JP6211857B2 - 天気判別システム - Google Patents

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Description

本発明は、天気を判別する天気判別システムに関する。
従来、天気の判別を行うためのシステムを構成する場合には、現在天気計(視程計)などの専用の計測器が用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開昭63−271189号公報 特開平03−229191号公報
現在天気計などの専用の計測器を用いることなく、他の用途にも使用することができる機器を用いて天気を判別するシステムを構築できれば、例えばコスト面などにおいて大きなメリットがあると考えられる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば現在天気計などの専用の計測器を用いることなく天気を判別することができる天気判別システムを提供することにある。
請求項1に記載の天気判別システムは、レーザレーダ装置および天気判別装置を備えている。レーザレーダ装置は、レーザビームを照射する発光部と、その照射されたレーザビームの反射光を受光する受光部と、受光部から出力される受光信号を用いてレーザビームの照射時点から反射光の受光時点までの時間を求め、そのレーザビームを反射した対象物までの距離を測定する測定部と、を備えている。つまり、本手段のレーザレーダ装置は、測距を行うための構成を備えた一般的なものである。天気判別装置は、レーザレーダ装置から与えられる距離を測定するための各種情報に基づいて天気を判別する。また、この場合、レーザレーダ装置は、そのレーザビームの照射方向に基準物が存在する箇所に設置されている。基準物は、発光部からの距離が既知の物体であり、例えばレーザレーダ装置がセキュリティ用途に用いられる場合には壁面などであり、車載用途に用いられる場合には前方に存在する車両の後面に設けられた反射板などである。
上記構成において、レーザレーダ装置から照射されたレーザビームは、距離測定の対象物だけでなく、基準物によっても反射される。そのため、レーザレーダ装置は、対象物からの反射光だけでなく、そのような基準物からの反射光をも受光する。基準物からの反射光のレベル(光量)は、基準物の反射率がおおむね一定であるとすれば、レーザビームが通過する経路に、それを減衰させる要因(物体)が存在するか否かにより大きく変化する。そして、このような減衰の要因が存在するか否かは、天気に大きく依存する。すなわち、天気が晴れまたは曇りの場合(降水無しの天気の場合)、レーザビームが通過する経路には、それを大きく減衰させる物体は存在しない。これに対し、天気が雨、霧または雪の場合(降水有りの天気の場合)、レーザビームが通過する経路には、水が存在し、それによりレーザビームが大きく減衰する。
本手段では、このような点に着目し、天気判別装置は、基準物からの反射光のレベルに基づいて、以下のようにして天気を判別する。すなわち、天気判別装置は、レーザレーダ装置の受光部から出力される受光信号の中から、基準物からの反射光による受光信号を抽出する(切り分ける)。この場合、レーザレーダ装置から基準物までの距離は、既知である。従って、レーザビームの照射時点から反射光の受光時点までの時間から、その受光信号が基準物からの反射光によるものであるか否かを判断することが可能となるため、上記切り分けを行うことができる。
天気判別装置は、上記したようにして抽出した基準物からの反射光による受光信号のレベルと、降水無し時基準レベルとを比較する。降水無し時基準レベルは、天気が晴れまたは曇りであるときにおける基準物からの反射光による受光信号のレベルに基づいて定められる。具体的には、次のような設定方法を採用することができる。すなわち、天気が晴れまたは曇りであるときにおける基準物からの反射光による受光信号のレベルを実測やシミュレーションなどから求め、その平均的な値またはその平均的な値に多少のマージンを持たせた値を、降水無し時基準レベルとして設定する。また、上記したように降水無し時基準レベルを設定した上で、さらに、次のようにティーチングを行ってもよい。すなわち、レーザレーダ装置が現地に設置された状態で、天気が晴れまたは曇りであるとき、実際に得られる基準物からの反射光による受光信号のレベルを計測し、その計測値に基づいて、降水無し時基準レベルを補正してもよい。
天気判別装置は、上記比較の結果、基準物からの反射光による受光信号のレベルが降水無し時基準レベル以上である場合には天気が晴れまたは曇りであると判別し、降水無し時基準レベル未満である場合には天気が雨、霧または雪であると判別する。このようにすれば、レーザレーダ装置が設置されている場所、具体的にはレーザビームの照射範囲の天気について、晴れまたは曇り(降水無しの天気)であるか、雨、霧または雪(降水有りの天気)であるか、を判別することが可能となる。
そして、上記レーザレーダ装置としては、一般的なものを用いることができる。そのため、例えばセキュリティ用途、車載用途など、他の用途に既に用いられているレーザレーダ装置を本システムに流用することが可能となる。このようにすれば、コスト面において非常に優れた天気判別システムを構築することができる。また、上記したように、本手段によれば、レーザビームの照射範囲の天気を判別することができる。これに対し、例えば、前方散乱式の現在天気計(視程計)を用いた天気判別システムでは、その判別対象となるエリアは、例えば150cc程度の極めて小さい空間である。このように、判別対象のエリアが狭いと、局所的な計測値の変動に影響されて、誤った判別をする可能性が高くなる。一方、本手段によれば、従来の現在天気計を用いたシステムに比べ、広い範囲を対象として天気の判別を行うため、誤判別の発生を低く抑えることができるというメリットがある。
さて、一般に、レーザレーダ装置の受光部は、その受光性能にも依存するが、レーザビームの反射光だけを完全に切り分けて受光することはなく、太陽光など、装置の周囲に存在する他の光も受光している。そのため、受光部から出力される受光信号は、このような他の光、特に太陽光の影響により、所定の直流オフセットを含むことになる。そして、装置付近に照射される太陽光は、晴れのときは比較的多く、晴れ以外の天気(曇り、雨、霧、雪など)のときは比較的少ない。従って、受光信号の直流オフセットレベルは、晴れのときと、晴れ以外の天気のときとで、大きく異なるレベルになる。つまり、受光信号の直流オフセットレベルは、天気に大きく依存する。そこで、請求項2に記載の天気判別システムでは、このような点に着目し、天気判別装置は、受光信号の直流オフセットレベルに基づいて、以下のようにして天気の判別を行う。
すなわち、天気判別装置は、上記した降水無し時基準レベルによる比較の結果、基準物からの反射光による受光信号のレベルが降水無し時基準レベル以上である場合、受光信号の直流オフセットレベルを検出する。そして、天気判別装置は、検出した直流オフセットレベルと、晴れ時基準レベルとを比較する。晴れ時基準レベルは、天気が晴れであるときにおける受光信号の直流オフセットレベルに基づいて定められる。晴れ時基準レベルは、例えば、前述した降水無し時基準レベルと同様の方法により設定することができる。天気判別装置は、上記した晴れ時基準レベルによる比較の結果、直流オフセットレベルが、晴れ時基準レベル以上である場合には天気が晴れであると判別し、晴れ時基準レベル未満である場合には天気が曇りであると判別する。このようにすれば、降水無しの天気であると判別された際、さらに、その天気の種類を限定する、つまり「晴れ」および「曇り」のいずれであるかを判別することが可能となる。従って、本手段によれば、請求項1に記載の手段に比べ、一層細かく天気を判別することが可能となる。
