JP6183552B2 - ディーゼルエンジンの制御装置および制御方法 - Google Patents
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Description
この発明は、多段噴射が可能な燃料噴射ノズルを備え、メイン噴射の直後にアフター噴射を行う直接噴射式ディーゼルエンジンの制御装置および制御方法に関する。
直接噴射式ディーゼルエンジンで問題となるススの発生を抑制するために、メイン噴射の直後に比較的短時間のアフター噴射を行い、メイン噴射の燃焼に伴って発生したススをアフター噴射による燃料とともに燃焼させる技術が、特許文献1,2等に記載されている。
このようなアフター噴射の技術においては、メイン噴射の終了からアフター噴射の開始までのインターバルとして、個々の運転条件に対応してある最適値が存在し、図8の特性aに示すように、横軸に示すインターバルを徐々に大きくしていくと、適当なインターバルでもってアフター噴射を行うことで、ススの低減が見られる。なお、横軸の左端は、インターバルが0のとき、つまりアフター噴射を行わない場合(換言すればメイン噴射とアフター噴射とに分割しない場合)を示す。従って、ススの低減効果が最も得られるインターバルとなるように、運転条件(負荷、回転速度等)に応じたアフター噴射の噴射時期が、例えばマップの形でもって設定されている。図8の例では、このような最適なアフター噴射の噴射時期が、噴射時期IT1として与えられることになる。
しかしながら、機関の過渡時には、アフター噴射によるススの低減効果が低下する。例えば、図8の特性bは加速時におけるアフター噴射の特性の例を示しているが、図示するように、予め最適点として設定された噴射時期IT1では、ススが殆ど低減せず、これよりもインターバルを大きくしたときに、ススの低減が見られる。
これは、本発明者らの研究によれば、加速時には、アフター噴射の前に行われるメイン噴射の際の燃料圧力(いわゆるレール圧)が、目標とする燃料圧力(定常時の目標燃料圧力)よりも、応答遅れのために低いことから、キャビティ内で所期のガス流動が得られないことに起因する、と考えられる。すなわち、コモンレールを介して燃料噴射ノズルに供給される燃料圧力は、機関回転速度および負荷に基づいて可変的に設定されるので、過渡時には、燃料圧力の目標値が変化し、一般に加速時には目標とする燃料圧力が高くなっていく。しかし、実際の燃料圧力の変化には応答遅れが存在するので、メイン噴射時に所期の燃料圧力に達しておらず、噴霧の運動量が低下する。そのため、ススの低減に最適なアフター噴射の噴射時期が異なるものとなるのである。
図9は、このようにメイン噴射によるキャビティ内のガス流動がアフター噴射に与える影響を説明するための説明図であって、燃焼室内の局部的な空気過剰率の分布を等高線状に示している。なお、図は空気過剰率を14段階のレベルに区分して描いているが、代表的なものとして、符号E1で示す領域が空気過剰率が最も高く、E3で示す領域が空気過剰率が最も低く、E2で示す領域が中間的な空気過剰率の領域である。図の(a)は、適切な燃料圧力でのメイン噴射の後、アフター噴射が行われたとき(アフター噴射終了時)の燃焼室内の空気過剰率分布を示している。この段階では、ピストンの下降開始ならびにメイン噴射の運動量によって逆スキッシュ流が生じており、このスキッシュ流に乗って、キャビティ底部周囲の燃焼部がキャビティ中央部へ移動しようとする。図の(a)は、所期のガス流動が得られているため、アフター噴射の噴霧Fは、ある程度酸素が存在する領域へ噴射される。従って、ススの低減が図れる。
これに対し、図の(b)は、メイン噴射の燃料圧力が低い場合の状態を示しており、この場合は、メイン噴射の運動量が低く、逆スキッシュ流が弱いことから、キャビティ底部周囲の燃焼部がキャビティ中央部へ移動する前に、アフター噴射が行われてしまう。そのため、アフター噴射の噴霧Fが酸素の少ない領域に噴射されることとなり、ススの増加を招来する。
図の(c)は、(b)よりも僅かに遅れたクランク角においてアフター噴射を実行した場合の状態を示しており、(b)の状態よりもキャビティ中央部へ燃焼部が移動するため、ある程度酸素が存在する領域へアフター噴射の噴霧Fを与えることができ、ススの低減が図れる。
減速時においても、同様の理由から、アフター噴射の適切な噴射時期が定常時とは異なるものとなる。減速時には、一般に、燃料圧力が応答遅れにより目標値よりも過大となることから、適切なアフター噴射の噴射時期がより早期となる。
本発明は、上記のような過渡時の燃料圧力の変化によるススの悪化を回避することを目的としている。
