JP6190355B2 - アプタマーコーティングされた測定電極及び基準電極並びにこれらを使用してバイオマーカーを検出する方法 - Google Patents

アプタマーコーティングされた測定電極及び基準電極並びにこれらを使用してバイオマーカーを検出する方法 Download PDF

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Description

本発明は、化学的、有機的、及び生物的検体の検出に関する。より詳細には、本発明はバイオマーカー検出に関し、流体サンプル中の低濃度の分子バイオマーカーの存在を高い信頼性で検出する装置に関する。
そのような検出の前途有望な適用分野は、バイオマーカー分子による疾病の識別である。慢性疾患(例えば、結核)の診断に対する既存の手法は多くの場合、患者から採取された血液、尿、又は組織のサンプルに対する研究所による複雑な検査に頼っている。結核(TB)という例示的な症例では、「喀痰塗抹標本」検査の使用が一般的であり、顕微鏡を使用してのヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis bacilli)の識別又は代替としてツベルクリン皮膚検査に頼っている。
通常、そのような複雑な検査を患者の近傍で実行することは可能ではなく、したがって、高価な検査機器及び熟練したスタッフを備えた研究所ネットワークが必要なことが理解されよう。サンプルを患者検査センターから検査する場所に輸送するとともに、後日結果を患者に届けるために、複雑な物流ネットワークが必要とされる。
結核等の慢性疾患が、検査が成功する上述した条件を提供することが難しい発展途上国で蔓延していることがわかっている。人口規模に対して効果的で有効な研究所ネットワークにするには、検査機器はそれらの国には高価すぎる場合や、又は研究所で作業する熟練した人員が不足することがある。研究所と医療拠点との間でのサンプルの輸送が困難であることがあり、医療拠点へと検査結果が返送されたとしても、最長で数週間の間に特に短期滞在者の中から感染患者を見つけることが難しいとわかる場合があった。
最新鋭検査への不十分なアクセスは、結核が蔓延している国での結核検出プログラムが、塗抹顕微鏡法、固体培養、胸部X線、及び皮膚検査等の時代遅れで不正確な方法に依存していることを意味する。上述した旧式の結核検査の場合、ツベルクリン皮膚検査が、結核の潜伏段階と発病段階とを区別できないという欠点を有することがわかっている。喀痰塗抹標本検査は、症例の1/2〜3/4でのみ正確であり、サンプル中に多数の有機体を必要とするとともに、結核菌と他のミコバクテリアとを区別可能な熟練した顕微鏡操作者を必要とする。
分子バイオマーカーは、中央集中型の(centralised)研究所検査を含む既知の技法と比較して、疾病検出の魅力的な新しい方法を提供する。急速に進化しているプロテオミクスの分野は、血漿、尿、又は唾液等の体液中の分子バイオマーカーの存在について検査することにより、多くの疾病が区別可能であることを示している。
結核の検出に関連する1つのバイオマーカーはネオプテリンであり、シグナリング分子γ−インターフェロンにより刺激されると、マクロファージ(白血球)により合成される異化生成物(catabolic product)である。ネオプテリンの存在が炎症性免疫応答を示すことがわかっており、ネオプテリンを産生させる一疾病が結核である。プロカルシトニン、C反応性タンパク質、可溶性細胞間接着分子−1、可溶性ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化受容体、及び単核細胞CDIIc66等の他のマクロファージ活性化マーカーも知られている。
結核の検出に関連する別のバイオマーカーはトロンビンであり、これは、フィブリノゲンに作用して、フィブリンを産生する凝固因子であり、フィブリンは、結核に罹患している患者で同様に高いレベルで見られる、凝血に関わる繊維性タンパク質である。疾病診断に有用な分子バイオマーカーは広範囲にわたり拡大しており、上述した2つのバイオマーカーがその一例であることが理解されよう。他の例は、リゾチーム及びニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)である。
種々のバイオマーカーの発現が、疾病の段階に応じて変化し得ることも理解されよう。例えば、ネオプテリンのレベルは、疾病の程度に基づいて診断時に増大し、治療中及び治療後は低減する。ネオプテリンのレベルの増大が続く場合は再発に関連付けられる。したがって、一貫した定量的で長期的な測定が、診断に大いに役立つ。
唾液中の微生物マーカー、尿中の微生物マーカー、結核特有のT細胞機能、及び他のマクロファージ活性化マーカーの中の他のバイオマーカーを識別することができる。例えば、γ−インターフェロン又はネオプテリンを使用して、再活性化リスクの兆候及び結核の潜伏感染の根絶を予見することもできる。バイオマーカーを使用して、例えば、多機能性T細胞をモニタリングすることにより、ワクチンの有効性を判断することができる。
検査特異性及び予測値の増大は、プロテオミクス(タンパク質の大規模研究)、メタボロミクス(特定の細胞プロセスの痕跡である化学フィンガープリントの研究)、及びトランスクリプトミクス(遺伝子転写に使用されるmRNAの研究)に起因する複数のパラメーターを測定することによって、結核に関連する複数の(ensemble of)非特異性バイオマーカーを組み合わせることにより達成することができる。
バイオマーカーを識別する一方法は、例えば、カーボンナノチューブ上のオリゴヌクレオチドが使用される、特許文献1(Dupont/boussard他)に示されているようなDNA様分子の使用による。アプタマーは、例えば、小さな有機分子、毒物、バクテリアタンパク質、ウィルスタンパク質、ウィルス感染細胞、がん細胞、及び病原体という多様な標的に対して、SELEXプロセスを使用して分離又は作成することができる合成オリゴヌクレオチド(短い核酸ポリマー)、リガンド、又はペプチドである。アプタマーは、規定の形状を有するとともに、多くの場合はるかに広範に開発された抗体試薬の親和性及び特異性を超える親和性及び特異性を有する各標的への結合機能部位を有する。核酸アプタマーは、半自動化された完全にin vitroのプロセスにより容易に分離され、動物実験の必要性はなくなる。更なる特徴付けにより、アプタマーを最小化することができ、それにより、合成化学的経路によりグラム規模で作製することができる。アプタマーは、他の核酸配列と容易に連結され、二官能種を生成することができる。簡単な固定化及び検出が可能なアプタマーの化学官能基化(Chemical functionalization)も自明である。トロンビン又はネオプテリン等の上述した疾病を示すバイオマーカーの1つと共役するように官能基化されたアプタマーを合成することが可能である。
アプタマーを、標的分子を含む可能性がある溶液に露出するために、適する基板に結合又は「搭載」する必要がある。結合事象を検出するために、基板が導体又は半導体であり、大きな比表面積を有する場合が有利である。1つの有望な基板はカーボンナノチューブである。
カーボンナノチューブは、円筒形構造を有する炭素の既知の同素体である。アプタマーは、共有結合手法又は非共有結合手法のいずれかを使用してナノチューブに付着させることができる。例えば、アントラセン等の化合物を使用して、化学的「脚部」構造をアプタマー分子の非バイオマーカー特異性端部に付着させることが可能であり、次に、カーボンナノチューブの表面に接触させ、カーボンナノチューブの表面にバイオマーカー特異性アプタマーの層をコーティングする。特にカーボンナノチューブが半導体特性を有する場合、カーボンナノチューブがアプタマーでコーティングされ、次に、コーティングされたアプタマーが結合する検体に露出されるとき、多数の結合事象及びアプタマーコーティングカーボンナノワイヤ又はナノチューブの導電率の変化は、潜在的に高周波数交流電流下で電子手段により、例えば、導電率、キャパシタンス、インピーダンス、又はインダクタンスの変化を検出することにより検出可能となる。そのようなアプタマー結合事象は、金属ナノチューブの導電率に影響を及ぼす可能性もある。
