以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の1つにおけるプリントシステムの全体概要を示す図である。図1を参照して、プリントシステム1は、画像処理装置として機能する複合機(以下、「MFP」という)100と、パーソナルコンピューター(以下、「PC」という)300と、無線局5と、携帯情報装置200,200A,200Bと、を含む。MFP(Multi Function Peripheral)100およびPC300は、ネットワーク3に接続される。携帯情報装置200,200A,200Bは、無線局5を通して、ネットワーク3に接続される。
ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。また、ネットワーク3は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
PC300は、一般的なコンピューターである。PC300は、MFP100に対応するプリンタードライバープログラムがインストールされており、プリンタードライバープログラムを実行することにより、MFP100を制御して、MFP100に、画像形成処理、原稿読取処理等を実行させることが可能である。
携帯情報装置200,200A,200Bは、スマートフォン、PDA(PerSonal Digital ASSiStantS)など、ユーザーに携帯して使用されるコンピューターである。携帯情報装置200,200A,200Bのハードウェア構成および機能は同じなので、ここでは特に言及しない限り携帯情報装置200を例に説明する。ここでは、携帯情報装置200を、スマートフォンとしており、無線LAN機能と、通話機能とを備えている。このため、携帯情報装置200は、携帯電話用基地局と無線で通信することにより携帯電話網に接続し、通話が可能である。
本実施の形態におけるプリントシステム1において、携帯情報装置200には、MFP100を遠隔制御するための遠隔操作プログラムがインストールされており、MFP100を遠隔制御する遠隔操作装置として機能する。携帯情報装置200は、携帯情報装置200を操作するユーザーにより遠隔操作が入力されると、MFP100に遠隔制御コマンドを送信する。一方、MFP100には、携帯情報装置200から遠隔制御コマンドを受信し、受信された遠隔制御コマンドにしたがって処理を実行する遠隔制御プログラムがインストールされている。なお、本実施の形態においては、MFP100を遠隔制御するための遠隔操作プログラムを携帯情報装置200にインストールする場合を例に説明するが、MFP100を遠隔制御するための遠隔操作プログラムを、PC300にインストールしてもよい。この場合には、ユーザーは、携帯情報装置200を用いてMFP100を遠隔制御する場合と同様に、PC300を用いてMFP100を遠隔制御することが可能である。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図3は、MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図2および図3を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、画像が形成された用紙を処理する後処理部155と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
後処理部155は、画像形成部140により画像が形成された1以上の用紙を並び替えて排紙するソート処理、パンチ穴加工するパンチ処理、ステープル針を打ち込むステープル処理を実行する。
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、CD−ROM118が装着される外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150、後処理部155および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。さらに、RAM114は,設定値記憶領域と設定画面記憶領域とを含む。設定値記憶領域は、処理を実行するための設定値を記憶する領域である。設定値記憶領域は、表示部161に表示する設定画面の記憶する領域である。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−LumineScence DiSplay)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーからなるハードキー部167を備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部163は、表示部161上に設けられたタッチパネルを165さらに含む。
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介して、PC300または携帯情報装置200,200A,200Bとの間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク3を介してインターネットに接続されたコンピューターと通信が可能である。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置117は、CD−ROM(Compact DiSk ROM)118が装着される。CPU111は、外部記憶装置117を介してCD−ROM118にアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置117に装着されたCD−ROM118に記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM118に限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical DiSc)/MD(Mini DiSc)/DVD(Digital VerSatile DiSc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(EraSable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの半導体メモリであってもよい。
また、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM118に記録されたプログラムに限られず、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD115に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク3に接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD115に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図4は、携帯情報装置のハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図4を参照して、本実施の形態における携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU201と、カメラ202と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ203と、通話部205と接続された無線通信部204と、情報を表示する表示部206と、ユーザーの操作を受け付ける操作部207と、無線LANI/F208と、ジャイロセンサー209と、加速度センサー210と、外部記憶装置211と、を含む。
表示部206は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部207は、メインキー207Aと、タッチパネル207Bとを備える。また、ユーザーが、表示部206の表示面を指示する場合、操作部207は、タッチパネル207Bにより検出される表示面の位置をCPU201に出力する。CPU201は、タッチパネル207Bによる検出された位置に基づいて、表示部206に表示されている画面中でユーザーにより指示された位置を検出する。CPU201は、表示部206に表示されている画面と、タッチパネル207Bによる検出された位置とに基づいて、ユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。例えば、表示部206にテンキーの画像を含む画面を表示する場合には、タッチパネル207Bによる検出された位置に表示されたキーに対応する数字を受け付ける。
カメラ202は、レンズおよび光電変換素子を備え、レンズで集光した光を光電変換素子に結像し、光電変換素子は受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。光電変換素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー、CCD(Charge Coupled Device)センサー等である。
