JP6197329B2 - パワーモジュール、及び熱インターフェース板の製造方法 - Google Patents

パワーモジュール、及び熱インターフェース板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、パワーモジュール、及び熱インターフェース板の製造方法に関する。
インバータ等の発熱部品が発した熱を効率良く冷却器に伝達させて発熱部品の温度上昇を抑制するには、発熱部品と冷却器とを密着させる必要があるため、発熱部品と冷却器とをろう付けやはんだ付けで一体化することが行われる。ところが、ろう付け等による一体型構造は、発熱部品と冷却器との取り外しができないため、発熱部品の故障時には全体を交換する必要がある。
そこで、発熱部品と冷却器との間に反りや熱変形を吸収して密着性を向上させるための熱インターフェースを介装することが行われている。熱インターフェースは、発熱部品と冷却器とをろう付けする場合等に比べると、熱処理が不要で組立が容易であり、部品間の熱膨張係数差から生じる熱応力による部品の変形を抑制できる。
熱インターフェースとしては、熱伝導性シリコンゴム等の弾性樹脂で形成された柔軟性を有する樹脂シートや、熱伝導性グリースが一般的に使用される。
しかし、樹脂シートは、熱抵抗が高く、熱伝達性能に限界がある。また、熱伝導性グリースを用いる場合には、ヒートサイクルを長期間にわたって受けた場合に、ポンプアウト現象により、熱伝導性グリースに含まれるオイルが発熱部品と冷却器との間から流れ出し、熱伝導性グリースが乾燥して劣化することにより熱抵抗の増加を招くことがある。
そこで、樹脂シートに熱伝導を向上させるフィラー(酸化物、金属粉など)を入れたもの等、金属と樹脂とを組み合わせた熱インターフェースが考えられている。
例えば特許文献1では、熱インターフェースとして、多孔性金属組織にシリコンゴムやウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等の弾性樹脂を充填した放熱シートが提案されている。この放熱シートは弾性樹脂を充填していることから、金属骨格部分が塑性変形しても弾性樹脂の弾性回復力が金属骨格を塑性変形させるので、放熱シートの形状が元に戻り、伝熱面に空気層が生じることなく、放熱シートとしての性能を良好に保てることが記載されている。
また、特許文献2には、金属箔又は金属メッシュからなる中間層と、その両面に形成される樹脂系熱伝導性組成物からなる層とを含む積層構造体により形成した放熱シートが提案されている。この場合、樹脂系熱伝導性組成物が電子部品の温度上昇に伴って可逆的に性状が固体からペースト状あるいは液体状に変化することから、熱抵抗を低減できるとともに、金属箔又は金属メッシュを用いることにより樹脂系熱伝導性組成物のポンプアウト現象を抑制できることが記載されている。
さらに、特許文献3には、金属製の細線と樹脂製の細線とを織合わせた熱インターフェースが開示されている。熱は、熱伝導性の高い金属性細線を通して伝えられるため、熱抵抗を小さく保つことができるとともに、この金属製の細線に柔軟性の高い樹脂製の細線を織合わせていることから、柔軟性に優れる熱インターフェースを形成できることが記載されている。
また、特許文献4には、被冷却体との接触面の形状に沿って弾性変形や塑性変形する凸状構造部を有する凸状構造部材が提案されている。凸状構造部が被冷却体のうねりや粗さに沿って直接接触することで、被冷却体に密着して取り付けることができ、熱を素早く伝達できることが記載されている。
特開2004‐289063号公報 特開2002‐329989号公報 特開平8‐88300号公報 特開2007‐294554号公報
しかし、特許文献1から3に記載されるような金属と樹脂とを組み合わせた熱インターフェースは、金属と樹脂とを組合せる工程等、製造方法が複雑であることから、製造コストが高くなる。また、樹脂を用いることから、高温で動作する半導体モジュール等への使用が困難である。
そして、特許文献4に記載される熱インターフェースも、弾性変形する凸状構造部を形成する工程が複雑なものとなっており、製造コストの増加が懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡単な構成で形成することができ、高温使用が可能で発熱側部材と冷却側部材との間で良好な熱伝導性を有する熱インターフェース板を用いたパワーモジュール、及び熱インターフェース板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、セラミックスからなる絶縁基板の一方の面に銅又はアルミニウムからなる回路層、他方の面に銅又はアルミニウムからなる金属層を有し、前記回路層上に半導体素子が搭載され、前記金属層側に冷却器が熱インターフェース板を介装して設けられてなるパワーモジュールであって、前記熱インターフェース板は、金属板の一部を厚み方向に立ち上げて変形させることにより形成され、厚み方向に弾性変形可能な複数の突起部と、該突起部が前記金属層側又は前記冷却器の少なくともいずれかと接触して厚み方向に押圧された際に収容可能な穴部とを有しており、
