JP6186626B2 - 容器供給装置 - Google Patents
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Description
ここで、容器供給装置には空の容器をマガジンから取り出して下降させつつ反転させてから下方へ供給する供給方式を採用することもあり、例えば特許文献1や特許文献2により公知である。特許文献1においては、水平な回転軸105の一端にカム板107を取り付けるとともに、回転軸105が昇降される際のカム板107の移動経路に複数のローラカム108を配置している。そして、回転軸105の昇降に伴ってカム板107をローラカム108と係合させることによって回転軸105を180度ずつ正逆に回転させ、それによって、回転軸105に設けられた吸着ヘッド106を正逆に180度ずつ回転させるようになっている。
他方、特許文献2においては、複数の吸着ノズル20を有する昇降反転部2を備えており、この昇降反転部2をロータリーシリンダや電動モータにより180度ずつ反転させ、それによって吸着ノズル20を鉛直上方に向けた状態と鉛直下方に向けた状態とに180度ずつ反転させるようになっている。
そこで、容器の高速な供給処理の要望に応じるためには、例えば特許文献3に開示されているように、回転軸の外周部の円周方向に4つの吸着ヘッドを備えた容器供給装置を採用することが考えられる。しかしながら、そのような構成を採用しても次のような問題が生じる。つまり、このような構成においては、上方側に位置するマガジンからの容器の取り出し位置と、下方側に位置する搬送部への容器の供給位置とは、回転軸の回転方向において180度ずれている。そのため、第1の吸着ヘッドによって上方側のマガジンから容器を取り出し、その後に回転軸を反転させてから第1の吸着ヘッドで下方側の搬送部に容器を供給した状態では、第3の吸着ヘッドは鉛直上方を向けてマガジン内の容器と対向した状態となる。そのため、その後には回転軸を回転させることなく回転軸を所定量上昇させることで、第3の吸着ヘッドによりマガジン内の容器を保持して取り出すことになる。つまり、回転軸及び各吸着ヘッドの昇降動作と回転軸及び各吸着ヘッドの回転動作とを同時に行わない構成となる。そのため、装置全体を敢えて高速で作動させると、回転軸及び各吸着ヘッドを回転させるための回転手段や回転軸及び各吸着ヘッドを昇降させるための昇降手段に過重な負荷がかかるとともに、処理対象となる容器にも大きな負荷が掛かって損傷する恐れがあった。
したがって、本発明の目的は、回転手段や昇降手段に過重な負荷をかけることなく高速処理が可能な容器供給装置を提供することである。
上記回転部材の外周部における円周方向等間隔位置に上記保持部材を3個以上の奇数個配置するとともに、
先行する保持部材を上昇させてマガジン内の容器を保持して取り出してから、上記先行する保持部材を下降させつつ回転させて上記供給位置まで反転されるまでの間に、後行する保持部材を上昇させてマガジン内の次の容器を保持して取り出させ、上記先行する保持部材に保持された容器が反転されたら、該先行する保持部材を下降させてそれに保持された容器を上記供給位置に供給するように、上記制御手段は上記回転手段と昇降手段の作動を制御することを特徴とするものである。
充填シールシステム1は、開口部2Aを上に向けた状態の容器2を保持して間欠的に下流側へ搬送する搬送手段3と、搬送手段3の搬送過程の上流端となる供給位置Aの上方側に配置されて空の容器2を積層状態で収容する5列のマガジン4と、5列のマガジン4内に積層された容器2(一列分5個)を順次取り出してから供給位置Aに停止中のリテーナ5のポケットPに供給する容器供給装置6と、供給位置Aよりも下流側となる搬送手段3の搬送過程に順次設けられた従来公知の充填装置7、シール装置8及びトリミング装置9と、さらに上記搬送手段3や各装置6〜9等の作動を制御する制御手段11とを備えている
スプロケット12は、図示しないモータに連動して間欠回転されるようになっており、スプロケット12を間欠回転させるためのモータは、制御手段11によって制御される。制御手段11が図示しないモータを介して搬送手段3のスプロケット12を矢印方向に間欠回転させることにより、供給位置Aに各リテーナ5(ポケットP)が順次所定時間、停止されるようになっている。
