JP6195146B2 - 保護層転写シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、保護層転写シートに関し、より詳細には、転写性が良好であるとともに、表面強度に優れ、かつ安価に製造することができる保護層転写シートに関する。
身分証明書等のIDカードや銀行等のキャッシュカード等のICカードは、表面に顔写真や住所、氏名等の個別情報が記録されており、その内容が偽造、変造されないようにセキュリティー処理が施されている。例えば、ICカード表面にホログラムを設けたものが広く流通している。このようなICカードの表面には、記録した情報やホログラムを保護するため、保護層転写シートを用いて保護層が設けられている。
保護層転写シートは、支持体上に転写可能なハードコート層を設けた構成を有するものであり、ICカード等の被転写体の表面に、保護層転写シートのハードコート層(保護層)を転写することにより、被転写体表面に、ハードコート性能を付与できるものである。このような保護層転写シートとしては、一般的に、PETフィルム等の支持体上に、離型層または剥離層を介して、紫外線硬化樹脂層、絵柄印刷等を施した中間層、及び接着層を順に積層した層構成を有するものが使用されている。
保護層転写シートを構成する紫外線硬化樹脂層は被転写体の表面の保護を担うものであるため、ハードコート性能、即ち、表面強度が高いことが求められる。例えば、特開2001−1673号公報(特許文献1)には、光硬化樹脂層の厚みを厚くすることにより、表面強度を向上させることが提案されている。しかしながら、光硬化樹脂層を厚くすると、転写時の箔切れが悪くなり、転写性が低下する。したがって、転写性を維持しながら光硬化樹脂層の表面強度を向上させるためには、転写性の良好な通常の厚みの保護層転写シートを用い、2回の転写を行うことにより、被転写体表面にある程度の厚みを有する保護膜を設けることが考えられる。例えば、特開2001−138674号公報(特許文献2)には、5〜25μm程度の厚みを有する硬化層(光硬化樹脂層)を備えた保護層転写シートを用いて、2回以上、被転写体に硬化層を転写することが提案されている。この方法は、2回の転写により、転写性を維持しながら、表面強度に優れる保護層を被転写体表面に形成できるものの、工程数が多くなるため、コスト的な問題があった。
ところで、特開2001−138674号公報(特許文献3)は、特定の不飽和基を有するアクリル系重合体を保護層転写シートの硬化層として使用することで、表面強度に優れかつ耐久性にも優れる保護層転写シートが得られることを提案している。
特開2001−1673号公報 特開2001−138674号公報 特開2001−138674号公報
上記のような保護層転写シートを製造する場合、支持体上に離型層または剥離層を形成し、その表面に紫外線等で硬化し得る樹脂を含有する塗工液を塗布し、紫外線を照射することにより樹脂を硬化させて、保護層を形成することが行われる。本発明者らは、保護層形成の際に、紫外線の照射エネルギーを高めると、樹脂の重合度および/または架橋度が高くなり硬化した樹脂の表面強度は向上するものの、転写時の箔切れが悪くなり転写性が低下してしまうこと、逆に、紫外線の照射エネルギーを低くすると、転写性のよい保護層転写シートが得られるものの、保護層となる樹脂の表面強度が低下してしまうことが分かった。さらに検討した結果、本発明者らは今般、特定の樹脂組成物を用いて保護層を形成する際の樹脂硬化工程において、紫外線照射を照射して樹脂を半硬化させ、次いで2回目の紫外線照射を行うことにより、転写性が良好であるとともに、表面強度にも優れる保護層転写シートが得られる、との知見を得た。上記のような方法で得られた保護層転写シートの保護層は表面強度が優れており、1回のみの転写によって被転写体表面に十分なハードコート性能を付与できるため、安価に保護層を備えた被転写体を製造できる。
したがって、本発明の目的は、転写性が良好であるとともに、表面強度に優れ、かつ安価な保護層転写シートを提供することである。
また、本発明の別の目的は、上記の保護層転写シートを製造する方法を提供することである。
本発明による保護層転写シートは、支持体と、前記支持体上に離型層および/または剥離層を介して設けられた活性光線硬化樹脂層と、を少なくとも備えてなる保護層転写シートであって、
前記活性光線硬化樹脂層が、不飽和基含有アクリル共重合体を含んでなる活性光線硬化性樹脂に、少なくとも2回以上、活性光線を照射することにより硬化したものであることを特徴とするものである。
また、本発明による保護層転写シートにおいては、前記活性光線硬化樹脂層が微粒子を含んでなることが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートにおいては、前記微粒子が、0.05〜5μmの平均粒子径を有するものであることが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートにおいては、前記微粒子が、前記活性光線硬化樹脂層中に、0.01〜30質量%の割合で含まれてなることが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートにおいては、前記不飽和基含有アクリル共重合体が、下記一般式(1):
Figure 0006195146
(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはメチル基を表し、Rは、水素原子、アルキル基またはアリール基であるが、Rがメチル基である場合にRは水素原子であり、Lは2価の連結基を表す。)
で表されるモノマー単位を含むことが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートにおいては、前記不飽和基含有アクリル共重合体が、前記一般式(1)のモノマー単位を、0.01〜50質量%含むことが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートにおいては、前記不飽和基含有アクリル共重合体の酸価が5〜500mgKOH/gであることが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートにおいては、前記不飽和基含有アクリル共重合体の質量平均分子量が3000〜100000であることが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートにおいては、前記活性光線硬化性樹脂が、前記不飽和基含有アクリル共重合体を10〜80質量%含んでなることが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートにおいては、前記活性光線硬化樹脂層の厚みが、5μm〜20μmであることが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートにおいては、前記活性光線硬化樹脂層上に設けられた接着層をさらに備えてなることが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートにおいては、前記活性光線硬化樹脂層と前記接着層との間に設けられた中間層をさらに備えてなることが好ましい。
本発明の別の態様による保護層転写シートの製造方法は、上記した保護層転写シートを製造する方法であって、
支持体上に離型層および/または剥離層を形成し、
前記離型層および/または剥離層上に、活性光線硬化性樹脂を含んでなる塗工液を塗布して、塗膜を形成し、
前記塗膜に、少なくとも2回以上、活性光線を照射して、活性光線硬化樹脂層を形成する、ことを含んでなることを特徴とするものである。
また、本発明による保護層転写シートの製造方法においては、前記活性光線の照射が、別工程にて少なくとも2回以上行われることが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートの製造方法においては、1回目の照射時の照射エネルギーよりも、2回目の照射時の照射エネルギーの方が高くなるように、前記活性光線の照射を行うことが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートの製造方法においては、前記1回目の照射時の活性光線が紫外線であることが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートの製造方法においては、ピーク照度10〜350mW/cm、かつ積算露光量10〜200mj/cmの紫外線で第1回目の照射を行うことが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートの製造方法においては、前記2回目の照射の活性光線が、紫外線または電子線であることが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートの製造方法においては、積算露光量50〜500mj/cmの紫外線で2回目の照射を行うことが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートの製造方法においては、照射線量50〜300kGyの電子線で2回目の照射を行うことが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートの製造方法においては、前記塗布膜に1回目の活性光線の照射を行った後、前記塗布膜上に中間層を積層し、前記中間層を介して、2回目の活性光線の照射を行うことが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートの製造方法においては、前記塗布膜に1回目の活性光線の照射を行った後、前記塗布膜上に接着層を積層し、前記接着層を介して、2回目の活性光線の照射を行うことが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートの製造方法においては、前記中間層の形成した後、さらに前記中間層上に接着層を積層し、前記中間層および接着層を介して、2回目の活性光線の照射を行うことが好ましい。
