JP6204131B2 - 発光素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発光素子及びその製造方法に関し、特に、成長基板上に成長した半導体発光層を支持基板に貼り合わせた後、成長基板を除去して形成される発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)素子及びその製造方法に関する。
近年、成長基板(又は仮基板)上にMOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition)法などの気相成長法により成長した半導体発光積層体を、導電性の支持基板に貼り合わせ、その後、成長基板を除去した構成のLED(メタルボンディング構造又はMB構造ともいう)が用いられている。例えば、特許文献1には、成長基板を除去した構成のLED素子であって、活性層よりも光取り出し面側の半導体層内に電極が埋設されているものが開示されている。
特表2010−525585
しかしながら、上記したような発光素子では、導電性の成長基板上に作製されたLEDに比べると、半導体層の膜厚がチップサイズに比べ薄いため、水平方向(面内方向)に電流が拡散しにくく電流の集中が生じやすい。特に、特許文献1に開示されているような構成のLED素子においては、活性層よりも光取り出し面側の半導体層内に埋設されている電極の周囲に電流が集中し、LED素子の発光効率の低下や信頼性の低下が発生する。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、面内の電流拡散が良好になされ、発光効率及び信頼性が高い高性能な発光素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明の発光素子は、第1の半導体層、活性層及び当該第1の半導体層とは反対の導電型の第2の半導体層が順次積層された半導体構造層を有し、当該第1の半導体層の表面を光取り出し面とする発光素子であって、当該第2の半導体層側から当該第2の半導体層及び当該活性層を貫通し、当該第1の半導体層内に達する溝と、当該溝から露出している当該第2の半導体層及び当該活性層を覆う絶縁層と、当該溝の底部から露出している当該第1の半導体層に接して形成された第1のオーミック電極と、当該第2の半導体層の表面に形成されている第2のオーミック電極と、有し、当該第1の半導体層は、当該オーミック電極に接して当該第1の半導体層内に部分的に形成され、かつ当該第1の半導体層の他の部分よりも電気抵抗率の低い第1の低抵抗領域を含んでいることを特徴とする。
また、本発明の発光素子の製造方法は、第1の基板上に 第1の半導体層、活性層及び当該第1の半導体層とは反対導電型の第2の半導体層が順次積層された半導体構造層を形成するステップと、当該第2の半導体層から当該第2の半導体層及び当該活性層を貫通して当該第1の半導体層内に達する溝を形成するステップと、当該溝から露出している当該第2の半導体層及び当該活性層を覆う絶縁層を形成するステップと、当該溝の底部において当該絶縁層に当該第1の半導体層を露出させる開口部を形成し、当該開口部に当該第1の半導体層に接続された第1のオーミック電極を形成するステップと、当該第2の半導体層上に第2のオーミック電極を形成する工程と、当該第1の半導体層にイオン注入を行って当該第1の半導体層内の当該第1のオーミック電極に接する領域に当該第1の半導体層の他の部分よりも電気抵抗率の低い低抵抗領域を形成するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の実施例1である発光素子の断面図である。 図2(a)−(e)は図1に示す発光素子の各製造工程を示す断面図である。 本発明の実施例2である発光素子の断面図である。 図4(a)及び(b)は上記実施例1の変形例である発光素子の断面図である。 図5(a)及び(b)は上記実施例2の変形例である発光素子の断面図である。