無線通信部204は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部204は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部205を用いた通話を可能とする。無線通信部204は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部205に出力する。また、無線通信部204は、通話部205から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部205は、マイクおよびスピーカーを備え、無線通信部204から入力される音声をスピーカーから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部204に出力する。さらに、無線通信部204は、CPU201により制御され、携帯情報装置200を電子メールサーバーに接続し、電子メールを送受信する。
無線LANI/F208は、無線局5と通信し、携帯情報装置200をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。携帯情報装置200に、PC300、MFP100それぞれのIP(Internet Protocol)アドレスを登録しておくことにより、携帯情報装置200は、PC300、MFP100と通信することができ、データの送受信が可能となる。なお、本実施の形態においては、携帯情報装置200が無線LANI/F208を用いて、PC300、MFP100と通信する場合を例に説明するが、他の通信方法を用いて通信するようにしてもよい。具体的には、携帯情報装置200、PC300、MFP100が、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線装置を搭載する場合には、携帯情報装置200が、PC300、MFP100のいずれかと、1対1で通信するようにしてもよい。
フラッシュメモリ203は、CPU201が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。CPU201は、フラッシュメモリ203に記録されたプログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行する。
ジャイロセンサー209は、携帯情報装置200の3軸の角加速度を検出する。ジャイロセンサー209は、直交する3軸それぞれの角加速度を検出し、検出した角加速度をCPU201に出力する。。
加速度センサー210は、携帯情報装置200の加速度を検出する。加速度センサー210は、直交する3軸それぞれの加速度を検出し、検出した加速度をCPU201に出力する。
ジャイロセンサー209と加速度センサー210とは、基準となる3軸が同じとなるように携帯情報装置200に配置される。ここでは、表示部206の表示面を長方形とし、表示部206の表示面を基準にした座標系で説明する。この場合、座標系は、表示面の短手方向をX軸、長手方向をY軸、表示面の法線方向をZ軸としている。ジャイロセンサー209は、X軸、Y軸およびZ軸それぞれを中心とした回転方向の角加速度を検出する。また、加速度センサー210は、X軸、Y軸およびZ軸それぞれに平行な方向の加速度を検出する。
外部記憶装置211は、携帯情報装置200に着脱自在であり、遠隔操作プログラムを記憶したCD−ROM210Aが装着可能である。CPU201は、外部記憶装置211を介してCD−ROM210Aにアクセス可能である。CPU201は、外部記憶装置211に装着されたCD−ROM210Aに記録された遠隔操作プログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行することが可能である。
なお、CPU201が実行するプログラムとして、フラッシュメモリ203またはCD−EOM210Aに記録されたプログラムについて説明したが、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、フラッシュメモリ203に記憶されたプログラムを書換えたプログラム、または、追加して書き込んだ新たなプログラムであってもよい。さらに、携帯情報装置200が、ネットワーク3に接続された他のコンピューターからダウンロードしたプログラムでもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
なお、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM211Aに限られず、光ディスク(MO/MD/DVD)、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROMなどの半導体メモリであってもよい。
図5は、MFPが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。図5に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。図5を参照して、CPU111は、遠隔操作装置から受信される遠隔操作に従って処理を実行する遠隔制御部51を含む。
遠隔制御部51は、遠隔操作装置から要求により設定画面を遠隔操作装置に送信し、遠隔操作装置から受信される遠隔操作に従って処理を実行する。ここでは、携帯情報装置200から要求を受信し、携帯情報装置200を遠隔操作装置とする場合を例に説明する。
遠隔制御部51は、遠隔操作受信部61と、処理実行部63と、設定画面送信部65と、を含む。遠隔操作受信部61は、通信I/F部112を制御して、遠隔操作装置から送信される遠隔操作を受信する。ここでは、携帯情報装置200が遠隔操作を送信し、遠隔操作受信部61が携帯情報装置200から遠隔操作を受信する。
遠隔操作は、設定値を設定するための設定操作と、設定画面を変更する画面遷移操作と、処理の実行を指示する実行指示操作と、を含む。遠隔操作受信部61は、設定操作を受信する場合、設定操作で特定される設定値の設定を指示する設定コマンドを処理実行部63に出力し、実行指示操作を受信する場合、実行指示操作で特定される処理の実行を指示する実行コマンドを処理実行部63に出力し、画面遷移操作を受信する場合、画面遷移操作で特定される設定画面を識別するための画面識別情報を設定画面送信部65に出力する。また、遠隔操作受信部61は、遠隔操作を送信してきた遠隔操作装置を識別するための装置識別情報を、設定画面送信部65に出力する。装置識別情報は、遠隔操作装置を識別できればよく、ここでは、ネットワークアドレスとしている。ネットワークアドレスは、例えば、IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media AcceSS Control)アドレスである。
設定画面送信部65は、遠隔操作受信部61から画面識別情報と、携帯情報装置200の装置識別情報が入力される。設定画面送信部65は、通信I/F部112を制御して、画面識別情報で特定される設定画面を装置識別情報で特定される携帯情報装置200に送信する。これにより、携帯情報装置200によって設定画面が表示される。
処理実行部63は、遠隔操作受信部61から設定コマンドが入力されることに応じて、設定値を変更する。また、処理実行部63は、遠隔操作受信部61から実行コマンドが入力されることに応じて、設定値にしたがって、実行コマンドで特定される処理を実行する。処理実行部63が実行する処理は、自動原稿搬送装置120および原稿読取部130を制御して原稿の画像を読み取るスキャン処理、画像形成部140、給紙部150および後処理部155を制御して用紙に画像を形成する画像形成処理、HDD115またはCD−ROM118に記憶されたデータを読み出しまたは書き込みするデータ管理処理、ファクシミリ部116を制御してファクシミリデータを送受信するファクシミリ処理、通信I/F部112を制御してデータを送受信するデータ送受信処理、を含む。処理実行部63が実行する処理は、上記の2以上の処理を組み合わせた処理を含む。例えば、スキャン処理と画像形成処理を組み合わせたコピー処理、スキャン処理とデータ送信処理を組み合わせて原稿画像を読み取った画像データを送信するスキャンto送信処理、スキャン処理とデータ管理処理とを組み合わせて原稿画像を読み取った画像データをHDD115に記憶するスキャンtoBOX処理を含む。
図6は、本実施の形態における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図6に示す機能は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203、またはCD−ROM211Aに記憶された遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201に形成される機能である。図6を参照して、CPU201は、MFP100を遠隔制御する遠隔操作部250を含む。遠隔操作部250は、設定画面を表示する設定画面表示部251と、ユーザーによる操作を受け付ける操作受付部257と、設定値を設定する設定部255と、MFP100に遠隔操作を送信する遠隔操作送信部253と、を含む。