前段落に記載されているそのようなアプタマーコーティングカーボンナノチューブは、電界効果トランジスタのゲートにわたって適用され、実際に、チャネルを形成することができる。ソース、ドレイン、及びバックゲート端子を有するとともに、アプタマーコーティングカーボンナノチューブストランドで作られたチャネルドメインを有するカーボンナノチューブFET(CNT−FET)が、特許文献2(So他/韓国化学技術研究機関)において考察されている。
そのような検出器は前途有望であるが、正確性及び感度のばらつきを生じやすい。これは、個々のばらつき、電解質濃度のばらつき、温度の変動、幾何学的形状、及び他の要因による。
対象とするバイオマーカーを含む体液の化学的特性が変動することが理解されよう。すなわち、異なる個人間で、体液中の電解質並びにタンパク質及び酵素等の他の分子の異なる濃度が見られる。これらのスプリアス効果を制御する方法なしでは、バイオマーカーの存在の識別は不確実になる可能性が高い。
国際公開第2007/001401号 米国特許第7,854,826号
この種のセンサーの信頼性を増大させ、特に、上述した難しい状況で使用可能であり、高速かつ信頼性の高い疾病検出を安価に、かつ熟練した研究所人員の存在を必要とせずに提供するバイオマーカー検出器を提供することが望ましい。
本発明によれば、請求項1に記載の装置及び請求項26に記載の方法が提供される。
本発明は、偽バイオマーカー検出事象の可能性を低減する参照システムを使用する。本発明の実施の形態は、カーボンナノチューブのアレイ若しくは堆積、グラフェン等のシート様構造、又は半導体DNA若しくは他の「ナノワイヤ」等のアプタマーコーティングされた導体又は半導体のベース又は支持体を使用して、センサー構造を形成するとともに、本質的に同一であるが、例えば、標的分子で事前にコーティングされるか、標的分子に共役若しくは結合することにより、又は相補的なDNAストランドと共役することにより、又は少数の塩基が異なる変異型であることにより、「キャップ付き(capped)」の第2のセンサー構造、すなわち、アプタマーによる標的分子の認識が回避される第2のセンサー構造を形成する。共役の例は、特に、標的へのアプタマー配列の標準光架橋の使用又はアプタマーストランドへの保護相補的オリゴの保持を含むことができ、結合を回避するアプタマー配列変異体を使用することもできる。アプタマーに結合する標的分子又は診断バイオマーカーが存在する場合、電子が移動し、支持体の導電率の変化が生じる。半導体ベースは、電界効果トランジスタすなわちCNT−FETのチャネルとして機能すると言える。この変化は、電極システムに接続された装置に内蔵することができる、適当な電子回路により検出することができる。次に、「ライブ」センサーと事前共役された(基準)センサーとを比較することにより、読み取りが行われる。対となる2つのセンサーは同一の分子環境にあるため、すなわち、同じ測定空間にあるため、例えば、流体サンプル中の電解質に起因する他のばらつきが抑えられる。
アプタマーは、妥当な特異性を有し、安価な形態の標的分子検出器として好ましい選択肢であるが、他のバイオマーカー受容分子又は構造も考えられ、例えば十分な電気信号が結合プロセスから生じれば、抗体アプタマー又はペプチドアプタマーも考えられる。
多くの場合、いくつかのバイオマーカーを同時に測定することが望まれ、その理由は、そのような複数のバイオマーカーが、結核等の慢性病態の存在をより正確に示すことができるためであり、したがって、いくつかの実施の形態では、検出器はいくつかのそのような対となるセンサーを有し、複数のバイオマーカーを同時に高い信頼性で検出するのに容易に使用することができる。
より具体的には、各バイオマーカー受容検出器は、例えば、バイオマーカー飽和検出器の隣にも配置される。そのような基準検出器は、バイオマーカー検出器と同一であるが、重要な違いとして、基準電極は、例えば、光架橋により、非結合配列変異体の使用により、又は塩基対相補的ストランドの保持により、標的に既に結合したアプタマーを使用し、それにより、基準電極は「キャップ」が付けられて、診断検査中に反応しないことが保証される。すなわち、アプタマーには、標的分子又は生物学的種が事前に結合されている。この違いを別として、基準検出器は、活性バイオマーカー検出器と同じように、導電率、キャパシタンス等の変化について分析される。この目的は、複数のバイオマーカー検出器、例えば、5つのバイオマーカー検出器のそれぞれがここで、検出器全体に影響する同じスプリアス効果を受ける、確かな検体検出事象の内部基準を有することである。このようにして、「対照」比較が提供されて、個人又はサンプリング条件間のばらつきによる一次スプリアス効果を除去し、それにより、各バイオマーカーの検出を較正することができる。
支持体をアプタマーでコーティングする様々な方法が存在する。バイオマーカー特異性アプタマーがコーティングされたカーボンナノチューブ(又はグラフェン)を用いる場合への代替として、まず、アプタマーを用いてDNAストランド(純粋に支持体として使用される)を官能基化し、次に、官能基化DNAストランドをカーボンナノチューブ基板に巻くことが可能である(又はストランドをまず巻き、次に官能基化することができる)。バイオマーカー特異性アプタマー及びキャップ付きアプタマーは、クリック化学を使用してDNA基に付着させることができる。別の可能性は、ストレプトアビジン−ビオチン結合を介してアプタマーをナノチューブに付着させることであり、これらの要素の1つはアプタマーで官能基化され、その他の要素は、共有結合又は非共有結合を介してナノチューブに付着する。代替的には、金属化DNAナノワイヤにアプタマー及びキャップ付きアプタマーを直接コーティングすることができる。別の代替は、アプタマー又はキャップ付きアプタマーがコーティングされた導電性ポリマーを使用することができる。
上述したように、特定のアプタマーへの標的バイオマーカーの結合は、電極にわたり、小さいが検出可能な電気的特性の変化を生じさせる。必要な場合、この信号は、例えば、この電極をCNT−FETのソース−ドレイン端子にすることにより増幅することができる。サンプルが複数のバイオマーカー特異性検出器及び付随する基準検出器に適用された後、CNT−FETを調べて、電気的特性の変化を特定する。そのような測定は、DCソースを用いる単純な導電性検査の形態、又は或る特定の周波数若しくは周波数範囲にわたるインピーダンスのより複雑な特定の形態をとることができる。同じ検査を複数の基準検出器に適用し、「ライブ」検出器に存在するスプリアス背景効果を、真正のバイオマーカー濃度測定から除外することができる。
一種類の構造では、CNT−FETの金のソース及びドレイン端子が、シリコン基板上のエッチングされた櫛状(interdigitated)パターンとして構成され、アプタマーコーティングされたカーボンナノチューブが上に配置されて、一種のチャネル又は半導体ブリッジを形成する。入り交じった導電性を有するカーボンナノチューブを使用する場合、電極が、不純物として作用する1つの金属製ナノチューブにより短絡しようないように、櫛状パターンの間隔が、個々のナノチューブの長さよりも大きいことが好ましい。
代替の検出構成は、ポリマー基板を使用し、金の電極対が格子パターンに配置され、アプタマーコーティングカーボンナノチューブが櫛状パターンに配置される。既知のように、多くの変形が可能であり、各事例で、適切な回路とともにセンサー構造対が使用されて、参照結果を与える。
自動的に測定プロセスを実行し、上述した測定を得るように、例えば、スイッチ、信号源、増幅器、アナログ/デジタル変換器、及びマイクロプロセッサを含む、CNT−FETアレイとインターフェースする回路が提供される。
十分量の生物学的検査流体、例えば、唾液、尿、血液等が、測定前にセンサーヘッドに存在することを保証するように、論理回路が提供されて、内蔵の自己検査能を提供する。最初にアクティブ化されると、各検出器の基準電極の導電率の変化が記録され、既知の範囲と比較され、十分な流体が検出器に適用されて、続く測定が有効であることが保証される。回路は、乾燥導電率測定をすべてのトラックに対して実行して、システムの完全性を確認する。例えば、唾液又は他の生物学的流体を検出器に適用した後、導電率の変化が確認されて、所定のレベルを超えることが保証される。増幅回路を使用して、センサー要素ごとに電気信号のダイナミックレンジが適切であることを保証する。いくつかの流体では、適した緩衝液での前処理の後に続けて、例えば、細胞汚染物を除去するように選択的な濾過を行う。
