JP6194539B2 - 防水コネクタおよび防水コネクタ装置 - Google Patents
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Description
この構成によれば、ハウジングの中空部に沿って弾性シール部材を所定方向に案内させるだけで、被係止部を利用して、弾性シール部材を防水コネクタの設置位置に容易に係止することができる。
また、この構成によれば、弾性シール部材を、ガイド溝を利用してハウジングの所定位置に容易に案内することができるとともに、その所定位置に確実に固定することができる。
上記防水コネクタにおいて、前記先端側は、前記ハウジングの一部と前記所定方向において衝突したときに変形して前記弾性シール部材の前記所定方向への移動を可能とする変形部として形成されていてもよい。
また、上記防水コネクタにおいて、前記変形部によって前記弾性シール部材が前記所定方向へ移動されたときに、前記設置部の入口との衝突を通じて前記突出部を変形させることによって前記突出部による前記設置部の入口の通過を可能とし、該設置部の入口を通過した後に前記突出部を変形前の状態に復元させることにより該突出部が前記ハウジングの一部の対向側に位置する前記ハウジングの他の部分と衝突し得るように構成されていてもよい。
この構成によれば、弾性シール部材を防水コネクタの所定位置に確実に係止することができる。
また、上記防水コネクタにおいて、前記変形部は、逆U字状の窪部によって隔てられ、前記所定方向に向かって突出する、2つの山部によって形成されており、前記弾性シール部材が前記ハウジングの一部と前記所定方向において衝突したときに、該衝突に応じて前記2つの山部は互いに離れる方向に変形し得る構成されていてもよい。
この構成によれば、弾性シール部材をガイド溝に沿って案内する際に、弾性シール部材の連結部を、ガイド溝によって徐々に締め付ける方法で容易に且つ確実に固定することができる。
このような大きさに連結部の幅を設定することによって、ガイド溝の入口付近では弾性シール部材をスムーズに設置することができ、一方、所定位置付近では弾性シール部材を確実に固定することができる。
また、このような大きさに連結部の幅を設定することによって、突出部は、その裏面において、ガイド溝を形成するハウジングの外面と衝突することになり、弾性シール部材のハウジングの中空部への倒れ込みを抑制することができる。
矩形状とすることにより、ハウジングに対する弾性シール部材の向きの設定を容易にすることができる。
また、前記被係止部は、前記平面視略矩形状の3辺に設けられていてもよい。
3辺に設けるとしたことにより、1辺や2辺にのみ設けた場合に比べて弾性シール部材50をハウジング21に対してより安定した状態で設置することができ、また、4辺に設けた場合に比べて装置の大型化を防ぐことができる。
図1、図2に、本発明による防水コネクタ装置1の上面斜視図を示す。この防水コネクタ装置1は、所定の方向(図示矢印「α」方向)に沿って互いに嵌合可能なレセプタクルコネクタ(防水コネクタ)20とプラグコネクタ70(相手コネクタ)の対から成る。図1は、これらレセプタクルコネクタ20とプラグコネクタ70の嵌合前の状態を、図2は、嵌合後の状態をそれぞれ示す。これらはいずれも左右対称形状を成しているが、必ずしも左右対称とする必要はない。
本体部52の案内方向「α」の先端側には、段部66が設けられており、これによって若干先細の嵌入部65が形成されている。案内方向「α」の力を受けたとき、この嵌入部65は若干変位して、弾性シール部材50の案内方向「α」への移動を助長し得る。
被係止部51は、主に、延出端に設けられた頭部54と、この頭部54と本体部52とを連結する首部55から成る。
頭部54は、例えば、正面視略逆台形状とされている。案内方向「α」に向かって突出した先細の先端側に、逆U字状の窪部56によって隔てられた、2つの山部58が形成されている。山部58や窪部56によって形成されたこの先端側は、変形部として機能する。頭部54が設置される設置部33(図1、図2参照)付近において山部58がハウジング21の切欠部34の下面34b(図1、図2参照)と案内方向「α」において衝突したとき、頭部54の先端側は、窪部56や山部58の働きによって山部58がつぶされるような状態で変形し得る。この変形部の働きによって、被係止部51は、切欠部34の下面34bと衝突した後も、更に案内方向「α」へ移動することができる。一方、案内方向「α」の先端側(即ち、衝突側)とは反対側の後端側の上面60は、平面状とされ、変形部58よりも外方(図示矢印「γ」方向)に突出した耳部59が形成されており、この結果、案内方向の先端側から、先端側とは反対の側に向かって、テーパー69が形成されている。尚、耳部59を除いた頭部54の突出方向「γ」における幅「a」(図6参照)は、首部55の突出方向「γ」における幅「a」に等しい大きさとされている。
図8乃至図10は、ハウジング21の嵌合部21Aを弾性シール部材50等とともに示した断面斜視図であって、図8は、弾性シール部材50が中空部27の入口付近に配置されているときの状態を、図9は、弾性シール部材50が中空部27に沿って案内方向「α」に案内された後にハウジング21の所定位置に設置されたときの状態を、更に、図10は、弾性シール部材50が所定位置に設置された後に、中空部27にプラグコネクタ70の挿入部71Aが挿入されたときの状態を、それぞれ示す。
弾性シール部材50が中空部27に沿って案内方向「α」に案内され、ハウジング21の所定位置に設置されたとき、図9、図10に示されるように、弾性シール部材50の本体部52に設けた嵌入部65は、ハウジング21の規制段部38の周囲に環状に設けられた溝35に嵌る。これにより、本体部52はハウジング21の所定位置に確実に位置決めされる。
