JP6188438B2 - 空調装置、及びその運転方法 - Google Patents
空調装置、及びその運転方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6188438B2 JP6188438B2 JP2013125766A JP2013125766A JP6188438B2 JP 6188438 B2 JP6188438 B2 JP 6188438B2 JP 2013125766 A JP2013125766 A JP 2013125766A JP 2013125766 A JP2013125766 A JP 2013125766A JP 6188438 B2 JP6188438 B2 JP 6188438B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- heater
- heat
- conditioning
- rotor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 7
- 238000004378 air conditioning Methods 0.000 claims description 129
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 claims description 43
- 238000001816 cooling Methods 0.000 claims description 33
- 239000002274 desiccant Substances 0.000 claims description 27
- 230000008929 regeneration Effects 0.000 claims description 26
- 238000011069 regeneration method Methods 0.000 claims description 26
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 claims description 12
- 230000001172 regenerating effect Effects 0.000 claims description 8
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 4
- 238000004088 simulation Methods 0.000 description 19
- 238000007791 dehumidification Methods 0.000 description 14
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 14
- 238000009423 ventilation Methods 0.000 description 6
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 5
- 230000017525 heat dissipation Effects 0.000 description 3
- 239000007921 spray Substances 0.000 description 3
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 239000003463 adsorbent Substances 0.000 description 2
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 2
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 2
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 2
- 238000009413 insulation Methods 0.000 description 2
- 230000000717 retained effect Effects 0.000 description 2
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910021536 Zeolite Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000001684 chronic effect Effects 0.000 description 1
- 230000018109 developmental process Effects 0.000 description 1
