JP6182098B2 - モード分離装置、モード多重装置、モード分離システム及びモード多重システム - Google Patents

モード分離装置、モード多重装置、モード分離システム及びモード多重システム Download PDF

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Description

本発明は、光通信分野におけるモード多重及び分離技術に関する。
近年、光ファイバ通信では、伝送容量を従来よりも増大させるための技術として、波長多重及び偏波多重に加えて、空間多重(モード多重)伝送技術が注目されている。シングルモードファイバ(SMF:Single-mode Fiber)を用いた既存の光ネットワークは、SMF内で伝送される波長多重光信号から必要な数の波長の光信号を分離し、また、波長多重光信号に対して必要な数の波長の光信号を多重することが可能な光波長多重分離装置によって構成されている。
将来、モード多重伝送技術がネットワークに対して適用された場合、波長多重光信号と同様、各ネットワーク拠点では、モード多重光信号から必要な数のモードの光信号を分離し、また、モード多重光信号に対して必要な数のモードの光信号を多重できることが求められる。このようなモード多重及び分離を行うための技術として、これまでに、非特許文献1及び2に記載のような技術が知られている。非特許文献1には、モード変換器によって生成されたモードの光をビームスプリッタ(BS)によって多重する技術が記載されている。非特許文献2のように体積ホログラムを用いて任意の角度方向へ特定のモードの光を空間的に分離する技術が記載されている。
C. Koebele, M. Salsi, L. Milord, R. Ryf, C. Bolle, P. Sillard, S. Bigo, and G. Charlet,"40km transmission of five mode division multiplexed data streams at 100Gb/s with low MIMO-DSP complexity", ECOC2011, Th.13.C.3, (2011). A. Okamoto, K. Morita, Y. Wakayama, J. Tanaka, and K. Sato,"Mode division multiplex communication technique based on dynamic volume hologram and phase conjugation,"Photonics in Europe 2010, proc. Vol.7716, (2010). B. E. A. Saleh、M. C. Teich、「基本 光工学1」、森北出版、2006年6月
しかし、上述の従来技術では、光波長多重分離装置のように、低損失でかつ低クロストークを実現可能なモードの多重及び分離は実現されてない。ここで、図1は、従来のモード多重装置の構成例を示す図である。図1のモード多重装置10では、多重すべきモードの数だけ用意されたSMFから出射される光信号を、モード変換器によって所望のモードへそれぞれ変換する。その後、モード変換器から出力される複数のモードの光信号を、複数のビームスプリッタ(BS)を用いて1本のビームに合波し、得られたビームを伝送用のマルチモードファイバ(MMF:Multi-mode Fiber)へ結合する。このようにして、複数のモードの光信号を多重して1本の光ファイバで伝送することが可能である。
モード多重装置10では、各モードの光信号には、1つのBSを通過するごとに約3dBのパワーの損失が生じるため、光信号が通過するBSの数は少ないことが望ましい。しかしながら、モード多重装置10では、多重すべきモードの数の増加に伴って必要なBSの数も増加する結果、1モードあたり(通過するBSの数)×3dBのパワーの損失が生じてしまう。なお、このようなパワーの損失は、モードの多重だけでなくモードの分離を行う際にも、必要となるBSの数の増加に伴って同様に生じうる。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものである。本発明は、モード分離装置及びモード多重装置において光信号のモード多重及び分離を行う際に生じる損失を低減する技術を提供することを目的としている。