前記穴部は、前記突起部の外形よりも大きく形成され、前記突起部が前記穴部に押し込まれていることを特徴とする。
被接触体の間に配置された際に、突起部と発熱側部材又は冷却側部材とが接触することにより突起部が穴部に押し込まれる。これにより、発熱側部材又は冷却側部材の形状に沿って突起部が接触した状態で両部材の間に熱インターフェース板が介装されるとともに、突起部が穴部に収容されることにより、これらの間に生じる空隙を最小にすることができる。
また、この熱インターフェース板は、金属板を変形させた突起部と穴部との簡単な構成により形成することができ、樹脂を用いることなく発熱側部材又は冷却側部材の形状に突起部を追従させることができる。このため、これらの接触界面に生じる接触抵抗を低減させることができ、発熱側部材から生じる熱を冷却側部材に円滑に伝えることができる。さらに、金属板のみで構成することができることから、高温使用が可能である。
この場合、突起部が押圧された際に、穴部に接触することがなく収容されるため、突起部のばね性を良好に発揮させることができる。
本発明において、前記突起部は、前記金属板に切り込みを形成し、その切り込みの内側部分を切起こすことにより形成された舌片部により構成され、前記穴部は前記舌片部を切起こした後の切り込みの内側に形成された空所により構成されているとよい。
突起部にばね性を持たせることができるので、発熱側部材と冷却側部材との間で熱伸縮に差が生じても突起部の弾性力でこれらの部材との接触状態を維持することができ、熱伝達性能を良好に保つことができる。
本発明において、金属板は、Cu、Al又はCuの両面にAlが積層された三層クラッド材により形成されていると良い。
三層クラッド材を用いた場合、AlがCuの両面に配置されることから、発熱側部材又は冷却側部材にAlが押圧接触されることになる。Alは塑性変形し易い金属であるため、発熱側部材又は冷却側部材と接触することでその形状に沿って変形し、これらの部材と熱インターフェース板との接触面積を増加させることができ、接触抵抗をより一層低減させることができる。
本発明の熱インターフェース板の製造方法は、金属板に切り込みを形成し、その切り込み部分を厚み方向に切起こすことにより舌片部からなる突起部及び該突起部を切起こした後の空所により構成される穴部を形成するプレス加工工程と、前記穴部をエッチングして該穴部を前記突起部の外形よりも大きく形成するエッチング工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、金属板を加工することに設けられた突起部と穴部との簡単な構成で、高温使用が可能で良好な熱伝導性を有することができる。
本発明に係る熱インターフェース板を発熱側部材と冷却側部材との間に介在させて構成した冷却システムを示す断面図である。 第1実施形態の熱インターフェース板を説明する図であり、(a)が要部平面図、(b)がA‐A線に沿う要部断面図である。 第2実施形態の熱インターフェース板を説明する図であり、(a)が要部平面図、(b)がB‐B線に沿う要部断面図である。 第3実施形態の熱インターフェース板を説明する図であり、(a)が要部平面図、(b)がC‐C線に沿う要部断面図である。 第4実施形態の熱インターフェース板を説明する図であり、(a)が要部平面図、(b)がD‐D線に沿う要部断面図である。 第5実施形態の熱インターフェース板を説明する図であり、(a)が要部平面図、(b)がE‐E線に沿う要部断面図である。 第6実施形態の熱インターフェース板を説明する図であり、(a)が要部平面図、(b)がF‐F線に沿う要部断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、インバータ等の発熱側部材20と、冷却器等の冷却側部材30との間に、本実施形態の熱インターフェース板10を介在させた冷却システム100を示している。発熱側部材20と冷却側部材30とは、図示はしないが、例えば、ねじ止めにより機械的に固定される。
第1実施形態の熱インターフェース板10Aは、図2に示すように、金属板11により構成されている。金属板11には、Al又はCu、Cuの両面にAlが積層された三層クラッド材等の良好な熱伝導性を有するものが用いられ、その板厚tは、例えば0.05mm〜0.3mmとされる。
