JP2013257354A - モード合分波器、光送受信装置及び光通信システム - Google Patents

モード合分波器、光送受信装置及び光通信システム Download PDF

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信智 半澤
Yasushi Sakamoto
泰志 坂本
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隆 松井
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茂 冨田
Kunimasa Saito
晋聖 齊藤
Masanori Koshiba
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Abstract

【課題】本発明は、モードの合波の精度を良くし、合波時の損失を低減し、既存のファイバデバイスを用いてモード多重伝送を広帯域で実現することを目的とする。
【解決手段】モード合波部13は、第2導波路12が伝搬する基本モードを有する光信号を、第1導波路11の高次モードを有する光信号に変換し、第1導波路11が伝搬する基本モードを有する光信号に、変換後の第1導波路11の高次モードを有する光信号を合波する。モード合波部13は、第1導波路11及び第2導波路12の間でモード結合が可能である結合部14と、第1導波路11及び第2導波路12の間でモード結合が不能であり光路差を設定する遅延部15と、から構成される。結合部14での光路長及び遅延部15での光路差を適切に設計することにより、モード合波部13全体のモード合波効率は、使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに高い状態で略一定となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、マルチモード光ファイバを利用する光通信システムにおいて、複数のモードを有する光信号の生成又は分波を行なう技術に関する。
現在、光ファイバネットワークにおけるトラフィックは増大しており、伝送高速度化や多値変調技術や波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing:WDM)など、様々な手法を用いて伝送容量の拡大を図ってきた。しかしながら、既設の伝送路や従来の伝送方式を用いた伝送容量の拡大が将来的に困難になると予想されるため、波長領域の拡大、新たな伝送ファイバや伝送方式が検討されている。
波長領域を拡大する方法として、現在利用されていない波長帯を利用して、広波長域のWDMを実現して、伝送容量を拡大する検討もなされている。しかしながら、伝送損失が波長帯により異なるため、使用できる波長帯は限定されると考えられる。さらに、広波長域にわたり増幅が可能な光増幅器も実現が困難であるため、広波長域のWDMを実現するためには多くの課題がある。
新たな伝送ファイバに関しては、非特許文献1では、ファイバ非線形による波形歪を抑圧するために、実効断面積(Aeff)を拡大できるファイバ構造が提案されている。ファイバ非線形の抑圧は、ファイバへ入力できる入力パワーの増加につながり、伝送高速度化や更なる多値化を可能にするなど、優位性を得られる。しかし、Aeffの拡大は単一モード動作を前提としており、曲げ損失と単一モード動作がトレードオフの関係にあるため、Aeffの大幅な拡大が困難という課題がある。
新たな伝送方式に関しては、非特許文献2では、無線の伝送方式において周波数利用効率を向上させるために利用されている直交した周波数成分を利用するOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)が、非特許文献3では、マルチモード光ファイバを適用するMIMO(Multiple Input Multiple Output)が、検討されている。しかし、送受信器において複雑な信号処理を必要とするため、演算処理の高速化などの課題がある。
特開平8−288911号公報
T.Matsui,T.Sakamoto,K.Tsujikawa and S.Tomota,"Single−mode photonic crystal fiber with low bending loss and Aeff of > 200μm2 for ultra high−speed WDM transmission," OFC2010,PDPA2 (2010). Benn C.Thomsen,"MIMO enabled 40Gb/s transmission using mode division multiplexing in multimode fiber," OFC2010,OThM6 (2010). C.P.Tsekrekos and A.M.J.Koonen,"Mode−selective spatial filtering for increased robustness in a mode group diversity multiplexing link," Opt.Lett.32,pp.1041−1043 (2007). K.Jinguji,N.Takato,Y.Hida,T.Kitoh and M.Kawachi,"Two−Port Optical Wavelength Circuits Composed of Cascaded Mach−Zehnder Interferometers with Point−Symmetrical Configurations,"Journal of Lightwave Technology,Vol.14,No.10,pp.2301−2310,1996. B.E.Little and T.Murphy,"Design Rules for Maximally Flat Wavelength−Insensitive Optical Power Dividers Using Mach−Zehnder Structures,"IEEE Photonics Technology Letters,Vol.9,No.12,pp.1607−1609,1997.
