囲に集中することが抑制される。これにより、縦壁部6a,6bが早期に倒れることが防止される。このため、縦壁部6a,6bに十分なせん断変形を発生させることができ、これにより、所望の圧潰荷重や衝撃エネルギーの吸収量を得られる。
なお、図2(a)および図2(b)については実施例の欄で詳細に説明する。
本体2の長手方向について、天板部4の全部の領域または一部の領域13の引張強度を、稜線部5a,5bおよび縦壁部6a,6bのいずれの引張強度よりも低くする範囲は、曲げ変形発生部3の長手方向のほぼ全長に形成されることが望ましいが、全ての領域に限定されるものではない。例えば曲げ変形発生部3の長手方向の中央部に,全長の5%以上にわたる範囲に形成されていればよく、さらに、ドア取付け部にかかる範囲に形成されていてもよい。
ドアインパクトビーム1は、図1中の白抜き矢印で示すように、天板部4に衝撃荷重Fが入力されるように、すなわち、ドアインパクトビーム1の本体2における天板部4がドアウターパネル側に位置するとともに2つのフランジ8a,8bがドアインナーパネル側に位置するように、ドアアウターパネルとドアインナーパネルとの間の所定の位置に配置される。
図3は、本発明に係るドアインパクトビームの他の一例の断面図である。
ドアインパクトビーム1−1は、二つの本体2−1,2−2を、天板4の幅方向(図3における左右方向)へ並んで有する。これにより、圧潰荷重や衝撃エネルギーの吸収量を高めることができる。
2.ドアインパクトビーム1の製造法
ドアインパクトビーム1は、如何なる製造法により製造しても構わないが、所望の寸法精度や生産性を高めるために、いわゆるホットスタンプにより製造することが好ましい。
すなわち、Ac点以上に加熱された引張強度が590MPa以上のブランク(鋼板)を金型(パンチおよびダイ)で冷却しながらプレス成形することにより、ドアインパクトビーム1を製造する。
この際、金型による、ブランクにおける稜線部5a,5bおよび縦壁部6a,6bに成形される部分の冷却速度を、金型による天板部4の全部の領域または一部の領域13に成形される部分の冷却速度よりも大きくする。このような冷却速度の調整により、稜線部5a,5bおよび縦壁部6a、6bに成形される部分が焼き入れされ、前記天板部4の前記全部または一部の領域13は焼き入れされないようにする。
縦壁部6a,6bに成形される部分の冷却速度を、金型による天板部4の領域13に成形される部分の冷却速度よりも大きくするには、例えば、
(i)パンチおよびダイの内部又は表面に冷却水の流路を有する金型の場合には、ブランクにおける稜線部5a,5bおよび縦壁部6a,6bに成形される部分に接触する部分の冷却水の流量を、ブランクにおける天板部4の領域13に成形される部分に接触する部分の冷却水の流量よりも増加することや、
(ii)図4に例示するように、ブランク22の天板部4の領域13に成形される部分に、接触するパンチ20およびダイ21に、切り欠きや凹み20a,21a等を形成することにより、天板部4の領域13に成形される部分の冷却速度を低下すること
等が例示される。
コンピュータを用いた数値解析を行うことにより、本発明の効果を確認した。
図5は、数値解析の対象としたドアインパクトビーム1の各部寸法を示す説明図である。
本発明例および比較例ともに、ドアインパクトビーム1に用いる鋼板の板厚は1.2mmとした。
本発明例では、天板4の幅方向の全部の領域の引張強度を590MPaとし、この領域以外は引張強度を1500MPaとした。これは、例えば図4に示す切り欠きや凹み20a,21a等を形成されたパンチ20およびダイ21を用いて鋼板(ブランク)をホットスタンプし、縦壁部及ぶ稜線部を焼入れ天板部を焼入れしない場合を想定したものである。
比較例では、引張強度を1500MPaとした。これは、ドアインパクトビーム1全体が焼き入れられた場合を想定した。
本発明例および比較例のドアインパクトビームについて、以下に示す解析条件で数値解析を行った。
図6は、解析条件を示す説明図である。
図6に示すように、この解析では、本発明例,比較例のドアインパクトビーム31それぞれを、半径15mmの円柱状の支点30,30により支点間距離1000mmで、天板部が衝突面側に位置するとともにフランジが反衝突面側に位置するようにして固定支持し、ドアインパクトビームの長手方向の中央位置に、半径150mmのインパクター32を衝突速度1.8km/hで衝突させる条件とした。
図7は、比較例A、本発明例Bの数値解析の結果を示すグラフであり、変形時の変位量と荷重との関係、および衝撃エネルギー吸収量EAを示す。
また、既に参照した図2は、ドアインパクトビームの衝突による3点曲げ圧潰時における変形形態(ひずみ分布)を示す説明図であり、図2(a)は比較例を示し、図2(b)は本発明例を示す。
図7、図2(a)および図2(b)に示すように、本発明例は、比較例よりも、ひずみ量が低い範囲がドアインパクトビームの長手方向に拡がり、従来例のようにひずみ量が高い範囲が狭い範囲に集中することが抑制された。
これにより、縦壁部が早期に倒れることが防止され、縦壁部6a,6bにせん断変形を十分発生させることができた。このため、本発明例は比較例に対して、圧潰荷重が7%向上し、衝撃エネルギーの吸収量が10%向上した。
1 ドアインパクトビーム
2 本体
3 曲げ変形発生部
4 天板部
5a,5b 稜線部
6a,6b 縦壁部
7a,7b 曲線部
8a,8b フランジ
13 天板部の一部