本発明は、例えば、モード分離装置として実現できる。本発明の一態様の係るモード分離装置は、入射した光を、第1の光路の方向へ透過する光と第2の光路の方向へ反射する光とに分割する第1のビームスプリッタと、前記第1のビームスプリッタを透過して前記第1の光路を伝搬してきた光が入射し、かつ、前記第1のビームスプリッタで反射して前記第2の光路を伝搬してきた光が、前記第1の光路を伝搬してきた光とは異なる方向から入射する位置に設けられ、前記第1の光路を伝搬してきた光を、第1の出力ポートの方向へ反射する光と第2の出力ポートの方向へ透過する光とに分割し、前記第2の光路を伝搬してきた光を、前記第1の出力ポートの方向へ透過する光と前記第2の出力ポートの方向へ反射する光とに分割する第2のビームスプリッタであって、前記第1及び第2の光路を伝搬してきた光を合波して出力する、前記第2のビームスプリッタと、前記第1または第2の光路上に設けられ、前記第1または第2の光路を伝搬する光の空間分布を、予め定められた軸に対して反転させる反転手段と、を備え、前記反転手段で空間分布が反転した場合に位相分布が変化しない第1のモードの光と、前記反転手段で空間分布が反転した場合に位相分布が反転する第2のモードの光とが、多重された状態で前記第1のビームスプリッタに対して前記第1の光路の方向へ入射され、前記第1及び第2のモードの光は、前記第2のビームスプリッタによる合波によって、分離された状態で前記第1及び第2の出力ポートからそれぞれ出力されることを特徴とする。
本発明は、例えば、モード多重装置として実現できる。本発明の一態様の係るモード多重装置は、第1の光路の方向へ入射した光を、前記第1の光路の方向へ透過する光と第2の光路の方向へ反射する光とに分割し、前記第2の光路の方向へ入射した光を、前記第1の光路の方向へ反射する光と前記第2の光路の方向へ透過する光とに分割する第1のビームスプリッタと、前記第1のビームスプリッタを透過して前記第1の光路を伝搬してきた光が入射し、かつ、前記第1のビームスプリッタで反射して前記第2の光路を伝搬してきた光が、前記第1の光路を伝搬してきた光とは異なる方向から入射する位置に設けられ、前記第1の光路を伝搬してきた光を、第1の出力ポートの方向へ反射する光と第2の出力ポートの方向へ透過する光とに分割し、前記第2の光路を伝搬してきた光を、前記第1の出力ポートの方向へ透過する光と前記第2の出力ポートの方向へ反射する光とに分割する第2のビームスプリッタであって、前記第1及び第2の光路を伝搬してきた光を合波して出力する、前記第2のビームスプリッタと、前記第1または第2の光路上に設けられ、前記第1または第2の光路を伝搬する光の空間分布を、予め定められた軸に対して反転させる反転手段と、を備え、前記反転手段で空間分布が反転した場合に位相分布が変化しない第1のモードの光が、前記第1のビームスプリッタに対して前記第1の光路の方向へ入射され、前記反転手段で空間分布が反転した場合に位相分布が反転する第2のモードの光が、前記第1のビームスプリッタに対して前記第2の光路の方向へ入射され、前記第1及び第2のモードの光は、前記第2のビームスプリッタによる合波によって、多重された状態で前記第1の出力ポートから出力されることを特徴とする。
本発明によれば、モード分離装置及びモード多重装置において光信号のモード多重及び分離を行う際に生じる損失を低減することができる。
モード多重装置の構成例を示す図。 マッハツェンダ干渉計の動作原理を説明するための図。 一実施形態に係るモード多重装置及びモード分離装置の構成及び動作を概念的に示す図。 一実施形態に係るモード分離装置の構成及び同一LPモードの光を分離する場合の動作の一例を示す図。 一実施形態に係るモード分離装置の構成及び同一LPモードの光を分離する場合の動作の一例を示す図。 一実施形態に係る、像反転機能による像反転が行われた場合の各伝搬モードの光の位相変化例を示す図。 一実施形態に係るモード分離装置の構成及び異なるLPモードの光を分離する場合の動作の一例を示す図。 一実施形態に係るモード多重装置の構成及び動作の一例を示す図。 一実施形態に係る、5つのモードの光を分離するモード分離システムの一例を示す図。 一実施形態に係る、5つのモードの光を多重するモード多重システムの一例を示す図。 一実施形態に係る、5つのモードの光を分離するモード分離システムの一例を示す図。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。
<概要>
本発明の実施形態では、マッハツェンダ干渉計(例えば、非特許文献3を参照。)をモードの多重及び分離に利用することを特徴としている。具体的には、マッハツェンダ干渉計における2つの光路のうちの一方の光路に対して、伝搬する光の空間分布を予め定められた軸に対して反転させる機能(以下、「像反転機能」とも称する。)を付加する。これにより、マッハツェンダ干渉計に入力(入射)される光に対して、原理的に損失を生じさせることなくモードの多重及び分離を行うことが可能になる。