設定画面表示部251は、無線LANI/F208を制御して、MFP100から設定画面を受信し、受信された設定画面を表示部206に表示する。設定画面表示部251は、ユーザーが操作部207を操作して、MFP100を遠隔操作する指示を入力すれば、無線LANI/F208を制御して、MFP100に接続要求を送信し、MFP100との間の通信経路を確立する。設定画面表示部251は、MFP100との間で通信経路が確立すると、無線LANI/F208を制御して、MFP100から送信される設定画面を受信する。設定画面表示部251は、受信された表示用画面を、表示部206に表示する。
設定画面は、MFP100に処理を実行させるための設定値を設定するための画面である。設定画面は、設定項目と、その設定項目に設定される設定値を表示する領域を含む。設定項目は、画像形成処理を実行させるための設定値を設定するために定められた設定項目である。設定項目は、ステープル針の打ち込む位置であるステープル位置を定める第1の設定項目と、パンチ穴を開ける位置であるパンチ位置を定める第2の設定項目とを含む。また、設定画面は、画像形成の対象となる用紙の画像を表示するプレビュー領域を含む。データの画像が用紙に形成された画像を、設定画面のプレビュー領域に表示することで、ユーザーは、MFP100に画像を用紙に形成させる前に、画像が形成された用紙の状態を確認することができる。
操作受付部257は、ユーザーが表示部206に表示された設定画面に従って、操作部207に入力する遠隔操作を受け付ける。遠隔操作は、設定値を設定するための設定操作と、設定画面を変更する画面遷移操作と、処理の実行を指示する実行指示操作と、を含む。操作受付部257は、設定操作を受け付ける場合、設定操作を設定部255に出力し、画面遷移操作まはた実行指示操作を受け付ける場合、受け付けられた画面遷移操作まはた実行指示操作を遠隔操作送信部253に出力する。
操作受付部257は、長振動検出部261と、傾き検出部263と、短振動検出部265と、を含む。長振動検出部261は、携帯情報装置200全体が所定の周期以下で振動する長周期振動状態を検出する。具体的には、長振動検出部261は、加速度センサー210から入力される3方向それぞれの加速度に基づいて、加速度が最も大きい方向を決定し、決定した方向における加速度の時間的な変化の周期が、予め定められた周期以上の場合に、長周期振動状態を検出する。例えば、ユーザーが携帯情報装置200を上下、左右または前後に揺らす場合に、長振動検出部261が長周期振動状態を検出する。長振動検出部261は、長周期状態を検出すると、遠隔操作送信部253に、実行指示操作を出力する。
傾き検出部263は、表示部206の表示面の傾きを検出する。具体的には、傾き検出部263は、ジャイロセンサー209から入力される3軸の角加速度から回転方向および回転角度を検出し、表示部206の表示面の傾きの方向および傾きの量を算出する。傾き検出部263が検出する傾きの方向は、8つある。
ここで、表示部206の表示面の傾きの方向について説明する。表示部206の表示面を、長手方向を縦にして配置しときに、表示面の左上の頂角を左上頂角といい、表示面の右上の頂角を右上頂角といい、表示面の右下の頂角を右下頂角といい、表示面の左下の頂角を左下頂角という。
傾き検出部263は、表示部206の表示面の4つの頂角のうち、第1の頂角とその第1の頂角の対角である第2の頂角とを結ぶ対角線を中心に回転する第1の方向の傾きを検出する。右上頂角を第1の頂角とすれば、右上頂角と左下頂角とを結ぶ対角線を中心に回転する方向であって回転角度がプラスとなる方向が第1の方向である。右上頂角を第1の頂角とすれば、右上頂角と左下頂角とを結ぶ対角線を中心に回転する方向は、回転方向が互いに逆の2つある。表示部206の表示面を水平に配置した状態から、右上頂角と左下頂角とを結ぶ対角線を中心に回転する場合、左上頂角と右下頂角のいずれか一方が、第1の頂角である右上頂角より下になる。ここでは、第1の頂角である右上頂角と隣接する左上頂角および右下頂角のうち距離の短い左下頂角が、右上頂角より下になる回転方向をプラスとする。したがって、右上頂角を第1の頂角とした場合における第1の方向は、左上頂角が第1の頂角である右上頂角よりも下になる状態に変化する左上方向である。
左下頂角を第1の頂角とする場合における第1の方向は、右上頂角を第1の頂角とした場合における第1の方向と同じである。この場合、左下頂角を第1の頂角とした場合における第1の方向は、右下頂角が第1の頂角である左下頂角よりも下になる状態に変化する右下方向である。
左上頂角を第1の頂角とすれば、左上頂角と右下頂角とを結ぶ対角線を中心に回転する方向であって回転角度がプラスとなる方向が第1の方向である。左上頂角を第1の頂角とすれば、左上頂角と右下頂角とを結ぶ対角線を中心に回転する方向は、回転方向が互いに逆の2つある。表示部206の表示面を水平に配置した状態から、左上頂角と右下頂角とを結ぶ対角線を中心に回転する場合、右上頂角と左下頂角のいずれか一方が、第1の頂角である左上頂角より下になる。ここでは、第1の頂角である左上頂角と隣接する右上頂角および左下頂角のうち距離の短い右上頂角が、左上頂角より下になる回転方向をプラスとする。したがって、左上頂角を第1の頂角とした場合における第1の方向は、右上頂角が第1の頂角である左上頂角よりも下になる状態に変化する右上方向である。
右下頂角を第1の頂角とする場合における第1の方向は、左上頂角を第1の頂角とした場合における第1の方向と同じである。この場合、右下頂角を第1の頂角とした場合における第1の方向は、左下頂角が第1の頂角である左下頂角よりも下になる状態に変化する左下方向である。
さらに、傾き検出部263は、表示部206の表示面の4つの頂角のうち、第1の頂角と、第1の頂角と隣合う2つの頂角のうち一方の第3の頂角とを結ぶ線を中心に回転する第3の方向の傾きを検出する。左上頂角を第1の頂角とし、右上頂角を第3の頂角とすれば、左上頂角と右上頂角とを結ぶ線を中心に回転する方向であって回転角度がプラスとなる方向が第3の方向である。左上頂角を第1の頂角とし、右上頂角を第3の頂角とすれば、左上頂角と右上頂角とを結ぶ線を中心に回転する方向は、回転方向が互いに逆の2つある。表示部206の表示面を水平に配置した状態から、左上頂角と右上頂角とを結ぶ線を中心に回転する場合、左上頂角と右上頂角とが左下頂角と右下頂角よりも下になる回転方向と、左上頂角と右上頂角とが左下頂角と右下頂角よりも上になる回転方向とである。ここでは、表示部206の表示面を水平に配置した状態から、左上頂角と右上頂角とを結ぶ線を中心に回転する場合、左上頂角と右上頂角とが左下頂角と右下頂角よりも下になる回転方向をプラスとする。したがって、左上頂角を第1の頂角とし、右上頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向は、左上頂角と右上頂角とが左下頂角と右下頂角よりも下になる状態に変化する上辺方向である。
右上頂角を第1の頂角とし、左上頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向は、左上頂角を第1の頂角とし、右上頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向と同じ上辺方向である。
同様に、左下頂角を第1の頂角とし、右下頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向は、左上頂角を第1の頂角とし、右上頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向はと同じである。この場合において、左下頂角を第1の頂角とし、右下頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向は、左下頂角と右下頂角とが左上頂角と右上頂角よりも下になる状態に変化する下辺方向である。
右下頂角を第1の頂角とし、左下頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向は、左下頂角を第1の頂角とし、右下頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向と同じ下辺方向である。
左上頂角を第1の頂角とし、左下頂角を第3の頂角とすれば、左上頂角と左下頂角とを結ぶ線を中心に回転する方向であって回転角度がプラスとなる方向が第3の方向である。左上頂角を第1の頂角とし、左下頂角を第3の頂角とすれば、左上頂角と左下頂角とを結ぶ線を中心に回転する方向は、回転方向が互いに逆の2つある。表示部206の表示面を水平に配置した状態から、左上頂角と左下頂角とを結ぶ線を中心に回転する場合、左上頂角と左下頂角とが右上頂角と右下頂角よりも下になる回転方向と、左上頂角と左下頂角とが右上頂角と右下頂角よりも上になる回転方向とである。ここでは、表示部206の表示面を水平に配置した状態から、左上頂角と左下頂角とを結ぶ線を中心に回転する場合、左上頂角と左下頂角とが右上頂角と右下頂角よりも下になる回転方向をプラスとする。したがって、左上頂角を第1の頂角とし、左下頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向は、左上頂角と左下頂角とが右上頂角と右下頂角よりも下になる状態に変化する左辺方向である。