さて、降水有りの天気である雨、霧および雪については、それぞれ次のような特徴がある。すなわち、雨は、同一の水分量の霧に比べると、各粒同士の隙間が大きいと考えられる。そのため、照射されたレーザビームが雨に当たる可能性は、比較的低い。また、雨は、その粒子の径(粒径)が比較的大きい(例えば0.5〜3mm程度)。従って、雨の場合、粒径およびレーザビームの波長(例えば905nm程度)から求められる粒径パラメータが大きくなる。粒径パラメータが大きいと、散乱強度が小さくなり、ほぼ前方散乱になる。つまり、雨の場合、レーザビームが当たったとしても、そのレーザビームのほとんどは前方(受光部とは反対側)へと散乱する(透過したような現象となる)。従って、レーザビームが雨により反射されてレーザレーダ装置に戻ってくる可能性は低く、雨からの反射光は極めて少ないと考えられる。
一方、霧は、同一の水分量の雨に比べると、各粒同士の隙間が小さいと考えられる。そのため、照射されたレーザビームが霧に当たる可能性は、比較的高い。また、霧は、その粒径が比較的小さい(例えば平均値として10μm程度)。従って、霧の場合、粒径パラメータが小さくなる。粒径パラメータが小さいと、散乱強度が大きくなり、前方散乱および後方散乱が同程度になる。つまり、霧の場合、レーザビームが当たると、そのレーザビームは前方および後方へと同程度に散乱する。従って、レーザビームが霧により反射されてレーザレーダ装置に戻ってくる可能性は高く、霧からの反射光は多いと考えられる。
また、雪は、透明度が低いため、レーザビームが当たれば反射する。ただし、雪は、同一の水分量の霧に比べると、各粒同士の隙間が大きいと考えられる。そのため、照射されるレーザビームが雪に当たる可能性は、霧に比べると低い。従って、雪からの反射光は、有ったり、無かったりすると考えられる。
そこで、請求項3に記載の天気判別システムでは、このような点に着目し、天気判別装置は、レーザビームの通過する経路に存在する物体からの反射光の有無に基づいて、以下のようにして天気を判別する。すなわち、天気判別装置は、上記した降水無し時基準レベルによる比較の結果、基準物からの反射光による受光信号のレベルが降水無し時基準レベル未満である場合、対象物および基準物とは異なる物体からの反射光の有無を確認する。なお、この場合、受光信号の中から、対象物および基準物とは異なる物体、つまりレーザビームの通過する経路に存在する物体である雨、霧または雪からの反射光による受光信号を切り分ける必要があるが、これについては、例えば、前述した基準物からの反射光による受光信号を抽出する手法と同様の手法により切り分けが可能である。
そして、天気判別装置は、上記異なる物体からの反射光が有ることが確認されなかった場合、つまり上記異なる物体からの反射光が、おおむね常時存在しない場合には天気が雨であると判別する。また、天気判別装置は、上記異なる物体からの反射光が無いことが確認されなかった場合、つまり上記異なる物体からの反射光が、おおむね常時存在する場合には天気が霧であると判別する。また、天気判別装置は、上記異なる物体からの反射光が有ることおよび無いことの双方が確認された場合、つまり上記異なる物体からの反射光が、存在する状態および存在しない状態が繰り返されるような場合には天気が雪であると判別する。
なお、これらの判別は、前述した雨、霧および雪の特徴に基づくものである。このようにすれば、降水有りの天気であると判別された際、さらに、その天気の種類を限定する、つまり「雨」、「霧」および「雪」のいずれであるかを判別することが可能となる。従って、本手段によれば、請求項1に記載の手段に比べ、一層細かく天気を判別することが可能となる。さらに、このような請求項3に記載した手段を請求項2に記載した手段に組み合わせると、つまり、請求項1〜3に記載した手段を組み合わせると、レーザレーダ装置の設置場所の天気について、5つの種類(晴れ、曇り、雨、霧および雪)に分類した判別を確実に行うことができる。
請求項4に記載の天気判別システムは、請求項1に記載した天気判別システムと同様のレーザレーダ装置および天気判別装置を備えている。ただし、この場合、天気判別装置は、受光部から出力される受光信号の直流オフセットレベルに基づいて、以下のようにして天気の判別を行う。すなわち、天気判別装置は、受光信号の直流オフセットレベルを検出し、その検出した直流オフセットレベルと、晴れ時基準レベルとを比較する。晴れ時基準レベルは、請求項2において説明したものと同じである。
そして、天気判別装置は、上記比較の結果、直流オフセットレベルが晴れ時基準レベル以上である場合には天気が晴れであると判別し、晴れ時基準レベル未満である場合には天気が曇り、雨、霧または雪であると判別する。なお、直流オフセットレベルに基づいて天気を判別する仕組みについては、請求項2において前述したとおりである。このようにすれば、レーザレーダ装置が設置されている場所(レーザビームの照射範囲)の天気について、晴れであるか、晴れ以外であるか、を判別することが可能となる。従って、本手段によっても、請求項1に記載した手段と同様の作用および効果を得ることができる。
請求項5に記載の天気判別システムによれば、請求項4に記載した天気判別システムにおいて、天気が晴れ以外であると判別された場合、次のようにして、その天気の種類を限定することができる。すなわち、天気判別装置は、上記した晴れ時基準レベルによる比較の結果、直流オフセットレベルが晴れ時基準レベル未満である場合、受光部から出力される受光信号の中から、基準物からの反射光による受光信号を抽出する。天気判別装置は、抽出した基準物からの反射光による受光信号のレベルと、降水無し時基準レベルとを比較する。降水無し時基準レベルは、請求項1において説明したものと同じである。そして、天気判別装置は、上記降水無し時基準レベルによる比較の結果、基準物からの反射光による受光信号のレベルが降水無し時基準レベル以上である場合には天気が曇りであると判別し、降水無し時基準レベル未満である場合には天気が雨、霧または雪であると判別する。
なお、基準物からの反射光による受光信号に基づいて天気を判別する仕組みについては、請求項1において前述したとおりである。このようにすれば、晴れ以外の天気であると判別された際、さらに、その天気の種類を限定する、つまり「曇り」および「雨、霧または雪」のいずれであるかを判別することが可能となる。従って、本手段によれば、請求項4に記載の手段に比べ、一層細かく天気を判別することが可能となる。
請求項6に記載の天気判別システムによれば、請求項4に記載した天気判別システムにおいて、天気が晴れ以外であると判別された場合、次のようにして、その天気の種類を限定することができる。すなわち、天気判別装置は、上記した晴れ時基準レベルによる比較の結果、直流オフセットレベルが晴れ時基準レベル未満である場合、対象物および基準物とは異なる物体からの反射光の有無を確認する。そして、天気判別装置は、その確認の結果、上記異なる物体からの反射光が有ることが確認されなかった場合には天気が曇りまたは雨であると判別し、上記異なる物体からの反射光が無いことが確認されなかった場合には天気が霧であると判別し、上記異なる物体からの反射光が有ることおよび無いことの双方が確認された場合には天気が雪であると判別する。
