JP6201534B2 - 浸炭部品用鋼 - Google Patents

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Description

この発明は、相手部材に圧接により接合されて成る浸炭部品に用いられる浸炭部品用鋼に関する。
機械構造部品等を金属製の相手部材に接合する手法として従来から溶接による接合、特に母材の接合しようとする部分を加熱し、母材のみか又は母材と溶加材(溶接棒等)とを溶融させ、融合状態の溶融金属を凝固させることで、機械的な圧力を加えずに接合する融接(一般には溶接と言うとこの融接を指すことが多い)が広く用いられてきた。
TIG溶接,MIG溶接,レーザー溶接,電子ビーム溶接と呼ばれているものはこの融接に属する。
ところで、例えば自動車用の歯車や軸受部品等の高い表面硬度が求められる機械部品では、一般にSCR420等のJIS鋼種を部品形状に加工した後、浸炭焼入れを施し、表面硬化して使用しているが、この種の浸炭部品は融接が困難な部材である。
浸炭部品は高炭素濃度部材であり、そのためこれを溶融させたときにCが酸化されて生ずるCOによりブローホールを発生させたり、或いは溶融部の凝固→マルテンサイト変態によって割れを生じたりし、これらの問題のため融接による接合が困難であった。
そのため浸炭部品を相手部材に固定し、取り付ける手段として従来では専らボルト止めやリベット止めが用いられて来た。
しかしながらボルト止め,リベット止めによる固定は面倒であるとともに、所要コストが高く、また形状的な自由度が低い。
近年、摩擦圧接,フラッシュ圧接等の圧接による接合方法が広く普及して来ており、このような接合方法を用いて上記の浸炭部品を相手部材に接合するといったことも考えられる。
ここで摩擦圧接は、母材を突き合せて圧力を加え、相対回転運動させたときの摩擦熱を利用して接合する方法で、フラッシュ圧接は電圧印加した母材同士を突き合せたときの放電による熱を利用して接合部を高温に熱し、その状態で圧力を加えて接合する方法で、何れも接合部を加熱軟化させた上で、外力により接合部に塑性変形を与え、接合を行う方法である(圧接は溶接の一分類に属する)。
これらの圧接では、接合面は主として外圧の作用により固相状態において接合されるが、塑性変形を容易にするために補助的加熱を行い、局部溶融を伴う場合もある。
図1は摩擦圧接による接合方法の一例を模式的に示している。
図示のようにこの摩擦圧接では、一方の被接合部材10Aを回転させながら、非回転状態のもう一方の被接合部材10Bに対して一旦低い荷重(摩擦圧力)で軸方向に押し付けることで摩擦熱を発生させる((a),(b),(c)参照)。
その後、更に大きな加圧(アプセット圧力)を行うと同時に、ブレーキによって回転側の被接合部材10Aを回転停止させる。
その際に摩擦熱により軟化した接合部付近に大きな塑性変形(アプセット寄り代)を引き起し、一対の被接合部材10A,10Bを接合する。
浸炭部品の接合方法として、この種の圧接を適用することも考えられるが、浸炭部品の有する問題として、浸炭部品は高硬度(もともと浸炭部品は硬さを高めるために浸炭処理が施されている)であって塑性変形が困難であるため、圧接による接合方法の適用が難しい。
例えばC含有量が1%(質量%)以上の高C含有量の鋼や鋳鉄から成る部材を相手部材として圧接したとき、具体例を挙げれば例えば高C含有量のFCD400等の鋳鉄部材を相手部材として圧接したとき、高硬度の浸炭部品と相手部材との硬さの差が大きいため、外力を加えて浸炭部品と相手部材とを圧接にて接合しようとすると、軟らかい相手部材ばかりが塑性変形してしまって浸炭部材が塑性変形せず、接合を上手くできない。
浸炭部品を相手部材とした場合にも同様に圧接が困難で、何れの部材も接合に必要な塑性変形を生じ難いため、上手く接合ができない。
こうした理由で、一般に浸炭部品は融接に代えて圧接を行うことも難しく、これまではボルトやビレットなどによる接合が行われて来た。
尚、本発明に対する先行技術として、下記特許文献1には「浸炭部品」についての発明が、特許文献2には「ショットピーニングによる表面強化処理を施した浸炭部品」についての発明が、特許文献3には「低歪真空浸炭ガス焼入れ用鋼およびそれから製造した低歪浸炭部品」についての発明が、特許文献4には、「転動部材用鋼、転動部材、及び、転動部材の製造方法」についての発明が、特許文献5には「高強度浸炭高周波焼入れ部品」についての発明が、特許文献6には「浸炭部品の製造方法及び鋼部品」についての発明が示され、それぞれにおいて本発明の鋼と類似した組成の鋼が開示されている。