また、特にCuは、ばね性を有する端子材用のCu合金(例えば、Cu‐Zr‐Mg)や高剛性合金(例えばコルソン合金、リン青銅)などを用いることで、連続使用回数を増加させることができる。
この熱インターフェース板10は、図2(b)に示すように、金属板11の一部を厚み方向に立ち上げて変形させることにより形成され、厚み方向に弾性変形可能な複数の突起部12と、これら突起部12が発熱側部材20又は冷却側部材30の少なくともいずれかと接触して厚み方向に押圧された際に収容可能な穴部13とを有している。
突起部12は、図2に示すように、金属板11にV字状の切り込みを形成し、その切り込みの内側部分を金属板11の一方の面の上方(図2(b)では上側)に向けて切起こすことにより形成された舌片部により構成されている。また、穴部13は、突起部12を切起こした後の切り込みの内側に形成された空所により構成され、突起部12の外形よりも大きく形成されている。そして、突起部12の先端部12aはV字状の切り込みの内側部分を切起こすのと同時に曲げられ、金属板11の表面と略平行に設けられる。
次に、このように構成された熱インターフェース板10Aの製造方法について説明する。
熱インターフェース板10Aは、主に金属板11にプレス加工を施すことにより形成される。
(プレス加工工程)
まず、金属板11にV字状の切り込みを形成し、その切り込み部分を厚み方向に切起こすことにより舌片部からなる突起部12を形成するとともに、その突起部12を切起こした後の空所により構成される穴部13とを形成する。
(エッチング工程)
上記のプレス加工工程において突起部12を形成した後に、穴部13にエッチング処理を施して、突起部12の外周縁及び穴部13の内周縁を侵食させ、穴部13を突起部12の外形よりも大きくなるように形成する。
このように、熱インターフェース板10Aは、突起部12と穴部13とによる簡単な構成で形成することができる。そして、このように構成された熱インターフェース板10は、図1に示すように、発熱側部材20と冷却側部材30との間に挟持状態に介在される。この場合、突起部12を発熱側部材20に向けて配置する。
図1に示すように、熱インターフェース板10Aを発熱側部材20と冷却側部材30との間に挟持すると、発熱側部材20と突起部12とが接触することにより、突起部12が厚み方向に弾性変形して穴部13に押し込まれる。これにより、発熱側部材20の形状に沿って突起部12が接触した状態で、発熱側部材20と冷却側部材30との間に熱インターフェース板10Aが介装されるとともに、突起部12が穴部13に収容されることにより、発熱側部材20及び冷却側部材30と熱インターフェース板10Aとの間に生じる空隙を最小にすることができる。
また、突起部12の弾性変形により、熱インターフェース板10Aと発熱側部材20及び冷却側部材30との間に多数の接触点が形成されるため、発熱側部材20及び冷却側部材30に熱インターフェース板10Aを全面にわたって接触させることができる。
また、この熱インターフェース板10Aは、金属板11を変形させた突起部12と穴部13との簡単な構成により形成することができ、樹脂を用いることなく発熱側部材20の形状に突起部12を追従させることができる。このため、熱インターフェース板10Aと発熱側部材20との接触界面に生じる接触抵抗を低減させることができ、発熱側部材20から生じる熱を、熱インターフェース板10Aを介して冷却側部材30に円滑に伝えることができる。さらに、金属板11のみで構成することができることから、高温使用が可能である。
また、突起部12を舌片部によって形成することで、突起部12にばね性を持たせることができるので、発熱側部材20と冷却側部材30との間で熱伸縮に差が生じても弾性変形可能な突起部12が変形に伴い追従するので、突起部12の弾性力で各部材との接触状態を維持することができ、熱抵抗を増加させることなく熱伝達性能を良好に保つことができる。
さらに、穴部13を、突起部12の外形よりも大きく形成しているので、突起部12が押圧された際に、穴部13に接触することがなく収容され、突起部12のばね性を良好に発揮させることができる。
なお、上記第1実施形態の熱インターフェース板10Aにおいては、突起部12を発熱側部材20に向かう方向(図2(b)では上側)に配置したが、突起部12を冷却側部材30に向かう方向(図2(b)では下側)に配置することもできる。また、突起部12を一方向にのみ立ち上げる構成ではなく、図3に示す第2実施形態の熱インターフェース板10Bのように、複数の突起部12を、一方向に立ち上げた突起部12Aと、他方向に立ち上げた突起部12Bとの両方形成し、突起部12Aが発熱側部材20に、突起部12Bが冷却側部材30に押圧状態に接触する構成としてもよい。