なお、対象物および基準物とは異なる物体からの反射光の有無に基づいて天気を判別する仕組みについては、請求項3において前述したとおりである。このようにすれば、晴れ以外の天気であると判別された際、さらに、その天気の種類を限定する、つまり「曇りまたは雨」、「霧」および「雪」のいずれであるかを判別することが可能となる。従って、本手段によれば、請求項4に記載の手段に比べ、一層細かく天気を判別することが可能となる。さらに、このような請求項6に記載した手段を請求項5に記載した手段に組み合わせると、つまり、請求項4〜6に記載した手段を組み合わせると、レーザレーダ装置の設置場所の天気について、5つの種類(晴れ、曇り、雨、霧および雪)に分類した判別を確実に行うことができる。
請求項7に記載の天気判別システムは、請求項1に記載した天気判別システムと同様のレーザレーダ装置および天気判別装置を備えている。ただし、この場合、天気判別装置は、対象物および基準物とは異なる物体からの反射光の有無に基づいて、以下のようにして天気の判別を行う。すなわち、天気判別装置は、対象物および基準物とは異なる物体からの反射光の有無を確認する。そして、天気判別装置は、その確認の結果、上記異なる物体からの反射光が有ることが確認されなかった場合には天気が晴れ、曇りまたは雨であると判別し、上記異なる物体からの反射光が無いことが確認されなかった場合には天気が霧であると判別し、上記異なる物体からの反射光が有ることおよび無いことの双方が確認された場合には天気が雪であると判別する。
なお、対象物および基準物とは異なる物体からの反射光の有無に基づいて天気を判別する仕組みについては、請求項3において前述したとおりである。このようにすれば、レーザレーダ装置が設置されている場所(レーザビームの照射範囲)の天気について、晴れ、曇りまたは雨であるか、霧であるか、雪であるか、を判別することが可能となる。従って、本手段によっても、請求項1に記載した手段と同様の作用および効果を得ることができる。
請求項8に記載の天気判別システムによれば、請求項7に記載した天気判別システムにおいて、天気が晴れ、曇りまたは雨であると判別された場合、次のようにして、その天気の種類を限定することができる。すなわち、天気判別装置は、上記した対象物および基準物とは異なる物体からの反射光の有無の確認の結果、上記異なる物体から反射光が有ることが確認されなかった場合、受光部から出力される受光信号の中から、基準物からの反射光による受光信号を抽出する。天気判別装置は、抽出した基準物からの反射光による受光信号のレベルと、降水無し時基準レベルとを比較する。降水無し時基準レベルは、請求項1において説明したものと同じである。そして、天気判別装置は、上記降水無し時基準レベルによる比較の結果、基準物からの反射光による受光信号のレベルが降水無し時基準レベル以上である場合には天気が晴れまたは曇りであると判別し、降水無し時基準レベル未満である場合には天気が雨であると判別する。
なお、基準物からの反射光による受信信号に基づいて天気を判別する仕組みについては、請求項1において前述したとおりである。このようにすれば、天気が晴れ、曇りまたは雨であると判別された際、さらに、その天気の種類を限定する、つまり「晴れまたは曇り」および「雨」のいずれであるかを判別することが可能となる。従って、本手段によれば、請求項7に記載の手段に比べ、一層細かく天気を判別することが可能となる。
請求項9に記載の天気判別システムによれば、請求項7に記載した天気判別システムにおいて、天気が晴れ、曇りまたは雨であると判別された場合、次のようにして、その天気の種類を限定することができる。すなわち、天気判別装置は、上記した対象物および基準物とは異なる物体からの反射光の有無の確認の結果、上記異なる物体から反射光が有ることが確認されなかった場合、受光信号の直流オフセットレベルを検出し、その検出した直流オフセットレベルと、晴れ時基準レベルとを比較する。晴れ時基準レベルは、請求項2において説明したものと同じである。そして、天気判別装置は、上記比較の結果、直流オフセットレベルが晴れ時基準レベル以上である場合には天気が晴れであると判別し、晴れ時基準レベル未満である場合には天気が曇りまたは雨であると判別する。
なお、直流オフセットレベルに基づいて天気を判別する仕組みについては、請求項2において前述したとおりである。このようにすれば、天気が晴れ、曇りまたは雨であると判別された際、さらに、その天気の種類を限定する、つまり「晴れ」および「曇りまたは雨」のいずれであるかを判別することが可能となる。従って、本手段によれば、請求項7に記載の手段に比べ、一層細かく天気を判別することが可能となる。さらに、このような請求項9に記載した手段を請求項8に記載した手段に組み合わせると、つまり、請求項7〜9に記載した手段を組み合わせると、レーザレーダ装置の設置場所の天気について、5つの種類(晴れ、曇り、雨、霧および雪)に分類した判別を確実に行うことができる。
第1の実施形態を示すもので、天気判別システムの概略構成図 各天気と受光部から出力される受光信号との関係を示す図 天気判別処理の内容を示すフローチャート 第2の実施形態を示す図3相当図 第3の実施形態を示す図3相当図 第4の実施形態を示すもので、誤判定防止の効果を高めた天気判別処理の内容を示すフローチャート
以下、天気判別システムの複数の実施形態について説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜図3を参照しながら説明する。
図1に示すように、天気判別システム1は、レーザレーダ装置2および天気判別装置3を備えている。
レーザレーダ装置2は、天気を判別する対象となるエリアに存在する壁面4に取り付けられている。この場合、壁面4は、地面5に対してほぼ垂直となるように設けられている。レーザレーダ装置2は、レーザビーム(レーザ光線)を照射するレーザダイオードを含む発光部、その照射されたレーザビームの反射光などの光を受光するフォトダイオードを含む受光部、それらを制御するとともにレーザビームを反射した対象物までの距離を測定する測定部(いずれも図示せず)などを備えている。つまり、レーザレーダ装置2は、測距を行うための構成を備えた一般的なものであり、次のようにして、対象物までの距離を測定することが可能となっている。
すなわち、レーザレーダ装置2は、例えば190度の範囲で水平方向(検出方向)に高速回転しながらレーザビームを断続的に照射し、その反射光を受光する。なお、レーザビームが照射される間隔(回転角度分解能)は、例えば0.25度となっている。レーザレーダ装置2は、レーザビームを照射した時点から反射光を受光した時点までの時間に基づいて対象物までの距離を測定する。物体までの距離の測定(測距)は、反射光を受光する受光部の出力信号(受光信号)に基づいて行われる。
この場合、レーザレーダ装置2は、次の(1)および(2)の条件を満たす場所に設置されている。
(1)レーザレーダ装置2のレーザビームの照射方向に壁面6が存在する。
(2)レーザレーダ装置2および壁面6の間には、レーザレーダ装置2から照射されるレーザビームを遮る固定物(移動しない物体)が存在しない。
なお、壁面6(基準物に相当)は、壁面4と同様、地面5に対してほぼ垂直となるように設けられている。また、壁面6は、その全域にわたって、レーザビームの反射率がほぼ一定となるように構成されている。