最低限の訓練を受けた者であっても操作することができる、安価で迅速な医療拠点での診断センサーに対する上述した必要性を満たすために、上述した検出基板及び回路の構成全体は、例えば、既知のデジタルカメラメモリカードを模した成形体内部に搭載することができる。センサーアレイは、浅い溝内に含まれて、体液サンプルをアプタマーコーティングCNT−FETアレイに接触させることができる。着脱可能な封止薄膜が、検出器の活性エリアを覆い、汚染物の進入を防止する。成形体の一面又は一端部が、利用可能な多くのデータコネクタ及びプロトコルの1つを使用して、検出回路をスマートフォン等のモバイルハンドヘルド装置に接続することが考えられる。別の実施形態では、センサー成形が「ディップスティック」として溶液中に挿入され、尿等の他の体液を測定する。検出器のサイズが小さいことにより、ソケットにより提供される機械的支持によって、検出カードが適宜保持されるものとする。
収集、表示、又は分析に関して、検出器により生成される結果をスマートフォン又は他のハンドヘルド装置にダウンロード可能なことが理解されよう。さらに、スマートフォン内に含まれる任意のアクセス可能な商品の電波伝送機器及びTCP/IPスタックを介して、データを中央サーバーに転送することができる。
本発明をよりよく理解し、本発明をいかに実行することができるかを示すために、例として添付図面をこれより参照する。
基板、センサー、及び封止可能薄膜を含む成形体を有する一実施形態の側面図である。 基準電極及びセンサー電極の一構成のレイアウトの平面図である。 基板に配置される5つの基準−センサー電極対を有する一実施形態の平面図である。 例示的なアプタマーをカーボンナノチューブ骨格に付着させる方法の端面概略図及び平面概略図である。 DNA骨格上のアプタマー−バイオマーカー配置の3つの異なる実施形態を示す図である。 基準電極及びセンサー電極のDNA骨格に適用されるキャップ付き及びキャップなしの(uncapped)バイオマーカーの異なる配置を示す図である。 クリック化学を使用して官能基化CNTを形成する一連のステップを示す図である。 結果を更に処理し、情報を処理手段に送信するとともに、情報を処理手段から送信するために、センサーに接続された制御システムを示す図である。 一本鎖ニシン***DNAを使用して分散し、次に、基板上で乾燥された単壁カーボンナノチューブの原子間力顕微鏡写真を示す図である。 図10aは、標的検体を検出するように適宜官能基化されたナノチューブを含むナノチューブ網の電気的特性の測定に使用される相互に入り込む電極の概略を示す図である。 ニシン***DNAが巻かれたナノチューブの堆積により形成されるナノチューブ網のゲート電圧の関数としての電極電流を示す図である。 ナノチューブ−(GT)10複合体の堆積により作られるナノチューブ装置の電気的特性を示す図である。 アプタマーがリゾチームに対するものである、「保護」装置及び「非保護」装置のゲート電圧の関数として装置電流(右軸、暗い線)及び絶対装置電流(左軸、明るい線)を示す図である。 脱保護(GT)10トロンビンアプタマーを有する一実施形態の装置特徴を示す図である。 図14と同様のセットアップであるが、保護基が所定位置に残された場合の特徴を示す図である。 図16aは、製造時の状態の(as-made)基準電極(保護(GT)10トロンビンアプタマーにより官能基化されたナノチューブ)からの結果を示す図であり、その一方で、図16bは、脱保護結果を示す図である。 図17aは、製造時の状態の基準電極(保護(GT)10トロンビンアプタマーにより官能基化されたナノチューブ)の場合の結果を示す図であり、図17bは脱保護の均等物を示す図である。
本発明を実施するバイオマーカー検出装置50は、図1に概略的に示されるように、成形体1内部に搭載される。基板2が成形体1の内部に取り付けられ、複数の平坦な端子又は電極3、4が基板の上面に適用されて、センサー8、9が形成される。浅い溝6を形成して、基板の端子エリアを囲み、流体量が少ない状況で、検査開始時に流体を端子エリアに向け、検出プロセス中、流体を端子エリアに保持することができる。脱着可能なポリマー封止ストリップ7が、弱い接着剤を用いて成形体の上面に取り付けられ、空気及び湿気からのバリア封止を提供し、基板の端子エリアが汚染物に時期の早い段階で露出されないようにし、又は酸化若しくは加水分解により劣化しないようにする。
基板2上の電極の配置を図2の平面図においてより詳細に示す。基板2はシリコンからなることができ、好ましくは厚さ300nmの二酸化ケイ素のコーティングを有する。センサー8、9のそれぞれに、堆積及びエッチングを交互に行い、100nm厚の金の層の下に、20nm厚のクロム接着層から形成される平行する櫛状端子を残すことによって電極3、4を形成する。通常、線形トラックは10μm〜50μm離間され、交互に電極端子30、31に接続される。これらの端子は「ソース」及び「ドレイン」と記すことができるが、厳密には、大半の実施形態では、装置は実際にはFETではない。櫛状電極は、20対又は30対で交互になり(図面は概略であり、数対のみを示す)、合計で300μmの幅及び(図面では)同等の高さを与えてもよい。端子10、11は、櫛状電極3、4のそれぞれから電流を集める。各センサーの電極対は、互いの近傍、例えば、500μm〜1000μmに配置することができる。
対象とする標的バイオマーカーと共役可能な導体又は半導体センサー構造12が、櫛状端子3、4の対のうちの最初の対にコーティングされ、「測定」センサーと呼ばれるものを形成する。実質的に同一の性質であるが、測定センサーが標的とするバイオマーカーが既に共役している更なるセンサー構造14が、櫛状端子9の対のうちの第2の対に適用され、基準センサーと呼ばれるものを形成する。後述する適切な電子回路とインターフェースする場合、測定センサーと基準センサーとの対は一緒に、対象とする1つのバイオマーカーの検出対16を形成する。
標的バイオマーカーと共役可能なセンサー構造12は、基板2、ひいては櫛状端子3、4をカーボンナノチューブの層でコーティングすることにより生成された、特定のアプタマーを用いて官能基化されたカーボンナノチューブを備える。アプタマーは、例えば、短い(例えば、約40個のヌクレオチド)長さのDNA若しくはRNAであるか、又はペプチド断片である。基板2がシリコンである場合、薄い絶縁層が電極に適用され、ソース及びドレインと記すことができる端子と、カーボンナノチューブにより形成されるチャネルと、シリコン内のドープ層により形成されるゲートと、を有するバックゲートカーボンナノチューブ「FET」が形成される。バックゲーティングによる増幅が必要ない場合、ゲートが存在する必要はない。
半導体ナノチューブ網が、センサー構造として使用される実施形態では、電極の間隔は、半導体ナノチューブのサンプルが導電ナノチューブ不純物を含む場合であっても、統計的に、電極をブリッジし、センサーを短絡させる導電ナノチューブの経路になる可能性が低いことを保証するように設計されるべきである。CNTは、トラックが10μm〜50μm離間される場合、約1μm〜10μmの長さであることができる。CNTの構造及び機能についてより詳細に後述する。
櫛状電極により画定される空間は実際に、非常に広いチャネルを2つの電極間に形成する。相互に入り込む各対の櫛状電極から収集された信号は、適当な回路(図示せず)に供給される。ここで、キャップ付きセンサー9からの信号が、露出又は「測定」センサー8と比較される。信号の絶対レベルは状況によりドリフト又は変動すると予期することができるが、差(又は比率、又は他の比較)は、信頼性の高い読み取り値を与える。2つのセンサーはともに近いため、環境により等しく影響を受ける。
或る特定の用途では、例えば、疾病のバイオシグネチャ又は「フィンガープリント」と呼ばれることが多い複数のバイオマーカーを同時に検出して、正確な検出事象の可能性を向上させる必要があることが多い。図3は、図2と同様であるが、それぞれが測定センサー8及び基準センサー9を共通基板2上に有する線形構成の5つの検出対を有するバイオマーカー検出器の平面図を示し、センサーの櫛状電極は非常に概略的に示されており、装置の意図される用途に伴って可変である対象とする正確な複数のバイオマーカーに従ってより多数又はより少数の検出対を展開可能なことが理解されよう。検出対の線形アレイは、ここでは、流体サンプルを検出対アレイ上に正確に収容することができることを保証するように、延在する浅い溝6aに一致する。