以下に説明する実施例においては、説明及び理解の容易さのため、半導体構造層が第1の半導体層、発光層及び第2の半導体層からなる場合について説明するが、第1の半導体層及び/又は第2の半導体層、並びに発光層はそれぞれ複数の層から構成されていてもよい。例えば、当該半導体層には、キャリア注入層、キャリアオーバーフロー防止のための障壁層、電流拡散層、オーミック接触性向上のためのコンタクト層、バッファ層などが含まれていてもよい。また、第1の半導体層及び第2の半導体層の導電型はそれぞれ下記実施例とは反対の導電型であってもよい。
以下においては、本発明の好適な実施例について説明するが、これらを適宜改変し、組合せてもよい。また、以下の説明及び添付図面において、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符を付して説明する。
図1は、本発明の実施例1である発光素子10の断面図である。図1においては、発光素子10内の電極間に流れる電流を一点鎖線矢印で示している。発光素子10は、発光素子構造体20と支持体30とが接合層35を介して接合された構造を有するGaN系(AlxInyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1))の発光ダイオード(LED)である。
より詳細には、発光素子構造体(以下、単に素子構造体ともいう)20は、第1の導電型の第1の半導体層11と、活性層13と、第1の導電型とは反対導電型の第2の導電型の第2の半導体層15とが積層されてなる発光機能層である半導体構造層17を有する。本実施例においては、第1の半導体層11がn型半導体層であり、第2の半導体層15がp型半導体層である場合を例に説明する。
第1の半導体層11は、Siのようなn型ドーパントが添加されたn型半導体層を含む層である。活性層13は、GaNの層とInxGa1-xN(0≦x≦1、0≦y≦1)の層が繰り返し積層されることで構成された多重量子井戸構造を有する。第2の半導体層15は、Mgのようなp型ドーパントが添加されたp型半導体層である。第1の半導体層11の表面11S(すなわち、半導体構造層17の上面)が光取り出し面として機能する。
半導体構造層17の下面には、第2の半導体層15から活性層13を貫通して第1の半導体層11に至る溝17Gが形成されている。第2の半導体層15の下面には、第2の半導体層15の上に、例えばTi/AgまたはITO/Agがこの順に積層されたp電極19が形成されている。キャップ層21は、第2の半導体層15の下面にp電極19を埋設するように形成されており、例えばTiWからなっている。
絶縁層23は、半導体構造層17が露出する表面及びキャップ層21を覆うように形成されている絶縁性を有する層であり、例えばSiO2またはSiN等からなっている。絶縁層23は溝17Gの底面を露出する開口部23Aを有し、かつ発光素子10の端部領域にあるキャップ層21を露出する開口部23Bを有している。
オーミック電極としてのn電極25は、溝17Gの底面において開口部23Aから露出した第1の半導体層11に接続され、かつ溝17Gの側面上に形成された絶縁層23上に形成されている。また、開口部23Bから露出するキャップ層21に接続されたp給電電極27が形成されている。n給電電極29は、p給電電極27が形成されている端部領域以外の領域において絶縁層23及びn電極25を覆うように形成されている。n給電電極29はp給電電極27と離間して形成されており、p給電電極27とは電気的に絶縁されている。なお、p給電電極27及びn給電電極29は、発光素子10の外部にある電流供給源に各々接続される。すなわち、発光素子10において、半導体構造層17への電流の供給は、p給電電極27及びn給電電極29からそれぞれp電極19及びn電極25を介して行われる。