- HNPSIPDUKPIQMN-UHFFFAOYSA-N dioxosilane;oxo(oxoalumanyloxy)alumane Chemical compound O=[Si]=O.O=[Al]O[Al]=O HNPSIPDUKPIQMN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 description 1
- 238000009436 residential construction Methods 0.000 description 1
- 239000000741 silica gel Substances 0.000 description 1
- 229910002027 silica gel Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000005507 spraying Methods 0.000 description 1
- 239000010457 zeolite Substances 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Central Air Conditioning (AREA)
Description
この現状に対し、住宅建築においては高気密高断熱仕様とすることで、空調負荷低減を図っており、このような住宅は建築基準法により24時間換気できる仕様が義務付けられている。このような24時間換気において、空調負荷低減を図る目的で、従来の換気扇に代わり、室外空気と室内空気とを熱交換させる熱交換器を設けると共に、熱交換後の室外空気を空調用空気として室内へ供給する換気空調装置がある。
当該換気空調装置の一例として、図8に示すように、空気が通流する吸湿部10bと再生部10aとの間で通気性吸湿体からなるデシカントロータ11を回転駆動させて当該空気の吸湿及び加湿を行うロータ部10と、当該ロータ部10の再生部10aを通過する前の空気を外部から導かれる熱媒により加熱する加熱器25と、空気を加湿する加湿器24と、室外空気と室内空気とを熱交換させる熱交換器23と、これらの各空調機器に対する空気の流れを加湿暖房運転時と除湿冷房運転時とで切り換える四方切替弁31、32とを備えたものが知られている(特許文献1を参照)。
当該特許文献1に開示の空調装置は、その加熱器25にガスエンジンや燃料電池等のコジェネレーションシステムの排熱を回収した熱媒が導かれ、当該熱媒と空気との熱交換器により、空気を加熱するように構成され、加熱された空気が、ロータ部10の再生部10aに導かれデシカントロータ11を再生する。
尚、加熱器23で熱不足が生じる他の要因としては、加熱器23での熱媒と空気との温端温度差に起因するエクセルギーの損失が大きいことが挙げられる。
ここで、エクセルギーとは、ある系から仕事として取り出せるエネルギーのことであり、エクセルギー損失とは、当該仕事を取り出す際に、エントロピーの増大により伝熱や燃焼などの過程において必ず発生する有効仕事に変換できないエネルギーのことをいう。
空気が通流する吸湿部と再生部との間で通気性吸湿体からなるデシカントロータを回転駆動させて当該空気の除湿及び加湿を行うロータ部と、
前記ロータ部の前記再生部を通過する前の空気を外部から導かれる熱媒により加熱する第1加熱器とを備え、
空気を、前記ロータ部の前記吸湿部を通過した後の空気と熱交換させる熱交換器と、前記第1加熱器と、前記ロータ部の前記再生部とに通過させ空調用空気として供給する加湿暖房運転を実行可能な空調装置であって、その特徴構成は、
空気を加湿する第1加湿器と、
前記ロータ部の前記吸湿部を通過した後の空気を、前記第1加熱器を通過した後の熱媒により加熱する第2加熱器と、
空気を前記ロータ部の前記吸湿部と前記第2加熱器と前記熱交換器とに記載順に通過させる第1空調流路と、空気を前記第1加湿器と前記熱交換器と前記第1加熱器と前記ロータ部の前記再生部とに記載順に通過させる第2空調流路とを備え、
前記第2空調流路を通流した空気を空調用空気として供給すると共に前記第1空調流路を通流した空気を排気として排出する加湿暖房運転を実行可能に構成されている点にある。
一方、第1加熱器での空気と熱媒との熱交換に着目すると、第1加熱器における熱媒と空調用空気との温端温度差を低減して、エクセルギー損失を低減することができる。結果、冬季で熱媒の保有する熱が不足する場合であっても、適切に加湿暖房運転を実行することができる。
尚、熱媒の保有する熱不足が生じていない状況にあっては、熱媒の流量を低減することができ、この場合でも、エクセルギー損失の低減を図ることができる。
以上より、デシカントロータを用いた空調装置において、新たな回路構成を採用することにより、エクセルギー損失を低減できると共に、特に、冬季で熱不足が発生する状況であっても、実用に耐える加熱暖房運転を実行可能な空調装置を実現できる。
前記第1空調流路を通過した空気を空調用空気として供給すると共に前記第2空調流路を通過した空気を排気として排出する除湿冷房運転と、前記加湿暖房運転とを択一的に切り換える運転切替手段を備える点にある。
前記第1空調流路は、前記第2加熱器をバイパスするバイパス路を備え、