また、図10に示すように、ハウジング21の中空部27に、プラグコネクタ70の挿入部71Aが挿入されたとき、挿入部71Aはその前面において、ハウジング21の規制段部39の衝突面43と衝突してその移動が規制される。このとき、本体部52の内面突起57は、プラグコネクタ70の挿入部71Aの外周面に密着し、この結果、プラグコネクタ70との間の防水を図ることができる。同時に、レセプタクルコネクタ20のコンタクト(図示されていない)とプラグコネクタ70のコンタクト(図示されていない)が接続される。コンタクトの接続は、規制段部38の衝突面43の近辺にて行われる。特に、レセプタクルコネクタ20の衝突面43には、ハウジング21の一部を利用して、コンタクトを保持するためのランス42が孔37に収容された状態で設けられている。
ガイド溝23の幅を調整するため、ここでは、中空部27の入口付近の幅広部23Aと、中空部27の最奥付近の幅狭部23Cと、それらの間のテーパー部23Bとを設けている。首部55Aの突出方向「γ」における幅「a」は、ガイド溝23の入口付近の突出方向「γ」における幅「c’」より小さく、且つ、被係止部51が設置される設置部33付近の突出方向「γ」における幅「a’」に等しいかそれより小さいことから、ガイド溝23の入口付近では弾性シール部材50をスムーズに設置することができ、一方、所定位置付近では弾性シール部材50を確実に固定することができる。また、このような大きさに首部55の幅を設定することによって、頭部58の耳部59は、その裏面61において、ガイド溝23を形成する案内用リブ30の外面22と衝突し、弾性シール部材50のハウジング21の中空部27への倒れ込みを抑制することができる。
図15は、弾性シール部材50が中空部27の入口付近に配置された状態を示している。この図に示すように、ハウジング21の対応位置における突出方向「γ」における幅「b’」は、耳部59を含めた頭部54の突出方向「γ」における幅「b」よりも若干大きく設定されている。この結果、中空部27の入口付近において頭部54はハウジング21にスムーズに挿入される。
20 レセプタクルコネクタ(防水コネクタ)
21 ハウジング
23 ガイド溝
27 中空部
36 設置部入口
50 弾性シール部材
54 頭部(端部)
55 首部(連結部)
56 逆U字型の窪部
58 山部
59 耳部(突出部)
69 テーパー
70 プラグコネクタ(相手コネクタ)
Claims (10)
- 相手コネクタの少なくとも一部が挿入される中空部を有するハウジングと、該ハウジングの中空部に沿って所定方向に案内された後に前記ハウジングの所定位置に設置される弾性シール部材と、を備えた防水コネクタであって、
前記弾性シール部材は、前記中空部の内周面に配される環状の本体部と、前記本体部の径の中心から離れる方向に前記本体部から延出した被係止部と、を備え、
前記被係止部の延出端は、前記所定方向における後端側に、先端側よりも外方に突出した突出部を有しており、
前記中空部は前記所定方向に沿ってガイド溝を有しており、前記弾性シール部材は前記被係止部の前記延出端と前記本体部とを連結する連結部を前記ガイド溝に挟み込まれた状態で前記ガイド溝を案内され、
前記突出部の突出方向における前記延出端の幅は、前記延出端が設置される設置部の入口の前記突出方向における幅より大きく、前記被係止部が前記所定方向へ移動されたときに、前記設置部の入口との衝突を通じて前記突出部を変形させることによって前記突出部による前記設置部の入口の通過を可能とした防水コネクタ。 - 前記先端側は、前記ハウジングの一部と前記所定方向において衝突したときに変形して前記弾性シール部材の前記所定方向への移動を可能とする変形部として形成されている請求項1に記載の防水コネクタ。
- 前記変形部によって前記弾性シール部材が前記所定方向へ移動されたときに、前記設置部の入口との衝突を通じて前記突出部を変形させることによって前記突出部による前記設置部の入口の通過を可能とし、該設置部の入口を通過した後に前記突出部を変形前の状態に復元させることにより該突出部が前記ハウジングの一部の対向側に位置する前記ハウジングの他の部分と衝突し得るように構成されている請求項2に記載の防水コネクタ。
- 前記変形部は、逆U字状の窪部によって隔てられ、前記所定方向に向かって突出する、2つの山部によって形成されており、前記弾性シール部材が前記ハウジングの一部と前記所定方向において衝突したときに、該衝突に応じて前記2つの山部は互いに離れる方向に変形し得る請求項2又は3のいずれかに記載の防水コネクタ。
- 前記ガイド溝の前記突出方向における幅は、前記所定方向に沿って小さくなるように設定されている請求項1乃至4のいずれかに記載の防水コネクタ。
- 前記連結部の前記突出方向における幅は、前記ガイド溝の入口付近の前記突出方向における幅より小さく、且つ、前記延出端が設置される設置部の位置付近での前記突出方向における幅に等しいかそれより小さい請求項1乃至5のいずれかに記載の防水コネクタ。
- 前記延出端は、正面視略逆台形状とされている請求項1乃至6のいずれかに記載の防水コネクタ。
- 前記本体部は平面視略矩形状を有し、前記被係止部は前記平面視略矩形状を成す各辺の中間付近に設けられている請求項1乃至7のいずれかに記載の防水コネクタ。
- 前記被係止部は、前記平面視略矩形状の3辺に設けられている請求項8に記載の防水コネクタ。
- 請求項1乃至9に記載の防水コネクタと、前記相手コネクタとから成る防水コネクタ装置。
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