しかしながらこれら文献には、浸炭部品を相手部材に対して圧接にて接合する点、更には圧接と関連した浸炭部品及び鋼の熱伝導率その他に関する言及は無く、文献に記載の発明は本発明とは別異のものである。
特開2007−291486号公報 特開2008−156673号公報 特開2008−195997号公報 特開2009−114488号公報 特開2008−280610号公報 特開2010−90437号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、相手部材に良好に圧接接合されて、相手部材との間で強い接合力を発揮する浸炭部品に用いる浸炭部品用鋼を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1は、真空浸炭され、相手部材に対して圧接により接合される浸炭部品に用いられる鋼であって、質量%でC:0.10〜0.30%,Si:0.40〜3.00%,Mn:0.30〜3.00%,P:0.030%以下,S:0.030%以下,Cu:0.01〜1.00%,Ni:0.01〜3.00%,Cr:0.30〜3.00%,残部Fe及び不可避的不純物の組成を有し且つ下記式(1)及び式(2)を満たしていることを特徴とする。
[Si%]+[Ni%]+[Cu%]−[Cr%]>0.3・・・式(1)
24×[Si%]+3.2×[Mn%]+6.8×[Cr%]>28・・・式(2)
発明の作用・効果
浸炭部品を圧接にて良好に相手部材に接合するためには、
1)浸炭部品の相手部材への接合予定部に酸化物ができるだけ無い状態にしなければならない。相手部材への接合界面に酸化物が存在していると、酸化物は硬く、溶けないし、またくっ付かず、剥れ易いため、このような酸化物があると上手く接合できないからである。
2)浸炭部品を圧接にて良好に相手部材に接合する上で、浸炭部品の接合予定部における炭化物の存在もまた同様に問題となる。炭化物もまた硬く、溶けないし、くっ付かず、剥れ易い点で酸化物と同様だからである。
3)浸炭部品の硬さを確保し、そのことによって浸炭部品の塑性変形が難しい状況の下でも、浸炭部品は相手部材に接合し易いものでなければならない。
第1の問題に対して、浸炭部品を真空浸炭部品とすることで解決を図ることができる。
酸素を含む雰囲気中で行う従来のガス浸炭であると、浸炭部品の表面に酸化膜が付いてしまうため、浸炭部品を上手く圧接にて相手部材に接合できない。
そこで浸炭部品を真空浸炭部品とすることで、浸炭部品の接合予定部をできるだけ酸化物の無い状態とし、問題の解決を図ることができる。
例えば浸炭部品の摩擦圧接では、接合予定部に酸化物があったとしても、それが僅かであればこれをバリとして排出させた上、新生面同士を押し付けて凝着させ、接合できるものの、酸化物は良好な接合を阻害する要因となる。
しかるに真空浸炭部品ではこのような酸化物の存在を可及的に少なくし又は無くすことができ、酸化物による問題を解決できる。
第2の問題、即ち浸炭部品の接合予定部に炭化物が生成して、これが接合を阻害する問題に対して、浸炭部品に用いる鋼を、炭化物の生成を阻害するような成分系、具体的には式(1)を満たす組成とすることで解決を図ることができる。
第3の問題に対し、鋼の熱伝導率、即ち浸炭部品の熱伝導率を低下させることによって解決を図ることができる。
具体的には、熱伝導率の低下に最も効果の大きなSiの含有量を一定量以上に多くし、同じく熱伝導率の低下に働く他の成分Mn,Crを、熱伝導率低下に対する寄与率に応じて含有させたこと、具体的には鋼の組成、即ち浸炭部品が式(2)を満たすようにすることで解決を図ることができる。
熱伝導率を低下させることで、浸炭部品の硬さを高く保ちつつ、接合面に熱ができるだけ集中するようにし、以て接合面付近を効果的に熱によって部分的に軟化させ、浸炭部品が高硬度であることによる接合の難しさの問題を解決できる。
以上のようにすることで、従来圧接が困難とされていた浸炭部品であっても、相手部材に対して良好に圧接にて接合することができる。
また圧接が特に困難とされていた相手部材に対しても、浸炭部品を良好に圧接により接合することができる。
而して接合された浸炭部品は、相手部材との間に強固な接合力を生じ、相手部材とともに接合強度の信頼性の高い圧接接合体を構成する。
尚、真空浸炭はアセチレン,エチレン,プロパン等種々の炭化水素ガスを浸炭ガスとして使用することができる。浸炭パターンも任意である。
また真空度についても様々な真空度にて浸炭処理することができるが、酸素による影響を排除する上で2kPa以下の圧力とすることが望ましい。
炭部品における接合予定部の酸化物量は面積率で30%以下としておくことが望ましい。より望ましくは面積率をゼロとしておく。
また接合予定部の炭化物量は面積率で15%以下としておくことが望ましく、より望ましくは面積率をゼロとしておく。