本発明のディーゼルエンジンの制御装置は、
多段噴射が可能な燃料噴射ノズルを備え、メイン噴射の直後にアフター噴射を行う直接噴射式ディーゼルエンジンにおいて、
機関回転速度と負荷とに基づいて上記燃料噴射ノズルに供給される燃料圧力を可変制御する手段と、
機関回転速度と負荷とに基づいて上記アフター噴射の噴射時期を設定する手段と、
機関の過渡時に、検出した実燃料圧力に基づいて上記アフター噴射の噴射時期を補正する手段と、を備えている。
多段噴射が可能な燃料噴射ノズルを備え、メイン噴射の直後にアフター噴射を行う直接噴射式ディーゼルエンジンにおいて、
機関回転速度と負荷とに基づいて上記燃料噴射ノズルに供給される燃料圧力を可変制御する手段と、
機関回転速度と負荷とに基づいて上記アフター噴射の噴射時期を設定する手段と、
機関の過渡時に、検出した実燃料圧力に基づいて上記アフター噴射の噴射時期を補正する手段と、を備えている。
このような本発明では、過渡時に実燃料圧力が目標燃料圧力からずれることによるメイン噴射の運動量の過不足に対応して、アフター噴射の噴射時期を適切なものとすることができ、アフター噴射によるススの低減をより確実に得ることができる。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明に係る直噴式ディーゼルエンジン1をその吸排気系とともに示した構成説明図であって、シリンダブロック2に形成されたシリンダ3に、ピストン4が摺動可能に嵌合しており、かつシリンダブロック2の上面に固定されたシリンダヘッド5がシリンダ3の上端開口を覆っている。
上記ピストン4の頂面には、リエントラント型のキャビティ6が凹設されている。このキャビティ6は、ピストン4と同心状に形成されており、比較的大きな開口径を有している。また上記シリンダヘッド5側には、上記キャビティ6の中心に対応するシリンダ3中心位置に、多噴孔の燃料噴射ノズル7が配置されている。この実施例では、上記燃料噴射ノズル7はシリンダ3の中心軸線に沿って、つまり垂直に配置されている。
上記シリンダヘッド5には、一対の吸気弁8および一対の排気弁9が配置されており、それぞれ吸気ポート10および排気ポート11の先端開口部を開閉している。これらの吸気弁8および排気弁9は、各々のバルブステムがシリンダ3の中心軸線と平行となった垂直姿勢に配置されている。またシリンダヘッド5には、燃料噴射ノズル7に隣接してグロープラグ12が配設されている。
各気筒の燃料噴射ノズル7は、模式的に示すコモンレール13にそれぞれ接続されており、エンジンコントロールユニット16からの駆動信号により燃料噴射ノズル7のニードル(図示せず)がリフトすると、高圧燃料ポンプ14によりコモンレール13内に供給された高圧の燃料が噴射される構成となっている。コモンレール13内の燃料圧力は、調圧弁15を介して、エンジンコントロールユニット16により運転条件に応じた所定の圧力に調圧される。ここで、上記燃料噴射ノズル7は、ピエゾ素子等を用いた高応答性のものであり、負荷に応じて求められる総燃料噴射量を多段に分割して噴射することができる構成となっている。
この実施例のディーゼルエンジン1は、ターボ過給機18を備えており、該ターボ過給機18のタービン19が排気通路21の通路中に配置され、コンプレッサ20が吸気通路22の通路中に配置されている。排気通路21のタービン19よりも下流側には、プリ触媒コンバータ23およびメイン触媒コンバータ24が直列に配置されている。吸気通路22のコンプレッサ20よりも上流側には、エアフロメータ25およびエアクリーナ26が設けられており、コンプレッサ20よりも下流側となるコレクタ部28との間にはインタークーラ27が配設されている。さらに、排気還流装置として、排気通路21のタービン19よりも上流側の位置と吸気コレクタ部28とを連通する排気還流通路29と、排気還流率を機関運転条件に応じた所定の排気還流率に制御するために設けられた排気還流制御弁30と、を備えている。上記ターボ過給機18は、ウェストゲートバルブ18aの開度調整により過給圧を機関運転条件に応じて可変制御できる形式のものとなっている。
上記エンジンコントロールユニット16には、上記のエアフロメータ25のほか、エンジン回転速度Neを検出する回転速度センサ31、コモンレール13内のレール圧(実レール圧)rPrailを検出するレール圧センサ32、吸気温度Tinを検出する吸気温度センサ33、過給圧Boostを検出する過給圧センサ34、大気温度Tatmを検出する大気温度センサ35、大気圧Patmを検出する大気圧センサ36、水温Twを検出する水温センサ37、筒内圧Pcylを検出する筒内圧センサ38、等のセンサ類からの検出信号が入力されている。