前記第2加熱器をバイパスするバイパス路に空気を通流させるバイパス状態と、前記第2加熱器を通過する非バイパス状態とを択一的に切り換える通流状態切替手段を備え、
前記通流状態切替手段は、前記除湿冷房運転時に前記バイパス状態に切り換え、前記加湿暖房運転時に前記非バイパス状態に切り換える点にある。
即ち、除湿冷房運転で、第1空調流路を通流する空気(空調用空気として供給される空気)の除湿よりも降温を優先させる場合には、第2加熱器での加熱を行わないことが好ましい。
上記特徴構成によれば、通流状態切替手段により、除湿冷房運転時には、第1空調流路を通流する空気(空調用空気として供給される空気)を、第2加熱器をバイパスするバイパス状態にできるから、空調用空気としての空気の温度を、不要に昇温させることなく低温の状態を保った状態で、空調対象空間へ供給できる。
尚、除湿冷房運転時であっても、降温よりも除湿を優先させる場合には、ロータ部の再生部へなるべく高温の空気を通過させることが好ましいため、第1空調流路を通流する空気(空調用空気として供給される空気)が第2加熱器を通過させる非バイパス状態として、当該第2加熱器にて第1空調流路を通流する空気が回収した熱を、熱交換器にて、ロータ部の再生部へ導かれる第2空調流路を通流する空気に伝熱させる構成を採用することもできる。
前記第1加湿器とは別に空気を加湿する第2加湿器を備え、
前記除湿冷房運転時に、前記第1空調流路を通過した後の空気を前記第2加湿器にて加湿冷却する点にある。
前記熱交換器が、前記第1空調流路を通流する空気と前記第2空調流路を通流する空気とを対向流で熱交換させる対向流型熱交換器である点にある。
上記特徴構成によれば、熱交換器として比較的大きい伝熱係数を有する対向流型熱交換器を採用することで、温端温度差を減少させ、エクセルギー損失を低減することができる。尚、ここで、対向流型熱交換器とは、例えば、二重管式熱交換器で内管の内部と内管と外管との間とに対向流で空気を通流させ熱交換する熱交換器を意味することとする。
前記第1加熱器に導かれる熱媒の温度を、前記第2空調流路で前記第1加熱器を通過する空気の温度よりも高く設定すると共に、前記第2加熱器に導かれる熱媒の温度を、前記第1空調流路で前記第2加熱器を通過する空気の温度よりも高く設定する点を特徴とする。
尚、上記温度設定に係る制御に関しては、実体上は、第1加熱器及び第2加熱器を通過する熱媒の流量を調整することとなる。
〔第1実施形態〕
本発明の空調装置100は、空気の通流状態を切り換え可能な第1四方切替弁31及び第2四方切替弁32を備えており、当該第1四方切替弁31と第2四方切替弁32とを対応して切り換えることにより、図1に示す除湿冷房運転時の回路状態と、図3に示す加湿暖房運転時の回路状態とを切り換え可能に構成されている。当該第1四方切替弁31及び第2四方切替弁32が、運転切替手段として働く。
以下、本発明の空調装置100の基本的な構成、第1空調流路R1、第2空調流路R2の構成及び働きについて順に説明し、その後、除湿冷房運転及び加湿暖房運転について説明する。
本発明の空調装置100は、基本的な構成として、空気に直接水を噴霧して加湿可能な第1加湿器24、第2加湿器41、空気が通流する吸湿部10bと再生部10aとの間で通気性吸湿体からなるデシカントロータ11を回転駆動させて当該空気の除湿及び加湿を行うロータ部10と、熱媒の熱により空気を加熱する第1加熱器25及び第2加熱器22と、室外空気OA又は室内空気RAを吸入すると共に空調用空気SA又は排気VAとして吹出する第1ファン21及び第2ファン26と、室外空気OAと室内空気RAとを熱交換させる対向流型熱交換器23とを備えて構成されている。
このようなデシカントロータ11を備えたロータ部10は、吸湿部10bに、比較的低温の空気が通過することにより、当該空気がデシカントロータ11の吸湿時の放熱作用による温度上昇を伴って除湿され、それによりデシカントロータ11は空気の水分を吸着した状態(吸湿状態)となる。その水分を吸着したデシカントロータ11の部分が、上記回転駆動により再生部10aに移動することになる。
一方、当該再生部10aに比較的高温の空気が通過することで、その空気はデシカントロータ11の放湿時の吸湿作用による温度低下を伴って加湿され、それによりデシカントロータ11は、上記吸着した水分を脱着させた状態(乾燥状態)となり、再生されることとなる。当該再生されたデシカントロータ11の部分が、上記回転駆動により吸湿部10bに移動することになる。
このようにして、ロータ部10は、吸湿部10b及び再生部10aを通過する夫々の空気の除湿と加湿とを行うことができるように構成されている。
一方、第2空調流路R2は、第2ファン26にて吸入される空気を、第1加湿器24、対向流型熱交換器23、第1加熱器25、及びロータ部10の再生部10aに順に通過させる状態で設けられる。ここで、第2空調流路R2は、図1、3に示される回路図において、第1四方切替弁31と第2四方切替弁32との間に設けられる。