左下頂角を第1の頂角とし、左上頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向は、左上頂角を第1の頂角とし、左下頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向と同じ左辺方向である。
同様に、右上頂角を第1の頂角とし、右下頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向は、左上頂角を第1の頂角とし、左下頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向と同じである。この場合において、右上頂角を第1の頂角とし、右下頂角を第3の頂角頂角とした場合における第3の方向は、右上頂角と右下頂角とが左上頂角と左下頂角よりも下になる状態に変化する右辺方向である。
右下頂角を第1の頂角とし、右上頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向は、右上頂角を第1の頂角とし、右下頂角を第3の頂角とした場合における第3の方向と同じ右辺方向である。
傾き検出部263は、傾きを検出する場合、検出された傾きの傾き方向と、回転角度との組を設定部255に出力する。傾き検出部263は、複数の傾き方向を検出する場合は、回転角度が最大となる傾き方向と、回転角度との組を設定部255に出力する。
短振動検出部265は、携帯情報装置200全体が所定の周期以上で振動する短周期振動状態を検出する。具体的には、短振動検出部265は、加速度センサー210から入力される3方向それぞれの加速度に基づいて、加速度が最も大きい方向を決定し、決定した方向における加速度の時間的な変化の周期が、予め定められた周期以上の場合に、短周期振動状態を検出する。例えば、ユーザーが携帯情報装置200を叩く場合に、短振動検出部265が短周期振動状態を検出する。短振動検出部265は、短周期状態を検出すると、設定部255に決定指示を出力する。
設定部255は、操作受付部257から設定操作が入力されることに応じて、設定操作に従って、設定画面により定まる設定項目に設定値を設定し、設定項目と設定値との組を遠隔操作送信部253に出力する。設定部255は、第1項目設定部271と、第1関連項目設定部273と、第2関連項目設定部275と、第2項目設定部277と、第3関連項目設定部279と、第4関連項目設定部281と、操作支援部291と、設定値決定部293と、を含む。
第1項目設定部271は、操作受付部257から第1の方向の傾きと回転角度が入力される場合、第1の項目の設定値を設定する。第1の方向は、左上方向と、右下方向と、右上方向と、左下方向とのいずれかである。第1の項目は、ステープル針を打ち込むステープル位置を定める項目である。
第1項目設定部271は、操作受付部257から第1の方向として左上方向が入力される場合、第1の項目の設定値として左上を設定する。第1の項目の設定値として左上が設定される場合、ステープル針を打ち込む位置が、用紙の左上に設定される。第1項目設定部271は、操作受付部257から第1の方向として右下方向が入力される場合、第1の項目の設定値として右下を設定する。第1の項目の設定値として右下が設定される場合、ステープル針を打ち込む位置が、用紙の右下に設定される。
第1項目設定部271は、操作受付部257から第1の方向として右上方向が入力される場合、第1の項目の設定値として右上を設定する。第1の項目の設定値として右上が設定される場合、ステープル針を打ち込む位置が、用紙の右上に設定される。第1項目設定部271は、操作受付部257から第1の方向として左下方向が入力される場合、第1の項目の設定値として左下を設定する。第1の項目の設定値として左下が設定される場合、ステープル針を打ち込む位置が、用紙の左下に設定される。
第1関連項目設定部273は、第1の項目の設定値が設定された後に、第1の方向に対して定まる第2の方向の傾きが検出される場合、第1の項目に関連する関連項目の設定値を設定する。第2の方向の傾きは、第1の方向に対して定まる。第1の方向は、第1の頂角とその第1の頂角の対角である第2の頂角とを結ぶ対角線を中心に回転する方向である。第2の方向は、第1の頂角と隣り合う第3の頂角と、第3の頂角の対角である第4の頂角とを結ぶ対角線を中心に回転する方向である。第1の方向に対する第2の方向は、回転方向が互いに逆となる2つある。いずれか一方を、プラス、他方をマイナスに設定する。
具体的には、第1の方向が左上方向に対する第2の方向は、右上方向および左下方向である。ここでは、第1の方向が左上方向に対する第2の方向を、右上方向をプラス、左下方向をマイナスにしている。第1の方向が右下方向に対する第2の方向は、右上方向および左下方向である。ここでは、第1の方向が右下方向に対する第2の方向を、右上方向をプラス、左下方向をマイナスにしている。第1の方向が右上方向に対する第2の方向は、左上方向および右下方向である。ここでは、第1の方向が右上方向に対する第2の方向を、左上方向をプラス、右下方向をマイナスにしている。第1の方向が左下方向に対する第2の方向は左上方向および右下方向である。ここでは、第1の方向が左下方向に対する第2の方向を、左上方向をプラス、右下方向をマイナスにしている。
第1の項目に関連する関連項目は、第1の項目がステープル位置を定める項目であるのに対して、ステープル針を打ち込む角度を定める打ち込み角度の項目である。ステープル針を打ち込む角度は、用紙の縦方向に対して、平行な0度、45度回転した45度、90度回転した90度の3つの設定値を含む。デフォルトの値として45度が設定されている。
第1の方向に対して第2の方向は2つ存在するので、第2の方向がプラスならば第1の項目に関連する関連項目に90度を設定し、第2の方向がマイナスならば第1の項目に関連する関連項目に90度を設定する。例えば、第1の方向が左上方向が入力された後に、第2の方向としてプラスの右上方向が入力される場合は、第1の項目に関連する関連項目に90度を設定し、第2の方向としてマイナスの左下方向が入力される場合は、第1の項目に関連する関連項目に0度を設定する。
第1の方向が右下方向が入力された後に、第2の方向としてプラスの右上方向が入力される場合は、第1の項目に関連する関連項目に90度を設定し、第2の方向としてマイナスの左下方向が入力される場合は、第1の項目に関連する関連項目に0度を設定する。第1の方向が右上方向が入力された後に、第2の方向としてプラスの左上方向が入力される場合は、第1の項目に関連する関連項目に90度を設定し、第2の方向としてマイナスの右下方向が入力される場合は、第1の項目に関連する関連項目に0度を設定する。第1の方向が左下方向が入力された後に、第2の方向としてプラスの左上方向が入力される場合は、第1の項目に関連する関連項目に0度を設定し、第2の方向としてマイナスの右下方向が入力される場合は、第1の項目に関連する関連項目に90度を設定する。
第2関連項目設定部275は、第1の方向が検出される場合における回転角度に基づいて、第1の項目に関連する関連項目の設定値を設定する。第1の方向と組となる回転角が10度以上15度未満ならば第1の項目に関連する関連項目に0度を設定し、第1の方向と組となる回転角が15度以上20度未満ならば第1の項目に関連する関連項目に45度を設定し、第1の方向と組となる回転角が20度以上ならば第1の項目に関連する関連項目に90度を設定する。
第2項目設定部277は、操作受付部257から第3の方向の傾きと回転角度が入力される場合、第2の項目の設定値を設定する。第3の方向は、上辺方向と、下辺方向と、左辺方向と、右辺方向とのいずれかである。第2の項目は、パンチ穴を開けるパンチ位置を定める項目である。
第2項目設定部277は、操作受付部257から第3の方向として上辺方向が入力される場合、第2の項目の設定値として上を設定する。第2の項目の設定値として上が設定される場合、パンチ穴を開ける位置が、用紙の上に設定される。第2項目設定部277は、操作受付部257から第3の方向として下辺方向が入力される場合、第2の項目の設定値として下を設定する。第1の項目の設定値として下が設定される場合、パンチ穴を開ける位置が、用紙の下に設定される。第2項目設定部277は、操作受付部257から第3の方向として左辺方向が入力される場合、第2の項目の設定値として左を設定する。第2の項目の設定値として左が設定される場合、パンチ穴を開ける位置が、用紙の左に設定される。第2項目設定部277は、操作受付部257から第3の方向として右辺方向が入力される場合、第2の項目の設定値として右を設定する。第2の項目の設定値として右が設定される場合、パンチ穴を開ける位置が、用紙の右に設定される。
第3関連項目設定部279は、第2の項目の設定値が設定された後に、第3の方向に対して定まる第4の方向の傾きが検出される場合、第2の項目に関連する関連項目の設定値を設定する。第4の方向は、第3の方向に対して定まる。第3の方向は、第1の頂角と、その第1の頂角と隣合う2つの頂角のうち一方の第3の頂角とを結ぶ線を中心に回転する方向である。第4の方向は、第1の頂角と隣り合う2つの頂角のうち第3の頂角とは別の第4の頂角とを結ぶ線を中心に回転する方向である。第3の方向に対する第4の方向は、回転方向が互いに逆となる2つある。いずれか一方を、プラス、他方をマイナスに設定する。