また、本発明による保護層転写シートの製造方法においては、前記第1回目の照射の後、少なくとも2時間以上経過後に2回目の照射を行うことが好ましい。
本発明によれば、不飽和基含有のアクリル共重合体を含んでなる活性光線硬化性樹脂からなる塗工液を塗布して塗膜を形成した後、塗膜に少なくとも2回以上活性光線を照射して、活性光線硬化樹脂層を形成することにより、転写性が良好であるとともに、表面強度にも優れる保護層転写シートを得ることができる。また、得られた保護層転写シートは、表面強度が優れており1回のみの転写によって被転写体表面に十分なハードコート性能を付与できるため、安価に、被転写体表面に保護層を形成することができる。
本発明の一実施形態による保護層転写シートの断面模式図である。 本発明の保護層転写シートの製造方法の一実施形態による各工程を示した概略工程図である。 本発明の保護層転写シートの製造方法の他の実施形態による各工程を示した概略工程図である。 本発明の保護層転写シートの製造方法の他の実施形態による各工程を示した概略工程図である。
<定義>
本明細書において、活性光線硬化性樹脂とは活性光線を照射する前の前駆体または組成物を意味し、活性光線線を照射して活性光線硬化性樹脂を硬化させたものを活性光線硬化樹脂というものとする。
また、本明細書において、活性光線とは、活性光線硬化性樹脂に対して化学的に作用させて重合を促進せしめる放射線を意味し、具体的には、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等を意味する。
<保護層転写シート>
本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による保護層転写シートの断面模式図を示したものである。本発明による保護層転写シートは、図1に示すように、支持体1と、支持体1上に離型層および/または剥離層2を介して設けられた活性光線硬化樹脂層4と、を少なくとも備えている。また、活性光線硬化樹脂層4上には、中間層5および接着層6が設けられていてもよい。このような保護層転写シート10を用いて被転写体(図示せず)へ保護層7を転写すると、活性光線硬化樹脂層4(中間層5および接着層6が設けられている場合には、活性光線硬化樹脂層4、中間層5および接着層6)が保護層7として、被転写体へ転写される。以下、本発明による保護層転写シートを構成する各層について、説明する。
支持体としては、保護層転写シートから保護層を被転写体へ転写する際の熱エネルギー(例えばサーマルヘッドの熱)に耐え得る耐熱性を有し、保護層を支持できる機械的強度や耐溶剤性を有しているものであれば、特に制限なく使用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体、テレフタル酸− シクロヘキサンジメタノール− エチレングリコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンナフタレートの共押し出しフィルムなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6 、ナイロン66などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリイミド、ポリエーテルイミドなどのイミド系樹脂、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアラミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルファイトなどのエンジニアリング樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂などのスチレン系樹脂、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロースなどのセルロース系フィルム、等が挙げられる。
支持体は、上記した樹脂を主成分とする共重合樹脂若しくは混合体(アロイを含む)、または複数層からなる積層体であっても良い。また、支持体は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムであってもよいが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸されたフィルムを使用することが好ましい。支持体は、これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状として使用する。上記した樹脂からなる支持体の中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系のフィルムは、耐熱性、機械的強度に優れるため好適に使用され、この中でもポリエチレンテレフタレートフィルムがより好ましい。
また、ブロッキング防止のために、必要に応じて支持体表面に凹凸を付与することができる。支持体に凹凸を形成する手段としては、マット剤練り込み、サンドブラスト加工、ヘアライン加工、マットコーティング、もしくはケミカルエッチング等が挙げられる。マットコーティングの場合有機物及び無機物のいずれでもよい。
支持体は、厚みが2.5〜50μmであるものを好適に使用することができる。支持体の厚みが厚すぎると、機械的強度は高いものの、保護層転写シートから保護層を転写する際の熱エネルギーの伝達が不十分となり転写性が低下する傾向にある。一方、支持体の厚みが薄すぎると、機械的強度不足し、保護層を支持できなくなる場合がある。
支持体には、後記するように、その表面に離型層および/または剥離層を設けるため、予め、離型層および/または剥離層を設ける面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー( アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、帯電防止層付与等の易接着処理を行ってもよい。また、支持体には、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
支持体1上に設けられる離型層および/または剥離層2は、これらの層上に設けられる保護層7を、保護層転写シートから剥離して被転写体(図示せず)へ転写させるための層である。なお、保護層を保護層転写シートから剥離する際に、保護層とともに剥離される場合の層が剥離層であり、保護層のみが剥離して、自身は支持体側に留まる層が離型層である。
離型層は、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン系樹脂等の離型剤を使用して形成することもできる。離型層は、上記した離型剤に添加剤等を加えたものを適当な溶剤に溶解または分散して調製した塗工液を、ロールコート法、スプレーコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等の公知の手段により、支持体上に塗布、乾燥することにより形成することができる。塗工液は、塗布膜の乾燥時の厚みが0.0001〜5g/m程度となるように塗布される。
剥離層としては、離型性樹脂や離型剤を含んだ樹脂、活性光線の照射により重合ないし架橋し得る硬化性樹脂を好適に使用することができ、例えば、フッ素系樹脂、シリコーン、メラミン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、繊維素系樹脂、ワックス、メラミン系樹脂などが挙げられる。離型剤を含んだ樹脂は、例えば、弗素系樹脂、シリコーン、各種のワックスなどの離型剤を、添加または共重合させた樹脂などが挙げられる。また、活性光線の照射により重合ないし架橋し得る硬化性樹脂としては、例えば、紫外線(UV)、電子線(EB)等の活性光線の照射により重合ないし硬化する官能基を有するモノマー、オリゴマー等を含有させた硬化性樹脂が挙げられる。
離型剤を添加する樹脂としては、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、繊維素系樹脂を使用してもよいが、耐熱性の観点から、環状オレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂等を好適に使用することができる。これらの中でも、環状オレフィン系樹脂およびノルボルネン系樹脂が好ましく、さらに好ましくはノルボルネン系樹脂である。また、剥離層は、上記した樹脂を主成分とする共重合樹脂や混合体(アロイを含む)であってもよい。上記した熱可塑性樹脂のなかでも、ガラス転移温度(Tg)が120〜200℃のものが好ましい。
環式構造を含有する環状オレフィン系樹脂としては、例えば、(a)ノルボルネン系重合体、(b)単環の環状オレフィン重合体、(c)環状共役ジエン系重合体、(d)ビニル脂環式炭化水素重合体、および(a)〜(d)の水素化物等が挙げられる。これらのなかでも、耐熱性や機械的強度に優れること等の観点から、ノルボルネン系重合体水素化物、ビニル脂環式炭化水素重合体、およびその水素化物が好ましく、ノルボルネン系重合体の水素化物がより好ましい。
