JP6187652B2 - 磁界測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マグネトインピーダンスセンサを備えた磁界測定装置に関する。
磁界を測定する磁界測定装置として、マグネトインピーダンスセンサ(以下、MIセンサとも記す)を用いるものが知られている(下記特許文献1参照)。MIセンサは、アモルファス合金からなる感磁体と、該感磁体に巻回された検出コイルとを備える。MIセンサは、感磁体に作用した磁界に対応する電圧を、上記検出コイルから出力するよう構成されている。
上記感磁体に作用する磁界が比較的弱い場合は、検出コイルの出力電圧は、磁界に略比例する。つまり、この場合は、上記出力電圧は、磁界の一次関数として表される。上記磁界測定装置は、この一次関数の傾きを感度として記憶している。そして、この感度と、検出コイルの出力電圧とを用いて、感磁体に作用する磁界を算出するよう構成されている。
国際公開第2005/19851号
しかしながら、上記磁界測定装置は、磁界の測定精度が充分に高くないという問題があった。すなわち、上記磁界測定装置は、製造工場等において測定されたMIセンサの感度を記憶しておき、ユーザが使用する際に、記憶した感度の値を用いて、磁界を算出するよう構成されている。磁界測定装置は、感度が、製造時から変化しないと仮定して設計されている。そのため、感度を測定し直せる構造になっていない。しかしながら、実際には、MIセンサの感度は、温度によって変化したり、経年変化したりすることがある。そのため、変化後の感度の値を測定して使用しなければ、磁界を正確に算出できないという問題がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、MIセンサの感度が変化した場合でも、磁界を正確に測定できる磁界測定装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、磁界を測定する磁界測定装置であって、
感磁体と、該感磁体に巻回され該感磁体に作用する磁界に対応する電圧を出力する検出コイルと、上記感磁体に巻回され通電によって磁界を発生する磁界発生コイルとを備えたマグネトインピーダンスセンサと、
該マグネトインピーダンスセンサの外側から上記感磁体に作用する磁界であるセンサ外磁界が一定の状態において、上記磁界発生コイルに流れる電流を変化させることにより、上記感磁体に作用する磁界を変化させ、上記検出コイルの出力電圧の変化量を上記感磁体に作用する磁界の変化量で除した値である感度を算出する感度算出手段とを備え、
上記マグネトインピーダンスセンサは機器内に配され、上記センサ外磁界は、上記機器外から上記感磁体に作用する機器外磁界と、上記機器内に設けられた電子部品から発生し上記感磁体に作用する機器内磁界とを合成した磁界であり、上記感度算出手段によって算出された上記感度と、上記検出コイルの上記出力電圧とによって、上記機器外磁界の値を算出する磁界算出手段を備え、
上記感度算出手段は、上記磁界発生コイルから発生するコイル磁界によって上記機器内磁界がより打ち消されるように、上記磁界発生コイルに流れる電流の量を変化させ、その電流を変化させる過程において上記感度を算出し、上記磁界算出手段は、上記磁界発生コイルに電流を流すことにより、上記感磁体に作用する磁界の強さを予め定められた閾値よりも小さくした状態で、上記機器外磁界の値を算出するよう構成されていることを特徴とする磁界測定装置にある。
上記磁界測定装置においては、MIセンサの感磁体に、上記磁界発生コイルを形成してある。そして、この磁界発生コイルを用いて上記感度を算出する感度算出手段を設けてある。
そのため、ユーザが磁界測定装置を使用する際に、MIセンサの感度を定期的に算出することができる。したがって、感度が変化した場合でも、その変化後の感度を用いて、磁界を算出することができる。そのため、磁界を正確に測定することが可能となる。
以上のごとく、本発明によれば、MIセンサの感度が変化した場合でも、磁界を正確に測定できる磁界測定装置を提供することができる。
