JP6213241B2 - 防眩性フィルム、偏光板及び画像表示装置 - Google Patents
防眩性フィルム、偏光板及び画像表示装置 Download PDFInfo
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Description
上記防眩層の厚み方向の断面における上記鎖状無機微粒子の面積率が41.2〜80%であることが好ましい。
上記防眩層中の上記鎖状無機微粒子の充填率が56.3〜150%であることが好ましい。
上記鎖状無機微粒子は、平均一次粒径1〜90nmの球状の無機微粒子3〜20個が連続して鎖状になったものであることが好ましい。
上記鎖状無機微粒子は、鎖状シリカであることが好ましい。
上記防眩層は、単層であることが好ましい。
上記防眩層の膜厚が3〜10μmであることが好ましい。
上記防眩層は、更にフィラーを5〜25質量%含むことが好ましい。
上記フィラーは、スチレン−アクリル共重合体ビーズ、ポリスチレンビーズ、及び、アクリルビーズからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明は、上述の防眩性フィルム、又は、上述の偏光板を備えることを特徴とする画像表示装置でもある。
以下、本発明を詳細に説明する。
このため、鉛筆硬度及び耐擦傷性が高く、防眩性に優れ、画像コントラストが高い防眩性フィルムとすることができる。
そして、鎖状シリカなど屈折率が低い鎖状無機微粒子の場合であれば、層表面の屈折率を下げ、外光の反射を軽減させて、見た目の黒さを向上させことができると考えられる。また、鎖状無機微粒子を使用すると、防眩層を形成するための防眩層用組成物の粘度が比較的高くなり、所望の凹凸形状の形成を制御し易く、優れた防眩性を付与することができる。
本発明の防眩層の層表面とは、最上層表面や基材側の最下層表面を含まない部分であり、最上層表面や、最下層表面より200nm離れた任意の領域である。
鎖状無機微粒子がシリカなど防眩層マトリックス樹脂より屈折率が低い無機微粒子の場合は、最上層表面にも、鎖状微粒子のみが密に存在しやすくなり、あたかも鎖状微粒子の1粒子の平均粒子径程度の膜厚の低屈折率層が形成されている状態になりやすく(図1〜図4)、これが更に防眩層の反射率を低下することに効果があると考えている。防眩層は単層であるが、充填率で鎖状無機微粒子が存在することで、擬似低屈折率層が最表面に形成されることも本発明の特徴である。
なお、上記鎖状無機微粒子が、防眩層に連なって分散しているとは、鎖状無機微粒子が防眩層中に密に存在している(後述する面積率を満たす)状態、さらに好ましくは、防眩層内に鎖状無機微粒子の凝集塊(50〜200nm角大)が複数形成され、これらの凝集塊が接触して網状構造若しくはこれに類似する構造を形成している状態をいう。
この凝集塊(50〜200nm角大)は、鎖状に連なった無機微粒子が直線状に伸びた形状であっても、二次元的又は三次元的に湾曲した形状であっても構わない。よって、本発明の鎖状無機微粒子の定義:平均一次粒径1〜90nmの球状の無機微粒子が3〜20個連続して鎖状を形成していることと矛盾しない。
従って、鎖状無機微粒子が、防眩層中に密に存在していない状態(面積率を満たしていない状態)、鎖状無機微粒子の凝集体同士が粗に存在している状態(例えば、図4のように、面積率を満たさず、上記凝集塊同士が接触せずに、互いに離れている状態)を表すものではなく、図1のように面積率をみたす状態、さらに好ましくは図2及び図3のような面積率を満たし、かつ鎖状無機微粒子又は該鎖状無機微粒子の凝集塊同士が接触した状態を表す。
上記防眩層中の鎖状無機微粒子の分散状態は、防眩層の厚み方向の断面をSEM等で観察することにより確認することができる。
具体的には、上記鎖状無機微粒子は、平均一次粒径1〜100nmの球状の無機微粒子3〜20個が連続して鎖状になったものであることが好ましい。
上記鎖状無機微粒子の平均一次粒径及び個数が上述の範囲外であると、充分な鉛筆硬度を有する防眩層が得られないおそれがある。
上記鎖状無機微粒子は、鎖状に連なった無機微粒子が直線状に伸びた形状であっても、二次元的又は三次元的に湾曲した形状であっても構わない。
上記鎖状無機微粒子は、上記防眩層中で密に充填されているので、本発明の防眩性フィルムを断面観察した場合、20個を超える多数の上記球状の無機微粒子が連なって観察されることがある。このため上記鎖状無機微粒子は、本発明の防眩性フィルムの断面観察において、上記球状の無機微粒子3個以上が連続して鎖状になった状態で観察されるものである。本発明の平均一次粒径とは、SEMなどで断面観察した折に目視できる鎖状無機微粒子を構成する球状の1微粒子の任意の10個の平均粒径のことをいう。
上記鎖状シリカは、シリカ微粒子が連続して鎖状になったものをいい、直線状に伸びた形状、又は、二次元的若しくは三次元的に湾曲した形状のものを挙げることができる。
上記鎖状シリカの市販品としては、日揮触媒化成社製V−8803等を挙げることができる。
また、上記鎖状中空シリカを含有することにより、防眩層全体の屈折率を小さくして、防眩性フィルムの反射率を低下させることができる。
上記面積率が30%未満であると、鉛筆硬度及び耐擦傷性が不充分となる。鉛筆硬度がより優れることから、上記面積率の下限は、40%であることが好ましい。
上記面積率が94%を超えると、防眩層と光透過性基材との密着性が低下したり、本発明の防眩性フィルムの硬度は増すが、もろくなってしまうため、防眩性フィルムの製造時や使用時にクラック等が発生しやすくなる。また、防眩層の製造が困難となり、更に、製造コストの上昇につながる。クラック発生防止の点から、上記面積率の上限は、80%が好ましい。
例えば、以下の方法で測定することができる。
(1)SEM断面写真
ミクロトームを用いて光学積層体を切削し、超薄切片サンプルを作成し、日立協和エンジニアリング株式会社製 デジタル走査型電子顕微鏡(S−4800)を用いて、倍率50000倍(加速電圧 30.0kV、エミッション電流 10μA)にてSEM断面写真を得る。