レーザレーダ装置2により測定可能な距離は、レーザビームの強度、受光部の性能、測距対象となる物体のレーザビームの反射率などによって変化する。この場合、レーザレーダ装置2は、測距可能な最大距離が30mという仕様になっている。このような仕様のレーザレーダ装置2は、原点を中心とした190度の範囲において、0.25度間隔でもって、30m以内の範囲に存在する物体までの距離を測定することができる。
天気判別装置3およびレーザレーダ装置2は、有線または無線の通信インターフェースを介して通信可能になっている。天気判別装置3は、レーザレーダ装置2の近傍に設置されていてもよいし、レーザレーダ装置2とは別の任意の場所に設置されていてもよい。天気判別装置3は、レーザレーダ装置2から与えられる距離を測定するための情報に基づいて、レーザレーダ装置2が設置されている場所の天気を判別する天気判別処理を行う。距離を測定するための情報には、レーザビームの照射時点t0からの経過時間と受光部から出力される受光信号の波形(図2参照)とを対応付けた受光波形データが含まれている。天気判別処理は、上記受光波形データを用いて天気をおおまかに判別する3つの判別処理(第1〜第3判別処理)を組み合わせたものであり、それにより、5つの種類(晴れ、曇り、雨、霧および雪)に分類した天気の判別を行うことを可能にしている。天気判別処理において実施される3つの判別処理の基本的な内容は、以下のとおりである。
「1」第1判別処理
上記構成において、レーザレーダ装置2から照射されたレーザビームは、距離測定の対象物だけでなく、壁面6によっても反射される。そのため、レーザレーダ装置2は、対象物からの反射光だけでなく、壁面6からの反射光をも受光する。全域にわたって反射率が均一である壁面6からの反射光のレベル(光量)は、レーザビームが通過する経路に、それを減衰させる要因となる物体が存在するか否かにより大きく変化する。そして、このような減衰の要因が存在するか否かは、天気に大きく依存する。
すなわち、降水無しの天気(晴れまたは曇り)の場合、レーザビームが通過する経路には、それを大きく減衰させる物体は存在しない。そのため、図2の(a)、(b)に示すように、壁面6からの反射光による受光信号のレベル(波高値)は、比較的大きな値となる。なお、ここで言う「受光信号のレベル」は、後述する直流オフセットレベルを基準とした値である。これに対し、降水有りの天気(雨、霧または雪)の場合、レーザビームが通過する経路には、水が存在し、それによりレーザビームが大きく減衰する。そのため、図2の(c)、(d)、(e)に示すように、壁面6からの反射光による受光信号のレベルは、晴れまたは曇りの場合よりも低下した小さな値となる。なお、この場合、雨、霧または雪の水分量が多いほど、受光信号のレベルの低下度合が高くなり(減衰量が多くなり)、水分量が少ないほど、受光信号のレベルの低下度合が低くなる(減衰量が少なくなる)。
第1判別処理では、このような点に着目し、壁面6からの反射光のレベルに基づいて、以下のように天気を判別する。すなわち、天気判別装置3は、受光波形データの中から、壁面6からの反射光による受光信号を抽出する(切り分ける)。この場合、レーザレーダ装置2から壁面6までの距離は、既知であり且つ固定の値である。従って、レーザビームの照射時点t0からの経過時間に基づいて、その受光信号が壁面6からの反射光によるものであるか否かを判断することが可能となるため、上記切り分けを行うことができる。
天気判別装置3は、上記したようにして抽出した壁面6からの反射光による受光信号のレベルと、降水無し時基準レベルとを比較する。降水無し時基準レベルは、天気が晴れまたは曇りであるときにおける壁面6からの反射光による受光信号のレベルに基づいて定められるものであり、天気判別装置3に予め記憶されている。降水無し時基準レベルは、例えば、次のような方法で設定することができる。
すなわち、天気が晴れまたは曇りであるときにおける壁面6からの反射光による受光信号のレベルを実測やシミュレーションなどから求め、その平均的な値またはその平均的な値に多少のマージンを持たせた値を降水無し時基準レベルとして設定する。さらに、予め記憶された降水無し時基準レベルについて、次のようなティーチングを行ってもよい。すなわち、レーザレーダ装置2が現地に設置された状態で、天気が晴れまたは曇りであるとき、実際に得られる壁面6からの反射光による受光信号のレベルを計測し、その計測値に基づいて、降水無し時基準レベルを補正してもよい。
天気判別装置3は、上記比較の結果、壁面6からの反射光による受光信号のレベルが降水無し時基準レベル以上である場合には天気が晴れまたは曇りであると判別し、降水無し時基準レベル未満である場合には天気が雨、霧または雪であると判別する。このような第1判別処理によれば、レーザレーダ装置2が設置されている場所の天気について、晴れまたは曇り(降水無しの天気)であるか、雨、霧または雪(降水有りの天気)であるか、を判別することが可能となる。
「2」第2判別処理
一般に、レーザレーダ装置2の受光部は、その受光性能にも依存するが、照射部から照射されたレーザビームの反射光だけを完全に切り分けて受光することは困難であり、太陽光など、装置の周囲に存在する他の光も受光している。そのため、受光部から出力される受光信号は、このような他の光、特に太陽光の影響により、所定の直流オフセットを含むことになる。
そして、装置付近に照射される太陽光は、晴れのときは比較的多く、晴れ以外の天気(曇り、雨、霧、雪など)のときは比較的少ない。そのため、天気が晴れのときには、図2の(a)に示すように、受光信号は、比較的大きなレベルの直流オフセットを含んだものとなる。これに対し、晴れ以外の天気のときには、図2の(b)〜(e)に示すように、受光信号は、ほとんど直流オフセットの無いものとなる。このように、受光信号の直流オフセットレベル(DCオフセットレベル)は、晴れのときと、晴れ以外の天気のときとで、大きく異なるレベルになる。つまり、受光信号の直流オフセットレベルは、天気に大きく依存する。
第2判別処理では、このような点に着目し、受光信号の直流オフセットレベルに基づいて、以下のように天気を判別する。すなわち、天気判別装置3は、受光波形データに基づいて受光信号の直流オフセットレベルを検出する。そして、天気判別装置3は、検出した直流オフセットレベルと、晴れ時基準レベルとを比較する。晴れ時基準レベルは、天気が晴れであるときにおける受光信号の直流オフセットレベルに基づいて定められるものであり、予め天気判別装置3に記憶されている。晴れ時基準レベルは、前述した降水無し時基準レベルと同様の方法、つまり実測やシミュレーションなどを用いた方法により設定することができる。また、晴れ時基準レベルについても、降水無し時基準レベルと同様の方法などによりティーチングを行ってもよい。
天気判別装置3は、上記比較の結果、直流オフセットレベルが、晴れ時基準レベル以上である場合には天気が晴れであると判別し、晴れ時基準レベル未満である場合には天気が曇り、雨、霧または雪であると判別する。このような第2判別処理によれば、レーザレーダ装置2が設置されている場所の天気について、晴れであるか、晴れ以外の天気(曇り、雨、霧または雪)であるか、を判別することが可能となる。
「3」第3判別処理
