JP6186562B2 - レブリン酸の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セルロース等の炭水化物やバイオマス由来物等の炭水化物含有材料を原料として用い、炭水化物を水と触媒の存在下で反応させてレブリン酸を製造するレブリン酸製造技術に関する。
レブリン酸は高分子可塑剤、生理活性物質などの合成中間体として有用なものであって、糖やでんぷん、グルコースなどの炭水化物を原料として製造され、例えば糖を酸触媒の存在下で加熱分解することによる製造法は古くから知られている。そのような製造法の中に触媒として臭化水素酸や塩酸を用いる方法があるが(非特許文献1参照)、これらの酸は揮発性があり、工業的製法においては装置の防食方法が問題となる。
揮発性の無い硫酸を触媒として用いるレブリン酸の製造法も知られているが(特許文献1〜2参照)、硫酸触媒では低温での反応速度が遅く、良好な収率でレブリン酸を得るためには160℃以上の高い反応温度が必要である。特許文献2においては、セルロースを原料として硫酸により連続的にレブリン酸を製造する方法を述べているが、70%以上の収率でレブリン酸を製造するにはセルロースを構成するグルコース1モルあたり3当量以上の硫酸が必要であり、非特許文献1において報告されている方法と同様に、工業的製法においては装置の防食方法および反応後の酸の処理が問題となる。
水は安価で毒性もないため、低環境負荷な溶媒として最も理想的であるといえる。実用化を視野に入れると、廃液処理、再利用を考慮した場合にも、反応溶媒としての水の利用は化学プロセスに対するメリットが大きいといえる。しかしながら、一般的に有機合成反応の中で汎用されている金属触媒は、水やアルコールなど配位性のある溶媒中でその活性が低下すること、あるいは触媒自体が分解する場合があることが懸念されている。そのため、多くの合成反応はトルエンやクロロホルムなどの有機溶媒中で実施されてきた。
これまでも水中で効率よく目的物を合成しようとする試みがなされてきているが、そのような水中での効率的合成は容易ではないことが知られている。例えば、これまでに報告されている水中でのレブリン酸合成反応については、350℃を超える高温高圧の水中で反応を行うものや、亜臨界、超臨界状態といった極めて過酷な条件を必要とする場合が多く(非特許文献2〜5)、生成物におけるレブリン酸の選択性が低いばかりか、過酷な反応条件ゆえに原料であるセルロースの分解、炭化が抑制できないといった問題がある。
また、反応に用いる触媒は、実際のバイオマス原料に含まれる微量の水分や無機質、様々な夾雑成分とも反応してしまう可能性があるため、既存技術の実施例と実用化の間には、大きな隔たりが生じていることもまた解決すべき課題の一つであった。
特許第1166813号公報(特許請求の範囲その他) 米国特許第5,608,105号明細書(特許請求の範囲その他)
T.R.Frost and F.F.Kruth,TAPPI,34,80(1951) J.Mol.Catal.A:Chem.2005,239,151−157 J.Chem.Technol.Biotechnol.2008,83,383−388 Bioresour.Technol.2002,81,257−260 Energy Environ.Sci.,2008,1,32−65
上述のように、従来法では揮発性の酸や多量の強腐食性の酸を必要とすることから、装置の防食方法および反応後の酸の処理が問題となっていた。また、酸触媒を用いた場合の装置の防食といった従来の課題に加えて、水中でも失活することなく、水分や無機質、様々な夾雑成分に反応を阻害されることもない、効率よくレブリン酸のみを与えうる触媒系の開発が強く望まれている。
本発明は、このような従来技術を背景としたものであり、揮発性の酸や強腐食性の硫酸等を使用することなく、水存在下の比較的穏和な条件でセルロース等の炭水化物や炭水化物含有材料からレブリン酸を効果的に製造することのできるレブリン酸製造方法を提供することを第一の課題とする。
本発明は、炭水化物含有材料が無機質等の夾雑成分を含むものであっても、水存在下でレブリン酸を効果的に製造することのできるレブリン酸製造方法を提供することを第二の課題とする。
本発明は、水存在下、比較的少量の触媒により炭水化物からレブリン酸を効果的に製造できるレブリン酸製造方法を提供することを第三の課題とする。
最近発明者らは、ある種の金属化合物とリン酸を組み合わせて触媒として用いることにより、セルロースなどの炭水化物が水存在下の穏和な条件でレブリン酸に変換されることを見出した。この製造法では、反応に用いる金属化合物とリン酸の使用量は少なくて済む。また、従来法に比べて酸の強さも反応条件も穏和であり、さらに反応溶媒として水を用いることが可能であること、様々な種類の木粉を原料として用いることが可能であることから、既往の様々な問題点を克服したものである。