第1の半導体層11内には、n電極25上にn電極25に接して、第1の半導体層11の他の領域よりもキャリア濃度が高く、電気抵抗率が低い低抵抗領域11Aが形成されている。すなわち、低抵抗領域11Aは、n電極25が第1の半導体層11に接する面を覆うように形成されている。換言すれば、低抵抗領域11Aは、第1の半導体層11内に、溝17Gの各々の底部に接して部分的に設けられている。つまり、低抵抗領域11Aの各々は、互いに離間して設けられ、隣接する低抵抗領域11Aの間には第1の半導体層11の低抵抗領域11Aよりも電気抵抗率が高い他の領域が存在している。また、低抵抗領域11Aは、n電極25に接する深さd1から、第1の半導体層11の表面11Sに達しない深さd2まで形成されている(図2(e))。すなわち、低抵抗領域11Aは、上記したように、第1の半導体層11内で、第1の半導体層11の面内方向においても、また深さ方向においても部分的に形成されている。
支持体30は、図1に示すように、Si等の放熱性の良好な支持基板31と、支持基板31の発光素子構造体20と対向する面上に形成された絶縁層33とを有し、絶縁層33上に形成された金属層である接合層35によって素子構造体20と接合されている。より詳細には、接合層35は、n給電電極29が形成されている領域に対向した領域に形成された接合層35A及びp給電電極27が形成されている領域に対向した領域に形成された接合層35Bからなっている。なお、接合層35Aと接合層35Bは離間して形成されており、互いに電気的に絶縁されている。
実施例1の発光素子10では、n電極25に接して第1半導体層11の他の領域よりもキャリア濃度が高い低抵抗領域11Aが配されている。これによりn電極25と第1の半導体層11との間の接触抵抗を低く抑えることができる。従って、n電極25から第1の半導体層11へ電流が注入される際にn電極25と第1の半導体層11との間で発生するジュール損を抑制して、半導体構造層17への電流注入効率を向上させ、発光効率を向上させることが可能である。また、電流経路に電気抵抗率が低い低抵抗領域11Aが形成されている故に、発光素子10の電流経路全体の抵抗値を低くすることができ、動作抵抗を低下させることが可能である。
また、実施例1の発光素子10では、n電極25から第1の半導体層11内に注入された電流は、まず他の領域より電気抵抗率が低い低抵抗領域11A内で拡散する。その後に、電流は、n電極25と第1の半導体層11との界面よりも大きな面積を有する低抵抗領域11Aの表面全体から第1の半導体層11の他の領域に注入される。それ故、図1の一点鎖線矢印に示すように、電流は第1の半導体層11内で良好に拡散され、発光素子10内での電流集中が防止されて発光素子の発光効率が向上される。
[発光素子10の製造方法]
実施例1である発光素子10の製造方法について、以下に詳細に説明する。図2(a)−(e)は、実施例1の発光素子10の各製造工程を示す断面図である。
[発光素子構造体の形成]
まず、MOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて結晶成長を行い、半導体構造層17を形成する。具体的には、サファイア基板等の成長基板37をMOCVD装置に投入し、サーマルクリーニング後、第1の半導体層11、活性層13、及び第2の半導体層15を順に成膜する。
次に、図2(a)に示すように、p電極19及びキャップ層21を形成する。p電極19は、第2の半導体層15の上に順にTi/AgまたはITO/Ag等を、例えばスパッタ法または電子ビーム(EB)蒸着法で100−300nm程度の厚さで成膜し、所定の形状にパターニングすることで形成する。キャップ層21は、p電極19を埋設するようにTiWを、例えばスパッタ法または電子ビーム(EB)蒸着法で成膜し、p電極と同様の所定の形状にパターニングすることで形成する。なお、p電極19の配線抵抗を良好にするために、p電極19上にTiW/Ti/Pt/Au/Tiをこの順に成膜してキャップ層21を形成してもよい。
次に、図2(b)に示すように、第2の半導体層15の表面及びキャップ層21を覆うように絶縁膜39を形成する。この絶縁膜39は、SiO2またはSiN等の絶縁性材料を、例えばスパッタ法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法等で成膜することによって形成される。