そこで、まず図2を参照して、マッハツェンダ干渉計の動作原理について説明する。図2に示すように、マッハツェンダ干渉計20では、入力ポートから入力され、ビームスプリッタ(BS)1に入射した光は、透過光と反射光に分割され、2つの光路(光路1及び光路2)をそれぞれ伝搬する。更に、光路1及び2をそれぞれ伝搬した2つの光は、BS2で再び合波されて干渉する。
マッハツェンダ干渉計20では、BS2で合波される際の2つの光の位相差に依存して、干渉の効果により出力ポートA及びBから出射される光のパワーが変化する。ここで、光路1及び2をそれぞれ伝搬した2つの光が出力ポートAから出射する際の2つの光の位相差が0の場合、出力ポートAでは、2つの光が同位相となって強め合う。この場合、光路1及び2をそれぞれ伝搬した2つの光が出力ポートBから出射する際の2つの光の位相差はπとなるため、出力ポートBでは、2つの光が逆位相となって弱め合う(打ち消し合う)。その結果、原理的には出力ポートAのみから光が出射し、出力ポートBからは光は出射しない(即ち、出力ポートBから出射する光の強度は0となる)。
一方、光路1及び2をそれぞれ伝搬した2つの光が出力ポートAから出射する際の2つの光の位相差がπの場合、出力ポートAでは、2つの光が逆位相となって弱め合う(打ち消し合う)。この場合、光路1及び2をそれぞれ伝搬した2つの光が出力ポートBから出射する際の2つの光の位相差は0となるため、出力ポートBでは、2つの光が同位相となって強め合う。その結果、原理的には出力ポートBのみから光が出射し、出力ポートAからは光は出射しない(即ち、出力ポートAから出射する光の強度は0となる)。
本実施形態では、上述のマッハツェンダ干渉計の特性を、モードの多重及び分離に利用する。具体的には、マッハツェンダ干渉計に2つのモードの光を入力した場合に、一方のモード(第1のモード)については、光路1及び2(第1及び第2の光路)をそれぞれ伝搬した2つの光が出力ポートAから出射する際の2つの光の位相差は0となるようにする。他方のモード(第2のモード)については、光路1及び2をそれぞれ伝搬した2つの光が出力ポートAから出射する際の2つの光の位相差はπとなるようにする。その結果、第1のモードの光は出力ポートAからのみ出射し、第2のモードの光は出力ポートBからのみ出射することになり、原理的に損失を生じさせることなくモードの分離を実現できる。
本実施形態では、マッハツェンダ干渉計をモード分離装置として機能させるために、図3(A)に示すように、マッハツェンダ干渉計の光路2に対して像反転機能を付加する。更に、第1のモードとして、像反転機能により光の空間分布が反転した場合に位相分布が変化しないモードを選択し、第2のモードとして、像反転機能により空間分布が反転した場合に位相分布が反転するモードを選択する。これにより、第1のモードについては、光路1及び2からの2つの光が出力ポートAから出射する際の位相差を0とする一方で、第2のモードについては、光路1及び2からの2つの光が出力ポートAから出射する際の位相差をπとすることを実現できる。
また、図3(B)に示すように、マッハツェンダ干渉計をモード分離装置としても機能させる場合と同様の構成で、マッハツェンダ干渉計をモード多重装置としても機能させることが可能である。この場合、BS1に対して光路1の方向へ、上述の第1のモードの光を入射させ、BS1に対して光路2の方向へ、上述の第2のモードの光を入射させればよい。その結果、光路2からBS2を透過する方向の出力ポートに、これら第1及び第2のモードの光が多重された状態で出射する。
<モード分離>
次に、図4は、一実施形態に係るモード分離装置の構成及び動作の一例を示す図である。図4に示すように、モード分離装置40は、上述のように、マッハツェンダ干渉計の構成に対して、光路2に像反転機能を付加したものに相当する。本実施形態では、像反転機能は、光路2を伝搬する光の空間分布を、後述するように予め定められた軸に対して反転させる機能に相当する。この像反転機能は、例えば図5に示すように、光路2を伝搬する光を順に反射させる複数のミラー(ミラーM2及びM3)によって実現できる。以下では、図5を参照して、モード分離装置40の構成についてより具体的に説明する。