本発明者らは、上記の優れた特徴を有する反応によるレブリン酸の製造法における触媒について鋭意研究した結果、周期律表における第3〜9族、第11族、第13族、第14族または希土類金属の化合物、中でもハロゲン化物、トリフルオロメチル硫酸塩、過塩素酸塩のうち少なくとも1種類の化合物と有機または無機リン酸との組み合わせからなる触媒系を用いると、水中で炭化水素から効率よくレブリン酸が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、この出願は以下の発明を提供するものである。
〈1〉炭水化物を水と触媒の存在下で反応させてレブリン酸を製造する方法であって、触媒として、周期律表における第3族(ランタノイドを含む)、第4〜9族、第11族、第13族、第14族から選択される少なくとも1種類の金属の化合物と、有機または無機リン酸を組み合わせて用いることを特徴とするレブリン酸の製造方法。
〈2〉前記金属の化合物が、ハロゲン化物、トリフルオロメチル硫酸塩、過塩素酸塩、それらの無水物および水和物から選択される少なくとも1種類であることを特徴とする〈1〉に記載のレブリン酸の製造方法。
〈3〉前記金属が、スカンジウム、鉄、銅、ホウ素、アルミニウム、スズ、ランタン、セリウム、イッテルビウムから選択される少なくとも1種類であることを特徴とする〈1〉または〈2〉に記載のレブリン酸の製造方法。
〈4〉前記有機または無機リン酸が、オルトリン酸、亜リン酸、二リン酸、ポリリン酸、プロピルホスホン酸、tert−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、シクロヘキシルホスホン酸、メチレンジホスホン酸、エチレンジホスホン酸、フェニルホスホン酸、ベンジルホスホン酸から選択される少なくとも1種類であることを特徴とする〈1〉〜〈3〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
〈5〉前記金属の化合物と、前記有機または無機リン酸との使用量の割合がモルベースで20:80〜70:30であることを特徴とする〈1〉〜〈4〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
〈6〉前記炭水化物がセルロースを含むものであることを特徴とする〈1〉〜〈5〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
本発明は、次のような態様を含むことができる。
〈7〉前記金属化合物の使用量が、炭水化物を構成する糖に対して5〜20モル%であることを特徴とする〈1〉〜〈6〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
〈8〉前記有機または無機リン酸の使用量が、炭水化物を構成する糖に対して5〜20モル%であることを特徴とする〈1〉〜〈7〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
〈9〉存在させる水量が、炭水化物を構成する糖に対して100〜660当量であることを特徴とする〈1〉〜〈8〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
〈10〉前記金属の化合物がハロゲン化物から選択される少なくとも1種類であることを特徴とする〈1〉〜〈9〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
〈11〉前記ハロゲン化物が塩化物、フッ化物から選択される少なくとも1種類であることを特徴とする〈10〉に記載のレブリン酸の製造方法。
〈12〉前記金属が第13族から選択される少なくとも1種類であることを特徴とする〈1〉または〈2〉に記載のレブリン酸の製造方法。
〈13〉前記炭水化物が、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、でんぷんから選択される少なくとも1種類であることを特徴とする〈1〉〜〈12〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
〈14〉前記炭水化物が、木材、おが屑、木粉、バーク、紙類、パルプ、紙廃棄物、バガス、もみ殻、ヤシ殻、フスマ、米糠、大豆粕、菜種粕、コーヒー粕、茶粕、おから、トウモロコシ穂軸、トウモロコシ茎葉、ヤシ毛、スイッチグラス、アルファルファ、竹、草、干し草、海草、海藻から選択される少なくとも1種類の原料に含有されたものであることを特徴とする〈1〉〜〈12〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
〈15〉前記炭水化物が、木粉に含有されたものであることを特徴とする〈1〉〜〈12〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
〈16〉反応温度が175℃〜250℃であることを特徴とする〈1〉〜〈15〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
〈17〉反応が5気圧以上の窒素ガス雰囲気で行われることを特徴とする〈1〉〜〈16〉のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