次に、図2(c)に示すように、第1の半導体層11に溝を形成し、絶縁膜39の一部を除去して絶縁層23を完成させた後、n電極25を形成する。具体的には、まず、p電極19及びキャップ層21の各々の間の領域において、絶縁膜39、第2の半導体層15及び活性層13を貫通して第1の半導体層11を露出するように溝17Gを形成する。溝17Gは、例えば絶縁膜39、第2の半導体層15及び活性層13を反応性イオンエッチング(RIE)等でドライエッチングすることで形成する。その後、溝17Gの側面から露出している活性層13及び第2の半導体層15を覆うようにSiO2またはSiN等の絶縁性材料からなる絶縁膜を絶縁膜39と同様に形成し、絶縁層23を完成する。その後、溝17Gの底部にある開口部23Aから露出している第1の半導体層11の表面を覆い、絶縁層23の溝17Gの側面に形成された部分を覆うようにn電極25を形成する。n電極25は、第1の半導体層11の表面からTi/AlまたはTi/Agの順に、例えば300nm以上の厚さに成膜した後にパターニングすることで形成する。
次に、図2(d)に示すように、p給電電極27及びn給電電極29を形成する。具体的には、まず、p給電電極27を形成する領域のキャップ層21の一部を露出させる開口部23Bを形成する。開口部23Bは、絶縁層23をウェットエッチングまたはドライエッチングで一部除去することで形成する。次に、絶縁層23及びn電極25並びに開口部23Bから露出したキャップ層21を覆うように、例えばTi/Pt/Auをこの順にEB蒸着法等で成膜した後に所定形状にパターニングすることでp給電電極27及びn給電電極29を形成する。この際、p給電電極27とn給電電極29が互いに離間して電気的に絶縁されるようにパターニングする。以上の工程で発光素子構造体20が完成する。なお、複数の発光素子構造体20を1枚の成長基板上に複数形成している場合には、発光素子構造体20を、例えばドライエッチングで個片化する。
[支持体の形成及び支持体との接着]
まず、Si等の支持基板31の一方の面に例えばSiO2またはSiNからなる絶縁層33を形成して支持体30を形成する。その後、支持体30の絶縁層33上に発光素子構造体20との接合層としてAuからなる接合層35A及び35Bを形成する。接合層35A及び35Bの形成には、例えば、抵抗加熱及びEB蒸着法、スパッタ法などから適当な手法を用いることが出来る。
次に、素子構造体20と支持体30を、たとえば熱圧着により接合させる。より詳細には、素子構造体20のp給電電極27及びn給電電極29の最表層にあるAuと接合層35A及び35Bを形成するAuとを熱圧着して、いわゆるAu/Au接合を行った。なお、接合方法及び材料は上記の方法及び材料に限定されるものではなく、例えばAuSn等を用いた共晶接合を用いた接合を行ってもよい。
[成長基板の除去]
素子構造体20と支持体30とを接合した後、成長基板37を除去する。成長基板37の除去により第1の半導体層11の表面11Sが露出し、光取り出し面となる。成長基板37の除去は、レーザリフトオフ法を用いて行った。なお、成長基板37の除去は、レーザリフトオフに限らず、ウエットエッチングドライエッチング、機械研磨法、化学機械研磨(CMP)もしくはそれらのうち少なくとも1つの方法を含む組合せにより行ってもよい。
[低抵抗領域の形成]
成長基板37の除去後、低抵抗領域11Aを形成する。低抵抗領域11Aは、第1の半導体層11に、例えばメタルマスクを用いたイオン注入法を用いて不純物(Si)ドーピングを行うことにより形成する。イオン注入法を用いることで、半導体構造層17の結晶性を低下させずに、第1の半導体層の所望の領域に所望量(例えば、通常の半導体層成長工程でドーピングできる量の10倍程度まで)の不純物をドーピングすることが可能である。イオン注入においては、n電極25が第1の半導体層11に接する領域に不純物がドーピングされるように、すなわちn電極25に接して低抵抗領域11Aが形成されるように加速電圧を調整する。より詳細には、加速電圧の調整によって、前述のようにn電極25に接する深さd1から第1の半導体層11の表面11Sから所定の深さd2(図2(e))までの領域を低抵抗領域11Aとすることができる。また、イオン注入によって低抵抗領域11Aを形成した後に、アニール処理を行い注入された不純物であるSiを活性化させ、低抵抗領域11Aの抵抗をさらに低下させることができる。