降水有りの天気である雨、霧および雪については、それぞれ次のような特徴がある。すなわち、雨は、同一の水分量の霧に比べると、各粒同士の隙間が大きいと考えられる。そのため、照射されたレーザビームが雨に当たる可能性は、比較的低い。また、雨は、その粒子の径(粒径D)が比較的大きい(例えば0.5〜3mm程度)。従って、雨の場合、粒径Dおよびレーザビームの波長λ(例えば905nm程度)から求められる粒径パラメータα(=π×D÷λ)が大きくなる。粒径パラメータαが大きいほど、散乱強度が小さくなり、ほぼ前方散乱になる。そのため、雨の場合、レーザビームが当たったとしても、そのレーザビームのほとんどは前方(受光部とは反対側)へと散乱する(透過したような現象となる)。従って、レーザビームが雨により反射されてレーザレーダ装置2に戻ってくる可能性は低く、雨からの反射光は極めて少ないと考えられる。そのため、図2の(c)に示すように、受光信号の中に対象物および壁面6とは異なる物体である雨からの反射光による成分が含まれることは、ほとんどない。
一方、霧は、同一の水分量の雨に比べると、各粒同士の隙間が小さいと考えられる。そのため、照射されたレーザビームが霧に当たる可能性は、比較的高い。また、霧は、その粒径Dが比較的小さい(例えば平均値として10μm程度)。従って、霧の場合、粒径パラメータαが小さくなる。粒径パラメータαが小さいほど、散乱強度が大きくなり、前方散乱および後方散乱の割合が同程度に近づく。そのため、霧の場合、レーザビームが当たると、そのレーザビームは前方および後方へと同程度に散乱する。従って、レーザビームが霧により反射されてレーザレーダ装置2に戻ってくる可能性は高く、霧からの反射光は多いと考えられる。そのため、図2の(d)に示すように、受光信号の中には、対象物および壁面6とは異なる物体である霧からの反射光による成分が含まれる。
また、雪は、透明度が低いため、レーザビームが当たれば反射する。ただし、雪は、同一の水分量の霧に比べると、各粒同士の隙間が大きいと考えられる。そのため、照射されるレーザビームが雪に当たる可能性は、霧に比べると低い。従って、雪からの反射光は、有ったり、無かったりすると考えられる。そのため、図2の(e)に示すように、受光信号の中に対象物および壁面6とは異なる物体である雪からの反射光による成分が含まれる場合もあるし(右中段および右下段の図)、含まれない場合もある(右上段の図)。
また、受光信号の中に雪からの反射光による成分が含まれる場合でも、その成分に対応付けられた経過時間(レーザビームの照射時点t0からの経過時間)が毎回異なる可能性がある。すなわち、レーザビームが発光部に近い位置(以下、手前と称す)において雪に当たった場合には、その反射光による成分に対応付けられた経過時間は短くなる(図2(e)の右中段の図)。また、レーザビームが発光部から遠い位置(以下、奥と称す)において雪にあった場合には、その反射光による成分に対応付けられた経過時間は長くなる(図2(e)の右下段の図)。
そして、レーザビームが手前において雪に当たった場合に比べ、奥において雪に当たった場合のほうが、その反射光のレベルが小さくなるとともに、壁面6からの反射光のレベルが大きくなる。これは、レーザビームの直径が発光部からの距離に比例して大きくなり(例えば発光部から5mの位置で5cm、30mの位置で30cm)、その一方で、雪の結晶の大きさが概ね均一(例えば1cm)であるからである。
なお、天気が晴れまたは曇りである場合、そもそもレーザビームの通過する経路に、それを反射させるような物体(水)は存在しない。そのため、図2の(a)、(b)に示すように、受光信号の中に、対象物および壁面6とは異なる物体からの反射光による成分が含まれることはない。
第3判別処理では、このような点に着目し、レーザビームの通過する経路に存在する物体からの反射光の有無に基づいて、以下のように天気を判別する。すなわち、天気判別装置3は、受光波形データに基づいて対象物および壁面6とは異なる物体からの反射光による成分の有無を確認する。なお、この場合、受光信号の中から、対象物および壁面6とは異なる物体、つまりレーザビームの通過する経路に存在する物体である雨、霧または雪からの反射光による受光信号を切り分ける必要があるが、これについては、例えば、前述した壁面6からの反射光による受光信号を抽出する手法(レーザビームの照射時点t0からの経過時間に基づくもの)と同様の手法により切り分けが可能である。
そして、天気判別装置3は、上記異なる物体からの反射光が有ることが確認されなかった場合、つまり上記異なる物体からの反射光が、おおむね常時存在しない場合には天気が晴れ、曇りまたは雨であると判別する。また、天気判別装置3は、上記異なる物体からの反射光が無いことが確認されなかった場合、つまり上記異なる物体からの反射光が、おおむね常時存在する場合には天気が霧であると判別する。また、天気判別装置3は、上記異なる物体からの反射光が有ることおよび無いことの双方が確認された場合、つまり上記異なる物体からの反射光が、存在する状態および存在しない状態が繰り返されるような場合には天気が雪であると判別する。なお、これらの判別は、前述した雨、霧および雪の特徴に基づくものである。このような第3判別処理によれば、レーザレーダ装置2が設置されている場所の天気について、晴れ、曇りまたは雨であるか、霧であるか、雪であるか、を判別することが可能となる。
次に、上記した第1〜第3判別処理を含む天気判別処理の具体的な内容について、図3のフローチャートに基づいて説明する。
天気判別処理では、レーザビームが所定の設定角度に照射された際に得られる受光波形データの取得が複数回(この場合、10回)行われ、それら取得した10回分の受光波形データを用いて、第1〜第3判別処理が行われるようになっている。なお、上記設定角度は、レーザビームが壁面6に照射される角度のうち任意の角度に設定されている。
天気判別処理が開始されると、変数iが「1」に設定される(ステップS1、i=1)。変数iは、受光波形データの取得回数を計数するための変数である。続いて、i回目に取得した受光波形データから第1〜第3判別処理を行う上で必要となる情報が抽出され(ステップS2)、変数iがインクリメントされる(ステップS3、i=i+1)。その後、変数iが10以下であるか否かが判断される(ステップS4)。変数iが10以下である場合(ステップS4;YES)、S2に戻る。一方、変数iが10を超える値である場合(ステップS4;NO)、ステップS5に進む。
ステップS5は、前述した第1判別処理に相当するものである。従って、ステップS5では、ステップS2にて抽出された情報のうち、壁面6からの反射光による受光信号のレベルを用いて天気の判別が行われる。具体的には、10回分の上記受光信号のレベルのうち、少なくとも1つが降水無し時基準レベル以上である場合には降水無しの天気(晴れまたは曇り)であると判別され(S5;降水無し)、ステップS6に進む。一方、10回分の上記受光信号のレベルの全てが降水無し時基準レベル未満である場合には降水有りの天気(雨、霧または曇り)であると判別され(S5;降水有り)、ステップS7に進む。
なお、ステップS5における天気の判別は、次のように変更してもよい。すなわち、10回分の上記受光信号のレベルの全てが降水無し時基準レベル以上である場合には降水無しの天気であると判別し、少なくとも1つが降水無し時基準レベル未満である場合には降水有りの天気であると判別してもよい。また、10回分の上記受光信号のレベルの平均値および降水無し時基準レベルの比較に基づいて天気の判別を行ってもよいし、1〜10回目の上記受光信号のレベルのうちのいずれかのレベルおよび降水無し時基準レベルの比較に基づいて天気の判別を行ってもよい。