参考例1における、MIセンサの平面図。 参考例1における、感磁体に作用する磁界と、検出コイルの出力電圧との関係を表したグラフ。 図2のグラフの原点付近を拡大したグラフ。 経年変化等した後の図3のグラフ。 図2に示すB1領域の一部を拡大したグラフ。 参考例1における、磁界測定装置のフローチャート。 図6に続くフローチャート。 参考例1における、磁界測定装置の概念図。 参考例1における、携帯機器の分解斜視図。 参考例1における、2つの検出コイルの間に磁界発生コイルを設けたMIセンサの平面図。 参考例1における、2つの検出コイルを互いに接続したMIセンサの平面図。 実施例1における、磁界測定装置のフローチャート。 図12に続くフローチャート。 実施例1における、感磁体に作用する磁界と、検出コイルの出力電圧との関係を表したグラフ。
上記磁界測定装置においては、上記マグネトインピーダンスセンサは携帯機器内に配され、上記センサ外磁界は、上記携帯機器外から上記感磁体に作用する機器外磁界と、上記携帯機器内に設けられた電子部品から発生し上記感磁体に作用する機器内磁界とを合成した磁界であり、上記感度算出手段によって算出された上記感度と、上記検出コイルの上記出力電圧とによって、上記機器外磁界の値を算出する磁界算出手段を備える。
上記機器内磁界は、測定対象となる機器外磁界よりも強いことが多い。そのため、MIセンサを携帯機器内に設けると、感磁体に、強い機器内磁界が作用することが多い。MIセンサは、感度が一定になる磁界の範囲が決まっており、この範囲を超えた強い磁界が感磁体に作用すると、感度が変化する(図2参照)。そのため従来は、MIセンサを、感度が一定とみなせる範囲に限定して使用する必要があった。しかし、本発明の磁界測定装置は上記感度算出手段を備えるため、感磁体に強い機器内磁界が作用し、感度が一定とみなせる範囲を外れた場合でも、そのときの感度を算出し、その感度を用いて、上記機器外磁界を正確に測定することができる。したがって、感磁体に強い磁界が作用した場合でも、MIセンサを使用することが可能となる。つまり、MIセンサを使用できる、磁界の強度範囲を拡大することができる。
また、上記感度算出手段は、上記磁界発生コイルから発生するコイル磁界によって上記機器内磁界がより打ち消されるように、上記磁界発生コイルに流れる電流の量を変化させ、その電流を変化させる過程において上記感度を算出し、上記磁界算出手段は、上記磁界発生コイルに電流を流すことにより、上記感磁体に作用する磁界の強さを予め定められた閾値よりも小さくした状態で、上記機器外磁界の値を算出するよう構成されている。
MIセンサは、上述したように、感度が一定となる磁界の強さの範囲に限界がある(図2のA領域参照)。上記磁界測定装置では、磁界発生コイルに電流を流して、感磁体に作用する磁界を上記閾値よりも小さくした状態で、上記機器外磁界の値を算出している。そのため、感磁体に作用する磁界の強さが、感度が一定となる範囲を超えている場合であっても、その磁界の強さを上記磁界発生コイルによって小さくし、上記磁界の強さが、感度が一定となる範囲内になるようにしてから、上記機器外磁界を測定できる。したがって、機器外磁界をより正確に算出することができる。
(参考例1)
上記磁界測定装置に係る参考例について、図1〜図11を用いて説明する。図8に示すごとく、本例の磁界測定装置1は、MIセンサ2と、感度算出手段3とを備える。
図1に示すごとく、MIセンサ2は、感磁体20と、検出コイル21と、磁界発生コイル22とを備える。検出コイル21は、感磁体20に巻回されており、該感磁体20に作用する磁界に対応する電圧を出力する。磁界発生コイル22は、感磁体22に巻回されており、通電によって磁界を発生する。
図6のフローチャート(詳細は後述)に示すごとく、感度算出手段3は、MIセンサ2の外側から感磁体20に作用する磁界であるセンサ外磁界Hが一定の状態において、磁界発生コイル22に流れる電流を変化させる。これにより、感磁体20に作用する磁界を変化させ、ステップS6に示すように、検出コイル21の出力電圧の変化量VC2−VC1を、感磁体20に作用する磁界の変化量HC2−HC1で除した値である感度aを算出するよう構成されている。