以下に、本発明の実施例2である発光素子40について図3を参照して説明する。図3においては、発光素子40の電極間に流れる電流を一点鎖線矢印で示している。発光素子40は、低抵抗領域の構成が異なる以外は実施例1である発光素子10と同様の構成を有している。
発光素子40では、低抵抗領域41が第1の低抵抗領域41A及び第2の低抵抗領域41Bからなっている。第1の低抵抗領域41Aは、実施例1である発光素子10の低抵抗領域11Aと同様の低抵抗領域である。すなわち、第1の低抵抗領域41Aは、n電極25の第1の半導体層11に対して露出している面に接して形成されており、第1の半導体層11の他の領域よりもキャリア濃度が高く、電気抵抗率が低い領域である。低抵抗領域41Aは、第1の半導体層11内の低抵抗領域41Aが形成されている深さの領域において、部分的に形成されている。すなわち、第1の半導体層11は、低抵抗領域41Aが形成されている深さの領域において、低抵抗領域41Aと、低抵抗領域41Aよりも電気抵抗率が高い他の領域とを含んでいる。
第2の低抵抗領域41Bは、第1の半導体層11のうち第1の低抵抗領域41Aを除く部分よりもキャリア濃度が高く、電気抵抗率が低い領域である。第1の半導体層11の表面11S、すなわち光取り出し面全面に渡って、光取り出し面から第1の低抵抗領域41Aの上面に達する深さまで形成されている。換言すれば、第2の低抵抗領域41Bは、第1の低抵抗領域の41Aの各々がその上面において第2の低抵抗領域41Bに接続されている。
上記した構成の低抵抗領域41を形成することにより、実施例1である発光素子10と同様に、n電極25と第1の半導体層11との間の接触抵抗を低く抑え、n電極25と第1の半導体層11との間で発生するジュール損を防止して、半導体構造層17への電流注入効率を向上させ、発光効率を向上させることが可能である。また、発光素子10の電流経路全体の抵抗値を低くすることができ、動作抵抗を低下させることが可能である。
さらに、発光素子40においては、図3の一点鎖線矢印に示すようにn電極25から第1の低抵抗領域41Aに注入された電流は、第1の低抵抗領域41Aから、他の領域よりも低抵抗な第2の低抵抗領域41Bにまず流入する。その後、電流は第2の低抵抗領域41B内で発光素子40の面内方向に拡散し、第2の低抵抗領域41Bの下面全体からp電極19に向けて半導体構造層17内を電流が流れる。従って、第1の半導体層11内において面内方向に十分に拡散し、半導体構造層17における電流拡散が促進される。なお、第2の低抵抗領域41Bは、n電極25及び第1の低抵抗領域41Aよりもp電極19から離間しており、このことによっても実施例1の発光素子10に比して半導体構造層17における電流拡散が促進される。これにより、発光素子40によれば、発光効率が向上し、発光素子の光取り出し面における発光ムラも防止することが可能である。
低抵抗領域41Bは、実施例1の発光素子10の低抵抗領域11Aと同様にn電極25に接して低抵抗領域41Aを形成した後に形成される。低抵抗領域41Bは、イオン注入によって、第1の半導体層11の光取り出し面の全面に光取り出し面から低抵抗領域41Aの上面に至るまで不純物を注入することで形成される。低抵抗領域41Bの形成位置(深さ領域)は、加速電圧の調整によって行うことができる。低抵抗領域41A及び41Bを形成後、実施例1の製造方法と同様にアニール処理を行うことで低抵抗領域41内の不純物を活性化させ、発光素子40が完成する。
上記実施例において、第1の半導体層11の表面11S(光取り出し面)に光り取り出し効率向上のための凹凸構造を形成してもよい。このような凹凸構造は、成長基板37の除去後、低抵抗領域11A、41を形成する前または低抵抗領域11A、41の形成後に第1の半導体層11の光取り出し面をTMAHによってウェットエッチングして形成する。なお、フォトリソグラフィ、EBリソグラフィ、EB描画、ナノインプリント、レーザ露光などの方法及びリフトオフ法によりnクラッド層12上に人工的周期構造のマスクパターンを形成後にドライエッチングして形成して凹凸構造を形成してもよい。