ステップS6は、前述した第2判別処理に相当するものである。従って、ステップS6では、ステップS2にて抽出された情報のうち、受光信号の直流オフセットレベルを用いて天気の判別が行われる。具体的には、10回分の直流オフセットレベルの平均値が晴れ時基準レベル以上である場合には、天気が晴れであると判別され(S6;晴れ)、天気の判別結果として「晴れ」が記憶される(S8)。また、10回分の直流オフセットレベルの平均値が晴れ時基準レベル未満である場合には、天気が晴れ以外であると判別される(S6;晴れ以外)。この場合、ステップS5の天気判別により、降水無しの天気であることが既に判明している。そのため、ステップS6で「晴れ以外」になった場合、天気の判別結果として「曇り」が記憶される(S9)。なお、ステップS6では、1〜10回目の上記受光信号のレベルのうちのいずれかのレベルおよび晴れ時基準レベルの比較に基づいて天気の判別を行ってもよい。
ステップS7は、前述した第3判別処理に相当するものである。従って、ステップS7では、ステップS2にて抽出された情報のうち、対象物および壁面6とは異なる物体からの反射光による成分の有無に基づいて天気の判別が行われる。具体的には、上記異なる物体からの反射光が有ることが確認されなかった場合、つまり10回分の情報の全てにおいて上記異なる物体からの反射光が無いことが確認された場合には、天気が晴れ、曇りまたは雨であると判別される(S7;晴れ、曇りまたは雨)。この場合、ステップS5の天気判別により、降水有りの天気であることが既に判明している。そのため、ステップS7で「晴れ、曇りまたは雨」になった場合、天気の判別結果として「雨」が記憶される(S10)。
また、上記異なる物体からの反射光が無いことが確認されなかった場合、つまり10回分の情報の全てにおいて上記異なる物体からの反射光が有ることが確認された場合には、天気が霧であると判別され(S7;霧)、天気の判別結果として「霧」が記憶される(S11)。また、上記異なる物体からの反射光が有ることおよび無いことの双方が確認された場合には、天気が雪であると判別され(S7;雪)、天気の判別結果として「雪」が記憶される(S12)。ステップS8〜S12の実行後、天気判別処理が終了となる。
以上説明したように、天気判別システム1は、レーザレーダ装置2の設置場所、具体的にはレーザレーダ装置2および壁面6の間の空間の天気について、5つの種類(晴れ、曇り、雨、霧および雪)に分類した判別を確実に行うことができる。しかも、この場合、現在天気計などの専用の計測器に比べると、安価なレーザレーダ装置2を用いて天気判別システム1が構成されている。従って、本実施形態によれば、従来に比べて安価な構成を用いて、天気の判別を行うことができるという優れた効果が得られる。
さらに、レーザレーダ装置2としては、測距を行うための構成を備えた一般的なものを用いることができる。そのため、例えば、セキュリティ用途など、他の用途に既に用いられているレーザレーダ装置を流用して天気判別システム1を構築することが可能となる。このようにすれば、コスト面において非常に優れた天気判別システム1を構築することができる。
上記したように、天気判別システム1は、レーザレーダ装置2および壁面6の間の空間の天気を判別することができる。そして、一般に、レーザレーダ装置は、測距可能な最大距離が数十m(例えば、本実施形態では30m)といった仕様になっている。そのため、天気判別システム1は、水平方向の長さとして数十mもの空間を天気判別の対象エリアとすることができる。これに対し、例えば、前方散乱式の現在天気計(視程計)を用いた天気判別システムでは、その判別対象となるエリアは、例えば150cc程度の極めて小さい空間である。つまり、本実施形態によれば、従来の現在天気系を用いたシステムに比べると、広い範囲を対象として天気の判別を行うので(判別のサンプル数が増えるので)、判別結果のばらつきや誤判別などの発生が低く抑えられるというメリットがある。
(第2の実施形態)
以下、第1の実施形態に対して天気判別処理の具体的な内容を変更した本発明の第2の実施形態について図4を参照しながら説明する。
図1に示した第1の実施形態の天気判別処理では、第1判別処理(S5)の実行結果に応じて、第2判別処理(S6)または第3判別処理(S7)が実行されるようになっていた。これに対し、図4に示す本実施形態の天気判別処理では、第2判別処理(S6)の実行結果に応じて第1判別処理(S5)が実行され、さらに、その第1判別処理(S5)の実行結果に応じて第3判別処理(S7)が実行されるようになっている。
すなわち、本実施形態の天気判別処理では、10回分の受光波形データの全てから第1〜第3判別処理において必要な情報が抽出されると(S4;NO)、第2判別処理が実行される(S6)。第2判別処理により天気が晴れであると判別されると(S6;晴れ)、天気の判別結果として「晴れ」が記憶される(S8)。また、第2判別処理により天気が晴れ以外であると判別されると(S6;晴れ以外)、第1判別処理が実行される(S5)。
第1判別処理により降水無しの天気であると判別されると(S5;降水無し)、天気の判別結果として「曇り」が記憶される(S9)。ここで、天気が「曇り」であると判別されるのは、第2判別処理(S6)により晴れ以外の天気であることが既に判明しているからである。また、第1判別処理により降水有りの天気であると判別されると(S5;降水有り)、第3判別処理が実行される(S7)。
第3判別処理により天気が晴れ、曇りまたは雨であると判別されると(S7;晴れ、曇りまたは雨)、天気の判別結果として「雨」が記憶される(S10)。ここで、天気が「雨」であると判別されるとのは、第1判別処理により降水有りの天気であることが既に判明しているからである。また、第3判別処理により天気が霧であると判別されると(S7;霧)、天気の判別結果として「霧」が記憶される(S11)。また、第3判別処理により天気が雪であると判別されると(S7;雪)、天気の判別結果として「雪」が記憶される(S12)。
以上説明した本実施形態の天気判別処理によっても、第1の実施形態の天気判別処理と同様、レーザレーダ装置2の設置場所の天気について、5つの種類に分類した判別を確実に行うことができる。従って、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、第1の実施形態に対して天気判別処理の具体的な内容を変更した本発明の第3の実施形態について図5を参照しながら説明する。
図1に示した第1の実施形態の天気判別処理では、第1判別処理(S5)の実行結果に応じて、第2判別処理(S6)または第3判別処理(S7)が実行されるようになっていた。これに対し、図5に示す本実施形態の天気判別処理では、第3判別処理(S7)の実行結果に応じて第1判別処理(S5)が実行され、さらに、その第1判別処理(S5)の実行結果に応じて第2判別処理(S6)が実行されるようになっている。
すなわち、本実施形態の天気判別処理では、10回分の受光波形データの全てから第1〜第3判別処理において必要な情報が抽出されると(S4;NO)、第3判別処理が実行される(S7)。第3判別処理により天気が霧であると判別されると(S7;霧)、天気の判別結果として「霧」が記憶される(S11)。また、第3判別処理により天気が雪であると判別されると(S7;雪)、天気の判別結果として「雪」が記憶される(S12)。また、第3判別処理により天気が晴れ、曇りまたは雨であると判別されると(S7;晴れ、曇りまたは雨)、第1判別処理が実行される(S5)。