剥離層の形成は、上記した樹脂を溶媒へ分散又は溶解させた塗工液を、ロールコート、リバースロールコート、グラビアコート、リバースグラビアコート、バーコート、ロッドコートなどの公知の手段により、支持体上に塗布、乾燥することにより形成してもよく、また、押出しコーティング法により、支持体上に剥離層を形成してもよい。さらに、30℃〜120℃の温度で塗布膜を加熱乾燥またはエージングして剥離層を形成してもよく、活性光線を塗布膜に照射して重合ないし架橋させて剥離層を形成してもよい。
剥離層の厚さとしては、通常、0.0001μm〜5.0μm程度、好ましくは0.0001μm〜1.0μm程度である。剥離層の厚さは薄い程良いが、0.001μm以上であれば、より良好に製膜されるため、剥離力が安定する。
次に、本発明による保護層転写シートを構成する活性光線硬化樹脂層について説明する。活性光線硬化樹脂層は、不飽和基含有アクリル共重合体を含んでなる活性光線硬化性樹脂を、後記するように離型層および/または剥離層上に塗布して塗膜を形成した後、活性光線により硬化させることより形成される。
活性光線硬化性樹脂に含まれる不飽和基含有アクリル共重合体は、下記一般式(1):
Figure 0006195146
で表されるモノマー単位を含む。
上記一般式(1)において、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはメチル基を表し、Rは、水素原子、アルキル基またはアリール基である。Rのアルキル基としては、メチル基、エチル基等の炭素数7までのアルキル基が好ましい。また、Rのアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等の炭素数10までのアリール基が好ましい。但し、Rがメチル基である場合はRは水素原子である。
また、上記一般式(1)において、Lは2価の連結基を表し、例えば、−CH2−CH(OH)−CH2−O−、−OCH2CH(OH)CH2OCO−、−OCH2CH2OCONH−R4−NHCOOCH2−(式中、R4はp−フェニレン基である)、−OCH2CH2OCOCH2CH2COOCH2−、−OCH2CH2OCO−R5−COOCH2−(式中、R5はo−フェニレン基である)等が挙げられる。これらの中でも、Lが、−CH2−CH(OH)−CH2−O−であることが好ましい。
上記一般式(1)で表されるモノマーは、カルボキシル基を有するモノマー、であるα,β−不飽和カルボン酸類(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等)を、一旦、無水マレイン酸等の無水物と共重合させて、その後、片側のカルボン酸部分にメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコールで無水物を加水分解して片側のカルボン酸部分に長鎖のアルキル基を付加するか、あるいは、高分子重合体中の活性基、例えばヒドロキシル基、アミノ基にジカルボン酸や酸無水物を高分子反応させる方法等により得ることができる。
不飽和基含有アクリル共重合体は、上記一般式(1)で表されるモノマー単位を、分子内に0.01〜50質量%含有していることが好ましく、より好ましくは0.1〜20質量%である。一般式(1)で表されるモノマー単位が上記範囲内にあることにより、不飽和基含有のアクリル共重合体を効率的に合成することができるとともに、表面強度の高い保護層を得ることができる。
上記一般式(1)で表されるモノマー単位と共重合させる他のモノマー単位としては、芳香族水酸基を有するモノマー、脂肪族水酸基を有するモノマー、アミノスルホニル基を有するモノマー、スルホンアミド基を有するモノマー、α,β−不飽和カルボン酸類、置換または無置換のアルキルアクリレート、置換または無置換のアルキルメタクリレート、アクリルアミドもしくはメタクリルアミド類、フッ化アルキル基を含有するモノマー、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類、ビニルケトン類、オレフィン類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、シアノ基を有するモノマー、アミノ基を有するモノマー等が挙げられる。
また、不飽和基含有アクリル共重合体の酸価は5〜500mgKOH/gであることが好ましく、より好ましくは10〜150mgKOH/gである。酸価が上記範囲にある不飽和基含有アクリル共重合体を用いることにより、後記する中間層や接着層との密着性が改善されるとともに、表面強度の高い保護層を得ることができる。なお、本発明において「酸価」とは、ポリマー1g中に含まれる遊離脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのミリグラム数を意味し、JIS−K−2501に準拠した方法により測定することができる。ポリマーの酸価は、ポリマーを構成するモノマー成分の比率を調整することにより適宜調整することができる。
また、不飽和基含有アクリル共重合体の質量平均分子量は3000〜100000の範囲が好ましく、より好ましくは10000〜80000である。分子量が10000より小さいと、耐熱性劣化又は耐薬品性劣化、スクラッチ強度劣化の傾向にある。逆に100000より大きい場合には保存中にゲル化反応が起きやすく安定性が問題となる。なお、本発明において「質量平均分子量」とは、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した値を意味し、JIS−K−7252−1に準拠した方法で測定することができる。
上記した不飽和基含有アクリル共重合体は、活性光線硬化性樹脂中に10〜80質量%含有されていることが好ましく、より好ましくは、20〜70質量%、更に好ましくは20〜50質量%である。
活性光線硬化性樹脂中に含まれる他のモノマーとしては、重合性二重結合を1分子中に少なくとも1個有するモノマー又はオリゴマーであれば特に制限することなく使用できる。例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセロールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシヘキサノリドアクリレート、1,3−ジオキサンアルコールのε−カプロラクトン付加物のアクリレート、1,3−ジオキソランアクリレート等の単官能アクリル酸エステル類、あるいはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル、例えば、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングルコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ハイドロキノンジアクリレート、レゾルシンジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレートのε−カプロラクトン付加物、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのジアクリレート等の2官能アクリル酸エステル類、あるいはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル、例えばトリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのε−カプロラクトン付加物、ピロガロールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ヒドロキシピバリルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート等の多官能アクリル酸エステル酸、あるいはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル、ホスファゼンモノマー、トリエチレングリコール、イソシアヌール酸EO変性ジアクリレート、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、アルキレングリコールタイプアクリル酸変性、ウレタン変性アクリレート等が挙げられる。
上記のなかでも、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル化合物が特に好適に使用できる。これらの化合物のうち1種または2種以上を混合して用いることができる。その他に、付加重合もしくは架橋可能な化合物として、適当な分子量のオリゴマーにアクリル酸、またはメタクリル酸を導入し、光重合性を付与した、所謂プレポリマーと呼ばれるものも好適に使用できる。また、これらはプレポリマーのみ1種または2種以上を混合して用いてもよいし、上述のモノマー類と混合して用いてもよい。