本発明方法によれば、揮発性の酸や強腐食性の硫酸を使用することなく、また、350℃超の高温や、亜臨界、超臨界の高圧装置を用いる必要がなく、反応溶媒などとしての水の存在下比較的穏和な条件において、セルロース等の炭水化物からレブリン酸を効果的に製造することができる。そのため、レブリン酸製造のための装置コストや環境負荷を大幅に低減することができるし、炭化物の生成も防止できる。
また、本発明によれば、バイオマス由来の様々な種類の炭水化物含有原料を用いても、また、それらの炭水化物含有原料が水分を含んだ状態であっても、それら炭水化物含有原料から効率よくレブリン酸を得ることができ、また従来よりも少量の触媒使用量で効率よくレブリン酸を製造することができる。
原料として用いる炭水化物や炭水化物含有材料は、特に制限されず、従来この種のレブリン酸の原料として用いられている全ての炭水化物や炭水化物含有材料が包含される。このような炭水化物や炭水化物含有材料としては、例えばセルロースあるいはそれらを含有する混合物、あるいはバイオマス由来の様々な種類の炭水化物含有材料が挙げられる。
炭水化物のうち、単糖類としては、例えばグルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース等が、また、多糖類としては、例えばでんぷん、セルロース等が挙げられる。セルロースを含有する原料としては、スギ、米松、ユーカリ等の各種木材、おが屑、木粉、バーク、紙類、パルプ、紙廃棄物、バガス、もみ殻、ヤシ殻、フスマ、米糠、大豆粕、菜種粕、コーヒー粕、茶粕、おから、トウモロコシ穂軸、トウモロコシ茎葉、ヤシ毛、スイッチグラス、アルファルファ、竹、草、干し草、海草、海藻等が挙げられる。
これらの炭水化物や炭水化物含有材料は単独で用いてもよいし、原料自体が混合物の場合にはそれより単離することなく混合物のまま用いてもよい。
本発明では、炭水化物からのレブリン酸製造反応の際に、触媒だけでなく水を存在させる。存在させる水の量は、限定するものではないが、炭水化物を構成する糖に対して100〜660当量〔反応に用いた炭水化物原料の濃度表記にして、0.084〜0.556mol/L、つまり273〜1800mg/20ml(=1.68〜11.11mmol/20ml)〕、好ましくは200〜600当量〔反応に用いた炭水化物原料の濃度表記にして、0.093〜0.278mol/L、つまり300〜900mg/20ml(=1.85〜5.56mmol/20ml)〕、より好ましくは360〜500当量〔反応に用いた炭水化物原料の濃度表記にして、0.111〜0.154mol/Lつまり360〜500mg/20ml(=2.22〜3.09mmol/20ml)〕、さらに好ましくは430〜460当量〔反応に用いた炭水化物原料の濃度表記にして、0.121〜0.129mol/L、つまり391〜419mg/20ml(=2.42〜2.58mmol/20ml)〕とすることができる。
存在させる水の量が、炭水化物を構成する糖に対して100当量より少ない場合、レブリン酸の選択性および収率が低下する可能性がある。また、存在させる水の量が、炭水化物を構成する糖に対して660当量より多い場合、レブリン酸の選択性および収率が低下する可能性がある。
なお、本発明を損なわない範囲で反応器の形状、内容積を自由に選択しても構わないが、反応に用いる高圧反応器の内容量に対し、50vol%以下の水を用いるのが望ましい。(例:50mlの内容量の反応器に対して25ml以下。)それ以上の量を用いた場合は、過熱膨張した水蒸気によって反応器が破損する恐れがある。
存在させる水は、限定するものではないが、炭水化物含有原料に含まれる水分、炭水化物や炭水化物含有原料を溶解または分散させる溶媒、触媒の金属化合物やリン酸を溶解または分散させる溶媒、レブリン酸製造反応の際の溶媒などの形態で、供給したり存在させたりすることができる。
レブリン酸製造反応の際の、炭水化物とともに反応に供される溶媒としては、前述のとおり、水を用いることができるが、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、またはアニソールなどの芳香族エーテル、N−メチルピロリジノンなどのアミド系化合物、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物を混合して用いてもよい。これらの有機溶媒の混合量は、限定するものではないが、溶媒成分としての水に対し50vol%以下(好ましくは20vol%以下、より好ましくは10vol%以下、最も好ましいのは5vol%以下)とすることができる。
触媒として用いる周期律表における第3〜9族、第11族、第13族、第14族または希土類金属を含む化合物は、Sc、Y、Ti、Zr、Nb、Cr、Re、Fe、Ru、Ir、B、Al、Ga、In、Tl、Sn、Pb、La、Ce、Pr、Nd、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選ばれた金属の化合物から任意のものを選ぶことができる。この中でも第13族金属、中でもAlが好ましく用いられる。化合物の形態(種類)としては、それらのハロゲン化物、トリフルオロメチル硫酸塩、過塩素酸塩などから選ぶことができる。より好ましくは塩化物塩である。これらは無水物であってもよいし水和物であってもよい。取扱いの容易さを鑑み、より好ましくは水和物の塩がよい。これらの化合物は溶媒に可溶な塩の状態で用いてもよいし、また、溶媒に不溶な塩の状態で用いてもよい。
