JP6188502B2 - 鋳物砂の再生処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋳物砂の再生処理方法に関する。
鋳造後の鋳物砂を回収し、該鋳物砂の表面に付着したバインダーを除去する再生処理を行った上で、再生鋳物砂として再度鋳造に使用することは公知であり、例えば、湿式再生法、加熱式再生法、及び乾式再生法が提案されている。
しかし、上記湿式再生法では、汚水処理装置を必要とし、そのために設備費がかかり、又再生費もかさむ。また再生処理後は砂を乾燥させる必要もある。また、上記加熱式再生法では、燃焼設備、空冷設備を必要とし、またダイオキシン類などを含む排ガスの揮散が問題となる。さらに、乾式再生法では、遠心力を利用して砂粒間に摩擦を与え砂粒表面に付着しているバインダー等を除く方法が一般的に普及している。しかし、この方法では、再生効率を高めようとすると、砂の破砕、細粒化などにより歩留まりが低下し、回収した鋳物砂1トン当たりの動力原単位も大きくなる。また細粒骨材に対しては再生処理が困難で、更には最近多用されるようになってきた耐火性粒状人工骨材に対しては、再生処理後も鋳型強度が向上しない場合があった。
そこで、上記事情から、鋳物砂の再生方法の改善について種々の提案がなされており、例えば、100℃以上に加熱された水と接触させる工程を有する回収鋳物砂の再生方法が提案されている(特許文献1)。
特開2002−178100号公報
特許文献1に記載された再生方法は、不純物の除去率が高く鋳物品質及び鋳型強度の向上させることができるが、回収した鋳物砂を高温・高圧処理するため、操作面及び設備面の観点から、該方法を工業的に利用するのは難しい。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、特別な操作及び設備を必要とせずに、簡便な方法により、回収された鋳物砂を再生処理することが可能な方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、鋳物砂を特定温度の水中で混合撹拌し、該鋳物砂に付着した無機バインダーを分離し、無機バインダーが分離された鋳物砂を撹拌させながら加熱乾燥し、そして、加熱乾燥させた鋳物砂から微粉を除去することにより、鋳物砂を再生することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
[1]回収された鋳物砂型を細かく砕いて、鋳物砂の粉砕物とする粉砕工程、
得られた鋳物砂の粉砕物を5℃乃至70℃の水中において混合撹拌することにより、該鋳物砂より、それに付着した無機バインダーを分離する混合工程、
無機バインダーが分離された鋳物砂を回収し、該鋳物砂を撹拌させながら加熱乾燥する工程
加熱乾燥させた鋳物砂から微粉を除去する工程
を含む、鋳物砂の再生処理方法
[2]前記無機バインダーが珪酸ソーダである、[]に記載された方法、
]前記珪酸ソーダが一般式:NaO・nSiO(nは0.5乃至4.0を表す。)で表される、[]に記載された方法、
]前記無機バインダーが、一般式:xSiO・yMO・zHO(MはLi、KまたはNaのアルカリイオン)で表されるアルカリ珪酸塩水溶液からなる水ガラスベースのバインダーであって、該バインダーには吸湿剤としてナトリウム含有物が、ナトリウム含有物と前記アルカリ珪酸塩水溶液との比が1:4乃至1:6となるよう加えられ、バインダーにはさらに250℃以上の沸騰点を有するシリコンオイルが界面活性剤としてエマルションの型で添加され、該エマルション中におけるシリコンオイルの含有量はバインダーの質量の8%乃至10%である、[]に記載された方法
である。
本発明の方法により再生された鋳物砂は、未使用の新しい鋳物砂(本明細書では、「新砂」とも記載する。)と同程度若しくはこれに匹敵する曲げ強度を有し、有利に再利用することができる。例えば、再利用において、再生された鋳物砂と新砂との混合物だけでなく、再生された鋳物砂それ単独でも、通常の鋳物砂と同様に再使用することができる。