特許文献1では、光ファイバの伝搬モードを利用した多重方法が提案されている。しかし、所望の高次モードを励振する方法が提案されておらず、単一波長で利用することを前提としているため、大容量化の実現が困難という課題がある。
非特許文献3では、光ファイバの伝搬モードを利用するためのモード合分波器が提案されている。ここで、光ファイバでの励振位置をモードごとに異ならせることによりモード結合を行ない、光ファイバでの受信位置をモードごとに異ならせることによりモード分波を行なう。つまり、精度の良いモードの合分波方法及び多数のモードの多重・分離方法が提案されていないため、多重信号間の損失やクロストークが存在することから、構成が複雑になり長距離大容量伝送の実現が困難という課題がある。
特許文献1及び非特許文献3では、伝搬モードが複数存在する光ファイバを利用して、光ファイバの伝搬モードそれぞれをキャリアとして利用するモード多重伝送において、既存のファイバデバイスは基本モードでの動作が前提であるため、既存のファイバデバイスをそのまま用いてモード多重伝送を実現することは困難である。
特許文献1及び非特許文献3では、モード合分波器は、合分波効率が低いため、長距離伝送や高速伝送が困難であり、空間系を利用するため、構成が複雑であり、合分波効率が低いうえ波長依存性が高いため、広帯域伝送が困難である。
そこで、前記課題を解決するために、本発明は、モードの合波や分波の精度を良くし、合波時の損失や分波時のクロストークを低減し、既存のファイバデバイスを用いてモード多重伝送を広帯域で実現することを目的とする。
上記目的を達成するために、モード合分波器において、第1導波路は、第n次モードを有する光信号及び第(n+m)次モード(n及びmは正の整数)を有する光信号を伝搬可能であり、第2導波路は、第n次モード(nは正の整数)を有する光信号を伝搬可能であり、第1導波路の第(n+m)次モード及び第2導波路の第n次モードが結合可能であるようにした。
モード合波時には、第1導波路が第n次モードを有する光信号を入力され、第2導波路が第n次モードを有する光信号を入力され、第1導波路が第n次モード及び第(n+m)次モードを有する光信号を出力するようにした。
モード分波時には、第1導波路が第n次モード及び第(n+m)次モードを有する光信号を入力され、第2導波路が第n次モードを有する光信号を出力し、第1導波路が第n次モードを有する光信号を出力するようにした。
第1導波路及び第2導波路が並行する領域は、第1導波路及び第2導波路の間でモード結合が可能である結合部と、第1導波路及び第2導波路の間でモード結合が不能であり光路差を設定する遅延部と、から構成される。結合部での光路長及び遅延部での光路差を適切に設計することにより、モード合分波器全体のモード合分波効率は、使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに高い状態で略一定となる。
具体的には、本発明は、第n次モード(nは正の整数)を有する光信号及び第(n+m)次モード(mは正の整数)を有する光信号を伝搬可能である第1導波路と、前記第1導波路の第(n+m)次モードと結合可能である第n次モード(nは正の整数)を有する光信号を伝搬可能である第2導波路と、前記第2導波路が伝搬する第n次モードを有する光信号を、前記第1導波路の第(n+m)次モードを有する光信号に変換し、前記第1導波路が伝搬する第n次モードを有する光信号に、変換後の前記第1導波路の第(n+m)次モードを有する光信号を合波するモード合波部と、を備え、前記モード合波部は、前記第1導波路及び前記第2導波路が平行に配置され、モード合波が発生する領域である結合部と、前記第1導波路及び前記第2導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード合波が発生しない領域である遅延部と、を有し、前記モード合波部全体のモード合波効率は、使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに略一定であることを特徴とするモード合波器である。
この構成によれば、モードの合波の精度を良くし、合波時の損失を低減し、モード多重伝送を広帯域で実現するモード合波器を提供することができる。
また、本発明は、n=nであることを特徴とするモード合波器である。
また、本発明は、n=n=1であり、第n次モード及び第n次モードは基本モードであることを特徴とするモード合波器である。
この構成によれば、第1導波路及び第2導波路は共通して同一モード例えば基本モードを有する光信号を入力するため、同一モード例えば基本モードを有する光信号を出力する既存の送信機を用いてモード多重伝送を広帯域で実現することができる。
また、本発明は、第n次モード(nは正の整数)を有する光信号及び第(n+m)次モード(mは正の整数)を有する光信号を伝搬可能である第1導波路と、前記第1導波路の第(n+m)次モードと結合可能である第n次モード(nは正の整数)を有する光信号を伝搬可能である第2導波路と、前記第1導波路が伝搬する第(n+m)次モードを有する光信号を、前記第2導波路の第n次モードを有する光信号に変換し、前記第1導波路が伝搬する第n次モードを有する光信号及び第(n+m)次モードを有する光信号から、変換後の前記第2導波路の第n次モードを有する光信号を分波するモード分波部と、を備え、前記モード分波部は、前記第1導波路及び前記第2導波路が平行に配置され、モード分波が発生する領域である結合部と、前記第1導波路及び前記第2導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード分波が発生しない領域である遅延部と、を有し、前記モード分波部全体のモード分波効率が、使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに略一定であることを特徴とするモード分波器である。