具体的には、第3の方向が上辺方向に対する第4の方向は、右辺方向および左辺方向である。ここでは、第3の方向が上辺方向に対する第4の方向を、右辺方向をプラス、左辺方向をマイナスにしている。第3の方向が下辺方向に対する第4の方向は、右辺方向および左辺方向である。ここでは、第3の方向が下辺方向に対する第4の方向を、右辺方向をプラス、左辺方向をマイナスにしている。第3の方向が右辺方向に対する第4の方向は、上辺方向および下辺方向である。ここでは、第3の方向が右辺方向に対する第4の方向を、上辺方向をプラス、下辺方向をマイナスにしている。第3の方向が左辺方向に対する第4の方向は上辺方向および下辺方向である。ここでは、第3の方向が左辺方向に対する第4の方向を、上辺方向をプラス、下辺方向をマイナスにしている。
第2の項目に関連する関連項目は、第2の項目がパンチ位置を定める項目であるのに対して、パンチ穴を開ける数を定めるパンチ穴数の項目である。パンチ穴を開ける数は、1個、2個、3個の3つの設定値を含む。デフォルトの値として2個が設定されている。第3の方向に対して第4の方向は2つ存在するので、第2の方向がプラスならば第2の項目に関連する関連項目に3個を設定し、第2の方向がマイナスならば第2の項目に関連する関連項目に1個を設定する。
例えば、第3の方向が上辺方向が入力された後に、第4の方向としてプラスの右辺方向が入力される場合は、第2の項目に関連する関連項目に3個を設定し、第4の方向としてマイナスの左辺方向が入力される場合は、第2の項目に関連する関連項目に1個を設定する。第3の方向が下辺方向が入力された後に、第4の方向としてプラスの右辺方向が入力される場合は、第2の項目に関連する関連項目に3個を設定し、第4の方向としてマイナスの左辺方向が入力される場合は、第2の項目に関連する関連項目に1個を設定する。第3の方向が右辺方向が入力された後に、第4の方向としてプラスの上辺方向が入力される場合は、第2の項目に関連する関連項目に3個を設定し、第4の方向としてマイナスの下辺方向が入力される場合は、第2の項目に関連する関連項目に1個を設定する。第3の方向が左辺方向が入力された後に、第4の方向としてプラスの上辺方向が入力される場合は、第2の項目に関連する関連項目に3個を設定し、第4の方向としてマイナスの下辺方向が入力される場合は、第2の項目に関連する関連項目に1個を設定する。
第4関連項目設定部281は、第3の方向が検出される場合における回転角度に基づいて、第2の項目に関連する関連項目の設定値を設定する。第3の方向と組となる回転角が10度以上15度未満ならば第2の項目に関連する関連項目に1個を設定し、第3の方向と組となる回転角が15度以上20度未満ならば第2の項目に関連する関連項目に2個を設定し、第3の方向と組となる回転角が20度以上ならば第2の項目に関連する関連項目に3個を設定する。
操作支援部291は、設定画面表示部251によって設定画面が表示部206に表示されると、表示面を傾けさせる操作を促すメッセージを、表示部206に表示する。また、操作支援部291は、第1項目設定部271、第1関連項目設定部273によって、第1の項目に設定値が設定されることに応じて、または、第2関連項目設定部275のいずれかにって第1の項目に関連する関連項目に設定値が設定されることに応じて、設定画面の用紙の画像を表示するプレビュー領域に、第1の項目または第1の項目に関連する関連項目にそれぞれ設定された設定値により定める位置に、ステープル針の画像を重畳して表示する。これにより、ユーザーは、用紙の画像に重畳して表示されたステープル針の画像を見て、ステープル針を打ち込む位置および角度を決定することができる。また、ユーザーは、ステープル針が打ち込まれた状態を事前に確認することができる。例えば、用紙に形成された画像と、ステープル針とが重なるか否かを確認することができる。
また、操作支援部291は、第2項目設定部277によって第2の項目に設定値が設定されることに応じて、または、第3関連項目設定部279、第4関連項目設定部281のいずれかによって第2の項目に関連する関連項目にに設定値が設定されることに応じて、設定画面の用紙の画像を表示するプレビュー領域に、第2の項目または第2の項目に関連する関連項目にそれぞれ設定された設定値により定める位置に、パンチ穴の画像を重畳して表示する。これにより、ユーザーは、用紙の画像に重畳して表示されたパンチ穴の画像を見て、パンチ穴を開ける位置および数を決定することができる。また、ユーザーは、パンチ穴が打ち込まれた状態を事前に確認することができる。例えば、用紙に形成された画像と、パンチ穴とが重なるか否かを確認することができる。
設定値決定部293は、短振動検出部265から決定指示が入力されることに応じて、設定項目に設定された設定値を確定する。例えば、設定項目の設定値が変更されるごとにCPU201が備えるRAMに、変更後の設定値を一時記憶しておき、決定指示が入力されると、一時記憶していた変更後の設定値を、対応する設定項目の設定値として記憶する。設定値決定部293は、設定値を決定すると、変更前の設定値をRAMから消去する。
遠隔操作送信部253は、長振動検出部261から実行指示操作が入力されることに応じて、設定画面で特定される処理をMFP100に実行させるための遠隔操作を、無線LANI/F208を介してMFP100に送信する。また、遠隔操作送信部253は、設定部255によって、設定値が変更される場合、変更後の設定値を含む遠隔操作を、無線LANI/F208を介してMFP100に送信する。
図7は、遠隔制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。遠隔制御処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
図7を参照して、CPU111は、接続要求を受信したか否かを判断する(ステップS01)。通信I/F部112が外部から接続要求を受信したか否かを判断する。接続要求を受信するまで待機状態となり、接続要求を受信したならば処理をステップS02に進める。ここでは、携帯情報装置200から接続要求を受信した場合を例に説明する。
ステップS02においては、携帯情報装置200との間で通信経路を確立する。そして、設定画面を遠隔操作装置である携帯情報装置200に、通信I/F部112を介して送信し(ステップS03)、処理をステップS04に進める。この段階で送信する設定画面は、デフォルトに設定された初期画面である。
ステップS04おいては、遠隔操作を受信したか否かを判断する。通信I/F部112が遠隔操作装置である携帯情報装置200から遠隔操作を受信したならば処理をステップS05に進めるが、そうでなければ処理をステップS10に進める。ステップS05においては、遠隔操作によって処理を分岐させる。遠隔操作が設定画面を切り換える画面遷移操作ならば処理をステップS06に進め、遠隔操作が設定値を設定する設定操作ならば処理をステップS07に進め、遠隔操作が処理の実行を指示する実行指示操作ならば処理をステップS09に進め、遠隔操作が遠隔制御を終了させる終了操作ならば処理をステップS11に進める。
ステップS06においては、設定画面を特定し、処理をステップS08に進める。ステップS07においては、設定操作により特定される設定値に変更し、処理をステップS08に進める。ステップS08においては、設定画面を、遠隔操作装置である携帯情報装置200に、通信I/F部112を介して送信し、処理をステップS10に進める。ステップS08においては、ステップS06において特定された設定画面、ステップS07において設定された設定値を反映した設定画面を送信する。
ステップS09においては、実行指示操作により特定される処理を、その時点で設定されている設定値に従って実行し、処理をステップS10に進める。ステップS10においては、ステップS02において確立された通信経路が切断されたか否かを判断する。通信経路の切断は、遠隔操作装置である携帯情報装置200によって切断される場合、無線ノイズが増大し、通信不可能となる状態を含む。通信経路が切断されていなければ処理をステップS04に戻すが、通信経路が切断されたならば処理を終了する。ステップS10においては、ステップS02において確立された通信経路を切断し、処理を終了する。
図8は、遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。遠隔操作処理は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203、またはCD−ROM211Aに記憶された遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。図8を参照して、CPU201は、遠隔操作指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS21)。操作部207がユーザーにより入力される遠隔操作指示を受け付けたならば遠隔操作指示を受け付ける。遠隔操作指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS21でNO)、遠隔操作指示を受け付けたならば(ステップS21でYES)、処理をステップS22に進める。