図9に示すごとく、MIセンサ2は携帯機器10内に配されている。上記センサ外磁界Hは、携帯機器10外から感磁体20に作用する機器外磁界Hと、携帯機器10内に設けられた電子部品103から発生し感磁体20に作用する機器内磁界Hとを合成した磁界である。本例の磁界測定装置1は、感度算出手段3によって算出された感度aと、検出コイル21の出力電圧とを用いて、上記機器外磁界Hの値を算出する磁界算出手段5を備える。また、本例では、機器外磁界Hとして、地磁気を算出している。
図9に示すごとく、携帯機器10には、マイコン8が設けられている。マイコン8は、図8に示すごとく、CPU81と、ROM82と、RAM83と、I/O84と、これらの構成を繋ぐ配線85とを備える。ROM82にはプログラム82pが記憶されている。CPU81がプログラム82pを読んで実行することにより、本例の感度算出手段3、及び磁界算出手段5が実現される。
次に、図1を用いて、MIセンサ2の構造について説明する。MIセンサ2は基板(図示せず)を備える。この基板に、感磁体20が固定されている。感磁体20は、MI効果を発揮できる材料からなり、例えばCo−Fe−Si−B系の、零磁歪のアモルファス合金からなる。感磁体20の表面は、絶縁樹脂等によって覆われている。検出コイル21は、Cu等の金属からなる。検出コイル21は、例えば、感磁体20と基板との間に介在する下側パターン部210と、該下側パターン部210に接続し感磁体20を覆う上側パターン部211とからなる。
また、検出コイル21を両側から挟む位置に、2個の磁界発生コイル22が形成されている。磁界発生コイル22は、検出コイル21と同様の構造をしており、下側パターン部220と、上側パターン部221とからなる。
本例では、MIセンサ2の製造時に、金属薄膜にフォトリソ工程とエッチング工程とを行うことにより、検出コイル21の下側パターン部210と、磁界発生コイル22の下側パターン部220とを同時に形成している。同様に本例では、フォトリソ工程とエッチング工程とを行うことにより、検出コイル21の上側パターン部211と、磁界発生コイル22の上側パターン部221とを同時に形成している。このように本例では、MIセンサ2にとって必須のコイルである検出コイル21を形成するときに、同時に、同じ工程で、磁界発生コイル22を形成している。これにより、磁界発生コイル22を形成するための専用の工程を追加しなくても、磁界発生コイル22を形成できるようにしてある。
また、本例では、3個のMIセンサ2を組み合わせて、3軸MIセンサ200を構成してある。3個のMIセンサ2によって測定した、機器外磁界H(地磁気)の値を用いて、携帯機器10の向きを測定し、表示画面102(図9参照)に表示するよう構成されている。つまり本例では、磁界測定装置1を、電子コンパスとして利用している。
ここで仮に、機器外磁界Hが存在しなかったとすると、MIセンサ2には、機器内磁界Hのみが作用することとなる。この場合、出力コイル21からは、機器内磁界Hのみが作用したときの出力電圧、すなわちオフセット電圧VOFFが出力される。このオフセット電圧VOFFは、携帯機器10を様々な方向に向ける、いわゆるキャリブレーション操作を行うことにより、測定することができる。
次に、MIセンサ2の出力特性について説明する。図2に示すごとく、検出コイル21の出力電圧Vは、感磁体20に作用する磁界Hが比較的小さい領域(A領域)では、磁界Hに略比例する。つまり、このA領域では、感度aは略一定である。しかし、経年変化した場合や熱が加わった場合には、感度aが変化する(図3、図4参照)。また、A領域よりも強い磁界が作用すると、感度aが変化する。本例では、A領域の感度aが変化した場合でも、機器外磁界Hを正確に測定できるようにしてある。また、A領域だけでなく、A領域よりも強い磁界が作用した場合、例えばB1、B2領域でも、機器外磁界Hを正確に測定できるようにしてある。まず、A領域における、感度aと機器外磁界Hの算出方法について説明する。