この構成によれば、モードの分波の精度を良くし、分波時のクロストークを低減し、モード多重伝送を広帯域で実現するモード分波器を提供することができる。
また、本発明は、n=nであることを特徴とするモード分波器である。
また、本発明は、n=n=1であり、第n次モード及び第n次モードは基本モードであることを特徴とするモード分波器である。
この構成によれば、第1導波路及び第2導波路は共通して同一モード例えば基本モードを有する光信号を出力するため、同一モード例えば基本モードを有する光信号を入力する既存の受信機を用いてモード多重伝送を広帯域で実現することができる。
また、本発明は、モード合波器と、前記第1導波路に第n次モードを有する光信号を出力する第1送信機と、前記第2導波路に第n次モードを有する光信号を出力する第2送信機と、を備えることを特徴とする光送信装置である。
この構成によれば、モードの合波の精度を良くし、合波時の損失を低減し、同一モード例えば基本モードを有する光信号を出力する既存の送信機を用いてモード多重伝送を広帯域で実現する光送信装置を提供することができる。
また、本発明は、モード分波器と、前記第1導波路から第n次モードを有する光信号を入力される第1受信機と、前記第2導波路から第n次モードを有する光信号を入力される第2受信機と、を備えることを特徴とする光受信装置である。
この構成によれば、モードの分波の精度を良くし、分波時のクロストークを低減し、同一モード例えば基本モードを有する光信号を入力する既存の受信機を用いてモード多重伝送を広帯域で実現する光受信装置を提供することができる。
また、本発明は、光送信装置と、光受信装置と、前記光送信装置及び前記光受信装置を接続し、前記第1導波路の第n次モードを有する光信号及び前記第1導波路の第(n+m)次モードを有する光信号を伝送するマルチモード光ファイバと、を備えることを特徴とする光通信システムである。
この構成によれば、モードの合波や分波の精度を良くし、合波時の損失や分波時のクロストークを低減し、同一モード例えば基本モードを有する光信号を入出力する既存の送受信機を用いてモード多重伝送を広帯域で実現する光通信システムを提供することができる。
本発明は、モードの合波や分波の精度を良くし、合波時の損失や分波時のクロストークを低減し、既存のファイバデバイスを用いてモード多重伝送を広帯域で実現することができる。
実施形態1のモード合分波器の構成を示す図である。 実施形態2のモード合分波器の構成を示す図である。 実施形態2における比屈折率差及び導波路幅の関係を示す図である。 実施形態2における比屈折率差及び相互作用長の関係を示す図である。 実施形態2における使用波長及び結合効率の関係を示す図である。 実施形態2における使用波長及び結合効率の関係を示す図である。 実施形態2のモード合分波器の設計方法を示す図である。 実施形態2のモード合分波器の設計方法を示す図である。 実施形態3のモード合分波器の構成を示す図である。 実施形態4の光通信システムの構成を示す図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
実施形態1のモード合分波器の構成を図1に示す。モード合分波器1は、第1導波路11、第2導波路12及びモード合分波部13から構成される。第1導波路11は、第n次モード(nは正の整数)を有する光信号及び第(n+m)次モード(mは正の整数)を有する光信号を伝搬可能である。第2導波路12は、第n次モード(nは正の整数)を有する光信号を伝搬可能である。第1導波路11の第(n+m)次モード及び第2導波路12の第n次モードは、結合可能であり、このことについて説明する。
図1の上側は、第1導波路11及び第2導波路12において、実際の屈折率を実線で示し、各モードの実効屈折率を破線で示す。実際の屈折率は、第1導波路11及び第2導波路12のコア部分で大きくなり、第1導波路11及び第2導波路12のクラッド部分で小さくなる。第1導波路11の第(n+m)次モードの実効屈折率は、第2導波路12の第n次モードの実効屈折率とほぼ一致し、第1導波路11の第n次モードの実効屈折率より小さい。よって、第1導波路11の第(n+m)次モード及び第2導波路12の第n次モードは、位相整合が図られて結合可能である。
モード合分波器1がモード合波器として機能する場合について説明する。図1の左側が入力側であり、図1の右側が出力側である。第1導波路11は、第n次モードを有する光信号を入力される。第2導波路12は、第n次モードを有する光信号を入力される。第1導波路11及び第2導波路12が並行するモード合波部13は、第2導波路12が伝搬する第n次モードを有する光信号を、第1導波路11の第(n+m)次モードを有する光信号に変換し、第1導波路11が伝搬する第n次モードを有する光信号に、変換後の第1導波路11の第(n+m)次モードを有する光信号を合波する。このように、第n次モード及び第(n+m)次モードを有する光信号が、モード合波されている。
本発明では、非特許文献3と異なり、光ファイバでの励振位置をモードごとに異ならせてモード結合を行なうことはなく、第1導波路11及び第2導波路12の相互間で、異なるモード間の結合を図ることによりモード合波を行なう。よって、モードの合波の精度を良くし、合波時の損失を低減するモード合波器を提供することができる。
モード合波時において、n=nであってもよく、n=n=1であり、第n次モード及び第n次モードは基本モードであってもよい。このときには、第1導波路11及び第2導波路12は共通して同一モード例えば基本モードを有する光信号を入力するため、同一モード例えば基本モードを有する光信号を出力する既存の送信機を用いてモード多重伝送を実現することができる。実施形態2−4では、n=n=1であり、第n次モード及び第n次モードは基本モードであるとして、説明を行なう。
