JP6208509B2 - メルトブロー不織布の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、メルトブロー不織布の製造方法に関する。
熱可塑性の原料樹脂を溶融紡糸により繊維化し、その繊維を高速の気体によって吹き飛ばして捕集板上でシート状に捕集して不織布を一貫連続して製造する方法は、メルトブロー法といわれており、例えば特許文献1に開示されている。
また、特許文献2には、微細なものをろ過することができる繊維直径の平均径(以下、平均繊維直径という)が3μm以下という極細繊維のポリウレタンメルトブロー不織布が開示されている。
また、特許文献3には、メルトブロー法による平均繊維直径0.8〜5.0μmという極細繊維のポリエステルメルトブロー不織布の製造方法が開示されている。
特公平01−30945号公報 特許第3098681号 特公昭63−53309号公報
しかしながら、特許文献1は、ポリウレタン樹脂のメルトブロー不織布において、平均繊維直径は20μm以上と太いものである。
また特許文献2には平均繊維直径が3μm以下の極細繊維のポリウレタンメルトブロー不織布が記載されているものの、このものは、繊維直径を細くするために、樹脂を高温で溶融させることで解重合させ、分子量を低下させることで紡糸時のポリマー流動性を高め、繊維直径を細くしている。この場合、分子量が低下しているため、耐熱性に劣る。
また、特許文献3には高温高圧のスチームでポリエステルをメルトブローすることで平均繊維直径の細いメルトブロー不織布を作製しているが、高温のスチームに曝されることでポリエステルの加水分解が起こり、分子量低下を招き、得られた不織布は耐熱性に劣るという問題がある。
したがって、本発明は上記のような問題を解決し、平均繊維直径が細く、分子量低下の少ない耐熱性の良好なメルトブロー不織布の製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、本発明の第1の発明のメルトブロー不織布の製造方法は、熱可塑性樹脂を、メルトブローノズルを介してメルトブローして繊維化する際に、メルトブローノズル表面に対し赤外線を照射してメルトブローノズル表面温度を未照射時から5℃〜100℃高い温度まで加熱することを特徴とする。
本発明の第2の発明のメルトブロー不織布の製造方法は、第1の発明に記載のメルトブロー不織布の製造方法において、熱可塑性樹脂が、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリアクリル系、ポリビニル系、フッ素系樹脂からなる群より選択される熱可塑性樹脂であることを特徴とする。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法によれば、メルトブローノズル表面に対し赤外線を照射してメルトブローノズル表面を加熱することにより、メルトブローノズル表面温度の低下を抑制し繊維直径が細化し易い状態にするため、熱可塑性樹脂を高温で溶融し解重合させ、分子量を必要以上に低下させずとも、メルトブローにより平均繊維直径を極細化させることが可能となる。このため、細い平均繊維直径のものでも、耐熱性の高い不織布を得ることができる。
また、高温高圧のスチームによりメルトブローせずとも、平均繊維直径を細くできるため、ポリエステル等の加水分解を起こす熱可塑性樹脂であっても、加水分解を起こさず、それによる分子量低下がない耐熱性の良好な平均繊維直径の細いものを得ることができる。
図1は本発明のメルトブロー不織布を製造する際に使用する装置の一例の概略構成を示す説明図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、熱可塑性樹脂を溶融し、メルトブローノズルを介して、高温のエアーでメルトブローして繊維化することにより不織布を製造する、メルトブロー不織布の製造方法である。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法は、熱可塑性樹脂を、メルトブローノズルを介してメルトブローして繊維化する際に、メルトブローノズル表面に対し赤外線を照射してメルトブローノズル表面温度を未照射時から5℃〜100℃、好ましくは10℃〜80℃、より好ましくは20℃〜70℃高い温度まで加熱する。
本発明のメルトブロー不織布の好適な製造方法を、図1の装置に基づいて説明する。尚、図1は本発明のメルトブロー不織布を製造する際に使用する装置の一例の概略構成を示す説明図である。
図1に示すとおり、熱可塑性樹脂はエクストルーダ10によって溶融して押出される。エクストルーダ10は、ヒーター付バレル13にスクリュー12が挿通され、ホッパータンク11が取付けられている。スクリュー12はモーター16にベルトで連結されている。熱可塑性樹脂がホッパータンク11から投入されると、ヒーター付バレル13で加熱されながらスクリュー12の回転で練られ軟化溶融しつつ進行し、ポリマー管14を通りギヤポンプ15で計量され、メルトブローノズル4から吐出される。