モード分離装置40は、BS1及びBS2と、光路1上のミラーM1及び光路2上のミラーM2と、光路2上に設けられた像反転部50とを備える。BS1は、入射した光(入力された光)を、光路1の方向へ透過する光と光路2の方向へ反射する光とに分割する。BS2は、BS1を透過して光路1を伝搬してきた光が入射する位置であり、かつ、BS1で反射して光路2を伝搬してきた光が、光路1を伝搬してきた光とは異なる方向から入射する位置に設けられている。BS2は、光路1を伝搬してきた光を、出力ポートAの方向へ反射する光と出力ポートBの方向へ透過する光とに分割する。更に、BS2は、光路2を伝搬してきた光を、出力ポートAの方向へ透過する光と出力ポートBの方向へ反射する光とに分割する。このようにして、BS2は、光路1及び2を伝搬してきた光を合波して出力する。像反転部50は、光路2上に設けられ、光路2を伝搬する光に対する像反転を行う。光路1と2及びそれらの合波部に設けられる、ミラーM1とM2とM3及びBS2の反射により、光路1を伝搬してきた光と光路2を伝搬してきた光は同一の位置と角度で出力ポートA及び出力ポートBへ出射し、両出力ポートにおいて干渉する。
また、モード分離装置40では、BS1とBS2との間の、光路1及び2の光路差は、光路1及び2をそれぞれ伝搬してきた、上述の第1のモードの2つの光が出力ポートAで合波される際の、当該2つの光の位相差が0となるように調整される(定められる)。
モード分離装置40では、上述の第1及び第2のモード光が、多重された状態で、BS1に対して光路1の方向へ入射される。その結果、第1及び第2のモードの光は、光路1及び2を伝搬し、BS2による合波によって、分離された状態で出力ポートA及びBからそれぞれ出力される。
ここで、図5は、伝送用ファイバから、同一の伝搬モード(LPモード)のaモード及びbモードである、LP11a及びLP11bの2つのモードの光が、モード分離装置40に入力される場合を一例として示している。なお、LP11a及びLP11bは、同一の伝搬モードにおける縮退している2つのモードに相当する。
また、像反転部50は、水平方向への像反転機能を有しており、即ち、図5に示すように、垂直方向に沿った軸に対して、LP11a及びLP11bモードの光の空間分布をそれぞれ反転させる。その結果、第1のモードに相当するLP11aモードの光は、像反転の前後で位相分布が変化せず、第2のモードに相当するLP11bモードの光は、像反転によって位相分布が反転する。このように、像反転部50による像反転に用いられる軸は、LP11aモード(第1のモード)の光の空間分布を軸に対して反転させた場合に光の位相分布が変化せず、かつ、LP11bモード(第2のモード)の光の空間分布を軸に対して反転させた場合に光の位相分布が反転するように定められている。
これにより、LP11aモードの光がBS2(出力ポートA)で合波される際の、光路1及び2からの2つの光は同位相となり、互いに強め合いながら出力される。一方、出力ポートBでは、これら2つの光は逆位相となるため、出力ポートBからの出力は0となる。また、LP11bモードの光がBS2(出力ポートA)で合波される際の、光路1及び2からの2つの光は逆位相となり、出力ポートAからの出力は0となる。一方、出力ポートBでは、これら2つの光は同位相となり、互いに強め合いながら出力される。
このように、本実施形態によれば、同一LPモードのaモード及びbモードである、LP11a及びLP11bの2つモードの光を、原理的に損失を生じさせることなく分離することが可能である。
なお、像反転部50による像反転は、光路1及び2に設けられるミラーと、BS1及びBS2とによる光の反射回数を制御することによって実現されうる。具体的には、BS1に入射した光が出力ポートAまたはBから出力されるまでの、BS1及びBS2とミラーとによる光路1における反射回数と、BS1及びBS2とミラーとによる光路2における反射回数との差分が奇数となるように定められる。例えば、図5では、出力ポートAから出射される光は、光路1では2回、光路2では3回反射するため、反射回数の差分は1(奇数)となっている。また、出力ポートBから出射される光は、光路1では1回、光路2では4回反射するため、反射回数の差分は3(奇数)となっている。
また、モード分離装置40は、LP11a及びLP11bモードに限らず、同一のLPモードのa及びbモードの組み合わせであれば、同様にモードの分離を実現できる。これは、図6に示すように、同一のLPモード(図6では、LP11、LP21及びLP31モード)のa及びbモードの光に対して像反転を行った場合、a及びbモードの一方の光は位相分布が変化せず、他方は位相分布が反転する。したがって、LP11a及びLP11bモードに限らず、同一のLPモードのa及びbモードの組み合わせであれば、モード分離装置40によって原理的に損失を生じさせることなくモードの分離を行うことが可能である。