上記のような構成において、燃料噴射ノズル7から噴射すべき総噴射量Qは、ディーゼルエンジン1の負荷ないし目標トルクに応じて決定される。また、コモンレール13内の燃料圧力の目標値つまり目標レール圧tPrailは、この総噴射量Qと回転速度Neと水温Twと大気圧Patmと大気温度Tatmとに基づいて決定される。具体的には、図5に示すように、総噴射量Qと回転速度Neとをパラメータとしたマップ(M1a,M1b,M1c・・・)が、各水温毎、各大気圧毎、各大気温度毎、に予め設けられており、このマップを検索することで、そのときの運転条件に応じた目標レール圧tPrailが決定される。
そして、燃料噴射ノズル7から噴射される燃料は、運転条件に応じて、多段に分割して噴射される。例えば、図2に示すように、上死点TDCを挟んで行われるメイン噴射のほかに、パイロット噴射と、プリ噴射と、アフター噴射と、に分割して噴射される。アフター噴射は、主にメイン噴射による燃焼で生じたススを低減するためのものであり、低負荷域ならびに全開時を除く中高負荷域では、基本的にアフター噴射が行われる。
メイン噴射の噴射量およびメイン噴射の噴射時期は、上記の目標レール圧tPrailと同様に、総噴射量Qと回転速度Neとをパラメータとしたマップを、水温Tw、大気圧Patm、大気温度Tatmに応じて複数設け(図5のM2a,M2b,M2c・・・を参照)、対応する値を検索することによって決定される。なお、図5には、メイン噴射の噴射時期用のマップのみを例示しているが、噴射量についても同様のマップを備えている。メイン噴射の終了後適宜なインターバルInt(図2参照)を介して噴射されるアフター噴射の噴射時期も、同様に、総噴射量Qと回転速度Neとをパラメータとしたマップを、水温Tw、大気圧Patm、大気温度Tatmに応じて複数設け(図5のM3a,M3b,M3c・・・を参照)、対応する値を検索することによって決定される。
運転条件に応じた最適なインターバルでアフター噴射を行うことにより、メイン噴射により生じたススがアフター噴射の燃料とともに燃焼し、従って、中高負荷域におけるススの低減が図れる。
しかしながら、前述したように、過渡時に実際の燃料圧力(実レール圧rPrail)が応答遅れにより目標レール圧tPrailからずれていると、総噴射量Qと回転速度Neとに基づいてマップから設定されたアフター噴射の噴射時期が、実際のガス流動に対応した適切なものとならず、所期のスス低減作用が得られない。そのため、本実施例では、実レール圧rPrailに基づいて、アフター噴射の噴射時期が適切なものとなるように補正を行う。
図3は、具体的な処理の一例を示すフローチャートであって、ステップ1では、そのときの運転条件からアフター噴射の噴射時期の基本値を求める。詳しくは、総噴射量Q、回転速度Ne、水温Tw、大気圧Patm、大気温度Tatmに基づき、前述のマップ(図5のM3a,M3b,M3c・・・)を用いて、対応するアフター噴射の噴射時期を検索する。
次に、ステップ2では、レール圧センサ32が検出したメイン噴射噴射時点での実レール圧rPrailを読み込む。なお、代替として、現時点での実レール圧rPrailの値を用いるようにしてもよい。そして、ステップ3において、そのときの目標レール圧tPrailと実レール圧rPrailとの差分ΔP、機関回転速度Ne、メイン噴射の噴射量Qmain、に基づいて、アフター噴射の噴射時期に補正を加える。基本的には、実レール圧rPrailが目標レール圧tPrailよりも低い場合には、アフター噴射の噴射時期を遅れ側に補正し、実レール圧rPrailが目標レール圧tPrailよりも高い場合には、アフター噴射の噴射時期を進み側に補正する。なお、加速時には一般に前者の態様となり、減速時には一般に後者の態様となる。実レール圧rPrailと目標レール圧tPrailとの差は、前述したように、アフター噴射時の逆スキッシュ流の速度に関与する。また、差分ΔPが同じ値であっても、機関回転速度Neおよびメイン噴射の噴射量Qmainによって逆スキッシュ流の速度が異なるものとなるので、これらも含めて、必要な補正量を求め、噴射時期基本値に補正を加える。
次に、ステップ4において、アフター噴射噴射時期の遅角側の限界を示す閾値ITlimを、機関運転条件(例えば、総噴射量Q、回転速度Ne、水温Twなど)に基づいて設定する。これは、主に、燃費やアフター噴射によるオイル希釈などの観点から定められる。