A領域における最新の感度aを算出する際には、まず、携帯機器10の向きを一定にし、上記センサ外磁界Hが変化しないようにする。この状態で、磁界発生コイル22に電流を流し、第1のコイル磁界HC1を発生させる。図4に示すごとく、この状態では、感磁体20に、磁界H+HC1が作用することになる。このときの出力電圧VC1を測定する。次いで、磁界発生コイル22に流れる電流を変化させ、第2のコイル磁界HC2を発生させる。この状態では、感磁体20に、磁界H+HC2が作用することになる。このときの出力電圧VC2を測定する。そして、下記式を用いて感度a1を算出する。
=(VC2−VC1)/{(H+HC2)−(H+HC1)}
=(VC2−VC1)/(HC2−HC1
機器外磁界Hを測定する際には、予め上記キャリブレーション操作等を行い、上記オフセット電圧VOFFを測定しておく。そして、機器外磁界Hが存在する状態において、検出コイル21の出力電圧Vを測定する。この出力電圧Vは、オフセット電圧VOFFに、機器外磁界Hの影響分を加えた値である。図4に示すごとく、これらの出力電圧V、オフセット電圧VOFF、感度aと、機器外磁界Hとには、下記式の関係がある。この式を用いて、機器外磁界Hを算出することができる。
=(V−VOFF)/a
次に、感磁体20に作用する磁界がA領域から外れた場合について説明する。感磁体20に強い機器内磁界Hが作用し、A領域から外れると、図2に示すごとく、出力電圧Vは曲線になる。しかし、本例のように、機器外磁界Hとして地磁気を測定する場合、機器外磁界Hの測定範囲は非常に狭い範囲(地磁気の場合±40000〜50000nT)に限定されるため、この範囲に限定すると、出力電圧Vは磁界Hの一次関数になっているものとみなしても、大きな誤差は生じない。
磁界がA領域から外れた場合において、感度a及び機器外磁界Hを算出する方法は、A領域と同様である。磁界がA領域から外れた場合の感度aを算出する際の処理を、図5、図6を用いて説明する。感度aを算出するにあたって、まず、携帯機器10の向きが所定時間、一定か否を判断する(ステップS1)。つまり、感磁体10に作用する上記センサ外磁界Hが、所定時間、一定か否かを判断する。ここでYesと判断した場合、ステップS2に移り、磁界発生コイル22から第1のコイル磁界HC1を発生させる。そのため、感磁体20に作用する磁界は、H+HC1となる(図5参照)。この後、ステップS3に移り、検出コイル22の出力電圧VC1を測定する。
次いで、ステップS4に移り、磁界発生コイル22から第2のコイル磁界HC2を発生させる。そのため、磁界20に作用する磁界はH+HC2となる(図5参照)。この後、ステップS5に移り、検出コイル22の出力電圧VC2を測定する。なお、ステップS2〜S5では、コイル磁界HC1,HC2の強さを、測定する機器外磁界Hの変動の範囲内の強さとする必要がある点に注意すべきである。また、測定する機器外磁界Hが地磁気の場合には、携帯機器10の向きを変えると、3軸MIセンサ200を構成する3個のMIセンサ2がそれぞれ検出する地磁気の強さは、0(T)を中心として変動することになる。そのため、HC1とHC2のいずれかの強さとして0(T)を選択することも可能である。このようにすることにより、測定対象である地磁気の変動の範囲内で、有効な感度aを求めることができる。
ステップS5の後、ステップS6に移り、下記式を用いて感度aを算出する。
=(VC2−VC1)/{(H+HC2)−(H+HC1)}
=(VC2−VC1)/(HC2−HC1
機器外磁界Hを測定する際には、図7に示すごとく、磁界発生コイル22への通電を停止した状態で、検出コイル21の出力電圧Vを測定する(ステップS7)。その後、出力電圧Vと、オフセット電圧VOFFと、感度aとから、下記式を用いて、機器外磁界Hを算出する(ステップS8)。
=(V−VOFF)/a
本例の作用効果について説明する。図1に示すごとく、本例では、MIセンサ2の感磁体20に、磁界発生コイル22を形成してある。そして、この磁界発生コイル22を用いて感度aを算出する感度算出手段3を設けてある。
そのため、ユーザが磁界測定装置1を使用する際に、MIセンサ2の感度aを定期的に算出することができる。したがって、測定環境が変化して感磁体20に作用する磁界の強さや感磁体20の温度等が変化することにより、感度aが変化した場合でも、その変化後の感度aを用いて、測定対象の磁界、すなわち機器外磁界Hを算出することができる。そのため、測定対象の磁界を正確に測定することが可能となる。