メルトブローノズル4は赤外線照射装置6a、6bから照射された赤外線7で表面を加熱されており、その表面温度は未照射時より5℃〜100℃高い温度であり、好ましくは10℃〜80℃、より好ましくは20℃〜70℃高い温度である。尚、このメルトブローノズル表面温度は高温エアーをブローしている状態での温度であり、温度測定は放射温度計を用い、放射率を0.83に設定し測定する。
本発明の赤外線照射装置6a、6bは、例えば、株式会社ハイベック製HEAT BEAM(ハロゲンランプによる近赤外線照射ヒーター)を使用し、適宜出力を調整することができる。また、メルトブローノズル表面を好適な温度まで加熱することが可能であれば他の赤外線照射装置を使用してもよい。
赤外線照射装置にはセラミックヒーターや炭酸ガスレーザーなどがある。金属(SUS)であるメルトブローノズル表面の加熱には、金属体が波長1〜2μmと短い波長域をより多く吸収することや、ヒーター熱源温度が2000℃以上になるハロゲンランプを用いることができることから近赤外線照射装置が好ましく用いられる。
これはシュテファン=ボルツマンの法則である放射電熱量が発熱体温度の4乗と被加熱物温度の4乗の差に比例する法則から、熱源温度の高い赤外線照射装置を用いる方が被加熱物をより効率的に加熱できるからである。
また、熱源であるハロゲンランプに反射膜あるいは反射板を取り付け、拡散する赤外線を平行照射や集光照射として照射し、より効率的にメルトブローノズル表面を加熱してもよい。
メルトブローノズル4は空気流入り口5aと5bを備えており、空気流入り口5aと5bは外部コンプレッサー(図示せず)および空気加熱装置(図示せず)に接続されている。コンプレッサーから空気加熱装置へ接続する配管の間にはコンプレッサーからの空気圧を制御する減圧弁および空気流量を計測する流量計および空気流量を調節する調節器(例えば、ニードルバルブ)を接続してもよい。
メルトブローノズル4から吐出され軟化溶解した熱可塑性樹脂は、高温エアーでメルトブローされ繊維として曳かれ細化し、目的とする直径の極細繊維1となり、そしてネットコンベア9の上にサクション8で吸引されながら、無秩序に捕捉されたメルトブロー不織布2となる。
サクション8はブローされたエアーを吸引すると共に、極細繊維1のネットコンベア9への捕集を補助する役目も果たす。サクション8には気送管(不図示)が接続されており、吸引されたエアーは気送管を通じ外部へ排出される。更にネットコンベア9には捕集した極細繊維を溶着させる熱エンボス装置や熱カレンダーロールを接続してもよい。捕集された極細繊維はメルトブロー不織布2となり、順次ネットコンベア9にて送られ巻取りロール3にて巻き取られる。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法において、原料として用いる熱可塑性樹脂は特に限定するものではないが、例えば、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリアクリル系、ポリビニル系、フッ素系樹脂から選ばれる少なくとも1種以上から構成される熱可塑性樹脂が挙げられる。
上記のような熱可塑性樹脂であれば、メルトブローノズル表面に対して、上述のように赤外線を照射してメルトブローノズル表面を加熱することで、エアーブローによるメルトブローノズル表面温度の低下を抑制しつつ繊維直径が細化し易い状態とし、高温で溶融し解重合させても、分子量を必要以上に低下させずに、極細繊維に細化できる。
一方、特許文献2のように通常にメルトブローしたものであれば、高温で溶融させ解重合させて細化しようとすると、分子量が必要以上に低下してしまい、耐熱性が低下してしまう。また、解重合させず分子量低下させない場合は、紡糸時のポリマー流動性が低く、細い繊維直径のものは得られない。本発明では、上述したように赤外線を照射してメルトブローノズル表面を加熱し、メルトブローノズル表面温度の低下を抑制しているため、繊維直径が細化し易くなり、分子量の低下も抑制されるため、極細で、且つ、耐熱性の良好なメルトブロー不織布を得ることができる。
このように、本発明の製造方法によりメルトブロー不織布を製造すると、極細繊維の不織布を得る場合でも、耐熱性のある不織布を効率的に得ることができる。
尚、上述した製造装置は、本発明のメルトブロー不織布を製造する装置の一例であり、この装置に限定されるものではない。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。尚、本発明は以下に述べる実施例に限定されるものではない。
実施例において、メルトブローノズルの表面温度測定は放射温度計を用い、放射率を0.83に設定し測定した。
実施例において、メルトブロー不織布の平均繊維直径はSEM写真から任意に50箇所の繊維直径を測定し平均値を算出した。
熱可塑性樹脂およびそれから成るメルトブロー不織布の固有粘度は、適当な溶媒(例えばポリウレタンの場合N,N−ジメチルホルムアミド。ポリアミド6、EvOH、PBTの場合フェノール/テトラクロロエタン=6/4[質量比]混合物等)を用い、溶媒50mlに0.500gのポリマーを溶解して、ウベローデ粘度計を用いて温度25℃において測定した。
[実施例1]