また、モード分離装置40は、LP11a及びLP11bモードのように同一のLPモードにおける縮退している2つのモードだけでなく、異なるLPモードについても、同様にモードの分離を実現できる。図7は、異なるLPモードの例として、LP11及びLP21モードの分離をモード分離装置40によって行う例を示している。図7に示すように、LP11及びLP21モードの光に対して像反転を行った場合、LP11モードの光は位相分布が変化せず、LP21モードの光は位相分布が反転する。このように、像反転により一方のモードの光には位相分布の変化が生じず、他方のモードの光に位相分布の反転が生じる組み合わせであれば、異なるLPモードの組み合わせであっても原理的に損失を生じさせることなくモードの分離を行うことが可能である。
<モード多重>
次に、図8は、一実施形態に係るモード多重装置の構成及び動作の一例を示す図である。図8に示すように、モード分離装置80は、上述のように、マッハツェンダ干渉計の構成に対して、光路2に像反転機能を付加したものに相当し、モード分離装置40の入力と出力とを入れ替えたものに相当する。
モード多重装置80では、上述の第1のモード光が、BS1に対して光路1の方向に(入力ポートAから)入射され、上述の第2のモード光が、BS1に対して光路2の方向に(入力ポートBから)入射される。その結果、第1及び第2のモードの光は、光路1及び2を伝搬し、BS2による合波によって、多重された状態で(光路2からBS2を透過する方向の)出力ポートから出力される。
本実施形態によれば、モード分離の場合と同様、原理的に損失を生じさせることなく、同一のLPモードのa及びbモード、並びに異なるLPモードについてモードの多重(合波)を行うことが可能である。
<他の実施形態>
上述の実施形態で説明したモード分離装置40及びモード多重装置80を複数用いることによって、3つ以上のモードの光の分離及び多重を行うことが可能である。図9は、複数のモードの光が伝搬可能な光ファイバ(マルチモードファイバ(MMF))から出射される、5つのモード(LP01,LP11a,LP11b,LP21a,LP21b)の光を分離するモード分離システムの例を示している。なお、図9では、モード分離装置40を像反転MZI(マッハツェンダ干渉計)として示している。
図9に示すモード分離システムは、2つの像反転MZI40に加えて、5つのモードの光を、異なるLPモードの数に相当する数の光に分割するためのBS91及びBS92を備える。BS91及びBS92で分割された(分岐した)光は、2つの像反転MZI40に入力される。これにより、同一LPモードのa及びbモードの光を、原理的に損失を生じさせることなく分離して出力できる。
また、図9に示すモード分離システムの入力と出力とを入れ替えることによって、図10に示すように、5つのモード(LP01,LP11a,LP11b,LP21a,LP21b)の光を多重するモード多重システムを実現できる。図10に示すモード多重システムは、5つのモードの光のうち、同一LPモードのa及びbモードの光を、原理的に損失を生じさせることなく多重(合波)して、多重された光をMMFに出力できる。
更に、図11に示すように、複数の像反転MZI40を多段に設ける(接続する)ことによって、同一LPモードのa及びbモードだけでなく異なるLPモードについても、BSを用いることなく分離できる。これにより、MMF内を伝搬する複数のモードの光を原理的に損失を生じさせることなく分離することが可能である。
上述の種々の実施形態は、光ファイバの空間利用効率の向上によって伝送容量の拡大を図る、空間多重(モード多重)伝送技術の実現に貢献しうる。これらの実施形態を用いることで、光ファイバ中の各モードについて独立した信号を変復調することが可能になる。その結果、理論的な通信容量は、(1モード当たりの伝送容量)×(モード数)となり、光ネットワークの大容量化を見込める。
また、上述の種々の実施形態で説明したモード多重分離技術によれば、各ネットワーク拠点において、モード多重光信号から必要な数のモードの光信号を分離し、また、モード多重光信号に対して必要な数のモードの光信号を多重できる。即ち、従来の波長多重光信号における波長と同様に、モード多重光信号におけるモードを扱うことが可能になる。

Claims (19)

  1. 入射した光を、第1の光路の方向へ透過する光と第2の光路の方向へ反射する光とに分割する第1のビームスプリッタと、