(2)面積率測定
SEM断面写真のデジタルデータから、画像解析ソフトWin Roof(三谷商事株式会社ビジュアルシステム部製)を用いて画像の二値化を行い、測定して得ることができる。
SEM断面写真には、鎖状無機微粒子が確認でき、この鎖状無機微粒子部分をソフト上で選択して着色し(二値化)、選択部分の面積を求めるとよい。
40%未満であると、充分な鉛筆硬度及び耐擦傷性を有する防眩層が得られないおそれがある。また、見た目の黒さを感じられず、さらには所望の凹凸形状の形成の制御効果が劣るおそれがある。150%を超えると、バインダー樹脂の割合が少なくなりすぎるため、基材との密着が損なわれる等のおそれがある。上記鎖状無機微粒子の充填率は、下限が50%であることがより好ましく、上限が90%であることがより好ましい。
なお、上記充填率は、防眩層中の樹脂の質量(A)に対する鎖状無機微粒子の質量(B)の百分率(B/A)である。
上記フィラーを含有させることにより、防眩層に表面凹凸形状を形成し、光拡散や内部散乱による防眩性を付与することができる。
上記フィラーは微粒子であり、形状は、真球状、楕円状、不定形など、特に限定されない。また、上記フィラーとしては、無機系、有機系の微粒子を使用することができ、好ましくは透明性の微粒子がよい。
無機フィラーとしては、不定形シリカ、球状等、ある特定形状を持った無機シリカビーズ等を挙げることができる。
上記フィラーは、単独で含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
なかでも、上記フィラーとしては、スチレン−アクリル共重合体ビーズ、ポリスチレンビーズ、及び、アクリルビーズからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。また、表面凹凸の形成及び屈折率の調整が容易になる点で、スチレン−アクリル共重合体ビーズであることがより好ましい。
また、コントラストを高める点で、上記バインダー樹脂との屈折率差が0.05以内のスチレン−アクリル共重合体ビーズを、バインダー樹脂及び鎖状無機微粒子の合計100質量部に対して、20質量部以下含有させることが好ましい。
屈折率は、材料そのものや、例えば、防眩性フィルムを製造後、その断面を出すことによって、フィラーやバインダーの断面を出したり、フィラーやバインダー片を削って取り出すことにより、アッベ屈折計で直接測定するか、ベッケ法などカーギル試薬を用いる方法、または防眩性フィルムを直接、レーザー干渉による測定、分光反射スペクトルや分光エリプソメトリーを測定するなどして定量的に測定できる。
防眩層用組成物を塗工、硬化したのちの防眩性フィルム中の上記フィラーの粒径は、光学顕微鏡で透過観察を行い、200倍から1000倍の倍率において観察できる粒径を、解析ソフトなどを用いて測定が可能である。その場合、10粒子以上の粒径を観察測定し、平均した値を平均粒径とする。
上記フィラーの含有量は、7〜20質量%であることがより好ましい。
上記レベリング剤としては、例えば、フッ素系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤、アクリル系レベリング剤等を挙げることができる。なかでも、少量の添加で効果がある点で、シリコーン系レベリング剤が好ましい。
なかでも、上記防眩層の凹凸形状は、上記フィラーを含む防眩層用組成物により形成したものであることが好ましい。
上記防眩層の表面凹凸形状は、防眩性が発揮され得る凹凸形状であれば特に限定されず、公知の凹凸形状であればよい。
上記層厚みは、防眩性フィルムの断面を、電子顕微鏡(SEM、TEM、STEM)で観察することにより任意の10点の厚みを測定して得られた平均値である。
上記混合分散は、ペイントシェーカー、ビーズミル、ニーダー等の公知の装置を使用して行うとよい。
上記範囲の粘度であると、所望の凹凸形状を有する防眩層を好適に形成することができる。
上記紫外線を照射する場合は、40〜300mJ/cm2の紫外線を照射する方法が挙げられる。
上記光透過性基材は、平滑性、耐熱性を備え、機械的強度とに優れたものが好ましい。
上記光透過性基材を形成する材料の具体例としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、又は、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂が挙げられ、好ましくはポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、トリアセチルセルロースが挙げられる。
また、上記光透過性基材は、その上に防眩層を形成するのに際して、接着性向上のために、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的な処理のほか、アンカー剤もしくはプライマーと呼ばれる塗料の塗布を予め行ってもよい。
上記ヘイズは、ヘーズ・透過率計HM−150(村上色彩技術研究所製)を用いてJISK−7136に準拠した方法により測定することができる。ヘイズは基材を光源側に向けて測定する。
20%を超えると、ディスプレイ表面に装着した場合において、内部散乱が強すぎたり、迷光を生じることに繋がり、色再現性や視認性を損なうおそれがある他、所望のコントラストが得られないおそれがある。
表面を平坦にした防眩性フィルムは、表面凹凸によるヘイズをもたず、内部ヘイズだけを持つ状態となっている。このヘイズを、内部ヘイズとして求めることができる。
なお、ヘイズ値は、JIS K−7136に従って測定することができる。測定に使用する機器としては、ヘーズ・透過率計 HM−150(村上色彩技術研究所製)が挙げられる。ヘイズは、基材を光源に向けて測定する。
このため、本発明の防眩性フィルムは、陰極線管表示装置(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、タッチパネル、電子ペーパー、タブレットPC等のディスプレイ、特に高精細化ディスプレイに好適に使用することができる。