モード合分波器1がモード分波器として機能する場合について説明する。図1の右側が入力側であり、図1の左側が出力側である。第1導波路11は、第n次モード及び第(n+m)次モードを有する光信号を入力される。第1導波路11及び第2導波路12が並行するモード分波部13は、第1導波路11が伝搬する第(n+m)次モードを有する光信号を、第2導波路12の第n次モードを有する光信号に変換し、第1導波路11が伝搬する第n次モードを有する光信号及び第(n+m)次モードを有する光信号から、変換後の第2導波路12の第n次モードを有する光信号を分波する。このように、第n次モード及び第(n+m)次モードを有する光信号が、モード分波されている。
本発明では、非特許文献3と異なり、光ファイバでの受信位置をモードごとに異ならせてモード分波を行なうことはなく、第1導波路11及び第2導波路12の相互間で、異なるモード間の結合を図ることによりモード分波を行なう。よって、モードの分波の精度を良くし、分波時のクロストークを低減するモード分波器を提供することができる。
モード分波時において、n=nであってもよく、n=n=1であり、第n次モード及び第n次モードは基本モードであってもよい。このときには、第1導波路11及び第2導波路12は共通して同一モード例えば基本モードを有する光信号を出力するため、同一モード例えば基本モードを有する光信号を入力する既存の受信機を用いてモード多重伝送を実現することができる。実施形態2−4では、n=n=1であり、第n次モード及び第n次モードは基本モードであるとして、説明を行なう。
本発明ではさらに、モード合分波器1全体のモード合分波効率が、使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに高い状態で略一定となるように、モード合分波部13は、結合部14−1、14−2及び遅延部15から構成される。
結合部14−1、14−2は、第1導波路11及び第2導波路12が平行に配置され、モード合分波が発生する領域である。遅延部15は、第1導波路11及び第2導波路12が平行に配置されず光路差を有し、モード合分波が発生しない領域である。
以下に、非特許文献4に記載の技術を応用して、結合部14−1、14−2での光路長及び遅延部15での光路差を適切に設計することにより、モード合分波器1全体のモード合分波効率が、使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに高い状態で略一定となることを説明する。なお、相反定理によれば、モード合波効率及びモード分波効率は等しいため、モード合波時についてのみ説明するが、モード分波時についても同様である。
結合部14−1では、第1導波路11及び第2導波路12の光路長を、ともにL1としている。結合部14−2では、第1導波路11及び第2導波路12の光路長を、ともにL2としている。遅延部15では、第2導波路12の光路長を、第1導波路11の光路長より、光路差ΔLだけ長くしている。第1導波路11の第(n+m)次モード及び第2導波路12の第n次モードの結合効率が100%となるような、曲げ部分を含まず平行に配置された第1導波路11及び第2導波路12の光路長は、Lcであるとする。
結合部14−1、14−2において、第1導波路11の第(n+m)次モード及び第2導波路12の第n次モードの結合効率は、それぞれ数式1のP(λ)、P(λ)のように表わされる。ここで、λは使用波長であり、Lcはλに依存する。
Figure 2013257354
モード合波部13全体において、第1導波路11の第(n+m)次モード及び第2導波路12の第n次モードの結合効率は、数式2のP(λ)のように表わされる。ここで、βは、第1導波路11の第(n+m)次モードを有する光信号の波数であり、又は、第2導波路12の第n次モードを有する光信号の波数であり、λに依存する。
Figure 2013257354
数式2のexp(−iβ(λ)ΔL)cosθ(λ)sinθ(λ)は、第2導波路12の第n次モードを有する入力された光信号が、結合部14−1において、モード結合の影響を受けず、第2導波路12を伝搬し、遅延部15において、伝搬遅延の影響を受けて、第2導波路12を伝搬し、結合部14−2において、モード結合の影響を受けて、第1導波路11へ遷移し、第1導波路11の第(n+m)次モードを有する光信号として出力される寄与を示す。
数式2のsinθ(λ)cosθ(λ)は、第2導波路12の第n次モードを有する入力された光信号が、結合部14−1において、モード結合の影響を受けて、第1導波路11へ遷移し、遅延部15において、伝搬遅延の影響を受けず、第1導波路11を伝搬し、結合部14−2において、モード結合の影響を受けず、第1導波路11を伝搬し、第1導波路11の第(n+m)次モードを有する光信号として出力される寄与を示す。
結合部14−1、14−2での光路長L1、L2及び遅延部15での光路差ΔLを適切に設計することにより、モード合波器1全体のモード合波効率P(λ)は、使用波長帯域において使用波長λに対して略依存せずに高い状態で略一定となる。結合部14での光路長L及び遅延部15での光路差ΔLの設計方法については、実施形態2で詳述する。
実施形態1では、モード合波部13は、2個の結合部14を有するとともに、第2導波路12に伝搬遅延を与える1個の遅延部15を有している。変形例として、モード合波部13は、個数を限定されない結合部14を有するとともに、第1導波路11又は第2導波路12に伝搬遅延を与える個数を限定されない遅延部15を有してもよい。各結合部14は、異なる光路長Lを有してもよく、同一の光路長Lを有してもよい。各遅延部15は、異なる光路差ΔLを有してもよく、同一の光路差ΔLを有してもよい。モード合波部13全体のモード結合効率は、実施形態1及び変形例でも、数式2と同様の考え方で算出することができ、同様の考え方で最適化することができる。
非特許文献4によれば、モード合波部13が1個の遅延部15を有するときには、モード合波器1全体のモード合波効率P(λ)は、使用波長帯域において使用波長λに対して略依存せずに約50%となると考えられるが、モード合波部13が2個の遅延部15を有するときには、モード合波器1全体のモード合波効率P(λ)は、使用波長帯域において使用波長λに対して略依存せずに約100%となると考えられる。そこで、実施形態1では、モード合波部13が1個の遅延部15を有するときについて説明したが、実施形態2では、モード合波部13が2個の遅延部15を有するときについて説明する。