一般に、バイオマーカーは、例えば、疾病の指標となるが、100%の特異性を有しない。しかし、適するバイオマーカーセットの定量的な読み取りを得ることにより、良好な信頼度を達成することができる。例えば、TBは4つのバイオマーカー:細胞内の炎症過程及び酸化ストレスを示すネオプテリン、ウィルス性疾病と比較してバクテリア性疾病を区別するプロカロシトニン、潜伏TBと発病TB結核とを区別する傾向を有するリポアラビノマンナン(LAM)、並びにここでも炎症過程及び酸化ストレスに関連付けられる傾向を有するC反応性タンパク質(CRP)を使用して識別することができる。「Tuberculosis 4, Biomarkers and diagnostics for tuberculosis: progress, needs, and translation into practice」(Robert S Wallis, Madhukar Pai, Dick Menzies, T Mark Doherty, Gerhard Walzl, Mark D Perkins, Alimuddin Zumlat)を参照されたい。2010年5月19日にオンラインで公開;DOI:10.1016/S0140-6736(10)60359-5;
http://www.mossmanassociates.com/TB%20Biomarker%20report%20Lancet_2010.pdf
図3に示されるような装置は、結果を単一の読み取りで提示することができる。
この多重個別測定及び参照システムに対する代替として、複数の参照システムを、単一の測定及び参照結果の規則的なパターンのテンプレートで提示することができる。
プラスチック基板上に製造される場合、代替のトラックレイアウトを検出エリアに使用することができ、端子エリアは、格子パターンに配置されたいくつかの平行トラック対から形成される。そのような一実施形態では、端子は、インクジェットプリントプロセスにより適用される堆積された金、銀、又は炭素から形成することができる。櫛状トラックは直線、又は巻線、螺旋状であることができる。
半導体センサー構造12を形成するバックゲートFET又はトップゲートFETを製造するために、ソース端子とドレイン端子(おおよそ10μm離間される)との間のチャネルドメインは、官能基化チャネル材料、好ましくはCNT、特にSW(単壁)CNT、好ましくは優勢的に半導体でコーティングしなければならないが、これらはより高価である。この目的を達成する単純な一方法は、SWCNTの溶媒懸濁液で電極をコーティングすることである。
例示的な一技法では、SWCNTは、破損を生じさせるおそれがあるCNTの長い加熱、濾過、及び洗浄を必要としないβシクロデキストリン(β−CD)で修正される。SWCNTは、超音波処理を用いてβ−CD溶液中に分散し、通常、2mg/mL懸濁液を生成する。次に、一定分量の懸濁液が、基板2の溝6内の端子エリアに適用される。櫛状端子3、4にわたる官能基化SWCNT12、14の位置合わせが、可能な限り均一であることを保証するように、一定分量が蒸発する際、電場を基板2の端子エリアにわたって印加することが可能であるが、主な要件は、ナノチューブが均一に分散することである。
誘電泳動に基づいてカーボンナノチューブを電極間に正確に堆積させる別の例示的な技法がSuhiro他(「Fabrication of a carbon-nanotube-based gas sensor using dielectrophoresis and its application for ammonia detection by impedance spectroscopy」J. Phys D: Appl. Phys. 36(2003) L109-L114)において付与される。この方法では、エタノールに懸濁した多壁CNTが超音波処理される。ガラス基板上に製造される櫛状クロム電極アレイが、シリコーンゴムスペーサーにより囲まれ、封止チャンバーを形成する。カーボンナノチューブ懸濁液は電極を連続して循環し、電極は100kHz、10Vpk−pkAC電圧により同時に励起し、電極フィンガー間のギャップを橋渡しする多壁カーボンナノチューブを生成する。カーボンナノチューブを電極間に堆積させる他の方法を利用することも可能なことが理解されよう。
官能基化カーボンナノチューブ12、14の端子エリアへの適用に続き、カーボンナノチューブは「ペグ化」処理を受ける。ペグ化は、ポリエチレングリコール(PEG)鎖をタンパク質に付着させ、それにより、タンパク質の分子質量を増大させるプロセスとして当業者に知られている。しかし、本明細書では、ポリエチレングリコ−ルはカーボンナノチューブの表面に直接堆積し、アプタマー又はDNAストランドで官能基化されていないナノチューブのエリアを覆う。この処理の意図は、測定に追加のスプリアス効果をもたらす、官能基化アプタマーに特異的ではないタンパク質がセンサーのいかなる非官能基化部分にも結合することができないことを保証することである。これは、様々なタンパク種を含む流体サンプルに露出される場合、官能基化ナノチューブの感度を向上させるという効果を有する。基板1及び/又は溝6も処理して、表面をペグ化し、測定プロセスに干渉するおそれがある種の吸着を防止することができる。典型的なペグ化処理は、2nm〜3nm厚の層をセンサー表面に残す。プロセスは、ナノチューブ堆積後の基板表面に対して実行することもでき、又はナノチューブが端子にコーティングされる前、溶液中で実行することもできる。
検出対16の測定電極19及び基準電極20の製造の詳細が、SWCNTコーティングが端子に適用されることを除いて同一であることが理解されよう。したがって、測定電極及び基準電極の製造は、後のSWCNTコーティング段階まで同時に行うことができる。この時点で、SWCNTの2つの別個の溶液が適用され、第1の溶液は、基準センサーがマスキングされた状態で、測定センサー19の電極に適用され、第2の溶液は、測定センサーがマスキングされた状態で基準センサー20に適用される。溶液は、測定電極19に適用される第1の溶液中に懸濁したカーボンナノチューブが、標的バイオマーカーに結合可能な官能基化アプタマーであるという点で異なる。基準電極に適用される第2の溶液に含まれるカーボンナノチューブは、標的バイオマーカーで既に飽和(事前結合、共役、又はキャップ)したアプタマーを用いて官能基化される。
動作に当たり、電極4を有する基板の或るエリアにキャップ付きセンサー構造14を有し、電極3を有する別の基板エリアにキャップなし、すなわち、裸のセンサー構造12を有する装置が準備される。装置は、浸漬又は流体等の検体の液滴の適用により、測定される溶液に露出される。電解質及び他の内容物は、センサー構造12、14の導電率を変化させることができるが、これは両方で同じである。結合事象のみが区別的な変化を生じさせる。結果として生成される信号が、装置の適する回路により分析される。30秒等の設定時間にわたり検査を実行して、最後に読み取り値を自動的にとり、電解質中の濃度の測定値を与えることができる。
検体がVX又は同様のものである場合、標的検体(原因分子)を空中又は非生物学的システムで検出することもできる。
通常の検出事象は、結合事象でカーボンナノチューブの表面に固定されたアプタマーと標的バイオマーカーとの間で生じる正孔又は電子移動等のドーピングの測定からなる。結合事象により生じる多数のそのようなドーピング事象(例えば、電子移動)は、「CNT−FET」でのソース−ドレイン電流を変更し、効果は、印加されるゲート電圧により更に影響を受ける。
装置は、放射線モニターのように時間平均センサーとして機能することもできる。すなわち、装置は所定の場所に留まり、利用可能な標的と共役し続け、濃度に関連することができる時間平均共役が、或る特定の値を超える場合のみ信号を表示し、又は時間にわたって積分して、閾値を超える露出を測定する。
図3に関連して、本説明において上記で述べたように、センサー対アレイを有する装置は、それぞれが検出対に対応する複数のバイオマーカーを検出する。例えば、5つのバイオマーカーを検出可能な検出器は、5つの検出対の行26を有する基板2からなる。5つのバイオマーカーを標的とする装置では、10の別個のSWCNTコーティングが適用され、第1の組の5つのコーティングは、測定電極に適用される「ライブ」コーティングSWCNTを表し、第2の組のコーティングは、基準電極に適用されるキャップ付きアプタマーコーティングSWCNTに関連する。