実施例1において、低抵抗領域11Aは、n電極25の第1の半導体層11に接する表面上の領域にのみ形成されているように図示されているが、低抵抗領域11Aの形成範囲は図示された態様に限定されない。例えば、図4(a)に示すように発光素子10の面内方向に伸張し、第1の半導体層11と平行な面内において、n電極25の第1の半導体層11に接する表面よりも広い領域に形成されていてもよい。また、図4(b)に示すように、低抵抗領域11Aが上方に伸張して第1の半導体層11の光取り出し面に達していてもよい。このように、低抵抗領域11Aが発光素子10の面内方向または面内方向と垂直な方向に伸張する構成とすることで、半導体構造層17内における電流拡散をさらに良好にすることが可能である。
実施例2において、第2の低抵抗領域41Bは、第1の半導体層41Bの発光素子40の面内方向全体に光取り出し面まで達して形成されているように図示されているが、第2の低抵抗領域41Bの形成範囲は図示された態様に限定されない。第2の低抵抗領域41Bは、第1の低抵抗領域41Aよりも第1の半導体層11の光取り出し面側に、第1の低抵抗領域41Aに接して形成され、上面視において(光取り出し面と垂直な方向から見て)すなわち第1の低抵抗領域41Aよりも第1の半導体層11に平行な面内において広い領域に形成されていればよい。例えば、図5(a)に示すように、第2の低抵抗領域41Bが第1の半導体層11の表面11S(光取り出し面)から離間した深さ領域に形成されていてもよい。また、図5(b)に示すように不連続、すなわち互いに離間して複数の第2の低抵抗領域41Bとして形成されてもよい。また、第2の低抵抗領域41Bは、第1の低抵抗領域41Aの上面よりも深い領域にまで形成されていてもよい。
なお、上記した実施例は適宜組み合わせ、又は改変して適用することができる。また、上記した材料、数値等は例示に過ぎない。
10、40 発光素子
11 第1の半導体層
11A 低抵抗領域
11S 表面
13 活性層
15 第2の半導体層
17 半導体構造層
17G 溝
19 p電極
21 キャップ層
23、33 絶縁層
23A、23B 開口部
25 n電極
27 p給電電極
29 n給電電極
30 支持体
31 支持基板
35 接合層
37 成長基板
39 絶縁膜
41 低抵抗領域
41A 第1の低抵抗領域
41B 第2の低抵抗領域

Claims (6)

  1. 第1の半導体層、活性層及び前記第1の半導体層とは反対導電型の第2の半導体層が順次積層された半導体構造層を有し、前記第1の半導体層の表面を光取り出し面とする発光素子であって、
    前記第2の半導体層側から前記第2の半導体層及び前記活性層を貫通し、前記第1の半導体層内に達する溝と、
    前記溝から露出している前記第2の半導体層及び前記活性層を覆う絶縁層と、
    前記溝の底部から露出している前記第1の半導体層に接して形成された第1のオーミック電極と、
    前記第2の半導体層の表面に形成されている第2のオーミック電極と、を有し、
    前記第1の半導体層は、前記第1のオーミック電極に接して前記第1の半導体層内に部分的に形成され、かつ前記第1の半導体層の他の部分よりも電気抵抗率の低い第1の低抵抗領域を含み、前記第1の低抵抗領域は、前記第1の半導体層に平行な面内において前記第1のオーミック電極の前記第1の半導体層に露出した表面よりも広い領域に形成されていることを特徴とする発光素子。
  2. 第1の半導体層、活性層及び前記第1の半導体層とは反対導電型の第2の半導体層が順次積層された半導体構造層を有し、前記第1の半導体層の表面を光取り出し面とする発光素子であって、
    前記第2の半導体層側から前記第2の半導体層及び前記活性層を貫通し、前記第1の半導体層内に達する溝と、
    前記溝から露出している前記第2の半導体層及び前記活性層を覆う絶縁層と、
    前記溝の底部から露出している前記第1の半導体層に接して形成された第1のオーミック電極と、