第1判別処理により降水有りの天気であると判別されると(S5;降水有り)、天気の判別結果として「雨」が記憶される(S10)。ここで、天気が「雨」であると判別されるのは、第3判別処理(S7)により天気が晴れ、曇りまたは雨であることが既に判明しているからである。また、第1判別処理により降水無しの天気であると判別されると(S5;降水無し)、第2判別処理が実行される(S6)。
第2判別処理により天気が晴れであると判別されると(S6;晴れ)、天気の判別結果として「晴れ」が記憶される(S8)。また、第2判別処理により天気が晴れ以外であると判別されると(S6;晴れ以外)、天気の判別結果として「曇り」が記憶される(S9)。ここで、天気が「曇り」であると判別されるのは、第3判別処理(S7)により天気が晴れ、曇りまたは雨であると既に判明しているとともに、第1判別処理(S5)により降水無しの天気であることが既に判明しているからである。
以上説明した本実施形態の天気判別処理によっても、第1の実施形態の天気判別処理と同様、レーザレーダ装置2の設置場所の天気について、5つの種類に分類した判別を確実に行うことができる。従って、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について図6を参照しながら説明する。
本実施形態では、上記各実施形態における天気判別処理のうちいずれかの処理を複数回(例えば本実施形態では2回)実行し、それら複数回の判別結果が一致したことを条件として天気判別結果を確定する。
すなわち、図6に示すように、1回目の天気判別処理が実行されると(T1)、その判別結果が変数R1にセット(格納)される(T2)。その後、2回目の天気判別処理が実行されると(T3)、その判別結果が変数R2にセット(格納)される(T4)。続いて、変数R1および変数R2に格納された判別結果が一致するか否かが判断される(T5)。そして、それら判別結果が一致する場合(T5;YES)、その一致した判別結果が天気の判別結果として確定される(T6)。
一方、それら判別結果が一致しない場合(T5;NO)、変数R2に格納された判別結果が変数R1に格納(上書き)される(T7)。ステップT7の実行後は、ステップT3に戻り、再び2回目の天気判別処理が実行され、その後の処理が繰り返される。このようにすれば、複数回連続して同じ判別結果が得られるまで、天気の判別が繰り返し実行されるので、誤判別(誤判定)を一層低減し、天気判別の精度を一層高めることができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
上記各実施形態では、天気判別処理は、第1〜第3判別処理の全てを含むものであったが、これに限らずともよい。すなわち、天気判別処理は、第1〜第3判別処理のうちいずれか1つまたは2つの処理を含むものでもよい。例えば、図3に示した天気判別処理については、ステップS6、S7のうち一方または双方を省くことができる。また、図4に示した天気判別処理については、ステップS5、S7のうち一方または双方を省くことができる。また、図5に示した天気判別処理については、ステップS5、S6のうち一方または双方を省くことができる。ただし、上述したように処理を省略した場合、それに合わせて、天気の判別結果を記憶するステップS8〜S12を変更または削除する必要がある。
天気が雨であると判別された場合、さらに、壁面6からの反射光による受光信号のレベルの低下度合(反射光の減衰量)に基づいて、その雨量を判断する処理を行ってもよい。その場合、おおまかな雨量(例えば、多い、普通、少ないなど)を判断するようにしてもよいし、詳細な雨量を推定するようにしてもよい。詳細な雨量を推定する方法としては、例えば次のような方法が考えらえる。すなわち、検証試験、シミュレーションなどを予め行うことにより、反射光の減衰量と降雨量との対応関係を構築する。そして、その対応関係と、天気が雨であると判別された場合における反射光の減衰量とに基づいて、降雨量を推定する。また、天気が霧であると判別された場合、さらに、上記反射光の減衰量に基づいて、その濃さを判断する処理を行ってもよい。
天気が雪の場合、その雪の量が多いほど、各粒同士の隙間が小さくなり、レーザビームが雪に当たる可能性が高まる。そのため、雪の量が多いほど、照射されたレーザビームは、レーザレーダ装置2に近い位置で雪から反射されることになる。従って、雪の量が多いほど、雪からの反射光による成分に対応付けられた経過時間は短い時間となる。そこで、天気が雪であると判別された場合、10回分の受光波形データから抽出される雪からの反射光による成分に対応付けられた各経過時間の分布に基づいて、雪の量の大小を判断する処理を行ってもよい。例えば、上記経過時間が短い時間に多く分布する場合には雪量が大であると判断し、長い時間に多く分布する場合には雪量が小であると判断すればよい。
上記各実施形態では、10回分の受光波形データを用いて第1〜第3判別処理が行われるようになっているが、受光波形データの取得回数は適宜変更することができる。なお、取得回数を少なくするほど、天気判別処理の精度が低下するものの、その処理速度(応答性)が向上する。また、取得回数を多くするほど、天気判別処理の処理速度が低下するものの、その精度が向上する。そこで、このような点を考慮した上で、天気判別システム1として必要となる仕様を満たすような値に上記取得回数を設定するとよい。
本発明の天気判別システムに用いるレーザレーダ装置は、上記各実施形態において示したようなセキュリティ用途に用いられるものに限らずともよく、種々の用途に用いられるレーザレーダ装置を流用することができる。例えば、自動車などの車両に搭載される車載用途のレーザレーダ装置を天気判別システムに流用することができる。この場合、基準物としては、自車両の前方に存在する車両(前方車両)の後面に設けられている反射板(後部反射器)を用いることができる。なぜなら、反射板は、保安基準に適合させる必要がある関係上、車両の種類にかかわらず概ね同一の性能を有している。そのため、反射板は、レーザビームの反射率がほぼ一定であると考えることができる。また、車両が乗用車であれば、概ね同様の位置に設けられている。そのため、反射板は、上記各実施形態の基準物である壁面6と同様に扱うことが可能となる。
また、車載用途のレーザレーダ装置を天気判別システムに用いる場合、次のような変更を加えるとよい。すなわち、この場合、発光部から基準物である反射板までの距離は、自車両から前方車両までの距離に応じて変化する。そこで、発光部から反射板までの距離に対応付けた基準値(降水無し時基準レベルなど)を用意しておき、上記距離に応じて判別に用いる基準値を適宜切り替えるようにすればよい。また、車両が車庫(などの屋内)に入っているときに天気の判別を行っても正確な天気を知ることはできない。仮に車庫に入っているときに天気の判別を行おうとしても、前方車両(の反射板)が存在しないため、でたらめな判別結果が出てしまうおそれもある。そこで、車両が走行中であり、且つ、前方車両が存在する場合にだけ、天気判別を行うようにすればよい。
図面中、1は天気判別システム、2はレーザレーダ装置、3は天気判別装置、6は壁面(基準物)を示す。

Claims (9)

  1. レーザビームを照射する発光部と、その照射されたレーザビームの反射光を受光する受光部と、前記受光部から出力される受光信号から求められる前記レーザビームの照射時点から前記反射光の受光時点までの時間に基づいてレーザビームを反射した対象物までの距離を測定する測定部と、を備えたレーザレーダ装置と、