上述したように、特定の分子を検出するために、カーボンナノチューブベースをまず「官能基化」する必要がある。これを行う一方法は、バイオマーカー特異性アプタマーのナノチューブ外壁への非共有結合付着により、単壁カーボンナノチューブ(SWCNT)を直接官能基化するものである。
好ましくは、アプタマーは、カーボンナノチューブに高い親和性を有する物質、例えば、アントラセン又は一本鎖DNA支持ストランド(「脚部」として機能する)を使用して、カーボンナノチューブの表面に固定される。その場合、カーボンナノチューブは、アプタマーにより標的とするバイオマーカーに対して官能基化されたと言える。かなり概略的な図4は、汎用官能基化アプタマー28が、アントラセン29を使用してカーボンナノチューブの外壁に固定されたカーボンナノチューブ27の軸方向図及び平面図を提供する。しかし、ナノチューブを官能基化する多くの方法、例えば、カルボキシル化後のエステル化又は後述するクリック化学が当分野において既知であることが理解されよう。図面が概略的であり、現実では、CNTが示唆されるものよりもはるかに長く、その一方で、特にアプタマーが球形である可能性が低いことに留意されたい。
通常のカーボンナノチューブは長さ1000nm、直径1.25nmであることができ、アプタマー及びアントラセンの各有効直径は3nm及び0.4nmである。これらの仮定の下で、4つの官能基化アプタマーをSWCNTの円周に、長さに沿って330個付着させることができ、SWCNTごとに合計で推定1320個の官能基化アプタマーになる。
官能基化カーボンナノチューブの第2の種類の方法では、図5に示されるように、一本鎖DNAが、アプタマーを支持するように「クリック」化学により修飾される。次に、この鎖は単壁カーボンナノチューブに巻かれる。
「クリック化学」は、安定した結合をもたらし、他の官能基との最小の熱交差反応を示し、完了まで反応し、感知できる量の副生成物がなく、無害な反応状況下で進む官能基間の反応を記述する。
クリック化学パラダイムは、核酸の修飾に適用することができ、オリゴヌクレオチドに蛍光染料、糖、又はペプチドで標識し、DNAを環化し、オリゴヌクレオチドをDNAに加えるのに使用可能であることがわかっている。
好ましい実施形態では、付着は、ポリヌクレオチド脚部、好ましくは(GT)の交互になったGT配列からなり、GTリピートの数、nは5〜50であり、最も好ましくはn=10である。GT配列は、アジド修飾されたアプタマーを「クリック」化学を通して付着させることができるペンダントアルキン官能基を含む。最も好ましくは、アプタマーは、T結合部を形成する脚部構造の中央に付着して、ナノチューブとの良好は接触を保証する。
あるいは、カーボンナノチューブは、カーボンナノチューブの周囲に巻かれる中間DNAなしで、「クリック」化学を使用してアプタマーを用いて直接官能基化し得る。
好ましくは、アプタマーがポリヌクレオチド脚部に付着するか、又はCNTに直接付着する両方の場合において、アプタマーは、化学共役中、DNAストランド等の相補的な分子により保護される。共役が完了すると、保護分子が除去される。そのような手法は、化学中のアプタマーの認識部の望ましくない官能基化を低減するとともに、ナノチューブへのアプタマーの望ましくない吸収確率を低減する。保護配列は、アプタマーが保護されるように、官能基化中に十分な結合を保証するのに十分なアプタマーへの相補性を有するが、複合体の融点を低減して、容易な除去を可能にするために、ミスマッチセクションを含むことができる。必要とされる温度を低減するのに、除去プロセス中、尿素又はpHの変化も使用することができる。
ナノチューブの表面を飽和させて、標的アプタマーの非特異的結合を回避するために、過剰な(GT)を導入することができる。
図5は、SWCNT若しくはMWCNT又は他の導電媒体に巻かれたDNAストランドを示す。「クリック」化学を用いてDNA骨格に付着したアプタマーの3つの代替の構成が示されている。(a)では、バイオマーカー特異性アプタマーが、DNAストランドのアデニン基、シトシン基、グアニン基、又はチミン基のそれぞれと共役する。(b)では、アプタマーはアデニン基のみと共役し、例えば、(a)での骨格と比較してより低濃度のアプタマーをもたらす。(c)では、異なるバイオマーカーを標的とする最高で4つのアプタマーがDNAと共役している。骨格と共役するアプタマーは、活性種類のものであることができる(アプタマーの標的バイオマーカーと共役していない)か、又はそれらの標的バイオマーカーと既に共役していることもできる(キャップ付き)ことが理解されよう。このようにして、カーボンナノチューブに巻かれて、測定又は基準センサーのいずれかを形成するのに適するDNAストランドを準備することができる。
官能基化DNA及びカーボンナノチューブのハイブリッドは、官能基化DNAストランドをナノチューブに巻くことにより形成される。例えば、カルボキシル化を介するカーボンナノチューブへのアプタマーの直接付着に関する実施形態又はカーボンナノチューブにDNAストランドを巻くことを説明する実施形態のいずれでも、ナノチューブ又はDNAストランドに直接付着するアプタマーが、未共役の測定センサー及びアプタマーの標的バイオマーカーと共役しているか、若しくは他の様式でキャップされる基準センサー(「キャップなし」又は「キャップ付き」のそれぞれ)内にあることが理解されよう。
図6は図5(b)に対応する図であり、測定及び基準の一対のセンサー構造を示し、基準構造にはバイオマーカーが事前に結合されており、測定構造は、測定プロセス中、いくつかのバイオマーカーを結合させる。
これらの図は、塩基に結合されたアプタマーを示すが、実際には、アプタマーが骨格に結合するように、骨格が外側を向いた状態でCNTに結合する疎水性塩基である可能性が高い。
図7は、CNTに対してアプタマー−DNAコーティング(正:coatings)を準備する方法を示す。一方では、大半が短い非反復(unique)配列に隣接して単一のアルキン−Tを含む交互GT配列で構成されるDNAストランド(垂直)が提供され、他方では、塩基対領域が追加されて、支持DNAストランド(脚部)及び5’−ビオチン修飾に沿って整列した、完全に相補的なDNAストランドにより保護された3’−アジド修飾を有する望ましいアプタマーDNA(水平)が提供される。Cuが添加されて、クリック共役(図7の2番目のパネル)がアルキン−アジド位置で行われる。DNAは次に、例えば、撹拌によりCNTに分散され、適宜処理されて、CNTを均等に分散させる。次に、懸濁液が、磁性ビーズにコーティングされたストレプトアビジンを用いて培養され、短時間加熱される。ストレプトアビジンはビオチン(パネル3)に結合し、次にビーズを除去することができ(パネル4)、保護補体をアプタマーから引っ張り、活性CNTを使用可能な状態にする。
その間、バッチの他の部分は、基準センサーの場合、アプタマー保護を維持する。溶液は次に、櫛状電極上に分散する。全ての可能な部位が結合にアクセス可能なように、アプタマー結合後に分散ステップを実行することが好ましい。次に、最後の図に示されるように、標的結合の効果(左)を同一の化学的条件での基準又は非活性センサー(右)と比較することができる。
別の実施形態では、一般にプリント電子回路の分野に関連付けられる技法を使用して、センサーを形成することができる。この場合、基板は、プラスチックポリマー、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ−4−ビニルフェノール(PVP)、又はPEGから形成することができる。金属又は炭素のトラックをプラスチック基板上に堆積させ、続けて説明する方法を使用して、カーボンナノチューブをトラック間に堆積させる。
再び図2を参照すると、基準電極及び測定電極の櫛状ソース端子30とドレイン端子31との間の電気的特性を測定する手段を提供すべきであることが理解されよう。上述したように、測定センサー8は、メイン電極端子30及び31と、いくらかFETに類似するが、アプタマーコーティングカーボンナノチューブのコーティングが「ソース」端子と「ドレイン」端子との間に適用されて、FETのゲートエリアを準備するゲートと、を有する。装置の端子は、電子刺激手段37及び測定手段38に接続して、ソース電極とドレイン電極との間の電気的特性を測定することができる。