プレポリマーとして、例えばアジピン酸、トリメリット酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ハイミック酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、イタコン酸、ピロメリット酸、フマル酸、グルタール酸、ピメリン酸、セバシン酸、ドデカン酸、テトラヒドロフタル酸等の多塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングルコール、ジエチレングリコール、プロピレンオキサイド、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価のアルコールの結合で得られるポリエステルに(メタ)アクリル酸を導入したポリエステルアクリレート類、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸、フェノールノボラック・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸のようにエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したエポキシアクリレート類、例えば、エチレングリコール・アジピン酸・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルフタリルメタクリレート・キシレンジイソシアネート、1,2−ポリブタジエングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、トリメチロールプロパン・プロピレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレートのように、ウレタン樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したウレタンアクリレート、例えば、ポリシロキサンアクリレート、ポリシロキサン・ジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート等のシリコーン樹脂アクリレート類、その他、油変性アルキッド樹脂に(メタ)アクリロイル基を導入したアルキッド変性アクリレート類、スピラン樹脂アクリレート類等が挙げられる。
重合性二重結合を分子中に1個以上有するモノマーオリゴマー又はプレポリマーは、活性光線硬化性樹脂中に、20〜90質量%の割合で含有されていてよい。
活性光線硬化樹脂層は、上記したような活性光線硬化性樹脂を含む組成物からなる塗工液を、ロールコート、リバースロールコート、グラビアコート、リバースグラビアコート、バーコート、ロッドコートなどの公知の手段により、離型層または剥離層上に塗布して塗膜を形成し、後記するような方法によって硬化させることにより形成することができる。
活性光線硬化樹脂層の厚みは、5μm〜20μmであることが好ましい。活性光線硬化樹脂層4の厚みが5μmよりも薄いと、被転写体へ保護層を転写しても充分なハードコート性能を付与することができない場合があり、また、20μmよりも厚くすると保護層の転写時に箔切れが悪くなり、転写性が低下する場合がある。
活性光線硬化樹脂層は、上記した樹脂以外に微粒子を含んでいてもよい。本発明においては、後記するような2回露光により、保護層転写シートの転写性と表面強度の両方を改善できるものであるが、活性光線硬化樹脂層の破断強度が向上しているため、活性光線硬化樹脂層がある程度の厚みを有する場合は、保護層の転写時に箔切れが悪くなり、転写性が低下する場合がある。活性光線硬化樹脂層に微粒子を含有させることにより、活性光線硬化樹脂層の厚みが20μmを超えるような場合であっても、破断性が向上し、保護層転写シートの転写性と表面強度の両方を改善することができる。
活性光線硬化樹脂層に含有される微粒子は、平均粒子径が0.05μm〜5μmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が10nm未満の微粒子であると、十分な破断性が向上せず、破断性向上させるには大量の微粒子が必要となりが樹脂層の外観不良になり問題と場合があり、一方、5μmを超えると活性光線硬化樹脂層内で微粒子の凝集などが生じ、外観不良となる場合がある。微粒子の平均粒子径は、より好ましくは0.1〜1μmである。なお、「平均粒子径」とは、体積平均粒子径を意味し、粒度分布・粒径分布測定装置(例えば、ナノトラック粒度分布測定装置、日機装株式会社製等)を用いて公知の方法により測定することができる。
上記した微粒子は、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛等の無機系のものであっても、樹脂等の有機系のものであっても特に制限なく使用することができるが、活性光線硬化樹脂層中に良好に微粒子を分散させることが容易な有機系微粒子を使用することが好ましい。
有機系微粒子としては、ポリスチレン系樹脂、架橋ポリメタクリル酸メチル、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂などのほか、ポリエチレングリコールのような多価アルコール類等からなる微粒子を挙げることができる。また、上記した中でも、アクリル系樹脂架橋微粒子、スチレン系樹脂架橋微粒子、シリコーン系樹脂架橋微粒子、MS(メチルメタクリレート・スチレン共重合体)系架橋微粒子を好適に使用することができる。また、コアにアクリル樹脂からなる微粒子を用いたポリスチレン微粒子や、逆にコアにスチレン樹脂からなる微粒子を用いたポリアクリル微粒子を使用することもできる。また、コアがスチレン樹脂の微粒子では、シェルのアクリル樹脂が官能基を有していてもよく、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF EO変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA EO変性ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能化合物と(メタ)アルリレート等の反応生成物でシェルを形成した微粒子を用いてもよい。上記したような微粒子は、市販のものを使用してもよく、例えば、積水化学株式会社製のテクポリマーシリーズや、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製のXC99−A8808等を使用することができる。
上記した微粒子は、活性光線硬化樹脂層中に0.01〜30質量%の割合で含まれていることが好ましい。微粒子の含有量が0.01質量%未満であると、活性光線硬化樹脂層の厚みが厚い場合に箔切れが悪化する場合があり、一方、30質量%を超える場合は、活性光線硬化樹脂層の強度が低下して、充分なハードコート性能を付与することができない場合がある。微粒子のより好ましい含有量は、0.5〜20質量%である。
次に、活性光線硬化樹脂層上に設けられる中間層について説明する。中間層5は、活性光線硬化樹脂層4と接着層6との層間の密着性を高める機能を有するものである。中間層を構成する材料としては、例えば、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、セルロース系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アミド系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等の樹脂や、スチレン系(スチレン・ブロック・コポリマー(SBC))、オレフィン系(TP)、ウレタン系(TPU)、ポリエステル系(TPEE)、ポリアミド系(TPAE)、1,2−ポリブタジエン系、塩ビ系(TPVC)、フッ素系、アイオノマー樹脂、塩素化ポリエチレン、シリコーン系等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。熱可塑性エラストマーの具体例としては、1996年度版「12996の化学商品」(化学工業日報社)等に記載されているSEBS樹脂、SEPS樹脂およびそれらの変性物などが挙げられる。上記した樹脂は一種を単独に用いてもよく、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記した樹脂の中でも、ポリスチレンとポリオレフィンのブロックポリマーからなる熱可塑性樹脂やポリビニルブチラール樹脂等が好ましい。ポリビニルブチラール樹脂としては積水化学工業(株)製のエスレックBH−3、BX−1、BX−2、BX−5、BX−55、BH−S、BL−S、電気化学工業(株)製のデンカブチラール#4000−2、#5000−A、#6000−EP等の市販されているものを使用してもよい。これらポリブチラール樹脂は、熱硬化前の重合度は特に限定されるものではない。また、皮膜強度の観点から、上記した樹脂に熱硬化性化合物を添加してもよい。具体的にはイソシアネート硬化剤やエポキシ硬化剤等を用いることができ、熱硬化条件は50〜90℃で1〜72時間が好ましい。
中間層には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤等の添加剤が含まれていてもよい。これら添加剤は、中間層の機能を損なわない程度において添加される必要がある。具体的には、樹脂全固形分100質量%に対し添加剤の含有量が0.05〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは0.05質量%〜10質量%である。
また、中間層には、上記した微粒子が含まれていてもよい。微粒子を含有することにより、より一層、保護層転写シートの転写性と表面強度に優れる保護層転写シートを得ることができる。