金属化合物の使用量は原料炭水化物を構成する糖に対して5〜20モル%が好ましく、5〜10モル%がより好ましく、9〜10モル%とするのがさらに好ましい。
これらの金属化合物はそれのみでレブリン酸製造のための触媒として使用することができるが、本発明では、水存在下の比較的穏和な条件でレブリン酸を製造するため、リン酸との共存下で反応が行なわれる。
リン酸の種類としては無機リン酸のうちでは、オルトリン酸、亜リン酸、二リン酸、ポリリン酸であってもよいし、有機リン酸のうちでは、プロピルホスホン酸、tert−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、シクロヘキシルホスホン酸、メチレンジホスホン酸、エチレンジホスホン酸、フェニルホスホン酸、ベンジルホスホン酸であってもよい。酸の使用量は原料炭水化物を構成する糖に対して5〜20モル%が好ましく、5〜10モル%がより好ましく、9〜10モル%とするのがさらに好ましい。
前記金属の化合物と、前記有機または無機リン酸との使用量の割合はモルベースで、好ましくは20:80〜70:30、より好ましくは40:60〜60:40、さらに好ましくは45:55〜55:45、最も好ましくは等モルである。
本発明の反応方法は、特に制約されないが、好ましくは、触媒量の金属塩化物を含む水中に炭水化物を加え、加熱反応させる方法が挙げられ、より好ましくは触媒量のリン酸を添加する方法が挙げられる。
反応温度は175℃〜250℃、中でも190℃〜210℃の範囲とするのがよい。反応温度がこれより低いと反応速度が遅くなるし、また、これより高いと反応が過剰に進み、黒色の不溶物が生じる。また、反応の際の圧力や雰囲気は限定する必要は無いが、一般的にはオートクレーブなどの耐圧反応容器を用い、5気圧以上(好ましくは10〜50気圧、より好ましくは20〜40気圧、さらに好ましくは28〜32気圧)程度の加圧下の窒素雰囲気で反応させるのが好ましい。5気圧未満であると、反応温度が十分に所望の温度まで達しない場合があり、反応溶媒の枯渇により原料の劣化や炭化が起こる可能性がある。また、50気圧超の窒素ガスを封入した場合は、装置の爆発などによる破損や不具合などが起こる可能性があるし、そのような破損や不具合を防ぐための装置コストが高くなるので望ましくない。
本発明方法においては、溶媒として水を用いるのが好ましいが、本発明を損なわない範囲で、必要に応じ他の適当な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等のエーテル系化合物、N−メチルピロリジノンなどのアミド系化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物を加えて用いてもよい。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)<第13族金属の各種化合物とリン酸との併用試験>
(実施例1−1)
内容積50mlのステンレス製オートクレーブに、セルロースを405mg(グルコース換算で2.5mmol)およびAlCl3・6H2Oを0.25mmol、H3PO4を0.25mmol加え、20mlの水を溶媒として用いて、30気圧の窒素雰囲気下200℃で5時間加熱反応させた。反応後室温まで冷却し、反応溶液を液体クロマトグラフィーにより分析した結果、レブリン酸が収率50%で得られていることが確認された。
(実施例1−2)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをAlCl3(無水)に代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率47%で得られていることが確認された。
(実施例1−3)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをAlBr3・6H2Oに代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率45%で得られていることが確認された。
(実施例1−4)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをAlBr3(無水)に代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率44%で得られていることが確認された。
(実施例1−5)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをAlI3(無水)に代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率48%で得られていることが確認された。