例えば、刺激手段37は電圧源の形態をとることができ、測定手段38は電流計の形態をとることができ、ソース電極30とドレイン電極31との間の導電率の変化を評価することができる。
測定プロセス中、計装用増幅器等の他の電子回路及び可変電流又は電圧源を使用可能であることが理解されよう。シリコン基板の場合、刺激手段37及び測定手段38を、端子エリアの基板を形成する同じ基板2に製造することができ、又は代替として、シリコン基板の近傍の別個の基板に存在させることもでき、ソース端子30及びドレイン端子31はボンドワイヤにより接続されることも理解されよう。
刺激手段及び測定手段を変更することにより、ソース電極30とドレイン電極31にわたる他のパラメーターの変動を測定することができる。例えば、刺激手段は、単一の周波数でSWCNTの端子を刺激するか、又は広い周波数範囲にわたって掃引する高周波数ソースの形態をとることができる。これにより、ソース電極30とドレイン電極31との間のインピーダンスを評価することができる。同様に、抵抗、キャパシタンス、又はインダクタンスを測定する手段を提供することができる。
検出回路の提供を考える場合、測定電極34に使用される回路と同一の回路が、基準電極の特性を同時に測定するのに提供することができることも認識されよう。
図8に示されるように、例えば、測定電極101及び基準電極102を備える検出対100からの導電率、インピーダンス、抵抗、キャパシタンス、又はインダクタンスの変動を表す信号を較正手段105に送信することができる。信号がアナログである場合、判定手段はアナログ減算であることができる。しかし、アナログ/デジタル変換器を使用して、測定センサー及び基準センサーからの信号をデジタル化し、それらの間での減算をデジタルで実行することが可能である。次に、補正された信号111が出力される。上述したように、複数の検出対が提供されて、複数のバイオマーカーの検出を可能にする。したがって、等しい数の較正手段を提供する必要があることが理解されよう。
較正信号が入力される、続く判定手段107が提供される。判定手段は、複数の検出対からの複数の較正信号を評価し、条件を検出する。条件が満たされる場合、判定手段は、論理信号を出力することによりこれを示す。検出プロセスに関連する他の情報、例えば、各ナノチューブの導電率の未処理の測定値を出力可能であることが理解されよう。
上述した回路をプリント回路基板(PCB)上に製造し、ボンドワイヤ又は何らかの他の手段を使用してセンサー基板に接続することができることが理解されよう。好ましい実施形態では、センサー基板は、一回のみ使用される使い捨てのものであり、測定回路及び出力装置を含む複数使用測定ユニットに容易に挿抜される。この実施形態では、センサー基板を最適な格納状況、例えば、無菌環境及び温度制御に維持することができる。又は、或る割合の回路をセンサー基板上に直接製造することができ、残りは基板に接続されたPCBを占有することが理解されよう。さらに、PCBは機械的及び電気的にコネクタに接続することができ、コネクタは例えば、USBコネクタ又はマイクロUSBコネクタを含むことができるが、無線コネクタを含む多くの他の種類のデータコネクタを使用することも可能であることが理解されよう。
これより説明するように、システムの実現可能性を検査するために、実験を実施し、測定を行った。
ステップ1:DNAアプタマーの生成
i)DNA合成
5’−OHのDMTr化学保護及びβ−シアノエチル保護3’亜リン酸塩を使用して、ABI 394 DNA/RNA合成装置での段階的な固相合成を使用してDNAを合成した。
3’アミノCPGを使用してアジド官能を導入し、次に、アジドブチラートNHSエステル化学を使用して3’アジドに変換した。アルキン官能化「T」ホスホラミダイドを使用して、アルキン基をDNA配列内に組み込んだ。
ii)HPLCを使用した開裂及び脱保護後のオリゴヌクレオチドの精製
・50%アセトニトリル中の100%50mM酢酸アンモニウム(pH6.8)から100%50mM酢酸アンモニウムの勾配を55℃で使用するRPLC
・水〜100%1.2M NaClを60℃で使用するイオン交換クロマトグラフィーのいずれかを使用して、オリゴヌクレオチドを精製した。
iii)3’−アミノ基の3’−アジドへの変換
アジド酢酸NHSエステルをMeCNに溶解した。3’−アミノ−DNAを0.1M炭酸塩/重炭酸塩(pH9)に溶解した。アジド酢酸NHSエステルを溶解したオリゴヌクレオチドに添加し、室温で2時間にわたり反応させた。濃縮するように、2容量の低温エタノールを添加し、−80℃で20分間培養し、ペレット化した(4000g、30分)。再溶解したDNAを18.2mΩの水に脱塩し、凍結乾燥した。
iv)クリック化学
(図7参照)
アルキン標識DNA(水中)をアジド標識DNAに添加して、溶解した。0.1M TBTAをDMSO/t−ブタノール3:1(v/v)中に含むCuBr溶液を45℃で2時間培養した[1、2]。反応を水で希釈し、18.2mΩの水に脱塩し、凍結乾燥した。
v)DNA合成及びクリック生成物の検証
合成されたDNAをマイナスモードのエレクトロスプレイイオン化質量分析にかけて、正確な質量を確認した。
クリック反応生成物を5’リン酸塩でγ−[32P]−ATPを使用して標識した[3]。これらを10%変性SDSポリアクリルアミドゲルで分析して、成功した「クリック」共役を示した。
参照:
1.Kocalka, P., A. H. El-Sagheer, and T. Brown「Rapid and efficient DNA strand cross-linking by click chemistry」(Chembiochem., 2008. 9(8):p.1280-5)
2.El-Sagheer, A. H. and T. Brown「Click chemistry with DNA」(Chem. Soc. Rev., 2010. 39: p.1388-1405)
3.Sambrook, J., Molecular Cloning「A Laboratory Manual. 2nd ed 1989, Cold Spring Harbour」(Cold Spring Harbour Laboratory Press)
プロトコル及び試薬
www.glenresearch.com
www.linktechnologies.co.uk
ステップ2:オリゴマーの保護、除去
5’ビオチン基を用いて足場ストランド又は保護ストランドを合成し、ストレプトアビジンコーティングされた磁性ビーズの存在下での各Tm上での短時間(2分)の培養により、ssDNA GT「脚部」断片を介してTピースのCNT固定化後に除去することができた。磁石への露出後、「脚部」を介してCNTに付着した自由アプタマーストランドを含む上澄みを、電極要素のコーティングに使用した。
ステップ3:基準電極の構築
アプタマー水素結合相補的ストランド又は足場ストランドの保持により、基準電極の見本を作成し、それにより、アプタマースタンドの活性立体配座の形成を阻止した。あるいは、光活性架橋基を用いてアプタマーストランドを合成し、過剰な標的の存在下でUV照射により標的に共有結合させた。
DNAコーティングナノチューブの均一な分散を実証するために、凍結したニシン***DNA溶液を使用して最初の実験を実行した。図9は、分散したDNAコーティングナノチューブ及び事前コーティング網の形成を示す、シリカ基板上の乾燥されたそのようなナノチューブ分散の原子間力顕微鏡写真である。画像及び線走査は、ナノチューブがよく分散しており、乾燥して、センサーに必要な導電性網を形成することができることを確認する。
ステップ4:リン酸緩衝液(PBS)中での(GT)10へのナノチューブの分散
アプタマー提示ナノチューブを作製するのに、キャップ付きアプタマー(正:aptamer)ストランドに共役した合成DNA、すなわち(GT)10を使用した。3.25mg/ml濃度の凍結した(GT)10溶液を室温で解凍した。115μlのDNA溶液を15分間超音波処理した。