(実施形態2)
実施形態2のモード合分波器の構成を図2に示す。モード合分波器1は、第1導波路11、第2導波路12及びモード合分波部13から構成される。モード合分波部13は、結合部14−1、14−2、14−3及び遅延部15−1、15−2から構成される。
第1導波路11の第1高次モード及び第2導波路12の基本モードは、結合可能である。モード合波時には、実施形態1と同様に、第1導波路11及び第2導波路12に基本モードを有する光信号が入力され、第1導波路11から基本モード及び第1高次モードを有する光信号が出力される。モード分波時には、実施形態1と同様に、第1導波路11に基本モード及び第1高次モードを有する光信号が入力され、第1導波路11及び第2導波路12から基本モードを有する光信号が出力される。
図2の上側は、第1導波路11及び第2導波路12において、実際の屈折率の分布を示す。第1導波路11及び第2導波路12のコア部分の屈折率はnであり、第1導波路11及び第2導波路12のクラッド部分の屈折率はnであり、比屈折率差はΔ=(n −n )/(2n )である。伝搬の方向に垂直な面内で、第1導波路11の断面形状は、幅がw1であり高さがh(=w2)である矩形形状であり、第2導波路12の断面形状は、幅がw2であり高さがh(=w2)である矩形形状である。伝搬の方向に垂直な面内で、第1導波路11及び第2導波路12の相互間の導波路間隔はgである。
結合部14−1では、第1導波路11及び第2導波路12の光路長を、ともにL1としている。結合部14−2では、第1導波路11及び第2導波路12の光路長を、ともにL2としている。結合部14−3では、第1導波路11及び第2導波路12の光路長を、ともにL3としている。遅延部15−1では、第2導波路12の光路長を、第1導波路11の光路長より、光路差ΔL1だけ長くしている。遅延部15−2では、第2導波路12の光路長を、第1導波路11の光路長より、光路差ΔL2だけ長くしている。第1導波路11の第1高次モード及び第2導波路12の基本モードの結合効率が100%となるような、曲げ部分を含まず平行に配置された第1導波路11及び第2導波路12の光路長は、Lcであるとする。
第2導波路12についてのw2、h、Δは、使用波長帯域において基本モードのみが存在するように設定される。第1導波路11についてのw1、h、Δは、使用波長帯域において基本モード及び第1高次モードが存在し、第1導波路11の第1高次モード及び第2導波路12の基本モードが結合するように設定される。gは、結合効率が高くなるように狭めに設定される。L1、L2、L3、ΔL1、ΔL2は、結合効率が使用波長帯域において使用波長λに対して略依存せずに高い状態で略一定となるように設計される。
実施形態2における比屈折率差及び導波路幅の関係を図3に示す。使用波長帯域は、1450nm以上を想定している。図3に示した比屈折率差の範囲内では、第1導波路11の幅は第2導波路12の幅のおよそ2.6倍とすればよいことが分かる。
実施形態2における比屈折率差及び相互作用長の関係を図4に示す。相互作用長は、導波路間隔が2μmと3μmであるときに、結合効率が100%になるよう計算した。相互作用長は、x偏波及びy偏波を有する光信号が入射されるときについて計算した。第1導波路11及び第2導波路12の断面形状は矩形形状であるが、相互作用長の偏波依存性はほとんど認められず、モード合分波器1は偏波多重と併用して使用できることが分かる。
実施形態2における使用波長及び結合効率の関係を図5、6に示す。使用波長帯域は、光通信におけるSバンドからLバンドまで(1450nmから1650nmまで)を想定している。図5の結合効率は、第1導波路11に基本モードを有する光信号が入力されたときにおける、第1導波路11への入力の強度に対する、第1導波路11又は第2導波路12からの出力の強度の比率である。図6の結合効率は、第2導波路12に基本モードを有する光信号が入力されたときにおける、第2導波路12への入力の強度に対する、第1導波路11又は第2導波路12からの出力の強度の比率である。
w1=19.3μm、w2=7.5μm、Δ=0.4%、g=3.0μmとしている。結合部14−1、14−2、14−3において、L1=L2=L3=1.2mmとしている。遅延部15−1、15−2において、第2導波路12の曲げ半径を、ともにR=50mmとしており、第2導波路12の曲げ領域の伝搬方向に平行な方向の長さを、それぞれdL1=3.03mm、dL2=2.49mmとしており、第2導波路12の曲げ領域の伝搬方向に垂直な方向の長さを、それぞれdW1=46μm、dW2=31μmとしている。ここで、dLi=2√{(4R−dWi)dWi}(i=1、2)が成り立つ。そして、これらのパラメータのもとに、数式2のP(λ)を算出する。
図5に示したように、第1導波路11に基本モードを有する光信号が入力されたときには、1450nmから1650nmまでの波長帯域において、第1導波路11からの出力の強度に基づいて算出された結合効率は、ほぼ100%であり、第2導波路12からの出力の強度に基づいて算出された結合効率は、ほぼ0%である。このことは、1450nmから1650nmまでの波長帯域において、第1導波路11の基本モード及び第2導波路12の基本モードが結合しないことを反映している。
図6に示したように、第2導波路12に基本モードを有する光信号が入力されたときには、1450nmから1625nmまでの波長帯域において、第1導波路11からの出力の強度に基づいて算出された結合効率は、98%以上であり、第2導波路12からの出力の強度に基づいて算出された結合効率は、2%以下である。このように、w1、w2、Δ、g、L1、L2、L3、ΔL1、ΔL2を適切に設計することにより、モード合分波器1全体のモード合分波効率は、使用波長帯域(1450nm<λ<1625nm)において使用波長に対して略依存せずに高い状態(P(λ)>98%)で略一定となる。