また、本発明の方法により再生された鋳物砂は、曲げ強度のばらつきが少ないため、本発明の方法は回収された鋳物砂を品質が安定した鋳物砂に再生することができる。
さらに、本発明の方法は、回収した鋳物砂を高温・高圧処理する、従来の再生プロセスと比較して、操作が簡便であり、また特別な設備を必要としないため、コストも低減することができ、環境に優しい。
図1は、曲げ強度測定に用いた抗折力試験機の曲げ試験治具の写真である。 図2は、曲げ強度測定の模式図である。 図3は、曲げ強度測定において、新砂と各水温で再生処理された砂との強度関係を示す図である。
本発明は、回収された鋳物砂型を細かく砕いて、鋳物砂の粉砕物とする粉砕工程、得られた鋳物砂の粉砕物を5℃乃至70℃の水中において混合撹拌することにより、該鋳物砂より、それに付着した無機バインダーを分離する混合工程、無機バインダーが分離された鋳物砂を回収し、該鋳物砂を撹拌させながら加熱乾燥する工程、加熱乾燥させた鋳物砂から微粉を除去する工程を含む、鋳物砂の再生処理方法に関する。
[粉砕工程]
本発明の方法の粉砕工程では、回収された鋳物砂型を細かく砕いて、鋳物砂の粉砕物とする。
<鋳物砂>
上記工程に用いられる鋳物砂としては、従来から鋳型用に用いられている耐火性粒状材料を特に制限なく使用することができ、例えば、ケイ砂、クロマイト砂、ジルコン砂、オリビン砂、合成ムライト砂、及びアルミナ系骨材粒子を挙げることができる。これらの鋳物砂は単独であってもよいし、二種以上の組合せであってもよい。その中でも、アルミナ系骨材粒子が好ましい。
また、上記工程に用いられる鋳物砂は、鋳物砂として鋳型の造型に一回或いは複数回使用して再生された鋳物砂であっても、更には、そのような再生された鋳物砂と新砂との混合物であってもよい。鋳物砂が、再生された鋳物砂と新砂との混合物である場合、再生された鋳物砂と新砂との割合は、再生された鋳物砂の質量に対して、新砂は0.01乃至10倍量であり、好ましくは0.1乃至10倍量であり、より好ましくは1乃至10倍量である。
<粉砕方法>
鋳物砂型を粉砕する方法としては、該鋳物砂型を粉砕することができれば、特に制限はなく、公知の鋳物砂型の粉砕方法を用いることができる。そのような粉砕方法としては、例えば、粉砕機による粉砕が挙げられる。
[混合工程]
本発明の方法の混合工程では、得られた鋳物砂の粉砕物を5℃乃至70℃の水中において混合撹拌することにより、該鋳物砂より、それに付着した無機バインダーを分離する。<特定温度の水>
上記工程において用いられる水の温度としては、通常、5℃乃至70℃であり、本発明の方法により再生された鋳物砂が、新砂と同程度若しくはこれに匹敵する曲げ強度を十分
に有するものとする観点、及び回収された鋳物砂を品質がより安定した鋳物砂に再生するとする観点から、好ましくは10℃乃至50℃であり、より好ましくは10℃乃至40℃である。
また、水の使用量は、鋳物砂に付着した無機バインダーを十分に除去することができれば、特に制限はなく、鋳物砂の質量に対して、0.5乃至100倍量であり、好ましくは0.5乃至50倍量であり、より好ましくは1乃至30倍量である。
<撹拌方法>
粉砕した鋳物砂を水と撹拌する方法としては、鋳物砂に付着した無機バインダーを除去することができれば、特に制限はなく、公知の撹拌方法を用いることができる。そのような撹拌方法としては、例えば、撹拌機による撹拌が挙げられる。
撹拌条件は、鋳物砂、及び該鋳物砂に付着した無機バインダーの種類によって変動するため一概に規定することができないが、鋳物砂に付着した無機バインダーを十分に除去する観点、及び撹拌により鋳物砂の粒径が不均一になることを防止する観点から、撹拌機の回転数は、30乃至300rpmであり、好ましくは40乃至250rpmであり、より好ましくは50乃至200rpmである。また、撹拌時間は、5分乃至60分であり、好ましくは10分乃至50分であり、より好ましくは15分乃至40分間である。撹拌条件は、使用する撹拌機によって、上記撹拌機の回転数及び撹拌時間から適宜選択される。
無機バインダー>