一方、空の容器2を積層状態で収容する5列の各マガジン4は、供給位置Aに停止されるリテーナ5の各ポケットPと対応させてそれらの上方位置に同じ高さで配置されている。各マガジン4内には開口部2Aを下方に向けた状態の容器2が積層状態で収容されており、マガジン4内の積層状態の容器2はストッパ機構13によって下方から支持されている。
後に詳述するが、本実施例においては、容器供給装置6が備える横一列分5個の吸着ヘッド15単位で順次5個のマガジン4内の最下部の容器2を吸着・保持して取り出し、その後、下方へ移送して反転させてから供給位置Aに停止中のポケットPに同時に5個の容器2を供給するようになっている。
ストッパ機構13の構成は従来公知であり、このストッパ機構13は、マガジン4の下端部を前後から挟んで配置された上下2組のストッパ16A、16Bと、それらを進退動させる上下一組のエアシリンダ17A、17Bを備えている。それらのエアシリンダ17A、17Bの作動は制御手段11によって制御されるようになっている。
そして、横一列分の5個の吸着ヘッド15によって各マガジン4の最下部の容器2が吸着・保持されて取り出される際には、制御手段11は次のようにして上下のストッパ16A、16Bを進退動させる。すなわち、制御手段11は、エアシリンダ17Aを介して下方のストッパ16Aを後退させてから前進させる一方、エアシリンダ17Bを介して上方のストッパ16Bを前進させてから後退させる。それにより、ストッパ16A、16Aによる最下方の容器2の支持が解放されることで、該容器2が吸着ヘッド15によって下方へ取出されるとともに、それまで最下方から2番目に位置していた容器2が最下方に位置してストッパ16A,16Aによって支持されるようになっている。このようにして、横一列5個の吸着ヘッド15によってマガジン4内の容器2を吸着・保持する際には、ストッパ機構13の上下のストッパ16A、16Bが進退動されることで、5列のマガジン4内から横一列分5個の吸着ヘッド15により最下部の容器2が同期して取り出されるようになっている。
そして、この後、搬送手段3の間欠搬送に伴って各リテーナ5のポケットPに保持された各容器2は下流側へ搬送されて次のような処理が行われる。すなわち、開口部2Aを上に向けた状態でリテーナ5内の横一列5個の容器2が充填位置Bに搬入されると、充填装置7によって横一列5個の容器2内に所定量のゼリーが充填される。この後、充填後の容器2を保持したリテーナ5がシール位置Cに搬入されると、シール装置8によって帯状のシール部材Sが横一列5個の容器2における上端の開口部2Aに一斉に取り付けられる。これにより、各容器2の開口部2Aがシール部材Sにより密封される。
この後、シール部材Sが取り付けられた容器2がトリミング位置Dに搬入されると、トリミング装置9によって各容器2におけるシール部材Sの不要部分が切り揃えられる。つまり、容器2の開口部2Aの輪郭に倣った形状にシール部材Sが切り揃えられるようになっている。
このようにして、リテーナ5に保持されて間欠搬送される一列分5個の容器2に対してゼリーの充填、シール部材Sの装着及びシール部材Sの不要部分を切り揃える処理が行われる。そして、これらの処理が終わってリテーナ5に保持された横一列分5個の容器2は、図示しない排出手段によって搬送手段3のリテーナ5から取り外された後に図示しない下流側の集積位置へ移送されるようになっている。なお、充填装置7、シール装置8及びトリミング装置9の構成は従来公知であるので、それらに関する詳細な説明は省略する。
以下、容器供給装置6の詳細な構成について説明する。図2ないし図4に示すように、容器供給装置6は、合計15個の吸着ヘッド15が設けられた回転軸14を備えるとともに、この回転軸14及び吸着ヘッド15を同期して回転させる回転手段21と、吸着ヘッド15及び回転手段21を昇降させる昇降手段22を備えている。回転手段21及び昇降手段22の作動は上記制御手段11によって制御されるようになっている。