ショアA硬度94のエーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂(固有粘度0.867)を温度110℃で24時間真空乾燥し、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると23ppmであった。このポリウレタン樹脂を紡糸温度235℃、エアー温度265℃、エアー流速200m/sec、口金孔径0.12mm、赤外線照射出力195Wにて、図1の装置を用いてメルトブローすることにより、ポリウレタンメルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は249℃であった。
得られたポリウレタンメルトブロー不織布の固有粘度は0.573であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径2.00μmであった。
[実施例2]
ショアA硬度94のエーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂(固有粘度0.867)を温度110℃で24時間真空乾燥し、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると23ppmであった。このポリウレタン樹脂を紡糸温度235℃、エアー温度265℃、エアー流速200m/sec、口金孔径0.12mm、赤外線照射出力325Wにて、図1の装置を用いてメルトブローすることにより、ポリウレタンメルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は263℃であった。
得られたポリウレタンメルトブロー不織布の固有粘度は0.566であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径1.83μmであった。
[実施例3]
ショアA硬度94のエーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂(固有粘度0.867)を温度110℃で24時間真空乾燥し、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると23ppmであった。このポリウレタン樹脂を紡糸温度235℃、エアー温度265℃、エアー流速200m/sec、口金孔径0.12mm、赤外線照射出力488Wにて、図1の装置を用いてメルトブローすることにより、ポリウレタンメルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は280℃であった。
得られたポリウレタンメルトブロー不織布の固有粘度は0.530であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径1.77μmであった。
[比較例1]
ショアA硬度94のエーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂(固有粘度0.867)を温度110℃で24時間真空乾燥し、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると23ppmであった。このポリウレタン樹脂を紡糸温度235℃、エアー温度265℃、エアー流速200m/sec、口金孔径0.12mmにて常法でメルトブローすることにより、ポリウレタンメルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は219℃であった。
得られたポリウレタンメルトブロー不織布の固有粘度は0.581であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径3.04μmであった。
[比較例2]
ショアA硬度94のエーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂(固有粘度0.867)を温度110℃で24時間真空乾燥し、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると23ppmであった。このポリウレタン樹脂を紡糸温度250℃、エアー温度265℃、エアー流速200m/sec、口金孔径0.12mmにて常法でメルトブローすることにより、ポリウレタンメルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は224℃であった。
得られたポリウレタンメルトブロー不織布の固有粘度は0.544であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径2.49μmであった。
[実施例4]
エチレン共重合比率38mol%のエチレン―ビニルアルコール共重合樹脂(EvOH樹脂)(固有粘度1.021)を、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると367ppmであった。このEvOH樹脂を紡糸温度220℃、エアー温度240℃、エアー流速170m/sec、口金孔径0.12mm、赤外線照射出力325Wにて、図1の装置を用いてメルトブローすることにより、EvOHメルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は255℃であった。