実施形態2のモード合分波器の設計方法を図7、8に示す。まず、使用波長帯域を決定する(ステップS1)。第2導波路12について、Δ及びw2を決定する(ステップS2)。第2導波路12において、使用波長帯域の下限波長において、単一モードのみが存在するかどうかを確認する(ステップS3)。使用波長帯域の下限波長において、単一モードのみが存在するならば、使用波長帯域の全波長において、単一モードのみが存在する。ステップS3においてYESであれば、ステップS4に進む。ステップS3においてNOであれば、ステップS2に戻り、第2導波路12について、Δ及びw2を再度決定する。ステップS2、S3において、有限要素法などの導波路解析を適用することができる。
第1導波路11について、w1を決定する(ステップS4)。使用波長帯域の中心波長において、第1導波路11の第1高次モードと第2導波路12の基本モードが結合可能であるかどうかを確認する(ステップS5)。使用波長帯域の中心波長において、モード結合が可能であるならば、使用波長帯域の全波長において、モード結合が可能と言える。ステップS5においてYESであれば、ステップS6に進む。ステップS5においてNOであれば、ステップS4に戻り、第1導波路11について、w1を再度決定する。ステップS4、S5において、有限要素法などの導波路解析を適用することができる。
モード合分波部13について、g及びLcを決定する(ステップS6)。所望の結合効率(例えば、使用波長帯域の全波長において、〜100%)が得られるかどうかを確認する(ステップS7)。ステップS7においてYESであれば、ステップS8に進む。ステップS7においてNOであれば、ステップS6に戻り、g及びLcを再度決定する。ステップS6、S7において、ビーム伝搬法などの伝搬解析を適用することができる。
モード合分波部13について、L1、L2、L3、ΔL1、ΔL2を決定する(ステップS8)。所望の波長特性(例えば、使用波長帯域の全波長において、数式2でP(λ)>98%)が得られるかどうかを確認する(ステップS9)。ステップS9においてYESであれば、設計を終了する。ステップS9においてNOであれば、ステップS8に戻り、L1、L2、L3、ΔL1、ΔL2を再度決定する。
非特許文献5によれば、モード合波部13が1個の遅延部15を有するときには、β(λ)ΔL=a(2π/3)(aは正の整数)であるとき、モード合波器1全体のモード合波効率P(λ)は、使用波長帯域において使用波長λに対して略依存せずに約50%となると考えられる。そこで、実施形態2では、モード合波部13が2個の遅延部15を有するにあたり、β(λ)ΔL1=2π/3、β(λ)ΔL2=4π/3と決定する。
実施形態2では、モード合波部13は、第2導波路12において2個の遅延部15を有している。変形例として、モード合波部13は、第1導波路11において1個の遅延部15を有してもよく、第2導波路12において1個の遅延部15を有してもよい。ただし、実施形態2では、第1導波路11は、第1高次モードを伝搬すべきところ、曲げを生じる遅延部15を有さないため、第1高次モードを基本モードや他の高次モードに変換する問題がなく、第1高次モードを曲げ損失により減衰させる問題もない。
第2導波路12の屈折率分布及び断面形状は、使用波長において基本モードのみが存在するならば、図2の上側に示した屈折率分布及び断面形状に限られない。第1導波路11の屈折率分布及び断面形状は、使用波長において基本モード及び第1高次モードが存在し、第1導波路11の第1高次モード及び第2導波路12の基本モードが結合するならば、図2の上側に示した屈折率分布及び断面形状に限られない。
(実施形態3)
実施形態3のモード合分波器の構成を図9に示す。モード合分波器1は、モード合分波器1−1及びモード合分波器1−2を縦列に配置する。モード合分波器1−1は、第1導波路11−1、第2導波路12−1及びモード合分波部13−1から構成される。モード合分波器1−2は、第1導波路11−2、第2導波路12−2及びモード合分波部13−2から構成される。モード合分波部13−1は、結合部14−1、14−2、14−3及び遅延部15−1、15−2から構成される。モード合分波部13−2は、結合部14−4、14−5、14−6及び遅延部15−4、15−5から構成される。
第1導波路11−1及び第1導波路11−2は、相互に接続される。第1導波路11−1の第1高次モード及び第2導波路12−1の基本モードは、結合可能である。第1導波路11−2の第2高次モード及び第2導波路12−2の基本モードは、結合可能である。
モード合波時について説明する。まずモード合分波器1−1において、第1導波路11−1及び第2導波路12−1に基本モードを有する光信号が入力され、第1導波路11−1から基本モード及び第1高次モードを有する光信号が出力される。次にモード合分波器1−2において、第1導波路11−2に基本モード及び第1高次モードを有する光信号が入力され、第2導波路12−2に基本モードを有する光信号が入力され、第1導波路11−2から基本モード、第1高次モード及び第2高次モードを有する光信号が出力される。
モード分波時について説明する。まずモード合分波器1−2において、第1導波路11−2に基本モード、第1高次モード及び第2高次モードを有する光信号が入力され、第2導波路12−2から基本モードを有する光信号が出力され、第1導波路11−2から基本モード及び第1高次モードを有する光信号が出力される。次にモード合分波器1−1において、第1導波路11−1に基本モード及び第1高次モードを有する光信号が入力され、第2導波路12−1から基本モードを有する光信号が出力され、第1導波路11−1から基本モードを有する光信号が出力される。