回転軸14の一端にはサーボモータ28が接続されており、このサーボモータ28は制御手段11によって所定方向に回転されるようになっている。すなわち、制御手段11は、サーボモータ28により回転軸14を所要角度一方向に回転させることにより、横1列分5個の吸着ヘッド15を開口が鉛直上方に向けた状態と、回転軸14を回転中心として180°反転させて開口が鉛直下方に向けた状態と、さらにそれらの状態の間の位置とに移動させることができる。本実施例の回転手段21は、回転軸14及びサーボモータ28によって構成されている。
回転軸31の両端部は両支柱23、23の外方まで突出させてあり、それら回転軸31の両端部は、揺動レバー33と連結ロッド34とからなる左右一対のリンク機構35、35を介して上記左右の昇降部材26、26に接続されている。そのため、制御手段11によってサーボモータ32が正逆に所要量だけ回転されて回転軸31が正逆に回転されると、左右のリンク機構35、35を介して両昇降部材26、26がガイドレール24、24に沿って昇降され、それに伴い、両昇降部材26、26に配設されている回転軸14及び合計15個の吸着ヘッド15も昇降されるようになっている。本実施例においては、昇降部材26、26、リンク機構35、35、回転軸31及びサーボモータ32によって昇降手段22が構成されている。
すなわち、図5(a)において、回転軸14が上昇端まで上昇されて一時停止すると、鉛直上方を向けた状態の第1組の5個の吸着ヘッド15aがマガジン4内の最下方の容器2に接触して、それを吸着・保持する。この直後に、前述したストッパ機構13による最下方の容器2の支持状態が解放される。
この後、回転軸14と全ての吸着ヘッド15が下降されると同時に回転手段21により回転軸14が反時計方向に連続して回転される。つまり、第1組の5個の吸着ヘッド15aは容器2を保持した状態で下降しながら回転軸14を回転中心として回転される。この過程において回転軸14が回転を開始してから60度回転した時点では、容器2を保持していない第3組の5個の吸着ヘッド15cは鉛直下方を向けた状態で下降端の位置となる(図5(d)参照)。なお、この時点では搬送手段3のリテーナ5は下方側の供給位置Aに停止されている。また、この時点では、第1組の吸着ヘッド15aに保持されている容器2は、マガジン4内に収容されていた状態と比較すると60度回転された状態となっている。
その後、回転軸14及び各吸着ヘッド15は連続して反時計方向に回転されると同時に回転軸14と各吸着ヘッド15が昇降手段22により上昇端まで上昇されると、回転軸14の回転が一時停止されるとともに鉛直上方を向けた第2組の5個の吸着ヘッド15bによってマガジン4の最下部の容器2が吸着・保持される(図5(d)〜(f)参照)。この時点では、第1組の吸着ヘッド15aに保持された容器2は、マガジン4内に収容されていた時と比較すると120度回転された状態となっている。
この時点で第1組の吸着ヘッド15aによる容器2の保持状態が解除されるので、解放された容器2は供給位置Aに停止中のリテーナ5のポケットPに供給される。その後、搬送手段3のリテーナ5は1ピッチ分移動する。
このように第1組の吸着ヘッド15aが供給位置Aで容器2を解放した直後の状態は、上記図5(d)に示した状態と同じ状態となる。つまり、第1組の吸着ヘッド15aは鉛直下方に向けた状態で下降端に位置し、第2組の吸着ヘッド15bは容器2を保持しており、他方、第3組の吸着ヘッド15cは容器2を保持していない。この後は、前述した図5(d)〜図5(i)に関して説明した作動と同様に、回転軸14の上昇作動と回転軸14の反時計方向の回転が連続して行われる。より詳細には、停止していた回転軸14は反時計方向に回転されると同時に所定量上昇されて上昇端で一時停止されるので、鉛直上方を向けた第3組の吸着ヘッド15cが上昇端に位置してマガジン4内の最下部の空の容器2を吸着・保持する(図5(d)〜図5(f)と同様の作動)。
この時点では、第2組の吸着ヘッド15bに保持された容器2は、マガジン4内に収容されていた時と比較すると120度回転された状態となる。この後、直ちに回転軸14と吸着ヘッド15が僅かに下降されることで、第3組の吸着ヘッド15cによってマガジン4から5個の容器2が同時に取り出される(図5(g)と同じ状態)。