0.19mgの入手時の状態の(as-received)受け取ったままのナノチューブ粉末(Nanointegresis、半導体)を1mlのPBSに添加し、PBSの追加の0.5mlごとに15Wで40分使用し、超音波プローブを使用して合計で80分間超音波処理した。ナノチューブ分散をPBS1.5ml中で0.19mgまで希釈し、超音波浴内で2時間超音波処理してから、DNAと混合した。
DNA溶液(115μl)をCNT分散液に添加し、超音波浴内で超音波処理した。次に、分散液が、要求されるナノチューブ濃度に達するまで、PBSを分散液(285μl)に添加した。全体的に、cDNA:0.2mg/ml及びcCNT:0.1mg/mlで、比率2:1(DNA:SWNT(w/w))を達成した。分散液を氷水中で勢いよく超音波処理し、サンプルを暗赤色にした。20分〜30分ごとに氷を超音波浴に追加して、温度が8℃を超えないようにしながら、分散液を合計で2時間、超音波処理した。最後に、分散波を緩かに、3300rpmで1時間、遠心分離し、次に、1ミクロンシリンジフィルターを使用してフィルタリングした。
ステップ5:ナノチューブ分散の電極への堆積
リソグラフィ技法を使用して電極を生成した。電極は、図10aに示されるように、櫛状電極で構成された。この図面では、上の図が、相互に入り込む電極設計の部分の断面であり、図10bを含めて真ん中にあるのは基準及びセンサー対の平面レイアウトである。上の図は電極のうちの1つの断面であり、その一方で、下の図は、一方が「基準」電極として使用され、他方が「測定」電極として使用される電極対の平面図である。G、S、及びDと記される矩形パッドを使用して、電極を測定回路に接続する。ここで記されるラベルが、ソース端子、ドレイン端子、及びゲート端子を有するトランジスタセットアップの場合のものであることに留意する。しかし、ゲートバイアス有り又は無しで、2つの櫛状電極間の電流が測定される非トランジスタ状況においても、同じ電極設計を使用することができる。
図10bは、相互に入り込むセンサー電極の光学顕微鏡写真である。金のトラックは10ミクロン幅であり、10ミクロン離間される。
メタノールを用いて露出した電極を洗い流し、Nを用いてアセトン及びIPAをとばし、UV−O中で30分間洗浄した。疎水性ペンを使用して、電極を基板上で区分けした。次に、2μmのCNT−DNA分散の液滴を電極に堆積させた。
結果1:電極のナノチューブ−DNA複合体の電気測定
図9を参照して考察したプロトコルを使用して、半導体ナノチューブ(NanoIntegresis)を一本鎖DNAに分散した。0.1mg/ml、0.05mg/ml、0.007mg/ml、及び0.001mg/mlのナノチューブ分散液を準備し、電極に堆積させた。2Vの電圧を電極にわたって印加し、電極電流を測定する際、ゲート電圧を変更した。
結果を図11に示す。図11は、様々な初期分散濃度でのゲート電圧の関数として、装置電流(左軸)及び絶対装置電流(右軸)を有する。電流の絶対値は、CNT網の双極性によりV字形である。ナノチューブに関する初期濃度は、グラフのタイトルに示されるものである。約0.007mg/ml濃度のナノチューブが、短絡の過剰リスクなしで信頼性の高いカバレッジを与えることがわかる。短絡は、金属ナノチューブから生じる。純粋な半導体ナノチューブを保証することは難しく高価であるため、約10%の金属形態を含むサンプルを使用した。短絡は、上述したように、使用されるナノチューブの長さと比較して電極の分離に十分な差を有することによっても回避された。
結果2:電極のナノチューブ−(GT)10複合体の電気測定
ステップ4で考察したプロトコルを使用して、半導体ナノチューブ(NanoIntegresis)を一本鎖DNAに分散した。実施例4で考察したように、0.1mg/mlのナノチューブを準備し、電極に堆積させた。2Vの電圧を電極にわたって印加し、電極電流を測定する際、ゲート電圧を変更した。
図12は、ゲート電圧の関数として、装置電流(右軸、暗い線)及び絶対装置電流(左軸、明るい線)を示す。
結果3:電極でのナノチューブ−(GT)10複合体の電気測定
この実験では、アプタマーをDNAに適用した。実施例2において考察されるプロトコルを使用して、半導体ナノチューブ(NanoIntegresis)を1本鎖(GT)10−リゾチームアプタマーTピースと分散した。これらのサンプルは「保護」と呼ばれ、まだアプタマーに付着した共役保護ストランドを有する。第2のサンプルセットは、「非保護」と呼ばれ、単一ストランド(GT)10−リゾチームアプタマーTピース分散液を70℃で15分間加熱することにより生成し、それから、ナノチューブ分散液に導入した。0.007mg/mlの濃度で分散液を準備し、実施例4において考察されるように、2μlを電極に堆積させた。図13は、ゲート電圧の関数として、装置電流(右軸、暗い線)及び絶対装置電流(左軸、明るい線)を示す。左は、アプタマーがまだ保護ストランドと共役している「保護」装置のものであり、右は、アプタマーが共役ストランドを除去した「非保護」装置のものである。この場合に使用されるアプタマーはリゾチームに対するものであった。
これより、トロンビン特異性センサーのいくつかの実施例を説明する。
実施例1:CNT/脱保護(GT)10トロンビンアプタマー
凍結保護(GT)10トロンビンを室温で解凍した。100μlのこの溶液を900μlのPBSで希釈して、約1.2mg/mlの濃度の(GT)10トロンビンにした。溶液を90℃で2分間培養し、室温でゆっくりと冷却して、分散前に、全てのオリゴマーが塩基対合することを保証した。
Nanointegrisからのナノチューブ粉末0.6mgをPBS2ml中に配置し、超音波プローブを使用して15Wで80分間、超音波処理した。超音波浴内で30分間、CNT分散を超音波処理し、それから、DNAを混合した。1mlの(GT)10トロンビン溶液をナノチューブ分散液に添加し、超音波浴内で超音波処理した。次に、分散液が、要求されるナノチューブ濃度に達するまで、PBSを分散液(3ml)に添加した。このプロセスにより、cDNA:0.2mg/ml、cCNT:0.1mg/mlのDNA:SWNT(w/w)が得られた。分散液を氷水中で勢いよく超音波処理し、サンプルを黒色にした。バイアルを浴の中央に、深さ20mm〜40mmに懸架し、浴の縁部の周囲の氷がサンプルの加熱を阻止した。
20分〜30分ごとに氷を音波浴に追加して、5℃を超える温度上昇を回避しながら、合計で2時間、分散液を超音波処理した。(GT)10トロンビンアプタマーによりナノチューブを官能基化すると、70℃まで急速に加熱し、磁気ストレプトアビジンビーズを使用して保護基を回収することにより、保護基を除去した。
次に、分散を3000rpmで1時間、ゆっくりと遠心分離し、次に、ワットマンシリンジフィルターを使用してフィルタリングした。次に、PBSを使用して分散を必要な濃度まで希釈した。この実施例では、分散を希釈して、濃度0.007mg/mlのナノチューブにした。
電極を洗浄し、疎水性ペンを使用して区分けした。2μlの分散液滴を電極に配置し、乾燥させた。最後の装置は、脱保護トロンビンアプタマー内で覆われたナノチューブ網からなるものである。この電極は「測定」電極である。
次に、図14に示されるように、ゲート電圧(VD)の関数として、ソース電極とドレイン電極との間、すなわち換言すれば主電極間の電流(ID)を測定した。装置は半導体挙動を示した。装置は、脱保護(GT)10トロンビンアプタマーにより官能基化されたCNTにより作られたセンサーである。乾燥後、測定を行った。ゲート電圧(V)の関数としての電極間の電流(I、左軸、暗い線)。(右側の軸及び明るい線は絶対電流(ABS(I))を示す。)
実施例2:CNT/保護(GT)30トロンビンアプタマー
電極を実施例1において説明したように作製した。しかし、最後の装置が保護トロンビンアプタマー内で覆われたナノチューブ網からなるように、保護基を所定位置に残した。この電極は「基準」電極である。
図15は、ゲート電圧(VD)の関数として、主電極間の電流(ID)を示す。脱保護電極と同様に、半導体挙動が観測された。この装置では、CNTにより作製された電極は、保護(GT)10トロンビンアプタマーにより官能基化される。乾燥後、測定を行った。ゲート電圧(V)の関数としての電極間の電流(I、左軸、暗い線)。(右側の軸及び明るい線は絶対電流(ABS(I))を示す。)
実施例3:基準電極及び測定電極の応答の比較