(実施例1−6)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをAl(OSO2CF3)3に代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率43%で得られていることが確認された。
(実施例1−7)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをAl(ClO4)3・9H3Oに代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率44%で得られていることが確認された。
(比較例1)
実施例1-1において、H3PO4を用いずに、AlCl3・6H2Oのみを0.25mmol用いて反応を行った結果、レブリン酸の収率は36%程度に過ぎないことが確認された。
(比較例2)
実施例1-1において、AlCl3・6H2Oを用いずに、H3PO4のみを0.25mmol用いて反応を行った結果、レブリン酸の収率は11%程度に過ぎないことが確認された。
(比較例3)
実施例1-1において、H3PO4に代えて硫酸0.25mmolを用いた以外は実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸の収率は26%程度に過ぎないことが確認された。
(比較例4)
実施例1-1において、H3PO4に代えて硝酸を0.25mmolを用いた以外は実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸の収率は27%程度に過ぎないことが確認された。
以上の結果より、上記の13族の金属化合物とリン酸を組み合わせた触媒を用いると、各々を単独で用いた場合や硫酸や硝酸のような高腐食性の酸を用いた場合よりも効率よくレブリン酸を製造することができることが分かる。
この時反応に用いられる触媒は、水和物であっても無水物であってもよいが、取扱いの容易さを鑑みると、水和物塩の方がより好ましい。
(実施例2)<第14族金属の化合物とリン酸との併用試験>
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをSnCl4・5H2Oに代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率54%で得られていることが確認された。
以上の実施例1,2の結果より、13族または14族金属の金属化合物とリン酸を組み合わせた触媒を用いると、従来の強酸を用いた製造法と比べて効率よくレブリン酸を製造することができることが分かる。
(実施例3)〜(実施例7)<第3〜9族、第11族、第13族、第14族または希土類金属を含む化合物とリン酸との併用試験>
(実施例3-1)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをScCl3・4H2Oに代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率50%で得られていることが確認された。
(実施例3-2)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをZrCl4・2THFに代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率46%で得られていることが確認された。
(実施例3-3)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをNbCl4・2THFに代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率50%で得られていることが確認された。
(実施例3-4)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをCrCl3・6H2Oに代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率45%で得られていることが確認された。
(実施例3-5)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをReCl3に代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率42%で得られていることが確認された。
(実施例3-6)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをFe(OSO2CF3)3に代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率40%で得られていることが確認された。
(実施例3-7)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをIrCl3・nH2Oに代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率42%で得られていることが確認された。