上記混合工程により、鋳物砂より分離される無機バインダーとしては、粘土、珪酸ソーダ(水ガラス)、シリカゾル、硫酸塩、リン酸塩、及び硝酸塩を挙げることができる。これらの無機バインダーは単独であってもよいし、二種以上の組合せであってもよい。
その中でも、無機バインダーとしては、珪酸ソーダ(水ガラス)が好ましく、一般式:Na2O・nSiO2(nは0.5乃至4.0を表す。)で表される珪酸ソーダがより好ましい。
このような珪酸ソーダとしては、ナトリウム酸化物と二酸化ケイ素とのモル比(上記一般式におけるnの値)によって、分類され、オルト珪酸ソーダ[Na4SiO4(Na2O・0.5SiO2:n=0.5)]、メタ珪酸ソーダ[Na2SiO3(Na2O・SiO2:n2=1)]などが挙げられる。
また、珪酸ソーダとしては、珪酸ソーダ1号[Na2Si25(Na2O・2SiO2:n=2)]、珪酸ナトリウム2号[Na4Si512(Na2O・2.5SiO2:n=2.5)]、珪酸ソーダ3号[Na2Si37(Na2O・3SiO2:n=3)]、及び珪酸ソーダ4号[Na2Si49(Na2O・4SiO2:n=4)]なども挙げられる。
また、無機バインダーとしては、一般式:xSiO2・yM2O・zH2O(MはLi+
+またはNa+のアルカリイオン)で表されるアルカリ珪酸塩水溶液からなる水ガラスベースのバインダーであって、該バインダーには吸湿剤としてナトリウム含有物が、ナトリウム含有物と前記アルカリ珪酸塩水溶液との比が1:4乃至1:6となるよう加えられ、バインダーにはさらに250℃以上の沸騰点を有するシリコンオイルが界面活性剤としてエマルションの型で添加され、該エマルション中におけるシリコンオイルの含有量はバインダーの質量の8%乃至10%であるバインダーが好ましい。
上記水ガラスベースのバインダーは、一般式、xSiO2・yM2O・zH2O(MはLi+、K+またはNa+のアルカリイオン)で表されるアルカリ珪酸塩水溶液あるいは水性のアルカリ珪酸塩溶液からなり、付加的に吸湿剤(湿気付与剤)を含有することを特徴とする。
吸湿剤はナトリウム含有物であり、アルカリ珪酸塩水溶液からなるバインダーに1:4乃至1:6の割合、すなわち、吸湿剤1に対してバインダー4の割合乃至吸湿剤1に対してバインダー6の割合で加えられる。好ましい実施形態として、アルカリ珪酸塩水溶液あるいは水性のアルカリ珪酸塩溶液中のNa2O/SiO2の率(質量比率)が、2.5乃至3.5(固型分:20%乃至40%)であれば、ある操業条件の下で、早期に硬化するのを防止することが可能である。好ましい実施形態によれば、ナトリウム含有物の30%水溶液の吸湿剤を提供することが提案される。
吸湿性(湿気付与性)を制御することができるようにするために、界面活性剤を用いるのが好ましい。界面活性剤が、250℃以上の沸騰点を有するシリコンオイルの形でバインダーに添加された場合には、鋳物砂の流動性が顕著に改善される。有効な態様において、バインダーの質量に対して8乃至10%のシリコンオイルを含むエマルションがバインダーに加えられる。
上記無機バインダーの含有量は、鋳物砂に対して、好ましくは0.2乃至10質量%、より好ましくは0.5乃至5質量%である。
[加熱乾燥工程]
本発明の方法の加熱乾燥工程では、無機バインダーが分離された鋳物砂を回収し、該鋳物砂を撹拌させながら加熱乾燥させる。
回収された鋳物砂を乾燥する方法としては、温風、マイクロ波や過熱蒸気による乾燥、鋳型に温風を供給してその熱により水分を蒸発させる方法、金型を加熱してその中に鋳物砂を充填して硬化させる方法、成形型内に鋳物砂を充填させた後に減圧して水分を蒸発させる方法等が挙げられる。
[微粉除去工程]
本発明の方法の微粉除去工程では、加熱乾燥させた鋳物砂から微粉を除去する。
実施例における各使用試験機及び試験機条件は、以下のとおりである。
[1]水洗機:タケムラテック(株)製PM−1.5
[2]送風機:トラスコ中山(株)製HJF−300
[3]微粉除去機:日本鋳造(株)製HSM1115
[4]混練機:大和化工機(株)製MG−150
[5]造型機:浪速製作所(株)製JNC−5