中間層に添加される紫外線吸収剤としては、色素画像の紫外線吸収用として機能し、かつ熱転写が可能であればよく、例えば特開昭59−158287号公報、同63−74686号公報、同63−145089号公報、同59−196292号公報、同62−229594号公報、同63−122596号公報、同61−283595号公報、特開平1−204788号公報等の各公報に記載の化合物、及び写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を使用することができる。具体的にはサリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系のものが挙げられ、例えばTinuvin P、Tinuvin123、234、320、326、327、328、312、315、384、400(チバガイギー社製)、Sumisorb−110、130、140、200、250、300、320、340、350、400(住友化学工業(株)製)、MarkLa−32、36、1413(アデカア−ガス化学(株)製)等の市販のものを好適に使用できる。また、ベンゾフェノン誘導体等を側鎖に持つペンダントポリマーも好ましく用いられる。また、紫外線領域に吸収を持つ無機微粒子、超微粒子金属酸化物粉末分散剤等も使用することができる。無機微粒子としては酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ素化合物等が挙げられる。超微粒子金属酸化物粉末分散剤としては、超微粒子酸化亜鉛粉末、超微粒子酸化チタン粉末、等を水又はアルコール混合液または各種油性分散媒体と、界面活性剤や水溶性高分子や溶剤可溶性高分子等の分散剤を用いて作られたものが挙げられる。
中間層に添加される酸化防止剤としては、特開昭59−182785号公報、同60−130735号公報、特開平1−127387号公報等の各公報に記載の酸化防止剤、及び写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。具体的には、フェノール系、モノフェノール系、ビスフェノール系、アミン系等の一次酸化防止剤、或いは硫黄系、リン系等の二次酸化防止剤が挙げられ、例えば、SumilizerBBM−S、BHT、BP−76、MDP−S、GM、WX−R、BP−179、GA、TPM、TP−D、TNP(住友化学工業(株)製)、Irganox−245、259、565、1010、1035、1076、1081、1098、3114(チバガイギー社製)、MarkAQ−20、AO−30、AO−40(アデカアーガス化学(株)製)等の市販のものを好適に使用できる。
中間層に添加される光安定化剤としては、特開昭59−158287号公報、同63−74686号公報、同63−145089号公報、同59−196292号公報、同62−229594号公報、同63−122596号公報、同61−283595号公報、特開平1−204788号公報等の各公報に記載の化合物、及び写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。具体的にはヒンダードアミン系等が挙げられ、例えば、Tinuvin622LD、144、Chimassob 944 LD(チバガイギー社製)、サノール LS−770、LS−765、LS−292、LS−2626、LS−114、LS−774(三共(株)製)、Mark LA−62、LA−67、LA−63、LA−68、LA−82、LA−87(アデカアーガス化学(株)製)等の市販のものを好適に使用できる。
中間層5上に設けられる接着層6は、熱で溶融または軟化して接着する熱接着型接着剤が適用でき、例えば、アイオノマー樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系・メタクリル系などの(メタ)アクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、マレイン酸樹脂、ブチラール系樹脂、アルキッド樹脂、ポリエチレンオキサイド樹脂、フェノール系樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、メラミン−アルキッド樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系樹脂などが適用でき、これらの樹脂を単独または複数を組み合せて使用する。これらの接着層の樹脂は、接着力などの点で、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。より好ましくは、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エチレン−(メタ)エチルアクリレート共重合体、アクリル酸エステル共重合体である。
接着層には、上記した微粒子が含まれていてもよい。微粒子を含有することにより、より一層、保護層転写シートの転写性と表面強度に優れる保護層転写シートを得ることができる。
形成する接着層の厚さは、通常は0.05〜5μm程度、好ましくは0.1〜3μmである。接着層の厚さが0.05μm未満であると、被転写体との接着力が不足して脱落が生じる場合があり、一方、5μmを超えても接着効果は変わらないのでコストの上昇を招くとともに、さらには、保護層転写シートを転写する際のサーマルヘッドの熱を無駄に消費させることになる。
<保護層転写シートの製造方法>
次に、上記した保護層転写シートを製造する方法を説明する。図2は、本発明による保護層転写シートの製造方法の各工程を示した概略工程図である。本発明による保護層転写シートの方法は、支持体1上に離型層および/または剥離層2を積層し、前記離型層および/または剥離層2上に、活性光線硬化性樹脂を含んでなる塗工液を塗布して、塗膜3を形成し、前記塗膜に、少なくとも2回以上活性光線を照射して、活性光線硬化樹脂層4を形成することにより、支持体1と、前記支持体1上に離型層および/または剥離層2を介して設けられた活性光線硬化樹脂層4と、を少なくとも備えてなる保護層転写シートを製造するものである。以下、各工程について説明する。
本発明による保護層転写シートの製造方法においては、図2(a)に示されるように、先ず支持体1を準備する。次に、支持体1上に離型層および/または剥離層2を積層する(図1(b))。次いで、離型層および/または剥離層2上に、上記した活性光線硬化性樹脂を含んでなる塗工液を塗布して、塗布膜3を形成する(図1(c))。この塗布膜3は、上記したように、活性光線の照射により硬化させることにより、転写される保護層を構成する活性光線硬化樹脂層4が形成される。塗布膜は、上記した活性光線硬化性樹脂を含む組成物からなる塗工液を、ロールコート、リバースロールコート、グラビアコート、リバースグラビアコート、バーコート、ロッドコートなどの公知の手段により、離型層または剥離層上に塗布することにより形成することができる。塗膜は、後記する活性光線を照射する前に、30℃〜120℃の温度で塗膜を乾燥またはエージングしてもよい。
続いて、上記のようにして得られた活性光線硬化性樹脂組成物からなる塗膜3に活性光線を照射して樹脂組成物を重合させて硬化させる際に、少なくとも2回以上、活性光線を照射して活性光線硬化樹脂層4を形成する。即ち、1回目の活性光線照射により樹脂を半硬化させ(図1(d))、次いで、半硬化した樹脂3’に2回目の活性光線の照射を行うことにより活性光線硬化樹脂層4を形成する(図1(e))。
本発明者らは、従来、1回の活性光線の照射により活性光線硬化樹脂層を形成していたものを、上記のように少なくとも2回の活性光線照射により活性光線硬化樹脂層を形成することにより、得られた保護層転写シートの転写性と表面強度の両方が改善できることがわかった。この理由は定かではないが以下のように考えられる。即ち、1回目の活性光線の照射によって樹脂を完全に硬化させずに半硬化の状態にとどめておくことにより、離型層および/または剥離層と塗膜(活性光線硬化性樹脂組成物からなる膜)との界面において、半硬化にある樹脂(例えば、オリゴマー等)が離型層および/または剥離層中に侵入する。その状態で、2回目の活性光線を照射して樹脂を完全に硬化させることにより、離型層および/または剥離層と、形成された活性光線硬化樹脂層との密着性が向上する。2回目の活性光線照射により活性光線硬化性樹脂を完全に硬化させることができるため、所望の表面強度を得ることができる。これに対して、活性光線硬化性樹脂を1回の活性光線照射により、所望の表面強度に到達するまで硬化させた場合、離型層および/または剥離層に、活性光線硬化性樹脂のオリゴマー等が侵入する時間がないため密着性が向上せず、その結果、転写性が不十分になるものと考えられる。上記はあくまでも仮定であって、本発明が上記理論に拘束されるものではない。
活性光線の照射は、連続的に2回以上行うよりも、断続的に2回以上行うことが好ましく、1回目の活性光線照射を行った後、別工程にて2回目の活性光線照射を行うことがより好ましい。1回目および2回目の活性光線照射を断続的に行う場合は、例えば、製造ライン上で塗膜3を形成した後(図2(c))、続いて1回目の活性光線照射を行い(図2(d))、同じ製造ライン上で、2回目の活性光線の照射(図2(e))を行うことができる。また、別工程にて2回目の活性光線照射を行う場合は、1回目の活性光線照射により樹脂を半硬化させた状態(図2(d)の状態)で、一旦、ロール状に巻取り、ロール状の形態で2回目の活性光線照射工程に供給して、半硬化した樹脂(塗膜)に2回目の活性光線の照射を行ってもよい(図2(e))。
上記のように、別工程にて2回以上の活性光線照射を行う場合、1回目の照射時の照射エネルギーよりも、2回目の照射時の照射エネルギーの方が高くなるように、活性光線を照射して活性光線硬化樹脂層を形成することが好ましい。例えば、1回目の活性光線照射として紫外線照射を行い、2回目以降の活性光線照射として、紫外線または電子線によって照射を行うことができる。この場合、1回目の紫外線照射する際の、紫外線のピーク照度は10〜350mW/cmが好ましく、より好ましくは、10〜240mW/cmである。また、1回目の紫外線照射の際の積算露光量は10〜200mj/cmが好ましく、より好ましくは、10〜130mj/cmである。上記のような照射条件により紫外線を照射することにより、活性光線硬化性樹脂を完全硬化させずに半硬化の状態としておくことができる。