Claims (4)

  1. 引張強度が590MPa以上の単一の鋼板の成形体である長尺の本体を少なくとも一つ有し、前記本体は、長手方向の両端部側にそれぞれ形成される2つのドア取付け部と、該2つのドア取付け部の間に配置される曲げ変形発生部とを有するとともに、曲げ変形発生部は、天板部と、該天板部に連続する2つの稜線部と、該2つの稜線部にそれぞれ連続する2つの縦壁部と、該2つの縦壁部にそれぞれ連続する2つの曲線部と、該2つの曲線部にそれぞれ連続する2つのフランジとを有するハット形の開断面形状を有するドアインパクトビームにおいて、
    前記天板部の幅方向の全部または一部の領域の引張強度が前記稜線部および前記縦壁部のいずれの引張強度よりも低いこと
    を特徴とするドアインパクトビーム。
  2. 前記稜線部および前記縦壁部はいずれも焼入れ組織を有するとともに、前記天板部の全部または一部は非焼入れ組織を有する請求項1に記載されたドアインパクトビーム。
  3. 前記天板部の幅方向の全部または一部の領域の幅(Lh)は、該天板部の幅(L)に対して、2/3L≦Lh≦Lの関係を満足する請求項1または請求項2に記載されたドアインパクトビーム。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載されたドアインパクトビームを製造する方法であって、
    単一の鋼板からなるブランクをAc点以上に加熱する工程と、ブランクを金型で冷却しながらプレス成形する工程とを備え、
    前記金型による冷却により、前記稜線部および前記縦壁部に成形される部分は焼入れされ、前記天板部の前記全部または一部の領域は焼入れされないようにすること
    を特徴とするドアインパクトビームの製造法。
JP2014045321A 2014-03-07 2014-03-07 ドアインパクトビームおよびその製造法 Active JP6213314B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014045321A JP6213314B2 (ja) 2014-03-07 2014-03-07 ドアインパクトビームおよびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014045321A JP6213314B2 (ja) 2014-03-07 2014-03-07 ドアインパクトビームおよびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015168349A JP2015168349A (ja) 2015-09-28
JP6213314B2 true JP6213314B2 (ja) 2017-10-18

Family

ID=54201475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014045321A Active JP6213314B2 (ja) 2014-03-07 2014-03-07 ドアインパクトビームおよびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6213314B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105127288A (zh) * 2015-10-14 2015-12-09 安徽江淮汽车股份有限公司 汽车车架前纵梁的制造方法
BR112019001079A2 (pt) * 2016-07-28 2019-04-30 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation elemento de absorção de impacto
KR20200001257A (ko) 2018-06-27 2020-01-06 현대자동차주식회사 도어 임팩트 빔

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11104749A (ja) * 1997-09-29 1999-04-20 Nippon Steel Corp プレス成形用鋼帯およびその製造方法
JP4768174B2 (ja) * 2001-09-27 2011-09-07 株式会社ジーテクト 車両用ドアの補強ビーム及びその製造方法
JP2007062733A (ja) * 2006-10-18 2007-03-15 Kikuchi Co Ltd 車体用部品及びその高周波焼入れ方法
JP5131065B2 (ja) * 2008-07-14 2013-01-30 トヨタ自動車株式会社 車両のピラー構造及びその製造方法。
JP2010195187A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Aisin Takaoka Ltd 車両用衝突補強材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015168349A (ja) 2015-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190359157A1 (en) Crash box and method for producing the same
US10265752B2 (en) Method for manufacturing press-formed product and press-forming apparatus
JP5569661B2 (ja) プレス成形体の製造方法および製造装置
JP5168023B2 (ja) バンパーリインフォースメントおよびその製造方法
KR102032185B1 (ko) 도어 이너 패널 및 도어 이너 패널 제조 방법
WO2018207668A1 (ja) 構造部材、車体構造及びバンパリインフォースメント
US11534815B2 (en) Press formed product, automobile structural member with the press formed product, and method for producing press formed product
JPWO2013133157A1 (ja) 継手構造
JP6304379B2 (ja) ドアインパクトビーム
JP6213314B2 (ja) ドアインパクトビームおよびその製造法
EP3501684B1 (en) Automobile-body press-formed component and manufacturing method therefor
CN111093852B (zh) 热冲压成型品、其制造方法以及制造装置
JP6265315B1 (ja) 自動車車体用プレス成形部品およびその製造方法
JP4932688B2 (ja) 自動車車体用ルーフ補強材
JP2011207241A (ja) 車体前部構造
JP6176046B2 (ja) 高張力鋼板製の溶接構造体
JP2014141256A (ja) ピラー構造及びピラー構造製造方法
CN110402218B (zh) 成形体、构造构件以及成形体的制造方法
JP5459183B2 (ja) 金属製車両用クロスメンバー
CN108463392B (zh) 骨架构件以及骨架构件的制造方法
JP2013241031A (ja) 車両用骨格材
JP2012001024A (ja) 自動車の車体メンバー部材
JP2014101094A (ja) 車体構造
JP2017121658A (ja) 負角フランジ部材およびその製造方法、ならびに負角フランジ部材を備える構造体
JP2017056908A (ja) 車両用バンパ構造

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20151016

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170721

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170801

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170904

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6213314

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350