説明を追加すると、制御装置は、実質的には、熱媒流路R3を通流する熱媒の流量を制御することで、第1加熱器25、及び第2加熱器22での熱媒の温度を上述の温度に設定する。
これにより、第2加熱器22では、第1空調流路R1を通流する空気が常に熱媒の保有する熱を回収する(加熱される)ことにより、当該熱は、対向流型熱交換器23にて第2空調流路R2を通流する空気に伝熱され、当該第2空調流路R2を通流する空気が、さらに第1加熱器25にて加熱されて、当該第2空調流路R2の保有する熱が、ロータ部10の再生部10aでのデシカントロータ11の再生の用に供されることとなる。つまり、熱媒の側からみると、その保有する熱が、空調装置100の第1加熱器25に加えて、第2加熱器22でも回収されることとなり、当該回収された熱が、第2空調流路R2を通流する空気に伝達され、デシカントロータ11の再生の用に供されるから、利用されることなく系の外部へ排熱される熱の量を低減でき、エクセルギー損失の低減を図ることが可能な構成となっている。
除湿冷房運転では、図示しない制御装置による制御により、第1四方切替弁31と第2四方切替弁32とを、図1に示す回路状態へと切り替えられる。これにより、室外空気OAは、第1空調流路R1を通流して空調され、第2加湿器41にて加湿冷却された後に空調用空気SAとして空調対象空間(図示せず)へ導かれる。一方、室内空気RAは、第2空調流路R2を通流した後に排気として空調対象空間の外部へ導かれる。
説明を追加すると、室外空気OAは、第1四方切替弁31を通過した後に、第1ファン21で圧送され、ロータ部10の吸湿部10bにて吸湿時の放熱作用による温度上昇を伴って除湿され、第2加熱器22にて熱媒との熱交換により加熱され、対向流型熱交換器23にて室内空気RAと熱交換して降温し、第2四方切替弁32を通過し、第2加湿器41にて加湿冷却された後に、低湿・低温の空調用空気SAとして空調対象空間へ導かれる。
一方、室内空気RAは、第1四方切替弁31を通過した後に、第1加湿器24にて加湿冷却され、対向流型熱交換器23にて室外空気OAと熱交換して昇温し、第1加熱器25にて熱媒との熱交換により加熱されて十分に昇温された状態で、ロータ部10の再生部10aを通過することで、当該再生部10aに位置するデシカントロータ11の部位を再生した後、第2ファン26にて圧送されて排気VAとして空調対象空間の外部へ排出される。
当該除湿冷房運転の除湿冷房性能を、シミュレーションにより評価する。空調する空間は、床面積が107m2、天井高さ4.2mの空間とした。図2に示されるP1〜P10は、図1における回路上のP1〜P10に対応しており、図2の空気線図では、各P1〜P10における気体の状態(温度、絶対湿度、相対湿度)を示している。
シミュレーションを行う条件としては、室内空気RAが、温度27℃、絶対湿度10.3g/kgDA、相対湿度47%とし、室外空気OAが、温度35℃、絶対湿度13.9g/kgDA、相対湿度40%とし、室内空気RA及び室外空気OAの流量(換気流量)が、347m3/hとする。
空調装置100を構成する各機器の条件としては、第1ファン21及び第2ファン26の消費電力を夫々150Wとし、その断熱効率をモータ効率を含め50%とし、ロータ部10のデシカントロータ11の除湿効率を75%とし、対向流型熱交換器23の伝熱係数を700W/Kとし、第1加熱器25及び第2加熱器22の伝熱係数を125W/Kとし、第1ファン21の揚程を780Paとし、第2ファン26の揚程を720Paとし、第1加湿器24の水噴霧量を0.10kg/hとし、第2加湿器41の水噴霧量を0.57kg/hとし、熱媒の導入温度を70℃、循環流量を3.4L/minとする。
当該シミュレーションの結果、図8に示す従来技術では、空気線図には示さないが、室外空気OAが、除湿・冷却され、温度31.4℃、絶対湿度10.1g/kgDA、相対湿度37.3%、風量341m3/hの空調用空気SAとして空調対象空間(図示せず)に導かれることとなった。尚、当該シミュレーションにおいて、ロータ部10の吸湿部10bにおける除湿量は、1.89kg/h(正味除湿量は1.32kg/h)となり、熱媒の戻り温度は、61.6℃となり、熱媒熱負荷は1978Wとなった。
加湿暖房運転では、図示しない制御装置による制御により、第1四方切替弁31と第2四方切替弁32とを、図3に示す回路状態へと切り替えられる。これにより、室外空気OAは、第2空調流路R2を通流して空調され、空調用空気SAとして空調対象空間(図示せず)へ導かれる。一方、室内空気RAは、第1空調流路R1を通流した後に排気VAとして空調対象空間の外部へ導かれる。
説明を追加すると、室外空気OAは、第1四方切替弁31を通過した後に、第1加湿器24にて加湿冷却され、対向流型熱交換器23にて室内空気RAと熱交換して昇温し、第1加熱器25にて熱媒との熱交換により加熱されて十分に昇温され、ロータ部10の再生部10aにて放湿時の吸熱作用による温度低下を伴って加湿され、第2ファン26にて圧送されて第2四方切替弁32を通過した後、空調用空気SAとして空調対象空間へ供給される。