ステップS22においては、MFP100に接続要求を送信する。無線LANI/F208を制御して、MFP100との間の通信経路を確立するために接続要求を送信する。そして、通信経路が確立したか否かを判断する(ステップS23)。MFP100とネゴシエーションすることによって、通信経路を確立する。通信経路が確立するまでステップS22を繰り返し(ステップS23でNO)、通信経路が確立したならば(ステップS23でYES)、処理をステップS24に進める。
ステップS24においては、ステップS23において確立した通信経路が、MFP100によって切断されたか否かを判断する。通信経路が切断されたならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS25に進める。
ステップS25においては、設定画面を受信したか否かを判断する。無線LANI/F208を制御して設定画面をMFP100から受信する。設定画面を受信したならば処理をステップS26に進めるが、そうでなければステップS26をスキップして処理をステップS27に進める。ステップS26においては、設定画面を表示部206に表示し、処理をステップS27に進める。
ステップS27においては、指示を受け付けたか否かを判断する。タッチパネル207Bによりユーザーが指示する位置を検出すると、指示を受け付ける。指示を受け付けたならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をステップS30に進める。ステップS28においては、受け付けられた指示が終了操作か否かを判断する。終了操作ならば処理をステップS29に進めるが、そうでなければ処理をステップS35に進める。ステップS29においては、ステップS23において確立した通信経路を切断し、処理を終了する。ステップS35においては、無線LANI/F208を制御して、受け付けられた指示により特定される遠隔操作をMFP100に送信し、処理をステップS24に戻す。ここでの遠隔操作は、画面遷移操作、設定操作および実行指示操作のいずれかである。
一方、ステップS30においては、傾きを検出したか否かを判断する。ジャイロセンサー209から入力される3軸の角加速度から回転方向および回転角度を検出し、表示部206の表示面の傾きの方向および傾きの量を算出し、表示部206の表示面の傾きを検出する。ここで検出する傾きの方向は、第1の方向である左上方向、右上方向、右下方向および左下方向の4つと、第2の方向である上辺方向、下辺方向、右辺方向および下辺方向の4つの、合計8方向のうちのいずれかである。傾きを検出したならば処理をステップS31に進めるが、そうでなければ処理をステップS24に戻す。
ステップS31においては、検出された傾きの方向に基づいて処理を分岐させる。傾きの方向が第1の方向ならば処理をステップS32に進め、傾きの方向が第3の方向ならば処理をステップS33に進める。
ステップS32においては、ステープル設定処理を実行し、処理をステップS34に進める。ステップS33においては、パンチ設定処理を実行し、処理をステップS34に進める。ステープル設定処置およびパンチ設定処理の詳細は後述するが、ステープル針打ち込み処理のための第1の項目に設定値を設定する処理、パンチ穴加工処理のための第2の項目に設定値を設定する処理である。
ステップS34においては、長周期状態を検出したか否かを判断する。長周期状態を検出したならば処理をステップS35に進め、そうでなければ処理をステップS24に戻す。加速度センサー210から入力される3方向それぞれの加速度に基づいて、加速度が最も大きい方向を決定し、決定した方向における加速度の時間的な変化の周期が、予め定められた周期以上の場合に、長周期振動状態を検出する。例えば、ユーザーが携帯情報装置200を上下、左右または前後に揺らす操作を検出することができる。ステップS35においては、無線LANI/F208を制御して、ステップS26において表示された設定画面によって定まる処理を実行させるための実行指示操作である遠隔操作をMFP100に送信し、処理をステップS24に戻す。
図9は、ステープル設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。ステープル設定処理は、図8のステップS32において実行される処理である。ステップS32が実行される前のステップS30において、第1の方向が検出されている。図9を参照して、ステップS41においては、第1の方向によって処理を分岐させる。第1の方向が左上方向ならば処理をステップS42に進め、右上方向ならば処理をステップS43に進め、左下方向ならばをステップS44に進め、右下方向ならば処理をステップS45に進める。
ステップS42においては、ステープル針を打ち込む位置の項目に設定値「左上」を設定し、処理をステップS46に進める。ステップS43においては、ステープル針を打ち込む位置の項目に設定値「右上」を設定し、処理をステップS46に進める。ステップS44においては、ステープル針を打ち込む位置の項目に設定値「左下」を設定し、処理をステップS46に進める。ステップS45においては、ステープル針を打ち込む位置の項目に設定値「右下」を設定し、処理をステップS46に進める。ステップS46においては、ステープル針を打ち込む角度を初期値である45度に設定し、処理をステップS47に進める。
ステップS47においては、第1の方向の回転角がしきい値T1以上かつしきい値T2未満か否かを判断する。第1の方向の回転角がしきい値T1以上かつしきい値T2未満ならば処理をステップS50に進めるが、そうでなければ処理をステップS48に進める。ステップS48においては、第1の方向の回転角がしきい値T2以上かつしきい値T3未満か否かを判断する。第1の方向の回転角がしきい値T2以上かつしきい値T3未満ならば処理をステップS51に進めるが、そうでなければ処理をステップS49に進める。ステップS49においては、第1の方向の回転角がしきい値T3以上か否かを判断する。第1の方向の回転角がしきい値T3以上ならば処理をステップS52に進めるが、そうでなければ処理をステップS53に進める。ここではしきい値T1を10度とし、しきい値T2を15度とし、しきい値T3を20度としている。
ステップS50においては、ステープル針を打ち込む角度を0度に設定し、処理をステップS53に進める。ステップS51においては、ステープル針を打ち込む角度を45度に設定し、処理をステップS53に進める。ステップS52においては、ステープル針を打ち込む角度を90度に設定し、処理をステップS53に進める。
ステップS53においては、短周期振動状態を検出したか否かを判断する。短周期振動状態を検出したならば処理をステップS54に進めるが、そうでなければ処理をステップS55に進める。加速度センサー210から入力される3方向それぞれの加速度に基づいて、加速度が最も大きい方向を決定し、決定した方向における加速度の時間的な変化の周期が、予め定められた周期以上の場合に、短周期振動状態を検出する。例えば、ユーザーが携帯情報装置200を叩く動作を、操作として検出することができる。ステップS54においては、設定値を決定し、処理を遠隔操作処理に戻す。
ステップS55においては、第2の方向を検出したと否かを判断する。第2の方向は、第2の方向に対して定まる2つの方向であり、プラスの方向とマイナスの方向と含む。第1の方向が左上方向の場合は、第2の方向のプラス側は右上方向であり、マイナス側は左下方向である。第1の方向が右下方向の場合は第2の方向のプラス側は右上方向であり、マイナス側は左下方向である。第1の方向が右上方向の場合は第2の方向のプラス側は左上方向であり、マイナス側は右下方向である。第1の方向が左下方向の場合は第2の方向のプラス側は左上方向であり、マイナス側は右下方向である。第2の方向を検出したならば処理をステップS56に進めるが、そうでなければ処理を遠隔操作処理に戻す。
ステップS56においては、検出された第2の方向がマイナス側か否かを判断する。第2の方向がマイナス側ならば処理をステップS57に進めるが、そうでなければ処理をステップS58に進める。ステップS57においては、ステープル針を打ち込む角度を0度に設定し、処理をステップS59に進める。ステップS58においては、ステープル針を打ち込む角度を90度に設定し、処理をステップS59に進める。
ステップS59においては、ステップS53と同様に短周期振動状態を検出したか否かを判断する。短周期振動状態を検出したならば処理をステップS60に進めるが、そうでなければ処理を遠隔操作処理に戻す。例えば、ユーザーが携帯情報装置200を叩く動作を、操作として検出することができる。ステップS54においては、設定値を決定し、処理を遠隔操作処理に戻す。
図10は、パンチ設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。パンチ設定処理は、図8のステップS33において実行される処理である。ステップS33が実行される前のステップS30において、第3の方向が検出されている。図10を参照して、ステップS61においては、第3の方向によって処理を分岐させる。第3の方向が上辺方向ならば処理をステップS62に進め、左辺方向ならば処理をステップS63に進め、下辺方向ならばをステップS64に進め、右辺向ならば処理をステップS65に進める。
