JP6179195B2 - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

電気二重層キャパシタ Download PDF

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Description

本発明は、電気二重層キャパシタに関する。
電気二重層キャパシタは、活性炭等の分極性電極と電解液との界面に形成される電気二重層に蓄積される電気エネルギーを利用するキャパシタである。従来の二次電池のように充放電において化学反応を伴わないため長寿命であり、かつ高サイクル特性および高出力密度を有し、さらに使用可能温度が幅広いという特徴から、近年、新たな蓄電源として、また、車載用を始めとする各種機器の駆動用電源等として注目を集めており、特に、高容量・高出力の電気二重層キャパシタの開発が進められている。
キャパシタに蓄積されるエネルギー(E)は、キャパシタの静電容量(C)と使用電圧(V)を用いて、E=1/2×C×Vと表され、エネルギーは使用電圧の二乗に比例するので、キャパシタのエネルギー密度を高めるには使用(耐)電圧を高めることが非常に有効となる。
しかしながら使用電圧の上昇は電気二重層キャパシタの内部抵抗の上昇率の増加を促すという問題点があった。電気二重層キャパシタの経時劣化の原因は定かではないが、以下の機構が考えられる。電極に残存している水分の電気分解または水分による電解液成分の分解、電圧印加中における炭素材料の表面官能基と電解液との反応や活性炭の表面官能基の脱離に起因して発生したガスや粘着物が炭素材料の細孔内に蓄積し、細孔内のイオン移動を妨げ、内部抵抗の上昇を招く。また、これらの生成物がセパレータの開口部を閉塞することによっても抵抗の上昇を引き起こす。したがって、高耐電圧電気二重層キャパシタの開発には、水分や活性炭表面官能基の低減が有効と考えられている。
水分や活性炭表面官能基を低減するためには、真空中又は不活性ガス雰囲気中において高温で活性炭を加熱処理することが必要とされる。しかし、通常電極は活性炭粒子を有機ポリマー等のバインダーを用いて成形されて集電体上に形成されているため、バインダーの熱分解温度以下の温度でしか熱処理できず、通常200℃程度以下の温度の熱処理しかできない。このため、水分や表面官能基は不可避的に残存することになる。水分や表面官能基由来の生成物を吸着除去するために、例えば、電極に酸化タングステン粉末を、2質量部以上40質量部以下で添加する技術が開示されている。(特許文献1参照)。
特開2011−233845号公報
しかしながら、電極に酸化タングステン等を2質量部以上40質量部以下の割合で添加するためには、活物質の含有比率を減らさなければならず、このことは電気二重層キャパシタの静電容量を低下させてしまい、好ましくない。
そこで本発明は、上記実情を鑑みたものであって、内部抵抗の上昇率を抑えた電気二重層キャパシタを提供することを目的とした。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、正極と、負極と、セパレータと、電解質と、外装体と、を有する電気二重層キャパシタにおいて、前記正極または負極は、活性炭を含み、かつ前記正極または前記負極に、バナジウムを微量に含有することで、電気二重層キャパシタの内部抵抗の上昇率を低減することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明にかかる電気二重層キャパシタは、前記正極または前記負極が、バナジウムを含有し、バナジウムの含有量としては、9ppm以上87ppm以下含有している。さらに、17ppm以上70ppm以下含有することがより好ましい。
このようにすれば、前記正極または前記負極から電解液中にバナジウムイオンが溶け出し、活性炭表面の活性点に優先的に吸着し、表面官能基由来の不純物生成を抑制することができ、電気二重層キャパシタの内部抵抗の上昇率を低減することができるものと推察している。またバナジウムの含有量は少なくても本発明の効果が認められるが、17ppm以上であれば十分な効果が得られる。またバナジウムの含有量が70ppmを超えると、電解液中にバナジウムイオンが残存して電解質の移動を阻害することで、内部抵抗の上昇率が増加傾向を示し、87ppmを超えるとその傾向が顕著に表れてしまうと推察している。
本発明によれば、電気二重層キャパシタの内部抵抗の上昇率を低減することができる、という効果を得ることができる。
本発明の電気二重層キャパシタの一実施形態を示す模式断面図である。 実施例および比較例における五酸化バナジウム添加量と150時間後の内部抵抗上昇率の関係を示すグラフである。 実施例および比較例における各添加物質(五酸化バナジウム、酸化チタン、酸化マグネシウム)の添加量と150時間後の内部抵抗上昇率の関係を示すグラフである。 五酸化バナジウムを添加した実施例1から7および比較例1から6における電気二重層キャパシタを、65℃の環境下で2.7V印加保持した時間と内部抵抗上昇率の関係を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態の一例を図面を参照しながら電気二重層キャパシタの各構成部材について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。図1は、本実施形態に係る電気二重層キャパシタを示す模式断面図である。図1に示すように、電気二重層キャパシタ100は、正極20と、正極20に対向する負極30と、正極20及び負極30の間に介在し、正極20の主面及び負極30の主面にそれぞれに接触するセパレータ10と、を備えた電気二重層キャパシタである。