また、図9に示すごとく、本例のMIセンサは、携帯機器10内に配されている。
上記機器内磁界Hは、測定対象となる機器外磁界Hよりも強いことが多い。そのため、MIセンサ2を携帯機器10内に設けると、感磁体20に、強い機器内磁界Hが作用することが多い。MIセンサ2は、感磁体20に作用する磁界が図2に示すA領域内である場合は、感度aが一定とみなすことが可能であるが、感磁体20にA領域を超える強い磁界が作用すると、感度aが変化することがある。しかし、本例の磁界測定装置1は、上記感度算出手段3を備えるため、感磁体20に強い機器内磁界Hが作用し、感度aが変化した場合でも、そのときの感度aを算出することができる。そのため、その変化後の感度aを用いて、上記機器外磁界Hを正確に測定することができる。
上述したように、従来は、MIセンサの感度が略一定であるA領域に限定して、MIセンサを用いる必要があったが、本例のように感度算出手段3を設けることにより、A領域を超える強度の磁界が感磁体20に作用した場合でも、機器外磁界Hを測定することが可能となる。そのため、MIセンサ2を使用できる、磁界の強度範囲を拡大することが可能となる。
以上のごとく、本発明によれば、MIセンサの感度が変化した場合でも、磁界を正確に測定でき、かつMIセンサを使用できる磁界の強度範囲が広い磁界測定装置を提供することができる。
なお、本例では図1に示すごとく、2つの磁界発生コイル22の間に1個の検出コイル21を設けたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、例えば図10に示すごとく、2個の検出コイル21の間に1個の磁界発生コイル22を設けてもよい。また、図11に示すごとく、2個の検出コイル21(21a,21b)を接続線29によって接続してもよい。
また、本例では図4、図5に示すごとく、感度aを算出する際に、磁界発生コイル22から第1のコイル磁界HC1と第2のコイル磁界HC2とを発生させ、その際に得られる出力電圧VC1,VC2を用いたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、3強度以上のコイル磁界Hを発生させ、それぞれの出力電圧Vから、最小二乗法を用いて感度aを算出してもよい。
また、本例では、地磁気のように、測定範囲の狭い磁界が測定対象となるため、前記の通り、測定する磁界の変動範囲内では、出力電圧Vと磁界Hとの関係を、一次関数とみなすことができる。そのため、この範囲では感度aが一定とみなすことができ、感度aとして、一つの数値を記憶するだけで足りる。しかし、測定対象となる磁界の変動範囲が広く、その変動範囲で感度aが一定でないと判断できる場合には、3強度以上のコイル磁界Hを発生させ、変動する可能性のある下限から上限までの感度を求めることができる数式を得て、記憶しておくことが好ましい。
また、図7のステップS7に示すごとく、本例では、出力電圧Vを測定する際に、磁界発生コイル22への通電を停止しているが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、磁界発生コイル22に通電し、コイル磁界Hを発生させた状態で、出力電圧Vを測定してもよい。この場合、出力電圧Vに、コイル磁界Hの影響が加わることになる。そのため、下記式によって、機器外磁界Hとコイル磁界Hとの和(H+H)が算出されることになる。
+H=(V−VOFF)/a
したがって、機器外磁界Hを算出するためには、算出された値H+Hから、コイル磁界Hを減算する必要がある。
(実施例1)
本例は、磁界発生コイル22から発生するコイル磁界Hにより、機器内磁界Hを打ち消すようにした例である。図14に示すごく、A領域から外れた領域、例えばC点において機器外磁界Hを測定することも可能であるが、C点よりもA領域内の方が、感度aが安定しているため、より正確に機器外磁界Hを測定できる場合がある。そのため本例では、磁界発生コイル22から発生するコイル磁界Hによって機器内磁界Hを打ち消し、これにより、感磁体20に作用する磁界の大きさを小さくして、A領域内の値にしてから、機器外磁界Hを測定している。