図7の左上は、第1導波路11−1及び第2導波路12−1において、実際の屈折率の分布を示す。第1導波路11−1及び第2導波路12−1のコア部分の屈折率はnであり、第1導波路11−1及び第2導波路12−1のクラッド部分の屈折率はnである。伝搬の方向に垂直な面内で、第1導波路11−1の断面形状は、幅がw1であり高さがh(=w2)である矩形形状であり、第2導波路12−1の断面形状は、幅がw2であり高さがh(=w2)である矩形形状である。伝搬の方向に垂直な面内で、第1導波路11−1及び第2導波路12−1の相互間の導波路間隔はg1である。
図7の右上は、第1導波路11−2及び第2導波路12−2において、実際の屈折率の分布を示す。第1導波路11−2及び第2導波路12−2のコア部分の屈折率はnであり、第1導波路11−2及び第2導波路12−2のクラッド部分の屈折率はnである。伝搬の方向に垂直な面内で、第1導波路11−2の断面形状は、幅がw1であり高さがh(=w2)である矩形形状であり、第2導波路12−2の断面形状は、幅がw3であり高さがh(=w2)である矩形形状である。伝搬の方向に垂直な面内で、第1導波路11−2及び第2導波路12−2の相互間の導波路間隔はg2である。
モード合分波部13−1について説明する。結合部14−1では、第1導波路11−1及び第2導波路12−1の光路長を、ともにL1としている。結合部14−2では、第1導波路11−1及び第2導波路12−1の光路長を、ともにL2としている。結合部14−3では、第1導波路11−1及び第2導波路12−1の光路長を、ともにL3としている。遅延部15−1では、第2導波路12−1の光路長を、第1導波路11−1の光路長より、光路差ΔL1だけ長くしている。遅延部15−2では、第2導波路12−1の光路長を、第1導波路11−1の光路長より、光路差ΔL2だけ長くしている。
モード合分波部13−2について説明する。結合部14−4では、第1導波路11−2及び第2導波路12−2の光路長を、ともにL4としている。結合部14−5では、第1導波路11−2及び第2導波路12−2の光路長を、ともにL5としている。結合部14−6では、第1導波路11−2及び第2導波路12−2の光路長を、ともにL6としている。遅延部15−4では、第2導波路12−2の光路長を、第1導波路11−2の光路長より、光路差ΔL4だけ長くしている。遅延部15−5では、第2導波路12−2の光路長を、第1導波路11−2の光路長より、光路差ΔL5だけ長くしている。
実施形態3における第1導波路11−1、第2導波路12−1、第1導波路11−2及び第2導波路12−2の屈折率分布及び断面形状は、実施形態2における第1導波路11及び第2導波路12の屈折率分布及び断面形状と同様に、設定すればよい。実施形態3におけるモード合分波部13−1、13−2での相互作用長及び伝搬遅延差は、実施形態2におけるモード合分波部13での相互作用長及び伝搬遅延差と同様に、設定すればよい。
(実施形態4)
実施形態4の光通信システムの構成を図10に示す。光通信システムは、光送信装置T、マルチモード光ファイバF及び光受信装置Rから構成される。光送信装置Tは、モード合波器1M及び以下に説明する第1送信機及び第2送信機から構成される。光受信装置Rは、モード分波器1D及び以下に説明する第1受信機及び第2受信機から構成される。
モード合波器1Mとして、実施形態2のモード合分波器1を適用する。第1送信機は、第1導波路11に基本モードを有する光信号を出力する。第2送信機は、第2導波路12に基本モードを有する光信号を出力する。送信機が3個配置されるときには、モード合波器1Mとして、実施形態3のモード合分波器1を適用すればよく、送信機がN個配置されるときには、モード合波器1Mとして、実施形態2のモード合分波器1を(N−1)個縦列に配置したものを適用すればよい。
モード分波器1Dとして、実施形態2のモード合分波器1を適用する。第1受信機は、第1導波路11から基本モードを有する光信号を入力する。第2受信機は、第2導波路12から基本モードを有する光信号を入力する。受信機が3個配置されるときには、モード分波器1Dとして、実施形態3のモード合分波器1を適用すればよく、受信機がN個配置されるときには、モード分波器1Dとして、実施形態2のモード合分波器1を(N−1)個縦列に配置したものを適用すればよい。
第1送信機及び第2送信機は、使用波長λ〜λを利用する波長多重方式及びx、y偏波を利用する偏波多重方式を併用する。ただし、第1送信機及び第2送信機は、多重方式を適用しなくてもよく、モード多重方式以外のどのような多重方式を適用してもよい。
第1(2)送信機は、光源21−1、・・・、21−N(22−1、・・・、22−N)、及び波長合波器71(72)を利用して、使用波長λ〜λを利用する波長多重方式を適用する。第1(2)送信機は、光分波器31−1、・・・、31−N(32−1、・・・、32−N)、偏波コントローラ51X−1、51Y−1、・・・、51X−N、51Y−N(52X−1、52Y−1、・・・、52X−N、52Y−N)、及び光合波器61−1、・・・、61−N(62−1、・・・、62−N)を利用して、x、y偏波を利用する偏波多重方式を適用する。第1(2)送信機は、光変調器41X−1、41Y−1、・・・、41X−N、41Y−N(42X−1、42Y−1、・・・、42X−N、42Y−N)を利用して、各波長及び各偏波を有する光信号の変調処理を実行する。
第1受信機及び第2受信機は、使用波長λ〜λを利用する波長多重方式及びx、y偏波を利用する偏波多重方式を併用する。ただし、第1受信機及び第2受信機は、多重方式を適用しなくてもよく、モード多重方式以外のどのような多重方式を適用してもよい。
第1(2)受信機は、波長分波器81(82)を利用して、使用波長λ〜λを利用する波長多重方式を適用する。第1(2)受信機は、偏波分波器91−1、・・・、91−N(92−1、・・・、92−N)を利用して、x、y偏波を利用する偏波多重方式を適用する。第1(2)受信機は、受光回路101X−1、101Y−1、・・・、101X−N、101Y−N(102X−1、102Y−1、・・・、102X−N、102Y−N)を利用して、各波長及び各偏波を有する光信号の受光・復調処理を実行する。