電気二重層キャパシタ100は、主として、発電要素40、発電要素40を密閉した状態で収容する外装体50、及び発電要素40に接続された一対のリード60,62を備えている。
発電要素40は、一対の正極20、負極30が、セパレータ10を挟んで対向配置されたものである。正極20は、板状(膜状)の正極集電体22上に正極活物質層24が設けられたものである。負極30は、板状(膜状)の負極集電体32上に負極活物質層34が設けられたものである。正極活物質層24の主面及び負極活物質層34の主面が、セパレータ10の主面にそれぞれ接触している。正極集電体22及び負極集電体32の端部には、それぞれリード62、60が接続されており、リード62、60の端部は外装体50の外部にまで延びている。
正極活物質層24は、正極活物質、バインダー、及び、必要に応じた量の導電助剤から主に構成されるものである。正極活物質は、典型的には、活性炭、活性炭素繊維、非多孔性賦活炭、人造黒鉛等の「炭素材料」であるが、フラーレン、カーボンナノチューブ又はフラーレンスート等の「ナノ炭素材料」と呼ばれる特殊な炭素材料を電極活物質として採用することも出来る。ここで、活性炭、活性炭素繊維及び非多孔性賦活炭は、所謂「賦活炭」の例である。
正極活物質として好適に用いられる賦活炭のBET比表面積は、500m/g以上、好ましくは1000m/g以上であり、3000m/g以下、好ましくは2500m/g以下である。
賦活炭の原料としては特に制限はない。具体的に例示すると、植物系の木材、椰子殻、パルプ廃液、化石燃料系の石炭、石油重質油、それらを熱分解した石炭、石油系ピッチ、コークス、合成樹脂であるフェノール樹脂、フラン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、液晶高分子、プラスチック廃棄物又はフェノール樹脂を含む廃材廃タイヤ等の種々の材料を用いることができる。
賦活炭の賦活法は、ガス賦活、薬品賦活等の種々の方法を適用できる。ガス賦活で用いるガスは、水蒸気、二酸化炭素、酸素、塩素、二酸化硫黄、硫黄蒸気等が使用できる。薬品賦活で用いる薬品は塩化亜鉛、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸、リン酸ナトリウム、塩化カルシウム、硫化カリウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム等を例示することができ、これらの内の1種類を単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
正極活物質の形態は、破砕状、粒状、顆粒状、繊維状、フェルト状、織物状及びシート状等の比表面積が大きくなる形態から選択すれば良いが、電極化しやすいのは、粒状すなわち粉末状の電極活物質である。そして、粒状の電極活物質を用いる場合、正極20の嵩密度を向上して電気抵抗を低減するためには、その平均粒子径を15μm以下とすることが望ましく、10μm以下とすることが更に望ましい。
バインダーは、活物質同士を結合すると共に、活物質と正極集電体22とを結合している。バインダーは、上述の結合が可能なものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂が挙げられる。
また、本実施形態では、活性炭表面の活性点に吸着し、表面官能基由来の不純物生成を抑制させ、電気二重層キャパシタの内部抵抗の上昇率を低減する目的で、バナジウムを含有している。その含有量は9ppm以上、87ppm以下である。さらにこの含有量は17ppm以上、70ppm以下がより好ましい。また、電極内に存在するバナジウムはどのような形態を取っても構わない。その形態は、酸化物の他、塩化物、臭化物、ヨウ化物等のバナジウム化合物が挙げられる。この様な形態により、電解液中にバナジウムイオンが溶け出し、活性炭表面の活性点に吸着することで表面官能基由来の不純物生成を抑制させると考えられる。その中でも酸化バナジウムが好ましい。
また、上記の他に、バインダーとして、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFPTFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
更に、上記の他に、バインダーとして、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリアミド、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等を用いてもよい。また、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子を用いてもよい。更に、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン(炭素数2〜12)共重合体等を用いてもよい。
また、バインダーとして電子伝導性の導電性高分子やイオン伝導性の導電性高分子を用いてもよい。電子伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン等が挙げられる。この場合は、バインダーが導電助剤粒子の機能も発揮するので導電助剤を添加しなくてもよい。