本例の磁界測定装置1の処理を、図12、図13のフローチャートを用いて説明する。図12に示すごとく、本例では、まず、ステップS10において、所定時間、携帯機器10の向きが一定か否かを判断する。すなわち、感磁体20に作用するセンサ外磁界Hが所定時間、一定か否かを判断する。ここでYesと判断された場合、ステップS11に移る。ここでは、コイル磁界Hによって機器内磁界Hがより打ち消されるように、磁界発生コイル22に流れる電流を、所定値、変化させる。
その後、ステップS12に移り、感度aを算出する。次いで、ステップS13に移り、感磁体20に作用する磁界の大きさが、予め定められた閾値Ha以下であるか否かを判断する。ここでYesと判断された場合はステップS14に移り、Noと判断された場合はステップS11に戻る。
なお、ステップS12では、例えば、前回測定した出力電圧Vn−1と、今回測定した出力電圧Vと、磁界の変化量Hn−1−Hとから、例えば下記式を用いて、感度aを算出することができる。
=(Vn−1−V)/(Hn−1−H
また、ステップS13では、例えば、測定した複数の感度a,an−1n,an−2n,・・・が一定であるか否かを判断し、一定である場合に、下記式を用いて、感磁体20に作用する磁界Hを算出することができる。
H=V/a
ステップS13では、このように算出した磁界Hの大きさが、閾値Haよりも小さいか否かを判断する。
ステップS14では、ユーザに上記キャリブレーション操作を行ってもらい、オフセット電圧VOFFを算出する。そして、ステップS15に移り、出力電圧Vを測定する。その後、ステップS16に移り、下記式を用いて、機器外磁界Hの値を算出する。
=(V−VOFF)/a
本例の作用効果について説明する。MIセンサ2は、感磁体20に作用する磁界が図2のA領域内であれば、感度aが一定とみなすことができるが、A領域を超える強さの磁界が作用すると、感度aが変動する。そのため、本例のように、磁界発生コイル22に電流を流して、感磁体20に作用する磁界を上記閾値Haよりも小さくした状態で、機器外磁界Hの値を算出すれば、感度aがより安定した状態で磁界を測定できるため、機器外磁界Hをより正確に算出することが可能になる。
その他、参考例1と同様の構成および作用効果を備える。
1 磁界測定装置
2 マグネトインピーダンスセンサ
20 感磁体
21 検出コイル
22 磁界発生コイル
3 感度算出手段
5 磁界算出手段
センサ外磁界

Claims (2)

  1. 磁界を測定する磁界測定装置であって、
    感磁体と、該感磁体に巻回され該感磁体に作用する磁界に対応する電圧を出力する検出コイルと、上記感磁体に巻回され通電によって磁界を発生する磁界発生コイルとを備えたマグネトインピーダンスセンサと、
    該マグネトインピーダンスセンサの外側から上記感磁体に作用する磁界であるセンサ外磁界が一定の状態において、上記磁界発生コイルに流れる電流を変化させることにより、上記感磁体に作用する磁界を変化させ、上記検出コイルの出力電圧の変化量を上記感磁体に作用する磁界の変化量で除した値である感度を算出する感度算出手段とを備え、
    上記マグネトインピーダンスセンサは機器内に配され、上記センサ外磁界は、上記機器外から上記感磁体に作用する機器外磁界と、上記機器内に設けられた電子部品から発生し上記感磁体に作用する機器内磁界とを合成した磁界であり、上記感度算出手段によって算出された上記感度と、上記検出コイルの上記出力電圧とによって、上記機器外磁界の値を算出する磁界算出手段を備え、
    上記感度算出手段は、上記磁界発生コイルから発生するコイル磁界によって上記機器内磁界がより打ち消されるように、上記磁界発生コイルに流れる電流の量を変化させ、その電流を変化させる過程において上記感度を算出し、上記磁界算出手段は、上記磁界発生コイルに電流を流すことにより、上記感磁体に作用する磁界の強さを予め定められた閾値よりも小さくした状態で、上記機器外磁界の値を算出するよう構成されていることを特徴とする磁界測定装置。
  2. 上記機器は携帯機器である、請求項1に記載の磁界測定装置。
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