なお、文中、「部」又は「%」とあるのは特に断りのない限り、質量基準である。
光透過性基材(厚み40μm、トリアセチルセルロース樹脂フィルム、コニカミノルタ社製、KC4UYW)を準備し、該光透過性基材の片面に、下記に示した組成で調製した防眩層用組成物1を、塗工厚みが6.0μm(乾燥時)となるように塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜を温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、塗膜に紫外線を照射線量が120mJ/cm2になるよう照射して塗膜を硬化させることにより、防眩層を形成し、参考例1の防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物1>
鎖状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名V−8803 平均一次粒径25nm 31質量部
有機フィラーA:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径5.0μm 屈折率1.52 20質量部
有機フィラーB:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.52 3質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 36質量部
バインダー樹脂C:東亜合成社製イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート
製品名M−313 22質量部
バインダー樹脂E:DNPファインケミカル社製PMMAポリマー(重量平均分子量75000)製品名HRAGアクリル 11質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物2を用いた点以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物2>
鎖状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名V−8803 平均一次粒径25nm 36質量部
有機フィラーA:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径5.0μm 屈折率1.52 20質量部
有機フィラーB:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.52 3質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 31質量部
バインダー樹脂C:東亜合成社製イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート
製品名M−313 22質量部
バインダー樹脂E:DNPファインケミカル社製PMMAポリマー(重量平均分子量75000)製品名HRAGアクリル 11質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物3を用いた点以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物3>
鎖状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名V−8803 平均一次粒径25nm 36質量部
有機フィラーA:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径5.0μm 屈折率1.52 11質量部
有機フィラーC:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.55 6質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 31質量部
バインダー樹脂C:東亜合成社製イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート
製品名M−313 22質量部
バインダー樹脂E:DNPファインケミカル社製PMMAポリマー(重量平均分子量75000)製品名HRAGアクリル 11質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物4を用い、塗工厚み3.0μm(乾燥時)で防眩層を形成した点以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物4>
鎖状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名V−8803 平均一次粒径25nm 40質量部
有機フィラーD:綜研化学社製SXシリーズ、スチレンビーズ、平均粒径3.5μm 屈折率1.59 1.25質量部
無機フィラーF:大日精化社製不定形シリカ、平均粒径1.5μm 製品名EXG40−77(D−30M) 10質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 40質量部
バインダー樹脂C:東亜合成社製イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート
製品名M−313 10質量部
バインダー樹脂E:DNPファインケミカル社製PMMAポリマー(重量平均分子量75000)製品名HRAGアクリル 10質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物5を用いた点以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物5>
鎖状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名V−8803 平均一次粒径25nm 40質量部