正極活物質層24中のバインダーの含有量は特に限定されないが、活物質、導電助剤及びバインダーの質量の和を基準にして、1質量%〜15質量%であることが好ましく、3質量%〜10質量%であることがより好ましい。活物質とバインダーの含有量を上記範囲とすることにより、得られた正極活物質層24において、バインダーの量が少なすぎて強固な活物質層を形成できなくなる傾向を抑制できる。また、電気容量に寄与しないバインダーの量が多くなり、十分な体積エネルギー密度を得ることが困難となる傾向も抑制できる。
導電助剤も、正極活物質層24の導電性を良好にするものであれば特に限定されず、公知の導電助剤を使用できる。例えば、黒鉛、カーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラック、その他のファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルランプブラックなど)等の炭素材料が挙げられる。
正極活物質層24中の導電助剤の含有量も特に限定されないが、添加する場合には通常、活物質に対して0.5質量%〜20質量%であることが好ましく、1質量%〜12質量%とすることがより好ましい。
正極集電体22は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
負極活物質層34は、負極活物質、バインダー、及び、必要に応じた量の導電助剤から主に構成されるものである。負極活物質は、上述した正極20に用いる材料と同様の材料を用いることができる。
バインダー及び導電助剤もまた、上述した正極20に用いる材料と同様の材料を用いることができ、バインダー及び導電助剤の含有量も、上述した正極20における含有量と同様の含有量を採用すればよい。
負極集電体32は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
正極20及び負極30は、通常用いられる方法により作製できる。例えば、活物質、バインダー、溶媒、及び、導電助剤を含む塗料を集電体上に塗布し、集電体上に塗布された塗料中の溶媒を除去することにより製造することができる。
溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等を用いることができる。
塗布方法としては、特に制限はなく、通常電極を作製する場合に採用される方法を用いることができる。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法が挙げられる。
正極集電体22及び負極集電体32上に塗布された塗料中の溶媒を除去する方法は特に限定されず、塗料が塗布された正極集電体22及び負極集電体32を、例えば80℃〜150℃の雰囲気下で乾燥させればよい。
そして、このようにして正極活物質層24及び負極活物質層34が形成された電極を、その後、必要に応じて例えば、ロールプレス装置等によりプレス処理すればよい。
以上の工程を経て、正極20及び負極30を作製することができる。
次に、電気二重層キャパシタ100の他の構成要素を説明する。
電解質は、正極活物質層24、負極活物質層34、及び、セパレータ10の内部に含有させるものである。電解質としては、カチオンとアニオンとを含む塩であって、例えば、カチオンが、テトラエチルアンモニウム,トリエチルメチルアンモニウム,スピロ−(1、1’)−ビピロリジニウム若しくはジエチルメチル−2−メトキシエチルアンモニウム(DEME)等の4級アンモニウム又は1、3−ジアルキルイミダゾリウム,1、2、3−トリアルキルイミダゾリウム,1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(EMI)若しくは1、2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウム(DMPI)等のイミダゾリウムであり、アニオンが、BF4−、PF6−、ClO4−、AlCl4−又はCFSO3−であるものを採用することが出来る。
電気二重層キャパシタの電解液溶媒としては、プロピレンカーボネート(略称PC)、エチレンカーボネート(略称EC)、ジメチルカーボネート(略称DMC)、ジエチルカーボネート(略称DEC)、アセトニトリル(略称AN)、プロピオニトリル、γ−ブチロラクトン(略称BL)、ジメチルホルムアミド(略称DMF)、テトラヒドロフラン(略称THF)、ジメトキシエタン(略称DME)、ジメトキシメタン(略称DMM)、スルホラン(略称SL)、ジメチルスルホキシド(略称DMSO)、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルソルブなどの有機溶媒などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を任意の割合で混合して使用してもよい。水溶液系と有機溶媒系の何れも利用できる電気二重層キャパシタの場合は、水溶液系は耐電圧が低いため、有機溶媒系の方が好ましい。
外装体50は、その内部に発電要素40及び電解質溶液を密封するものである。外装体50は、電解液の外部への漏出や、外部からの電気二重層キャパシタ100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。例えば、外装体50として、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミ箔を、高分子膜54としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