    前記レーザレーダ装置から与えられる前記距離を測定するための各種情報に基づいて天気を判別する天気判別装置と、
    を備え、
    前記レーザレーダ装置は、前記発光部からの距離が既知の物体である基準物が前記レーザビームの照射方向に存在する箇所に設置されており、
    前記天気判別装置は、
    前記受光信号の中から、前記基準物からの反射光による受光信号を抽出し、
    前記抽出した受光信号のレベルと、天気が晴れまたは曇りであるときにおける前記基準物からの反射光による受光信号のレベルに基づいて定められる降水無し時基準レベルとを比較し、
    前記抽出した受光信号のレベルが前記降水無し時基準レベル以上である場合、天気が晴れまたは曇りであると判別し、
    前記抽出した受光信号のレベルが前記降水無し時基準レベル未満である場合、天気が雨、霧または雪であると判別することを特徴とする天気判別システム。
  2. 前記天気判別装置は、
    前記基準物からの反射光による受光信号のレベルが前記降水無し時基準レベル以上である場合、前記受光信号の直流オフセットレベルを検出し、
    前記検出した直流オフセットレベルと、天気が晴れであるときにおける前記受光信号の直流オフセットレベルに基づいて定められる晴れ時基準レベルとを比較し、
    前記直流オフセットレベルが前記晴れ時基準レベル以上である場合、天気が晴れであると判別し、
    前記直流オフセットレベルが前記晴れ時基準レベル未満である場合、天気が曇りであると判別することを特徴とする請求項1に記載の天気判別システム。
  3. 前記天気判別装置は、
    前記基準物からの反射光による受光信号のレベルが前記降水無し時基準レベル未満である場合、前記対象物および前記基準物とは異なる物体からの反射光の有無を確認し、
    前記異なる物体からの反射光が有ることが確認されなかった場合、天気が雨であると判別し、
    前記異なる物体からの反射光が無いことが確認されなかった場合、天気が霧であると判別し、
    前記異なる物体からの反射光が有ることおよび無いことの双方が確認された場合、天気が雪であると判別することを特徴とする請求項1または2に記載の天気判別システム。
  4. レーザビームを照射する発光部と、その照射されたレーザビームの反射光を受光する受光部と、前記受光部から出力される受光信号から求められる前記レーザビームの照射時点から前記反射光の受光時点までの時間に基づいてレーザビームを反射した対象物までの距離を測定する測定部と、を備えたレーザレーダ装置と、
    前記レーザレーダ装置から与えられる前記距離を測定するための各種情報に基づいて天気を判別する天気判別装置と、
    を備え、
    前記レーザレーダ装置は、前記発光部からの距離が既知の物体である基準物が前記レーザビームの照射方向に存在する箇所に設置されており、
    前記天気判別装置は、
    前記受光信号の直流オフセットレベルを検出し、
    前記検出した直流オフセットレベルと、天気が晴れであるときにおける前記受光信号の直流オフセットレベルに基づいて定められる晴れ時基準レベルとを比較し、
    前記直流オフセットレベルが前記晴れ時基準レベル以上である場合、天気が晴れであると判別し、
    前記直流オフセットレベルが前記晴れ時基準レベル未満である場合、天気が曇り、雨、霧または雪であると判別することを特徴とする天気判別システム。
  5. 前記天気判別装置は、
    前記直流オフセットレベルが前記晴れ時基準レベル未満である場合、前記受光信号の中から前記基準物からの反射光による受光信号を抽出し、
    前記抽出した受光信号のレベルと、天気が晴れまたは曇りであるときにおける前記基準物からの反射光による受光信号のレベルに基づいて定められる降水無し時基準レベルとを比較し、
    前記抽出した受光信号のレベルが前記降水無し時基準レベル以上である場合、天気が曇りであると判別し、
    前記抽出した受光信号のレベルが前記降水無し時基準レベル未満である場合、天気が雨、霧または雪であると判別することを特徴とする請求項4に記載の天気判別システム。
  6. 前記天気判別装置は、
    前記直流オフセットレベルが前記晴れ時基準レベル未満である場合、前記対象物および前記基準物とは異なる物体からの反射光の有無を確認し、
    前記異なる物体からの反射光が有ることが確認されなかった場合、天気が曇りまたは雨であると判別し、
    前記異なる物体からの反射光が無いことが確認されなかった場合、天気が霧であると判別し、
    前記異なる物体からの反射光が有ることおよび無いことの双方が確認された場合、天気が雪であると判別することを特徴とする請求項4または5に記載の天気判別システム。
  7. レーザビームを照射する発光部と、その照射されたレーザビームの反射光を受光する受光部と、前記受光部から出力される受光信号から求められる前記レーザビームの照射時点から前記反射光の受光時点までの時間に基づいてレーザビームを反射した対象物までの距離を測定する測定部と、を備えたレーザレーダ装置と、
    前記レーザレーダ装置から与えられる前記距離を測定するための各種情報に基づいて天気を判別する天気判別装置と、
    を備え、
    前記レーザレーダ装置は、前記発光部からの距離が既知の物体である基準物が前記レーザビームの照射方向に存在する箇所に設置されており、
    前記天気判別装置は、
    前記対象物および前記基準物とは異なる物体からの反射光の有無を確認し、
    前記異なる物体からの反射光が有ることが確認されなかった場合、天気が晴れ、曇りまたは雨であると判別し、
    前記異なる物体からの反射光が無いことが確認されなかった場合、天気が霧であると判別し、
    前記異なる物体からの反射光が有ることおよび無いことの双方が確認された場合、天気が雪であると判別することを特徴とする天気判別システム。
  8. 前記天気判別装置は、
    前記異なる物体からの反射光が有ることが確認されなかった場合、前記受光信号の中から前記基準物からの反射光による受光信号を抽出し、
    前記抽出した受光信号のレベルと、天気が晴れまたは曇りであるときにおける前記基準物からの反射光による受光信号のレベルに基づいて定められる降水無し時基準レベルとを比較し、
    前記抽出した受光信号のレベルが前記降水無し時基準レベル以上である場合、天気が晴れまたは曇りであると判別し、
    前記抽出した受光信号のレベルが前記降水無し時基準レベル未満である場合、天気が雨であると判別することを特徴とする請求項7に記載の天気判別システム。
  9. 前記天気判別装置は、
    前記異なる物体からの反射光が有ることが確認されなかった場合、前記受光信号の直流オフセットレベルを検出し、
    前記検出した直流オフセットレベルと、天気が晴れであるときにおける前記受光信号の直流オフセットレベルに基づいて定められる晴れ時基準レベルとを比較し、
    前記直流オフセットレベルが前記晴れ時基準レベル以上である場合、天気が晴れであると判別し、
    前記直流オフセットレベルが前記晴れ時基準レベル未満である場合、天気が曇りまたは雨であると判別することを特徴とする請求項7または8に記載の天気判別システム。
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