有機フィラーB:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.52 1質量部
有機フィラーE:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.50 11質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 30質量部
バインダー樹脂D:DIC社製メタクリル酸を含むアクリル樹脂、重量平均分子量8300 製品名RS29−266 30質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物6を用いた点以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物6>
鎖状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名V−8803 平均一次粒径25nm 45質量部
有機フィラーB:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.52 1質量部
有機フィラーE:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.50 11質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 25質量部
バインダー樹脂D:DIC社製メタクリル酸を含むアクリル樹脂、重量平均分子量8300 製品名RS29−266 30質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物7を用いた点以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物7>
鎖状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名V−8803 平均一次粒径25nm 60質量部
有機フィラーB:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.52 1質量部
有機フィラーE:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.50 11質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 10質量部
バインダー樹脂D:DIC社製メタクリル酸を含むアクリル樹脂、重量平均分子量8300 製品名RS29−266 30質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物8を用い、塗工厚み3.0μm(乾燥時)とした点以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物8>
無機フィラーF:大日精化社製不定形シリカ、平均粒径1.5μm 製品名EXG40−77(D−30M) 9質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 100質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 80質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 20質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物9を用いた点以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物9>
有機フィラーA:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径5.0μm 屈折率1.52 20質量部
有機フィラーB:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.52 3質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 67質量部
バインダー樹脂C:東亜合成社製イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート
製品名M−313 22質量部
バインダー樹脂E:DNPファインケミカル社製PMMAポリマー(重量平均分子量75000)製品名HRAGアクリル 11質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物10を用いた点以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物10>
鎖状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名V−8803 平均一次粒径25nm 27質量部
有機フィラーA:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径5.0μm 屈折率1.52 20質量部
有機フィラーB:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.52 3質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 40質量部
バインダー樹脂C:東亜合成社製イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート
製品名M−313 22質量部
バインダー樹脂E:DNPファインケミカル社製PMMAポリマー(重量平均分子量75000)製品名HRAGアクリル 11質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物11を用いた点以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物11>