リード60,62は、アルミ等の導電材料から形成されている。
そして、公知の方法により、リード62、60を正極集電体22、負極集電体32にそれぞれ溶接し、正極20の正極活物質層24と負極30の負極活物質層34との間にセパレータ10を挟んだ状態で、電解液と共に外装体50内に挿入し、外装体50の入り口をシールすればよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜7及び比較例1〜6)
(1)電極の作製
活物質としてはBET法による比表面積が約1700m/gの水蒸気賦活の椰子殻活性炭を使用し、導電補助剤としてはカーボンブラック粉末を使用し、バインダーとしてはポリフッ化ビニリデン(PVDF)を使用し、活物質と導電補助剤とバインダーの比率を活物質:導電補助剤:バインダー=87:3:10となるように配合し、さらに五酸化バナジウムをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に分散させ、スラリーを調製した。この時、五酸化バナジウムの含有量は、作製される電極中のバナジウム含有量が表1に示す値になるように添加し作製した。得られたスラリーを厚さ20μmのアルミ箔上に塗工し、温度140℃で30分間乾燥した後にプレスして、電極を得た。
(2)非水電解液
アセトニトリル(AN)に、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレートを1.0mol/Lとなるように溶解させた非水電解液を用意した。
(3)セパレータ
膜厚20μmのポリエチレン微多孔膜(空孔率:40%、シャットダウン温度:134℃)を用意した。
(4)電気二重層キャパシタの作製
上記電極を正極と負極として2枚用意しその間にセパレータを挟むように積層させ巻回した後、外装体としてのアルミラミネート材で覆い、上記非水電解液を注入し、最後に開口部を融着密封することにより、電気二重層キャパシタを作製した。
(比較例7〜11)
五酸化バナジウムの代わりに酸化チタンを使用し、電極中のチタン含有量が表1に示した値になるように酸化チタンを添加したこと以外は、実施例1〜7及び比較例1〜6と同様にして電気二重層キャパシタを作製した。
(比較例12〜16)
五酸化バナジウムの代わりに酸化マグネシウムを使用し、電極中のマグネシウム含有量が表1に示した値になるように酸化マグネシウムを添加したこと以外は、実施例1〜7及び比較例1〜6と同様にして電気二重層キャパシタを作製した。
(評価)
実施例1〜7及び比較例1〜16の電気二重層キャパシタを作製し、周波数1kHzにおける初期の内部抵抗を測定した。その後65℃の環境下で2.7V印加したまま150時間保持し、再度、周波数1kHzにおける内部抵抗を測定した。初期の内部抵抗を100%として、初期の内部抵抗に対する65℃保持後の内部抵抗の比率を算出し、それを抵抗上昇率(単位:%)とした。その結果を表1に示す。
なお、全ての実施例及び比較例に対し、電極作製後の電極中の添加した金属量をICP発光分光分析法(ICP−AES)により測定した。その結果、電極中の添加金属含有量は、表1に示す通りであった。
Figure 0006179195
さらに、各実施例および比較例における添加金属含有量と150時間後の内部抵抗上昇率の関係を示すグラフを図2、3に示す。また、各実施例および比較例における電気二重層キャパシタを、65℃の環境下で2.7V印加保持した時間と内部抵抗上昇率の関係を示すグラフを図4に示す。
表1及び図2、図4に示す結果から、バナジウムの含有量が9ppmから87ppmとなるように五酸化バナジウムを添加して作製した電気二重層キャパシタでは抵抗上昇率を抑えられることがわかった。また表1及び図3に示す結果から、酸化チタンや酸化マグネシウムの添加では、抵抗上昇率を抑える効果が期待できないことがわかった。このことから、バナジウムを9ppmから87ppm添加することで、電気二重層キャパシタの内部抵抗の上昇率を抑えることができることが明らかとなった。
本発明によって、内部抵抗の上昇率が小さい電気二重層キャパシタを提供することができる。従って、本発明は電気二重層キャパシタの製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
10…セパレータ、20…正極、22…正極集電体、24…正極活物質層、30…負極、32…負極集電体、34…負極活物質層、40…発電要素、50…外装体、52…金属箔、54…高分子膜、60,62…リード、100…電気二重層キャパシタ

Claims (2)

  1. 正極と、負極と、セパレータと、電解質と、外装体と、を有する電気二重層キャパシタにおいて、
    前記正極または前記負極は、活性炭を含み、かつ前記正極または前記負極は、バナジウムを9ppm以上、87ppm以下含有することを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. 前記正極または前記負極は、活性炭を含み、かつバナジウムを17ppm以上70ppm以下含有することを特徴とする請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
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