造型条件
金型温度:150℃
ブロー圧:0.25MPa
ブロー時間:3秒
ガッシング温度:100℃
ガッシング圧:0.15MPa
ガッシング時間:7秒
[6]乾燥機:Haier製JM−17C
[7]抗折力試験機:高千穂精機(株)製SC−200D−B
曲げ試験測定条件
圧縮速度:5[mm/分]±5[%](戻り速度 約50[mm/分])
圧縮板間隔:最大55[mm]
試料台材質:S45C
曲げ試験治具:スパン 50[mm]、3点曲げ試験用治具
[実施例1]
回収された鋳物砂型を細かく砕いたエスパール[登録商標]#60(山川産業(株)製、アルミナ系球状骨材)(熱入り砂:熱無し砂=約7:約3)10kg、及び5℃の水10Lを水洗機に入れ、20分間撹拌した(60rpm)。水洗後、エスパール[登録商標]#60と水を分離し、モルタルミキサーにエスパール[登録商標]#60を投入し、撹拌させながら、ポータブル送風機にダクトを繋げ上部から風を送り乾燥させた。次に、微粉除去機に乾燥させたエスパール[登録商標]#60を投入し、20分間、該エスパール[登録商標]#60(熱無し砂)の再生と微粉除去を行った。
再生が完了したエスパール[登録商標]#60 1kgを混練機に入れ、混練機を動かしながら、該エスパール[登録商標]#60 1kgに対し、苛性ソーダ32%を0.1%添加し、60秒間混練(回転数:185rpm)した。次に珪酸ソーダを1.1%添加し、40秒間混練(回転数:185rpm)した。最後にヒュームシリカを0.8%添加し、40秒間混練(回転数:185rpm)した。上記混練によりバインダー[商品名:AWB40(ミネルコ社製)]が付着したエスパール[登録商標]#60を造型機を用いて、サンプル[縦10mm×横100mm×厚さ10mm]に造型した。そして、サンプルを乾燥機に入れ、200W、30秒で乾燥させた。
[実施例2]
5℃の水に替えて、10℃の水を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、サンプルを作製した。
[実施例3]
5℃の水に替えて、20℃の水を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、サンプルを作製した。
[実施例4]
5℃の水に替えて、30℃の水を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、サンプルを作製した。
[実施例5]
5℃の水に替えて、40℃の水を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、サンプルを作製した。
[実施例6]
5℃の水に替えて、50℃の水を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、サンプルを作製した。
[実施例7]
5℃の水に替えて、60℃の水を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、サンプルを作製した。
[実施例8]
5℃の水に替えて、70℃の水を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、サンプルを作製した。
[比較例1]
5℃の水に替えて、0℃の水を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、サンプルを作製した。
[比較例2]
5℃の水に替えて、3℃の水を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、サンプルを作製した。
[比較例3]
5℃の水に替えて、100℃の水を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、サンプルを作製した。
[参考例]