第1送信機及び第2送信機は、基本モードを有する光信号を処理するのみでよく、高次モードを有する光信号を処理しなくてもよい。第1受信機及び第2受信機も、基本モードを有する光信号を処理するのみでよく、高次モードを有する光信号を処理しなくてもよい。モード合波器1M、マルチモード光ファイバF及びモード分波器1Dのみが、基本モード及び高次モードを有する光信号を処理する。よって、基本モードを有する光信号を入出力する既存の送受信機を用いて、モード多重伝送を広帯域で実現することができる。
なお、マルチモード光ファイバFの伝送経路中で光増幅を実行するときには、本発明のモード分波器を利用して高次モードを基本モードに変換し、基本モードを有する光信号を増幅し、本発明のモード合波器を利用して基本モードを高次モードに変換する。よって、基本モードを有する光信号を増幅する既存の光増幅器を用いて、モード多重伝送を広帯域で実現することができ、長距離伝送を可能とすることができる。
本発明に係るモード合分波器、光送受信装置及び光通信システムは、広帯域でのモード多重方法に適用することができるのみならず、広帯域でのモード多重方法及び他の多重方法(WDM及び偏波多重など)を併用する方法に適用することができる。
1、1−1、1−2:モード合分波器
1M:モード合波器
1D:モード分波器
11、11−1、11−2:第1導波路
12、12−1、12−2:第2導波路
13、13−1、13−2:モード合分波部
14、14−1、14−2、14−3、14−4、14−5、14−6:結合部
15、15−1、15−2、15−4、15−5:遅延部
T:光送信装置
R:光受信装置
F:マルチモード光ファイバ
21、22:光源
31、32:光分波器
41、42:光変調器
51、52:偏波コントローラ
61、62:光合波器
71、72:波長合波器
81、82:波長分波器
91、92:偏波分波器
101、102:受光回路

Claims (9)

  1. 第n次モード(nは正の整数)を有する光信号及び第(n+m)次モード(mは正の整数)を有する光信号を伝搬可能である第1導波路と、
    前記第1導波路の第(n+m)次モードと結合可能である第n次モード(nは正の整数)を有する光信号を伝搬可能である第2導波路と、
    前記第2導波路が伝搬する第n次モードを有する光信号を、前記第1導波路の第(n+m)次モードを有する光信号に変換し、前記第1導波路が伝搬する第n次モードを有する光信号に、変換後の前記第1導波路の第(n+m)次モードを有する光信号を合波するモード合波部と、を備え、
    前記モード合波部は、前記第1導波路及び前記第2導波路が平行に配置され、モード合波が発生する領域である結合部と、前記第1導波路及び前記第2導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード合波が発生しない領域である遅延部と、を有し、
    前記モード合波部全体のモード合波効率は、使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに略一定であることを特徴とするモード合波器。
  2. =nであることを特徴とする請求項1に記載のモード合波器。
  3. =n=1であり、第n次モード及び第n次モードは基本モードであることを特徴とする請求項1又は2に記載のモード合波器。
  4. 第n次モード(nは正の整数)を有する光信号及び第(n+m)次モード(mは正の整数)を有する光信号を伝搬可能である第1導波路と、
    前記第1導波路の第(n+m)次モードと結合可能である第n次モード(nは正の整数)を有する光信号を伝搬可能である第2導波路と、
    前記第1導波路が伝搬する第(n+m)次モードを有する光信号を、前記第2導波路の第n次モードを有する光信号に変換し、前記第1導波路が伝搬する第n次モードを有する光信号及び第(n+m)次モードを有する光信号から、変換後の前記第2導波路の第n次モードを有する光信号を分波するモード分波部と、を備え、
    前記モード分波部は、前記第1導波路及び前記第2導波路が平行に配置され、モード分波が発生する領域である結合部と、前記第1導波路及び前記第2導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード分波が発生しない領域である遅延部と、を有し、
    前記モード分波部全体のモード分波効率が、使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに略一定であることを特徴とするモード分波器。
  5. =nであることを特徴とする請求項4に記載のモード分波器。
  6. =n=1であり、第n次モード及び第n次モードは基本モードであることを特徴とする請求項4又は5に記載のモード分波器。
  7. 請求項1から3のいずれかに記載のモード合波器と、
    前記第1導波路に第n次モードを有する光信号を出力する第1送信機と、
    前記第2導波路に第n次モードを有する光信号を出力する第2送信機と、
    を備えることを特徴とする光送信装置。
  8. 請求項4から6のいずれかに記載のモード分波器と、
    前記第1導波路から第n次モードを有する光信号を入力される第1受信機と、
    前記第2導波路から第n次モードを有する光信号を入力される第2受信機と、
    を備えることを特徴とする光受信装置。
  9. 請求項7に記載の光送信装置と、
    請求項8に記載の光受信装置と、
    前記光送信装置及び前記光受信装置を接続し、前記第1導波路の第n次モードを有する光信号及び前記第1導波路の第(n+m)次モードを有する光信号を伝送するマルチモード光ファイバと、
    を備えることを特徴とする光通信システム。
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