    前記第1のビームスプリッタを透過して前記第1の光路を伝搬してきた光が入射し、かつ、前記第1のビームスプリッタで反射して前記第2の光路を伝搬してきた光が、前記第1の光路を伝搬してきた光とは異なる方向から入射する位置に設けられ、前記第1の光路を伝搬してきた光を、第1の出力ポートの方向へ反射する光と第2の出力ポートの方向へ透過する光とに分割し、前記第2の光路を伝搬してきた光を、前記第1の出力ポートの方向へ透過する光と前記第2の出力ポートの方向へ反射する光とに分割する第2のビームスプリッタであって、前記第1及び第2の光路を伝搬してきた光を合波して出力する、前記第2のビームスプリッタと、
    前記第1または第2の光路上に設けられ、前記第1または第2の光路を伝搬する光の空間分布を、予め定められた軸に対して反転させる反転手段と、を備え、
    前記反転手段で空間分布が反転した場合に位相分布が変化しない第1のモードの光と、前記反転手段で空間分布が反転した場合に位相分布が反転する第2のモードの光とが、多重された状態で前記第1のビームスプリッタに対して前記第1の光路の方向へ入射され、
    前記第1及び第2のモードの光は、前記第2のビームスプリッタによる合波によって、分離された状態で前記第1及び第2の出力ポートからそれぞれ出力される
    ことを特徴とするモード分離装置。
  2. 前記第1及び第2のビームスプリッタの間の、前記第1及び第2の光路の光路差は、前記第1及び第2の光路をそれぞれ伝搬してきた前記第1のモードの2つの光が前記第1の出力ポートで合波される際の、当該2つの光の位相差が0となるように定められる
    ことを特徴とする請求項1に記載のモード分離装置。
  3. 前記反転手段による光の空間分布の反転に用いられる軸は、前記第1のモードの光の空間分布を軸に対して反転させた場合に光の位相分布が変化せず、かつ、前記第2のモードの光の空間分布を軸に対して反転させた場合に光の位相分布が反転するように定められる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のモード分離装置。
  4. 前記反転手段は、前記第2の光路を伝搬する光を順に反射させる複数のミラーで構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のモード分離装置。
  5. 前記反転手段に設けられるミラーの数は、前記第1のビームスプリッタに入射した光が前記第1または第2の出力ポートから出力されるまでの、前記第1及び第2のビームスプリッタと前記第1の光路上に設けられたミラーとによる、前記第1の光路における反射回数と、前記第1及び第2のビームスプリッタと前記第2の光路上に設けられたミラーとによる、前記第2の光路における反射回数との差分が奇数となるように定められる
    ことを特徴とする請求項4に記載のモード分離装置。
  6. 前記第1及び第2のモードは、同一の伝搬モードにおける縮退している2つのモードであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のモード分離装置。
  7. 前記第1及び第2のモードは、異なる伝搬モードであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のモード分離装置。
  8. 前記第1の光路を伝搬してきた光と、前記第2の光路を伝搬してきた光とが、同一の位置と角度で前記第1及び第2の出力ポートへ出射するように、前記第1及び第2の光路上のミラー及び前記第2のビームスプリッタが設けられることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のモード分離装置。
  9. 3つ以上のモードの光を分離するモード分離システムであって、
    前記3つ以上のモードの光を、前記3つ以上のモードのうちで異なる伝搬モードの数に相当する数の光に分割するための複数のビームスプリッタと、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の、複数のモード分離装置と、を備え、
    前記複数のビームスプリッタによって分割された光は、前記複数のモード分離装置のそれぞれの第1のビームスプリッタに入射し、
    前記複数のモード分離装置は、それぞれ異なる伝搬モードにおける縮退している2つのモードの光を分離して出力する
    ことを特徴とするモード分離システム。
  10. 3つ以上のモードの光を分離するモード分離システムであって、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の、複数のモード分離装置を備え、