ステップS62においては、パンチ穴を加工する位置の項目に設定値「上」を設定し、処理をステップS66に進める。ステップS63においては、パンチ穴を加工する位置の項目に設定値「左」を設定し、処理をステップS66に進める。ステップS64においては、パンチ穴を加工する位置の項目に設定値「下」を設定し、処理をステップS66に進める。ステップS65においては、パンチ穴を加工する位置の項目に設定値「右」を設定し、処理をステップS66に進める。ステップS66においては、パンチ穴の数の項目に個数2個を設定し、処理をステップS67に進める。
ステップS67においては、第3の方向の回転角がしきい値T1以上かつしきい値T2未満か否かを判断する。第3の方向の回転角がしきい値T1以上かつしきい値T2未満ならば処理をステップS69に進めるが、そうでなければ処理をステップS68に進める。ステップS68においては、第3の方向の回転角がしきい値T2以上かつしきい値T3未満か否かを判断する。第3の方向の回転角がしきい値T2以上かつしきい値T3未満ならば処理をステップS71に進めるが、そうでなければ処理をステップS69に進める。ステップS69においては、第3の方向の回転角がしきい値T3以上か否かを判断する。第3の方向の回転角がしきい値T3以上ならば処理をステップS72に進めるが、そうでなければ処理をステップS73に進める。ここではしきい値T1を10度とし、しきい値T2を15度とし、しきい値T3を20度としている。
ステップS70においては、パンチ穴数の項目に1個を設定し、処理をステップS73に進める。ステップS71においては、パンチ穴数の項目に2個を設定し、処理をステップS73に進める。ステップS72においては、パンチ穴数の項目に3個を設定し、処理をステップS73に進める。
ステップS73においては、短周期振動状態を検出したか否かを判断する。短周期振動状態を検出したならば処理をステップS74に進めるが、そうでなければ処理をステップS75に進める。加速度センサー210から入力される3方向それぞれの加速度に基づいて、加速度が最も大きい方向を決定し、決定した方向における加速度の時間的な変化の周期が、予め定められた周期以上の場合に、短周期振動状態を検出する。例えば、ユーザーが携帯情報装置200を叩く動作を、操作として検出することができる。ステップS74においては、設定値を決定し、処理を遠隔操作処理に戻す。
ステップS75においては、第4の方向を検出したと否かを判断する。第4の方向は、第3の方向に対して定まる2つの方向であり、プラスの方向とマイナスの方向と含む。
第3の方向が上辺方向の場合は、第4の方向のプラス側は右辺方向であり、マイナス側は左辺方向である。第3の方向が下辺方向の場合は、第4の方向のプラス側は右辺方向であり、マイナス側は左辺方向である。第3の方向が右辺方向の場合は、第4の方向のプラス側は上辺方向であり、マイナス側は下辺方向である。第3の方向が左辺方向の場合は、第4の方向のプラス側は上辺方向であり、マイナス側は下辺方向である。第4の方向を検出したならば処理をステップS76に進めるが、そうでなければ処理を遠隔操作処理に戻す。
ステップS76においては、検出された第4の方向がマイナス側か否かを判断する。第4の方向がマイナス側ならば処理をステップS77に進めるが、そうでなければ処理をステップS78に進める。ステップS77においては、パンチ穴数を1個に設定し、処理をステップS79に進める。ステップS78においては、パンチ穴数を3個に設定し、処理をステップS79に進める。
ステップS79においては、ステップS73と同様に短周期振動状態を検出したか否かを判断する。短周期振動状態を検出したならば処理をステップS80に進めるが、そうでなければ処理を遠隔操作処理に戻す。例えば、ユーザーが携帯情報装置200を叩く動作を、操作として検出することができる。ステップS80においては、設定値を決定し、処理を遠隔操作処理に戻す。
図11は、携帯情報装置に表示される画面の一例を示す第1の図である。図11を参照して、画面300は、設定画面301と、メッセージ領域303とを含む。メッセージ領域303は、設定画面301に重畳して表示され、「傾けると仕上げ設定できます」のメッセージを含む。
図12は、携帯情報装置に表示される画面の一例を示す第2の図である。図12に示す画面は、図11に示した画面300が携帯情報装置200に表示されている状態で、第1の方向である右上方向に傾けた状態で、表示される画面を示している。図12を参照して、画面300Aは、設定画面301と、メッセージ領域303Aと、ステープル針の画像305と、を含む。メッセージ領域303Aは、設定画面301に重畳して表示され、「仕上げ設定をしています−ボデーをノックすると決定―」のメッセージを含む。ステープル針の画像305は、設定画面301の左上に、45度の角度で表示される。このため、直感的な操作で、仕上げ設定をすることができ、設定操作が容易となる。また、メッセージが表示されることにより、操作がさらに容易になる。
画面300が表示された状態で、携帯情報装置200の表示面をノックすると、ステープル針の打ち込みのための設定値が決定される。具体的には、ステープル針を打ち込む位置の項目に左上が設定され、ステープル針の角度の項目に45度が設定される。
さらに、図12では、0度の角度のステープル針の画像305A、90度の角度のステープル針の画像305Bを点線で示している。携帯情報装置200の表示面をノックする操作をする前に、携帯情報装置200の左上を下方に傾ける操作で、ステープル針を打ち込む角度の設定を、0度または90度に変更することができる。このため、直感的な操作で、仕上げ設定をすることができ、設定操作が容易となる。また、メッセージが表示されることにより、操作がさらに容易になる。
メッセージは、設定値が決定された後に、「ボディを揺らすと送信」のメッセージを表示し、実行指示操作である遠隔操作が送信された後に「ジョブを送信しました」のメッセージを表示するとよい。
<変形例>
図13は、変形例における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図13に示す機能が図6に示した機能と異なる点は、設定部255が設定部255Aに変更された点である。その他の機能は図6に示した機能と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
設定部255Aは、図6に示した設定部255と異なる点は、第1関連項目設定部273、第2関連項目設定部275、第3関連項目設定部279および第4関連項目設定部281が削除された点、仕上げ項目設定部295が追加された点である。仕上げ項目設定部295は、第1項目設定部271を変更した第1項目設定部271Aと、第2項目設定部277を変更した第2項目設定部277Aと、を含む。仕上げ項目設定部295は、操作受付部257から第3の方向の傾きと回転角度が入力される場合、回転角度に応じて、第1項目設定部271Aおよび第2項目設定部277Aの少なくとも一方を能動化する。
仕上げ項目設定部295は、第3の方向と組となる回転角が10度以上15度未満ならば第1項目設定部271Aを能動化し、第3の方向と組となる回転角が15度以上20度未満ならば第2項目設定部277Aを能動化し、第3の方向と組となる回転角が20度以上ならば第1項目設定部271Aおよび第2項目設定部277Aを能動化する。
第1項目設定部271Aは、操作受付部257から第3の方向の傾きと回転角度が入力される場合、第1の項目の設定値を設定する。第3の方向は、上辺方向と、下辺方向と、右辺方向と、左辺方向とのいずれかである。第1の項目は、ステープル針の打ち込むステープル位置を定める項目である。第1項目設定部271Aは、操作受付部257から第3の方向として上辺方向が入力される場合、第1の項目の設定値として上を設定する。第3の項目の設定値として上が設定される場合、ステープル針を打ち込む位置が、用紙の上に設定される。第1項目設定部271Aは、操作受付部257から第3の方向として下辺方向が入力される場合、第1の項目の設定値として下を設定する。第1の項目の設定値として下が設定される場合、ステープル針を打ち込む位置が、用紙の下に設定される。第1項目設定部271Aは、操作受付部257から第3の方向として左辺方向が入力される場合、第1の項目の設定値として左を設定する。第1の項目の設定値として左が設定される場合、ステープル針を打ち込む位置が、用紙の左に設定される。第1項目設定部271Aは、操作受付部257から第3の方向として右辺方向が入力される場合、第1の項目の設定値として右を設定する。第1の項目の設定値として右が設定される場合、ステープル針を打ち込む位置が、用紙の右に設定される。