新しいエスパール[登録商標]#60 1kgを混練機に入れ、混練機を動かしながら、該エスパール[登録商標]#60 1kgに対し、苛性ソーダ32%を0.1%添加し、60秒間混練(回転数:185rpm)した。次に珪酸ソーダを1.1%添加し、40秒間混練(回転数:185rpm)した。最後にヒュームシリカを0.8%添加し、40秒間混練(回転数:185rpm)した。上記混練によりバインダー[商品名:AWB40(ミネルコ社製)]が付着したエスパール[登録商標]#60を造型機を用いて、サンプル[縦10mm×横100mm×厚さ10mm]に造型した。そして、サンプルを乾燥機に入れ、200W、30秒で乾燥させた。
[曲げ強度測定]
参考例で作製したサンプルを15分間放置し、サンプルの温度を室温にした。その後、サンプルをマイクロ波で加熱し、5分間放置した。そしてサンプルを抗折力試験機1の曲げ試験治具2上にセットし、サンプル3の上部からサンプルの中央部に圧子4により荷重をかけて曲げ強度を測定した(図2参照)。
また、実施例1乃至11、及び比較例1乃至比較例3で作製した各サンプルについても、同様に曲げ強度を測定した。測定結果を下記表1乃至表13、及び図3に示す。
表1乃至表9、表13及び図3の結果から、本発明に係る鋳物砂の再生処理方法の混合工程において、バインダー[商品名:AWB40(ミネルコ社製)]が付着したエスパール[登録商標]#60を5℃乃至70℃の水中において混合撹拌した場合、再生されたエスパール[登録商標]#60は、新砂であるエスパール[登録商標]#60(参考例)と同程度若しくはこれに匹敵する曲げ強度を示した。一方、表1、表10乃至表13、及び図3の結果から、バインダー[商品名:AWB40(ミネルコ社製)]が付着したエスパール[登録商標]#60を5℃未満である0℃(比較例1)及び3℃(比較例2)、並びに水温が70℃を超える100℃(比較例3)の水中において混合撹拌した場合、再生されたエスパール[登録商標]#60は、新砂であるエスパール[登録商標]#60(参考例)より、曲げ強度が劣っていた。
また、表13より、実施例1乃至実施例8で作製したサンプルの曲げ強度の測定値幅は、比較例1乃至比較例3で作製したサンプルの曲げ強度の測定値幅と比べて、小さいため、曲げ強度のばらつきが小さく、再生処理された鋳物砂の品質が安定していた。一方、比較例1乃至比較例3で作製したサンプルの曲げ強度の測定値幅は大きいため、曲げ強度のばらつきが大きく、再生処理された鋳物砂の品質が不安定だった。
以上の結果より、本発明の方法により再生された鋳物砂は、新砂と同程度若しくはこれに匹敵する曲げ強度を有すること、及び本発明の方法は使用済みの鋳物砂を品質が安定した鋳物砂に再生することができることが明らかである。
1 抗折力試験機
2 曲げ試験治具
3 サンプル
4 圧子
5 試料台材質:S45C

Claims (4)

  1. 回収された鋳物砂型を細かく砕いて、鋳物砂の粉砕物とする粉砕工程、
    得られた鋳物砂の粉砕物を5℃乃至70℃の水中において混合撹拌することにより、該鋳物砂より、それに付着した無機バインダーを分離する混合工程、
    無機バインダーが分離された鋳物砂を回収し、該鋳物砂を撹拌させながら加熱乾燥する工程
    加熱乾燥させた鋳物砂から微粉を除去する工程
    を含む、鋳物砂の再生処理方法。
  2. 前記無機バインダーが珪酸ソーダである、請求項に記載された方法。
  3. 前記珪酸ソーダが一般式:NaO・nSiO(nは0.5乃至4.0を表す。)で表される、請求項に記載された方法。
  4. 前記無機バインダーが、一般式:xSiO・yMO・zHO(MはLi、KまたはNaのアルカリイオン)で表されるアルカリ珪酸塩水溶液からなる水ガラスベースのバインダーであって、該バインダーには吸湿剤としてナトリウム含有物が、ナトリウム含有物と前記アルカリ珪酸塩水溶液との比が1:4乃至1:6となるよう加えられ、バインダーにはさらに250℃以上の沸騰点を有するシリコンオイルが界面活性剤としてエマルションの型で添加され、該エマルション中におけるシリコンオイルの含有量はバインダーの質量の8%乃至10%である、請求項に記載された方法。
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