2回目以降の活性光線照射として紫外線を用いる場合には、積算露光量50〜500mj/cm、好ましくは50〜400mj/cmで紫外線を照射して、活性光線硬化性樹脂を完全硬化させることができる。また、2回目以降の活性光線照射として電子線を用いる場合には、照射線量50〜300kGy、好ましくは100〜250kGyの照射エネルギーで電子線を照射して、活性光線硬化性樹脂を完全硬化させることができる。このように、1回目の紫外線照射よりも2回目以降の紫外線照射の照射エネルギーを高くすることにより、より一層優れた転写性と表面強度とを有する保護層転写シートを得ることができる。
紫外線の照射は、従来公知の紫外線照射装置を用いることができ、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ、無電極紫外線ランプ、LED等、種々のものを制限なく使用することができる。また、電子線の照射は、100keV〜300keVのエネルギーで電子線を照射する高エネルギー型電子線照射装置や100keV以下のエネルギーで電子線を照射する低エネルギー型電子線照射装置のいずれを用いてもよく、また、照射方式も、走査型やカーテン型いずれの方式の照射装置であってもよい。
2回目以降の活性光線の照射は、図2(f)に示すように、後記する接着層6を形成する(図2(f))前に行ってもよいが、図3に示すように、1回目の活性光線照射により、塗膜3(活性光線硬化性樹脂)を半硬化の状態3’にしておき(図3(d))、その塗膜3’上に、後記のようにして接着層6を形成した後(図3(e))、2回目以降の活性光線照射を行ってもよく(図3(f))、また、図4に示すように、1回目の活性光線照射により、塗膜(活性光線硬化性樹脂)を半硬化の状態3’にしておき(図4(d))、その塗膜3’上に、中間層5と接着層6とを形成した後(図4(e))、2回目以降の活性光線照射を行ってもよい(図4(f)))。
また、2回目以降の活性光線照射は、1回目の活性光線照射から2時間以上経過した後に行うのが好ましく、より好ましくは12時間経過後である。1回目の活性光線照射から12時間以上経過した後に2回目以降の活性光線照射を行うことにより、より一層優れた転写性と表面強度とを有する保護層転写シートを得ることができる。
本発明においては、上記のようにして活性光線硬化樹脂層4を形成した後、活性光線硬化樹脂層4上に接着層6を形成する(図1(f))。保護層転写シート10の活性光線硬化樹脂層4および接着層6が離型層2から剥離して、保護層7として被転写体(図示せず)に転写されるものであり、接着層6は、被転写体と保護層7との接着性を高めるために設けられるものである。
活性光線照射により中間層5を形成する場合、図3および図4に示したように、半硬化の状態にある塗膜(活性光線硬化性樹脂)3’上に中間層形成塗工液を塗布し、2回目の活性光線を照射して、活性光線硬化樹脂層4の形成と中間層5の形成とを同時に行ってもよく、これにより、工程数が減少するため、保護層転写シートの製造コストを低減することができる。
本発明による保護層転写シート10を用いて被転写体(図示せず)へ保護層7を転写すると、活性光線硬化樹脂層4(中間層5および接着層6が設けられている場合には、活性光線硬化樹脂層4、中間層5および接着層6)が保護層7として、被転写体へ転写される。
被転写体としては、耐磨耗性や耐可塑剤性などの耐久性を必要とする用途であれば特に限定されず、例えば、天燃繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフイルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布あるいは染料受容性のある媒体等いずれのものでもよい。また、ICカード等は、通常意匠性やセキュリティー性が要求されるため、被転写体の保護層が転写される面には、印刷層やホログラム層等が設けられるのが一般的である。
本発明による保護層転写シートを用いて、被転写体上に保護層を転写する方法としては、公知の転写法でよく、例えば、熱刻印によるホットスタンプ(箔押)、熱ロールによる全面又はストライプ転写、サーマルヘッド(感熱印画ヘッド)によるサーマルプリンタ(熱転写プリンタともいう)などの公知の方法が適用できる。好ましくは、熱ロールにより前面転写である。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるものではない。
合成例1
窒素気流下の三ツ口フラスコに、メタアクリル酸メチル58部、ベンジルメタクリレート30部、メタアクリル酸12部を投入し、さらにエタノール500部およびα、α′−アゾビスイソブチロニトリル3部を投入し、窒素気流中80℃のオイルバスで6時間反応させた。その後、トリエチルアンモニウムクロライド3部、およびグリシジルメタクリレート0.6部を加え、3時間反応させることにより、アクリル系共重合体1を得た。
得られたアクリル系共重合体1の質量平均分子量は21000であり、酸価は62.9mgKOH/gであった。また、アクリル系共重合体1中の不飽和基含有量は0.6質量%であった。
合成例2
窒素気流下の三ツ口フラスコに、メタアクリル酸メチル40部、ベンジルメタクリレート30部、シクロヘキシルアクリレート20部、メタアクリル酸12部を投入し、さらにエタノール500部およびα、α′−アゾビスイソブチロニトリル3部を投入し、窒素気流中80℃のオイルバスで6時間反応させた。その後、トリエチルアンモニウムクロライド3部、およびグリシジルメタクリレート0.6部を加え、3時間反応させることにより、アクリル系共重合体2を得た。
得られたアクリル系共重合体2の質量平均分子量は22000であり、酸価は63.1mgKOH/gであった。また、アクリル系共重合体2中の不飽和基含有量は0.6質量%であった。
合成例3
窒素気流下の三ツ口フラスコに、メタアクリル酸メチル60部、ベンジルメタクリレート20部、メタアクリル酸20部を投入し、さらにエタノール500部およびα、α′−アゾビスイソブチロニトリル3部を投入し、窒素気流中80℃のオイルバスで6時間反応させた。その後、トリエチルアンモニウムクロライド10部、およびグリシジルメタクリレート10.0部を加え、3時間反応させることにより、アクリル系共重合体3を得た。
得られたアクリル系共重合体3の質量平均分子量は20000であり、酸価は15mgKOH/gであった。また、アクリル系共重合体3中の不飽和基含有量は10質量%であった。
合成例4
窒素気流下の三ツ口フラスコに、メタアクリル酸メチル58部、ベンジルメタクリレート30部、メタアクリル酸12部を投入し、さらにエタノール500部およびα、α′−アゾビスイソブチロニトリル3部を投入し、窒素気流中80℃のオイルバスで6時間反応させることによりアクリル系共重合体4を得た。
得られたアクリル系共重合体4の質量平均分子量は18000であり、酸価は63.4mgKOH/gであった。また、アクリル系共重合体4中の不飽和基含有量は0質量%であった。
合成例5
窒素気流下の三ツ口フラスコに、メタアクリル酸メチル58部、ベンジルメタクリレート30部、メタアクリル酸12部を投入し、さらにエタノール500部およびα、α′−アゾビスイソブチロニトリル3部を投入し、窒素気流中80℃のオイルバスで6時間反応させた。その後、トリエチルアンモニウムクロライド3部、およびグリシジルメタクリレート60.0部を加え、3時間反応させることにより、アクリル系共重合体5を得たが、ゲル化してしまい使用することができなかった。
実施例1
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ(株)製、ルミラー)を支持体として用い、その一方の面に、下記の組成からなる剥離層塗工液をグラビアコーティングにより、乾燥後の厚みが1.5μmになるように塗布し乾燥して剥離層を形成した。
<剥離層塗工液組成>
ノルボルネン系樹脂(日本合成ゴム(株)製、アートンG) 40部
アクリルポリオール樹脂 10部
(商品名サーモラックSU−100A、綜研化学(株)製)
溶媒(メチルエチルケトン:トルエン=2:8) 50部
次に、形成した離型層上に、下記の組成からなる活性光線硬化性樹脂塗工液Aをグラビアコーティングにより、乾燥後の厚みが6μmになるように塗布し、乾燥させて塗膜を形成した。
<活性光線硬化性樹脂塗工液A組成>
ウレタンオリゴマー 40部
(商品名NKオリゴ A−9300、新中村化学工業株式会社製)
多官能オリゴマー 25部
(商品名NKオリゴ UA−122P、新中村化学工業株式会社製)
アクリル系共重合体1 30部
光重合開始剤 5部
(商品名イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
メチルエチルケトン 200部
上記のように形成した塗膜に、UV露光器(Fusion UV、F600V、LH10ランプ、Hバルブ、反射鏡はコールドタイプ)を用いて下記照射条件にて紫外線の照射を行った。なお、ピーク照度および積算露光量の測定は、フィージョン UVシステムズ・ジャパン株式会社製のUV照度測定器マイクロキュアデーターリーダーにより、マイクロキュア モデルMC−2を用いて行った。紫外線照射時のピーク照度、積算露光量は、光源と基材との間の距離(mm)を変更することにより、また、ランプ光源出力(%)や搬送速度(m/min)を変化させることにより調整した。
ピーク照度:50mW/cm
積算露光量:50mj/cm
上記のようにして1回目の紫外線照射を行った後、室温で5日間保存した。その後、紫外線を照射した塗膜に、2回目の活性光線照射として、可変成形型電子ビーム描画装置を用いて電子線を照射し、樹脂を硬化させて活性光線硬化樹脂層を形成した。なお、電子線の照射条件は、表1に示す線量とした。なお、電子線線量は、加速電圧(kV)、ビーム電流(A/cm)、搬送速度(m/min)を変化さることにより調整した。