本発明は浸炭部品用鋼に関するもので、この浸炭部品用鋼を用いて真空浸炭により浸炭部品を製造し、相手部材と圧接により接合することで、接合強度が高強度で、接合部の強度品質の高い浸炭部品と相手部材との圧接接合体を構成することができる。
次に本発明および参考例における化学成分の限定理由につき以下に説明する。
C:0.10〜0.30%
Cは機械部品として強度を得る上で必要な元素で、含有量が0.10%を下回ると部品の心部にフェライトが生成して強度が低くなるため、0.10%以上含有させる。一方0.30%を超えると加工性、特に被削性が低くなって部品の成形に不利になるため上限値を0.30%とする。
Si:0.40〜3.00%
Siは、後述するCu、Niと共に、炭化物生成を抑制する元素であり、また熱伝導率を低くする上で有用な元素である。Siの下限を0.40%としたのは熱伝導率を低下させるためであり、またSiが少なすぎると耐焼付性・耐かじり性が低下し、強度が低下するためである。一方、Siの上限を3.00%としたのは、Siが多すぎると加工性、特に被削性が劣化するためである。
Mn:0.30〜3.00%
Mnは脱酸剤として鋼の溶製時に添加される。Mnは炭化物の生成にはあまり影響を与えないが、熱伝導率を低下させる元素として有用である。
但し、0.30%に達しない少量では、心部にフェライトが生成して強度が低くなり、また熱伝導率低下への寄与が不十分である。逆に3.00%を超える過大な量では、加工性特に被削性が低くなる。
P:0.030%以下
S:0.030%以下
これらは不純物であって、脆化を招くなど、部品の機械的性質にとって好ましくない成分であるから、その量は低い方がよい。上記の値は、ともに許容限度である。
Cu:0.01〜1.00%
Cuは、前述したSi、後述するNiと共に、炭化物生成を抑制する元素である。Cuの下限を0.01%としたのは、Cuが少なすぎると焼入性が低下し、強度が低下するためである。一方、Cuの上限を1.00%としたのは、Cuが多すぎると加工性、特に被削性が劣化するためである。
Ni:0.01〜3.00%
Niは、前述したSi、Cuと共に、炭化物生成を抑制する元素である。Niの下限を0.01%としたのは、Niが少なすぎると焼入性が低下し、強度が低下するためである。一方、Niの上限を3.00%としたのは、Niが多すぎると加工性、特に被削性が劣化するためである。
Cr:0.30〜3.00%
Crは炭化物の生成を促進する成分であり、炭化物生成を阻害する観点から、更には加工性特に被削性の観点から、本発明では含有量を3.00%以下に規制する。但し含有量が少なすぎると焼入れ性が低くなって、製品の機械的特性が不満足になるので、また熱伝導率低下に寄与するため含有量を0.30%以上とする。
Mo:2.00%以下
焼入れ性を向上させ、焼戻し軟化抵抗性を高めるために添加することができる。多量になると鋼の加工性を悪くするので2.00%以下の含有量とする。望ましい含有量の下限値は0.01%である。
Al:0.20%以下
結晶粒の粗大化を抑制する働きがあり、その効果を得たい場合には含有させることができる。望ましい量は0.005%以上である。但し含有量が過大になると鋼中にアルミナが形成されて強度の低下を招き、また加工性を損なうため、含有量を0.20%以下とする。
Nb:0.20%以下
Ti:0.20%以下
これらの成分は、浸炭時に生じる結晶粒の成長を抑制し、整粒組織を保つ上で有効である。但し過大な添加は加工性に悪影響を及ぼすので、それぞれ含有量を0.20%以下とする。Nb,Tiの望ましい含有量の下限値はそれぞれ0.001%,0.001%である。
N:0.05%以下
Nが存在すると結晶粒の粗大化を防止する作用があるので、少なくとも0.001%を存在させることが好ましい。この効果は0.05%程度で飽和するので、含有量をこれ以下とする。
B:0.01%以下
Bは、焼入れ性の向上に効果があるので、所望により添加する。大量の存在は加工性にとって有害であるから、0.01%以下の範囲内で添加量を選択する。望ましい含有量の下限値は0.001%である。
[Si%]+[Ni%]+[Cu%]−[Cr%]>0.3・・・式(1)
Si,Ni及びCuは炭化物の生成を抑制し、一方Crは増加させる。
浸炭部品に生じた炭化物が、浸炭部品と相手部材との圧接の妨げとなるのを防ぐことを狙いとする本発明では、Si,Ni,Cu及びCrの添加量をバランスさせ、真空浸炭時における炭化物生成を阻む。その目的のためにSi,Ni,Cu,Crが上記式(1)を満たすように含有させる。
24×[Si%]+3.2×[Mn%]+6.8×[Cr%]>28・・・式(2)