さらに、他の実施形態として、例えば、図4から図7に示す熱インターフェース板10C〜10Fを構成することもできる。
図4に示す第3実施形態の熱インターフェース板10Cは、一方向に立ち上げた突起部12Aを縦に一列に並べて配置するとともに、他方向に立ち上げた突起部12Bを突起部12Aの列に隣接して配置する構成とされる。
また、図5に示す第4実施形態の熱インターフェース板10Dは、一方向に立ち上げた突起部12Aを横一列に並べ、他方向に立ち上げた突起部12Bを突起部12Aの列に隣接して並べられ、突起部12A,12Bが交互に逆方向に突出して形成される。
さらに、図6に示す第5実施形態の熱インターフェース板10Eは、一方向に立ち上げた突起部12Aと、他方向に立ち上げた突起部12Bとを、隣合う突起部12A,12Bが異なる方向に突出するように互い違いに並べられて形成される。
また、図7に示す第6実施形態の熱インターフェース板10Fは、第1実施形態の熱インターフェース板10Aと同様に、金属板11の一部を厚み方向に立ち上げて変形させることにより形成され、厚み方向に弾性変形可能な複数の突起部14と、これら突起部14が発熱側部材20又は冷却側部材30の少なくともいずれかと接触して厚み方向に押圧された際に収容可能な穴部15とを有する構成とされるが、この熱インターフェース板10Fにおいては、金属板11の表面に円柱状の突起部14が複数形成されているとともに、その突起部14の裏面に、突起部14の外径よりも径の大きい穴部15が形成された構成とされる。
そして、このように構成された熱インターフェース板10Fは、図7(b)に示すように、ダイス穴61よりも寸法が大きいパンチ62により金属板11に半抜き加工を施すことにより、金属板11の一部を厚み方向に立ち上げて変形させた突起部14を形成するとともに、その突起部14の裏面に穴部15を形成することにより製造される。
このように、本実施形態の熱インターフェース板10A〜10Fによれば、厚み方向に弾性変形可能な突起部12又は14が、被接触体表面の反りや熱変形等の変位を吸収するように作用することから、発熱側部材20で発生した熱は、熱インターフェース板10A〜10Cを介して効率良く冷却側部材30に伝えられ、発熱側部材20の温度上昇を抑制することができる。
また、熱インターフェース板10A〜10Fは、発熱側部材20と冷却側部材30との間に介装されるのみである。このため、発熱側部材20と冷却側部材30とをろう付け等する場合に比べて組立てが容易であり、部材間の線膨張係数の差から生じる変形も抑制することができるとともに、発熱側部材20と冷却側部材30とを容易に分離することも可能である。
さらに、熱インターフェース板10A〜10Fは、金属のみで形成されていることから、優れた放熱性能を発揮することができるとともに、弾性変形可能な突起部12又は14により熱伝達性と追従性とを両立させることができる。また、熱インターフェース板10に、Al等の柔らかい金属を使用することで、発熱側部材20及び冷却側部材30と接触して押圧される際に、これら部材20,30の形状に沿って突起部12又は14の表面が塑性変形し、両部材20,30と熱インターフェース板10A〜10Fとの接触面積を増加させることができることから、接触抵抗をより一層低減させることができる。
また、上記実施形態で記載した発熱側部材は特に限定されるものではないが、絶縁基板を有するパワーモジュールが好適に用いられる。
絶縁基板を有するパワーモジュールは、例えば、窒化アルミニウム、アルミナ、窒化珪素等のセラミックスからなる絶縁基板の一方の面に銅又はアルミニウムからなる回路層と、他方の面に銅又はアルミニウムからなる金属層を有し、回路層上に半導体素子が搭載され、金属層に金属板が接合され、金属層側に冷却器(冷却側部材)が配設される構成である。この構成の場合、本発明の熱インターフェース板を金属板と冷却器との間に介装することによって、半導体素子から発生する熱を、絶縁基板を介して、効率良く冷却器へ伝達することが可能である。
上記において説明した本発明に係る熱インターフェース板において、その効果を確認するために実験を行った。
図2に示すように、30mm×15mmの金属板に複数のV字状の切り込みを形成し、その切り込み部分を厚み方向に切起こすことにより舌片部からなる突起部12を形成して、表1に示す熱インターフェース板の試料(実施例1〜16)を複数作製した。各試料の金属板11には、表1記載の材料を用い、金属板11の全面にほぼ均等に突起部12を形成した。また、突起部12の高さhは、板厚tの金属板11の表面から0.1mm突出する高さに形成した。