    前記第2の半導体層の表面に形成されている第2のオーミック電極と、を有し、
    前記第1の半導体層は、前記第1のオーミック電極に接して前記第1の半導体層内に部分的に形成され、かつ前記第1の半導体層の他の部分よりも電気抵抗率の低い第1の低抵抗領域を含み、前記第1の低抵抗領域は、前記第1の半導体層の表面に達していることを特徴とする発光素子。
  3. 第1の半導体層、活性層及び前記第1の半導体層とは反対導電型の第2の半導体層が順次積層された半導体構造層を有し、前記第1の半導体層の表面を光取り出し面とする発光素子であって、
    前記第2の半導体層側から前記第2の半導体層及び前記活性層を貫通し、前記第1の半導体層内に達する溝と、
    前記溝から露出している前記第2の半導体層及び前記活性層を覆う絶縁層と、
    前記溝の底部から露出している前記第1の半導体層に接して形成された第1のオーミック電極と、
    前記第2の半導体層の表面に形成されている第2のオーミック電極と、を有し、
    前記第1の半導体層は、前記第1のオーミック電極に接して前記第1の半導体層内に部分的に形成され、かつ前記第1の半導体層の他の部分よりも電気抵抗率の低い第1の低抵抗領域を含み、
    前記第1の半導体層は、前記第1の低抵抗領域よりも前記第1の半導体層の前記表面側に、かつ前記第1の低抵抗領域に接して形成され、前記第1の半導体層に平行な面内において前記第1の低抵抗領域よりも広い領域に形成されており、かつ前記第1の半導体層のうち前記第1の低抵抗領域を除く部分よりも低い電気抵抗を有する第2の低抵抗領域を含むことを特徴とする発光素子。
  4. 前記第1の低抵抗領域は、前記第1の半導体層の表面に達しない深さまで形成されていることを特徴とする請求項1または3に記載の発光素子。
  5. 第1の基板上に、第1の半導体層、活性層及び前記第1の半導体層とは反対導電型の第2の半導体層が順次積層された半導体構造層を形成するステップと、
    前記第2の半導体層から前記第2の半導体層及び前記活性層を貫通して前記第1の半導体層内に達する溝を形成するステップと、
    前記溝から露出している前記第2の半導体層及び前記活性層を覆う絶縁層を形成するステップと、
    前記溝の底部において前記絶縁層に前記第1の半導体層を露出させる開口部を形成し、前記開口部に前記第1の半導体層に接続された第1のオーミック電極を形成するステップと、
    前記第2の半導体層上に第2のオーミック電極を形成する工程と、
    前記第1の半導体層にイオン注入を行って前記第1の半導体層内の前記第1のオーミック電極に接する領域に前記第1の半導体層の他の部分よりも電気抵抗率の低い低抵抗領域を形成するステップと、を含み、
    前記低抵抗領域を、前記第1の半導体層に平行な面内において前記第1のオーミック電極の前記第1の半導体層に露出した表面よりも広い領域に形成することを特徴とする発光素子の製造方法。
  6. 第1の基板上に、第1の半導体層、活性層及び前記第1の半導体層とは反対導電型の第2の半導体層が順次積層された半導体構造層を形成するステップと、
    前記第2の半導体層から前記第2の半導体層及び前記活性層を貫通して前記第1の半導体層内に達する溝を形成するステップと、
    前記溝から露出している前記第2の半導体層及び前記活性層を覆う絶縁層を形成するステップと、
    前記溝の底部において前記絶縁層に前記第1の半導体層を露出させる開口部を形成し、前記開口部に前記第1の半導体層に接続された第1のオーミック電極を形成するステップと、
    前記第2の半導体層上に第2のオーミック電極を形成する工程と、
    前記第1の半導体層にイオン注入を行って前記第1の半導体層内の前記第1のオーミック電極に接する領域に前記第1の半導体層の他の部分よりも電気抵抗率の低い低抵抗領域を形成するステップと、を含み、
    前記低抵抗領域を、前記第1の半導体層の表面に達せしめることを特徴とする発光素子の製造方法。
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