得られたEvOHメルトブロー不織布の固有粘度は1.086であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径13.65μmであった。
[比較例3]
エチレン共重合比率38mol%のエチレン―ビニルアルコール共重合樹脂(EvOH樹脂)(固有粘度1.021)を、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると367ppmであった。このEvOH樹脂を紡糸温度220℃、エアー温度240℃、エアー流速170m/sec、口金孔径0.12mmにて常法でメルトブローすることにより、EvOHメルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は210℃であった。
得られたEvOHメルトブロー不織布の固有粘度は1.094であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径25.38μmであった。
[比較例4]
エチレン共重合比率38mol%のエチレン―ビニルアルコール共重合樹脂(EvOH樹脂)(固有粘度1.021)を、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると367ppmであった。このEvOH樹脂を紡糸温度235℃、エアー温度240℃、エアー流速170m/sec、口金孔径0.12mmにて常法でメルトブローすることにより、EvOHメルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は214℃であった。
得られたEvOHメルトブロー不織布の固有粘度は1.103であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径24.39μmであった。
[実施例5]
ポリアミド6樹脂(PA6樹脂)(固有粘度1.003)を、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると338ppmであった。このPA6樹脂を紡糸温度240℃、エアー温度260℃、エアー流速195m/sec、口金孔径0.12mm、赤外線照射出力325Wにて、図1の装置を用いてメルトブローすることにより、PA6メルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は262℃であった。
得られたPA6メルトブロー不織布の固有粘度は1.027であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径2.77μmであった。
[比較例5]
ポリアミド6樹脂(PA6樹脂)(固有粘度1.003)を、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると338ppmであった。このPA6樹脂を紡糸温度240℃、エアー温度260℃、エアー流速195m/sec、口金孔径0.12mmにて常法でメルトブローすることにより、PA6メルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は220℃であった。
得られたPA6メルトブロー不織布の固有粘度は1.062であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径3.87μmであった。
[比較例6]
ポリアミド6樹脂(PA6樹脂)(固有粘度1.003)を、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると338ppmであった。このPA6樹脂を紡糸温度255℃、エアー温度260℃、エアー流速195m/sec、口金孔径0.12mmにて常法でメルトブローすることにより、PA6メルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は224℃であった。
得られたPA6メルトブロー不織布の固有粘度は1.008であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径3.51μmであった。
[実施例6]
ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)(固有粘度1.013)を、温度105℃で10時間真空乾燥し、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると14ppmであった。このPBT樹脂を紡糸温度270℃、エアー温度295℃、エアー流速140m/sec、口金孔径0.12mm、赤外線照射出力325Wにて、図1の装置を用いてメルトブローすることにより、PBTメルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は305℃であった。
得られたPBTメルトブロー不織布の固有粘度は0.891であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径4.70μmであった。