また、表1の「加工形状」が(1)と表記される試料は、図2に示すように、突起部12が発熱側部材20の一方向に立ち上げられて形成されていることを示している。また、(2)の試料は、図4に示すように、縦に一列に並べられる突起部12Aが発熱側部材20の方向に突出して形成されるとともに、突起部12Aの列に隣接して並べられる列の突起部12Bが冷却側部材30の方向に突出して形成されており、突起部12A,12Bが交互に発熱側部材20と冷却側部材30の方向に突出して形成されている。そして、(3)の試料は、図5に示すように、横に一列に並べられる突起部12Aが発熱側部材20の方向に突出して形成されるとともに、突起部12Aの列に隣接して並べられる列の突起部12Bが冷却側部材30の方向に突出して形成され、突起部12A,12Bが交互に発熱側部材20と冷却側部材30との逆方向に突出して形成されていることを示している。さらに、(4)の試料は、図6に示すように、発熱側部材20の方向に突出して形成される突起部12Aと、冷却側部材30の方向に突出して形成される突起部12Bとを、隣合う突起部12A,12Bが異なる方向に突出するように互い違いに並べられて形成されている。
また、表1の「加工密度」は、金属板11に形成される1mm当たりの突起部の個数を示している。
次に、このように作製した熱インターフェース板の各試料を、厚み5mmの純アルミニウム板(Al)により形成された発熱側部材20と、厚み5mmのアルミニウム合金板により形成された冷却側部材30との間に挟持してねじ止めすることにより冷却システムを構成した。
また、従来例として、グリースを介して発熱側部材20と冷却側部材30とをねじ止めした冷却システムを構成した。
そして、図1に示すように、これらの冷却システムの発熱側部材20の上面中央の8mmφの加熱部に熱源40を与え、周囲を断熱材(図示略)で覆った状態で、発熱側部材20の加熱面21の温度を測定した。測定は、熱源40を50W、周囲温度を25℃に設定した環境で行った。
結果を表1に示す。
Figure 0006197329
表1からわかるように、金属板に突起部を加工した熱インターフェース板を用いて冷却システムを構成した実施例1〜16は、いずれもグリースを介して構成した従来例の冷却システムよりも、加熱面の温度を低減することができた。
また、実施例1〜7は、いずれも純Cu(OFC)を用いて熱インターフェース板を構成したが、突起部の加工密度が高い程、加熱面の温度を低くすることができ、良好な放熱特性を得られることがわかった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
10,10A〜10F 熱インターフェース板
11 金属板
12,12A,12B,14 突起部
12a 先端部
13,15 穴部
20 発熱側部材
30 冷却側部材
40 熱源
61 ダイス穴
62 パンチ
100 冷却システム

Claims (4)

  1. セラミックスからなる絶縁基板の一方の面に銅又はアルミニウムからなる回路層、他方の面に銅又はアルミニウムからなる金属層を有し、前記回路層上に半導体素子が搭載され、前記金属層側に冷却器が熱インターフェース板を介装して設けられてなるパワーモジュールであって、
    前記熱インターフェース板は、金属板の一部を厚み方向に立ち上げて変形させることにより形成され、厚み方向に弾性変形可能な複数の突起部と、該突起部が前記金属層側又は前記冷却器の少なくともいずれかと接触して厚み方向に押圧された際に収容可能な穴部とを有しており、
    前記穴部は、前記突起部の外形よりも大きく形成され、前記突起部が前記穴部に押し込まれていることを特徴とするパワーモジュール
  2. 前記突起部は、前記金属板に切り込みを形成し、その切り込みの内側部分を切起こすことにより形成された舌片部により構成され、前記穴部は前記舌片部を切起こした後の切り込みの内側に形成された空所により構成されていることを特徴とする請求項1記載のパワーモジュール
  3. 前記金属板は、Cu、Al又はCuの両面にAlが積層された三層クラッド材により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパワーモジュール
  4. 金属板に切り込みを形成し、その切り込み部分を厚み方向に切起こすことにより舌片部からなる突起部及び該突起部を切起こした後の空所により構成される穴部を形成するプレス加工工程と、前記穴部をエッチングして該穴部を前記突起部の外形よりも大きく形成するエッチング工程とを有することを特徴とする熱インターフェース板の製造方法。
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