次に、上記のようにして形成した活性光線硬化樹脂層上に、下記組成からなる中間層塗工液をグラビアコーティングにより、乾燥後の厚みが0.5μmになるように塗布した後、50℃で24時間エージングを行うことにより中間層を形成した。
<中間層塗工液組成A>
ポリビニルブチラール樹脂 8部
(商品名BX−1、エレックスBシリーズ、積水化学株式会社製)
メチルエチルケトン 90部
硬化剤(コロネートHX、日本ポリウレタン株式会社製) 2部
続いて、上記のようにして形成した中間層上に、下記組成からなる接着層塗工液をグラビアコーティングにより、乾燥後の厚みが1.0μmになるように塗布、乾燥して、接着層を形成し、支持体/活性光線硬化樹脂層/中間層/接着層の層構成を有する保護層転写シートを得た。
<接着層塗工液組成>
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20部
アクリル樹脂 10部
溶媒(酢酸エチル:トルエン=2:5) 70部
実施例2
実施例1において、活性光線硬化性樹脂塗工液Aを塗布した塗膜への電子線の照射条件を、表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例3〜4
実施例1において、2回目の活性光線照射である電子線照射に代えて、高圧水銀灯による紫外線照射を行い、また、2回目の活性光線照射までの放置時間を表1に示す時間に変えた以外は、実施例1と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例5
実施例3において、塗膜へ紫外線照射を行った直後に塗膜上に中間層塗工液を塗布し、続いて中間層塗工液上に接着層塗工液を塗布した後、直ぐに、中間層および接着層を介して、塗膜へ、表1に示す照射条件にて2回目の紫外線照射を行った以外は、実施例3と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例6
実施例5において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液A中のアクリル系共重合体1をアクリル系共重合体2に代えた以外は、実施例5と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例7
実施例5において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液A中のアクリル系共重合体1をアクリル系共重合体3に代えた以外は、実施例5と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例8
実施例5において、塗膜へ紫外線照射を行った直後に塗膜上に中間層塗工液を塗布した後、直ぐに中間層を介して、塗膜へ2回目の紫外線照射を行った後、50℃で24時間エージングを行い、その後、中間層上に接着層を形成した以外は、実施例5と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例9
実施例8において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液A中のアクリル系共重合体1をアクリル系共重合体2に代えた以外は、実施例8と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例10
実施例8において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液A中のアクリル系共重合体1をアクリル系共重合体3に代えた以外は、実施例8と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例11
実施例8において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液Aを、下記の活性光線硬化性樹脂塗工液Bに代えた以外は実施例8と同様にして保護層転写シートを作製した。
<活性光線硬化性樹脂塗工液組成B>
ウレタンオリゴマー 55部
(商品名NKオリゴ A−9300、新中村化学工業株式会社製)
多官能オリゴマー 35部
(商品名NKオリゴ UA−122P、新中村化学工業株式会社製)
アクリル系共重合体1 5部
光重合開始剤 5部
(商品名イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
メチルエチルケトン 200部
実施例12
実施例8において、2回目の活性光線照射の紫外線のピーク照度を600mw/cm、および積算露光量を300mj/cmに変えた以外は実施例8と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例13
実施例12において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液Aを、下記の活性光線硬化性樹脂塗工液Cに代えた以外は実施例12と同様にして保護層転写シートを作製した。
<活性光線硬化性樹脂塗工液組成C>
ウレタンオリゴマー 40部
(商品名NKオリゴ A−9300、新中村化学工業株式会社製)
多官能オリゴマー 20部
(商品名NKオリゴ UA−122P、新中村化学工業株式会社製)
アクリル系共重合体1 30部
光重合開始剤 5部
(商品名イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
微粒子 5部
(テクポリマーSSX−101、平均粒径1.0μm、材質:架橋ポリメタクリル酸メチル、積水化成社製)
メチルエチルケトン 200部
実施例14
実施例13において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液C中のアクリル系共重合体1をアクリル系共重合体2に代えた以外は、実施例13と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例15
実施例13において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液C中のアクリル系共重合体1をアクリル系共重合体3に代えた以外は、実施例13と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例16
実施例12において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液Aを、下記の活性光線硬化性樹脂塗工液Dに代えた以外は実施例12と同様にして保護層転写シートを作製した。
<活性光線硬化性樹脂塗工液組成D>
ウレタンオリゴマー 40部
(商品名NKオリゴ A−9300、新中村化学工業株式会社製)
多官能オリゴマー 20部
(商品名NKオリゴ UA−122P、新中村化学工業株式会社製)
アクリル系共重合体1 30部
光重合開始剤 5部
(商品名イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
微粒子 10部
(テクポリマーSSX−101、平均粒径1.0μm、材質:架橋ポリメタクリル酸メチル、積水化成社製)
メチルエチルケトン 200部
実施例17
実施例12において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液Aを、下記の活性光線硬化性樹脂塗工液Eに代えた以外は実施例12と同様にして保護層転写シートを作製した。
<活性光線硬化性樹脂塗工液組成E>
ウレタンオリゴマー 40部
(商品名NKオリゴ A−9300、新中村化学工業株式会社製)
多官能オリゴマー 25部
(商品名NKオリゴ UA−122P、新中村化学工業株式会社製)
アクリル系共重合体1 30部
光重合開始剤 5部
(商品名イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
微粒子 5部
(XC99−A8808、平均粒径0.87μm、材質:シリコーン樹脂、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)
メチルエチルケトン 200部
実施例18
実施例12において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液Aを、下記の活性光線硬化性樹脂塗工液Fに代えた以外は実施例12と同様にして保護層転写シートを作製した。
<活性光線硬化性樹脂塗工液組成F>
ウレタンオリゴマー 40部
(商品名NKオリゴ A−9300、新中村化学工業株式会社製)
多官能オリゴマー 25部
(商品名NKオリゴ UA−122P、新中村化学工業株式会社製)
アクリル系共重合体1 30部
光重合開始剤 5部
(商品名イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
微粒子 5部
(テクポリマーMXB−8、平均粒径8.0μm、材質:架橋ポリメタクリル酸メチル、積水化成社製)
メチルエチルケトン 200部
実施例19
実施例13において、1回目の活性光線照射から2回目の活性光線照射までの放置時間を表1に示す時間に変えた以外は、実施例13と同様にして保護層転写シートを作製した。
実施例20
実施例19において、使用した中間層塗工液Aを、下記の中間層塗工液Bに代えた以外は実施例19と同様にして保護層転写シートを作製した。
<中間層塗工液組成B>
ポリビニルブチラール樹脂 7.5部
(商品名BX−1、エレックスBシリーズ、積水化学株式会社製)
メチルエチルケトン 90部
硬化剤(コロネートHX、日本ポリウレタン株式会社製) 2部