一方、室内空気RAは、第1四方切替弁31を通過した後に、第1ファン21で圧送され、ロータ部10の吸湿部10bにて吸湿時の放熱作用による温度上昇を伴って除湿され、第2加熱器22にて熱媒との熱交換により加熱され、対向流型熱交換器23にて室外空気OAと熱交換して降温し、第2四方切替弁32を通過した後に、排気VAとして空調対象空間の外部へ排出される。
当該除湿冷房運転の除湿冷房性能を、シミュレーションにより評価する。図4に示されるP1〜P9は、図3における回路上のP1〜P9に対応しており、図4の空気線図では、各P1〜P9における気体の状態(温度、絶対湿度、相対湿度)を示している。
以下、シミュレーションを行う条件につき、上記除湿冷房運転のシミュレーションの条件と異なるものについて示す。
加湿暖房運転のシミュレーションの条件は、室内空気RAが、温度16.8℃、絶対湿度5.3g/kgDA、相対湿度45%とし、室外空気OAが、温度7.0℃、絶対湿度2.3g/kgDA、相対湿度39%とし、室内空気RA及び室外空気OAの流量(換気流量)が、347m3/hとする。
空調装置100を構成する各機器の条件としては、第1ファン21の揚程を780Paとし、第2ファン26の揚程を700Paとし、第1加湿器24の水噴霧量を0.10kg/hとし、熱媒の導入温度を60℃、循環流量を1.7L/minとする。
当該シミュレーションの結果、図8に示す従来技術では、空気線図には示さないが、室外空気OAが、除湿・冷却され、温度30.9℃、絶対湿度5.4g/kgDA、相対湿度20%、風量373m3/hの空調用空気SAとして空調対象空間(図示せず)に導かれることとなった。尚、当該シミュレーションにおいて、ロータ部10の再生部10aにおける加湿量は、1.24kg/h(正味除湿量は1.34kg/h)となり、熱媒の戻り温度は、38.8℃となり、熱媒熱負荷は2897Wとなった。
当該ダイアグラムを、加熱器でのエクセルギー損失の観点でみると、従来技術の加熱器でのエクセルギー損失は446Wであり、本発明の加熱器(第1加熱器の95Wと第2加熱器66Wとの合計)でのエクセルギー損失は161Wであるから、エクセルギー損失の低減率は、(445W−161W)/445W≒65%となることがわかる。これにより、同様の負荷で加湿暖房運転を行う場合、熱媒の循環量を従来技術に比べて約45%まで減らすことが可能となる。
第1実施形態に係る空調装置100にあっては、除湿冷房運転時において、第1空調流路R1を通流する空気(空調用空気として供給される空気)が、ロータ部10の吸湿部10bを通過して除湿され、第2加熱器22にて加熱され、対向流型熱交換器23における熱交換により降温し、第2加湿器41にて加湿冷却され、空調用空気SAとして空調用空間に供給される。しかしながら、除湿冷房運転時で、第1空調流路R1を通流する空気(空調用空気として供給される空気)の除湿よりも降温を優先させる場合には、当該空気を第2加熱器22での加熱を行わないことが好ましい。
当該第2実施形態では、第1空調流路R1において、第2加熱器22をバイパスするバイパス路R4を備えると共に、第1空調流路R1を通流する空気の通流状態を、バイパス路R4の側に通流するバイパス状態と、第2加熱器22の側に通流する非バイパス状態との間で択一的に切り換える三方弁42を備えている。
これにより、除湿冷房運転時には、図示しない制御装置により、三方弁42が、第1空調流路R1を通流する空気が第2加熱器22をバイパスするバイパス状態に切り換え制御され、第1空調流路R1を通流する空気が第2加熱器22にて不要に昇温させることを回避し、空調用空気SAの温度を、比較的低温に維持する。
ここで、上記三方弁42及びその開閉状態を制御する制御装置が、通流状態切替手段として働く。
尚、当該第2実施形態においても、加湿暖房運転時には、第1空調流路R1を通流する空気が第2加熱器22を通過する非バイパス状態とし、熱媒の保有する熱を第2加熱器22でも十分に回収し、エクセルギー損失を低減する。
(1)上記実施形態において、室外空気OAと室内空気RAとを熱交換する熱交換器23は、そこでの温端温度差を減少させて、エクセルギー損失を低減するべく、伝熱係数の高い対向流型の熱交換器を採用した。しかしながら、ある程度のエクセルギー損失の低減を許容できる場合には、当該熱交換器23は、クロスフィン型の熱交換器等を採用することもできる。
しかしながら、本発明にあっては、第1空調流路R1を通流する室外空気OAが第2加熱器22で回収した熱は、対向流型熱交換器23で回収され、ロータ部10の再生部10aにてデシカントロータ11の再生の用に供される。即ち、第1空調流路R1を通流する室外空気OAが、第2加熱器22で回収した熱が多いほど、デシカントロータ11の再生が促進されるため、第1空調流路R1を通流する室外空気OAが、ロータ部10の吸湿部10bでのデシカントロータ11により吸湿される吸湿量が多くなる。
従って、除湿冷房運転において、降温よりも除湿を優先させる場合には、バイパス状態としても構わない。