[比較例7]
ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)(固有粘度1.013)を、温度105℃で10時間真空乾燥し、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると14ppmであった。このPBT樹脂を紡糸温度270℃、エアー温度295℃、エアー流速140m/sec、口金孔径0.12mmにて常法でメルトブローすることにより、PBTメルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は253℃であった。
得られたPBTメルトブロー不織布の固有粘度は0.904であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径6.15μmであった。
[比較例8]
ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)(固有粘度1.013)を、温度105℃で10時間真空乾燥し、カールフィッシャー方法で樹脂水分を測定すると14ppmであった。このPBT樹脂を紡糸温度285℃、エアー温度295℃、エアー流速140m/sec、口金孔径0.12mmにて常法でメルトブローすることにより、PBTメルトブロー不織布を製造した。メルトブローノズル表面温度は256℃であった。
得られたPBTメルトブロー不織布の固有粘度は0.853であった。
SEM写真から繊維直径を測定し、平均繊維直径を算出した。その結果、平均繊維直径5.29μmであった。
上記の実施例及び比較例の結果について、以下の表1に示す。
Figure 0006208509
実施例1〜3から得られたメルトブロー不織布は、平均繊維直径が細く、固有粘度の低下が少なく、耐熱性も良好な不織布であった。メルトブローノズルを赤外線で加熱しない比較例1から得られた不織布は、平均繊維直径が小さいものとならず、メルトブローノズルを赤外線で加熱せずに紡糸温度を上昇させた比較例2から得られた不織布は、実施例品と比較して平均繊維直径が小さいものとならず、また固有粘度の低下が大きく耐熱性が悪いものであった。
実施例4から得られた不織布は、メルトブローノズルを赤外線で加熱しない場合よりも平均繊維直径が細いにもかかわらず、固有粘度の低下が殆どなく、耐熱性も良好であった。
またメルトブローノズルを赤外線で加熱しない比較例3から得られた不織布及びメルトブローノズルを加熱せず紡糸温度を上げた比較例4から得られた不織布は、平均繊維直径が小さいものとならず、細化できなかった。
実施例5から得られた不織布は、メルトブローノズルを赤外線で加熱しない場合よりも平均繊維直径が小さいにもかかわらず、固有粘度の低下はなく、耐熱性も良好であった。
またメルトブローノズルを赤外線で加熱しない比較例5から得られた不織布及びメルトブローノズルを加熱せず紡糸温度を上げた比較例6から得られた不織布は、平均繊維直径が小さいものとならず、細化できなかった。
実施例6から得られた不織布は、メルトブローノズルを赤外線で加熱しない場合よりも平均繊維直径が小さいにもかかわらず、固有粘度の低下は少なく、耐熱性も良好であった。
また、メルトブローノズルを赤外線で加熱しない比較例7から得られた不織布は、平均繊維直径が小さいものとならなかった。そして、メルトブローノズルを赤外線で加熱せず、紡糸温度を上げた比較例8から得られた不織布も平均繊維直径が小さいものとならず、また固有粘度の低下が大きく耐熱性も劣っていた。
以上詳述したように、本発明のようにメルトブローノズルに赤外線を照射してメルトブローノズル表面温度を上昇させて製造した実施例品のメルトブロー不織布は、平均繊維直径が小さく、固有粘度の低下は少なく、耐熱性も良好なものであった。
1 極細繊維
2 メルトブロー不織布
3 巻取りロール
4 メルトブローノズル
5a、5b 空気流入り口
6a、6b 赤外線照射装置
7 赤外線
8 サクション
9 ネットコンベア
10 エクストルーダ
11 ホッパータンク
12 スクリュー
13 ヒーター付バレル
14 ポリマー管
15 ギヤポンプ
16 モーター

Claims (2)

  1. 熱可塑性樹脂を、メルトブローノズルを介してメルトブローすることにより繊維化して不織布を製造方法する方法であって、メルトブローノズル表面に対し赤外線を照射してメルトブローノズル表面温度を未照射時から5℃〜100℃高い温度まで加熱することを特徴とするメルトブロー不織布の製造方法。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリアミド系、ポリビニル系、ポリオレフィン系、フッ素系樹脂からなる群より選択される請求項1記載のメルトブロー不織布の製造方法。
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CN107151843A (zh) * 2017-05-23 2017-09-12 浙江亚星纤维有限公司 一种远红外负离子锦氨包覆丝的制造方法

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