この直後に、回転軸14が下降されると同時に回転軸14が連続的に60度回転される。つまり、第2組の吸着ヘッド15b及び第3組の吸着ヘッド15cにそれぞれ容器2が保持された状態において、回転軸14は下降されながら60度回転し、そこで回転軸14は停止されるので、第2組の吸着ヘッド15bが鉛直下方を向けた状態で下降端に位置する(図5(g)〜図5(i)と同じ状態)。これにより、第2組の吸着ヘッド15bに保持された5個の容器2は、マガジン4内に収容されていた時と比較して180度回転された状態(反転された状態)で供給位置Aに供給される(図5(i)参照)。なお、この時点までには搬送手段3は新たな空のリテーナ5を供給位置Aに停止させている。この時点で第2組の吸着ヘッド15bによる容器2の保持状態が解除されるので、解放された容器2は供給位置Aに停止中のリテーナ5のポケットPに供給される。
そして、回転軸14の外周部には円周方向等間隔で3箇所に3組の吸着ヘッド15(15a〜15c)を配置しているので、容器2を保持した第1組の吸着ヘッド15aが反転されて供給位置Aに供給されるまでの間に、第2組の吸着ヘッド15bによってマガジン4内から次の容器2を取り出すことができる。そのため、回転手段21及び昇降手段22に過重な負荷をかけることなく、マガジン4からの容器2の取出しとその後の反転させてからの供給位置Aへの供給処理を円滑にかつ高速で行うことができる。そのため、従来と比較して高速処理可能な容器供給装置6を提供することができる。
受け渡し手段41は、搬送手段3の移動に追従して搬送方向に移動可能であるとともに、容器2を受け取る上昇端位置と搬送手段3に容器2を受け渡す下降端位置とに昇降されるようになっている。このような構成とすることにより、搬送手段3がリテーナ5を連続搬送させた連続運転にも対応することが可能となる。
各組の吸着ヘッド15a〜15cがマガジン4から取り出した容器2を受け渡し手段41に供給すると、該受け渡し手段41は吸着ヘッド15(15a〜15c)から受け取った容器2を保持して搬送手段3の移動に追従しながら搬送方向に移動しつつ下降して、供給位置Aとなる搬送手段3のポケットPに容器2を供給するようになっている。その他の構成は、前述した第1実施例と同じであり、対応する各部材には第1実施例と同じ部材番号を付している。このような第2実施例の構成であれば、上記第1実施例より高速運転に対応可能である。
6‥容器供給装置 11‥制御手段
14‥回転軸(回転部材) 15‥吸着ヘッド(保持部材)
21‥回転手段 22‥昇降手段
A‥供給位置
Claims (2)
- 容器を保持する保持部材が設けられた回転部材と、この回転部材を回転させることにより、上記保持部材に保持された容器を反転させる回転手段と、上記回転部材を昇降させる昇降手段と、上記回転手段および昇降手段の作動を制御する制御手段とを備え、マガジン内の最下方に収容された容器を上記保持部材によって保持して取り出してから反転させて下方側の供給位置に供給するようにした容器供給装置において、
上記回転部材の外周部における円周方向等間隔位置に上記保持部材を3個以上の奇数個配置するとともに、
先行する保持部材を上昇させてマガジン内の容器を保持して取り出してから、上記先行する保持部材を下降させつつ回転させて上記供給位置まで反転されるまでの間に、後行する保持部材を上昇させてマガジン内の次の容器を保持して取り出させ、上記先行する保持部材に保持された容器が反転されたら、該先行する保持部材を下降させてそれに保持された容器を上記供給位置に供給するように、上記制御手段は上記回転手段と昇降手段の作動を制御することを特徴とする容器供給装置。 - 上記容器を搬送する搬送手段と、この搬送手段の上方側に設けられ、搬送方向に移動可能であるとともに昇降可能な受け渡し手段を備え、
上記受け渡し手段は、上記保持部材から受け取った容器を上記搬送手段の移動に追従しながら下降して上記搬送手段に供給することを特徴とする請求項1に記載の容器供給装置。
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