(実施例3-8)
実施例1-1において、AlCl・6HOをCu(OSOCF)に代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率42%で得られていることが確認された。
(実施例3-9)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをCu(ClO4)2に代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率45%で得られていることが確認された。
(実施例4)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをBCl3・SMe2に代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率51%で得られていることが確認された。
(実施例5)
実実施例1-1において、AlCl3・6H2OをLaCl3・7H2Oに代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率50%で得られていることが確認された。
(実施例6)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをCeCl3・7H2Oに代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率52%で得られていることが確認された。
(実施例7)
実施例1-1において、AlCl3・6H2OをYbCl3・6H2Oに代えた以外は、実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率50%で得られていることが確認された。
以上の結果より、周期律表における第3〜9族、第11族、第13族、第14族または希土類金属を含む化合物とリン酸を組み合わせた触媒を用いると、従来の強酸を用いた製造法と比べて効率よくレブリン酸を製造することができることが分かる。
(実施例8)<リン酸の種類の相違による影響試験>
(実施例8-1)
実施例1-1において、H3PO4に代えてH447を0.25mmolを用いた以外は実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率46%で得られていることが確認された。
(実施例8-2)
実施例1-1において、H3PO4に代えてH2PO3を0.25mmolを用いた以外は実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率41%で得られていることが確認された。
(実施例8-3)
実施例1-1において、H3PO4に代えてHn+2n3n+1(n=1とするポリリン酸)を0.25mmolを用いた以外は実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率44%で得られていることが確認された。
(実施例8-4)
実施例1-1において、H3PO4に代えてプロピルホスホン酸を0.25mmolを用いた以外は実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率44%で得られていることが確認された。
(実施例8-5)
実施例1-1において、H3PO4に代えてtert−ブチルホスホン酸を0.25mmolを用いた以外は実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率53%で得られていることが確認された。
(実施例8-6)
実施例1-1において、H3PO4に代えてシクロヘキシルホスホン酸を0.25mmolを用いた以外は実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率45%で得られていることが確認された。
(実施例8-7)
実施例1-1において、H3PO4に代えてメチレンジホスホン酸を0.25mmolを用いた以外は実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率44%で得られていることが確認された。
(実施例8-8)
実施例1-1において、H3PO4に代えてエチレンジホスホン酸を0.25mmolを用いた以外は実施例1-1と同様にして反応を行った結果、レブリン酸が収率44%で得られていることが確認された。
以上の結果より、種々の第3〜9族、第11族、13族、14族、希土類金属化合物を、上記実施例に記した触媒量の各種有機または無機リン酸と組み合わせて触媒として用いてセルロースと反応させると、効率よくレブリン酸を製造することができることが分かる。
(実施例9)<炭水化物や炭水化物含有材料の種類の相違による影響試験>
(実施例9-1)
実施例1-1の反応をセルロースの代わりにグルコースを0.405g用い、20mlの水を溶媒として、170℃にて反応を行なった結果、消費されたグルコースの量を基準として、レブリン酸が収率84%で生成していることが確認された。