ステップ5では、ステップ3で決定した補正後のアフター噴射の噴射時期が閾値ITlim以下(つまり閾値ITlimよりも進角側)であるか否かを判定する。ここで閾値ITlimよりも補正後の噴射時期が遅角側であれば、ステップ6へ進み、アフター噴射を禁止する。なお、閾値ITlimに制限した状態でアフター噴射を実行しないのは、不適切な噴射時期のアフター噴射であると、逆にススの悪化を来す虞があるためである。
補正後のアフター噴射噴射時期が閾値ITlim以下であれば、図示せぬ他の噴射制御ルーチンに従い、アフター噴射を実行する。
このように、上記実施例では、過渡時に実レール圧rPrailが目標レール圧tPrailに対し遅れて変化する場合に、メイン噴射噴射時点の実レール圧rPrailと目標レール圧tPrailとの差分ΔPに基づいてアフター噴射噴射時期が補正されるので、実際の逆スキッシュ流の速度に対応した形で、適切な時期にアフター噴射が行われることになり、アフター噴射によるススの低減が図れる。
なお、上記実施例では、アフター噴射の噴射時期の値そのものを閾値ITlimと比較するようにしているが、メイン噴射終了時点からアフター噴射開始までのインターバルIntについて閾値を設けるようにしてもよく、両者は実質的に変わりはない。
また、上記実施例では、特に過渡判定は行っていない。これは、定常時であれば、実レール圧rPrailと目標レール圧tPrailとの差分ΔPが0となり、ステップ3で実質的に補正が行われないこととなるためである。しかし、アクセルペダル開度の変化量などから定常状態であるか過渡状態であるかの判定を行い、過渡時にのみステップ2〜6の処理を行うようにしてもよい。
図4は、具体的な処理の他の例を示すフローチャートである。この実施例は、ターボ過給機18による過給圧Boostの過渡時の応答遅れをさらに考慮するようにしたものである。過給圧boostの目標値tBoostは、やはり機関運転条件(例えば、総噴射量Q、回転速度Ne、水温Twなど)に基づいて設定されるため、加速や減速の過渡時には、目標値tBoostが変化するが、実際の過給圧Boostの変化には応答遅れが存在する。この過給圧boostは、前述したメイン噴射の運動量ならびにその結果生じるガス流動を左右するので、応答遅れにより実際の過給圧boostが目標値tBoostと異なっていると、やはり最適なアフター噴射の噴射時期に影響が生じる。なお、実際の加速や減速においては、この過給圧Boostの応答遅れの影響は、実レール圧rPrailの応答遅れの影響に比べて遙かに小さい。
ステップ11では、そのときの運転条件からアフター噴射の噴射時期の基本値を求める。詳しくは、総噴射量Q、回転速度Ne、水温Tw、大気圧Patm、大気温度Tatmに基づき、前述のマップ(図5のM3a,M3b,M3c・・・)を用いて、対応するアフター噴射の噴射時期を検索する。
ステップ12では、レール圧センサ32が検出したメイン噴射噴射時点での実レール圧rPrailと、過給圧センサ34が検出したメイン噴射噴射時点での過給圧Boostを読み込む。なお、代替として、現時点での実レール圧rPrailおよび過給圧Boostの値を用いるようにしてもよい。そして、ステップ13において、そのときの目標レール圧tPrailと実レール圧rPrailとの差分ΔP、機関回転速度Ne、メイン噴射の噴射量Qmain、に基づいて、アフター噴射の噴射時期に補正を加える。基本的には、実レール圧rPrailが目標レール圧tPrailよりも低い場合には、アフター噴射の噴射時期を遅れ側に補正し、実レール圧rPrailが目標レール圧tPrailよりも高い場合には、アフター噴射の噴射時期を進み側に補正する。前述したように、加速時には一般に前者の態様となり、減速時には一般に後者の態様となる。
さらにステップ14において、そのときの過給圧目標値tBoostとステップ12において読み込んだメイン噴射噴射時点での過給圧Boostとの差分ΔBに応じて、アフター噴射の噴射時期にさらに補正を加える。基本的には、過給圧Boostが目標値tBoostよりも低い場合には、アフター噴射の噴射時期を進み側に補正し、過給圧Boostが目標値tBoostよりも高い場合には、アフター噴射の噴射時期を遅れ側に補正する。加速時には一般に前者の態様となり、減速時には一般に後者の態様となる。
次に、ステップ15において、アフター噴射噴射時期の遅角側の限界を示す閾値ITlimを、機関運転条件(例えば、総噴射量Q、回転速度Ne、水温Twなど)に基づいて設定する。これは、主に、燃費やアフター噴射によるオイル希釈などの観点から定められる。