第2項目設定部277Aは、操作受付部257から第3の方向の傾きと回転角度が入力される場合、第2の項目の設定値を設定する。第3の方向は、上辺方向と、下辺方向と、左辺方向と、右辺方向とのいずれかである。第2の項目は、パンチ穴を開けるパンチ位置を定める項目である。第2項目設定部277は、操作受付部257から第3の方向として上辺方向が入力される場合、第2の項目の設定値として上を設定する。第2の項目の設定値として上が設定される場合、パンチ穴を開ける位置が、用紙の上に設定される。第2項目設定部277は、操作受付部257から第3の方向として下辺方向が入力される場合、第2の項目の設定値として下を設定する。第1の項目の設定値として下が設定される場合、パンチ穴を開ける位置が、用紙の下に設定される。第2項目設定部277は、操作受付部257から第3の方向として左辺方向が入力される場合、第2の項目の設定値として左を設定する。第2の項目の設定値として左が設定される場合、パンチ穴を開ける位置が、用紙の左に設定される。第2項目設定部277は、操作受付部257から第3の方向として右辺方向が入力される場合、第2の項目の設定値として右を設定する。第2の項目の設定値として右が設定される場合、パンチ穴を開ける位置が、用紙の右に設定される。
図14は、変形例における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。図14を参照して、図8に示した遠隔操作処理と異なる点は、ステップS31〜ステップS33が削除された点、ステップS81〜ステップS87が追加された点である。その他の処理は、図8に示した処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
ステップS81においては、第3の方向の回転角がしきい値T1以上かつしきい値T2未満か否かを判断する。第3の方向の回転角がしきい値T1以上かつしきい値T2未満ならば処理をステップS84に進めるが、そうでなければ処理をステップS82に進める。ステップS82においては、第3の方向の回転角がしきい値T2以上かつしきい値T3未満か否かを判断する。第3の方向の回転角がしきい値T2以上かつしきい値T3未満ならば処理をステップS85に進めるが、そうでなければ処理をステップS83に進める。ステップS83においては、第3の方向の回転角がしきい値T3以上か否かを判断する。第3の方向の回転角がしきい値T3以上ならば処理をステップS86に進めるが、そうでなければ処理をステップS34に進める。ここではしきい値T1を10度とし、しきい値T2を15度とし、しきい値T3を20度としている。
ステップS84においては、ステープル設定処理を実行し、処理をステップS34に進める。ステップS85においては、パンチ設定処理を実行し、処理をステップS34に進める。ステップS86においては、ステープル設定処理を実行し、次のステップS87においてはパンチ設定処理を実行し、処理をステップS34に進める。
図15は、変形例におけるステープル設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図13に示すステープル設定処理は、図12のステップS84およびステップS86において実行される処理である。図13を参照して、ステップS41Aにおいては、第3の方向によって処理を分岐させる。第3の方向が上辺方向ならば処理をステップS42Aに進め、左辺方向ならば処理をステップS43Aに進め、下辺方向ならばをステップS44Aに進め、右辺向ならば処理をステップS45Aに進める。
ステップS42Aにおいては、ステープル針を打ち込む位置の項目に設定値「上」を設定し、処理をステップS53に進める。ステップS43Aにおいては、ステープル針を打ち込む位置の項目に設定値「左」を設定し、処理をステップS53に進める。ステップS44Aにおいては、ステープル針を打ち込む位置の項目に設定値「下」を設定し、処理をステップS53に進める。ステップS45Aにおいては、ステープル針を打ち込む位置の項目に設定値「右」を設定し、処理をステップS53に進める。
ステップS53においては、短周期振動状態を検出したか否かを判断する。短周期振動状態を検出したならば処理をステップS54に進めるが、そうでなければ処理を遠隔操作処理に戻す。ステップS54においては、設定値を決定し、処理を遠隔操作処理に戻す。
図16は、変形例におけるパンチ設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図16に示すパンチ設定処理は、図12のステップS85およびステップS87において実行される処理である。図14を参照して、図10に示したパンチ設定処理と異なる点は、ステップS67〜ステップS70、ステップS80が削除された点である。その他の処理を図10に示した処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
以上説明したように、本実施の形態における携帯情報装置200は、MFP100を遠隔操作するための設定画面が表示部206に表示されている状態で、表示部206の表示面の傾きを検出すると、検出された傾き方向に基づいて、設定値を設定する。このため、表示部206を傾ける操作で、設定値を設定することができるので、MFP100に処理を実行させるための設定値を設定する操作を容易にすることができる。
また、表示部206の表示面の4つの頂角のうち第1の頂角と第1の頂角の対角である第2の頂角とを結ぶ対角線を中心に回転する第1の方向の傾きを検出すると、第1の項目であるステープル針の打ち込み位置を定める項目に設定値を設定する。表示面の頂角は4つなので、第1の方向は、左上方向と、右下方向と、右上方向と、左下方向との4つある。このため、4種類の設定値を設定することができる。
また、第1の項目であるステープル針の打ち込み位置を定める項目の設定値が設定された後に、第2の方向の傾きが検出される場合、第1の項目に関連する関連項目であるステープル針の打ち込み角度の項目の設定値を設定する。このため、時間を異ならせて表示面を傾ける操作で、2つの項目の設定値を設定することができる。また、表示面の頂角は4つなので、第2の方向は、左上方向と、右下方向と、右上方向と、左下方向との4つある。このため、4種類の設定値を設定することができる。
また、第1の方向とともに検出される回転角度に基づいて、第1の項目に関連する関連項目であるステープル針の打ち込み角度の項目の設定値を設定する。このため、第1の方向に傾ける回転角度を調整することによって2つの項目の設定値を設定することができる。
また、表示部206の表示面のの4つの頂角のうち第1の頂角と、第1の頂角と隣合う2つの頂角のうち一方の第3の頂角とを結ぶ線を中心に回転する第3の方向の傾きを検出すると、第2の項目であるパンチ穴加工の位置を定める項目の設定値を設定する。表示面の辺は4つなので、第2の方向は、左方向と、下方向と、左方向と、右方向との4つある。このため、4種類の設定値を設定することができる。
また、第2の項目であるパンチ穴加工の位置を定める項目の設定値が設定された後に、第4の方向の傾きが検出される場合、第2の項目に関連する関連項目であるパンチ穴の数を定める項目の設定値を設定する。このため、時間を異ならせて表示面を傾ける操作で、2つの項目の設定値を設定することができる。
また、第3の方向とともに検出される回転角度に基づいて、第2の項目に関連する関連項目であるパンチ穴の数を定める項目の設定値を設定する。このため、第3の方向に傾ける回転角度を調整することによって2つの項目の設定値を設定することができる。
また、設定画面が表示された段階で、表示面を傾けさせる操作を促すメッセージを表示するので、ユーザーに操作方法を通知することができる。
さらに、表示部206の表示面を叩く操作を短周期振動状態として検出すると、設定値を決定するので、設定値を決定する操作が容易である。
さらに、本体を振る操作を長周期振動状態として検出すると、設定画面によって定まる処理を実行させるための実行指示操作である遠隔操作を、MFP100に送信する。このため、MFP100に処理を実行させる操作を容易にすることができる。
なお、上述した実施の形態においては、画像形成装置の一例としてMFP100を、遠隔操作装置の一例として携帯情報装置200,200A,200Bを、例に説明したが、図8〜図10または図14〜図16に示した遠隔操作処理を携帯情報装置200に実行させる設定方法、その設定方法を携帯情報装置200を制御するCPU201に実行させる設定プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1)前記設定手段は、前記表示手段に表示されている前記設定画面が、画像形成の対象となる用紙の画像を含む場合に、設定値を設定する、請求項1に記載の携帯情報装置。
(2)前記第1の項目は、画像を形成する用紙にステープル針を打ち込む用紙の位置を特定する設定値が設定される、請求項2に記載の携帯情報装置。
(3)前記第1の項目に関連する関連項目は、ステープル針を打ち込む方向を特定する設定値が設定される、請求項3または4に記載の携帯情報装置。
(4)前記第2の項目は、画像を形成する用紙にパンチ穴を開ける用紙の位置を特定する設定値が設定される、請求項5に記載の携帯情報装置。
(5)前記第2の項目に関連する関連項目は、パンチ穴を開ける数を特定する設定値が設定される、請求項6または7に記載の携帯情報装置。
(6) 携帯情報装置は、三次元ジャイロセンサーをさらに備え、
前記傾き検出手段は、三次元ジャイロセンサーが出力する3つの回転軸ごとの、回転方向および回転角度に基づいて、傾きを検出する、請求項1に記載の携帯情報装置。