Si,Mn,Crは、鋼の熱伝導率を低下させる効果がある。式(2)中Si,Mn,Crの係数は、それぞれ熱伝導率低下に対する寄与度を表している。
式(2)の左辺の値が28を超えるように成分調整することで、圧接時において浸炭部品の接合面に生じた摩擦熱の拡散を抑え、接合を良好に行うことができる。
摩擦圧接による接合方法の一例を模式的に表した図である。 引張試験片の形状を示した図である。
次に本発明の実施例を以下に説明する。
表1の実施例、参考例および比較例に示す化学組成の鋼を溶製し、熱間鍛造にてφ12mmの棒材に加工し、真空浸炭処理を行った。
真空浸炭は次のような条件の下で行った。
ここでは滴注式ガス浸炭炉を用い、キャリアガスにメタノール分解ガスを、エンリッチガスにプロパンを使用して行った。炉内を真空引きして1.5kPaの減圧状態とし、上記棒材を950℃に加熱して60分間浸炭処理した。
次いで1.5kPaの下で60分拡散処理をした後、温度を焼入れ温度である850℃に落として30分間保持し、その後油焼入れを行った。更にその後180℃で60分間焼戻しを行った。
Figure 0006201534
以上のようにして真空浸炭処理した試験片について酸化物面積率,炭化物面積率の測定を行い、またφ12mmのJIS FCD400の棒材を相手部材として圧接試験を行った。更に圧接による接合部から接合面を含む引張試験片を切り出して引張試験を行った。
ここで酸化物面積率,炭化物面積率は以下のようにして求めた。また圧接試験は以下の条件の下で行った。
<酸化物面積率及び炭化物面積率の測定>
浸炭後の棒材の表面をナイタールで腐食し、SEM観察(1000倍)を行って酸化物及び炭化物の面積率の測定を行った。
<圧接試験>
ブレーキ式摩擦圧接機を用い、摩擦圧力40MPa,アプセット圧力100MPa,全寄り量2mmの条件で摩擦圧接を行った。
<引張試験>
圧接による接合部から接合面を含む引張試験片を切り出し、引張試験を行った。
図2に引張試験片の形状を示す。試験片はJIS Z 2201の14A号試験片に基づいており、図中左半分が浸炭部品であり、右半分がFCD400材である。
これらの結果が表2に示してある。
Figure 0006201534
これら表1,2より以下のことが分かる。
比較例1は、Siの添加量が本発明の下限値よりも少なく、式(1)の左辺([Si%]+[Ni%]+[Cu%]−[Cr%])の値が本発明の下限値を下回っており、浸炭後浸炭部品に炭化物が発生している。また式(2)の左辺(24×[Si%]+3.2×[Mn%]+6.8×[Cr%])の値も本発明の下限値を下回っていて浸炭部品の熱伝導率が十分に低くない。
その結果、圧接による接合部の強度が低く、引張試験において接合部で破断している。
一方、比較例2,3は、Siの添加量は本発明の範囲内であるものの、式(1)の左辺の値が本発明の下限値を下回っており、浸炭後炭化物が発生している。また式(2)の左辺の値が本発明の下限値を下回っていて、浸炭部品の熱伝導率が低くない。
その結果、圧接後の引張試験において接合部で破断が生じており、接合強度も低い。
比較例4は、ガス浸炭を行っているため浸炭後の浸炭部品に酸化物が発生しており、圧接後の引張試験において接合部で破断が生じており、接合強度に低い。
比較例5,6は、式(2)の左辺の値が本発明の下限値を下回っており、浸炭部品の熱伝導率が低くない。
その結果、圧接における接合部の強度が低く、引張試験において接合部で破断が生じている。
これらに対し、式(1)の左辺の値,式(2)の左辺の値が何れも本発明で規定する範囲を満たした鋼を用いて真空浸炭され、圧接接合されて成る実施例および参考例は、圧接による接合部の強度が十分に高強度で、そのために圧接後の引張試験では接合部で破断せずにFCD400母材側で破断を生じている。
10A,10B 被接合部材

Claims (1)

  1. 真空浸炭され、相手部材に対して圧接により接合される浸炭部品に用いられる鋼であって、
    質量%で
    C:0.10〜0.30%
    Si:0.40〜3.00%
    Mn:0.30〜3.00%
    P:0.030%以下
    S:0.030%以下
    Cu:0.01〜1.00%
    Ni:0.01〜3.00%
    Cr:0.30〜3.00%
    残部Fe及び不可避的不純物の組成を有し且つ下記式(1)及び式(2)を満たしていることを特徴とする浸炭部品用鋼。
    [Si%]+[Ni%]+[Cu%]−[Cr%]>0.3・・・式(1)
    24×[Si%]+3.2×[Mn%]+6.8×[Cr%]>28・・・式(2)
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