    前記複数のモード分離装置は、多段に設けられており、それぞれ異なるモードの2つの光を順に分離して出力する
    ことを特徴とするモード分離システム。
  11. 第1の光路の方向へ入射した光を、前記第1の光路の方向へ透過する光と第2の光路の方向へ反射する光とに分割し、前記第2の光路の方向へ入射した光を、前記第1の光路の方向へ反射する光と前記第2の光路の方向へ透過する光とに分割する第1のビームスプリッタと、
    前記第1のビームスプリッタを透過して前記第1の光路を伝搬してきた光が入射し、かつ、前記第1のビームスプリッタで反射して前記第2の光路を伝搬してきた光が、前記第1の光路を伝搬してきた光とは異なる方向から入射する位置に設けられ、前記第1の光路を伝搬してきた光を、第1の出力ポートの方向へ反射する光と第2の出力ポートの方向へ透過する光とに分割し、前記第2の光路を伝搬してきた光を、前記第1の出力ポートの方向へ透過する光と前記第2の出力ポートの方向へ反射する光とに分割する第2のビームスプリッタであって、前記第1及び第2の光路を伝搬してきた光を合波して出力する、前記第2のビームスプリッタと、
    前記第1または第2の光路上に設けられ、前記第1または第2の光路を伝搬する光の空間分布を、予め定められた軸に対して反転させる反転手段と、を備え、
    前記反転手段で空間分布が反転した場合に位相分布が変化しない第1のモードの光が、前記第1のビームスプリッタに対して前記第1の光路の方向へ入射され、前記反転手段で空間分布が反転した場合に位相分布が反転する第2のモードの光が、前記第1のビームスプリッタに対して前記第2の光路の方向へ入射され、
    前記第1及び第2のモードの光は、前記第2のビームスプリッタによる合波によって、多重された状態で前記第1の出力ポートから出力される
    ことを特徴とするモード多重装置。
  12. 前記第1及び第2のビームスプリッタの間の、前記第1及び第2の光路の光路差は、前記第1及び第2の光路をそれぞれ伝搬してきた前記第1のモードの2つの光が前記第1の出力ポートで合波される際の、当該2つの光の位相差が0となるように定められる
    ことを特徴とする請求項11に記載のモード多重装置。
  13. 前記反転手段による光の空間分布の反転に用いられる軸は、前記第1のモードの光の空間分布を軸に対して反転させた場合に光の位相分布が変化せず、かつ、前記第2のモードの光の空間分布を軸に対して反転させた場合に光の位相分布が反転するように定められる
    ことを特徴とする請求項11または12に記載のモード多重装置。
  14. 前記反転手段は、前記第2の光路を伝搬する光を順に反射させる複数のミラーで構成されることを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載のモード多重装置。
  15. 前記反転手段に設けられるミラーの数は、前記第1のビームスプリッタに入射した光が前記第1または第2の出力ポートから出力されるまでの、前記第1及び第2のビームスプリッタと前記第1の光路上に設けられたミラーとによる、前記第1の光路における反射回数と、前記第1及び第2のビームスプリッタと前記第2の光路上に設けられたミラーとによる、前記第2の光路における反射回数との差分が奇数となるように定められる
    ことを特徴とする請求項14に記載のモード多重装置。
  16. 前記第1及び第2のモードは、同一の伝搬モードにおける縮退している2つのモードであることを特徴とする請求項11から15のいずれか1項に記載のモード多重装置。
  17. 前記第1及び第2のモードは、異なる伝搬モードであることを特徴とする請求項11から15のいずれか1項に記載のモード多重装置。
  18. 前記第1の光路を伝搬してきた光と、前記第2の光路を伝搬してきた光とが、同一の位置と角度で前記第1及び第2の出力ポートへ出射するように、前記第1及び第2の光路上のミラー及び前記第2のビームスプリッタが設けられることを特徴とする請求項11から17のいずれか1項に記載のモード多重装置。
  19. 3つ以上のモードの光を多重するモード多重システムであって、
    請求項11から18のいずれか1項に記載の、複数のモード多重装置と、
    前記複数のモード多重装置から出力された光を合波して出力するための複数のビームスプリッタと、を備え、
    前記複数のモード多重装置は、それぞれ異なる伝搬モードにおける縮退している2つのモードの光を多重して出力する
    ことを特徴とするモード多重システム。
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