鎖状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名V−8803 平均一次粒径25nm 65質量部
有機フィラーB:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.52 1質量部
有機フィラーE:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.50 11質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 5質量部
バインダー樹脂D:DIC社製メタクリル酸を含むアクリル樹脂、重量平均分子量8300 製品名RS29−266 30質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層の塗工厚みを11.0μmとした点以外は、比較例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物12を用いた点以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物12>
球状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名DP−1117SIV 平均一次粒径25nm 31質量部
有機フィラーA:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径5.0μm 屈折率1.52 20質量部
有機フィラーB:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.52 3質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 36質量部
バインダー樹脂C:東亜合成社製イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート
製品名M−313 22質量部
バインダー樹脂E:DNPファインケミカル社製PMMAポリマー(重量平均分子量75000)製品名HRAGアクリル 11質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物13を用い、膜厚を11.0μmにした以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物13>
球状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名DP−1117SIV 平均一次粒径25nm 40質量部
有機フィラーA:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径5.0μm 屈折率1.52 20質量部
有機フィラーB:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.52 3質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 36質量部
バインダー樹脂C:東亜合成社製イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート
製品名M−313 22質量部
バインダー樹脂E:DNPファインケミカル社製PMMAポリマー(重量平均分子量75000)製品名HRAGアクリル 11質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
防眩層用組成物1の代わりに、下記組成の防眩層用組成物14を用い、膜厚を3.0μmにした以外は、参考例1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。
<防眩層用組成物14>
球状シリカ:日揮触媒化成社製 製品名DP−1117SIV 平均一次粒径25nm 65質量部
有機フィラーB:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.52 1質量部
有機フィラーE:積水化成品工業社製テクポリマーSSX、スチレン−アクリル共重合体、平均粒径3.5μm 屈折率1.50 11質量部
バインダー樹脂A:日本化薬社製ペンタエリストールトリアクリレート 製品名PETA 5質量部
バインダー樹脂D:DIC社製メタクリル酸を含むアクリル樹脂、重量平均分子量8300 製品名RS29−266 30質量部
イルガキュア184:BASFジャパン社製 6質量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル:モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製 製品名TSF4460 0.1質量部
トルエン 60質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 40質量部
<面積率>
各防眩性フィルムについての、防眩層の厚み方向の断面における鎖状無機微粒子の面積率について、SEMによる断面写真から、画像解析ソフト画像解析ソフトWin Roof(三谷商事社ビジュアルシステム部製)によって断面を測定し、画像の2値化(鎖状微粒子の存在量を面積化する)を行い、測定した。なお、上記面積率は、上記防眩層断面において任意で5点測定し、それぞれ得られた値の平均値とした。また、図1に参考例1の、図2に実施例2の、図3に実施例5の、図4に比較例3の、防眩層の厚み方向の断面のSEM写真において2値化した図の一例を示した。これらの図は、いずれも倍率が5万倍の断面写真で、実線で囲まれた領域は1μm2である。ただし、有機粒子の存在しないところを選択し、かつ、最表面を含まず、深さ方向1.5μmの範囲内から、任意の5点を選択した。