実施例1において説明されるように測定電極を生成し、実施例2において説明されるように基準電極を生成した。電極の電気的特性を測定した(図16)。次に、100nMトロンビンを電極に導入し、乾燥させ、電気的特性を再び測定した(図17)。基準電極では、トロンビンの導入後に大きな変化は観測されなかったが、その一方で、「測定」電極では、電流は2Vドレイン電圧で約4倍増大した。
図16aは、製造時の状態の基準電極(保護(GT)10トロンビンアプタマーにより官能基化されたナノチューブ)を示し、図16bは、製造時の状態の測定電極(脱保護(GT)10トロンビンアプタマーにより官能基化されたナノチューブ)を示す。乾燥後、測定を行った。電極間の電流(左側の軸、「I」、暗い線)が、ゲート電圧(V)の関数としてプロットされている。(右側の軸及び明るい線は絶対電流ABS(I)を示す。)
図17aは、製造時の状態の基準電極(保護(GT)10トロンビンアプタマーにより官能基化されたナノチューブ)を示し、図17bは、100nMトロンビンを堆積させ、続けて乾燥させた後の測定電極(脱保護(GT)10トロンビンアプタマーにより官能基化されたナノチューブ)を示す。電極のソースとドレインとの間の電流(ID−暗い線)が、ゲート電圧(VD)の関数としてプロットされている。(右側の軸及び明るい線は絶対電流を示す。)
本発明は結核の検出に有用であると見込まれるが、多くの他の状況を示すバイオマーカーを検出するためにも同様に適合可能なことが理解されよう。さらに、本技法を使用して、非生物起源の分子種、限定ではなく例として、化学兵器、麻薬、及び爆発物を検出することができる。対象となる可能性がある分野は、
ヒト/獣医学、特にヒト/ウシTB等の感染病、
炭疽菌、破傷風、神経ガス等のバイオハザード及びTNT、2,4−DNT、2−6−DNT等の爆発物を含む国土安全保障、
法執行、特にカンナビナイド、ベンゾイルエクゴニンを含むドラッグ、
健康及び安全−有害ガス/蒸気、ナフサ、炭化水素の検出、
プロセス及び品質制御、
香料、例えば、麝香(ガラクソリド)等の非常に価値の高い製品、
一般的な即時、連続、又は累積測定、
ガス、蒸気、液体、息、唾液、指紋、
一般環境又は個人環境、
単一又は複数の測定量、
である。
他の可能な用途は、
ウシTBの検出に特異的な診断構成、
通関港においてヒトTBを検出する特異的な診断構成、
TBの「バイオシグネチャ」の定量的な検出と平行した一連のアプタマーセンサーの使用、
特異的なバイオマーカー−他の疾病(例えば、B型肝炎及びC型肝炎)を検出する診断構成、
生物兵器を検出する特異的な診断構成、
爆発物を検出する特異的な診断構成、
ドラッグを検出する特異的な診断構成、
有害ガスを検出する特異的な診断構成、
である。

Claims (22)

  1. 電気的特性の変化の検出により、サンプル内の特定の標的分子又はバイオマーカーの存在を識別する装置であって、該装置は測定センサー(8)を含み、該測定センサー(8)は、
    前記バイオマーカーに共役可能なアプタマーのコーティングを含み、それにより、前記電気的特性の変化を生じさせる導体又は半導体センサー構造(12)と、
    該装置から信号を伝達する電極システム(3)と、
    を備え、
    該装置は、実質的に同一の形態の更なるセンサー(9)を含み、該センサー(9)は、内部基準として機能するために、前記バイオマーカーに共役しないようにキャップ付けされたセンサー構造(14)を有する、装置。
  2. 前記キャップ付けは、前記センサー構造が前記標的分子又はバイオマーカーで事前に飽和することにより行われる、又は、
    前記センサー構造はオリゴヌクレオチドアプタマーを含み、キャップ付けは、前記センサー構造が相補的なオリゴヌクレオチドに結合することにより行われる、又は、
    前記キャップ付けは、前記バイオマーカーがもはや認識されないような配列変化を有する前記センサー構造の変異型を使用することにより行われる、請求項1に記載の装置。
  3. 前記センサー構造(12)は、前記バイオマーカーと共役可能なアプタマーがコーティングされた半導体ベース上に作られる、請求項1に記載の装置。
  4. 前記アプタマーはオリゴヌクレオチドアプタマーである、請求項3に記載の装置。
  5. 前記アプタマーは立体特異的である、請求項3又は4に記載の装置。
  6. 前記半導体ベースはカーボンナノチューブ(CNT)骨格を含み、
    DNAストランドが、前記DNAに付着したアプタマーを用いて前記CNT骨格に付着する、請求項3〜5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記半導体ベースは、PVP、Al、又はSiによりコーティングされて、「ナノワイヤ」を形成して、電気効果の測定を強化するDNA骨格である、請求項3に記載の装置。
  8. 前記電極システムは、前記センサー構造が間に延びる一対の櫛状電極(3)を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記電極(3)は、前記CNTの平均長よりも大きな間隔を有し、約10μm〜50μm離間している金又は他の導体ストリップを含む、請求項6を引用する請求項8に記載の装置。
  10. 前記センサー及び電極が上に形成される基板(2)を更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記基板はPET、PEN、PVP、又はPEGのポリマー、又はシリコンである、請求項10に記載の装置。
  12. それぞれが異なる特定のバイオマーカー向けの2つ以上のそのような測定センサーを有し、測定電極及び基準電極から測定される前記電気的特性の比率を使用して、化合物を識別する、請求項9又は10に記載の装置。
  13. 同じ前記バイオマーカーの複数測定に関して、1つ又は複数の基準及び複数の測定センサー構造を有する、請求項9に記載の装置。
  14. 前記バイオマーカーに共役可能なアプタマーのコーティングには、疾病により生成される、又はバイオハザード材料への露出により生成される他の破壊生物学的プロセスから生じるバイオマーカーが関連付けられる、請求項3〜7のいずれか一項に記載の装置。
  15. 前記疾病が、結核、B型肝炎、若しくはC型肝炎である、請求項14に記載の装置。
  16. 前記バイオハザード材料が、サリン、VX、若しくはリシンから選択される、請求項14に記載の装置。
  17. 適切な電気接続を用いて成形体(1)内に組み込まれ、使用前はポリマーバリア薄膜を用いて密封され、
    リーダー装置に差し込まれるインターフェースを更に含み、前記リーダー装置は、アレイの応答を測定し、判断又は診断を付与し、
    前記電極システム(3、4)に接続され、前記2つのセンサー構造からの信号を比較して、前記サンプル内の1又は複数の前記標的分子の濃度を測定するように適合される回路(100〜110)と組み合わされる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の装置。
  18. 使用時に、前記共役(結合事象)が測定される前に、含まれる電解質の測定を介して前記サンプル容積の適切性をチェックする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の装置。
  19. 標的分子又はバイオマーカーの存在についてサンプルを分析する方法であって、前記サンプルは、前記標的に結合するようになっている一対の2つの実質的に同一のセンサー構造を含む検出器を通過し、前記センサー構造のうちの一方は、前記標的に結合しないように保護され、もう一方からとられる測定に対する基準として使用され、
    前記標的分子は、疾病バイオマーカーであるか、又は爆発物、麻薬、若しくは他の望ましくない分子から放出され、前記センサー構造は、これらの分子に結合するようになっているアプタマーを含む、方法。
  20. 2つ以上の対の測定(非共役)電極及び基準(共役)電極が使用され、各対は異なる標的を用いて官能基化される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記標的分子は化学兵器を含む、請求項19又は0に記載の方法。
  22. 前記化学兵器はサリンである、請求項21に記載の方法。
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