微粒子 0.5部
(テクポリマーSSX−101、平均粒径1.0μm、材質:架橋ポリメタクリル酸メチル、積水化成社製)
実施例21
実施例20において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液Cを、活性光線硬化性樹脂塗工液Aに代えた以外は実施例20と同様にして保護層転写シートを作製した。
比較例1
実施例1において、電子線照射を行わなかった以外は実施例1と同様にして保護層転写シートを作製した。
比較例2
実施例5において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液A中のアクリル系共重合体1をアクリル系共重合体4に変更し、また、2回目の紫外線照射を、下記表1に示す条件に変更した以外は、実施例5と同様にして保護層転写シートを作製した。
比較例3
実施例8において、使用した活性光線硬化性樹脂塗工液A中のアクリル系共重合体1をアクリル系共重合体4に変更し、また、2回目の紫外線照射を、下記表1に示す条件に変更した以外は、実施例8と同様にして保護層転写シートを作製した。
比較例4
比較例3において、2回目の紫外線照射を電子線に変更し、表1に示す条件にて照射した以外は、比較例3と同様にして保護層転写シートを作製した。
Figure 0006195146
<保護層転写シートの評価>
下記材料組成のカード基材の受像層表面に、VDS製カードプリンターCP510用スタンダードの染料層を備えた熱転写シートを用いて、イエロー、マゼンタ、シアンの順で画像を形成したものを被転写体とした。
<カード基材の材料組成>
・ポリ塩化ビニルコンパウンド(重合度800) 100部
(安定化剤等の添加剤を10%含有)
・白色顔料(酸化チタン) 10部
・可塑剤(DOP) 0.5部
次に、上記の被転写体の受像層(画像形成した側)と保護層転写シートの接着層とが対向するように重ね合わせ、下記の転写条件にて、被転写体の前面に保護層を形成した。
・サーマルヘッド: KGT−217−12MPL20(京セラ株式会社製)
・発熱体平均抵抗値:3195(Ω)
・主走査方向印字密度:300dpi
・副走査方向印字密度:300dpi
・印加電力:0.12(w/dot)
・1ライン周期:5(ミリ秒)
・印字開始温度:40(℃)
・印加パルス:1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0〜255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、分割パルスのDuty比を60%固定とし、ライン周期あたりのパルス数を210個固定とし、ベタ印画を行い、印画面全面に保護層を転写してカードを作製した。
上記の転写条件にて、連続100枚の転写を行った後のカードの外観特性を目視にて評価し、カード端面のバリの有無、後端のバリの有無、未転写カードの数を調べ、問題のあるカードの数によって転写性の評価を行った。評価基準は以下の通りとした。
◎:問題のあるカードの枚数が0〜9枚
○:問題のあるカードの枚数が10〜19枚
△:問題のあるカードの枚数が20〜29枚
×:問題のあるカードの枚数が30枚以上
評価結果は、下記の表2に示される通りであった。
また、連続100枚の転写を行った後のカードの外観特性を、下記の基準にて目視にて評価した。
○:外観上の問題がない
△:外観上、僅かに突起が確認できる
×:外観上、明らかに突起が確認できる
評価結果は、下記の表2に示される通りであった。
また、カード表面の保護層の耐摩耗性試験(Taber試験)を、ANSI−INCITS322−2002、5.9 Surface Abrasionに準拠して、所定サイクル回数ごとに摩耗度合いを目視にて観察し、カード表面の画像を視認できるものを良好とし、表面が摩耗し画像が視認しにくい又は視認できないものを不良とした。1500サイクル実施後でも良好であったものを◎、1000サイクル実施後に良好であったものを○、1000サイクル実施後に良好ではないものの実使用上の問題がないものを△、1000サイクル実施後に不良であったものを×とした。評価結果は表2に示される通りであった。
さらに、上記のようにして作製した保護層転写シートにおいて、転写時に保護層転写シートが変形(熱変形、高強度光線による変形)などをしたものを×とし、それを基準として、変形しなかったものを○、わずかな変形であったものを△として、加工適性の評価を行った。評価結果は、下記の表2に示される通りであった。
Figure 0006195146
1 支持体
2 離型層および/または剥離層
3、3’ 活性光線硬化性樹脂からなる塗膜
4 活性光線硬化樹脂層
5 中間層
6 接着層
10 保護層転写シート

Claims (22)

  1. 支持体と、前記支持体上に離型層および/または剥離層を介して設けられた活性光線硬化樹脂層と、を少なくとも備えてなり、前記活性光線硬化樹脂層が、不飽和基含有アクリル共重合体を含む活性光線硬化樹脂を含んでなる、多段階活性光線照射層である、保護層転写シートを製造する方法であって、
    支持体上に離型層および/または剥離層を形成し、
    前記離型層および/または剥離層上に、活性光線硬化性樹脂を含んでなる塗工液を塗布して、塗膜を形成し、
    前記塗膜に、少なくとも2回以上、活性光線を照射して、活性光線硬化樹脂層を形成する、ことを含んでなり、
    前記活性光線の照射が、別工程にて少なくとも2回以上行われることを特徴とする、方法。
  2. 前記活性光線硬化樹脂層が微粒子を含んでなる、請求項1に記載の方法
  3. 前記微粒子が、0.05〜5μmの平均粒子径を有するものである、請求項2に記載の方法
  4. 前記微粒子が、前記活性光線硬化樹脂層中に、0.01〜30質量%の割合で含まれてなる、請求項2または3に記載の方法
  5. 前記不飽和基含有アクリル共重合体が、下記一般式(1):
    Figure 0006195146
    (式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはメチル基を表し、Rは、水素原子、アルキル基またはアリール基であるが、Rがメチル基である場合にRは水素原子であり、Lは2価の連結基を表す。)
    で表されるモノマー単位を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法
  6. 前記不飽和基含有アクリル共重合体が、前記一般式(1)のモノマー単位を、0.01〜50質量%含む、請求項5に記載の方法
  7. 前記不飽和基含有アクリル共重合体の酸価が5〜500mgKOH/gである、請求項5または6に記載の方法
  8. 前記不飽和基含有アクリル共重合体の質量平均分子量が3000〜100000である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法
  9. 前記活性光線硬化性樹脂が、前記不飽和基含有アクリル共重合体を10〜80質量%含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法
  10. 前記活性光線硬化樹脂層の厚みが、5μm〜20μmである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法
  11. 前記活性光線硬化樹脂層上に設けられた接着層をさらに備えてなる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法
  12. 前記活性光線硬化樹脂層と前記接着層との間に設けられた中間層をさらに備えてなる、請求項11に記載の方法
  13. 1回目の照射時の照射エネルギーよりも、2回目の照射時の照射エネルギーの方が高くなるように、前記活性光線の照射を行う、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 1回目の照射時の活性光線が紫外線である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. ピーク照度10〜350mW/cm、かつ積算露光量10〜200mj/cmの紫外線で第1回目の照射を行う、請求項14に記載の方法。
  16. 2回目の照射の活性光線が、紫外線または電子線である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 積算露光量50〜500mj/cmの紫外線で2回目の照射を行う、請求項16に記載の方法。
  18. 照射線量50〜300kGyの電子線で2回目の照射を行う、請求項16に記載の方法。
  19. 前記塗布膜に1回目の活性光線の照射を行った後、前記塗布膜上に中間層を積層し、前記中間層を介して、2回目の活性光線の照射を行う、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記塗布膜に1回目の活性光線の照射を行った後、前記塗布膜上に接着層を積層し、前記接着層を介して、2回目の活性光線の照射を行う、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記中間層の形成した後、さらに前記中間層上に接着層を積層し、前記中間層および接着層を介して、2回目の活性光線の照射を行う、請求項19に記載の方法。
  22. 前記第1回目の照射の後、少なくとも2時間以上経過後に2回目の照射を行う、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
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