各防眩性フィルムを、温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、JIS−S−6006が規定する試験用鉛筆(硬度HB〜3H)を用いて、JIS K5600−5−4(1999)が規定する鉛筆硬度評価方法に従い、4.9Nの荷重にて、防眩層が形成された表面の鉛筆硬度を測定した。
防眩性フィルムの表面を、#0000番のスチールウール(ボンスター販売株式会社製)を用いて、摩擦荷重4.9N/cm2及び6.86N/cm2で10往復摩擦し、その後の塗膜の剥がれの有無を目視し、結果を下記の基準にて評価した。
◎:摩擦荷重6.86N/cm2で塗膜の傷なし
○:摩擦荷重4.9N/cm2では塗膜の傷なし、摩擦荷重6.86N/cm2では塗膜の傷あり
×:摩擦荷重4.9N/cm2で塗膜の傷あり
各防眩性フィルムのヘイズについて、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K−7136(ヘイズ)に準拠した方法により測定した。内部ヘイズについては、上述した方法により測定した。
各防眩性フィルムの裏面(光透過性基材側面)を、光学フィルム用透明粘着フィルム(全光線透過率91%以上、ヘイズ0.3%以下、膜厚20〜50μmの製品、例えばMHMシリーズ:日栄加工(株)製など)で黒アクリル板に貼合した試料を水平面に置き、1000Lxの明室条件で目視にて様々な方向から観察し、下記の評価基準で評価した。
◎:十分な防眩があるが、白茶けておらず、黒くしまって見える
○:十分な防眩があり、やや白茶けるが、黒くしまって見える
×:十分な防眩があるが、全体的に白茶けている
−:所望の凹凸形成ができておらず防眩性がないため、対象外
各防眩性フィルムの表面(防眩層表面)に1mm角碁盤目カットにて、100升の升目を入れ、ニチバン社製工業用24mmの粘着テープを貼り、カッターナイフの背で擦って密着させ90°方向に5回急速剥離を行い、塗膜がフィルム表面に残っている升目を目視確認した。切り込み線に沿った剥がれは、カウントせず、升目の中が剥がれているかどうか確認した。
剥がれなし:100升の升目中に残っている塗膜の数が100
剥がれあり:100升の升目中に残っている塗膜の数が100未満
各防眩性フィルムを2.5cm×20cm角に切り取り、東洋精機社製の径の異なるマンドレル棒に、防眩層を外側にしてマンドレル棒に巻きつけた後、試験後のサンプルを暗室環境下にてスタンド透過光で目視確認し、防眩層のひび割れ(クラック)の有無を確認した。
なお評価においては、クラックが発生しなかった最小の径の値を記載した。
参考例1及び実施例2、比較例3の防眩性フィルムについて、防眩層表面の凹凸の平均間隔(Sm)、凹凸の算術平均粗さ(Ra)、及び、凹凸部の平均傾斜角(θa)を、表面粗さ測定器:SE−3400/株式会社小坂研究所製を用い、以下の条件で測定した。
なお、凹凸の平均間隔(Sm)及び凹凸の算術平均粗さ(Ra)は、JIS B 0601−1994に準拠する方法で得た値である。凹凸部の平均傾斜角(θa)は、表面粗さ測定器:SE−3400 取り扱い説明書(1995.07.20改訂)(株式会社小坂研究所)に記載の定義により得た値であり、図5に示すように、基準長さLに存在する凸部高さの和(h1+h2+h3+・・・+hn)のアークタンジェント{θa=tan−1(h1+h2+h3+・・・+hn)/L}で求めたものである。結果を表2に示す。結果、鎖状微粒子の増量に伴い、θaが大きくなる等鎖状微粒子が凸凹形状に寄与し、耐擦傷性を向上させつつ、所望の防眩性の付与に寄与することがわかった。
<測定条件>
(1)表面粗さ検出部の触針:
型番/SE2555N(2μ触針)、株式会社小坂研究所製
(先端曲率半径2μm/頂角:90度/材質:ダイヤモンド)
(2)表面粗さ測定器の測定条件:
基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):0.8mm
評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):4.0mm
触針の送り速さ:0.1mm/s
Claims (11)
- 光透過性基材と、前記光透過性基材の少なくとも一方の面上に、表面に凹凸形状を有する防眩層とを有する防眩性フィルムであって、
前記防眩層は、鎖状無機微粒子(ただし、鎖状中空シリカを除く)と、電離放射線硬化型樹脂の硬化物とを含有し、
前記防眩層の厚み方向の断面における前記鎖状無機微粒子の面積率が41.2〜94%である
ことを特徴とする防眩性フィルム。 - 防眩層の厚み方向の断面における鎖状無機微粒子の面積率が41.2〜80%である請求項1記載の防眩性フィルム。
- 防眩層中の鎖状無機微粒子の充填率が56.3〜150%である請求項1又は2記載の防眩性フィルム。
- 鎖状無機微粒子は、平均一次粒径1〜90nmの球状の無機微粒子3〜20個が連続して鎖状になったものである請求項1、2又は3記載の防眩性フィルム。
- 鎖状無機微粒子は、鎖状シリカである請求項1、2、3又は4記載の防眩性フィルム。
- 防眩層は、単層である請求項1、2、3、4又は5記載の防眩性フィルム。
- 防眩層の膜厚が3〜10μmである請求項1、2、3、4、5又は6記載の防眩性フィルム。
- 防眩層は、更にフィラーを5〜25質量%含む請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の防眩性フィルム。
- フィラーは、スチレン−アクリル共重合体ビーズ、ポリスチレンビーズ、及び、アクリルビーズからなる群より選択される少なくとも1種である請求項8記載の防眩性フィルム。
- 偏光素子を備えてなる偏光板であって、
前記偏光素子の表面に請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の防眩性フィルムを備えることを特徴とする偏光板。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8若しくは9記載の防眩性フィルム、又は、請求項10記載の偏光板を備えることを特徴とする画像表示装置。
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