また、三方弁42は、第1空調流路R1を通流する空気を、第2加熱器22の側とバイパス路R4の側とで択一的に切り換えるのではなく、要求される除湿量・降温量に応じて、空気の一部を第2加熱器22の側へ導き、空気の残部をバイパス路R4の側へ導く流量調整機能を有するものを採用することができる。
当該構成においても、加湿暖房運転においては、上述の実施形態で説明したように、エクセルギー損失の低減を図ることができる。
10a :再生部
10b :吸湿部
11 :デシカントロータ
22 :第2加熱器
23 :対向流型熱交換器
24 :第1加湿器
25 :第1加熱器
31 :第1四方切替弁
32 :第2四方切替弁
41 :第2加湿器
100 :空調装置
OA :室外空気
R1 :第1空調流路
R2 :第2空調流路
R4 :バイパス路
RA :室内空気
SA :空調用空気
VA :排気
Claims (6)
- 空気が通流する吸湿部と再生部との間で通気性吸湿体からなるデシカントロータを回転駆動させて当該空気の除湿及び加湿を行うロータ部と、
前記ロータ部の前記再生部を通過する前の空気を外部から導かれる熱媒により加熱する第1加熱器とを備え、
空気を、前記ロータ部の前記吸湿部を通過した後の空気と熱交換させる熱交換器と、前記第1加熱器と、前記ロータ部の前記再生部とに通過させ空調用空気として供給する加湿暖房運転を実行可能な空調装置であって、
空気を加湿する第1加湿器と、
前記ロータ部の前記吸湿部を通過した後の空気を、前記第1加熱器を通過した後の熱媒により加熱する第2加熱器と、
空気を前記ロータ部の前記吸湿部と前記第2加熱器と前記熱交換器とに記載順に通過させる第1空調流路と、空気を前記第1加湿器と前記熱交換器と前記第1加熱器と前記ロータ部の前記再生部とに記載順に通過させる第2空調流路とを備え、
前記第2空調流路を通流した空気を空調用空気として供給すると共に前記第1空調流路を通流した空気を排気として排出する加湿暖房運転を実行可能に構成されている空調装置。 - 前記第1空調流路を通過した空気を空調用空気として供給すると共に前記第2空調流路を通過した空気を排気として排出する除湿冷房運転と、前記加湿暖房運転とを択一的に切り換える運転切替手段を備える請求項1に記載の空調装置。
- 前記第1空調流路は、前記第2加熱器をバイパスするバイパス路を備え、
前記第2加熱器をバイパスするバイパス路に空気を通流させるバイパス状態と、前記第2加熱器を通過する非バイパス状態とを択一的に切り換える通流状態切替手段を備え、
前記通流状態切替手段は、前記除湿冷房運転時に前記バイパス状態に切り換え、前記加湿暖房運転時に前記非バイパス状態に切り換える請求項2に記載の空調装置。 - 前記第1加湿器とは別に空気を加湿する第2加湿器を備え、
前記除湿冷房運転時に、前記第1空調流路を通過した後の空気を前記第2加湿器にて加湿冷却する請求項2又は3に記載の空調装置。 - 前記熱交換器が、前記第1空調流路を通流する空気と前記第2空調流路を通流する空気とを対向流で熱交換させる対向流型熱交換器である請求項1〜4の何れか一項に記載の空調装置。
- 請求項1〜5の何れか一項に記載の空調装置において、
前記第1加熱器に導かれる熱媒の温度を、前記第2空調流路で前記第1加熱器を通過する空気の温度よりも高く設定すると共に、前記第2加熱器に導かれる熱媒の温度を、前記第1空調流路で前記第2加熱器を通過する空気の温度よりも高く設定する空調装置の運転方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013125766A JP6188438B2 (ja) | 2013-06-14 | 2013-06-14 | 空調装置、及びその運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013125766A JP6188438B2 (ja) | 2013-06-14 | 2013-06-14 | 空調装置、及びその運転方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015001334A JP2015001334A (ja) | 2015-01-05 |
JP6188438B2 true JP6188438B2 (ja) | 2017-08-30 |
Family
ID=52295970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013125766A Expired - Fee Related JP6188438B2 (ja) | 2013-06-14 | 2013-06-14 | 空調装置、及びその運転方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6188438B2 (ja) |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4729774A (en) * | 1986-03-10 | 1988-03-08 | Gas Research Institute | Nonuniform regeneration system for desiccant bed |