ステップ16では、ステップ14において決定した補正後のアフター噴射の噴射時期が閾値ITlim以下(つまり閾値ITlimよりも進角側)であるか否かを判定する。ここで閾値ITlimよりも補正後の噴射時期が遅角側であれば、ステップ17へ進み、アフター噴射を禁止する。
このように実レール圧rPrailの応答遅れと過給圧Boostの応答遅れとの双方を考慮した実施例によれば、実際の逆スキッシュ流の状態をより正確に把握できることになり、アフター噴射によるススの低減がより適切に図れる。
図6および図7は、図4に示した実施例による過渡時の補正を示すタイムチャートであり、図6が加速時の動作を、図7が減速時の動作を、それぞれ示している。図の(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ、ススの排出量、過給圧Boost、レール圧Prail、アフター噴射のインターバルIntを示している。(e)は、アフター噴射の噴射量である。
図6の例では、時刻t1において加速され、過給圧の目標値tBoostおよび目標レール圧tPrailがステップ的に上昇するが、実際の過給圧Boostおよび実レール圧rPrailは、応答遅れを伴って変化する。これにより、メイン噴射終了からアフター噴射開始までのインターバルIntが拡大方向に補正される。ディーゼルエンジン1が排出するススは、(a)に示すように、加速に伴って増加するが、アフター噴射の噴射時期を適切に補正しない比較例の特性に比較して、実施例においては、適切な噴射時期のアフター噴射によってススの排出量が低減する。
図7の例では、時刻t2において、比較的高い負荷域から減速されており、過給圧の目標値tBoostおよび目標レール圧tPrailがステップ的に低下するのに対し、実際の過給圧Boostおよび実レール圧rPrailが、応答遅れを伴って変化する。この場合は、メイン噴射終了からアフター噴射開始までのインターバルIntが減少方向に補正される。これにより、アフター噴射の噴射時期がより適切なものとなり、ススの排出量が低減する。
Claims (7)
- 多段噴射が可能な燃料噴射ノズルを備え、メイン噴射の直後にアフター噴射を行う直接噴射式ディーゼルエンジンにおいて、
機関回転速度と負荷とに基づいて目標燃料圧力を設定し、この目標燃料圧力に沿って、上記燃料噴射ノズルに供給される燃料圧力を可変制御する手段と、
機関回転速度と負荷とに基づいて上記アフター噴射の噴射時期の基本値を設定する手段と、
機関の過渡時に、検出した実燃料圧力と上記目標燃料圧力との差に基づいて、実燃料圧力が目標燃料圧力よりも高い場合に進み側に、上記アフター噴射の噴射時期の基本値を補正する手段と、を備えてなるディーゼルエンジンの制御装置。 - ディーゼルエンジンが過給機を備えており、
機関回転速度と負荷とに基づいて目標過給圧を設定する手段と、
機関の過渡時に、検出した実過給圧と上記目標過給圧との差に基づいて、実過給圧が目標過給圧よりも低い場合に進み側に、上記アフター噴射の噴射時期の基本値を補正する手段と、をさらに備えた請求項1に記載のディーゼルエンジンの制御装置。 - 補正後のアフター噴射の噴射時期が閾値よりも遅角側であるときに、アフター噴射を禁止する、請求項1または2に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
- 実燃料圧力としてメイン噴射時における実燃料圧力の値を用いる、請求項1〜3のいずれかに記載のディーゼルエンジンの制御装置。
- 多段噴射が可能な燃料噴射ノズルを備え、メイン噴射の直後にアフター噴射を行う直接噴射式ディーゼルエンジンにおいて、
機関回転速度と負荷とに基づいて目標燃料圧力を設定し、この目標燃料圧力に沿って、上記燃料噴射ノズルに供給される燃料圧力を可変制御するとともに、
機関回転速度と負荷とに基づいて上記アフター噴射の噴射時期の基本値を設定し、
機関の過渡時には、検出した実燃料圧力と上記目標燃料圧力との差に基づいて、実燃料圧力が目標燃料圧力よりも高い場合に進み側に、上記アフター噴射の噴射時期の基本値を補正する、ディーゼルエンジンの制御方法。 - 実燃料圧力が目標燃料圧力よりも低い場合には遅れ側に、上記アフター噴射の噴射時期の基本値を補正する、請求項1に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
- 実過給圧が目標過給圧よりも高い場合には遅れ側に、上記アフター噴射の噴射時期の基本値を補正する、請求項2に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
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