(実施例9-2)
実施例1-1の反応をセルロースの代わりにフルクトースを0.405g用い、20mlの水を溶媒として、170℃にて反応を行なった結果、消費されたフルクトースの量を基準としてレブリン酸が収率54%で生成していることが確認された。
(実施例9-3)
実施例1-1の反応をセルロースの代わりにガラクトースを0.405g用い、20mlの水を溶媒として、160℃にて反応を行なった結果、消費されたガラクトースの量を基準としてレブリン酸が収率46%で生成していることが確認された。
(実施例9-4)
実施例1-1の反応をセルロースの代わりにマンノースを0.405g用い、20mlの水を溶媒として、160℃にて反応を行なった結果、消費されたマンノースの量を基準としてレブリン酸が収率51%で生成していることが確認された。
(実施例9-5)
実施例4の反応をセルロースの代わりにでんぷん(トウモロコシ由来)を0.405g用い、20mlの水を溶媒として、170℃にて反応を行なった結果、でんぷん分子を構成するグルコース分子のうち、消費されたグルコースの量を基準としてレブリン酸が収率84%で生成していることが確認された。
(実施例9-6)
実施例4の反応をセルロースの代わりにスギ木粉を0.500g用い、20mlの水を溶媒として、200℃にて反応を行なった結果、スギ木粉に含まれるα―セルロース含有率を基準とすると、レブリン酸が収率93%で生成していることが確認された。
(実施例9-7)
実施例4の反応をセルロースの代わりに米松木粉を0.500g用い、20mlの水を溶媒として、200℃にて反応を行なった結果、米松木粉に含まれるα―セルロース含有率を基準とすると、レブリン酸が収率73%で生成していることが確認された。
(実施例9-8)
実施例4の反応をセルロースの代わりにユーカリ木粉を0.500g用い、かつ水を20mL用いて、200℃にて反応を行なった結果、ユーカリ木粉に含まれるα―セルロース含有率を基準とすると、レブリン酸が収率71%で生成していることが確認された。
(実施例9-9)
実施例4の反応をセルロースの代わりにバガス粉末(サトウキビ搾汁後の残渣)を0.500g用い、かつ水を20mL用いて、200℃にて反応を行なった結果、バガス粉末に含まれるα―セルロース含有率を基準とすると、レブリン酸が収率73%で生成していることが確認された。
以上の結果より、微結晶性のセルロースのみならず、単糖類や多糖類、植物の主要成分であるセルロースを含むバイオマス由来の試料を原料として用いても本製造法によりレブリン酸を収率よく製造できることが分かる。
本発明は、糖やセルロース等の種々の炭水化物や炭水化物含有材料を原料として、従来の製造法よりも効率よくレブリン酸を製造するのに有用であり、原料となる炭水化物としては木材や廃棄物から得られる糖やでんぷん、セルロースの利用も可能であるし、また、得られたレブリン酸は、燃料添加剤、高分子原料、医農薬中間体等としての利用も可能であることから、化学産業の化石資源への依存性を低減させるのに資する。

Claims (5)

  1. 炭水化物を水と触媒の存在下で反応させてレブリン酸を製造する方法であって、触媒として、鉄、銅、ホウ素、アルミニウム、スズ、セリウム、ニオブ、クロム、レニウム、イリジウムから選択される少なくとも1種類の金属の化合物と、有機または無機リン酸を組み合わせて用いることを特徴とするレブリン酸の製造方法。
  2. 炭水化物を水と触媒の存在下で反応させてレブリン酸を製造する方法であって、触媒として、スカンジウム、鉄、銅、ホウ素、アルミニウム、スズ、ランタン、セリウム、イッテルビウム、ジルコニウム、ニオブ、クロム、レニウム、イリジウムから選択される少なくとも1種類の金属の化合物と、有機または無機リン酸を組み合わせて用いることを特徴とするレブリン酸の製造方法であって、前記金属の化合物が、ハロゲン化物、過塩素酸塩、それらの無水物および水和物から選択される少なくとも1種類であることを特徴とするレブリン酸の製造方法。
  3. 前記有機または無機リン酸が、オルトリン酸、亜リン酸、二リン酸、ポリリン酸、プロピルホスホン酸、tert−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、シクロヘキシルホスホン酸、メチレンジホスホン酸、エチレンジホスホン酸、フェニルホスホン酸、ベンジルホスホン酸から選択される少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1または2に記載のレブリン酸の製造方法。
  4. 前記金属の化合物と、前記有機または無機リン酸との使用量の割合がモルベースで20:80〜70:30であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
  5. 前記炭水化物がセルロースを含むものであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のレブリン酸の製造方法。
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