JP2506466Y2 (ja) * | 1991-12-26 | 1996-08-07 | 矢崎総業株式会社 | 除湿冷房システム |
JP3425088B2 (ja) * | 1998-10-05 | 2003-07-07 | 松下エコシステムズ株式会社 | デシカント空調システム |
JP2000283498A (ja) * | 1999-03-31 | 2000-10-13 | Osaka Gas Co Ltd | 吸着除湿式空調装置の運転方法、及び、吸着除湿式空調装置 |
JP2003004255A (ja) * | 2001-06-20 | 2003-01-08 | Osaka Gas Co Ltd | 空調装置 |
JP2003227627A (ja) * | 2002-02-05 | 2003-08-15 | Daikin Ind Ltd | コジェネレーションシステム |
JP3835413B2 (ja) * | 2003-02-24 | 2006-10-18 | 株式会社日立プラントテクノロジー | 除湿空調装置 |
JP2004324964A (ja) * | 2003-04-23 | 2004-11-18 | Aisin Seiki Co Ltd | 空調装置及びエンジン駆動式空調装置 |
JP5443146B2 (ja) * | 2009-12-11 | 2014-03-19 | 株式会社長府製作所 | デシカント式換気扇システム |
JP5497492B2 (ja) * | 2010-03-11 | 2014-05-21 | ヤンマー株式会社 | デシカント空調装置 |
-
2013
- 2013-06-14 JP JP2013125766A patent/JP6188438B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015001334A (ja) | 2015-01-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101746154B1 (ko) | 공기조화 시스템 | |
KR101434563B1 (ko) | 데시칸트 공조기 | |
JP5405801B2 (ja) | デシカント空調装置 | |
JP3992051B2 (ja) | 空調システム | |
JP4729409B2 (ja) | デシカント換気装置 | |
JP2009275955A (ja) | デシカント空調装置 | |
JP5669587B2 (ja) | 低温再生デシカント空調機および運転方法 | |
JP4122346B2 (ja) | 除湿空調装置 | |
JP5542701B2 (ja) | 低温再生デシカント空調機 | |
JP4420463B2 (ja) | デシカント換気システム | |
JP2015048945A (ja) | デシカント空調装置、及びデシカント空調方法 | |
JP2011033302A (ja) | 調湿換気装置 | |
JP2016205642A (ja) | 低温再生デシカント空調機 | |
JP2004069222A (ja) | 換気調湿装置 | |
JP4230038B2 (ja) | 除湿空調装置 | |
JP4467357B2 (ja) | 空調装置 | |
JP6452368B2 (ja) | 燃料電池装置利用型空調システム | |
JP6188438B2 (ja) | 空調装置、及びその運転方法 | |
JP6489753B2 (ja) | 空調システム | |
JP7129281B2 (ja) | デシカント空調機 | |
JP6320116B2 (ja) | 空調システム | |
JP5917787B2 (ja) | 空気調和システム | |
JP5714946B2 (ja) | 空調システム | |
JPH06101930A (ja) | 吸湿剤を用いた空気冷却装置 | |
JP2011043311A (ja) | 高度調湿システム並びにその運転方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160613 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20160613 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170626 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170704 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170801 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6188438 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |